JP5106361B2 - ベンゾホスホール化合物を用いた有機光電変換素子 - Google Patents

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Description

本発明は、ベンゾホスホール化合物を用いた有機光電変換素子に関するものである。
従来、太陽電池としては、多結晶シリコンを用いたものが開発され実用化されている。しかしその製造には高純度シリコンが必要とされ、製造工程は高温プロセスからなり、製造に要するエネルギーを考慮すると、太陽電池として必ずしも省エネルギー技術に十分貢献しているとは言えない。
また、屋外の発電用途以外では、例えば、可搬型の太陽電池に要求されるプラスチック基板上への素子作製にも課題を残している。
一方、光センサーにおいては、ファクシミリや複写機におけるイメージセンサーとして、シリコン結晶を用いた一次元センサーによるスキャナーによる画像読み取り装置が実用化されているが、スキャン不要で大面積の二次元センサーは実用化されていない。
しかし近年、上記問題点の改良のため、製造に省エネルギーが期待でき、大面積化が容易な塗布プロセスが適用可能な有機材料を用いた太陽電池の開発が行われるようになってきた。
有機材料を用いた湿式太陽電池として、色素増感型が検討されているが、電解質溶液を用いた系であるため、液漏れや液中のヨウ素抜けが問題となっており、実用化には至っていない。
一方、全固体型の有機薄膜太陽電池は、活性層の設計により、ヘテロ接合型とバルクへテロ接合型に分類される。ヘテロ接合型とは、電子供与体からなる層と電子受容体からなる層を積層して、接合界面における光誘起による電荷移動を利用するものである。非特許文献1では、電子供与体として銅フタロシアニンを、電子受容体としてペリレン誘導体を用いて、変換効率1%が報告されている。この他にも、電子供与体としてペンタセンやテトラセンなどの縮合多環芳香族化合物が検討されており、電子受容体としてはC60のようなフラーレン化合物が使用されている。
もう一つのバルクへテロ接合型とは、電子供与体と電子受容体を適当な比率で混合して活性層とするもので、ヘテロ接合型が2層構造で活性層を形成するのとは異なる。電子供与体と電子受容体の接合は、混合活性層のバルク中において一様に存在し、太陽光を有効に活用できるのが特徴となる。このバルクへテロ接合型素子を作製する方法として、真空蒸着により電子供与体と電子受容体を共蒸着して活性層を形成するものと、両者の混合溶液からスピンコートや印刷法により塗布して形成するものとがある。真空蒸着法では銅フタロシアニンとC60からなる活性層が報告されており(非特許文献2)、湿式塗布法では、共役系高分子であるポリチオフェンとフラーレンの可溶性誘導体である[6,6]-フェニルC61-ブチリックアシッドメチルエステル(略称PCBM)を混合した系が代表的なものとして挙げられる(非特許文献3)。
バルクヘテロ接合型において、効率をさらに高めるために、活性層を、電子供与体層(p-層)、電子供与体と電子受容体の混合層(i-層)、電子受容体層(n-層)とp-i-n型の3層構造にすることも行われている(非特許文献4)。
上記のいずれの素子構造においても、光吸収により生成した光キャリア(正孔と電子)を電極まで効率良く輸送するために、電極と活性層との間にバッファ層を設けることが行われている。陽極との間には導電性高分子が使用されることが多く、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレンスルホン酸)(略称PEDOT:PSS)などが挙げられる(非特許文献3)。また,陰極と活性層との間には,フッ化リチウムのような無機物や(非特許文献3)、バソクプロイン(略称BCP)(非特許文献2)が用いられている。
C.W. Tang:Appl. Phys. Lett., 48巻,183-185頁,1986年 S. Uchidaら:Appl. Phys. Lett., 84巻,4218-4220頁,2004年 S.E. Shaheenら:Appl. Phys. Lett., 78巻,841-843頁,2001年 M. Hiramotoら:Appl. Phys. Lett., 58巻,1062-1064頁,1991年
上記の有機薄膜太陽電池においては、特に、陰極と活性層との間に設けられる陰極バッファ層がフッ化リチウムの場合は、1nm以下の極薄膜が要求されるために、成膜の制御性と活性層表面への均一な被覆が困難である。また、バソクプロインについては、膜厚は6nm程度と制御可能ではあるが、耐熱性に乏しいことから素子の安定性が課題となっている。
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、陰極バッファ層の成膜性および耐熱性が良好であり、さらに高いエネルギー変換効率を有する有機光電変換素子を提供することを課題としている。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下のことを特徴としている。
第1:基板上に、少なくとも一方が透明である陽極と陰極との間に配置された、電子供与体と電子受容体とからなる活性層を有する有機光電変換素子において、活性層と陰極との間に、下記一般式(I)、(II-1)、または(II-2)で表わされるベンゾホスホール化合物からなる層を有することを特徴とする有機光電変換素子。
Figure 0005106361
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立に炭素数1〜6の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基、アルコキシ基、芳香族炭化水素基、または芳香族複素環基を示し、R3はn価の芳香族炭化水素残基または芳香族複素環残基を示し、nは2〜6の整数を示す。a、b、c、およびdはそれぞれ独立に水素原子または置換基と結合した炭素原子または窒素原子を示す。)
Figure 0005106361
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立に炭素数1〜6の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基、アルコキシ基、芳香族炭化水素基、または芳香族複素環基を示し、R3はn価の芳香族炭化水素残基または芳香族複素環残基を示し、nは2〜6の整数を示す。a、b、c、およびdはそれぞれ独立に水素原子または置換基と結合した炭素原子または窒素原子を示す。Eは酸素、硫黄、セレン、またはテルルを示す。)
Figure 0005106361
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立に炭素数1〜6の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基、アルコキシ基、芳香族炭化水素基、または芳香族複素環基を示し、R3はn価の芳香族炭化水素残基または芳香族複素環残基を示し、nは2〜6の整数を示す。a、b、c、およびdはそれぞれ独立に水素原子または置換基と結合した炭素原子または窒素原子を示す。Mは遷移金属原子を示し、Lは遷移金属原子Mの配位子を示し、mはMの価数から1を引いた整数を示す。m=0の場合、Lは存在しない。)
第2:活性層が、電子供与体としてポルフィリン化合物またはフタロシアニン化合物を含有し、電子受容体としてフラーレン化合物を含有することを特徴とする上記第1の有機光電変換素子。
第3:活性層が、電子供与体として下記一般式(III)または(IV)で表わされるベンゾポルフィリン化合物を含有し、ベンゾポルフィリン化合物が可溶性前駆体からの熱転換により形成されることを特徴とする上記第2の有機光電変換素子。
Figure 0005106361
Figure 0005106361
(式中、ZiaおよびZib(i=1〜4)は水素原子、ハロゲン原子、または1価の有機基を示し、ZiaとZibとが結合して環を形成していてもよい。R4〜R7は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、または1価の有機基を示す。Mは2価の金属原子、または3価以上の金属と他の原子とが結合した原子団を示す。)
第4:活性層が、電子供与体として共役系高分子を含有し、電子受容体としてフラーレン化合物を含有することを特徴とする上記第1の有機光電変換素子。
第5:前記一般式(I)、(II-1)、または(II-2)で表わされるベンゾホスホールを含有する層が形成された後、50〜250℃の温度範囲でアニール処理したものであることを特徴とする上記第1から第4のいずれかの有機光電変換素子。
本発明の有機光電変換素子によれば、成膜性が良好で耐熱性のある特定のベンゾホスホールを含有する層を活性層と陰極との間にバッファ層として設けているので、光電変換特性に優れた素子を得ることができる。
従って、本発明による有機光電変換素子は、太陽光発電素子、イメージセンサーへの応用が考えられ、その技術的価値は大きいものである。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の有機光電変換素子の実施の形態を示す模式的な断面図であり、1は透明基板、2は透明陽極、3は陽極バッファ層、4は活性層、5は陰極バッファ層、6は陰極を各々表す。
透明基板1は有機光電変換素子の支持体となるものであり、石英やガラスの板、プラスチックフィルムやシートなどが用いられる。特にガラス板や、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスルホンなどの透明な合成樹脂の板が好ましい。合成樹脂基板を使用する場合にはガスバリア性に留意する必要がある。基板のガスバリア性が低過ぎると、基板を通過する外気により有機光電変換素子が劣化する場合がある。このため、合成樹脂基板のどちらか片側もしくは両側に緻密なシリコン酸化膜などを設けてガスバリア性を確保する方法も好ましい方法の一つである。
透明基板1上には透明電極2が設けられるが、透明電極2は光を透過して活性層4に吸収させる機能を有するとともに、活性層4で生成した光キャリアである正孔を、陽極バッファ層3を通して受け取る役割を果たすものである。この透明電極2は、通常、インジウム・スズ酸化物またはインジウム・亜鉛酸化物などの金属酸化物などにより構成される。透明電極2の形成は通常、スパッタリング法、真空蒸着法などにより行われることが多い。透明電極2の膜厚は、可視光の透過率が、通常60%以上、好ましくは80%以上となるように設定される。この場合、膜厚は、通常10〜1000nm、好ましくは50〜300nm程度である。
透明電極2の上には陽極バッファ層3が設けられる。陽極バッファ層3に用いられる材料への要求条件としては、活性層4で生成した正孔を効率よく透明電極2へ輸送することができることである。そのためには、正孔移動度が高いか、導電率が高いことが先ず必要とされる。また、透明電極2との間の正孔注入障壁が小さいことが要求される。さらには、可視光の光に対して透明性が高いことも必要である。
陽極バッファ層3の材料としてよく使用される化合物としては、電子受容性化合物を混合したポリチオフェンである、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレンスルホン酸)(略称PEDOT:PSS)や、同じく電子受容性化合物と混合したポリアニリン、ポリピロールなどの導電性高分子が代表例として挙げられる。
陽極バッファ層3の薄膜形成方法は、スピンコートやインクジェットなどの湿式塗布法を用いることができる。
このようにして形成される陽極バッファ層3の膜厚は、通常3〜200nm、好ましくは10〜100nmである。
陽極バッファ層3の上には活性層4が設けられる。この活性層4は、電子供与体と電子受容体とからなる。この活性層に使用される材料には、可視から近赤外の光を効率よく吸収し、かつ、光で誘起された正孔または電子を効率よく輸送するために高い移動度を有することが必要である。また、電子供与体と電子受容体との接触面積が大きいことが重要で、そのためにはエキシトンの拡散長程度の大きさで相分離構造を形成していることが効率的な電荷分離のために求められる。
光吸収により生成した正孔・電子対の電荷分離を効率良く行うために、活性層4の構造はヘテロ接合型とバルクへテロ接合型がこれまでに提案されている。ヘテロ接合型素子においては、図2に示すように、電子供与体からなるp-層4aと電子受容体からなるn-層4bの2層構造がとられ、このpn接合界面で電荷分離が行われる。もう一つの概念であるバルクヘテロ接合型素子では、電子供与体と電子受容体を混合して活性層4を形成するものである(図1)。電子供与体と電子受容体が相分離構造を形成することにより、両者の接触面積を増大させることができる。このバルクへテロ接合素子における電荷分離をさらに効率よく行う構造として、図3に示す3層構造からなるp-i-n接合素子が検討されている。この構造においては、電子供与体からなるp-層4a、電子供与体と電子受容体の混合物からなるi-層4c、電子受容体からなるn-層4bが積層される。
活性層4に用いられる電子供与体としては、可視から近赤外に吸収帯を有するポルフィリン化合物およびフタロシアニン化合物が挙げられるが、これらの化合物は中心金属を有していてもよいし、無金属のものであってもよい。ポルフィリン化合物としては、前記一般式(III)または(IV)で表されるベンゾポルフィリン化合物が挙げられる。
前記一般式(III)および(IV)において,ZiaおよびZib(i=1〜4)は水素原子、ハロゲン原子、または1価の有機基を示し、ZiaとZibと結合して環を形成していてもよい。1価の有機基の具体例としては、メチル基、エチル基などの炭素数1〜6のアルキル基;ベンジル基などのアラルキル基;ビニル基などのアルケニル基;シアノ基;アミノ基;アシル基;メトキシ基,エトキシ基などの炭素数1〜6のアルコキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などの炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基などのジアルキルアミノ基;ジベンジルアミノ基、ジフェネチルアミノ基などのジアラルキルアミノ基;トリフルオロメチル基などのα−ハロアルキル基;水酸基;置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基などの芳香族炭化水素環基;置換基を有していてもよいチエニル基、ピリジル基などの芳香族複素環基などが挙げられる。前記置換基としては、フッ素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基などの炭素数1〜6のアルキル基;ビニル基などのアルケニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などの炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基;メトキシ基、エトキシ基などの炭素数1〜6のアルコキシ基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などのジアルキルアミノ基、アセチル基などのアシル基、トリフルオロメチル基などのハロアルキル基、シアノ基などが挙げられる。
iaとZibとが結合して環を形成する有機基の具体例としては、Zia−CH=CH−Zibの構造として形成される環;置換基を有していてもよいベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環など芳香族炭化水素環;置換基を有していてもよいピリジン環、キノリン環、フラン環、チオフェン環などの芳香族複素環;シクロヘキサン環などの非芳香族環状炭化水素などが挙げられる。前記置換基としては、フッ素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基などの炭素数1〜6のアルキル基;ビニル基などのアルケニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などの炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基;メトキシ基、エトキシ基などの炭素数1〜6のアルコキシ基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などのジアルキルアミノ基、アセチル基などのアシル基、トリフルオロメチル基などのハロアルキル基、シアノ基などが挙げられる。
4〜R7は水素原子、ハロゲン原子、または1価の有機基を示す。1価の有機基の具体例としては、メチル基、エチル基などの炭素数1〜6のアルキル基;ベンジル基などのアラルキル基;ビニル基などのアルケニル基;シアノ基;アミノ基;アシル基;メトキシ基、エトキシ基などの炭素数1〜6のアルコキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などの炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基などのジアルキルアミノ基;ジベンジルアミノ基、ジフェネチルアミノ基などのジアラルキルアミノ基;トリフルオロメチル基などのα−ハロアルキル基;水酸基;置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基などの芳香族炭化水素環基;置換基を有していてもよいチエニル基、ピリジル基などの芳香族複素環基などが挙げられる。前記置換基としては、フッ素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基などの炭素数1〜6のアルキル基;ビニル基などのアルケニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などの炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基;メトキシ基、エトキシ基などの炭素数1〜6のアルコキシ基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などのジアルキルアミノ基、アセチル基などのアシル基、トリフルオロメチル基などのハロアルキル基、シアノ基などが挙げられる。
4〜R7は,分子の平面性を高める点からは、水素原子、ハロゲン原子などの単原子が好ましい。
Mとしては、2価の金属原子、例えば、Zn、Cu、Fe、Ni、Co、さらには、3価以上の金属と他の原子とが結合した原子団、例えばFe−B1、Al−B2、Ti=O、Si−B3B4などが挙げられる。ここで、B1、B2、B3、B4はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基などの1価の基を示す。
さらに本発明では、1個の原子に2個のポルフィリン環が共有して配位しているものや、2個のポルフィリン環が1個以上の原子または原子団を共有して結合したもの、あるいはそれらが3個以上結合して長鎖状につながったものを用いてもよい。
以下に、ベンゾポルフィリン化合物として好ましい具体例を挙げるが、本発明に用いられるベンゾポルフィリン化合物はこれらに限定されるものではない。また、対称性の良い分子構造を主に例示しているが、部分的な構造の組み合わせによる非対称構造であってもよい。
Figure 0005106361
上記のベンゾポルフィリン化合物は単独で用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。
上記に示したベンゾポルフィリン化合物以外に2,3,7,8,12,13,17,18-21H,23H-ポルフィン白金なども挙げられる。
フタロシアニン化合物の具体例としては、29H,31H-フタロシアニン、銅フタロシアニン、亜鉛フタロシアニン、スズフタロシアニン、チタンフタロシアニンオキシド、銅4,4',4'',4'''-テトラアザ-29H,31H-フタロシアニンなどが挙げられる。
ベンゾポルフィリン化合物を含有する活性層は、真空蒸着法または湿式塗布法により形成することができるが、薄膜の結晶性および形状を制御する目的からは、湿式塗布法が好ましい。湿式塗布法の場合、ベンゾポルフィリン化合物は有機溶媒などに対する溶解度が低いため塗布が困難であるが、この問題を解決する手段として、下記一般式(V)および(VI)で表される可溶性前駆体を用いて、塗布成膜後に熱転換して目的化合物からなる層を形成することが有効なことが見出されている。
Figure 0005106361
Figure 0005106361
前記一般式(V)および(VI)において、ZiaとZib,R4〜R7およびMは、それぞれ一般式(III)および(IV)と同様である。Y1〜Y4は、それぞれ独立に、1価の原子または原子団を表す。また、Y1〜Y4はそれぞれ4個ずつ存在するが、Y1同士、Y2同士、Y3同士、Y4同士は、それぞれ同じでもよく、異なっていてもよい。
1〜Y4の例を挙げると、原子としては、水素原子などが挙げられる。一方、原子団としては、水酸基、アルキル基などが挙げられる。ここで、アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜3である。アルキル基の例としては、メチル基、エチル基などが挙げられる。
前記の例示化合物(BP-1)を例として、湿式塗布成膜による電子供与体層を形成する方法を以下に説明する。
ベンゾポルフィリン化合物は、その前駆体として対応するビシクロ化合物を用いて誘導することができる。この前駆体は平面構造でないため、溶媒への溶解性が高くかつ結晶化もしにくいため、溶液から塗布することにより、アモルファスまたはアモルファスに近い良好な膜を与える。この膜を加熱処理して脱エチレン反応により、平面性の高いベンゾポルフィリン化合物膜を得ることができる。無置換、無金属体の構造では以下のような化学反応で表される。
Figure 0005106361
上記の反応は100℃以上、好ましくは150℃以上に加熱することにより定量的に進行する。また、脱離するものがエチレン分子であるため、系内に残りにくく、毒性、安全性の面でも問題ない。
上記低分子化合物以外に、共役系高分子も湿式塗布成膜可能な電子供与体として用いられる。共役系高分子の具体例としては、ポリチオエフェン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリフルオレンを基本骨格とするものが挙げられる。以下に具体例を示す。
Figure 0005106361
活性層4に用いられる電子受容体の役割としては、光吸収に際して電子供与体から効率よく電子を受け取り、陰極バッファ層5を通して陰極6へと効率よく輸送することが挙げられる。このためには、電子受容体と電子供与体の最低空軌道(LUMO)の相対関係が重要であり、電子供与体材料のLUMOが電子受容体材料のLUMOより0.3eV以上上にあること、言い換えると、電子受容体層材料の電子親和力が電子供与体層材料の電子親和力より0.3eV以上大きいということが挙げられる。また、電子移動度が高いことも必要で、10-4[cm2/Vs]以上の移動度を有することが求められる。
このような条件を満たす電子受容体材料としては、フラーレン化合物が挙げられる。本発明において、好ましく用いられるフラーレン化合物の具体例を以下に示す。
Figure 0005106361
活性層4の形成方法としては、真空蒸着法または湿式塗布方法が、用いられる電子供与体と電子受容体の性質に応じて選ばれる。各材料が昇華性を有する場合には真空蒸着法により活性層4が形成され、各材料が適当な溶媒に可溶な場合には、スピンコート、キャスト法、ブレードコート、インクジェット、グラビア印刷などの塗布方法が適用される。
図2に示すヘテロ接合素子構造では、電子供与体と電子受容体からなる層をいずれかの成膜方法により積層すればよい。図1および図3に示すバルクへテロ接合素子においては、電子供与体と電子受容体の混合層を形成する必要があるが、真空蒸着法では電子供与体と電子受容体を共蒸着することにより形成され、塗布方法では電子供与体と電子受容体を含有する混合溶液を用いて形成することができる。
以上のように形成される活性層4の平均膜厚は、通常10〜2000nm、好ましくは20〜1000nmである。
本発明においては、高い光電変換特性および耐熱性を発現させるために、活性層4の上に前記一般式(I)、(II-1)、または(II-2)で表されるベンゾホスホールからなる陰極バッファ層5を積層する。
陰極バッファ層5の機能としては、活性層で生成した光キャリアである電子を再結合により失活させることなく陰極6に輸送することにある。また、活性層内で生成したエキシトンを閉じ込める機能も想定される。さらには、陰極を形成する際の活性層へのダメージを防ぐ機能も担っていると考えられる。
一般式(I)、(II-1)、および(II-2)において、R1およびR2はそれぞれ独立に炭素数1〜6の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基、アルコキシ基、芳香族炭化水素基、または芳香族複素環基を示す。
脂肪族炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基などの炭素数1〜6の直鎖状または分岐状のアルキル基、ビニル基などの炭素数1〜6の直鎖状または分岐状のアルケニル基などが挙げられる。
アルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基などの炭素数1〜6の直鎖状または分岐状のアルコキシ基などが挙げられる。
芳香族炭化水素基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基などの炭素数6〜14のアリール基などが挙げられる。これらは、例えば炭素数1〜6の直鎖状または分岐状のアルキル基などの置換基を有していてもよい。
芳香族複素環基の具体例としては、ピリジル基、キノリル基などが挙げられる。
一般式(I)、(II-1)、および(II-2)において、R3はn価の芳香族炭化水素残基または芳香族複素環残基を示す。nは2〜6の整数を示す。
芳香族炭化水素残基の具体例としては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ビフェニル、ベンゾニトリル、ニトロベンゼン、1,4-ジシアノベンゼン、1,3,5-トリフルオロベンゼンの残基などが挙げられる。
芳香族複素環残基の具体例としては、ピリジン、2,2'-ビピリジン、ピラジン、キノリン、キノキサリン、1,3,5-トリアジン、カルバゾールの残基などが挙げられる。
一般式(I)、(II-1)、および(II-2)において、a、b、c、およびdはそれぞれ独立に水素原子または置換基と結合した炭素原子または窒素原子を示す。炭素原子上の置換基の具体例としては、メチル基、エチル基などの炭素数1〜6の直鎖状または分岐状のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、フェニル基等の炭素数6〜14のアリール基などが挙げられる。
一般式(I)のベンゾホスホール化合物は、一般式(VII)のアセチレン誘導体と、ブチルリチウムなどの有機金属試剤とを反応させて一般式(VIII)の中間体を合成し、これを塩化亜鉛で処理した後、ヨウ素などのハロゲン原子が置換した芳香族環化合物である一般式(IX)の求電子試剤とパラジウム触媒の存在下で反応させることにより、高収率で得ることができる。この製造方法によれば、−40℃でほぼ定量的に芳香族環が縮合したベンゾホスホール骨格の形成が可能である。
Figure 0005106361
一般式(II-1)のポリベンゾホスホールカルコゲニド化合物は、一般式(I)のベンゾホスホール化合物から、硫黄粉末と共にテトラヒドロフラン中で常温にて攪拌する方法などにより得ることができる。
一般式(II-2)のポリベンゾホスホール金属錯体は、一般式(I)のポリベンゾホスホール化合物から合成することができる。例えば、金錯体AuCl(ベンゾホスホール)は、AuCl(tht)と塩化メチレン中で室温にて反応させることで得ることができる(thtはテトラヒドロチオフェン)。
以下、本発明に係る一般式(I)、(II-1)、および(II-2)のベンゾホスホール化合物の好ましい具体例を挙げるが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。また、以下においては対称性の良い分子構造のものを主に例示しているが、これらの部分的な構造の組み合わせによる非対称構造のものであってもよい。
Figure 0005106361
Figure 0005106361
上記ベンゾホスホール化合物からなる陰極バッファ層5は、真空蒸着法または湿式塗布方法により活性層の上に積層される。陰極バッファ層の膜厚は、通常1〜100nm、好ましくは2〜50nmである。膜厚が1nm未満であると、活性層を完全に被覆することができず、開放電圧(Voc)の低下を招く場合がある。膜厚が100nmを超えると、この層自体の直列抵抗が無視できなくなり、フィルファクター(FF)が低下する場合がある。
陰極6は、活性層で電荷分離した電子を、陰極バッファ層5を通して、効率よく受け取る役割を果たす。陰極6として用いられる材料は、効率よく電子収集を行うには、陰極バッファ層5とコンタクトのよい金属が好ましく、マグネシウム、インジウム、カルシウム、アルミニウム、銀等の適当な金属またはそれらの合金が用いられる。
陰極6の膜厚は、通常50〜300 nmである。
なお、陰極6を形成した後、素子を50〜250℃の温度範囲においてアニール処理することにより、素子の熱安定性を向上させるとともに、陰極6と陰極バッファ層5との間のコンタクトを向上させることができる。また、活性層の構造緩和、結晶化促進にもこのアニール処理は効果的である。このために、陰極バッファ材料には耐熱性の指標であるガラス転移温度(Tg)が、120℃以上であることが要求される。

図1、図2および図3は、本発明に係る有機光電変換素子の一実施形態を示すものであって、本発明は何ら図示した構成に限定されるものではない。例えば、図1とは逆の積層構造とすること、すなわち、基板1上に陰極6、陰極バッファ層5、活性層4、陽極バッファ層3、陽極2の順に積層することも可能である。このことは図2、図3の構造についても同様である。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
図3に示す構造を有する有機薄膜太陽電池を以下の方法で作製した。
ガラス基板上にインジウム・スズ酸化物(ITO)透明導電膜を145nm堆積したもの(シート抵抗8.4Ω)を通常のフォトリソグラフィ技術と塩酸エッチングを用いて2mm幅のストライプにパターニングして透明電極を形成した。パターン形成したITO基板を、界面活性剤による超音波洗浄、超純水による水洗、超純水による超音波洗浄の順で洗浄後、窒素ブローで乾燥させ、最後に紫外線オゾン洗浄を行った。
この透明基板上に、陽極バッファ層3として、導電性高分子であるPEDOT:PSS(スタルクヴィテック社製、品名Baytron PH)を40nmの膜厚でスピンコートした後、120℃で大気中10分間加熱乾燥後、窒素中180℃で3分間加熱処理した。
次に、前記に示したテトラベンゾポルフィリン化合物(BP-1)の前駆体を、クロロベンゼンとクロロホルムの混合溶媒(重量比で2:1)に0.5重量%で溶かした溶液を用いて、陽極バッファ層上にスピンコートした。塗布後、ホットプレート上、180℃で20分間加熱処理を行った。この加熱処理により褐色の前駆体膜は緑色のテトラベンゾポルフィリン膜へと熱転換され、結晶性の25nmの平均膜厚を有するp-層4aが得られた。
引き続き、テトラベンゾポルフィリンとフラーレン化合物(SIMEF)をそれぞれ0.6重量%と1.4重量%で、クロロベンゼンとクロロホルムの混合溶媒(重量比1:1)に溶かした溶液を用いて、上記ベンゾポルフィリンからなる活性層(p-層)4aの上にスピンコートした。塗布後、180℃で20分間加熱処理を行い、活性層(i-層)4bを積層した。
上記加熱処理後、フラーレン化合物(SIMEF)のトルエン溶液(1.2重量%)を用いて活性層4bの上に、活性層4c(n-層)をスピンコートにより積層した。塗布後、65℃で10分間乾燥処理を行った。
次に、上記一連の有機層を成膜した基板を真空蒸着装置内に設置した。上記装置の粗排気を油回転ポンプにより行った後、装置内の真空度が1.4x10-4Paとなるまでクライオポンプを用いて排気した。上記装置内に配置されたメタルボート入れたベンゾホスホール化合物(4)を加熱して蒸着を行った。蒸着時の真空度は1.4x10-4Pa、蒸着速度は0.04nm/秒で、膜厚5nmの膜を活性層4cの上に積層して陰極バッファ層5を完成させた。
引き続き、上部電極用のマスクとして2mm幅のストライプ状シャドーマスクを、透明電極2のITOストライプとは直交するように素子に密着させて、別の真空蒸着室内に設置して有機層と同様にして装置内の真空度が2.5x10-4Paとなるまで排気した。
陰極6として、銀を蒸着速度3nm/秒で陰極バッファ層5に膜厚80nmで形成した。蒸着時の真空度は2.6x10-4Paであった。
以上の様にして、2mmx2mmのサイズの受光面積部分を有する有機薄膜太陽電池が得られた。
この素子に、ソーラシュミレーター(AM1.5G)の光を100mW/cm2の照射強度で照射して、電圧-電流特性を測定したところ、開放電圧(Voc)0.76V、短絡電流(Jsc)9.4mA/cm2、エネルギー変換効率(ηp)3.93%、フィルファクター(FF)0.55、という光電変換特性が得られた。この素子の分光感度の測定から、波長670nmにおいて、外部量子効率の最大値72%を示した。
<実施例2>
陰極にアルミニウムを用い、陰極蒸着後に120℃において10分間アニール処理を行った他は実施例1と同様にして、有機薄膜太陽電池を作製した。
この素子に、ソーラシュミレーター(AM1.5G)の光を100mW/cm2の照射強度で照射して、電圧-電流特性を測定したところ、開放電圧(Voc)0.73V、短絡電流(Jsc)9.1mA/cm2、エネルギー変換効率(ηp)4.19%、フィルファクター(FF)0.63、という光電変換特性が得られた。この素子の分光感度の測定から、波長670nmにおいて、外部量子効率の最大値79%を示した。
<実施例3>
陰極バッファ層に、ベンゾホスホール化合物(3)を用いた他は実施例2と同様にして、有機薄膜太陽電池を作製した。
この素子に、ソーラシュミレーター(AM1.5G)の光を100mW/cm2の照射強度で照射して、電圧-電流特性を測定したところ、開放電圧(Voc)0.68V、短絡電流(Jsc)10.3mA/cm2、エネルギー変換効率(ηp)4.02%、フィルファクター(FF)0.58、という光電変換特性が得られた。この素子の分光感度の測定から、波長670nmにおいて、外部量子効率の最大値67%を示した。
<比較例1>
陰極バッファ層として下記化合物(BCP)を用いた他は実施例2と同様にして素子を作製した。
Figure 0005106361
この素子に、ソーラシュミレーター(AM1.5G)の光を100mW/cm2の照射強度で照射して,電圧-電流特性を測定したところ,開放電圧(Voc)0.22V、短絡電流(Jsc)7.8mA/cm2、エネルギー変換効率(ηp)0.57%、フィルファクター(FF)0.33、という光電変換特性が得られた。この素子の分光感度の測定から、波長670nmにおいて、外部量子効率の最大値は49%であった。
<比較例2>
陰極バッファ層を設けない以外は実施例2と同様にして素子を作製した。
この素子に、ソーラシュミレーター(AM1.5G)の光を100mW/cm2の照射強度で照射して、電圧-電流特性を測定したところ、開放電圧(Voc)0.48V、短絡電流(Jsc)8.5mA/cm2、エネルギー変換効率(ηp)1.61%、フィルファクター(FF)0.40、という光電変換特性が得られた。
有機光電変換素子の一例を示した模式断面図である。 有機光電変換素子の別の例を示した模式断面図である。 有機光電変換素子の別の例を示した模式断面図である。
符号の説明
1 透明基板
2 透明陽極
3 陽極バッファ層
4 活性層
4a p-型活性層
4b n-型活性層
4c i-型活性層
5 陰極バッファ層
6 陰極

Claims (5)

  1. 基板上に、少なくとも一方が透明である陽極と陰極との間に配置された、電子供与体と電子受容体とからなる活性層を有する有機光電変換素子において、活性層と陰極との間に、下記一般式(I)、(II-1)、または(II-2)で表わされるベンゾホスホール化合物からなる層を有することを特徴とする有機光電変換素子。
    Figure 0005106361
    (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に炭素数1〜6の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基、アルコキシ基、芳香族炭化水素基、または芳香族複素環基を示し、R3はn価の芳香族炭化水素残基または芳香族複素環残基を示し、nは2〜6の整数を示す。a、b、c、およびdはそれぞれ独立に水素原子または置換基と結合した炭素原子または窒素原子を示す。)
    Figure 0005106361
    (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に炭素数1〜6の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基、アルコキシ基、芳香族炭化水素基、または芳香族複素環基を示し、R3はn価の芳香族炭化水素残基または芳香族複素環残基を示し、nは2〜6の整数を示す。a、b、c、およびdはそれぞれ独立に水素原子または置換基と結合した炭素原子または窒素原子を示す。Eは酸素、硫黄、セレン、またはテルルを示す。)
    Figure 0005106361
    (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に炭素数1〜6の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基、アルコキシ基、芳香族炭化水素基、または芳香族複素環基を示し、R3はn価の芳香族炭化水素残基または芳香族複素環残基を示し、nは2〜6の整数を示す。a、b、c、およびdはそれぞれ独立に水素原子または置換基と結合した炭素原子または窒素原子を示す。Mは遷移金属原子を示し、Lは遷移金属原子Mの配位子を示し、mはMの価数から1を引いた整数を示す。m=0の場合、Lは存在しない。)
  2. 活性層が、電子供与体としてポルフィリン化合物またはフタロシアニン化合物を含有し、電子受容体としてフラーレン化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の有機光電変換素子。
  3. 活性層が、電子供与体として下記一般式(III)または(IV)で表わされるベンゾポルフィリン化合物を含有し、ベンゾポルフィリン化合物が可溶性前駆体からの熱転換により形成されることを特徴とする請求項2に記載の有機光電変換素子。
    Figure 0005106361
    Figure 0005106361
    (式中、ZiaおよびZib(i=1〜4)は水素原子、ハロゲン原子、または1価の有機基を示し、ZiaとZibとが結合して環を形成していてもよい。R4〜R7は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、または1価の有機基を示す。Mは2価の金属原子、または3価以上の金属と他の原子とが結合した原子団を示す。)
  4. 活性層が、電子供与体として共役系高分子を含有し、電子受容体としてフラーレン化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の有機光電変換素子。
  5. 前記一般式(I)、(II-1)、または(II-2)で表わされるベンゾホスホールを含有する層が形成された後、50〜250℃の温度範囲でアニール処理したものであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の有機光電変換素子。
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