JP5109708B2 - 光学フィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、光学フィルタに関し、さらに詳しくは、プラズマディスプレイパネル(PDP)等の表示装置の表示面に好適に用いられ、外光が当たる環境下においても、外光に起因する反射光の光量を減少させることで、画像のコントラストを改善することが可能な光学フィルタに関するものである。
近年、大画面かつ薄型の受像機として、プラズマディスプレイパネル(PDP)が開発され、実用化されている。
このPDPは、表示電極、バス電極、誘電体層および保護層を有する前面ガラス基板と、データ電極、誘電体層、ストライプ状の隔壁及び蛍光体層を有する背面ガラス基板とを、表示電極及びバス電極とデータ電極とが互いに直交するように貼り合せて表示セルを形成し、この表示セル内にHe−Xe混合ガス等の放電ガスを封入して構成されている。
このPDPでは、データ電極と表示電極との間に電圧を印加することにより、表示セル内にてキセノンを放電させ、プラズマ状態となったキセノンイオンが基底状態に戻る際にキセノンの共鳴線(147nm)に相当する紫外線を発生し、この紫外線が蛍光体を励起して、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色光を発光させることにより、カラー表示を可能としている。
このPDPは、薄型ディスプレイ装置として、設置スペースが狭く、壁掛けテレビジョン等の表示装置等として有用であると考えられている。
このPDPでは、これら可視光の発光の過程で、これらの可視光に加え、近赤外線及び電磁波も発生する。そこで、これらの近赤外線及び電磁波をカットするために、表示部となる前面ガラス基板の表面に、反射防止機能、近赤外線遮蔽機能、電磁波遮蔽機能が付与された光学フィルタを設けるのが一般的である。
光学フィルタとしては、一般に、何層かのフィルムを積層したフィルム積層体をガラス基板に貼り合わせたタイプの光学フィルタが用いられている。
しかしながら、この光学フィルタでは、PDPの表示面との間が離れているために、PDPの画素における光の照射範囲が拡大することになる。この光が光学フィルタに斜めに入射すると、内部の電磁波遮蔽層等で反射されて出力される。したがって、外光が当たる環境下で用いた場合、PDPの表示面からの直接出力光と外部からの広い範囲で反射された反射光が重なってしまい、画像がぼやけるという問題点があった。
そこで、画像のぼやけ防止を目的として、PDPの表示面に直接、貼着するフィルムタイプの光学フィルタが提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
図2は、従来のフィルムタイプのPDP用光学フィルタの一例を示す断面図であり、図において、1はPDPモジュールの表示面に貼着される光学フィルタであり、反射防止機能および近赤外線遮蔽機能を有する複合フィルム層2と、電磁波遮蔽機能を有する積層体層3とを接着することにより、全体として単一のフィルム状ラミネート体とされている。
複合フィルム層2は、フィルム状の透明基材4と、その上面に形成された反射防止層5と、反対側の下面に形成された近赤外線遮蔽層6と、この近赤外線遮蔽層6の下面に形成された接着剤層7とが接合されて一体化されている。
積層体層3は、金属メッシュからなる電磁波遮蔽材層8と、この電磁波遮蔽材層8の下面全面に形成された接着剤層9とが接着されて一体化され、この接着剤層9の下面側に剥離フィルム(剥離材)10が着脱可能に貼着されている。
複合フィルム層2と積層体層3とは、接着剤層7により接着一体化されて光学フィルタ1を構成しているが、この際、電磁波遮蔽材層8に接地用電極(図示せず)が取り付けられる構成になっている。
この光学フィルタ1では、剥離フィルム10を剥離後、接着剤層9をPDPモジュールの表示面に直接、貼着したことにより、この表示面に反射防止機能、近赤外線遮蔽機能、電磁波遮蔽機能等、複数の機能を付与した構成であるから、従来のように光学フィルタ1とPDPモジュールとの間に空間が無くなり、したがって、PDPモジュールの表示面での反射を防止するとともに、PDPモジュールからの光の拡散を防止し、画像のぼやけ防止を図っている。
特開2007−57889号公報
しかしながら、上述した従来のフィルムタイプの光学フィルタにおいては、電磁波遮蔽材層が、樹脂フィルムの表面に金属の微細なパターンを形成したもの、例えば、銅箔を樹脂フィルムの表面に貼着した後、微細な線状にエッチングしたもので構成されているので、外光が当たる環境下で用いた場合に、この外光が金属の微細なパターンの表面で反射し、表示面における反射防止が十分ではないという問題点があった。この表面における反射現象は、画像のぼやけを助長し、表示面におけるコントラストを悪化させることとなる。
また、PDPモジュールは、内部の蛍光体が白色に近いものが多いために、表示面に外光が当たった場合、外光は表示面で反射されるだけでなく、蛍光体部分からも強く反射されることとなる。上述した従来のフィルムタイプの光学フィルタをPDPモジュールの表示面に直接、貼着した場合、表示面からの外光反射は防ぐことができるが、蛍光体部分からの反射は防ぐことができない。したがって、この蛍光体部分から反射する外光によっても画像のぼやけが助長され、表示面におけるコントラストが悪化することとなる。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、外光が当たる環境下においても、プラズマディスプレイパネル(PDP)等の表示装置の表示面における外光に起因する反射を減少させることができ、したがって、画像のぼやけを防止することができ、その結果、画像のコントラストを改善することができる光学フィルタを提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、光学フィルタの本体部分を、柔軟性を有する電磁波遮蔽積層体層の電磁波遮蔽層に、柔軟性を有する外光遮蔽層を接合一体化した構成とし、この電磁波遮蔽積層体層の外光遮蔽層と反対側の表面に、表示装置の表示面に直接貼着するための透明接着層を形成すれば、この光学フィルタを表示装置の表示面に直接、貼着することができ、この表示装置の表示面における外光に起因する反射光の光量を減少させることができ、画像のぼやけを防止することができ、その結果、画像のコントラストの悪化を防止することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の光学フィルタは、表示装置の表示面に直接貼着される光学フィルタであって、柔軟性を有する透明基材の一方の主面に電磁波遮蔽層が形成されるとともに、他方の主面に前記表示面に貼着するための透明接着層が形成された電磁波遮蔽積層体層と、前記電磁波遮蔽層の前記表示面側と反対側の表面に接合され柔軟性を有する外光遮蔽層と、を備えてなることを特徴とする。
この光学フィルタでは、透明接着層を表示装置の表示面に直接、貼着することにより、この光学フィルタは表示装置の表示面との間に空間が無い状態で密着・固定される。
また、電磁波遮蔽積層体層の表示面に貼着される側とは反対側の主面に外光遮蔽層を設けたことにより、外光が当たる環境下で用いた場合においても、入射する外光を外光遮蔽層が遮蔽し、電磁波遮蔽層やPDPモジュールに入射するのを防止する。これにより、外光の入射に起因する電磁波遮蔽層の表面やPDPモジュールの蛍光体部分からの反射が防止される。
よって、この外光に起因する反射および画像のぼやけを防止することが可能となり、表示面のコントラストを改善することが可能となる。
本発明の光学フィルタは、前記外光遮蔽層の表面に、反射防止層、近赤外線遮蔽層のいずれか一方または双方を積層してなることを特徴とする。
この光学フィルタでは、外光遮蔽層の表面に反射防止層、近赤外線遮蔽層のいずれか一方または双方を積層したことにより、外光遮蔽機能の他に、反射防止機能および近赤外線遮蔽機能を付与することが可能となる。
本発明の光学フィルタでは、前記近赤外線遮蔽層は、柔軟性を有する透明基材の一方の主面に、接着層中に近赤外線吸収色素を分散させてなる近赤外線遮蔽膜を形成してなり、前記外光遮蔽層の前記表示面側と反対側の表面に前記近赤外線遮蔽膜を接着し、さらに、該近赤外線遮蔽膜の前記表示面側と反対側の表面に前記反射防止層を接着してなることを特徴とする。
前記電磁波遮蔽層を網状の金属層としたことを特徴とする。
可視光線透過率は20%以上であることを特徴とする。
前記透明接着層には、剥離材が着脱可能に貼着されていることを特徴とする。
前記表示装置は、プラズマディスプレイパネルであることを特徴とする。
本発明の光学フィルタによれば、柔軟性を有する透明基材の一方の主面に電磁波遮蔽層が形成されるとともに、他方の主面に前記表示面に貼着するための透明接着層が形成された電磁波遮蔽積層体層と、前記電磁波遮蔽層の前記表示面側と反対側の表面に接合され柔軟性を有する外光遮蔽層と、を備えたので、外光が当たる環境下で用いた場合においても、この外光に起因する反射および画像のぼやけを防止することができ、したがって、表示面のコントラストを改善することができる。
以上により、表示部における視認性及び信頼性をさらに向上させることができる。
本発明の光学フィルタの最良の形態について説明する。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
図1は、本発明の一実施形態の光学フィルタを示す断面図であり、この図においては、構造を分かり易くするために、個々の層の厚み等を実際のものと異ならせている。
図において、11は光学フィルタであり、電磁波遮蔽積層体層12と、外光遮蔽層13と、近赤外線遮蔽層14と、反射防止層15とが接合され一体化され、さらに電磁波遮蔽積層体層12には柔軟性を有する剥離フィルム(剥離材)16が着脱可能に貼着され、全体が柔軟性を有するフィルム状とされている。
電磁波遮蔽積層体層12は、柔軟性を有する透明基材21の表面(一方の主面)に電磁波遮蔽層22が形成され、裏面(他方の主面)にPDPモジュール17の表示面17aに貼着するための透明接着層23が形成されている。
透明基材21としては、柔軟性を有しかつ可視光線に対して透明性を有するものであればよく、特に限定はしないが、例えば、有機高分子材料である透明樹脂が好ましい。
この透明樹脂としては、ポリエステル(PE)、トリアセチルセルロース、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリアクレリート(PAC)、ノルボンネン、非晶質ポリオレフィン等の樹脂が好適に用いられる。なかでも、ポリエステルが好ましく、特にポリエチレンテレフタレート(PET)は、耐久性、耐溶剤性、生産性等の点において優れているので好ましい。
この透明基材21の形状は、柔軟性を有するものであれば特に制限はなく、フィルム状、シート状等、用途に応じて適宜選択することができる。また、その厚みについても、特に限定することはないが、取り扱い等を考慮すると、20μm〜1mm程度のフィルム状のものが好ましい。
また、色調や透過率を調整するために、透明樹脂に着色剤や染料を混入したものを用いてもよい。
電磁波遮蔽層22は、電磁波に対する遮蔽性及び可視光線に対する透明性を有するものであればよく、特に限定されないが、取り扱い等の点から、金属メッシュ等の網状の金属層が好ましい。
金属メッシュとしては、例えば、(1)パラジウム等の触媒を含有するペーストを所定のメッシュパターンに印刷した後、このメッシュパターンに銅等の金属をめっきしたもの、(2)蒸着法、スパッタ法等により銀、アルミニウム等の導電性物質を網目状のパターンにて形成したもの、(3)銅等の金属めっき層にエッチングを施してメッシュパターンとしたもの、(4)銅等の金属箔にエッチングを施してメッシュパターンとしたもの、(5)繊維の表面に金属をめっきしたメッシュを透明基材21上に貼り付けたもの等を用いることができる。
この電磁波遮蔽層22の厚みは、1μm以上かつ10μm以下が好ましい。その理由は、電磁波遮蔽層22として金属メッシュを用いる場合、この金属メッシュの厚みが10μmより厚いと、視野角が狭くなり視認性が低下するからであり、さらに、表面が黒色化された場合においても、斜め方向から視認した場合、金属メッシュの深さ方向が黒色化され難く、この金属メッシュを構成する金属の色が強く現れてしまい、表示面の色調に不具合が生じるからである。
この金属メッシュの替わりに透明導電膜を用いることもできる。
この透明導電膜としては、例えば、スズ添加酸化インジウム(ITO)、アンチモン添加酸化スズ(ATO)、亜鉛添加酸化インジウム(IZO)、アルミニウム添加酸化亜鉛(AZO)、ガリウム添加酸化亜鉛(GZO)等の透明導電膜が好適である。
この透明導電膜を電磁波遮蔽層22に用いた場合には、金属メッシュのような反射は大きく減少する。すなわち、電磁波遮蔽層については、入射する外光を遮蔽する必要が無く、遮蔽する必要があるのはPDPモジュールのみとなる。
したがって、電磁波遮蔽積層体層12のPDPモジュール17の表示面17aに貼着される側とは反対側(視認側)に外光遮蔽層13を設ける必要性は無く、電磁波遮蔽積層体層12のPDPモジュール17の表示面17aに貼着される側に外光遮蔽層13を設けるようにしてもかまわない。
透明接着層23は、可視光線に対して透明性を有する樹脂系接着剤が好適に用いられる。この樹脂系接着剤としては、シリコン系樹脂接着剤、アクリル系樹脂接着剤等が挙げられる。
この透明接着層23の接着強度は、接着層の形成初期では、1〜10N/25mmが好ましく、より好ましくは4〜8N/25mmである。
この透明接着層23の接着強度は、形成初期から時間を経る毎に徐々に上昇して平衡に達し、その後、徐々に下降する特性を有している。したがって、平衡に達した時点における粘着強度は、10〜15N/25mmであることがさらに好ましい。
この接着強度が1〜10N/25mmの範囲内にあれば、この光学フィルタ11をPDPモジュール17の表示面17aに貼着した際に、実用上十分に接着状態を保持することができ、しかも、光学フィルタ11を表示面17aから剥離することが必要になった際に、実用上格段の困難なしに剥離することができる。この場合、剥離した光学フィルタ11を再利用することができ、しかも高価な表示装置本体を継続して使用することができる。
外光遮蔽層13は、外部から入射する光が外光遮蔽層13の内側、すなわち電磁波遮蔽層22やPDPモジュール17に入射するのを防止するためのもので、例えば、所定の間隔をおいて互いに平行に配置され光吸収効果を有する断面楔型の楔部31と、これらの楔部31を埋める低屈折率の透明部32とにより構成され、外部から入射する光を楔部31と透明部32との境界面で楔部31に屈折させて吸収させることにより遮蔽することができる。これにより、PDPモジュール17の表示面17aから光学フィルタを通して表示される画像におけるコントラストを高め、ゴーストを抑制することが可能になっている。
なお、この外光遮蔽層13の構造は、外部から入射する光が外光遮蔽層13の内側に入射するのを防止することができる構造であればよく、上記の構造に限定されない。
この外光遮蔽層13は、上述した透明接着層23と同様の材質からなる透明接着層33により、電磁波遮蔽層22を覆うとともに電磁波遮蔽積層体層12に貼着され、接合一体化されている。
近赤外線遮蔽層14は、上述した透明基材21と同様の材質からなる柔軟性を有する透明基材41の表面(一方の主面)に近赤外線遮蔽膜42が形成されている。
この近赤外線遮蔽層14は、上述した透明接着層23と同様の材質からなる透明接着層43により外光遮蔽層13に貼着され、接合一体化されている。
近赤外線遮蔽膜42は、800〜1100nmの波長帯域の近赤外線に対して遮蔽性を有するものであればよく、例えば、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂等からなる樹脂マトリックス中に近赤外線吸収色素を分散させたものであることが好ましい。この樹脂マトリックスとしては、接着層を選択することも可能である。例えば、透明基材の表面に反射防止膜を形成し、裏面に近赤外線遮蔽機能を有する接着層を形成すれば、層数の大幅な低減を図ることができる。
近赤外線吸収色素としては、800〜1100nmの波長帯域の近赤外線に対して遮蔽性を有する色素であれば特に限定されないが、例えば、ジイモニウム系化合物、アミニウム系化合物、フタロシアニン系化合物、有機金属錯体系化合物、シアニン系化合物、アゾ系化合物、ポリメチン系化合物、キノン系化合物、ジフェニルメタン系化合物、トリフェニルメタン系化合物、メルカプトナフトール系化合物等を用いることができ、またこれらは、単一種で用いられてもよく、或は、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
特に、ジイモニウム系化合物は、波長850〜1100nmの近赤外線領域にモル吸光係数が10万程度の強い吸収性を有することから近赤外線遮蔽性に優れている。
この近赤外線遮蔽膜42が、実用上十分な近赤外線遮蔽性を発現するためには、波長900〜1000nmの波長帯域の近赤外線の透過率が20%以下であることが好ましい。
反射防止層15は、上述した透明基材21と同様の材質からなる柔軟性を有する透明基材44の表面(一方の主面)に反射防止膜45が形成されている。
この反射防止層15は、上述した透明接着層23と同様の材質からなる透明接着層46により近赤外線遮蔽層14に貼着され、接合一体化されている。
この反射防止膜45は、外部から入射する光の反射を防止することができればよく、単層構造であっても、積層構造であってもよい。
積層構造の反射防止膜としては、例えば、屈折率の異なる複数の層を組み合わせたものが好ましい。屈折率の組み合わせとしては、低屈折率層及び高屈折率層の2種類の組み合わせの他、低屈折率層、中屈折率層及び高屈折率層の3種類の組み合わせ等でもよい。
また、傷が付くのを防止するためのハードコート層や、静電気による塵埃の付着等を防止するための導電層等を、必要に応じて組み合わせて使用することができる。
なお、反射防止膜の種類によっては、反射防止機能の発現により、外部から照射する光の透過量が増大するものがある。この場合、反射防止膜が無い場合に比べ、外部から照射する光のより多くが電磁波遮蔽層22やPDPモジュール17に入射することとなり、画像におけるコントラストの低下や、ゴーストの発生を助長することとなる。このような場合においては、外光遮蔽層13を設けることがより重要となる。
この光学フィルタ11においては、可視光線透過率が20%以上であることが好ましく、より好ましくは30%以上である。
その理由は、可視光透過率が20%よりも低い場合、PDPモジュール17から発せられる光が十分透過されず、ディスプレイ装置としての輝度が不足するからである。
一方、透過率を高めた場合、PDPモジュール17内の蛍光体が白色に近いものが多いために、特に暗黒色の表示部分が白っぽくなり、画面のコントラストが低下する。そこで、PDP用光学フィルタにおいては、透過率を低く設定し、不足する輝度をPDPモジュール17における蛍光体の発光強度を増すことにより、コントラストを得る方法を用いている。
また、特に、590nmの波長の可視光線の透過率は、450nm、525nm、620nmの各波長における可視光線の透過率よりも10%以上低いことが好ましい。これにより、この光学フィルタ11を用いた場合、PDPモジュール17の表示面17aのコントラスト性が向上し、色調補正機能が高くなる。
このように、590nmの波長の可視光線の透過率を、450nm、525nm、620nmの各波長における可視光線の透過率よりも10%以上低くするためには、近赤外線遮蔽膜42中に、キナクリドン顔料、アゾメチン系化合物、シアニン系化合物、及びポルフイリン化合物等の選択吸収性色材を含有させることが好ましい。
この光学フィルタ11は、剥離フィルム16を剥離してPDPモジュール17の表示面17aに貼着することにより、PDPモジュール17と一体化することができる。
この光学フィルタ11では、剥離フィルム16を電磁波遮蔽積層体層12から剥離し、露わになった透明接着層23をPDPモジュール17の表示面17aに貼着することにより、この光学フィルタ11をPDPモジュール17の表示面17aに貼着し、接合一体化することが可能である。
また、この光学フィルタ11はPDPモジュール17の表示面17aに透明接着層23の比較的弱い接着力で接着一体化されているので、それ程大きくない力でもって光学フィルタ11をPDPモジュール17の表示面17aから剥離することが可能である。そこで、この光学フィルタ11を他の種類の光学フィルタと交換したい場合や、この光学フィルタ11が長期使用により劣化した様な場合には、この光学フィルタ11をPDPモジュール17の表示面17aから剥離した後、他の光学フィルタを表示面16aに貼着すればよい。
この光学フィルタ11では、PDPモジュール17の表示面17aに直接、貼着することにより、PDPモジュール17の表示面17aとの間に空間が無い状態で密着され、接合一体化される。
また、電磁波遮蔽積層体層12の表面に外光遮蔽層13を設けたことにより、外光が当たる環境下で用いた場合においても、入射する外光を外光遮蔽層13が効果的に遮蔽する。これにより、外光が電磁波遮蔽積層体層12に入射するのが効果的に防止され、外光の入射に起因する電磁波遮蔽層22の表面での反射が防止される。
さらに、外光遮蔽層13により、入射した外光を効果的に遮蔽することができるので、外光がPDPモジュール17に入射するのを効果的に防止し、外光の入射に起因するPDPモジュール17の蛍光体部分からの反射を防止する。
以上により、この光学フィルタ11をPDPモジュール17の表示面17aに直接、貼着することで、この外光に起因する反射および画像のぼやけを防止することが可能となり、表示面17aから光学フィルタを通して表示される画像のコントラストを改善することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態の光学フィルタ11によれば、電磁波遮蔽積層体層12と、外光遮蔽層13と、近赤外線遮蔽層14と、反射防止層15とを接合一体化したので、外光が当たる環境下で用いた場合においても、この外光を外光遮蔽層13により遮蔽することにより、PDPモジュール17に入射することを防止することができ、この外光に起因する反射及び画像のぼやけを防止することができる。
また、この外光遮蔽層13の表面、すなわちPDPモジュール17の表示面17aに対向する面に電磁波遮蔽積層体層12を設けたので、外光は外光遮蔽層13により遮蔽されて電磁波遮蔽積層体層12に入射する虞が無くなり、電磁波遮蔽積層体層12の表面における反射を防止することができ、したがって、画像のぼやけを防止することができ、表示面17aから光学フィルタを通して表示される画像におけるコントラストを向上させることができる。
また、外光は外光遮蔽層13により遮蔽されてPDPモジュール17に入射する虞が無くなり、PDPモジュール17の蛍光体部分における反射を防止させることができる。したがって、この外光に起因する画像のぼやけを防止することができ、表示面17aから光学フィルタを通して表示される画像におけるコントラストを向上させることができる。
また、電磁波遮蔽積層体層12に貼着された剥離フィルム16を剥離することにより、光学フィルタ11を直接、PDPモジュール17の表示面17aに貼着することができるので、PDPモジュール17の一画素当たりの出力光の照射範囲が狭くなり、この出力光による外光遮蔽層13の反射出力光も減少することとなる。さらに、光学フィルタ11の裏面及びPDPモジュール17の表示面17aにおける反射を防止することができる。
したがって、PDPモジュール17の表示面17aでの反射や画像のぼやけを防止することができる。
以上により、PDPモジュール17の表示面17aにおける視認性及び信頼性をさらに向上させることができる。
本発明の光学フィルタは、柔軟性を有する透明基材の一方の主面に電磁波遮蔽層が形成されるとともに、他方の主面に前記表示面に貼着するための透明接着層が形成された電磁波遮蔽積層体層と、この電磁波遮蔽層に一方の主面が接合され柔軟性を有する外光遮蔽層とを備えたことにより、外光が当たる環境下で用いた場合においても、外光に起因する反射および画像のぼやけを防止することを可能としたものであるから、PDPへの適用はもちろんのこと、エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ等の表示装置に対しても適用することが可能であり、その効果は非常に大きなものである。
本発明の一実施形態の光学フィルタを示す断面図である。 従来の光学フィルタの一例を示す断面図である。
符号の説明
11 光学フィルタ
12 電磁波遮蔽積層体層
13 外光遮蔽層
14 近赤外線遮蔽層
15 反射防止層
16 剥離フィルム
17 PDPモジュール
17a 表示面
21 透明基材
22 電磁波遮蔽層
23 透明接着層
31 楔部
32 透明部
33 透明接着層
41 透明基材
42 近赤外線遮蔽膜
43 透明接着層
44 透明基材
45 反射防止膜
46 透明接着層

Claims (7)

  1. 表示装置の表示面に直接貼着される光学フィルタであって、
    柔軟性を有する透明基材の一方の主面に電磁波遮蔽層が形成されるとともに、他方の主面に前記表示面に貼着するための透明接着層が形成された電磁波遮蔽積層体層と、
    前記電磁波遮蔽層の前記表示面側と反対側の表面に接合され柔軟性を有する外光遮蔽層と、
    を備えてなることを特徴とする光学フィルタ。
  2. 前記外光遮蔽層の表面に、反射防止層、近赤外線遮蔽層のいずれか一方または双方を積層してなることを特徴とする請求項1記載の光学フィルタ。
  3. 前記近赤外線遮蔽層は、柔軟性を有する透明基材の一方の主面に、接着層中に近赤外線吸収色素を分散させてなる近赤外線遮蔽膜を形成してなり、
    前記外光遮蔽層の前記表示面側と反対側の表面に前記近赤外線遮蔽膜を接着し、さらに、該近赤外線遮蔽膜の前記表示面側と反対側の表面に前記反射防止層を接着してなることを特徴とする請求項2記載の光学フィルタ。
  4. 前記電磁波遮蔽層は、網状の金属層であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載の光学フィルタ。
  5. 可視光線透過率は20%以上であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の光学フィルタ。
  6. 前記透明接着層には、剥離材が着脱可能に貼着されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の光学フィルタ。
  7. 前記表示装置は、プラズマディスプレイパネルであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項記載の光学フィルタ。
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