JP5105822B2 - 集熱用伝熱材およびその製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱エネルギーを利用するシステム、例えばスターリングエンジン、燃料電池、マイクロガスエンジン、マイクロガスタービン、排ガス発電およびその他のコージェネシステムにおいて、エネルギー効率向上のために導入される排熱回収装置、高温熱交換器などの高温集熱機器で水蒸気を含む高温ガスから集熱するために使用される、集熱板、チューブ、フィン等の伝熱材料、およびその製造法に関する。
近年、石油を代表とする化石燃料の枯渇化、CO2排出による地球温暖化現象等の問題から、従来の発電システムに替わる新しいシステムの実用化が求められている。その一環として新しい発電システムや、分散電源あるいは自動車用動力源に使用するスターリングエンジン、燃料電池、排ガス発電など、様々なコージェネシステムが実用化されつつある。
これらのシステムでは概して800℃程度の排ガスが排出され、この排ガスで発生する熱を利用してエネルギー効率を向上させることが行われる。しかし、これらの排ガスは一般にガスバーナー、エンジンなどの燃焼により生成したガスであるため、水蒸気を多量に含む雰囲気となる。その他の成分に酸素、水素、CO2、CO、HC等が混在する雰囲気となる場合もある。また、加熱・冷却も頻繁に繰り返されるのが普通である。
上記システムのエネルギー効率を上げるためには、発生する熱を出来るだけ高効率で回収し、利用することが必要不可欠である。高効率で熱を回収するための伝熱材料としては熱伝導率が高く、かつ高温での耐久性や加熱・冷却に対する耐久性に優れることが要求される。
熱伝導率が高い材料として銅系またはアルミニウム系の合金が挙げられる。しかしこれらは常温〜300℃程度の温度域なら使用できるが、さらに高温域では酸化による劣化が大きくなり、800℃では跡形もなくなってしまうことがある。
800℃レベルの水蒸気環境で耐え得る金属材料としては、ステンレス鋼、鉄基耐熱高合金、Ni基耐熱高合金がある。これらの材料であれば、初期性能としてはエネルギー効率を十分確保できる目安である18W/m・K以上の発電効率を実現することは可能である。しかしながら、800℃レベルの水蒸気環境で初期の良好な伝熱特性を維持し続け、かつ疲労特性やコストに優れた材料は未だ見出されていない。
特開平7−292446号公報 特開2003−328088号公報
コストや量産性を考慮すると、上記システムに適用する集熱用の伝熱材料としてはステンレス鋼が有利であると考えられる。特許文献2には、高温水蒸気酸化雰囲気において異常酸化が起こりにくく、酸化増量も低く抑えられるフェライト系ステンレス鋼が記載されている。しかし、特許文献2には高温水蒸気環境で18W/m・K以上といった高い熱伝導率が維持されるような皮膜を備えた材料は示されていない。集熱用の部材として満足できる特性を備えたステンレス鋼材料は未だ開発されていないのが現状である。
本発明はこのような現状に鑑み、800℃レベルの水蒸気環境で初期の良好な伝熱特性を維持し続ける耐久性を有する集熱用の伝熱材料を開発し提供しようというものである。
発明者らは詳細な検討の結果、特定組成に限定されたフェライト系ステンレス鋼を基材とし、その表面にスピネル系酸化物濃度が低く抑えられた酸化皮膜を形成したとき、その材料は高温水蒸気環境で熱伝導率の維持特性が極めて良好になることを見出し、上記システムに好適な集熱用伝熱材を完成するに至った。
「伝熱材」は、その材料中に生じる熱流によって当該材料に接する高温側物質から低温側物質に熱を伝達する働きを担う材料である。
本発明の集熱用伝熱材は、以下の組成を有するフェライト系ステンレス鋼を基材とする。
質量%で、C:0.03%以下、Si:2.0%以下、Mn:1.5%以下、S:0.008%以下、Cr:11〜25%、Al:0.05〜6.0%、好ましくは0.2〜6.0%、N:0.03%以下、残部実質的にFe、かつ下記(1)式を満たす組成。
Cr+3Si+15Al>22.0 ……(1)
さらに上記以外の元素として以下のi)、ii)の一方または双方を満たす組成とすることができる。
i) Y:0.1%以下、REM(希土類元素):0.1%以下、Ca:0.01%以下、Zr:0.5%以下の1種以上を含有する。
ii) Nb:0.8%以下、Ti:0.5%以下、Mo:4.0%以下、Cu:4.0%以下、W:4.0%以下の1種以上を含有する。
ここで、「残部実質的にFe」とは、本発明の効果を阻害しない範囲で、規定以外の元素の混入が許容されることを意味し、「残部がFeおよび不可避的不純物からなる」ものが含まれる。(1)式の元素記号の箇所には質量%で表された当該元素の含有量が代入される。
このステンレス鋼基材は、水蒸気を含む高温ガスと接触する側の表面に、スピネル系酸化物濃度が15質量%以下(0質量%すなわち検出されない場合を含む)に抑制された厚さ0.01〜10μmの酸化皮膜を有している。この酸化皮膜を介した熱伝導率が800℃で18W/m・K以上を呈するものが好適な対象となる。
酸化皮膜の厚さはSEM(走査型電子顕微鏡)による断面観察によって測定することができ、各部の厚さが0.01〜10μmの範囲にあればよい。スピネル系酸化物の濃度は後述のようにX線回折により行うことができる。
このような酸化皮膜は、上記の組成に成分調整された鋼の基材を、5〜60体積%の水蒸気と1〜20体積%の酸素を含む700〜1000℃のガスに例えば1h以上曝す酸化処理に供することにより形成させることができる。その酸化処理前に、700〜900℃の大気雰囲気に1h以下曝す予備酸化処理を行うと一層効果的である。上記酸化処理あるいは予備酸化処理に供するための基材として、JIS R6001に規定される番手で#100〜600の範囲で研磨仕上げされたものを使用することが好ましい。
本発明によれば、800℃レベルの高温水蒸気環境で長期間使用されたときに熱伝導率を高く維持できる材料が提供された。この材料はフェライト系ステンレス鋼を基材とするものであるため、コストや量産性に優れる。したがって本発明は、排ガスからの熱エネルギーを回収し有効利用する前記各コージェネシステムの実用化や性能向上に寄与し、環境問題の改善につながる。
クロムを11質量%以上含むステンレス鋼は、生成する酸化皮膜の成長が遅く、高温での材料劣化が少ない金属材料であるため、伝熱性能と耐久性の両立が求められる高温集熱機器の伝熱材料として適している。一般的なステンレス鋼の場合、初期性能としては800℃で18〜30W/m・K程度の熱伝導率を有しているのが普通である。しかし、多量の水蒸気を含む燃焼排ガス雰囲気に曝されると水蒸気酸化が進行し、それに伴い伝熱性能が大幅に劣化してしまうという問題があった。
発明者らは、高温雰囲気における水蒸気酸化が生じることでステンレス鋼材料の伝熱性能が低下する原因について詳細に検討を行った。その結果、以下のことがわかった。
水蒸気が存在する高温雰囲気下において、ステンレス鋼表面には通常、二層の酸化物が生成する。外側には保護性に乏しいポーラスなスピネル系酸化物((Fe,Cr)34、MnCr24など)を主体とした層が、内側には緻密なコランダム系酸化物(Cr23またはAl23)を主体とした層が生成する。その他、これらの層中には緻密なSiO2主体の酸化物が生成することもある。
酸化物が成長するに従い、スピネル系酸化物層とコランダム系酸化物層との間にボイドが形成されやすくなり、また加熱−冷却の繰返しによリクラックが発生しやすくなる。これらの現象が生じることにより、この2層の間に極めて熱伝導の悪い空気層あるいは真空に近い状態の層(分離層)が形成される。その結果、材料の酸化皮膜を介した熱伝導率は大幅に低下してしまうのである。現に水蒸気酸化によって熱伝導率が低下したステンレス鋼材料の表層部断面をミクロ的に観察すると上記のような分離層の生成が認められる。
発明者らは鋭意研究により、この不具合を解決する手法として、酸化皮膜中におけるポーラスなスピネル系酸化物の存在比率を抑制し、緻密なコランダム系酸化物またはSiO2が主体の酸化皮膜を構築することが極めて有効であることを見出した。具体的には、鋼材表面に形成される酸化皮膜中のスピネル系酸化物の存在割合を15質量%以下に低減したとき、800℃レベルの高温水蒸気環境下において熱伝導率の低下を顕著に抑制でき、長期間繰り返しこのような雰囲気に曝しても例えば800℃で18W/m・K以上という良好な熱伝導率が維持できる。
酸化皮膜中のスピネル系酸化物の存在割合は、酸化皮膜のX線回折(Cu−Kα線使用)により求めることができる。ここでは、スピネル系酸化物の回折強度IS、コランダム系酸化物の回折強度IC、IA、SiO2の回折強度ISiを用いて、
S/(IS+IC+IA+ISi)×100
の値を求め、これを質量%に換算した値を酸化皮膜中のスピネル系酸化物の存在割合とする。
ここで、ISは(Fe,Cr)34またはMnCr24に相当するの最大回折ピークの高さ、ICはCr23に相当する最大回折ピークの高さ、IAはAl23に相当する最大回折ピークの高さ、ISiはSiO2の最大回折ピークの高さとする。最大回折ピークとは、各酸化物の回折ピークのうち、最も回折強度の高い(hkl)面の回折ピークである。ただし、スピネル系酸化物の最大回折ピークである(311)面(面間隔d=約0.25nm)のピークは、コランダム系酸化物で2番目に大きい回折ピーク(Cr23の(110)面、Al23の(104)面)と重なる可能性がある。スピネル系酸化物と、コランダム系酸化物がともに同定された場合は、コランダム系酸化物(Cr23、Al23)における他の主ピークの高さからCr23の(110)面のピーク高さおよびAl23の(104)面のピーク高さをそれぞれ計算し、実測された面間隔0.25nm近傍のピーク高さからCr23の(110)面の計算ピーク高さおよびAl23の(104)面の計算ピーク高さを差し引くことによってISを定める。Cr23、Al23のうち1種類のみが同定(存在が確認)された場合は、上記実測ピーク高さから同定された種類の計算ピーク高さを差し引けばよい。
このようなスピネル系酸化物の少ない酸化皮膜を形成させるには、酸化の最も初期段階においてコランダム型の酸化物(Cr23またはAl23)、またはSiO2主体の緻密な酸化スケールを最表層に生成させることが最も効果的であるという結論に至った。このことにより、スピネル系酸化物を生成しやすい元素であるFe、Mnの最表層側(外方向)への外方拡散が抑制され、実質的にコランダム系酸化物を主体とする単層構造の酸化皮膜が形成される。その結果スピネル系酸化物とコランダム系酸化物との間の分離層が生成されなくなり、熱伝導率の低下を最小限に抑えることができる。
このようなコランダム系酸化物主体の単層構造の酸化皮膜を形成するには、基材のステンレス鋼として以下のように成分調整された鋼を用いることが重要である。すなわち、スピネル系酸化物の生成を抑制するために必要な成分として、Cr、Siの増量またはAlの増量が効果的である。これらの含有量として、下記(1)式を満たすことが必要である。
Cr+3Si+15Al>22.0 ……(1)
(1)式を外れる組成域では、酸化のごく初期にFeまたはMnを主体とするスピネル系酸化物が生成しやすく、使用中の熱伝導率低下を安定して防止することが難しくなる。
(1)式を満たすフェライト系ステンレス鋼を例えば5〜60体積%の水蒸気と1〜20体積%の酸素を含む700〜1000℃のガスに曝す酸化処理に供することによって、初期の段階で前述の単層構造の酸化皮膜が形成され、Fe、Mnの外方拡散が抑制される。その酸化皮膜の膜厚は0.01〜10μmの範囲になるようにする必要がある。薄すぎるとその後に高温水蒸気雰囲気で使用した際、条件によってはスピネル系酸化物の生成が抑制できないことがある。厚すぎるとスケール剥離が生じやすくなり熱伝導率の維持には逆効果となる。酸化処理時間は概ね1h以上とすることが望ましいが、実環境が上記範囲の酸化処理条件と一致しているのであれば、実環境での使用(運転)によって酸化処理を兼ねることができる。酸化処理雰囲気中の水蒸気濃度は5〜20体積%とすることがより好ましく、酸素濃度は5〜10体積%とすることがより好ましい。
このようにして、スピネル系酸化物の存在割合が15質量%以下の酸化皮膜が形成され、本発明の集熱用伝熱材が構築される。その後は、当該酸化皮膜が形成された表面を種々の高温水蒸気雰囲気に曝して使用しても、スピネル系酸化物濃度が15質量%以下に抑制された厚さ0.01〜10μmの酸化皮膜構造は維持され、本発明の集熱用伝熱材の耐久性は長期間にわたって持続する。実際の使用条件が上記の酸化処理条件に合致している場合は、基材のステンレス鋼材料を実際の使用に供することで本発明材料を得るための酸化処理を兼ねることができる。
この酸化処理に先立って、大気等の非水蒸気酸化雰囲気にて予備酸化処理を行うことが一層効果的である。予備酸化処理条件としては、組成調整された鋼の基材を、例えば700〜900℃の大気雰囲気に1h以下曝す方法が採用できる。0.05h以上の保持時間を確保することが好ましい。この予備酸化処理を行うとAl含有量が0.2%未満と低い場合でも、水蒸気雰囲気中での酸化処理によって前記所定の酸化皮膜を形成させることが可能になり、鋼の適用範囲が拡大する。ただし、前述の(1)式を満たすようにCr、Si、Alの含有量が確保されている必要がある。この予備酸化処理を終えた段階で、酸化皮膜中におけるスピネル系酸化物の存在割合が10質量%以下になっていることが好ましい。また、その酸化皮膜厚さは0.05〜5.0μmであることが好ましい。それより多いと予備酸化処理の効果が十分発揮されない。(1)式を満たさない場合は大気中でもスピネル系酸化物が生成しやすく、予備酸化処理によってスピネル系酸化物の存在量を10質量%以下に抑制することが難しい。
また、表層へのCrおよびAlの拡散速度を高める手段として、表層をJIS R6001に規定される番手#100〜600の範囲で研磨仕上げを施すことが有効である。
基材のステンレス鋼は、通常のフェライト系ステンレス鋼板の製造方法に従って用意すればよい。板厚は用途に応じて様々であるが、通常、0.15〜2mm程度の範囲で多くの用途に適用できる。予備酸化処理や酸化処理は鋼板素材の状態で施すこともできるが、実使用環境が上記の酸化処理条件に合致しているときは、基材または基材に予備酸化処理を施した材料を直接実使用に供することにより、酸化処理が実施できる。その場合、実使用の初期の段階で本発明の集熱用伝熱材が構築される。
この集熱用伝熱材は、酸化皮膜を形成した表面を高温水蒸気雰囲気に曝して使用し、その雰囲気ガスから酸化皮膜を介して吸収した熱を、基材を通して低温側の物質(部材のときもあるし流体のときもある)に伝える。
以下、基材を構成する鋼の成分元素について説明する。
C、Nは、高温強度、特にクリープ特性を改善する成分であるが、フェライト系ステンレス鋼に過剰添加すると加工性、低温靭性が著しく低下する。また、TiやNbとの反応によって炭窒化物を生成しやすく、高温強度の改善に有効な固溶Tiや固溶Nbが減少する。本発明ではC、Nの含有量はいずれも質量0.03%以下に制限される。
Siは、Cr系酸化物の安定化に有効な合金成分であり、耐水蒸気酸化性および伝熱性能の向上に寄与する。そのためには0.15質量%以上のSi含有量を確保することが望ましい。しかし、2.0質量%を超える過剰のSiが含まれると、加工性、特に延性が著しく低下し、低温靭性も低下する。また、鋼表面に疵が生成しやすくなり、製造性も低下する。
Mnは、フェライト系ステンレス鋼の耐スケール剥離性を向上させる成分であり、0.1質量%以上含有させると効果的である。しかし、Mn含有量が1.5質量%を超えると鋼材が硬質化し、加工性、低温靭性が低下する。
Sは、熱間加工性、耐溶接高温割れ性に悪影響を及ぼす成分であり、異常酸化の起点にもなる。そのため、S含有量は可能な限り低いことが好ましく、本発明では0.008質量%以下に制限される。
Crは、ステンレス鋼に必要な耐食性、耐酸化性を付与する上で必要な合金成分である。800℃前後での耐水蒸気酸化性を確保するためには、11質量%以上のCr含有が必要である。しかし、25質量%を超えるCr添加はフェライト系ステンレス鋼の加工性、低温靭性および耐475℃脆化性を低下させ、好ましくない。
Alは、Cr系の酸化物を安定化させ、また自らアルミナ系酸化物となり、コランダム型の単一層形成に寄与する。このためAlは使用時の熱伝導率低下を抑制する重要な元素である。この作用を十分に引き出すには0.05質量%以上のAl含有量を確保することが望ましい。特にCrの添加量が低い場合は、Alの添加量を増やす必要がある。0.2質量%以上のAl含有量にすると、前述の予備酸化処理を行わなくても、所定の高温水蒸気雰囲気中での酸化処理だけで、スピネル系酸化物濃度が15質量%以下の単一な酸化物層を形成させることができる。一方、Alの添加には鋼(基材自体)の熱伝導率を下げるという悪影響もあり、Al含有量が6.0質量%を超えると、素材の初期特性として800℃で18W/m・K以上の熱伝導率が得られない場合がある。加えて、加工性、低温靭性も著しく低下するようになる。Al含有量は4.5質量%以下とすることがより好ましい。
Y、REM(希土類元素)、Ca、Zrは、いずれも酸化皮膜中に固溶し、酸化皮膜を強化する作用を呈するので、これらの元素の1種以上を必要に応じて添加することができる。上記作用を十分に得るには、Y:0.001質量%以上、REM:0.001質量%以上、Ca:0.001質量%以上、Zr:0.03質量%以上の含有量を確保するようにこれらを1種以上添加することが効果的である。しかし、これらの元素を過剰に添加すると鋼材が過度に硬質化するばかりでなく、製造時に表面疵が生じやすくなり製造コストの上昇を招く。したがってこれらの元素を添加する場合は、Y:0.1%以下、REM:0.1%以下、Ca:0.01%以下、Zr:0.5%以下の範囲で行う。
Nb、Tiは析出強化により、またMo、Cu、Wは固溶強化により、それぞれフェライト系ステンレス鋼の高温強度を更に向上させるので、これらの元素の1種以上を必要に応じて添加することができる。その作用を十分に発揮させるには、Nb:0.05質量%以上、Ti:0.03質量%以上、Mo:0.1質量%以上、Cu:0.1質量%以上、W:0.1質量%以上の含有量を確保するようにこれらを1種以上添加することが効果的である。しかし、過剰のNb、Ti、Mo、Wが含まれると鋼材が過度に硬質化し、また過剰のCuが含まれると熱間加工性が低下するので、これらの元素を添加する場合は、Nb:0.8%以下、Ti:0.5%以下、Mo:4.0%以下、Cu:4.0%以下、W:4.0%以下の範囲で行う。
その他の成分について本発明では特に規定するものではないが、一般的な不純物元素であるP、O、Ni等は可能な限り低減することが好ましい。本発明ではP:0.04質量%以下、O:0.02質量%以下、Ni:0.6質量%以下の範囲で混入が許容される。高レベルの加工性や溶接性を確保する場合にはP、O、Niの含有量を更に厳しく規制することができる。また、耐熱性の改善に有効なTaは1.0質量%以下、Vは1.0質量%以下の範囲で含有が許容される。熱間加工性の改善に有効なBは0.01質量%以下、Mgは0.05質量%以下、Coは0.2質量%以下の範囲で含有が許容される。
なお、スケール剥離が生じると伝熱性能が低下するため、オーステナイト系ステンレス鋼よりもスケール剥離の生じにくいフェライト系ステンレス鋼を基材に使用する方が集熱用伝熱材では有利となる。
表1の組成を有する各種ステンレス鋼を真空溶解炉で溶製し、インゴットに鋳造した。インゴットを粗圧延した後、熱間圧延、焼鈍、酸洗、冷間圧延、仕上焼鈍を経て、JIS G4305に規定されるNo.2D仕上げの冷延焼鈍鋼板(板厚1.0mm)を製造した。
Figure 0005105822
上記冷延焼鈍鋼板から切削加工により板厚1.0mm、直径10mmの円盤状試料を作製し、これを基材とした。各鋼種とも一部の基材について表面をJIS R6001に規定される#400の番手で乾式研磨処理したのち、大気中800℃×30minの予備酸化処理に供した。その後、予備酸化処理を施していない基材(表面はNo.2D仕上のまま)および予備酸化処理を施した材料について、20体積%H2O+5体積%O2+残部N2組成のガスを流しながら、「昇温→800℃×100h保持→常温まで放冷」を1サイクルとする水蒸気酸化試験を10サイクル(合計加熱保持時間1000時間)施した。後述表2の本発明例のものについては、この水蒸気酸化試験は、本発明規定の酸化皮膜を形成するための「酸化処理」を兼ねており、同時に10サイクルまで試験を継続することで実使用での耐久性が評価される。
〔熱伝導率の測定〕
基材(冷延焼鈍鋼板)および水蒸気酸化試験後の試料について、JIS R1611に準じたレーザーフラッシュ法にて酸化皮膜を介した熱伝導率を測定した。円盤試料の片面は酸化皮膜を研磨により除去し、酸化皮膜の付いている方の表面からレーザー光を当て、その裏面の温度を測温する方法で行った。試料は1×10-7Paの真空容器内に保持した。この方法で800℃における熱伝導率を測定し、18W/m・K以上のものを○(良好)、18W/m・K未満のものを×(不良)と評価した。基材の試料ではいずれの鋼種も○評価であった。水蒸気酸化試験後の試料の結果については表2に示す。
〔酸化皮膜厚さの測定〕
水蒸気酸化試験後の試料について、表面付近の断面組織をSEM観察することにより、酸化皮膜の厚さを調べた。皮膜厚さが0.01〜10μmの範囲にあるものを○(良好)、10μmを超える皮膜部分が認められたものを×(不良)と評価した。結果を表2に示す。なお、0.01μm未満の皮膜部分が観察された試料はなかった。
また、予備酸化処理を行った試料については、予備酸化処理後の酸化皮膜厚さを、GDS(グロー放電発光分光分析装置)により調べた。すなわちGDSにより深さ方向分析を行い、スパッタリング時間とスパッタリング速度の関係から、酸素の検出強度がピーク値の1/2に低下する深さを算出し、これを酸化皮膜厚さとした。その結果、いずれも0.05〜5.0μmの範囲の酸化皮膜を有していた。
〔酸化皮膜中のスピネル系酸化物濃度の測定〕
水蒸気酸化試験後の試料、および予備酸化試験を行ったものについてはさらに予備酸化試験後の試料について、前述した方法で酸化皮膜のX線回折を行うことにより、酸化皮膜中のスピネル系酸化物濃度を求めた。その結果、水蒸気酸化試験後の試料についてはスピネル系酸化物濃度が15質量%以下のものを○(良好)、15質量%を超えるものを×(不良)と評価した。また予備酸化試験後の試料についてはスピネル系酸化物濃度が10質量%以下のものを○(良好)、10質量%を超えるものを×(不良)と評価した。結果を表2に示す。
なお、水蒸気酸化試験後の試料については、前述のSEM観察時に、EDX装置にて酸化皮膜中の元素の定量分析を行った。その結果、酸化皮膜中の各元素含有量はX線回折により求めたスピネル系酸化物濃度の値と矛盾しないことが確認された。
Figure 0005105822
表2の結果にみられるように、本発明例の試料はいずれも水蒸気試験後にスピネル系酸化物濃度が15質量%以下に抑制された酸化皮膜を有するものが得られ、本発明で規定する集熱用伝熱材に相当するものが構築された。これらは1000時間の試験後にも800℃での熱伝導率は18W/m・K以上に維持されており、高温水蒸気雰囲気に曝されて使用する集熱用伝熱材として優れた耐久性を有するものである。
特に鋼種No.1〜9のものは基材のAl含有量を0.2質量%以上としたことにより、予備酸化処理なしでもスピネル系酸化物濃度が15質量%以下の酸化皮膜が形成できた。
これに対し、鋼種No.21〜24の試料は、(1)式を満たさない組成の基材を用いたことにより、たとえ予備酸化処理を施した場合でも、高温水蒸気に曝すと酸化皮膜中のスピネル系酸化物濃度が15質量%を超えてしまい、高温酸化試験後の熱伝導率は低下した。これらの試料に形成された酸化皮膜は、調査の結果、2層構造を有しており、それらの間に分離層の生成が認められた。外側の層は80質量%以上がスピネル系酸化物で占められていた。鋼種No.25は汎用的な耐熱ステンレス鋼であるオーステナイト系のSUS310Sを基材に用いたものであり、試験中に酸化スケール剥離が生じたことにより、熱伝導率が低下した。

Claims (8)

  1. 水蒸気を含む高温ガスから集熱するための伝熱材であって、質量%で、C:0.03%以下、Si:2.0%以下、Mn:1.5%以下、S:0.008%以下、Cr:11〜25%、Al:0.05〜6.0%、N:0.03%以下、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつ下記(1)式を満たす組成の鋼を基材にもち、その基材の前記ガスと接触する側の表面に、スピネル系酸化物濃度が15質量%以下に抑制された厚さ0.01〜10μmの酸化皮膜を有する集熱用伝熱材。
    Cr+3Si+15Al>22.0 ……(1)
  2. 前記鋼は、さらにY:0.1%以下、REM:0.1%以下、Ca:0.01%以下、Zr:0.5%以下の1種以上を含有するものである、請求項1に記載の集熱用伝熱材。
  3. 前記鋼は、さらにNb:0.8%以下、Ti:0.5%以下、Mo:4.0%以下、Cu:4.0%以下、W:4.0%以下の1種以上を含有するものである、請求項1または2に記載の集熱用伝熱材。
  4. 前記鋼のAl含有量が0.2〜6.0%である請求項1〜3のいずれかに記載の集熱用伝熱材。
  5. 酸化皮膜を介した熱伝導率が800℃で18W/m・K以上である請求項1〜4のいずれかに記載の集熱用伝熱材。
  6. 組成調整された鋼の基材を、5〜60体積%の水蒸気と1〜20体積%の酸素を含む700〜1000℃のガスに曝すことにより酸化皮膜を形成させる、請求項に記載の集熱用伝熱材の製造法。
  7. 組成調整された鋼の基材を、700〜900℃の大気雰囲気に1h以下曝す予備酸化処理に供した後、5〜60体積%の水蒸気と1〜20体積%の酸素を含む700〜1000℃のガスに曝すことにより酸化皮膜を形成させる、請求項1〜5のいずれかに記載の集熱用伝熱材の製造法。
  8. 組成調整された基材は、JIS R6001に規定される番手#100〜600の範囲で研磨仕上げされたものである請求項6または7に記載の集熱用伝熱材の製造法。
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