JP5106927B2 - ニッケル水素二次電池モジュールおよびニッケル水素二次電池モジュールの製造方法 - Google Patents

ニッケル水素二次電池モジュールおよびニッケル水素二次電池モジュールの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、発電要素を収容する複数の収容部が連通しているニッケル水素二次電池モジュール、およびこのようなニッケル水素二次電池モジュールの製造方法に関する。
二次電池では、発電要素を収容する収容部を構成する電池ケースに安全弁を設けることがある。発電要素からガスが発生し、収容部の内圧が異常に上昇した場合でも、安全弁を開弁して、安全にガスを放出させ、この収容部の変形や破損を防ぐためである。
電池ケースに複数の収容部を設け、各々に発電要素を収容した二次電池モジュールの場合には、収容部毎に安全弁を設けるのが好ましい。しかし、それでは多数の安全弁が必要となるため、特許文献1に示すように、電槽(収容部)を隔てる隔壁に連通孔を設け、各収容部を相互に連通させて、電池ケースに安全弁を1つだけ備えるようにしたニッケル水素二次電池(ニッケル水素二次電池モジュール)が提案されている(特許文献1参照)。 この特許文献1に記載のニッケル水素二次電池モジュールでは、いずれかの発電要素からガスが発生しても、連通孔および安全弁を通じて、安全にガスを排出できる。
特開2004−319096号公報
しかしながら、特許文献1に記載のニッケル水素二次電池モジュールでは、発電要素の分極等が原因で、発電要素から酸素ガスが発生する。そして、発生した酸素のガス分圧が収容部毎に異なると、たとえ内圧は各収容部で同じであったとしても、各収容部における酸素ガス分圧を一定とするために、酸素ガスは連通孔を通じて、酸素分圧の高い収容部から、酸素分圧の低い収容部へ酸素ガスが移動する。このため、他の収容部から酸素ガスが移入した収容部の発電要素では、この酸素ガスによって、放電リザーブとして備えていた水素が消費されてしまい(再結合して水となり)、この発電要素(負極)の放電リザーブ量は減少する。かくして、発電要素毎に放電リザーブ量にばらつきが生じる。この状態で二次電池モジュールの使用を続けると、このばらつきが大きくなり、放電容量の大きく低下した発電要素が生じ、この二次電池モジュールの容量劣化を早期に引き起こす虞がある。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、隔壁部に連通孔を設け、収容部より少数の安全弁を備えたニッケル水素二次電池モジュールでありながら、収容部間での酸素ガスの移動を抑制し、発電要素の放電リザーブばらつきを低減可能なニッケル水素二次電池モジュールを提供することを目的とする。また、このようなニッケル水素二次電池モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
そして、その解決手段は、水素吸蔵合金を含む負極板を有する発電要素と、隔壁、および上記隔壁を介して、互いに隣り合って配置され、上記発電要素をそれぞれ収容する複数の収容部であって、上記隔壁に形成した連通孔により、上記収容部内のガスを相互に流通可能としてなる収容部を有する電池ケースと、上記電池ケースの上部に設置された、上記収容部数より少数の安全弁と、を備えるニッケル水素二次電池モジュールであって、上記連通孔の、単位電池容量当りの孔面積が、0.03〜0.30mm2/Ahであるニッケル水素二次電池モジュールである。
本発明のニッケル水素二次電池モジュールでは、隔壁にある連通孔は、単位電池容量当りの孔面積が0.03〜0.30mm2/Ahの範囲にある。よって、いずれの収容部の発電要素からガスが発生し、この収容部の内圧が異常に上昇しても、連通孔を通じて、安全弁を開弁して、ガスを放出させることができる。しかも、各発電要素から発生する酸素ガスの量が異なるために各収容部内での酸素分圧に違いが生じ、各収容部間の酸素濃度の平衡を保つべく、酸素ガスが他の収容部に移動しようとしても、その移動が制限される。つまり、酸素ガスが他の収容部に移動し、この移動先の収容部の発電要素に吸蔵する水素を消費してしまうことを抑制できる。従って、このニッケル水素二次電池モジュールにおいて、発電要素毎の水素吸蔵量のばらつき、つまり、放電リザーブばらつきを低減することが可能である。
なお、連通孔は、隔壁を介して隣接する収容部内のガスを互いに流通可能な貫通孔であり、収容部間で、電解液同士が接触しない、収容部の上部に設けるのが好ましい。また、電池ケースは、電解液に冒されない材質を用いるのが良く、樹脂製のケースが挙げられる。
さらに、上述のニッケル水素二次電池モジュールであって、前記電池ケースは、4つ以上の前記収容部を列置してなり、3つ以上の前記隔壁を有し、上記隔壁のうち、上記収容部の列置方向の最外側にそれぞれ位置する隔壁を、最外隔壁としたとき、前記連通孔のうち、上記最外隔壁に形成された最外連通孔の孔面積を、上記最外隔壁以外の隔壁に形成された連通孔の孔面積よりも、小さくしてなるニッケル水素二次電池モジュールとすると良い。
まず、4つ以上の収容部、3つ以上の隔壁を有するニッケル水素二次電池モジュールについて説明する。4つ以上の収容部のうち、電池ケース内の最外に位置する最外収容部と、これより内側の内側収容部とでは、自身と他の収容部とを連通する連通孔の数が異なる。つまり、最外収容部については、最外隔壁に設けた最外連通孔1つのみが存在するのに対し、内側収容部は、これを挟む1つの隔壁にそれぞれ設けた、合計2つの連通孔が存在する。
ところで、連通孔を2つ有する内側収容部で、これに収容される発電要素から酸素ガスが発生し、内側収容部における酸素ガス分圧が他の収容部よりも上昇した場合を考える。この場合、発生した酸素ガスの多くは、この内側収容部内において負極の水素と再結合して水となるが、一部の酸素ガスは、分圧の高い分だけ2つの連通孔を通じて隣接する他の収容部に移動する。つまり、一部の酸素ガスは2つに分散して、他の収容部に移る。
一方、最外収容部で、これに収容される発電要素から酸素ガスが発生し、酸素ガス分圧が他の収容部よりも上昇した場合には、酸素ガスは1つしかない連通孔(最外連通孔)を通じて、最外収容部に隣接する収容部(以下、隣接収容部という)に移動する。つまり、酸素ガスは分散されずに、隣接する隣接収容部に移動する。従って、内側収容部でもある隣接収容部についてみると、自身が発生した酸素ガスの一部は、2つの連通孔(最外連通孔およびこれと逆側に位置する連通孔)から、隣接する他の収容部(最外収容部およびこれと逆側に隣接する内側収容部)に移動する。しかし、最外収容部とは逆側の収容部とこの隣接収容部とは、共に内側収容部(2つの連通孔を持つ収容部)であるため、ほぼ同条件となり、長期間を見れば、これらの間での酸素ガスの移動は、差し引きほぼ同程度となると考えられる。
しかしながら、最外収容部との酸素ガスの最外連通孔を通じた移動は、長期的に見れば、最外収容部から隣接収容部への移動の方が、この逆よりも多くなる。
従って、この隣接収容部では、他の収容部(特に最外収容部)から移動してきた酸素ガスによって、発電要素にある水素が多く消費されてしまう。即ち、隣接収容部に収容した発電要素(負極)において、放電リザーブが大きく減少すると考えられる。なお、この影響を受けて、他の内側収容部に収容した発電要素同士の間においても、多少の放電リザーブの大小が生じる場合がありうる。
そこで、本発明のニッケル水素二次電池モジュールでは、最外隔壁に形成された最外連通孔の孔面積を、最外隔壁以外の隔壁に形成された連通孔の孔面積よりも小さくしている。これにより、最外連通孔を通じてなされる酸素ガスの移動を制限できる。つまり、酸素ガスが最外収容部から隣接収容部に移動し、そこの発電要素に吸蔵する水素を消費してしまうことを確実に抑制できる。従って、このニッケル水素二次電池モジュールにおいて、発電要素毎の放電リザーブばらつきを確実に低減することができる。
さらに、他の解決手段は、水素吸蔵合金を含む負極板を有する発電要素と、隔壁、および上記隔壁を介して、互いに隣り合って配置され、上記発電要素をそれぞれ収容する複数の収容部であって、上記隔壁に形成した連通孔により、上記収容部内のガスを相互に流通可能としてなる収容部を有する電池ケースと、上記電池ケースの上部に設置された、上記収容部数より少数の安全弁と、を備え、上記連通孔の、単位電池容量当りの孔面積が、0.03〜0.30mm 2 /Ahであるニッケル水素二次電池モジュールの製造方法であって、上記電池ケースは、いずれも樹脂からなる第1ケース部材と第2ケース部材とを溶着して形成してなり、上記第1ケース部材は、上記隔壁の一部となる板状の第1隔壁部を有し、上記第2ケース部材は、上記隔壁の他の一部となる板状の第2隔壁部であって、上記第1隔壁部および第2隔壁部の板厚方向に直交する突き合わせ方向に、上記第1隔壁部と突き合わせて溶着する第2隔壁部を有し、上記第1隔壁部は、自身の板厚方向に延び、自身の表裏面間を連通する連通溝であって、上記第2隔壁部と溶着させる際に、上記第2隔壁部側に開口する形態の連通溝と、上記連通溝の上記第2隔壁部側の開口端縁から、上記突き合わせ方向および上記板厚方向に直交する溝幅方向に、それぞれ離間した位置で、上記第2隔壁部との溶着の際に、上記連通溝よりも上記第2隔壁部側となる位置に配置され、上記溶着の際に溶融変形させる2つの第1溶融部と、を含み、上記第1ケース部材と第2ケース部材とを溶着して、上記電池ケースを形成するケース溶着工程を有し、上記ケース溶着工程は、上記第1隔壁部の上記第1溶融部および第2隔壁部のうち、少なくとも上記第1溶融部を溶融させて、上記突き合わせ方向に、上記第1隔壁部と上記第2隔壁部とを突き合わせ、互いに溶着させると共に、溶融した上記第1溶融部または第2隔壁部を起源とする樹脂によって第1溶融部同士の間を埋め、上記連通溝のうち少なくとも上記開口端縁にまで、上記樹脂を届かせて、上記連通溝の上記第2隔壁部側の開口を塞ぎ、上記連通溝の少なくとも一部で、上記連通孔を構成するニッケル水素二次電池モジュールの製造方法である。
本発明の二次電池モジュールの製造方法では、第1ケース部材において、その第1隔壁部に連通溝を設ける一方、この連通溝の第2隔壁部側の開口端縁から離間した位置に、第1溶融部を設けている。そして、第1隔壁部と第2隔壁部とを突き合わせ、互いに溶着させると共に、溶融した第1溶融部または第2隔壁部を起源とする樹脂によって、第1溶融部同士の間を埋めて、連通溝の開口端縁まで届かせる。つまり、溶着の際、溶融した樹脂が直ちに連通溝の開口端縁に届かず、溶融した樹脂が、まず第1溶融部同士の間を埋め、その後開口端縁に届くようにしている。これにより、この開口端縁に届く樹脂の量を低減して、樹脂が連通溝内に深く入り込み、連通溝全体を埋めてしまうことを防止できる。
さらに、連通溝のうち少なくとも開口端縁にまで樹脂を届かせることで、連通溝の第2隔壁部側の開口を塞ぎ、連通溝の少なくとも一部をその一部とした連通孔を確実に構成することができる。かくして、連通孔を有する隔壁部を備える二次電池モジュールを確実に製造することができる。これにより、いずれかの収容部で、発電要素からのガス発生により、その内圧が異常上昇しても、連通孔を通じて、安全弁を開弁させ、ガスを放出させ得る二次電池モジュールを容易かつ確実に製造できる。
また、単位電池容量当りの連通孔の孔面積を、0.03〜0.30mm 2 /Ahとしている。これにより、収容部間の酸素分圧の違いにより、酸素ガスが他の収容部に移動しようとしても、その移動を制限できる。従って、各発電要素における放電リザーブのばらつきを確実に低減できるニッケル水素二次電池モジュールを容易確実に製造することができる。
さらに、上述の二次電池モジュールの製造方法であって、前記連通溝は、前記溝幅方向の寸法より前記突き合わせ方向の寸法が大きい、深溝形状を有する二次電池モジュールの製造方法とすると良い。
本発明の二次電池モジュールの製造方法では、第1ケース部材の連通溝を、溝幅方向の寸法より、突き合わせ方向の寸法が大きい深溝形状としている。このため、ケース溶着工程で、溶融した樹脂が開口端縁に届いて第2隔壁部側の開口を塞いだ後、この樹脂がさらに連通溝内に流入したとしても、その奥深くにまでは侵入しにくい。従って、連通溝が溶融した樹脂で埋められる可能性を低減でき、単位電池容量当りの孔面積を上述の範囲にした連通孔を確実に形成した二次電池モジュールを製造できる。
(実施形態)
次に、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
本実施形態のニッケル水素二次電池モジュール100(以下、単にモジュール100ともいう)は、図1に示すように、6つの収容部115を有する電池ケース110と、この電池ケース110の収容部115に1つずつ収容されている発電要素130と、電池ケース110の上部に設置されている安全弁120とを備える。
このうち、電池ケース110は、樹脂からなる矩形箱状であり、6つの外表面のうち、広面積の第1,第2外表面113a,113bは、その一部が、凹凸を有する金属板からなるヒートシンクHSに覆われている。電池ケース110の内部には、5つの隔壁111があり、これらによって、電池ケース110内部が長手方向DL1に等分(6等分)に仕切られて、6つの収容部115が形成されている。各々の収容部115には、電解液(図示しない)と共に、上述した発電要素130を底面117側(図1(b)中、下側)に寄せて収容配置している。本実施形態のモジュール100は、電池ケース110の底面117が下になるようにして用いるので、その上部は空間となっている。
なお以下では、上述の6つの収容部115のうち、長手方向(収容部115の列置方向)DL1の最外で、図1中右端に位置するものを第1収容部115aとする。その他、この第1収容部115aの図中左に位置する順に、第2収容部115b、第3収容部115c、第4収容部115d、第5収容部115e、第6収容部115fとする。このうち、第1収容部115aおよび第6収容部115fは、本発明の最外収容部に、第2収容部115bおよび第5収容部115eは、隣接収容部に、第3収容部115cおよび第4収容部115dは、内側収容部にそれぞれ相当する。
また、上述の5つの隔壁111のうち、長手方向DL1の最外で、図中右側に位置し、第1収容部115aと第2収容部115bとの間を仕切るのものを、第1隔壁111aとする。その他、この第1隔壁111aの図中左に位置する順に、第2隔壁111b、第3隔壁111c、第4隔壁111d、第5隔壁111eとする。なお、第1隔壁111aおよび第5隔壁111eは、本発明の最外隔壁に相当する。
発電要素130は、負極131、正極132、セパレータ133、および図示しない電解液からなる。負極131は、水素吸蔵合金を負極構成材として含む電極板であり、正極132は、発泡ニッケルなどの活物質支持体と、これに支持され、水酸化ニッケルを含む活物質とを備える電極板である。また、セパレータ133は、親水化処理された樹脂からなる不織布であり、電解液は、KOHを含む比重1.2〜1.4のアルカリ水溶液である。
負極131と正極132は、セパレータ133を介して交互に積層された積層体を構成しており、この積層体に電解液が含浸されている。さらに、各発電要素130は、電池ケース110内で直列に電気接続されている。本実施形態にかかるモジュール100の電池容量(公称容量)は6.5Ahである。なお、本実施形態では、負極131側に放電リザーブ量などを対応させるため、正極容量よりも負極容量を大きく設計した発電要素130を用いている。
次に、安全弁120は、電池ケース110の上主面114に、具体的には第2収容部115bの上部に1つ設置されている。これは、発電要素130を収容している収容部115の数(本例では6)より少ない。本実施形態のモジュール100の隔壁111(111a〜111e)には、それぞれ連通孔112(図2参照)を形成してあるため、モジュール100は、いずれの発電要素130からガスが発生した場合でも、連通孔112および安全弁120を通じて、安全にガスを排出できる。
図2(a)は、モジュール100のうち、第1隔壁111aの縦断面図(図1(b)におけるA−A断面)である。なお、第5隔壁111eの断面も同様である。また、図2(b)は、第2隔壁111bの縦断面図(図1(b)におけるB−B断面)である。なお、第3隔壁111c、第4隔壁111dの断面も同様である。第1隔壁111a〜第5隔壁111eはいずれも、自身の壁厚方向(図中、奥行き方向)に貫通する連通孔112(第1連通孔112a〜第5連通孔112e)を、その上部に備えている。これにより、隔壁111を介して隣りあう収容部115の上方にあるガス(図示しない)を、相互に流通可能としている。各連通孔112のうち、第1隔壁111aの第1連通孔112a、および、第5隔壁115eの第5連通孔112eは、それぞれ孔面積(孔の最小断面積)が0.4mm2とされており、単位電池容量当りに換算すると0.06mm2/Ah(=0.4/6.5)である。一方、第2〜第4連通孔112b〜112dの孔面積はそれぞれ1.0mm2とされており、単位電池容量当りでは0.15mm2/Ah(=0.1/6.5)である。なお、第1連通孔112aおよび第5連通孔112eは、本発明の最外連通孔に相当する。
このように、6つの収容部115は互いに連通孔112により連通しているので、いずれの発電要素130からガスが発生しても、連通孔112を通じてガスが相互に移動して、各々の収容部115の内圧が上昇する。このため、安全弁120を開弁させて、ガスを放出することができる。なお、ガスの流通を確保するため、連通孔112の孔面積は、0.03mm2/Ah以上としてある。
その一方、各連通孔112の孔面積は、0.30mm2/Ah以下に制限してある。このため、各発電要素130から発生する酸素ガスの量が異なるために各収容部115内での酸素分圧に違いが生じ、電池ケース110の各収容部115間の酸素濃度の平衡を保つべく、酸素ガスが他の収容部に移動しようとした場合でも、その移動が制限される。これにより、発生した酸素ガスが他の収容部115に移動し、この移動先の収容部115の発電要素130に吸蔵する水素を消費してしまうことを抑制できる。このようにして、このモジュール100において、発電要素130毎の水素吸蔵量がばらつくこと、つまり、放電リザーブがばらつくことを抑制している。
ところで、発明者らは、上述の効果が得られる孔面積の範囲について検証したので、下記する。
まず、隔壁に連通孔を有するモジュールにおいて、単位電池容量当りの連通孔の孔面積と、内圧の上昇によるモジュールの有害な変形・破損の有無との関係について、過充電試験を通じて検証した。
モジュール100(ニッケル水素二次電池)では、満充電状態(SOC100%)から更に充電(過充電)すると、各発電要素130の正極から酸素ガスが発生し(OH-→1/4O2↑+1/2H2O+e-)、モジュール100内部の圧力が上昇する。そこで、各連通孔の孔面積を異ならせたモジュールを用意し、酸素ガスを発生させて、モジュール内部の圧力を上昇させたときに、有害な変形・破損を伴わずに、連通孔を通じて安全弁120から、ガスを放出できるか否かを確認する。
まず、上述のモジュール100と同様であるが、5つの連通孔の孔面積を同じとし、かつ、この大きさを異ならせた4種類のモジュールを用意した(電池容量はいずれも6.5Ah)。具体的には、各連通孔について、単位電池容量当りの連通孔の孔面積Sを、それぞれ0.015,0.030,0.045,0.060mm2/Ahに統一した4種のモジュールを用意した。なお、安全弁120の開弁圧は、いずれも0.75MPaとした。 次に、各モジュールについて過充電試験を施した。具体的には、60℃の温度環境下で、予めSOC100%としたモジュールに電源装置を接続し、32.5A(5C)の定電流充電により、SOC200%になるまで充電した後、各モジュールの変形・破損の有無を調べた。なお、試料数nはいずれも10(n=10)である。この結果を表1に示す。
Figure 0005106927
表1に示すように、単位電池容量当りの連通孔の孔面積がS=0.015mm2/Ahのモジュールでは、10個のうち、3個で有害な変形・破損が起きた。これは、S=0.015mm2/Ahの孔面積の連通孔では、収容部115間で発生したガスを十分に相互流通させることができず、安全弁120から、各収容部115に発生したガスを十分排出できず、一部の収容部で内圧が異常に上昇し、結果として電池ケースにおける変形・破損が生じたと考えられる。一方、孔面積が0.030mm2/Ah以上のものについては、全数、変形・破損を生じておらず安全弁が開弁していた。
上記の結果から、5Cの過充電でのガス発生に相当する範囲のガス発生を想定する場合、各連通孔の孔面積をS=0.030mm2/Ah以上としておけば、いずれの発電要素からガスが発生しても、連通孔および安全弁を通じて、ガスを安全にモジュール外に放出できることが判る。
次いで、各隔壁に連通孔を有するモジュールにおける、単位電池容量当りの連通孔の孔面積と負極の放電リザーブばらつきとの関係について、耐久試験を通じて検証した。モジュールでは、前述した通り、連通孔を通じて移動する酸素ガスによって、発電要素毎の負極の放電リザーブにばらつきが生じる。このような状態で充放電を繰り返すと、このばらつきはさらに大きくなり、モジュールの容量劣化を促進してしまう。そこで、充放電を繰り返す耐久試験を通じて、連通孔の孔面積と、耐久試験後の放電リザーブのばらつきとの相関関係を検証して、充放電を繰り返しても、放電リザーブばらつきが抑制目標値以下となる連通孔の孔面積を求めた。
まず、本実施形態のモジュール100と同様の構成を有しているが、モジュールの5つの隔壁にそれぞれ形成した5つの連通孔の孔面積をいずれも同じとし、かつその大きさを異ならせた10種類のモジュールを用意した(電池容量はいずれも6.5Ah)。具体的には、各連通孔について、単位電池容量当りの連通孔の孔面積Sを、0.15〜1.50mm2/Ah範囲内で、0.15mm2/Ah刻みに異ならせたモジュールである。
次に、各モジュールについて耐久試験を施した。具体的には、50℃の温度環境下で、SOC20〜80%の間を、3Cの定電流で1000サイクルの充放電を繰り返した。耐久試験後、各モジュールの放電リザーブばらつきについて、下記の放電リザーブ量の計測手法により確認した。即ち、まず、モジュールの収容部毎における発電要素の電圧が1.0Vになるまで放電し、その後、各収容部の上部に孔をあけ電解液を補充し、各収容部に過剰な電解液が存在する状態にした。次いで、各収容部内の電解液中に、Hg/HgO参照極をそれぞれ浸漬させて、放電容量を測定しながら各収容部内の発電要素毎に過放電させた。ここで、放電リザーブ量は、(放電リザーブ量)=(参照極の電位に対する負極の電位が−0.7Vになるまでの放電容量)−(参照極に対する正極の電位が−0.5Vになるまでの放電容量)という式で定義した。
図3は、単位電池容量当りの連通孔の孔面積と、耐久試験後のモジュール内の放電リザーブばらつきとの関係を示すグラフである。このグラフによれば、連通孔の孔面積が大きくなるに従って、放電リザーブばらつきが増大する傾向にある。但し、孔面積が大きくなり過ぎると、放電リザーブのばらつきの増加が鈍り、30%程度で頭打ちとなることが判る。
ところで、ニッケル水素二次電池モジュールを直列接続して組電池を構成し、電気自動車(PEV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)等の電源として用いた場合、モジュールの放電リザーブばらつきが大きくなると、組電池としての寿命が短くなる。この理由から、放電リザーブばらつきの抑制目標を15%とすることが望まれる。そこで、グラフ(図3)を見ると、0.30mm2/Ah以下の孔面積であれば、収容部間での酸素ガスの移動を抑制でき、充放電を繰り返しても、放電リザーブばらつきを抑制目標値(15%)以下にできることが判る。
次いで、モジュール100において、第1連通孔112a、および、第5連通孔112eの孔面積(0.06mm2/Ah)を、第2連通孔112b〜第4連通孔112dの孔面積(0.15mm2/Ah)よりも小さくした理由について説明する。
発明者らは、上述の耐久試験において、第2収容部および第5収容部に収容された発電要素について、その放電リザーブが大きく減少する傾向があることを見出した。そこで、4つ以上の収容部を列置し、3つ以上の隔壁を有するモジュールにおいて、隔壁の連通孔で繋がる収容部間の配置と、各収容部の発電要素における放電リザーブ増減量の関係について、下記の試験を通じて検証した。
まず、前述のモジュール100と同様で、6つの収容部を5つの隔壁で隔てる、電池容量が6.5Ahのモジュールを用意した。このモジュールでは、各隔壁の連通孔の孔面積を、いずれも1.5mm2/Ahとした。また、6つある収容部のうち、最外収容部を第1収容部、これに隣接する収容部を第2収容部、更にその隣の収容部を第3収容部というように隣接順に名称をつけた(第6収容部が、第1収容部とは異なる最外収容部である)。
次いで、収容部での酸素ガス発生に代えて、上述のモジュールの第1収容部に、注射器の注射針を通じて、1000mlの酸素ガスを注入した(ガス注入速度は20ml/h)。これは、第1収容部115aで酸素ガスを1000ml発生させた状態を模したものとなる。その際、モジュールの充電状態はSOC60%とした。そして、注入中、モジュールの温度変化はなく、注入によるモジュールの重量増加は0.60gであった。
また、同様の注入を、第3収容部についても同条件で行った。
注入後、第1〜第6収容部に収容された各発電容量の放電リザーブ量について、上述した放電リザーブ量の計測手法により、それぞれ確認した。
その結果、ならびに、その結果を元に算出した、全ての収容部(発電要素)に同量の酸素ガスが発生した場合の負極の放電リザーブ量増減を図4に示す。
図4のうち、L1欄およびL2欄に、第1収容部および第3収容部への酸素ガス注入によって減少した各収容部の放電リザーブ量を示す。L1欄、L2欄中の数値は、上述の酸素ガス注入によって、各発電要素の有する放電リザーブ量(Ah)がどれだけ減少したかを示す。例えば、L1欄の第1収容部における0.86Ahの値は、第1収容部に注入された酸素ガスにより、第1収容部に収容された発電要素(負極)が有する放電リザーブ量が、0.86Ah分減少したことを示す。
この結果から、酸素ガスを注入された第1収容部あるいは第3収容部だけでなく、他の収容部に収容された発電要素についても放電リザーブ量が減少することが判る。これは、第1収容部あるいは第3収容部に注入された酸素ガスの一部が、各連通孔を通じて、他の収容部にも移動し、移動先の収容部において、発電要素の放電リザーブを減少させたためと考えられる。
これら、L1欄,L2欄に示す放電リザーブ量の減少量を、トータルを100%とした百分率で示すとL3欄およびL5欄となる。ところで、各収容部における放電リザーブ減少量は、その収容部に分配された酸素ガス量と比例関係にあると考えられるので、L3欄は、第1収容部に注入(発生)した酸素ガスが移動して、第1収容部のほか、連通孔を通じて各収容部へどのような割合で分配されるかを示す分配率をも表すこととなる。このことは、第1収容部の分配率が高く、第6収容部に向かうに従って分配率が低くなっていることからも首肯される。L5欄についても同様であり、このL5欄は、第3収容部で発生した酸素ガスが、第3収容部のほか、連通孔を通じて各収容部へどのような割合で分配されるかを示す分配率を表すと考えられる。
さらに、L3欄の分配率を元に、第1収容部に発生した酸素ガスにより、各収容部の発電要素に生じる放電リザーブ量の増減を示した結果をL4欄に示す。
本来、第1収容部で発生した酸素ガスは、全て第1収容部に収容した発電要素の負極において、水素と再結合するはずであり、この場合には各収容部の放電リザーブ量は変化しないはずである。しかし、連通孔の存在により、一部の酸素ガスは、連通孔を通じて他の収容部にも移動して(分配されて)しまう。そして、移動先(分配先)の収容部の放電リザーブ量を、酸素ガスの分配率に応じて減らしてしまう。逆に、酸素ガスを他の収容部に送出した第1収容部では、本来再結合によって吸収すべき酸素ガスの量が減少したので、放電リザーブ量が増加したと考えることができる。
なお、L4欄における負の数値は、その収容部の放電リザーブ量が、第1収容部由来の酸素ガスにより減少させられることを意味する。また、第2収容部〜第6収容部における放電リザーブの減少量の絶対値は、L3欄の分配率の大きさと同じになる。逆に、正の数値は、その収容部(第1収容部)の放電リザーブ量が、第1収容部で発生した酸素ガスが連通孔を通じて出て行くことにより増加することを意味する。つまり、この第1収容部の放電リザーブ量は、他の収容部における放電リザーブの減少量の和だけ増えることになる。
L2欄に示す第3収容部への酸素注入の結果から、上述のL3欄およびL4欄と同様にして得た、第3収容部に発生した酸素ガスの分配率、および、第3収容部に発生した酸素ガスによる放電リザーブ量増減を、L5欄およびL6欄に示す。
次に、第2収容部に発生した酸素ガスの分配率について、L7欄に示す。これは、上述のL3欄およびL5欄の結果に基づいて得た(具体的には、L3欄およびL5欄の結果に基づいて、第2収容部の分配率は、L3欄の第1収容部とL5欄の第3収容部との平均値とし、さらに、第3収容部〜第6収容部の分配率は、それぞれ第2収容部の1/2、1/4、1/8、1/16とした)。そして、このL7欄の結果に基づき、L4欄、L6欄と同様にして得た、第2収容部に発生した酸素ガスによる放電リザーブ量の増減について、L8欄に示した。
さらに、試験に使用したモジュールは、各収容部が一列に列置されている構造であり、第4収容部、第5収容部、および、第6収容部は、それぞれ第3収容部、第2収容部、および、第1収容部と互いに対称の位置にある。従って、第4収容部〜第6収容部に発生した酸素ガスによる放電リザーブ量の増減については、第3収容部〜第1収容部の結果と対称の関係になると考えられるから、L4欄、L6欄、L8欄を利用して作成した(L9欄、L10欄、L11欄参照)。
最後に、全ての収容部で同量の酸素ガスが発生した場合の放電リザーブ量の増減については、全ての収容部で同時に同量の酸素ガスが発生していると考えられるので、各収容部について算出した放電リザーブ量の増減(L4,L6,L8,L9〜11)を合計すれば得られる。
この結果をL12欄に示す。この結果によると、隔壁に孔面積が同じ連通孔を有するモジュールでは、第2収容部および第5収容部において、放電リザーブ量が減少することが判る。逆に、第1収容部と第6収容部では、放電リザーブ量が増加している。
即ち、このモジュールのように、互いに等しい孔面積の連通孔を持つモジュールの使用を続けると、次第に第2,第5収容部に収容した発電要素の放電リザーブ量が大きく減少する一方、第1,第6収容部に収容した発電要素の放電リザーブ量は逆に増加する。かくして、このモジュールでは放電リザーブ量のばらつきが次第に大きくなると考えられる。
なお、上述の実験結果となる理由として、以下が考えられる。
第1収容部115aに代表される最外収容部、および、第2収容部115bに代表される内側収容部では、自身と他の収容部とを連通する連通孔の数が異なる。つまり、第1収容部115aについては、最外隔壁である第1隔壁111aに設けた第1連通孔112aの1つのみが存在するのに対し、第2収容部115bは、これを挟む2つの第2隔壁111b,111cにそれぞれ設けられた、合計2つの連通孔112b,112cが存在する。
ここで、連通孔を2つ有する第2収容部115bで、これに収容される発電要素130から酸素ガスが発生し、内側収容部における酸素ガス分圧が他の収容部よりも上昇した場合を考える。この場合、発生した酸素ガスの多くは、この内側収容部内において負極の水素と再結合して水となるが、一部の酸素ガスは、分圧の高い分だけ2つの連通孔を通じて隣接する他の収容部(第1収容部115a、第3収容部115c)に移動する。つまり、一部の酸素ガスは2つに分散して、他の収容部に移る。
一方、第1収容部115aで、これに収容される発電要素130から酸素ガスが発生し、酸素ガス分圧が他の収容部よりも上昇した場合には、酸素ガスは1つしかない最外連通孔112aを通じて、最外収容部である第1収容部115aに隣接する第2収容部115bに移動する。つまり、酸素ガスは分散されずに、隣接する第2収容部115bに移動する。
従って、内側収容部でもある第2収容部115bについてみると、まず自身が発生した酸素の一部は、2つの連通孔(最外連通孔112aおよびこれと逆側に位置する連通孔112b)から、隣接する他の収容部(第1収容部115aおよびこれと逆側に隣接する第3収容部115c)に移動する。しかし、この第2収容部115bと第3収容部115cとは、共に内側収容部(2つの連通孔を持つ収容部)であるため、ほぼ同条件となり、長期間を見れば、これらの間での酸素ガスの移動は、差し引きほぼ同程度となると考えられる。
一方、第1収容部115aとの第1連通孔112aを通じた酸素ガスの移動は、長期的に見れば、第1収容部115aから第2収容部115bへの移動の方が、この逆よりも多くなる。
これらを総合すると、この第2収容部115bでは、他の収容部(特に第1収容部115a)から移動してきた酸素ガスによって、発電要素130に吸蔵する水素が多く消費されてしまう。即ち、第2収容部115bに収容した発電要素(負極)において、放電リザーブが大きく減少すると考えられる。なお、第5収容部115dについても同様である。
そこで、本実施形態のモジュール100では、前述したように第1隔壁111aに形成された第1連通孔112aおよび第5連通孔112eの孔面積を、第2隔壁111b〜第4隔壁111dに形成された第2連通孔112b〜第4連通孔112dの孔面積よりも小さくしている。これにより、第1連通孔112aおよび第5連通孔112eを通じてなされる酸素ガスの移動を制限できる。つまり、酸素ガスが第1収容部115aから第2収容部115bに移動し、第2収容部115bに収容された発電要素130に吸蔵した水素を消費し、放電リザーブを減少させてしまうことを確実に抑制できる。同様に、酸素ガスが第6収容部115fから第5収容部115eに移動し、第5収容部115eに収容された発電要素130に吸蔵した水素を消費し、放電リザーブを減少させてしまうことを確実に抑制できる。
次いで、本実施形態にかかるモジュール100の製造方法について、図5〜図8を参照しつつ説明する。
なお、モジュール100の電池ケース110は、後述する蓋体140とケース本体150を溶着させてできるものである。そのうち、後述する蓋側隔壁部141(第1蓋側隔壁部141a〜第5蓋側隔壁部141e)は、本体側隔壁部151(第1本体側隔壁部151a〜第5本体側隔壁部151e)と溶着し、電池ケース110内の隔壁111(第1隔壁111a〜第5隔壁111e)を構成する。
図5は、溶着前のケース本体150の図であり、(a)は上面図、(b)は側面図、(c)は拡大して示すC−CおよびD−D断面図である。
ケース本体150は、樹脂からなる矩形箱状であり、この内側には、内部を長手方向DL2に等間隔に仕切るように、5つの本体側隔壁部151(第1本体隔壁部151a〜第5本体側隔壁部151e)がケース本体150の底面板部157に対して直立列置されている。この本体側隔壁部151は、ケース本体150と同じ樹脂からなる板状形状であり、次述する蓋体140の蓋側隔壁部141と溶着する。具体的には、本体側隔壁部151のうち、上端側に位置する本体側溶融部153を、後述の蓋側溶融部143と突き合わせて溶着させる。
図6は、電池ケース110を構成する蓋体140(溶着前)の図であり、(a)は側面図、(b)はF−F断面図、(c)はG−G断面図である。
蓋体140は、樹脂からなり、概略、矩形状の上面板部147と、この周縁においてこれに直交する方向に突出する枠部148とを有する矩形盆状を有しており、この枠部148の内側に、5つの第1蓋側隔壁部141(第1蓋側隔壁部141a〜第5蓋側隔壁部141e)を備えている。この5つの第1蓋側隔壁部141は、この蓋体140の内側を、長手方向DL3、6等分に仕切るように配置されている。各蓋側隔壁部141は、枠部148と同様、上面板部147に直交する方向に突出する形態とされている。
各蓋側隔壁部141は、長手方向DL3を向く長手方向表面144および長手方向裏面145の概略中央部分に位置する連通溝142(第1連通溝142a〜第5連通溝142e)と、この連通溝142の下方(図中、下側)に位置し、溶着の際、溶融させてケース本体150の本体側隔壁部151と突き合わせる2つの蓋側溶融部143とを有している(図6(b),(c)参照)。
このうち、連通溝142は、長手方向表面144と長手方向裏面145との間を、蓋側隔壁部141の板厚方向(蓋体140の長手方向DL3)に連通してなる。さらに、連通溝142は、蓋側溶融部143側(図中、下側)に開口(開口OGa,OGb)している。つまり、溶着時にケース本体150の本体側隔壁部151が位置する側(突き合わせ方向DJ)に開口している。
一方、蓋側溶融部143,143は、連通溝142のうち、溶着時に本体側隔壁部151が位置する側(突き合わせ方向DJ)の開口端縁146から見て、溝幅方向DH(図中、左右方向)にそれぞれ離間し、かつ、この連通溝142よりも突き合わせ方向DJに突出して配置された、2つの矩形突出部分から成っている(図6(b),(c)参照)。
蓋側隔壁部141に形成した連通孔142のうち、図6(b)に示す、第1蓋側隔壁部141aの第1連通溝142aは、その断面積が0.6mm2(単位電池容量当り0.09mm2/Ah)であり、幅方向の寸法LHaよりも、突き合わせ方向(図中、上下方向)の寸法LTaが大きい深溝形状とされている(LHa<LTa)。なお、図示しないが、第5蓋側隔壁部141eに形成した第5連通溝142eも同様の形状としてある。
一方、図6(c)に示す、第2蓋側隔壁部141bの第2連通溝142bは、その断面積が1.4mm2(単位電池容量当り0.22mm2/Ah)であり、溝幅方向DHの寸法LHbよりも、突き合わせ方向(図中、上下方向)の寸法LTbが大きい深溝形状とされている(LHb<LTb)点は、同様である。従って、溝幅方向DHの寸法LHbおよび突き合わせ方向の寸法LTbは、共に第1連通溝142aの寸法LHa,LTaよりも大きくされている(LHb>LHaかつLTb>LTa)。なお、図示しないが、第3蓋側隔壁部141c、第4蓋側隔壁部141dに形成した第3連通溝142c、第4連通溝142dも、同様の形状とされている。
次いで、本実施形態にかかるモジュール100の製造方法のうち、ケース溶着工程について図7,8を参照しつつ説明する。図7は、第1蓋側隔壁部141a(図5(c)参照)と第1本体側隔壁部151a(図6(c)参照)とを接合する様子を示す。また、図8は、第2蓋側隔壁部141b(図5(c)参照)と第2本体側隔壁部151b(図6(c)参照)とを接合する様子を示す。なお、モジュール100の製造のうち、ケース溶着工程のほかは、公知の手法によれば良いので、詳述を省く。また、ケース溶着工程では、上述した蓋体140とケース本体150とを溶着するが、以下では、第1連通孔112aを有する第1隔壁111a、および、第2連通孔112bを有する第2隔壁111bを形成する様子を中心に説明する。予め電池ケース150内に各発電要素130を収容し、端子部材等との必要な接続等を行っておくことは言うまでもない。
まず、蓋体140のうち、蓋側隔壁部141(第1蓋側隔壁部141a,第2蓋側隔壁部141b等)の蓋側溶融部143(第1蓋側溶融部143a,第2蓋側溶融部143b等)と、本体側隔壁部151(第1本体側隔壁部151a,第2本体側隔壁部151b等)の本体側溶融部153(第1本体側溶融部153a,第2本体側溶融部153b等)を溶融させる。具体的には、高温の熱板Hの表面に、蓋側溶融部143の先端面143Fおよび本体側溶融部153の先端面153Fをそれぞれ接触させ、この付近の樹脂を軟化(溶融)させる(図7(a)、図8(a)参照)。
蓋側溶融部143および本体側溶融部153が軟化したところで、それぞれ熱板Hから離し、その後速やかに、かつ、これらの先端面143F,153F同士が当接するように、蓋体140およびケース本体150を突き合わせ方向DJに突き合わせて、互いに押しつける。すると、蓋側溶融部143および本体側溶融部153をなしていた軟化樹脂MCは、変形しながら移動する。この変形移動する軟化樹脂MCのうち、連通溝142(142a,142b)の開口端縁146に向かうものは、2つの蓋側溶融部143同士の間を埋めながら移動する(図7(b)、図8(b)参照)。
さらに、蓋体140とケース本体150とを互いに突き合わせ方向DJに押圧し続けると、蓋側溶融部143同士の間は、この蓋側溶融部143および本体側溶融部153を起源とする軟化樹脂MCで埋められる。そして、この軟化樹脂MCが開口端縁146にまで到達し、連通溝142の本体側隔壁部側の開口OGa,OGbを塞ぐ(図7(c)、図8(c)参照)。
その後、電池ケース110の高さ方向寸法が所定値となった時点で、蓋体140およびケース本体150へ力を加えるのをやめ、冷却後、電池ケース110の外側にはみ出して凝固した溶出部位TCを除去する。これにより、蓋体140とケース本体150の溶着が完了し、電池ケース110が完成する(図7(d)、図8(d)参照)。また、電池ケース110内では、蓋側隔壁部141と本体側隔壁部151により、連通孔112(第1連通孔112a,第2連通孔112b)を有する隔壁111(第1隔壁111a,第2隔壁111b)が形成される。なお、第1連通孔112aの単位電池容量当りの孔面積は0.06mm2/Ahとなる(第5連通孔112eも同様)。一方、第2連通溝142bを起源とする第2連通孔112bの単位電池容量当りの孔面積は、0.15mm2/Ahとなる(第3連通孔112c,第4連通孔112dも同様)。
なお、その後は、電解液の注入や安全弁120を取り付けなど、公知の手法によって行い、モジュール100を完成させる。
上述したように、本実施形態のモジュール100の製造方法では、蓋体140のうち、蓋側隔壁部141に連通溝142を設ける一方、この蓋側隔壁部141側の開口端縁146から離間した位置に、蓋側溶融部143を設けている。そして、蓋側隔壁部141と本体側隔壁部151とを突き合わせ、互いに溶着させると共に、溶融した蓋側溶融部143または本体側溶融部153を起源とする樹脂MCによって、蓋側溶融部143同士の間を埋めて、連通溝142の開口端縁146まで届かせる。つまり、溶融したこの樹脂MCが直ちに連通溝142の開口端縁146に届くのではなく、まずこの樹脂MCで蓋側溶融部143同士の間を埋めるようにした上で、この樹脂MCを開口端縁146に届かせることで、この開口端縁146に届く樹脂MCの量を低減している。これにより、樹脂MCが連通溝142内に深く入り込み、連通溝142全体を埋めてしまうことを防止することができる。
また、連通溝142のうち少なくとも開口端縁146にまで、樹脂MCを届かせることにより、連通溝142の本体側隔壁部151側の開口OGa,OGbを塞ぎ、連通溝142の少なくとも一部をその一部とした、連通孔112を確実に構成することができ、連通孔112を有する隔壁110を備えるモジュール100を確実に製造することができる。
なお、連通溝142の断面積を調整しておくことで、形成される連通孔112の孔面積を適宜調整して、0.03〜0.30mm2/Ahの大きさにできる。これにより、発電要素130からのガス発生により、収容部115の内圧が異常上昇しても、連通孔112を通じて、収容部115よりも少数(1つ)の安全弁120で開弁することができるモジュール100を製造できる。さらに、収容部115内での酸素分圧の違いにより、酸素ガスが他の収容部に移動しようとしても、その移動を制限できて、放電リザーブばらつきを確実に低減できるモジュール100を容易確実に製造することができる。
さらに、本実施形態では、連通溝142を、幅方向の寸法LHより突き合わせ方向の寸法LTが大きい深溝形状としている。このため、ケース溶着工程で、溶融した樹脂MCが開口端縁146に届いて開口OGa,OGbを塞いだ後、この樹脂MCがさらに連通溝142内の奥深くまで侵入しにくい。従って、連通溝142が樹脂MCで埋没する可能性を低減し、単位電池容量当りの孔面積を0.03〜0.30mm2/Ahの範囲にした連通孔112を確実に形成したモジュール100を製造できる。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、実施形態では、蓋側隔壁部141に連通溝142を設けたが、本体側隔壁部151に連通溝を設けても良い。また、予め連通孔を形成した部材(金属板、樹脂板等)を用意しておき、溶着の際に、この部材を蓋側隔壁部と本体側隔壁部の間に挟むように固定して、隔壁に連通孔を設けても良い。その他、孔のない本体側隔壁部を持つケース本体等を形成した上で、後に機械的に連通孔を開けても良い。
実施形態にかかるモジュールの図であり、(a)は上面図、(b)は部分破断側面図である。 実施形態にかかるモジュールの図であり、(a)は第1隔壁の断面を示すA−A縦断面図、(b)は第2隔壁の断面を示すB−B縦断面図である。 モジュールの各隔壁に形成した連通孔の孔面積と耐久試験後の各発電要素の放電リザーブばらつきとの相関を示すグラフである。 モジュールの収容部に同量の酸素ガスが発生した場合に生じる各発電要素の放電リザーブ量の増減を導く表である。 実施形態で用いるケース本体の図であり、(a)は上面図、(b)は側面図、(c)は本体側隔壁部の断面を示す拡大断面図である(C−CおよびD−D断面に相当)。 実施形態に用いる蓋体の図であり、(a)は側面図、(b)は第1蓋側隔壁部の断面を示すF−F縦断面図、(c)は第2蓋側隔壁部の断面を示すG−G縦断面図である。 実施形態にかかるモジュールのケース溶着工程に関し、第1蓋側隔壁部と第1本体側隔壁部とを溶着する様子を拡大して示す断面説明図である(図5E部および図6(b))。 実施形態にかかるモジュールのケース溶着工程に関し、第2蓋側隔壁部と第2本体側隔壁部とを溶着する様子を拡大して示す断面説明図である(図5E部および図6(c))。
100 ニッケル水素二次電池モジュール(二次電池モジュール)
110 電池ケース
111a 第1隔壁(最外隔壁)
111b 第2隔壁(最外隔壁以外の隔壁)
111c 第3隔壁(最外隔壁以外の隔壁)
111d 第4隔壁(最外隔壁以外の隔壁)
111e 第5隔壁(最外隔壁)
112a 第1連通孔(最外連通孔)
112b 第2連通孔(最外隔壁以外の隔壁に形成された連通孔)
112c 第3連通孔(最外隔壁以外の隔壁に形成された連通孔)
112d 第4連通孔(最外隔壁以外の隔壁に形成された連通孔)
112e 第5連通孔(最外連通孔)
115a 第1収容部(最外収容部)
115b 第2収容部(収容部)
115c 第3収容部(収容部)
115d 第4収容部(収容部)
115e 第5収容部(収容部)
115f 第6収容部(最外収容部)
120 安全弁
130 発電要素
131 負極(負極板)
140 蓋体(第1ケース部材)
141 蓋側隔壁部(第1隔壁部)
141a 第1蓋体隔壁部
141b 第2蓋体隔壁部
141c 第3蓋体隔壁部
141d 第4蓋体隔壁部
141e 第5蓋体隔壁部
142 連通溝
142a 第1連通溝
142b 第2連通溝
143 蓋側溶融部(第1溶融部)
144 第1表面(表面)
145 第2表面(裏面)
146 開口端縁
150 ケース本体(第2ケース本体)
151 本体側隔壁部(第2隔壁部)
DL2 (ケース本体の)長手方向(板厚方向)
DL3 (蓋体の)長手方向(板厚方向)
DH 溝幅方向
DJ 突き合わせ方向
LHa (第1連通溝の幅方向の)寸法
LHb (第2連通溝の幅方向の)寸法
LTa (第1連通溝の突き合わせ方向の)寸法
LTb (第2連通溝の突き合わせ方向の)寸法
MC (軟化)樹脂
OGa (第1連通溝の)開口
OGb (第2連通溝の)開口

Claims (4)

  1. 水素吸蔵合金を含む負極板を有する発電要素と、
    隔壁、および上記隔壁を介して、互いに隣り合って配置され、上記発電要素をそれぞれ収容する複数の収容部であって、上記隔壁に形成した連通孔により、上記収容部内のガスを相互に流通可能としてなる収容部を有する電池ケースと、
    上記電池ケースの上部に設置された、上記収容部数より少数の安全弁と、を備える
    ニッケル水素二次電池モジュールであって、
    上記連通孔の、単位電池容量当りの孔面積が、0.03〜0.30mm2/Ahである
    ニッケル水素二次電池モジュール。
  2. 請求項1に記載のニッケル水素二次電池モジュールであって、
    前記電池ケースは、4つ以上の前記収容部を列置してなり、3つ以上の前記隔壁を有し、
    上記隔壁のうち、上記収容部の列置方向の最外側にそれぞれ位置する隔壁を、最外隔壁としたとき、
    前記連通孔のうち、上記最外隔壁に形成された最外連通孔の孔面積を、上記最外隔壁以外の隔壁に形成された連通孔の孔面積よりも、小さくしてなる
    ニッケル水素二次電池モジュール。
  3. 水素吸蔵合金を含む負極板を有する発電要素と、
    隔壁、および上記隔壁を介して、互いに隣り合って配置され、上記発電要素をそれぞれ収容する複数の収容部であって、上記隔壁に形成した連通孔により、上記収容部内のガスを相互に流通可能としてなる収容部を有する電池ケースと、
    上記電池ケースの上部に設置された、上記収容部数より少数の安全弁と、を備え
    上記連通孔の、単位電池容量当りの孔面積が、0.03〜0.30mm 2 /Ahである
    ニッケル水素二次電池モジュールの製造方法であって、
    上記電池ケースは、いずれも樹脂からなる第1ケース部材と第2ケース部材とを溶着して形成してなり、
    上記第1ケース部材は、上記隔壁の一部となる板状の第1隔壁部を有し、
    上記第2ケース部材は、上記隔壁の他の一部となる板状の第2隔壁部であって、上記第1隔壁部および第2隔壁部の板厚方向に直交する突き合わせ方向に、上記第1隔壁部と突き合わせて溶着する第2隔壁部を有し、
    上記第1隔壁部は、
    自身の板厚方向に延び、自身の表裏面間を連通する連通溝であって、上記第2隔壁部と溶着させる際に、上記第2隔壁部側に開口する形態の連通溝と、
    上記連通溝の上記第2隔壁部側の開口端縁から、上記突き合わせ方向および上記板厚方向に直交する溝幅方向に、それぞれ離間した位置で、上記第2隔壁部との溶着の際に、上記連通溝よりも上記第2隔壁部側となる位置に配置され、上記溶着の際に溶融変形させる2つの第1溶融部と、を含み、
    上記第1ケース部材と第2ケース部材とを溶着して、上記電池ケースを形成するケース溶着工程を有し、
    上記ケース溶着工程は、
    上記第1隔壁部の上記第1溶融部および第2隔壁部のうち、少なくとも上記第1溶融部を溶融させて、
    上記突き合わせ方向に、上記第1隔壁部と上記第2隔壁部とを突き合わせ、互いに溶着させると共に、溶融した上記第1溶融部または第2隔壁部を起源とする樹脂によって第1溶融部同士の間を埋め、上記連通溝のうち少なくとも上記開口端縁にまで、上記樹脂を届かせて、上記連通溝の上記第2隔壁部側の開口を塞ぎ、上記連通溝の少なくとも一部で、上記連通孔を構成する
    ニッケル水素二次電池モジュールの製造方法。
  4. 請求項3に記載のニッケル水素二次電池モジュールの製造方法であって、
    前記連通溝は、前記溝幅方向の寸法より前記突き合わせ方向の寸法が大きい、深溝形状を有する
    ニッケル水素二次電池モジュールの製造方法。
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