JP5103874B2 - 発光装置 - Google Patents
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本発明の請求項6に記載の発光装置は、第2の導光部材の出射側の端面が、光源と光学的に接続される導光部材の端面と同じ面上になるように位置していることを特徴とする。
本発明の請求項7に記載の発光装置は、受光素子は、導光部材の出射側に設けられることを特徴とする。
1.実施の形態1
図1Aは、実施の形態1における発光装置100を示す。図1Bは、図1Aの発光装置に用いられる光部品110の構成を示す図である。図1Aに示すように、実施の形態1に係る発光装置は大きく分けると、光源120と、導光部材130と、光部品110と、検出部材140とから構成され、これらは光学的に連続するように接続されている。具体的には、光源120からの光は、導光部材130を伝播して導光部材先端に設けられた光部品110に達した後、大部分の光は光部品を通過して外部に出射される。一部の光は光部品によって反射され光源側に向けて伝播する戻り光となる。検出部材140は、この戻り光を検出するために導光部材130と光源120との間に設けられている。
実施の形態1においては、検出部材(受光素子)は、光源からの光と、導光部材を伝播する戻り光とを分岐させる光分岐部材と、分岐された戻り光をさらに波長ごとに分ける分光器と、分光器によって分光された光のうち波長変換部材によって変換された光を検出するための受光素子を備えるものである。これらは光学的に接続されていればよく、同一のパッケージに内包されていてもよく、あるいは異なるパッケージに搭載されていてもよい。
光分岐部材は、導光部材の先端部からの光を、光源とは別の部材に導くように分割するものであれば何でもよい。このような光分岐部材を用いることで、光源とは別部材として検出部材を配することができるため、光源からの直接光の影響を排除することができる。また、光源駆動時に発生する熱などの影響を軽減し、温度による検出ばらつきなどを低減することができる。これにより、断線をより確度よく検知することが可能となる。さらに、反射光が光源に戻ることを抑制できるため、光源光のノイズも低減される。
分光器は、入射する光を波長ごとに光を分けるものであり、これによって光源からの光と、波長変換部材によって変換された光とに分光するものである。波長変換部材によって変換される光は、光源からの光に比して強度が弱くなるため検出しにくく、ノイズと混同し易い。本願のように、光源光と変換された光とを分けて検出することで、ノイズとしてではなく正確に検知することができる。
受光素子は、波長変換部材によって変換された光を検出するものである。具体的には光起電力型光センサ(フォトダイオード)、フォトトランジスタ、光導電型光センサ(硫化カドミウム:CdS)、などを用いることができ、波長によって好ましい部材を種々選択することができる。実施の形態1では、このような受光素子は、図1Aに示すように導光部材130の光源側に設けられる。すなわち、導光部材を伝播して戻って来る光(戻り光)を検出するように設ける。このとき、光分岐部材と分光器とを介して導光部材と光学的に接続されるように設けることで、導光部材が断線した際には波長変換部材に起因する光は検出できなくなるため、断線を検知することができる。
実施の形態1において、光部品は導光部材の先端に設けられる部材であり、この光部品によって出射される光の配光特性などを調整することができる。尚、本発明においては、光を取り出すための機構のみを説明するが、CCDカメラを設けるなど他の部材を併用して用いることも可能であることは言うまでもない。
実施の形態1において、保持部材は導光部材の先端近傍に設けられている部材であり、これにより導光部材の先端部の加工をしやすくすることができる。保持部材の大きさや形状は、特に問われるものではないが、円筒形のものが好ましい。保持部材の材料としては、光源からの光や、後述の波長変換部材からの光に対する反射率の高いものが好ましい。また、熱伝導率の高いものが好ましい。特に、後述する透光性部材やその中に含有させる蛍光部材などに、光源からの光や被覆部材によって反射された光などが照射されるときに発熱を伴う場合がある。そのような場合、色度が変化したり光度が低下したりするなどの変質の原因となりやすいため、保持部材の材料を少なくとも透光性部材や蛍光部材よりも熱伝導率の高い部材とするのが好ましい。このような材料として、具体的には金属(ステンレス、銅、真鍮、コバール、ニッケル、アルミニウム、銀、酸化物(アルミナ(Al2O3)、ジルコニア(ZrO2)、ダイヤモンド、炭化物(炭化珪素(SiC))などが挙げられる。金属は単体で用いてもよく、あるいは合金として用いてもよい。これらは、単体で用いることもできるし、あるいは組み合わせて用いることもできる。例えば、熱伝導率は高いが反射率が劣る部材の表面に高反射率の部材を設けるなど、熱的機能と光学的機能をそれぞれ機能分離させた組み合わせ材料として用いることもできる。尚、図1Bに示すような保持部材やフランジなどは省略することも可能である。
実施の形態1において、キャップは、導光部材の先端に設けられる保持部材に嵌合させるように設けられているものであり、導光部材の先端部を保護するための部材である。ただし、導光部材からの光を遮ることのないよう、開口部を有しており、この開口部と通過して光は放出される。
実施の形態1において、透光性部材はキャップの貫通孔(開口部)に配されるものであり、導光部材の先端部を保護するためのものである。用いる材料としては、光源や蛍光部材からの光を透過しやすいものが好ましく、具体的には、ガラス、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂などを用いるのが好ましい。これらは、保護部材として機能させるためには、ある程度の強度を有するものが好ましい。例えば、まず、円形板状に加工し、それを接合部材を用いてキャップに接合させるように形成する場合は、透光性部材の厚さを0.1mm〜1.0mm程度とするのが好ましい。また、このような円形板状ではなく、レンズ形状の透光性部材とすることもできる。
上記透光性部材中に、波長変換部材として半導体発光素子からの光の少なくとも一部を吸収して異なる波長を有する光を発する蛍光部材を含有させることもできる。蛍光部材は、ガラスや樹脂などの透光性部材中に混入させて用いるのが好ましい。このとき、蛍光部材に加え、拡散部材なども一緒に用いることができる。
導光部材は、光源と光学的に接続され、光源からの光を光部品に導くものであればよい。例えば、内側に屈折率の高いコアと外側に屈折率の低いクラッドが配置されており、これらを長手方向に延伸するよう構成される。導光部材の径は特に問われるものではないが、屈曲可能な程度に構成されるのが好ましく、用途に応じて適宜選択することができる。また、具体的な材料としては石英、多成分ガラス、プラスチックなどから構成される光ファイバや、ホーリーファイバ、あるいは液体をコアとして用いるリキッドファイバなどを挙げることができる。特に、短波長領域の波長を有する光源を用いる場合は、石英を用いた光ファイバが好ましい。
実施の形態1において、光源としては、水銀ランプや固体レーザ、半導体発光素子などを用いることができる。これらに加え、さらに、導光部材の出射端面に設けられた第1の反射部材によって反射された光を受光可能な受光素子を有している。半導体発光素子を用いる場合は、具体的には図1Aに示すように、リード端子を備えるメタル製のパッケージ121には、半導体発光素子122が載置されており、この半導体発光素子からの光を外部に出射させることが可能なように開口部が設けられている。パッケージの開口部から出射された光はレンズ142a、142bを介して集光され、コネクタ150を通じて導光部材130に導入される。ここでは、説明のために各部品を個々に分けて図示しているが、これに限らず、レンズやコネクタは、パッケージ内に組み込むこともでき、これらを含めて光源と言う場合もある。
実施の形態1において、パッケージの材料及び形状は、特に限定されるものではなく、現在知られているパッケージを用いることができる。特に、光源として半導体発光素子の一種であるレーザダイオードを用いる場合は、耐光性や耐熱性、耐候性を考慮してメタルパッケージとするのが好ましい。また、その場合、樹脂などの有機物は劣化しやすい傾向にあるため、レーザダイオードを封止するための樹脂は用いない方が好ましく、気体封止するのが好ましい。さらに、光を出射する側には開口部を設け、無機硝子などの光劣化のしにくい部材によって開口部を覆うように構成するのが好ましい。
光源として用いる半導体発光素子としては、発光ダイオードやレーザダイオードを用いるのが好ましく、より好ましくはレーザダイオードである。これにより、導光部材に効率良く光を導入することができる。
2.実施の形態2
図2Aは、実施の形態1における発光装置200を示す。図2Bは、図2Aの発光装置に用いられる光部品210の拡大断面図である。実施の形態2では、光源220は、レンズ240及びコネクタ250aを介して導光部材230a(第1の導光部材)と接続されており、先端の光部品210に接続されている。光部品210に設けられる波長変換部材によって波長変換された光は、光源220と接続されている導光部材230a(第1の導光部材)とは異なる導光部材230b(第2の導光部材)内を伝播するようにしている。そして、その第2の導光部材230bを伝播した光(戻り光)は、コネクタ250bを介して接続されている検出部材によって検知されることを特徴とする。検出部材には実施の形態1と同様に受光素子245が搭載されている。これにより、戻り光が出射光に干渉されずに伝播するため、精度良く断線を検知することができる。さらに、実施の形態1に比して、比較的簡易な構造とすることができるため、低コスト化が図れる。また、波長変換部材によって変換された光は光源からの光に比して導光部材を伝播しにくいため、戻り光の経路となる導光部材を、波長変換された光にあわせた部材や径とすることができるため、より確度良く断線を検知することができる。
第2の導光部材は、実施の形態1で述べた導光部材(第1の導光部材)と同様の部材を用いることができるし、材料や屈折率、あるいは径などを異ならせることもできる。例えば、第2の導光部材として、光源からの光よりも、波長変換部材によって変換された光の方が透過し易い材料を用いることで、光の損失を低減することができる。特に、波長変換された光は光源からの光に比して、波長が長く、また、散乱光であるため導光部材に入射しにくいため、第1の導光部材より径を大きくすることで光が入射し易くなって検出精度を向上させることができる。また、径を大きくするほかにも、第2の導光部材を複数設けて波長変換された光を入射しやすくすることでも、検出精度を向上させることができる。
3.実施の形態3
図3Aは、実施の形態3における発光装置300を示す。図3Bは、図3Aの発光装置に用いられる光部品310の拡大断面図である。実施の形態3では、導光部材の出射側端部に設けられる光部品310に、波長変換部材と、それによって波長変換された光を検出する受光素子322とを有することを特徴とする。受光素子としては、実施の形態1で述べたものを用いることができる。実施の形態3では、受光素子は導光部材を介して設けられるのではなく光部品内に設けられているため、波長変換部材によって変換された光をより迅速に検知することができ、検知された情報は光源側に伝達されることで断線を検知することができる。
4.実施の形態4
実施の形態4では、導光部材の出射側端部に設けられる光部品に、波長変換部材と、その温度を検知する温度センサを有することを特徴とする。形態としては図3A及び図3Bに示す受光素子322を温度センサに置き換えたものが挙げられる。
110、210、310・・・光部品
111、211、311・・・フランジ
112、212、312・・・保持部材
116、216、316・・・キャップ
117、217、317・・・透光性部材
118、218、318・・・接合部材
120、220、320・・・光源
121、221、321・・・パッケージ
122、222、322・・・半導体発光素子
123、423・・・受光素子
130、230a、230b、330・・・導光部材
140・・・検出部材
141・・・光分岐部材
142a、142b、240、340・・・レンズ
143・・・分光器
145、245、322・・・受光素子
150、232、250、350・・・コネクタ
360・・・温度計
331・・・導電部材
Claims (5)
- 光源と、該光源と光学的に接続される第1の導光部材と、該第1の導光部材の出射側端部に設けられ前記光源からの光を波長変換する波長変換部材と、前記第1の導光部材の断線を検出する検出部材を具備する発光装置であって、
前記検出部材は、受光素子を有し、前記受光素子にて前記波長変換部材によって波長変換された光のみを検出することを特徴とする発光装置。 - 前記受光素子は、前記第1の導光部材の前記光源側に設けられ、前記光源からの光と前記波長変換部材によって変換された光とを分光させる分光器を介して設けられる請求項1記載の発光装置。
- 前記受光素子は、前記第1の導光部材とは異なる第2の導光部材に接続され、
前記第2の導光部材と前記波長変換部材との間に、前記光源からの光を反射させるとともに前記波長変換部材によって変換された光を透過させる光学膜を有する請求項1記載の発光装置。 - 前記第1の導光部材と前記第2の導光部材とが同一の保持部材によって保持されていることを特徴とする請求項3に記載の発光装置。
- 出射側において、前記第2の導光部材の端面が、前記第1の導光部材の端面と同じ面上になるように位置していることを特徴とする請求項3又は4に記載の発光装置。
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