JP5108043B2 - イオン交換膜型電解槽 - Google Patents

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Description

本発明は、イオン交換膜型電解槽に関し、更に詳しくは、ガス拡散電極を使用した2室法イオン交換膜型食塩電解槽に関する。
現在、水酸化ナトリウム、塩素はイオン交換膜法と呼ばれる方法によって食塩水を電気分解することによって得られている(下記式(1)参照)。理論分解電圧は2.25V程度であるが、実際には系に内在するオーム損、電極過電圧等のため、3V程度で運転されている。
2NaCl+2H2O→Cl2+2NaOH+H2 (1)
クロールアルカリ工業は膨大なエネルギーを使用している。そこで大幅な省エネに向けて、ガス拡散電極を陰極に使用し酸素を還元する反応(下記式(2)参照)と組み合わせる方法(以下酸素陰極法と呼ぶ)が検討されている。
2NaCl+1/2O2+H2O→Cl2+2NaOH (2)
この方法によると理論分解電圧は1.14Vまで低下する。やはりオーム損、電極過電圧等のため、実際には2V程度で運転されることになる。水素は得られないが、30%以上の省エネが期待できる。
酸素陰極法の一法として、ガス拡散電極をイオン交換膜に密着して設置し実質的に陰極液室をなくしてしまう、換言すると陰極室を陰極ガス室として構成する方法が特許文献1等に提案され、陽極室と陰極ガス室の2つの部屋から成るため、2室法と呼ばれている。この方法では、陽極、イオン交換膜、陰極が互いに接触し、極間の電気抵抗が極限まで小さくなり電解電圧を極小にできるという利点を有する。
この方法では、ガス拡散電極をイオン交換膜に密着して電解液(陰極液)を全面均一に保持するため、陰極ガス室に弾性を有する材料(クッション材)を弾性的に充填し、その反力を利用してガス拡散電極をイオン交換膜を介して陽極へ押しつける。そして電解液をより確実に保持をするため、イオン交換膜とガス拡散電極の間には保液性のカーボンクロスを挟持することがある(特許文献2)。クッション材としては、デミスターメッシュを重ねたマット材やコイル材等が検討されている。マット材は、金属ワイヤーをメリヤス編みし、ウエーブ加工したものを複数枚重ねて得られる。ウエーブの深さは2ないし10mm程度である。ウエーブ加工によって反力が発生する。一方、コイル材は金属ワイヤーをロール掛けして得られる。コイル軸を陰極ガス室背板に並行に配置する。コイルリング直径方向への圧縮に対して反力が働く。コイル径は2ないし10mmである。
陰極ガス室には高濃度酸素、水蒸気、苛性ソーダミストが存在し、温度は90℃前後に達する激しい腐食環境であり、クッション材は優れた耐食性を要求される。また、クッション材はガス拡散電極から陰極ガス室背板へ排電する役目ももっている。これらの要件からクッション材はNiや高Ni合金が使用されている。
陰極ガス室ではガス拡散電極の裏面より電極内部へ酸素を供給する。そのためには陰極ガス室はできるだけ薄い方が有利である。一方、数平方メートル規模の電解槽の陰極ガス室の厚みは場所によってプラスマイナス数mmのばらつきがあり、クッション材の圧縮変位も場所により数mm異なり、結果としてガス拡散電極への反力も異なることになる。反力を必要かつ許容範囲内とするために、陰極ガス室平均厚みを4ないし10mmにしているのが現状である。
反力の目安は次のようになる。
イオン交換膜を境界として陽極室には塩水による液圧が、陰極ガス室にはガス圧が作用している。陽極室側の塩水深さは一般的に1m程度であり、最深部で11kPa程度の圧力である。陰極室ガス室圧は入口最上部でも1ないし2kPa程度に過ぎない。クッション材はこの差圧を補償するに充分な反力を供給する必要がある。もし反力が不十分な場合、イオン交換膜、ガス拡散電極全体を陽極から引き離し、電圧を上昇させることになる。反力は12ないし20kPa程度に設定するのが通常であった。
特開平11−124698号公報 特許第3553775号公報
前述したようにクッション材の反力は電解槽陽極液の最底深部(最下部)における陽極室圧と陰極ガス室の差圧にあわせて設計していた。こうした場合、電解槽底部ではイオン交換膜を境界として両側で圧力が均衡しイオン交換膜は陽極に密着する。しかし、最底深部(最下部)を基準にして押し付け圧を設計すると、上部では無用で過剰な圧力が掛かっていることになる。過剰な圧力は陽極メッシュが支えることになり、陽極メッシュとガス拡散電極に挟まれたイオン交換膜は点または線上で圧力を受けることになり損傷を受けかねない。使用する材料も過剰に使用していることになる。
本発明はこのような従来技術の欠点を解消したガス拡散電極を用いるイオン交換膜電解槽を提供することを目的とする。
本発明は、イオン交換膜により、陽極を収容する陽極室とガス拡散電極を収容する陰極室に区画されたイオン交換膜型電解槽において、陰極ガス室背板とガス拡散電極の間に、陰極ガス室上部の反力より陰極ガス室下部の反力が大きくなるように金属製クッション材を圧縮収容したことを特徴とするイオン交換膜型電解槽である。この電解槽では、金属製クッション材の高さ方向各点における反力が陽極室圧と陰極ガス室圧の差圧より大きく、かつその過剰圧(=反力―陽極室圧+陰極ガス室圧)が10kPa以下であることが望ましい。前記金属製クッション材はコイル状又はウエーブ加工したマットとすることが好ましい。更に金属ワイヤーはNiまたは高Ni合金製とすることができる。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明では、電解槽の深さに応じて生じる異なった差圧に相当しあるいはそれより大きい反力を電解槽の陰極ガス室内に生じさせてイオン交換膜や陽極に加わる圧力を最小にする。
前記差圧は電解槽の深さに応じて徐々に増加するため、前記反力も前記差圧に応じて徐々に増加させることが望ましいが、実際には前記差圧の増加に応じて前記反力を徐々に増加させることは困難であるか実質的に不可能である。従って本発明では、少なくとも電解槽の陰極ガス室上部における反力が陰極ガス室の下部における反力より小さくなるよう構成する。陰極ガス室内の上部−陰極ガス室の中央部−陰極ガス室の下部の順に反力が大きくなるようにしても良い。
前記反力を生じさせるために、本発明では2室法イオン交換膜型電解槽の陰極ガス室内に、金属製クッション材を圧縮状態で収容する。電解槽はフィルタープレス型であることが望ましく、クッション材を陰極ガス室へ充填し、例えば電解槽をタイロッド等で締め付けてクッション材を圧縮することにより、クッション材に反力を生じさせる。この反力により、ガス拡散電極をイオン交換膜に、望ましくは隙間無く押し付ける。
前記金属製クッション材は直接又はガス拡散電極支持材等の他部材を介してガス拡散電極に反力を印加する。当該反力はガス拡散電極の全面にほぼ均等に加わることが望ましい。しかし、ガス拡散電極の左右両側縁に縦方向に、又は左右両側縁とその中央に縦方向のように、ガス拡散電極の面の一部に加わるようにしても良い。いずれにしても陰極ガス室上部に生じる反力を陰極ガス室下部に生じる反力より小さくすることによりイオン交換膜や陽極に加わる圧力(過剰圧)の均等化を図ることができる。
前記金属製クッション材は、導電体の働きもすることから金属製であり、高温、高濃度酸素雰囲気、アルカリ性という高度の腐食環境に対する耐性が要求される。金属製クッション材は前記耐性を有する材料から選択され、Niまたは高Ni合金を使用することが好ましい。高Ni合金とはNi含有量が20量%以上100量%未満の合金を意味し、インコネル、ハステロイ、モネル、SUS310S等が含まれる。前記金属製クッション材には高導電性を保持するため通常銀メッキが施される。なお純銀材を金属製クッション材の材料とすることも可能であり、純銀材は導電性及び耐食性の点では優れているが、反力及び価格の点で劣っている。
本発明では2種類のクッション材が使用可能である。1つはマット材であり、他はコイル材である。
マット材としては、デミスター用メッシュをウエーブ加工(波型加工)して積層したものがある。デミスターメッシュは金属ワイヤーをメリヤス編みしたものである。金属ワイヤーとしては径0.02〜0.5mm程度のものが使用できる。細いワイヤーを数本束ねて使用することもある。ウエーブの深さは4ないし10mm程度である。マット材に対して垂直方向に弾性を持ち、その方向に反力が生じる。線径が太いほど硬く、細いほど柔らかくなる。束ねるワイヤー本数を多くしても硬くなる。重ねる枚数を変えることによっても弾力強さ(反力強さ)を変えることができる。
図1にマット材を例示する。このマット材Aは、ウエーブ加工したデミスター用メッシュを、陰極ガス室下部に相当する部分では3枚、陰極ガス室中央部に相当する部分では2枚積層し、陰極ガス室上部には相当する部分には1枚存在させた例である。このマット材を陰極ガス室に収容すると、陰極ガス室上部<陰極ガス室中央部<陰極ガス室下部の順の大きさで反力が生じ、陰極ガス室上部<陰極ガス室中央部<陰極ガス室下部の順の大きさで生じている差圧を吸収してイオン交換膜や陽極に加わる過剰圧をほぼ均等にする。
コイルは金属細線(ワイヤー)をロール加工して得られる。
コイルは直径方向に弾性を持ち、弾性的に収容すると、この方向に反力が生じる。弾性(反力)は、使用する金属材料、細線の径、ロール条件、敷設密度によって調節できる。本発明に好適に使用されるワイヤーは線径が0.1ないし0.3mm、コイル径(コイルリング直径)3ないし10mm、敷設密度1ないし10g/dm2程度である。
本発明では図2のようにコイル軸を陰極ガス室背板に並行に配置して使用する。
このコイル材Bは、コイルの巻数を、陰極ガス室上部<陰極ガス室中央部<陰極ガス室下部の順に多くしてあり、この順の大きさで反力が生じ、陰極ガス室上部<陰極ガス室中央部<陰極ガス室下部の順の大きさで生じている差圧を吸収してイオン交換膜や陽極に加わる圧力をほぼ均等にする。
電解槽の陰極ガス室にこれらマット材またはコイルを充填敷設する。前記金属製クッション材は陽極室圧と陰極ガス室圧の差圧に対抗できるだけの反力を示さなければならない。実用的電解槽では高さが1ないし1.2mのものが多く、陽極液の密度は1.1g/cm3前後であるから最深部では11ないし13kPaの陽極液の液圧があることになる。クッション材はこの液圧に対抗するため11ないし13kPa以上の反力を発生するように圧縮して組み込まなければならない。なお、液圧以上にてガス拡散電極を押し付ける力、即ち反力が、大きすぎることはイオン交換膜の損傷や陽極の変形を招き、更に無駄な材料を使っていることを意味し、無駄かつ有害である。反力から液圧を差し引いた過剰圧は10kPa以下が好ましく、1〜7kPaである事が特に好ましい。
上部から下部まで均一に充填した場合、下部では適正な圧力バランスがとれているが上部では差圧が殆ど無いためクッション材反力が過剰となり、その過剰圧は陽極が支えることになる。陽極とガス拡散電極に挟まれたイオン交換膜は点状または線状に集中圧迫され損傷を受けやすい。
そこで、イオン交換膜の損傷防止、陽極の変形防止、高価金属使用量削減の観点から、本発明では陰極ガス室の上部ほどクッション材の反力を小さくする。
図3を使用してその原理を説明する。図3はクッション材A,Bの圧縮特性(圧縮時の金属製クッション材の厚みと圧縮圧力の関係)を示す。クッション材Bの方が反力が大きい。両クッション材A、Bを陰極ガス室の厚み(t)まで圧縮すると、それぞれのクッション材に圧縮圧力(反力)L及びMが生じる。液深による圧力がL(実運転では陰極ガス室圧が陽極室圧と比べ極めて小さいため上述の差圧はLに近似できる)の地点にクッション材Aを圧縮状態で収容すると、差圧と反力が平衡する。この圧力Lの液深ポイントより深さの浅い個所では(反力)−(差圧)がプラスになり、ガス拡散電極は適正な正圧でイオン交換膜に押し付けられる。他方この圧力がLの液深ポイントより深さの深い個所では(反力)−(差圧)がマイナスになり、ガス拡散電極をイオン交換膜に押し付けることができない。従って圧力Lの液深ポイントより深さの深い個所では反力の大きいクッション材B(反力M)を使用して(反力)−(差圧)をプラスにし、ガス拡散電極を適正な正圧でイオン交換膜に押し付けるようにする。他の条件にも依るが、陰極ガス室の下半分にクッション材Bを、上半分にクッション材Aを収容することが好ましい。
次にクッション材の反力を変える方法について述べる。
マット材の場合、ワイヤー径、積層枚数によって反力を変えることができる。ワイヤー径を変えれば弾性を大幅に変更できる。一方、積層枚数の変更では弾性を大きく変更することは難しいが、同じ材料を使用できる点は利点である。陰極ガス室内の上部に積層枚数の少ないマット材を、下部に積層枚数の多いマット材を圧縮状態で収容すると、イオン交換膜や陽極にほぼ均一な圧力が加わるようになる。
コイル材の場合も同様にしてコイル径、敷設密度によって反力を変えることができる。コイル材では敷設密度を変えた場合、櫛歯のように重なり、厚みを大きく変えることなく反力を変えることができ施工上有利である。
このようにして生じる反力を調節した金属製クッション材を陰極ガス室内に、上部ほど反力が小さく、下部ほど反力が大きくなるように収容すると、本発明のイオン交換膜電解槽が得られる。
前述の通り、2室法イオン交換膜型電解槽の陰極ガス室に収容されるクッション材の反力(弾力)を陽極室圧と陰極ガス室圧の差圧に合わせて上部ほど弱くすることによってイオン交換膜に余分な圧力が加わることを防ぎ、傷の発生等を防止し長期安定運転をもたらすことができる。またクッション材材料の使用量を削減し、銀、ニッケル等高価な材料の使用量が低減できる。
マット材を例示する斜視図。 コイル材を例示する斜視図。 クッション材の圧縮特性を例示するグラフ。 本発明による2室法単位電解槽を例示する概略縦断面図。
次に金属製クッション材以外の電解槽の各要素を説明する。
ガス拡散電極としては、基材または給電体として機能する金属メッシュ、カーボンクロス等に、カーボンブラック、PTFE樹脂と触媒、又はPTFE樹脂と金属粒子を結着したシート状電極等が知られている。ガス拡散電極の厚みは通常0.3ないし1mmである。液を透過するタイプと透過しないタイプがあるが、2室法用としてはいずれも使用が可能である。
ガス拡散電極は水酸化ナトリウム等を通す親水性部、酸素を供給する疎水性部、電子を通す導電性部分及び反応部などを有する。親水性部は親水性カーボンブラックと金属粒子が、疎水性部分はPTFE樹脂が、導電性部はカーボンブラックと金属粒子が、反応部は触媒がそれぞれ役割を担っている。
触媒としては銀、白金、金、金属酸化物、カーボン等が知られているが、なかでも銀は代表的な触媒である。
イオン交換膜は、現行のイオン交換膜型食塩電解で使用されているカルボン酸やスルフォン酸、または両者複合の酸をイオン交換基とするパーフルオロ陽イオン交換膜が使用できる。
本発明のイオン交換膜型電解槽では、イオン交換膜とガス拡散電極間に液保持層を介在させることができる。この液保持層はイオン交換膜とガス拡散電極の隙間を埋めて、均一に水酸化ナトリウム液等を保持するという重要な働きをする。液保持層を使用しないと、液の無い部分では電流を流すことが不能となり、電流密度の上昇、電圧の上昇をもたらすことがある。イオン交換膜とガス拡散電極が密着していれば、液保持層は無くても毛細管現象により隙間に液を保持することは可能である。しかし、現実のメートルサイズの電解槽においては、電極の製作精度の限界により全面密着することは困難となる。従って柔軟なクロス等の液保持層を挟むことにより、より確実に液を保持することが好ましい。また、液保持層は陽極・イオン交換膜とガス拡散電極が直接接触するのを防止する。イオン交換膜は、初期に電解槽に液張りを行うときや、停止して液抜きをするときに、膨張や伸縮し電極との間で摩擦を起こすが、ソフトな液保持層は摩擦の緩衝材となりうる。液保持層は液を保持うるという必要性から親水性であることが必要である。更に30数%、90℃程度の水酸化ナトリウム液を保持することから優れた耐食性が要求される。カーボンや樹脂からなる多孔質構造体が液保持層の候補であり、炭素繊維は最も優れた材料である。毛細管現象を利用して液保持を行うため細い繊維を布状に織ったものも好適である。
またクッション材とガス拡散電極間に、ガス拡散電極支持体を介在させることができる。このガス拡散電極支持体の役割は、金属製クッション材の反力を受け止め、均一化してガス拡散電極、液保持層、更にイオン交換膜に伝達することである。クッション材のガス拡散電極側接点密度が高く、接点間隔が数mmしかないような場合、ガス拡散電極支持体は必ずしも必要ではないが、クッション材の反力を均一化してガス拡散電極へ伝えるためには設置することが望ましい。
ガス拡散電極支持体として金網等のメッシュ材が使用できる。孔サイズは0.3ないし3mm程度が望ましい。陽極液の液圧によりガス拡散電極はガス拡散電極支持体の孔部分で陰極ガス室側へ膨らむことになるが、孔サイズが3mmを超えると支持体としての働きを失い、0.3mm未満であるとガスの通過を阻害することになる。
ガス拡散電極支持体はガス拡散電極への給電体としても作用するため、良導電体であることが必要であり、銀メッキされた金属材が特に好ましい。なお、ガス拡散電極、ガス拡散電極支持体、陰極ガス室背板との接点部分には銀メッキすることが望ましい。
このようにガス拡散電極とイオン交換膜間にガス拡散電極支持体や液保持層を存在させ、これらを介してガス拡散電極をイオン交換膜に押し付けると、陽極−イオン交換膜−液保持層−ガス拡散電極−ガス拡散電極支持体の5枚が積層し、望ましくは相互が密着状態で保持される。イオン交換膜が接触する陽極面はできるだけ平坦であり、クッション材からの圧力によって変形しないような剛体であることが望ましい。
陰極ガス室は高温、高濃度酸素、苛性ソーダ液という高腐食環境であり、ガス拡散電極支持体用の金属材としてはNiないし高Ni合金が好適である。前述の通り、高Ni合金とはNi含有量が20量%以上100量%未満の合金を意味し、インコネル、ハステロイ、モネル、SUS310S等が含まれる。前記Niないし高Ni合金には、ガス拡散電極との接触面の抵抗を引下げ、長期間安定した低抵抗体とするため銀や金メッキを施すことが好ましい。Ni合金では表面の接触抵抗がやや高く、また、酸化による経時劣化により導電性を損なう事があるが、銀等のメッキを施すことにより良好な導電性を維持できる。なお、メッキの厚みは1μm以上が好ましい。

次に、本発明による2室法単位電解槽を図4を参照して説明する。
電解槽本体1は、イオン交換膜2により陽極室3と陰極ガス室4に区画され、前記イオン交換膜2の陽極室3側にはメッシュ状の不溶性陽極5が密着し、イオン交換膜2の陰極ガス室4側には炭素繊維織物や有機高分子繊維からなる液保持層6を挟み、ガス拡散電極7が密着している。ガス拡散電極7の反対側にはガス拡散電極支持体8が位置し、ガス拡散電極支持体8と陰極ガス室背板(陰極端子)9の間、つまり陰極ガス室4内部には金属ワイヤーからなる編物、織物又はコイル等で構成されるクッション材10が充填されている。このクッション材10は、図示の通り、陰極ガス室4内の上部で巻数が少なく、下部で巻数が多くなるよう設置されている。
なお、11は陽極室下部に設けられた陽極液導入口、12は陽極室上部に設けられた陽極液及びガス取出口、13は陰極ガス室上部側面に設けられた酸素含有ガス導入口、14は陰極ガス室下部に設けられた苛性ソーダ水溶液並びに余剰酸素ガス取出口である。
この電解槽本体1の陽極室3に食塩水を供給し、かつ陰極ガス室4に酸素含有ガスを供給しながら両電極5、7間に通電すると、ガス拡散電極7では、予め苛性ソーダ水溶液で満たした液保持層6側から水分が、反対面の陰極ガス室4側から酸素ガスが供給され、ガス拡散電極7の反応点において苛性ソーダの生成反応が進行する。ガス拡散電極7の反応点において生成した高濃度の苛性ソーダ水溶液は濃度勾配に従って液保持層6へ拡散し流下して苛性ソーダ水溶液取出口14から排出される。
このとき、圧縮して充填されたクッション材10の反力により、ガス拡散電極支持体8、ガス拡散電極7及び液保持層6はイオン交換膜2及び陽極5方向へ押し付けられる。つまりクッション材10の反力により、陰極ガス室背板9−クッション材10−ガス拡散電極支持材8−ガス拡散電極7が相互に密着し、接触抵抗を極小化し、電圧損失を低減する。
しかもクッション材10の巻数が上部ほど少なく、下部ほど多くしている、換言すると、上部ほど反力を小さく、下部ほど反力を大きくして、陰極ガス室上部及び下部における(反力)−(差圧)の値をほぼ等しくなるようにしている。これによりガス拡散電極7とイオン交換膜2とを全面で均一密着する状態に維持でき、電解液である苛性ソーダ水溶液を液保持層6に全面均一に保持することができる。また陽極5とイオン交換膜2を密着させ、陽極液に起因する電気抵抗を極小化する。陰極ガス室のクッション材10で発生した反力は結果的に陽極5と陰極ガス室背板9によって支えることとなるため、陽極5と陰極ガス室背板9は該反力を支えるだけの剛性を有し、かつ平坦性を有していることが必要である。構成要素の平坦性が失われ反力の不均一化がおこるとガス拡散電極7とイオン交換膜2が不均一な密着となり、苛性ソーダ水溶液は密着した点のみにしか保持されなくなり、実質的な電流密度が上がり、槽電圧の上昇原因につながるばかりか、電流の集中によってイオン交換膜2や陽極5、ガス拡散電極7に損傷さえも生じることがある。
次に本発明に係わるイオン交換膜型電解槽の実施例を説明するが、該実施例は本発明を限定するものではない。
[実施例1]
有効面積が幅100mm、高さ1200mmの2室法電解槽を図4のように組み立てた。
陽極はペルメレック電極株式会社製寸法安定性電極を使用し、陰極は液透過型ガス拡散電極を使用した。このガス拡散電極は、銀を電気メッキした発泡ニッケルを基材とし、この基材上に、銀微粒子とPTFE微粒子を含浸させ、ホットプレスにより製作した。陽極及びガス拡散電極の反応面サイズはそれぞれ幅100mm、高さ1200mmとした。
イオン交換膜は旭化成ケミカルズ株式会社製のアシプレックスF4203を、液保持層はゾルテック社製の厚さ0.4mmのカーボンクロスを親水化処理して使用した。ガス拡散電極支持材には24メッシュのニッケル製平織メッシュに銀メッキを施したものを使用した。
クッション材にはコイルを使用した。線径が0.17mmで、引張強度さ620ないし680N/mm2のニッケル線(NW2201)をロール加工により線幅約0.5mm、巻き径約6mmのコイルにした。
このコイルを、直径1.6mmのニッケル丸棒製の方形フレーム(幅98mm高さ398mm)の長手方向にのみ(4辺のうち対向する2辺)に巻き回してクッション材とした。1枚目には敷設密度6g/dm2となるように、2枚目には7g/dm2となるように、3枚目には8g/dm2となるようにコイルを巻いた。それぞれの方形フレームに銀を順に2、2.3,2.65g/dm2となるように電気メッキした。銀の合計使用量は27.8gとなった。それぞれの反力は、6mmまで圧縮した場合に順に6、11、16kPaとなった。3枚のクッション材(方形フレーム)は電解槽の陰極ガス室上部に6g/dm2、中央に7g/dm2、下部に8g/dm2の密度のものを、コイルがガス拡散電極支持材を介してガス拡散電極の側縁に沿って上下方向に延びるように順次配置した。深さ方向各点における反力と液圧との差は最小部で1.6、最大部で7.2kPaとなった。陰極ガス室背板は約5μmの銀メッキを行ったニッケル製とした。
以上の各部材を陰極ガス室背板−クッション材−ガス拡散電極支持材−ガス拡散電極−液保持層−イオン交換膜−陽極の順に積層し、陰極ガス室の厚みが6mmになるようにボルト締めし、電解槽を組み立てた。
陽極室に濃度が305g/リットルで、87℃に加温した食塩水を供給し、次いで陰極ガス室に酸素含有ガス供給口よりPSA濃縮酸素(94容量%)を酸素基準で1.5Nリットル/min(必要理論量の1.2倍)、供給した。電解槽全体を87℃に調節しながら電流密度3kA/m2で電解を行った。定常状態に達した後の陽極液NaCl濃度は155g/リットル、生成苛性ソーダ濃度は32.4%であった。電圧は1.95Vで2ヶ月間以上安定推移した。このときの電流効率は96%であった。2ヶ月後、電解槽を解体し、イオン交換膜を観察したところ異常は認められなかった。
[比較例1]
クッション材を3枚とも敷設密度8g/dm2にした以外は実施例1と同様に電解槽を組み立て、運転した。深さ方向各点における反力と液圧との差は最小部で2.8、最大部で16kPaで、銀の総使用量は31.8gとなった。電圧、電流効率は初期はそれぞれ1.95V、96%であったが、2ヶ月後には2.01V、95%になった。電解槽を解体しイオン交換膜を観察したところ上部に電極に挟まれたような傷が数個所見つかった。
[実施例2]
クッション材としてデミスター用メッシュを使用した点を除いては実施例1と同様の試験を行った。
線径0.25mmのニッケル線をピッチ5mmのメリヤス編みし、深さ5mm、ピッチ10mmのウエーブ加工を施し、さらに銀を電気メッキを行うことにより前記デミスター用メッシュを作製した。銀メッキ量は0.5g/枚−dm2とした。このメッシュを4枚、5枚、6枚重ねてそれぞれ5.5mmまで圧縮したときの反力は順に7、11、15kPaだった。陰極ガス室上部1/3にはデミスターメッシュを4枚、中央1/3には5枚、下部1/3には6枚充填した。深さ方向各点における反力と液圧との差は最小部で2.6、最大部で6.2kPaとなった。メッキ銀の使用量合計は30gであった。
実施例1と同様、陰極ガス室厚みが5.5mmになるように電解槽を組み立て、電解を行った。電流密度3kA/m2での電圧は1.93V、電流効率は96%であり、2ヶ月間にわたって安定した性能を示した。電解槽を解体しイオン交換膜を観察したところ異常は認められなかった。
[比較例2]
デミスターメッシュを上中下とも6枚とした以外は実施例2と同様に組み立て、運転した。深さ方向各点における反力と液圧との差は最小部で1.8、最大部で15kPaとなり、銀の総使用量は36gとなった。電圧、電流効率は初期はそれぞれ1.93V、96%であったが、2ヶ月後には1.97V、95%となった。電解槽を解体しイオン交換膜を観察したところ上部に電極に挟まれたような傷は数個所見つかった。
1……電解槽本体 2……イオン交換膜 3……陽極室 4……陰極ガス室 5……陽極 6……液保持層 7……ガス拡散電極 8……ガス拡散電極支持体 9……陰極ガス室背板 10……クッション材

Claims (9)

  1. イオン交換膜により、陽極を収容する陽極室とガス拡散電極を収容する陰極室に区画されたイオン交換膜型電解槽において、陰極ガス室背板とガス拡散電極の間に、陰極ガス室上部の反力より陰極ガス室下部の反力が大きくなるように金属製クッション材を圧縮収容したことを特徴とするイオン交換膜型電解槽。
  2. 金属製クッション材の高さ方向各点における反力が陽極室液圧と陰極ガス室圧の差圧より大きく、かつその過剰圧が10kPa以下である請求項1記載の電解槽。
  3. 金属製クッション材がコイル状であることを特徴とする請求項1又は2記載の電解槽。
  4. 金属製クッション材がウエーブ加工したマットであることを特徴とする請求項1又は2記載の電解槽。
  5. 金属製クッション材がNiまたはNi含有量が20質量%以上100質量%未満の高Ni合金製であることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の電解槽。
  6. 過剰圧が、1kPa以上で、7.2kPa以下である請求項2記載の電解槽。
  7. 過剰圧が、1.6kPa以上で、7.0kPa以下である請求項6記載の電解槽。
  8. 請求項1からまでのいずれか1項に記載のイオン交換膜型電解槽を使用して苛性ソーダを製造する方法。
  9. 請求項1からまでのいずれか1項に記載のイオン交換膜型電解槽を使用して塩素を製造する方法。
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