JP5103158B2 - 磁気式座標位置検出装置 - Google Patents

磁気式座標位置検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5103158B2
JP5103158B2 JP2007329323A JP2007329323A JP5103158B2 JP 5103158 B2 JP5103158 B2 JP 5103158B2 JP 2007329323 A JP2007329323 A JP 2007329323A JP 2007329323 A JP2007329323 A JP 2007329323A JP 5103158 B2 JP5103158 B2 JP 5103158B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
magnet
anisotropic magnetoresistive
substrate
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007329323A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009150786A (ja
Inventor
栄男 小関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kohden Co Ltd
Original Assignee
Kohden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kohden Co Ltd filed Critical Kohden Co Ltd
Priority to JP2007329323A priority Critical patent/JP5103158B2/ja
Publication of JP2009150786A publication Critical patent/JP2009150786A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5103158B2 publication Critical patent/JP5103158B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Description

本発明は、磁気センサを用いて移動する検出体の位置を検出する磁気式座標位置検出装置に関するものである。
移動する検出体の位置を検出し情報として利用する装置としてポインティングデバイスやリニアエンコーダーへの応用がある。近年この装置が携帯電話やモバイル電子機器に用いられるようになり小型化が求められている。このような位置検出装置として、特許文献1〜3の技術が存在する。特許文献1及び3の技術は、ポインティングデバイスへの応用であり、特許文献2の技術は、手ぶれ補正用エンコーダへの応用である。
前記特許文献1、2における位置検出装置の基本的構造を図8に示す。この図8(a)、図8(b)に示すように、1つずつパッケージされた4個の磁気センサ33、34、35、36を実装基板32上の基板中心を原点としてX軸とY軸上の対称な位置にそれぞれ配置する。この状態で、Z軸方向に着磁された磁石31が磁気センサの上部のX−Y座標を移動することで、移動による磁石31の磁束密度の変化を前記4つの磁気センサが検出する。例えば磁気センサ33と34の距離をx1〜x5(x1>x2>x3>x4>x5であり、かつ、x1とx5の距離の差は約1mm)の5段階に設定し、距離x1より大きい直径を有する磁石31がX軸方向で移動したときの磁気センサ33と34の信号を差動アンプを通して確認すると、図8(c)のような出力が異なるグラフとなる。この図8(c)は、磁気センサ間の距離に応じて出力が変化することを表している。すなわち、検出に用いられる磁気センサは1つずつパッケージされた磁気センサをそれぞれ実装基板上に配置しているので、磁気センサを実装する際の位置精度が悪いとX軸方向とY軸方向との感度差が生じる。
前記特許文献3における位置検出装置の基本的構造を図9に示す。図9(a)、図9(b)に示すように、1つずつパッケージされた4個の磁気センサ39、40、41、42を実装基板38上の基板中心を原点としてX軸とY軸上の対称な位置にそれぞれ配置する。この特許文献3の場合は、図8の構成と異なり、磁石37が磁気センサ39〜42と同じ高さでX−Y座標を移動する。この状態で、Z軸方向に着磁された磁石37が磁気センサの上部のX−Y座標を移動することで、移動による磁石37の磁束密度の変化を前記4つの磁気センサが検出する。例えば磁気センサ39と40の距離をx’1〜x’5(x’1>x’2>x’3>x’4>x’5であり、かつ、x’1とx’5の距離の差は約1mm)の5段階に設定し、磁石37がX軸方向で移動したとき磁気センサ39と40の信号を差動アンプを通して確認すると図9(c)のような出力が異なるグラフとなる。すなわち、検出に用いられる磁気センサは1つずつパッケージされた磁気センサをそれぞれ実装基板上に配置しているので、磁気センサを実装する装置の位置精度が悪いとX軸方向とY軸方向との出力のピークトゥピークが異なり検出限界範囲に差が生じる。
特開2002−150904号公報 特開2006−47054号公報 特開2006−146524号公報
以上のように、特許文献1乃至3における位置検出装置においては、4つの磁気センサをそれぞれ実装する必要があり、実装の位置決めの精度が悪いと、X軸方向とY軸方向との感度差が生じたり、検出限界範囲に差が生じたりするという問題があった。また、別々の磁気センサを用いているので、個々の特性のばらつきが生じやすく出力信号として所望する値が得られない可能性がある。さらに、4個の磁気センサは配線が独立しており実装基板上で接続する必要があるため、ノイズ等の影響を受けやすいという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、特性を損なうことなく、4個の磁気センサを1個の磁気センサにまとめ小型化することで、個々の特性ばらつき、固定する実装基板上での配置精度、配線接続による問題等を解消し、また低磁界に感度のある磁気センサ組成を用いることで安価な検出磁石が利用できる磁気式座標位置検出を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1は、検出対象に取付けられ平面上で一定の半径内で移動する移動磁石と、前記移動磁石の位置変化による磁気ベクトルの変化を検出する磁気センサとを備えた磁気式座標位置検出装置であって、前記磁気センサは、基板(センサ内基板)上に形成された複数の異方性磁気抵抗素子とバイアス磁石とを備えてパッケージされており、前記移動磁石と前記バイアス磁石は、移動磁石の移動する前記平面に対して垂直な方向に着磁され、かつ互いに対抗する面が同極に着磁されてなることを特徴とする磁気式座標位置検出装置である。
本発明の請求項は、請求項1に加えて、前記磁気センサは、前記バイアス磁石の磁極面に平行な基板上に、前記バイアス磁石の磁極面の磁気的中心を原点としてX軸及びY軸上の原点から同一距離の位置に4つの領域を形成し、この各々の領域に対して、軸線と45°(又は135°)の角度をなす方向に延伸した異方性磁気抵抗素子をそれぞれ形成して、合計4つの異方性磁気抵抗素子から構成されることを特徴とする磁気式座標位置検出装置である。
本発明の請求項は、請求項1に加えて、前記磁気センサは、前記バイアス磁石の磁極面に平行な基板上に、前記バイアス磁石の磁極面の磁気的中心を原点としてX軸及びY軸上の原点から同一距離の位置に4つの領域を形成し、この各々の領域に対して、互いの延伸する方向が成す角度が垂直でかつ軸線と45°(又は135°)の角度をなす方向に延伸した2つの異方性磁気抵抗素子を隣接させて形成して、合計8つの異方性磁気抵抗素子から構成されることを特徴とする磁気式座標位置検出装置である。
請求項1記載の発明によれば、磁気センサは、基板(センサ内基板)上に形成された複数の異方性磁気抵抗素子とバイアス磁石とを一緒にパッケージングして形成しているので、従来技術のホール素子や半導体磁気抵抗素子より低磁界に対しての感度を高くすることができるため、移動磁石が小型であっても、また安価なフェライト磁石であっても装置を構成することが可能となる。また、例えば、複数の異方性磁気抵抗素子を1個の磁気センサにまとめて小型化することで、個々の特性ばらつき、固定する実装基板上での配置精度、配線接続による問題を解消し、低磁界に感度のある磁気センサ組成を用いることで安価な検出磁石が利用できる磁気式座標位置検出を提供できる。
さらに、移動磁石と前記バイアス磁石は、移動磁石の移動する前記平面に対して垂直な方向に着磁され、かつ互いに対抗する面が同極に着磁されるように構成したので、2つの磁石のそれぞれの磁気ベクトルの合成磁気ベクトルが発生し、この合成磁気ベクトルは移動磁石とバイアス磁石の位置関係が変化すると同期した変化をし、この場合の移動磁石の大きさが可動エリア(検出限界範囲)のファクターとなるため、移動磁石の大きさを変更するだけで、検出エリア(検出限界範囲)の設定変更が簡単に行える。
請求項記載の発明によれば、磁気センサ内の基板上の4つの領域に、軸線と45°(又は135°)の角度をなす方向に延伸した異方性磁気抵抗素子をそれぞれ形成して、合計4つの異方性磁気抵抗素子から構成されるようにしたので、4つの異方性磁気抵抗素子とバイアス磁石とを一緒にパッケージングして磁気センサを形成することができるため、従来の問題点であった実装の位置決めの精度を気にする必要がなくなる。また、4つの異方性磁気抵抗素子を使用しているため、Vcc−Gnd間の入力抵抗が大きくなって流れる電流値が低くなり、結果、消費電力の低減に繋がる。
請求項記載の発明によれば、磁気センサ内の4つの領域のそれぞれに対して、互いの延伸する方向が成す角度が垂直でかつ軸線と45°(又は135°)の角度をなす方向に延伸した2つの異方性磁気抵抗素子を隣接させて形成して、合計8つの異方性磁気抵抗素子から構成するようにしたので、8つの異方性磁気抵抗素子を用いてホイートストンブリッジを構成することができ、これにより、電気的ノイズに強くなり、高い出力を得る事ができる。
本発明による磁気式座標位置検出装置は、検出対象に取付けられ平面上で一定の半径内で移動する移動磁石と、前記移動磁石の位置変化による磁気ベクトルの変化を検出する磁気センサとを備えた磁気式座標位置検出装置であって、前記磁気センサは、基板(センサ内基板)上に形成された複数の異方性磁気抵抗素子とバイアス磁石とを備えてパッケージされ、前記移動磁石と前記バイアス磁石は、移動磁石の移動する前記平面に対して垂直な方向に着磁され、かつ互いに対抗する面が同極に着磁されてなり、前記磁気センサは、前記バイアス磁石の磁極面に平行な基板上に、前記バイアス磁石の磁極面の磁気的中心を原点としてX軸及びY軸上の原点から同一距離の位置に4つの領域を形成し、この各々の領域に対して、互いの延伸する方向が成す角度が垂直でかつ軸線と45°(又は135°)の角度をなす方向に延伸した2つの異方性磁気抵抗素子を隣接させて形成して、合計8つの異方性磁気抵抗素子から構成されることを特徴とする。
本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1(a)は、本発明の磁気式座標位置検出装置10の斜視図である。検出部である磁気センサ11が実装基板13上に固定されており、磁気センサ11の上部の平面座標で磁石12が移動する構成となっている。初期状態では、移動磁石12が磁気センサ11の真上に位置する。
図1(b)は、前記磁気式座標位置検出装置10の側面図である。磁気センサ11は、Si基板若しくはガラス基板等からなるセンサ内基板14に形成された異方性磁気抵抗素子(17〜20、又は、21a〜24a、21b〜24b)がリードフレーム16に取付けられ、リードフレーム16の裏面にバイアス磁石15を備えてパッケージされている。移動磁石12とバイアス磁石15はZ軸方向に着磁され、かつ互いに対抗する面が同極となるように設置される。なお、移動磁石12とバイアス磁石15の極が対向しているのであれば、バイアス磁石15、成膜されたセンサ内基板14、移動磁石12のZ軸方向での位置置換に制限はない。
前記磁気センサ11におけるセンサ内基板14上に形成された異方性磁気抵抗素子(17〜20、又は、21a〜24a、21b〜24b)は、図8及び図9で説明した従来技術に使用されているセンサ面に対して垂直方向の磁界を検出するホール素子や、ローレンツ力による荷電粒子の変化を利用した半導体磁気抵抗素子(SMR)とは異なり、Ni、Fe、Coなどの強磁性金属を主成分とする合金の薄膜で構成され、薄膜形成面に水平の磁界が印加されると抵抗値が下がる。本発明は、この効果を利用した異方性磁気抵抗素子(Anisotropic−Magneto−Resistance)である。異方性磁気抵抗素子(17〜20、又は、21a〜24a、21b〜24b)は、低磁界に対しての感度が従来技術のホール素子や半導体磁気抵抗素子より高い。よって移動磁石が小型であっても、また安価なフェライト磁石であっても装置を構成することが可能となる。
また、従来技術磁気センサにおいて使用されているスピンバルブ式の巨大磁気抵抗効果素子(GMR)の場合(例えば、特開2006−276983号公報)には、製造工程が複雑でありかつ製造コストが高いという問題があったが、本発明のように異方性磁気抵抗素子を用いて磁気センサを構成することで、製造工程も簡単で製造コストも安く済むというメリットがあるため、異方性磁気抵抗素子を採用している。
図2(a)に示すのは、磁気センサ11におけるバイアス磁石15と異方性磁気抵抗素子17〜20との位置関係を示した図である。センサ内基板14はバイアス磁石15に平行で、バイアス磁石15の中心に基板14の中心が一致するように配置される。基板14の中心からXY軸方向で同一距離の4つの領域に、軸線に対して45°(又は135°)の角度をなす方向に延伸した異方性磁気抵抗素子17、18、19、20がそれぞれ形成される。
前記異方性磁気抵抗素子17〜20を結線する場合の回路構成を図2(b)に示す。この図2(b)に示すように、それぞれの異方性磁気抵抗素子17〜20は、ブリッジ回路として接続される。これらはセンサ内基板14上若しくはリードフレーム16上で結線されパッケージの端子として4本になり、磁気センサ11を固定する実装基板13と接続する結線の数を抑える事が可能となる。また、異方性磁気抵抗素子を使用しているためVcc−Gnd間の入力抵抗が大きくなって流れる電流値が低くなり、結果、消費電力の低減に繋がる。
図3に示すのは本発明の実施例2であり、これは、図1に示した磁気センサ11におけるセンサ内基板14に配置される異方性磁気抵抗素子の構成を実施例1とは変更したものである。
図3(a)は磁気センサ11におけるバイアス磁石15と異方性磁気抵抗素子との位置関係を示した図である。センサ内基板14はバイアス磁石15に平行で、バイアス磁石15の中心にセンサ内基板14の中心が一致するように配置される。センサ内基板14の中心からXY軸方向で同一距離の4つの領域のそれぞれには、互いの延伸する方向が垂直でかつ軸線に対して45°(又は135°)の角度をなす方向に延伸した2つの隣接する異方性磁気抵抗素子が形成され、合計8つの異方性磁気抵抗素子21a、21b、22a、22b、23a、23b、24a、24bが形成されている。
前記8つの異方性磁気抵抗素子(21a〜24a、21b〜24b)を結線する場合の回路構成を図3(b)に示す。それぞれの異方性磁気抵抗素子は、センサ内基板14上若しくはリードフレーム16上で結線され、パッケージの端子としては6本になる。図3(b)に示すように、異方性磁気抵抗素子(21a〜24a、21b〜24b)はホイートストンブリッジとして構成され、電気的ノイズに強くなり、高い出力を得る事ができる。
以上の説明から分かるように、本発明の実施例1と実施例2で示したセンサ内基板14上の中心からXY軸方向に同一距離の4つの領域に形成された異方性磁気抵抗素子が、図8及び図9で説明した従来技術における4つの磁気センサ(33〜36、若しくは39〜42)に該当する。異方性磁気抵抗素子は、例えば、センサ内基板14上にフォトリソ工程で成膜され、その精度はnmオーダーとなるため、従来技術において問題であった設置の際の位置決めミスが無くなり、実装基板への設置精度の向上が図られることが分かる。また、4つの領域に形成された異方性磁気抵抗素子は同時成膜される為、個々の素子の特性ばらつきは極めて小さくなることも分かる。
次に検出原理を説明する。
図4(a)(b)に示すのは、移動磁石12における磁気ベクトルの発生を表した模式図であり、図5(a)(b)に示すのは、バイアス磁石15における磁気ベクトルの発生を表した模式図である。この図4及び図5から分かるように、極磁面より放射状に磁気ベクトルが発生する。この移動磁石12とバイアス磁石15が互いに同極同士で対向すると、バイアス磁石15の近傍(バイアス磁石の磁界>移動磁石の磁界)の極磁面に平行でバイアス磁石15の大きさとほぼ同じ大きさの平面座標(異方性磁気抵抗素子が形成されSi基板若しくはガラス基板に相当)では、移動磁石12とバイアス磁石15のそれぞれの磁気ベクトルの合成磁気ベクトルが発生する。平面座標での合成磁気ベクトルは、移動磁石12とバイアス磁石15の位置関係が変化すると、同期した変化を伴う。
このように、移動磁石12のみならずバイアス磁石15も使用(極の向きに係わらず)することによって、移動磁石12の移動に伴う合成磁気ベクトルの変化を生じさせることができ、これは移動磁石12のみの場合と比較して大きな磁気ベクトルの変化となるため、磁気センサとしての感度が高まる。
さらに、移動磁石12のみを使用した場合、若しくは、バイアス磁石15と移動磁石12を異極同士を対向させて使用する場合においては、移動磁石12の半径の半分の距離を越えて移動したところから出力が横倍となってしまってそれ以上の移動の位置検出が出来ないが、バイアス磁石15と移動磁石12を同極同士を対向させて使用することによって移動磁石12の半径分の移動までリニアに検出可能となるため、検出エリアが広がる。以下において詳細に説明する。
図6に示すのは、平面座標で移動磁石12が+X軸方向に移動した時の合成磁気ベクトルの変化を表した模式図である。図6(a)は、移動磁石12とバイアス磁石15の中心が重なっている場合であり、この場合の合成磁気ベクトルは、中心から放射状に発生している。図6(b)は、移動磁石12が平面座標で+X軸方向に半径の半分程度の距離だけ移動した場合であり、図6(c)は、移動磁石12が平面座標で+X軸方向に略半径の距離移動した場合である。図6(a)の状態から(b)、(c)の状態に移動磁石12が移動していくと、平面座標すなわち異方性磁気抵抗素子が形成されたセンサ内基板14の中心からXY軸方向に同一距離の4つの領域での合成磁気ベクトルは、Y軸領域においては合成磁気ベクトルの向き(α)が変化し、X軸領域では合成磁気ベクトルはほとんど変化しない。すなわち、移動磁石12のX軸方向への移動については、異方性磁気抵抗素子が形成された前記4つの領域のうちY軸領域において検出可能であり、移動磁石12のY軸方向への移動については、前記4つの領域のうちX軸領域において検出可能であるといえる。換言すれば、移動磁石12がその大きさの半径内のどの位置に移動しても前記4つの領域での合成磁気ベクトルの変化を検出することによって、座標位置検出が可能となるということである。
実際に実施例に従い装置を構築した。構築した装置は、図3(a)に示す8つの異方性磁気抵抗素子を形成した2mm×2mmのSi基板と、バイアス磁石15としてフェライト焼結材Φ1.5mm×0.35mmと、移動磁石12としてフェライト焼結材のΦ6mm×1mm、Φ4mm×1mm及びΦ3mm×1mmを用いた。
図7(a)に示すのは、移動磁石12をX軸方向に移動した時のOutAとOutA’信号の差動アンプからの出力例である。図7(b)に示すのは、移動磁石12をY軸方向に移動した時のOutBとOutB’信号の差動アンプからの出力例である。
X軸、Y軸での移動距離に伴うそれぞれの出力は同じになる事が確認できる。移動磁石12のほぼ直径に比例して出力カーブが変わる。換言すれば、移動磁石12の大きさが可動エリア(検出限界範囲)のファクターとなる。よって単に移動磁石12の大きさ変えることで検出エリア(検出限界範囲)の変更設定が容易に行う事が可能である。
前記図7(a)(b)に示した出力カーブは正弦波形状に近似している為、OutA,A’の差動出力Aと、OutB,B’の差動出力Bを、arcsin(A/Aの最大出力)、arccos(B/Bの最大出力)で変換すれば、正確に座標位置が検出できる。
また、移動磁石を人間が操作する場合、移動磁石の移動した方向θは、arctan(A/B)の信号で得ることができ、移動磁石の移動スピードは、k×(A+B0.5の信号にて得ることができる。このような処理を用いることによって、人間の感覚に近い操作性を得ることが可能となる。
前記実施例1、2においては、異方性磁気抵抗素子を4つ又は8つ用いて磁気センサを構成する例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、検出対象の移動方向が一方向(例えばX軸方向のみ)の場合には、異方性磁気抵抗素子を2つとして、固定抵抗と組み合わせてブリッジ回路を構成することで、位置検出が可能となる。
本発明の磁気式座標位置検出装置10を表したものであり、(a)は斜視図、(b)は側面図である。 (a)は、磁気センサ11におけるバイアス磁石15と異方性磁気抵抗素子17〜20との位置関係を示した模式図であり、(b)は、前記異方性磁気抵抗素子17〜20の結線方法を表した回路図である。 図1における磁気式座標位置検出装置10における磁気センサ11の他の実施例を表したもので、(a)は磁気センサにおけるバイアス磁石15と異方性磁気抵抗素子との位置関係を示した模式図であり、(b)は、前記異方性磁気抵抗素子21a〜24a、21b〜24bの結線方法を表した回路図である。 移動磁石12における磁気ベクトルの発生を表した模式図である。 バイアス磁石15における磁気ベクトルの発生を表した模式図である。 平面座標で移動磁石12が+X軸方向に移動した時の合成磁気ベクトルの変化を表した模式図である。 移動磁石12をX軸方向に移動した時のOutAとOutA’信号の差動アンプからの出力図であり、移動磁石12をY軸方向に移動した時のOutBとOutB’信号の差動アンプからの出力図である。 従来技術における位置検出装置の基本的構造を表したものであり、(a)は側面図、(b)は斜視図、(c)は出力図である。 従来技術における位置検出装置の基本的構造の他の例を表したものであり、(a)は側面図、(b)は斜視図、(c)は出力図である。
符号の説明
10…磁気式座標位置検出装置、11…磁気センサ、12…移動磁石、13…実装基板、14…センサ内基板、15…バイアス磁石、16…リードフレーム、17〜20…異方性磁気抵抗素子、21a〜24a及び21b〜24b…異方性磁気抵抗素子、31…磁石、32…実装基板、33〜36…磁気センサ、37…磁石、38…実装基板、39〜42…磁気センサ。

Claims (3)

  1. 検出対象に取付けられ平面上で一定の半径内で移動する移動磁石と、前記移動磁石の位置変化による磁気ベクトルの変化を検出する磁気センサとを備えた磁気式座標位置検出装置であって、前記磁気センサは、基板(センサ内基板)上に形成された複数の異方性磁気抵抗素子とバイアス磁石とを備えてパッケージされており、前記移動磁石と前記バイアス磁石は、移動磁石の移動する前記平面に対して垂直な方向に着磁され、かつ互いに対抗する面が同極に着磁されてなることを特徴とする磁気式座標位置検出装置。
  2. 前記磁気センサは、前記バイアス磁石の磁極面に平行な基板上に、前記バイアス磁石の磁極面の磁気的中心を原点としてX軸及びY軸上の原点から同一距離の位置に4つの領域を形成し、この各々の領域に対して、軸線と45°(又は135°)の角度をなす方向に延伸した異方性磁気抵抗素子をそれぞれ形成して、合計4つの異方性磁気抵抗素子から構成されることを特徴とする請求項1記載の磁気式座標位置検出装置。
  3. 前記磁気センサは、前記バイアス磁石の磁極面に平行な基板上に、前記バイアス磁石の磁極面の磁気的中心を原点としてX軸及びY軸上の原点から同一距離の位置に4つの領域を形成し、この各々の領域に対して、互いの延伸する方向が成す角度が垂直でかつ軸線と45°(又は135°)の角度をなす方向に延伸した2つの異方性磁気抵抗素子を隣接させて形成して、合計8つの異方性磁気抵抗素子から構成されることを特徴とする請求項1記載の磁気式座標位置検出装置。
JP2007329323A 2007-12-20 2007-12-20 磁気式座標位置検出装置 Active JP5103158B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007329323A JP5103158B2 (ja) 2007-12-20 2007-12-20 磁気式座標位置検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007329323A JP5103158B2 (ja) 2007-12-20 2007-12-20 磁気式座標位置検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009150786A JP2009150786A (ja) 2009-07-09
JP5103158B2 true JP5103158B2 (ja) 2012-12-19

Family

ID=40920066

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007329323A Active JP5103158B2 (ja) 2007-12-20 2007-12-20 磁気式座標位置検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5103158B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5875947B2 (ja) * 2012-06-22 2016-03-02 株式会社東海理化電機製作所 磁気センサ装置
JP6597820B2 (ja) 2018-03-12 2019-10-30 Tdk株式会社 磁気センサおよび位置検出装置
JP6986002B2 (ja) * 2018-11-26 2021-12-22 Tdk株式会社 磁気センサ装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2367346B (en) * 2000-09-28 2004-07-14 Nokia Mobile Phones Ltd Control device
JP2006047054A (ja) * 2004-08-03 2006-02-16 Konica Minolta Photo Imaging Inc 位置検出装置、手ぶれ補正装置および撮像装置
JP4712356B2 (ja) * 2004-11-18 2011-06-29 富士通コンポーネント株式会社 入力装置
JP4319153B2 (ja) * 2005-01-25 2009-08-26 浜松光電株式会社 磁気センサ
JP2006276983A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Yamaha Corp ポインティングデバイス用の磁気センサ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009150786A (ja) 2009-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6308784B2 (ja) 磁気センサ
JP4589410B2 (ja) 位置検出装置
US8102172B2 (en) Position detector including magnetoresistive elements
JP5152495B2 (ja) 磁気センサーおよび携帯情報端末装置
US8896294B2 (en) Magnetic position detector
JP6517302B1 (ja) 位置検出装置
US7444871B2 (en) Acceleration sensor and magnetic disk drive apparatus
KR20070087525A (ko) 자기 센서, 자기 센서의 제조 방법, 회전 검출 장치 및위치 검출 장치
JP2009047444A (ja) 磁気センサ及びその製造方法
WO2022042525A1 (zh) 微机电***磁阻传感器、传感器单体及电子设备
JP7056503B2 (ja) 回転検出装置
JP2009216390A (ja) 3軸磁気センシング装置およびその製造方法
JP2018162993A (ja) 磁気センサ
JP2016223894A (ja) 磁気センサ
US7444872B2 (en) Acceleration sensor and magnetic disk drive apparatus
JPWO2008105228A1 (ja) 磁気センサモジュール及び、ピストン位置検出装置
JP5103158B2 (ja) 磁気式座標位置検出装置
JP2018179776A (ja) 薄膜磁気センサ
JP5373580B2 (ja) 位置検出装置
JP6516057B1 (ja) 磁気センサ
JP2005351656A (ja) 磁気検出装置
JP2003106866A (ja) 磁気センサ
WO2023058697A1 (ja) モータ用位置検知システム
JP4404364B2 (ja) 磁気式加速度センサを用いた小型の加速度地磁気検出装置
WO2022070626A1 (ja) 位置検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120502

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120508

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120629

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120911

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121001

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151005

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5103158

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250