JP5100705B2 - 堆積物の吸引流送設備 - Google Patents

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この出願の発明は、堆積物の吸引流送設備に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、大型タンクや、浄水場及び下水処理場、溜池、堆砂池、貯水池、ダム湖、湖、海水トンネル、河川送水路など、流体を貯留、送水する設備に溜まった堆積物、集積物、堆砂などの沈殿物を吸引・浚渫・流送するための浚渫設備として有用な、静水圧を利用して又は吸引装置による強制吸引作用によって水中堆積物を吸引流送する、開口堆積物の新しい吸引流送設備に関するものである。
液体を貯蔵する設備などでは、沈殿物、堆積物の排出作業が施設維持の効率上や、運用上欠かせないものとなっている。特に近年、ダムの堆砂問題は深刻であり、ダムの利用容量の維持や、利用寿命を延ばす必要からも、堆砂の効率的な除去処理が強く望まれてきた。
このような従来のダムの堆砂問題の解決策として、(a)フラッシング排砂方法(時期を選んで貯留された堆砂をフラッシングして放流する)、(b)水位低下露出堆砂流下式排砂方法(一時的にダムの水位を部分的に低下させて堆砂を露出した状態をつくり、露出した堆砂上を水が流れることにより、中流域の堆砂をダム近傍の死水域へと移動させ、又はダム湖外に排出する)、(c)バイパストンネル排砂方法(ダム上流部に貯砂ダムを造成し、土砂混じりの水を直接下流に放流するためのバイパストンネルにより排砂する)、(d)掘削式排砂方法(浚渫船による掘削や、水位低下で露出した堆砂を直接掘削して排砂する)が知られている。
しかし、従来のフラッシング排砂方法(a)では、実施時期が制限される、実施に当って大量の消費水を必要とする、フラッシング期間中、都市用水、農業用水、発電用水などの本来的生活用水の供給に影響を与えるので問題があった。
一方、水位低下露出堆砂流下式排砂方法(b)では、一時的にダムの水位を部分的に低下させる場合に実施時期に制限を受け時期が選べない、実施に当って大量の水を消費する、本来の水利用で使用する水質を悪化させるという問題がある。
バイパストンネル排砂方法(c)では、排出できる範囲は、排出口近傍に限られ、また、初期設備の設備投資額が非常に大きくなるなど問題があった。
さらには、掘削式排砂方法(d)では、ダム湖への浚渫用の大型機械の分解搬送に加え、浚渫後の土砂輸送、水切り揚土は必要になり、処理経費が嵩む、濁水が発生するなどの問題があった。
このため、大型機械のダム湖への分解搬送を行うことなく、広範囲の堆砂の掘削排出が可能であって、堆砂の流送にヘテロジーニアス流を実現し、管材の磨耗の低減に加え、何ら制御装置を用いることなく混泥率を効率的に高めた排砂が可能であり、しかも、貯水池の濁流発生を抑えるとともに、低コスト化を図ることのできる、新しい技術手段として管路内に低圧又は負圧を発生させて、沈殿物等を吸引し流送する装置が、この出願の発明者らにより提案されている(たとえば非特許文献1を参照)。
「大ダム」(社団法人 日本大ダム会議) No.183,2003−4,P.85−89
この出願の発明は、以上のとおりの背景から、上記の発明者らの新しい提案について、閉水路内に吸引する堆積土砂の送流をさらに一層効率的なものとし、また、円形水路内の流速、吸引圧、吸引土砂量を調整可能とし、流送水路が土砂、ゴミ類を吸引しても閉塞することがないようにし、水理的に有利な構造をもつものとして、さらには水路の強度を大きなものとすることもできる、堆積物の新しい吸引流送設備を提供することを課題としている。
この出願は、上記の課題を解決するものとして、第1に、上流位置の開放端末を液体中の堆積物より上に突出させ、堆積物を吸引する開口部を下側に形成した円形水路と、この円形水路に連接されて堆積物を流送する閉水路とを備えた堆積物の吸引流送設備であって、さらに、前記円形水路もしくは閉水路に接続されるとともに上流端が水面以下に位置するように配置された開閉自在な取水管を備え、この取水管によって、前記円形水路もしくは閉水路への取水量が調整可能とされている堆積物の吸引流送設備を提供し、第2には、水圧、流量および液体密度の少なくともいずれかの測定手段を備える前記第1の堆積物の吸引流送設備を提供し、第3には、測定手段による測定値が予め設定された所定の範囲となるように、取水管の開閉が自動制御される前記第2の堆積物の吸引流送設備を提供する。
以上のとおりの本発明の吸引流送設備によれば、取水管からの取水量を調整することによって、1)円形水路内の流速を調整し、同時に円形水路内への吸引圧、吸引土砂量を調整でき、2)閉水路から排出される堆積物の濃度を調整でき、3)この吸引流送設備の運転開始直後及び終了直前に、即ち閉水路内の流れの開始直後及び停止直前に、堆積土砂の濃度を薄めて、閉水路内の土砂の沈殿量を小さくして、閉塞を防ぐことができ、4)この吸引流送設備の運転開始直後及び終了直前に、閉水路内の堆積土砂の濃度を薄めて、バルブを閉じる時の細かい土砂成分によるバルブの損傷を防ぐことができる。
堆積土砂吸引排送設備の敷設状況を示す概要図である。 図1の敷設された開口部を有する円形水路を例示した拡大概要図である。 円形水路とその開口部の寸法関係について示した要部概要図である。 開口幅比:B/Dと体積濃度との関係を示した図である。 式(1)について、D=100mmの場合の、tan(Phi)とL1/Dの値との関係を示した図である。 式(1)について、D=700mmの場合の、tan(Phi)とL1/Dとの関係を示した図である。 開口部の千鳥状の配置例を示した概要図である。 枕木の配置例を示した概要図である。 枕木の別の配置例を示した概要図である。 枕木のさらに別の配置例を示した概要図である。 取水管を有する設備を示した概要図である。
この出願の発明は、上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態について説明する。
まず、この出願の発明の設備では、この出願の発明者らがすでに提案している吸引流送のための設備を前提としている。すなわち、上流位置の開放端末を液体中の堆積物より上に突出させ、下側に開口部を形成してこの開口部より堆積物を吸引して流送するようにした円形水路と、この円形水路に連接されて堆積物を流送する閉水路を備えた堆積物の吸引流送設備である。
図1は、その構成の一例を示したものである。
図1において、地盤(4)に建設されたダム(3)に水(7)が貯蔵され、ダム底(5)の堆積物(6a)上には、開口部(1a)を有する円形水路(1)が敷設されている。これは後続の堆積物(6b)に囲まれていてもよい。そして、開口部の存在しない閉水路(1b)が、円形水路(1)に連設されている。また、閉水路(1b)の先端箇所にバルブ(2)が設置され、堆積土砂の吸流送設備が構成されている。水中の堆積物を吸引流送するための開口部(1a)を有する円形水路(1)は、上流位置にある開放端(1c)を液体中の堆積物(6b)より突出させ、かつ、液体中の堆積物(6a)に面する下側に開口部(1a)が開設されている。
この設備においては、静水圧によって、水中の堆積物(6a)が開口部(1a)より円形水路(1)そして閉水路(1b)内に吸引され流送され開放終端(1d)より放出される。
図2は、前記の円形水路(1)の一例を示したものであって、この図2は、開口部(1a)側から見た状態を例示している。
このような吸引流送設備においては、水中の堆積物(6b)を吸引排出するために、たとえばまず閉水路(1b)先端部のバルブ(2)を開き、水路内を水が流れることで、閉水路(1b)内が低圧になることから、円形水路(1)の開口部(1a)から、その周囲の堆砂(6b)を水(7)とともに吸引する。
その際、開放端(1c)を水中に位置させているので、開口部(1a)からの堆砂(6b)の吸引作用で固形分濃度が濃くなるに伴って管路抵抗が増大し吸引流送の速度が低下する場合でも、開放端(1c)から水(7)が流入し、この結果希釈が起こるので、管路抵抗が減少し、吸引作用は間断なく継続する。これによって、何ら他の制御装置を付設することなく、開口部円形水路(1)および後続の閉水路(2)の全長に亘り、吸引流送力が自動調節される。
以上のような吸引流送は、静水圧を利用したものとして特徴がある。
そして以上の円形水路(1)や閉水路(1b)としてはパイプ構造体が用いられてよい。また、図1の例においては、円形水路(1)に連設される閉水路(1b)は、円形水路(1)よりも低い高さ位置にあるものとして例示されているが、閉水路(1b)は、円形水路(1)よりも高い位置にあってもよい。この場合にも、初期操作として、前記と同様に閉水路(1b)内に負圧を生じさせればよい。
たとえば以上例示したような堆積物の吸引流送設備において、図3に例示した円形水路(1)において、円形水路(1)の開口部(1a)の水路軸線(A)に直交する幅をB、円形水路の水路軸線に直交する内径をDとするとき、開口幅比:B/Dが0.1〜0.7の範囲とすることが好ましい。
このことは、堆積物の吸引流送をより円滑に、効率的にするための条件として好適である。図4は、実施例として、この開口幅比B/Dの大きさと堆積物の円形水路(1)から閉水路(1b)への依頼濃度との関係を示したものである。
B/Dが0.1未満の場合、つまり、円形水路(1)の内径Dに比べて開口部(1a)の幅Bがあまりにも小さい場合には、堆積物の吸引力は生じにくく、実質的に、堆積物濃度は低くなって、その吸引流送は生じ難い。一方、B/Dが0.7を超えても堆積物濃度は上昇せず、しかも円形水路(1)が堆積物に埋まってしまうという不具合が生じやすい。また、B/Dが0.7を超えると、円形水路(1)の強度が低下することから、円形水路(1)がつぶれる危険性が大きくなる。このことから、この出願の発明では、開口幅比:B/Dを0.1〜0.7の範囲としている。より実際的には0.1〜0.6の範囲が考慮される。
さらに、吸引流送設備は、前記の円形水路(1)の敷設勾配が堆積物の水中安息角(Phi)よりも小さくすることが好ましい。水中安息角(Phi)は、その定義や算出方法がよく知られたものであって、堆積物の種類、状況に応じて求められるものである。円形水路(1)およびこれに連設された閉水路(1b)の敷設勾配が堆積物の水中安息角(Phi)よりも大きい場合には、堆積物の吸引流送が困難になるのである。
さらに、吸引流送設備は、図3に示した、円形水路(1)における隣接開口部(1a)間の水路軸線(A)に沿った間隔(L1)が、下記式(1)
Figure 0005100705
で与えられる円形水路の内径(D)との比率以下となるようにすることが好ましい。この式(1)におけるL1、D等のファクターは次のものである。
L1=開口部間の間隔、すなわち開口部間の閉断面区間の長さ
Phi=堆積土砂の水中安息角
D=円形水路の内径
B=開口部の幅
円形水路(1)を構成するパイプに沿って、開口部(1a)からの土砂等の堆積物の吸引が下流に進んで行くが、開口部(1a)の相互の間隔:L1が長くなると、吸引の連続性が止まることになる。すなわち、ある開口部からの堆積物の吸引が終わると、次の下流部の開口部からの堆積物の吸引が連続しなくなる。このような連続性がなくなる状態は、吸引流送の流れが成立しなくなることを意味していることから、開口部の間隔:L1については、連続性がなくなる状態の長さよりも短くすることが必要になる。
前記の式(1)は、実際に、連続性のなくなる状態についての実験を行うことで導かれたものである。表1は、内径:Dについて、これを、50mm、100mm、300mm、700mmとした場合の、実験に際しての条件を示したものである。また、表1では、水中安息角(Phi)について、ダム湖等の堆積物として、丸みのある堆砂が5〜10(deg)であることを、より角のある堆砂、砂利が20〜30(deg)であることを示している。
Figure 0005100705
図5および図6は、内径:D=100mm、D=700mmの場合のtan(Phi)とL1/Dの比との関係をB/D比の異なる場合について例示したものである。
式(1)そして、図5および図6の例示に従っての確認を実験的に行ったところ、L1/Dが式(1)より得られた値を超えて大きい場合には堆積物の吸引流送が困難であって、この値よりも小さくすることにより吸引流送が円滑に効果的に可能であることが判明した。
そして、この出願の発明においては以上のような特徴のある円形水路(1)について、開口部(1a)を、水路軸線に垂直の直下位置ではなく、側方に配置することや水路軸線に沿って左右側方等に千鳥配置することも考慮される。たとえば図7はこのような千鳥配置の一例を示したものである。
さらに、この出願の発明においては、円形水路(1)の閉断面の下側に重しを兼ねた枕木を配設してもよい。この枕木のある形態は、円形水路(1)の設置時、および沈設時に、開口部(1a)の位置を固定するための手段として有効である。
たとえば図8は、円形水路(1)の閉断面部(11)の外周の一部に金属製等の帯体(12)を配置し、下側の枕木(13)にこれを固定した例を示している。図9は、閉断面部(11)の全周に分画した帯体(12)を配置し、下側の枕木(13)に、支持体(14)をもって固定した例を、また、図10は、前記の帯体(12)に代えて、ブロック体(15)を用いた例を示している。
いずれの場合も、枕木(13)を金属やコンクリート等の重量のあるものとすることによって、開口部(1a)の配置を所定位置で安定化することができる。
以上のとおり、上記の条件等は、本発明の実施する上での好ましい態様を例示するものであって、本発明は、これらの態様に限定されるものではない。
そして、本発明の堆積物の流送設備は、堆積物の流送設備において、前記の閉水路に接続される取水管を備えることを特徴としている。
図11は、このような取水管(16)を設置した例を示している。取水管(16)は、閉水路(1b)に接続されており、その上流端はダム(3)内の水面以下の位置にある。この上流端は、たとえばバルブ(17)等の開閉手段によって開閉自在とされており、取水流量の調整が可能とされている。
そして、この図11の例では、開口部(1a)を有する円形水路(1)の終端の閉水路(1b)の開始点近傍と、取水管(16)の接続位置の上流側と下流側に、水圧、流量そして液体密度の測定器(18)が配置されている。もちろんこの配置に限定されることはない。
この設備においては、測定器(18)により閉水路中の水圧、流速、濃度を測定し、これらが所定の範囲となるように、バルブ(17)を開閉して取水するようにしている。バルブ(17)を開くと、取水管(16)からの取水が閉水路(1b)に流入し、堆積物を含む流送液体の濃度をはじめ、その流量調整が可能とされる。
堆積物を含む流送液体のダム(3)外への排出をとめる時は、まず取水管バルブ(17)を全開とし、取水管(16)接合部下流の閉水路(1b)内の土砂濃度を薄くする。次に閉水路バルブ(2)を全閉とする。最後に、取水管バルブ(17)を全閉とする。
上流開放端(1c)を液体(7)中の堆積物(6b)より上に突き出し、且つ下側に開口部(1a)を有し堆積物を吸引流送する円形水路(1)と、その円形水路の下流端に続く閉水路(1b)とからなる液体中の堆積物を流送する設備においても、バルブ(2)部での閉塞やバルブ(2)の損傷無しにこのバルブ(2)による水路内の流量、水圧を調整することは必ずしも容易でない場合がある。このような場合、上記のように取水管(16)のバルブ(17)を開くと、取水管(16)からの水が閉水路(1b)に流れ込むことで、取水管(16)との接合部上流側の円形水路(1)の流量が減少する。このように取水管(16)のバルブ(2)を調節することで、上流円形水路(1)内の流量が調節できるようになる。流量の調節は、上流円形水路(1)内の流速の調節と同じであり、ひいては、円形水路(1)の開口部(1a)の土砂吸引圧力も調節できることになる。土砂吸引圧力の大小と円形水路内の土砂濃度は連動していることから、吸引土砂量をも調節できることになる。また、この時に円形水路(1)や閉水路(1b)に設けた圧力計、流量計、密度計という測定器(18)を設置しておけば、これらの計測値を参照しながら、バルブ(17)の開閉を調節でき、任意のスラリー状態での流送排出が可能となる。
また、従来より、一般的にダムの貯水池、ため池、沈砂池から堆積土砂を河川流に乗せて下流に排出することは環境的に近年ほとんどなされていない。今後のダム湖での堆積土砂の増加、下流や海岸での流下土砂の不足から発生する侵食問題の解決のために、今後は堆積土砂を下流に排出する必要があるが、濃度の高い状態での下流排出は下流に環境上の問題を発生させる。
これに対して、上記のような取水管(16)があれば、バルブ(17)を開けることで加水が可能となり、排出濃度を下げ、排出先の下流河川で環境的に許容される濃度を容易に実現することができる。バルブの調節によってこの排出土砂濃度は調節可能である。
さらにまた、前記のとおりのこの出願の発明の設備においても、水路に鉛直を含む急傾斜部がある場合、バルブ閉鎖などにより、水路内を流れているスラリーの流れを停止すると、水路内のスラリーに含まれる土砂分は水路底に沈殿する。この時、急傾斜部があればその最も低い水路部に沈殿物が集中し水路断面を閉塞する場合が想定される。
このような想定に対しても、バルブなどによる流れの停止前に、取水管(16)のバルブ(17)を開き、水路内の土砂濃度を十分薄くしておけば、スラリー流の停止による最も低い水路部分への土砂分の集中沈殿による閉塞を防止できる。
さらにまた、流れる流体は粘土から巨礫までの幅広い土砂を含み、木の幹、枝、葉、ビニール、プラスチックなどの紐状、膜状のものを含むゴミ芥を含む。
このため、堆積物を流送する設備に使われるバルブは全閉、全開での使用を前提としても、たとえばバルブ(2)の開閉時のトラブル、損傷は発生し易い。このような懸念に対しても、バルブ(2)などによる流れの停止前に、取水管(16)のバルブ(17)を開き取水管(16)からのきれいな水でバルブ(2)部分を含む水路部を清掃し、土砂やごみ芥をほとんど含まない状態にすることで、バルブ(2)開閉時のトラブル、損傷を回避することができる。
以上のように、取水管(16)、バルブ(17)等の設置によって、堆積物の性状、堆積物の厚さ、堆積物が円形水路を覆っている長さ、利用できる水頭差、排出先の環境上の許容濁水濃度などの条件に合わせて、排出状態をコントロールできるようになる。
もちろん、この出願の発明においては以上の例示に限定されることなしに、その細部について様々な形態が可能であることは言うまでもない。
たとえば以上の例では排出に池内外の水頭差を利用しているが、必要であれば、排出するために、通常使用されるポンプ、インダクションポンプなども利用される。
また、液体としては水に限らず、濁水、その他液体であれば、この出願の発明が適用される。
1 円形水路
1a 開口部
1b 閉水路
1c 開放端
1d 開放終端
2 閉水路バルブ
3 ダム
4 地盤
5 ダム底
6a、6b 堆積物
7 水
8 ポンプ
9 注水管
10 ボルト
11 閉断面部
12 帯体
13 枕木
14 支持体
15 ブロック体
16 取水管
17 取水管バルブ
18 測定器

Claims (3)

  1. 上流位置の開放端末を液体中の堆積物より上に突出させ、堆積物を吸引する開口部を下側に形成した円形水路と、この円形水路に連接されて堆積物を流送する閉水路とを備えた堆積物の吸引流送設備であって、
    さらに、前記円形水路もしくは閉水路に接続されるとともに上流端が水面以下に位置するように配置された開閉自在な取水管を備え、この取水管によって、前記円形水路もしくは閉水路への取水量が調整可能とされていることを特徴とする堆積物の吸引流送設備。
  2. 水圧、流量および液体密度の少なくともいずれかの測定手段を備えることを特徴とする請求項1の堆積物の吸引流送設備。
  3. 測定手段による測定値が予め設定された所定の範囲となるように、取水管の開閉が自動制御されることを特徴とする請求項2の堆積物の吸引流送設備。
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