JP5099922B2 - ポリカーボネート樹脂用帯電防止剤及び該帯電防止剤を含有するポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

ポリカーボネート樹脂用帯電防止剤及び該帯電防止剤を含有するポリカーボネート樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、ポリカーボネート樹脂用の帯電防止剤に関し、特に添加してもポリカーボネート樹脂の透明性を損なわないだけでなく、耐熱性にも優れたポリカーボネート樹脂用帯電防止剤及び該帯電防止剤を含有するポリカーボネート樹脂組成物に関する。
ポリカーボネート樹脂は、耐熱性、成形性、機械特性等に優れ、電気・電子用部材、医療用部材、光学用部材、その他各種の成形品として幅広く使用されている。他のプラスチックと同様に、ポリカーボネートも電気絶縁性が高いという特徴がある反面、一度帯電した静電気が散逸しにくいために、製品に対してほこりが付着し易いだけでなく、作業者への電撃、計器類やICチップ類の誤動作などの問題を生じるという欠点がある。そこでこれまで、ポリカーボネートを含む各種のプラスチックに対して、有効な帯電防止剤の開発がなされてきた。
一般に、帯電防止剤には練り込み型と塗布型があるが、塗布型の帯電防止剤は持続性に劣る上表面に大量の有機物が塗布されるため、塗布表面に触れたものが汚染されるという問題があった。したがって従来は、主として練り込み型の帯電防止剤が検討されてきた(例えば、特許文献1、2)。
しかしながら、これら従来の練り込み型の帯電防止剤をポリカーボネート樹脂に添加すると、樹脂の透明性が低下するという問題があった。ポリカーボネート樹脂は透明性が高く、その透明性を生かした製品が多いために、透明性が低下すると製品価値が下がる。また、ポリカーボネート樹脂は融点が高いので、熱を加えて成形する工程で、帯電防止剤が熱によって分解するという欠点もあった。
上記の欠点を解決するために耐熱性に優れた帯電防止剤が提案されている(特許文献3)ものの、ポリカーボネート樹脂に使用した場合における透明性の低下について満足することのできる効果を得るには至っていない。
特開平7−292234号公報 特開2002−60734号公報 特開2008−174631号公報
従って本発明の第1の目的は、ポリカーボネート樹脂に添加しても樹脂の透明性を下げないだけでなく、ポリカーボネート樹脂の加工温度にも耐えられる耐熱性を有し、持続性に優れた帯電防止性能を付与することのできるポリカーボネート樹脂用帯電防止剤を提供することにある。
本発明の第2の目的は、帯電防止性能の持続性に優れた透明なポリカーボネート樹脂製品を得ることのできる、ポリカーボネート樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記の諸目的を達成すべく鋭意検討した結果、フェノール性水酸基とカルボキシル基とのエステル結合を必須の結合として有する特定の化合物が、ポリカーボネート樹脂に添加しても樹脂の透明性を下げないだけでなく、耐熱性が良好で、ポリカーボネート樹脂用帯電防止剤として好適であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、[化1]で示した下記一般式(1)で表されることを特徴とするポリカーボネート樹脂用帯電防止剤、及び、該帯電防止剤を含有するポリカーボネート樹脂組成物である。
Figure 0005099922

上記一般式(1)中のRは、炭素原子数1〜18の直鎖または分岐のアルキル基;炭素原子数3〜8のシクロアルキル基;炭素原子数3〜8のアルケニル基;炭素原子数6〜30のアリール基;炭素原子数7〜30のアリールアルキル基;又は炭素原子数7〜30のアルキルアリール基を表す。但し、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜18のアルキル基又はアルコキシ基で置換されていてもよい。更にこれらの基は、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、エステル基、アミド基またはイミノ基で中断されていてもよく、これらの置換及び中断は組み合わされていてもよい。Mはアルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンを表し、nは1又は2の数を表す。
また本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、本発明のポリカーボネート樹脂用帯電防止剤を0.01〜20質量%含有するものである。
本発明の帯電防止剤は、ポリカーボネート樹脂に添加しても樹脂の透明性を下げないだけでなく、成形に耐え得る耐熱性をも有するので、ポリカーボネート樹脂製品に持続性に優れた帯電防止性能を付与することができる。
本発明の帯電防止剤は、[化1]に示した下記一般式(1)で表される。
Figure 0005099922
上記一般式(1)中のRは、炭素原子数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基;炭素原子数3〜8のシクロアルキル基;炭素原子数3〜8のアルケニル基;炭素原子数6〜30のアリール基;炭素原子数7〜30のアリールアルキル基;又は炭素原子数7〜30のアルキルアリール基を表す。但し、これらの基は、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜18のアルキル基またはアルコキシ基で置換されていてもよい。これらの基は更に、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、エステル基、アミド基又はイミノ基で中断されていてもよく、これらの置換及び中断は組み合わされていてもよい。Mはアルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンを表し、nは1又は2の数を表す。
一般式(1)におけるRで表される、炭素原子数1〜18の直鎖または分岐のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二級ブチル、第三級ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、ヘプチル、2−ヘプチル、イソヘプチル、第三級ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三級オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、イソノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、へプタデシル、オクタデシル等が挙げられ、置換や中断を有するものとしては、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、2−ブトキシエチル、2−メトキシプロピル、3−メトキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル、2,3−ジメトキシプロピル、2−(2−メトキシエトキシ)エチル等が挙げられる。
一般式(1)におけるRで表される、炭素原子数3〜8のシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどが挙げられ、炭素原子数3〜8のアルケニル基としては、例えば、直鎖および分岐のプロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニルを挙げることができる。この場合、不飽和結合の位置は特に限定されない。
一般式(1)におけるRで表される、炭素原子数6〜18のアリール基又は炭素原子数7〜18のアルキルアリール基としては、例えば、フェニル、ナフチル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−ビニルフェニル、3−イソプロピルフェニル、4−イソプロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−イソブチルフェニル、4−第三級ブチルフェニル、4−ヘキシルフェニル、4−シクロヘキシルフェニル、4−オクチルフェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4−ジ第三級ブチルフェニル、2,5−ジ第三級ブチルフェニル、2,6−ジ−第三級ブチルフェニル、2,4−ジ第三級ペンチルフェニル、2,5−ジ第三級アミルフェニル、2,5−ジ第三級オクチルフェニル、ビフェニル、2,4,5−トリメチルフェニル等が挙げられる。
一般式(1)におけるRで表される、炭素原子数7〜18のアリールアルキル基としては、例えば、ベンジル、フェネチル、2−フェニルプロパン−2−イル、ジフェニルメチル等が挙げられる。
一般式(1)におけるnが2である場合には、Rは同一でも異なっていてもよい。本発明においては、帯電防止剤の耐熱性とポリカーボネート製品の透明性の観点から、一般式(1)におけるRがアリール基又はアルキルアリール基であることが好ましく、特にアルキルアリール基であることが好ましい。
前記一般式(1)におけるMはアルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンであり、本発明においては2種以上を併用してもよい。Mの例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属イオン;マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等のアルカリ土類金属イオンが挙げられる。
本発明においては、これらの対イオンの中でも、帯電防止効果や耐熱性の観点から、アルカリ金属イオンが好ましく、特に透明性の観点から、カリウムイオンがより好ましい。
本発明の一般式(1)で表される帯電防止剤の具体例としては、[化2]〜[化13]に示した、下記化合物No.1〜No.12の化合物が挙げられるが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
Figure 0005099922
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本発明の帯電防止剤は公知の方法によって適宜製造することができるが、[化14]及び[化15]に示される下記一般式(2)及び一般式(3)の化合物を反応させて製造することが好ましい。
Figure 0005099922
一般式(2)中のMはカチオン性の対イオンを表し、nは1又は2の数を表す。

Figure 0005099922
一般式(3)中のRは、炭素原子数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基;炭素原子数3〜8のシクロアルキル基;炭素原子数3〜8のアルケニル基;炭素原子数6〜30のアリール基;炭素原子数7〜30のアリールアルキル基;又は炭素原子数7〜30のアルキルアリール基を表す。但し、これらの基は、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜18のアルキル基又はアルコキシ基で置換されていてもよい。これらの基は更に、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、エステル基、アミド基又はイミノ基で中断されていてもよく、これらの置換及び中断は組み合わされていてもよい。
前記一般式(2)で表される具体的な化合物としては、例えば、4−スルホベンゼン−1,2−ジカルボン酸、4−スルホベンゼン−1,3−ジカルボン酸、2−スルホベンゼン−1,4−ジカルボン酸、3−スルホベンゼン−1,2−ジカルボン酸、5−スルホベンゼン−1,3−ジカルボン酸、2−スルホ安息香酸、4−スルホ安息香酸等のカルボン酸化合物を、上記M由来の塩基性化合物で中和した塩が挙げられる。
また、上記一般式(3)で表される具体的な化合物としては、例えば、サリチル酸の各種エステル化合物が挙げられる。前記一般式(2)で表される化合物のカルボキシル基と、一般式(3)で表される化合物の水酸基を反応させることによって、本発明の帯電防止剤を得ることができる。
前記一般式(2)の化合物と一般式(3)の化合物との反応比は、前者のカルボキシル基に対して、後者の化合物の水酸基が0.5〜2.0当量となるような比で反応させればよく、0.95〜1.05当量となるような比で反応させることがより好ましく、前記カルボキシル基と水酸基が当量となるように反応させることが最も好ましい。
具体的な反応方法としては、公知のエステル化反応を適宜使用することができる。例えば、前記一般式(2)の化合物と(3)の化合物に触媒を加え、100〜350℃で約5〜30時間脱水反応させることにより得ることができる。上記の触媒としては、例えば、硫酸やトルエンスルフホン酸などの強酸;四塩化チタン、塩化ハフニウム、塩化ジルコニウム、塩化アルミニウム、塩化ガリウム、塩化インジウム、塩化鉄、塩化スズ、フッ化硼素等の金属ハロゲン化物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ソジウムメチラート、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物;アルコラート物;炭酸塩;酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化ナトリウム等の金属酸化物;テトライソプロピルチタネート、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫オキサイド等の有機金属化合物が挙げられる。これらの中でも、反応性が良好であることから、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物あるいは有機金属化合物を使用することが好ましい。また、触媒の添加量は反応物全量に対して、0.1〜5質量%であることが好ましく、0.2〜3質量%であることがより好ましい。
但し、これらのエステル化反応は高温で行われるため、反応後の化合物が着色するという問題や、一般式(3)の化合物がフェノール性の水酸基を持つために反応率が低下するという問題がある。即ち、フェノール性の水酸基は、アルコール性の水酸基と違ってカルボキシル基と反応させることが難しいため、上記のような触媒ではなく活性化剤を用いて反応を行わせることが好ましい。
活性化剤を用いる反応方法は、例えば、活性化剤と有機塩基を溶媒の中に溶解し、次いで一般式(2)の化合物を加えて均一に撹拌した後、一般式(3)の化合物を加え、60〜120℃で3〜10時間反応させることによって行うことができる。
活性化剤としては、例えば、亜リン酸エステル−ピリジン系活性化剤、トリフェニルホスフィン−ヘキサクロロメタン系活性化剤、5価のリン酸誘導体活性化剤、塩化チオニル、五酸化リン、塩化アリルスルホニル−ジメチルホルムアミド(DMF)系活性化剤、クロロリン酸ジフェニル−DMF系活性化剤、二塩化トリフェニルホスフィンが挙げられる。本発明においては、反応性の観点から、これらの中でも塩化アリルスルホニル−DMF系活性化剤、クロロリン酸ジフェニル−DMF系活性化剤、二塩化トリフェニルホスフィンを使用することが好ましい。活性化剤の添加量は、一般式(2)の化合物1モルに対して、0.1〜5モルとなる量であることが好ましく、特に0.5〜3モルとなる量であることがより好ましい。
前記有機塩基としては、例えば、ピペリジン、ピリジン、α−ピコリン、β―ピコリン、γ−ピコリン、2,4−ルチジン、2,6−ルチジン、キノリン、イソキノリン、4−ジメチルアミノピリジン、4,4’−ビピリジン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、アニリン、トリブチルアミン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、N−メチルモルホリンなどが挙げられる。これらの中でも、収率がよいことから、ピリジン及びβ―ピコリンが好ましい。有機塩基の添加量は、一般式(1)の化合物に対して10〜500質量%となる量であることが好ましく、50〜300質量%となる量であることがより好ましい。
前記活性化剤を用いる反応方法においては溶媒を使用しなくてもよいが、収率の向上や反応時間の短縮等の観点から、溶媒中で反応させることが好ましい。この場合に使用する溶媒としては、例えば、オクタン、シクロヘキサノン、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、DMF、N−メチル−2−ピロリドン、アセトニトリル、プロピルニトリル、ベンゾニトリル、ニトロメタン、ニトロベンゼン、ピリジン、モルホリン、ジメチルスルホキシド、トルエン、キシレン、アセトン、クロロホルム、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロベンゼンなどが挙げられる。これらの中でも、反応後の処理が容易であることからピリジンが好ましい。溶媒の添加量は、反応物全量に対して10〜500質量%であることが好ましく、特に50〜300質量%であることが好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂用帯電防止剤は、ポリカーボネート樹脂に配合した時の透明性に優れるだけでなく耐熱性にも優れるという特徴を持っている。一般的に、帯電防止剤の屈折率がポリカーボネート樹脂の屈折率に近ければ近いほど透明性が良好になるが、アルキル基やアルケニル基等の置換基を有する帯電防止剤はポリカーボネート樹脂と比較して屈折率が低くなる。一方、ベンゼン環等のアリール基を有する帯電防止剤は、ポリカーボネート樹脂と比較して同等あるいはそれより高い屈折率を示す。したがって、屈折率をポリカーボネート樹脂に近づけるために、帯電防止剤中のアルキル基やベンゼン環等の割合を考慮する必要がある。
一方耐熱性に関しては、置換基や結合の種類が寄与する割合が大きい。アルキル基やアルケニル基等の置換基を有する帯電防止剤は耐熱性が悪く、ベンゼン環等のアリール基を有する帯電防止剤は耐熱性が良好である。特に二重結合を持つアルケニル基を有する帯電防止剤の耐熱性は悪い。また結合に関しては、エステル結合やアミド結合を有する帯電防止剤が良好な耐熱性を示すが、これらの結合を有する場合にはいつも十分な耐熱性を持つというわけではない。これらの中でも、フェノール性水酸基とカルボキシル基との反応によって生成したエステル結合を有する帯電防止剤の耐熱性が優れており、アルコール性水酸基とカルボキシル基との反応によって生成したエステル結合を有する帯電防止剤の場合には耐熱性が不十分になる。これらのことから、本発明の帯電防止剤にはフェノール性水酸基とカルボキシル基とのエステル結合を有することが必須となる。本発明においては、特に、その構造中にフェノール性水酸基とカルボキシル基とのエステル結合を二つ有する帯電防止剤が好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂用帯電防止剤は、そのままポリカーボネート樹脂に添加することができるが、必要に応じて担体に含浸させてから添加しても良い。本発明のポリカーボネート樹脂用帯電防止剤が常温で液体である場合には、特に担体に含浸させて使用することが好ましい。液体のままで添加すると、ポリカーボネート樹脂中に均一に混合することが困難になる場合がある。
本発明のポリカーボネート樹脂用帯電防止剤を担体に含浸させるには、担体と液状の帯電防止剤をそのまま加熱混合してもよいし、必要に応じて、有機溶媒で希釈してから担体に含浸させ、その後溶媒を除去してもよい。このような担体としては、合成樹脂のフィラーや充填剤として知られている担体、あるいは常温で固体の難燃剤や光安定剤を使用することができる。これらの、担体となり得る物質(以下、単に担体とする。)の具体例としては、例えば、ケイ酸カルシウム粉、シリカ粉、タルク粉、アルミナ粉、酸化チタン粉、あるいはこれら担体の表面を化学修飾したもの、後記する難燃剤や酸化防止剤の中の、常温で固体のもの等が挙げられる。これらの担体の中でも、本発明においては担体の表面を化学修飾したものが好ましく、特にシリカ粉の表面を化学修飾したものが好ましい。これらの担体は、平均粒径が0.1〜100μmのものであることが好ましく、特に0.5〜50μmであることが好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、本発明の帯電防止剤をポリカーボネート樹脂に添加・配合したものである。ここでいうポリカーボネート樹脂には、ポリカーボネートが100%の樹脂だけでなく、ポリカーボネートと他の樹脂を混ぜ合わせた、いわゆるポリマーアロイも包含される。このようなポリマーアロイとしては、例えば、ポリカーボネート/ABS樹脂、ポリカーボネート/AS樹脂、ポリカーボネート/ゴム系高分子化合物、ポリカーボネート/ABS樹脂/ゴム系高分子化合物、ポリカーボネート/ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート/ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート/ASA樹脂、ポリカーボネート/AES樹脂等が挙げられる。これらのポリマーアロイに含有されるポリカーボネートの割合は、ポリマーアロイ中の50〜98質量%であることが好ましい。
本発明で使用することができるポリカーボネート(上記のポリカーボネート100%の樹脂)は通常市販されているものでよく、例えば、1種以上のビスフェノール類と、ホスゲン又は炭酸ジエステルとを反応させたもの、或いは1種以上のビスフェノール類とジフェニルカーボネート類とをエステル交換法によって反応させたもの等である。更に、これらのポリカーボネートの粘度平均分子量は、10,000〜100,000であることが好ましく、10,000〜50,000であることがより好ましい。
上記したビスフェノール類としては、例えば、ハイドロキノン、4,4−ジヒドロキシフェニル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−アルカン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロアルカン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−スルフィド、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−エーテル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ケトン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−スルホン、ビスフェノールフルオレン、或いはこれらの、アルキル置換体、アリール置換体、ハロゲン置換体などが挙げられる。これらのビスフェノール類は単独で用いても2種以上を組み合わせて用いても良い。
上記本発明で使用するポリカーボネートとしては、特に、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(いわゆるビスフェノールA)を原料としたビスフェノールA系ポリカーボネートが、市場で容易に入手できるので好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物に配合する本発明の帯電防止剤の量は特に限定されるものではないが、ポリカーボネート樹脂及び帯電防止剤の合計量に対して0.01〜20質量%となるように配合することが好ましい。より好ましい配合量は0.05〜15質量%であり、最も好ましい配合量は1〜10質量%である。20質量%を越えて多量に配合すると、ポリカーボネート樹脂の機械的強度等の物性が低下する場合や配合すること自体が難しくなる場合がある。一方、配合量が0.01質量%より少ないと帯電防止効果が不十分となるので好ましくない。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物に帯電防止剤を配合する場合の配合方法は特に限定されず、通常使用されている、例えば、ロール混練り、バンパー混練り、押し出し機、ニーダー等の任意の方法を用いて、混合・練り込みをして配合すればよい。
本発明の帯電防止剤は、上記のようにポリカーボネート樹脂に練り込む、いわゆる練り込み型としての使用以外に、ポリカーボネート樹脂成型品の表面に塗布する塗布型として使用することもできる。このように塗布する場合には、本発明の帯電防止剤を各種溶剤に溶解し、溶液として塗布すれば良い。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂組成物の物性を向上させる観点から難燃剤を含有することが好ましい。ここで使用することができる難燃剤としては、例えば、テトラブロモビスフェノールA、ヘキサブロモベンゼン、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、デカブロモジフェニルオキサイド、ヘキサブロモシクロデカン、テトラブロモ無水フタル酸、塩素化ポリエチレン、塩素化パラフィン、パークロロシクロペンタデカン、クロレンド酸、テトラクロロ無水フタル酸等のハロゲン系難燃剤;リン酸アンモニウム、トリクレジルフォスフェート、トリエチルフォスフェート、トリス(β−クロロエチル)フォスフェート、トリスクロロエチルフォスフェート、トリスジクロロプロピルフォスフェート、クレジルジフェニルフォスフェート、キシレニルジフェニルフォスフェート、フェニレンビス(ジフェニルフォスフェート)、フェニレンビス(フェニルクレジルフォスフェート)、フェニレンビス(ジクレジルフォスフェート)、フェニレンビス(ジキシレニルフォスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルフォスフェート)、ビスフェノールAビス(ジクレジルフォスフェート)等のリン系難燃剤;赤燐、酸化スズ、三酸化アンチモン、水酸化ジルコニウム、メタホウ酸バリウム、ホウ酸亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、窒素化グアニジン等の無機系難燃剤が挙げられる。
これらの難燃剤のなかでも、ハロゲン系難燃剤や含ハロゲンリン系難燃剤等のハロゲンを含有する難燃剤を配合した場合には、燃焼時にダイオキシン類が発生する恐れがあることから、近年では、ハロゲンを含有する難燃剤は敬遠される傾向にある。また、難燃剤の中には本発明の帯電防止性組成物と併用したときに、合成樹脂基材によっては、熱により合成樹脂が着色したり、耐熱性が低下したりするものもある。したがって本発明においては、こうした恐れのない難燃剤として、[化16]に示される下記一般式(4)で表わされるリン系化合物を使用することが好ましい。
Figure 0005099922


上記一般式(4)中、R〜Rはアリール基を表し、Yはアリーレン基を表し、a〜dは0又は1の数を表し、sは1〜5の数を表す。
一般式(4)におけるR〜Rはアリール基を表わし、それらはそれぞれ同一であっても異なっていても良い。上記のアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、ベンジル基、キシリル基、フェネチル基、スチリル基、トリメチルフェニル基、クメニル基、クミル基、ヒドロシンナミル基、シンナミル基、テトラメチルフェニル基、チミル基、カルバクリル基、クミニル基、ネオフィル基、キセニル基、ベンズヒドリル基、トリフェニルメチル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、ペンチルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、デシルフェニル基、ウンデシルフェニル基、ドデシルフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。本発明においては、これらの中でも、フェニル基、クレジル基、キシレニル基が好ましい。
一般式(4)におけるYは、2価のフェノール類から水酸基を除いた残基であるアリーレン基を表わす。上記2価のフェノール類としては、例えば、レゾルシン、カテコール、ハイドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビフェノール等が挙げられる。また、a〜dは0又は1の数を表わし、それぞれ同一であっても異なっていても良い。sは繰り返し単位の平均値であり、1〜5の数を表わす。
前記一般式(4)で表わされるリン系化合物は、公知の方法(例えば、特開昭59−202240号公報)により製造することができる。これらのリン系化合物の具体例としては、例えば、フェニレンビス(ジフェニルフォスフェート)、フェニレンビス(フェニルクレジルフォスフェート)、フェニレンビス(ジクレジルフォスフェート)、フェニレンビス(ジキシレニルフォスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルフォスフェート)、ビスフェノールAビス(ジクレジルフォスフェート)等が挙げられる。
本発明における難燃剤の配合量は、ポリカーボネート樹脂の種類及び用途によって適宜設定することができるが、ポリカーボネート樹脂基材の0.5〜30質量%相当量であることが好ましく、1〜25質量%相当量であることがより好ましく、5〜20質量%相当量であることが最も好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、本発明の効果を妨げない範囲で、公知の酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、フルオロオレフィン樹脂、その他の帯電防止剤、防曇剤、滑剤、可塑剤、着色剤、リン系以外の難燃剤、難燃助剤、防黴剤、結晶核剤、相溶剤、アンチブロッキング剤、発泡剤、無機電解質、フィラー、充填剤、顔料、香料、シリコーンオイル、カップリング剤等のその他の合成樹脂添加剤を含有しても良い。更に、カーボン繊維やステンレス繊維等の導電性物質を含有してもよい。本発明においては、これらの中でも特に、酸化防止剤、フルオロオレフィン樹脂又は滑剤を含有することが好ましい。
本発明で使用することのできる酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、及び硫黄系酸化防止剤が挙げられる。上記フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−tert.−ブチルフェノール(以下tert.−ブチルをt−ブチルと略記する。)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、4,4'−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4'−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4'−ビス(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−イソプロピリデンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−ノニルフェノール)、2,2'−イソブチリデンビス(4,6−ジメチルフェノール)、2,6−ビス(2'−ヒドロキシ−3'−t−ブチル−5'−メチルベンジル)4−メチルフェノール、3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、2−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸ステアリル,3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸オレイル,3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸ドデシル,3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸オクチル,テトラキス{3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオニルオキシメチル}メタン、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸グリセリンモノエステル、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸とグリセリンモノオレイルエーテルとのエステル、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸ブチレングリコールエステル,3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸チオジグリコールエステル、4,4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4(N,N'−ジメチルアミノメチルフェノール)、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)サルファイド、トリス{(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル−オキシエチル}イソシアヌルレート、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3',5'−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイル)イソシアヌレート、ビス{2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル}サルファイド、1,3,5−トリス(4−ジ−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、テトラフタロイル−ジ(2,6−ジメチル−4−t−ブチル−3−ヒドロキシベンジルサルファイド)、6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−{ジエチル−ビス−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)}プロピオネート、N,N'−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシナミド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジル−リン酸ジエステル、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンジル)サルファイド、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ビス{3,3'−ビス−(4'−ヒドロキシ−3'−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド}グリコールエステル等が挙げられる。
前記リン系酸化防止剤としては、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、4,4−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニルジイソトリデシル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、1,1,3−ブチリジントリス(3−メチル−6−t−ブチルフェニルジイソトリデシル)ホスファイト、2,2−プロピリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニルジイソトリデシル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4−ビフェニレン−ジホスホナイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−デシルオキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン等が挙げられる。
前記硫黄系酸化防止剤としては、例えば、ジオクチルチオジプロピオネート、ジデシルチオジプロピオネート、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート、ジステアリル−β,β’−チオジブチレート、(3−オクチルチオプロピオン酸)ペンタエリスリトールテトラエステル、(3−デシルチオプロピオン酸)ペンタエリスリトールテトラエステル、(3−ラウリルチオプロピオン酸)ペンタエリスリトールテトラエステル、(3−ステアリルチオプロピオン酸)ペンタエリスリトールテトラエステル、(3−オレイルチオプロピオン酸)ペンタエリスリトールテトラエステル、(3−ラウリルチオプロピオン酸)−4,4'−チオジ(3−メチル−5−t−ブチル−4−フェノール)エステル、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトメチルベンズイミダゾール、2−ベンズイミダゾールジスルフィド、ジラウリルサルファイド、アミルチオグリコール等が挙げられる。
本発明で使用するこれらの酸化防止剤の配合量は、基材となるポリカーボネート樹脂の種類及び用途によって適宜設定することができるが、ポリカーボネート樹脂基材の0.001〜15質量%相当量であることが好ましく、0.005〜10質量%相当量であることがより好ましく、0.01〜5質量%相当量であることが最も好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、フルオロオレフィン樹脂を含有しても良いが、その場合には透明性が低下する場合がある。一般に、フルオロオレフィン樹脂を含有する合成樹脂組成物は、溶融時に滴下が防止されるので火災が発生した場合に着火し難く、燃焼もし難くなる。ここでいうフルオロオレフィン樹脂とは、フルオロエチレン構造を含む重合体であり、例えば、ジフルオロエチレン重合体、テトラフルオロエチレン重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン重合体、テトラフルオロエチレンとフッ素を含まないエチレン系モノマーとの共重合体等が挙げられる。
本発明においては、上記フルオロオレフィン樹脂としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を使用することが好ましく、平均分子量が50万以上、特に50万〜1000万のPTFEを使用することが好ましい。上記PTFEの具体例としては、例えばテフロン(登録商標)、6−J(三井・デュポンフロロケミカル社製)、ポリフロンD−1、ポリフロンFA−100、ポリフロンF−103、ポリフロンF−201、ポリフロンMPA(何れもダイキン工業社製の商品名)、CD076(旭アイシーアイフロロポリマーズ社製)、アルゴフロンF5(モンテフルオス社製の商品名)等が挙げられる。
本発明で使用するフルオロオレフィン樹脂の配合量は、基材となるポリカーボネート樹脂の種類及び用途によって適宜設定することができるが、ポリカーボネート樹脂基材の0.05〜5質量%相当量であることが好ましく、0.1〜2質量%相当量であることがより好ましく、0.5〜1.5質量%相当量であることが最も好ましい。
本発明において使用することのできる滑剤としては、例えば、流動パラフィン、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等の炭化水素系滑剤;ステアリルアルコール、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪族系滑剤;ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンステアリン酸アミド等のアミド系滑剤;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸バリウム/ステアリン酸亜鉛複合体、ステアリン酸亜鉛/ステアリン酸カルシウム複合体等の金属石鹸系滑剤;硬化油脂、グリセリンモノステアレート、ステアリン酸ブチル、ペンタエリスリトールステアレート、ステアリン酸ステアリル等のエステル系滑剤が挙げられる。
これらの滑剤の配合量は、基材となるポリカーボネート樹脂の種類及び用途によって適宜設定することができるが、ポリカーボネート樹脂基材の0.001〜15質量%相当量であることが好ましく、0.005〜10質量%相当量であることがより好ましく、0.01〜5質量%相当量であることが最も好ましい。
本発明に使用することのできる紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、その他の紫外線吸収剤が挙げられる。ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−t−ブチル−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−{2'−ヒドロキシ−3',5'−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル}ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−t−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−{2'−ヒドロキシ−3'−(3”,4”,5”,6”−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5'−メチルフェニル}ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス{4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール}、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メタクリロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
前記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニルメタン)等が挙げられる。
前記したその他の紫外線吸収剤としては、例えば、フェニルサリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、4−オクチルフェニルサリシレート等のサリシレート系紫外線吸収剤;エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤;2−エトキシ−2'−エチルオキザリックアシッドビスアニリド等のオキザリックアシッド系紫外線吸収剤等が挙げられる。
これらの紫外線吸収剤の配合量は、基材となるポリカーボネート樹脂の種類及び用途によって適宜設定することができるが、ポリカーボネート樹脂基材の0.001〜15質量%相当量であることが好ましく、0.005〜10質量%相当量であることがより好ましく、0.01〜5質量%相当量であることが最も好ましい。
本発明において使用することのできるヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、(ミックスト−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、(ミックスト−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ミックスト−{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン)ジエチル}−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ミックスト−{1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン)ジエチル}−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ポリ{6−(1,1,3,3,−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ},ジメチルサクシネート/4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノール重合体、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート、エチレンビス(2,2,6,6−テトラメチル−3−オキサ−4−ピペリジン)等が挙げられる。
前記した、本発明において使用することのできるその他の光安定剤としては、例えば、{2,2'−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)}−2−エチルヘキシルアミンニッケル(II)、ニッケルジブチルジチオカルバメート、{2,2'−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)}−2−ブチルアミンニッケル(II)、ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルリン酸モノエチレートニッケル錯体等のニッケル系光安定剤;2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。
これらの光安定剤の配合量は、基材となるポリカーボネート樹脂の種類及び用途によって適宜設定することができるが、ポリカーボネート樹脂基材の0.001〜15質量%相当量であることが好ましく、0.005〜10質量%相当量であることがより好ましく、0.01〜5質量%相当量であることが最も好ましい。
本発明において使用することのできる、前記その他の帯電防止剤としては、例えば、グリセリンモノ脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ジエタノールアミン脂肪酸アミド、ポリアルキレングリコールアルキルエーテル、N−アルキルアンモニウムクロライド、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩等が挙げられるが、これらは耐熱性に劣るので、できるだけ使用量を少なくし、可能であれば使用を避けることが好ましい。
本発明において使用することのできる、前記他の添加剤としては、例えば、ジベンジリデンソルビトール、ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、ビス(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、ヒドロキシ−ジ(t−ブチル安息香酸)アルミニウム、リン酸ビス(4−t−ブチルフェニル)ナトリウム、リン酸2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム塩等の造核剤;フタル酸エステル、二塩基酸エステル、塩素化パラフィン、ポリエステル、エポキシ化エステル、リン酸エステル、トリメリット酸エステル等の可塑剤;金属石鹸、有機スズ、有機鉛、ホスファイト、エポキシド、β−ジケトン、ポリオール、過塩素酸塩、ハイドロタルサイト、ゼオライト化合物等の安定剤、チタン化合物等の着色剤、ケイ酸カルシウム粉、シリカ粉、タルク粉、マイカ粉、アルミナ粉、酸化チタン粉、ガラスフレーク等の充填剤等が挙げられる。
以下本発明を実施例により、更に具体的に説明する。尚、以下の実施例等における%及びppmは、特に記載が無い限り質量基準である。
〔製造例1〕
<m-スルホ安息香酸サリチル酸-4-tert-Bu-フェニルエステル ピリジニウム塩の合成>
Figure 0005099922
500mlの4つ口ナスフラスコに、トルエンスルホニルクロリド 21.39 g(112.1 mmol)、DMF 8.19 g(112mmol)、及びピリジン 200 mlを加え、室温で30分間攪拌して溶解させた(黄色透明溶液)。次いで、m-スルホ安息香酸Naを25.0 g(112mmol)加えて室温で30分間攪拌した後、110 ℃まで昇温した。サリチル酸-4-tert-ブチルフェニル(20.00 g;93.4mmol)を加え、100~120 ℃で還流しながら5.5時間攪拌した。その間、溶液は黄色の透明で均一な状態から乳白色懸濁液へと変化した。その後溶媒を減圧留去し、乾燥して褐色油状物を得た。アセトン(120ml×3)及びエタノール(100ml×3)で洗浄して白色固体21gを得た。NMRにより、該白色固体がm-スルホ安息香酸サリチル酸フェニルエステル ピリジニウム塩であることを確認した。
〔製造例2〕
<m-スルホ安息香酸サリチル酸-4-tert-Bu-フェニルエステルNa塩へのイオン交換反応(化合物No.1の合成)>
Figure 0005099922
製造例1で得られたm-スルホ安息香酸-サリチル酸フェニルエステル ピリジニウム塩の27g(51.4mmol)を蒸留水200mlに溶解した。次いで、NaClを3.0 g添加し、室温で1時間攪拌した。沈殿物が析出したので吸引ろ過によってろ別し、白色の固体を18g得た。得られた固体は、NMRよりm-スルホ安息香酸サリチル酸-4-tert-Bu-フェニルエステル Na塩(化合物No.1)であると確認された。
〔製造例3〕
<m-スルホ安息香酸サリチル酸-4-tert-Bu-フェニルエステル K塩へのイオン交換反応(化合物No.2の合成)>
製造例1で得られたm-スルホ安息香酸-サリチル酸フェニルエステル ピリジニウム塩の27 g (51.4 mmol)をMeOH/水の混合溶媒に溶解した。次いで、KClを38.3 mg加え、室温で1時間攪拌した。沈殿物が析出したので吸引ろ過によってろ別し、白色固体18 gを得た。得られた固体は、NMRによってm-スルホ安息香酸サリチル酸-4-tert-Bu-フェニルエステル K塩(化合物No.2)であることが確認された。
〔製造例4〕
製造例1〜3と同様にして、m-スルホ安息香酸サリチル酸オクチルフェニルエステル K塩(化合物No.7)を合成した。
〔製造例5〕
製造例1〜3と同様にして、m-スルホ安息香酸サリチル酸トルイルエステル K塩(化合物No.8)を合成した。
〔実施例1〜3、比較例1〕
下記の条件で、本発明の化合物を用いて試験片を作製し、下記の条件で性能評価を行った。結果を表1に示す。また比較品−1として、ドデシルベンセンスルホン酸Na塩を用いて同様に評価した。
<加工条件>
120℃で4時間乾燥したポリカーボネート樹脂(ユーピロンS−3000 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製)100質量部に対して、表1に記載した本発明の化合物(120℃で4時間乾燥したもの)を2質量部加え、充分に混合して、ポリカーボネート樹脂組成物を得た。
得られたポリカーボネート樹脂組成物を、東洋精機製作所製の単軸押出機2D25W付混合機(商品名:ラボプラストミル)を用い、260℃で単軸のスクリューを使用して溶融混練し、ペレットを得た。
<試験片作成>
井元製作所製の小型真空加熱プレス機(商品名:IMC-1824型)を用い、下記の条件でプレス板成形を行った。
温度条件: 上板及び下板を共に270℃とした。
金型: 10cm×10cm×1mm
ポリカーボネート樹脂組成物量:13g
<透明性評価>
上記で得られた試験片を肉眼で観察し、ブランク(帯電防止剤を添加していないもの)と比較して、下記の基準で評価した。
○:ブランクと同程度の透明性を有する。
△:ブランクより明らかに白濁している。
×:ブランクより著しく白濁している
<帯電防止性評価>
上記で得られた試験片を、温度25℃、湿度60%の条件下に保存し、成形加工の1日後、1週間後及び2週間保存後に、上記の雰囲気下で、アドバンテスト社製のR8340抵抗計を用いて、印加電圧500V、印加時間1分の条件で、表面固有抵抗値(Ω)を測定した。測定を5点について行い、その平均値を表1に示した。
Figure 0005099922

表1の結果は、本発明の帯電防止剤がポリカーボネート樹脂に対して特に好適であることを実証するものである。
本発明の帯電防止剤を使用することにより、透明性に優れるだけでなく持続性のある帯電防止性能に優れたポリカーボネート樹脂成型品を得ることができるので、本発明は産業上極めて有意義である。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)で表されることを特徴とするポリカーボネート樹脂用帯電防止剤。
    Figure 0005099922

    但し、一般式(1)中のRは、炭素原子数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基;炭素原子数3〜8のシクロアルキル基;炭素原子数3〜8のアルケニル基;炭素原子数6〜30のアリール基;炭素原子数7〜30のアリールアルキル基;又は炭素原子数7〜30のアルキルアリール基を表す。又、これらの基は、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜18のアルキル基又はアルコキシ基で置換されていても良く、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、エステル基、アミド基又はイミノ基で中断されていても良く、これらの置換及び中断は組み合わされていても良い。Mは、アルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンを表し、nは1又は2の数を表す。
  2. 前記一般式(1)中のRがアリール基又はアルキルアリール基である、請求項1に記載されたポリカーボネート樹脂用帯電防止剤。
  3. 前記一般式(1)中のRがアルキルアリール基である、請求項2に記載されたポリカーボネート樹脂用帯電防止剤。
  4. 前記一般式(1)中のMがアルカリ金属イオンである、請求項1〜3の何れかに記載されたポリカーボネート樹脂用帯電防止剤。
  5. 前記一般式(1)中のMがカリウムイオンである、請求項4に記載されたポリカーボネート樹脂用帯電防止剤。
  6. ポリカーボネート樹脂に対して、請求項1に記載されたポリカーボネート樹脂用帯電防止剤を添加してなるポリカーボネート樹脂組成物であって、該組成物中における前記ポリカーボネート樹脂用帯電防止剤の含有率が前記ポリカーボネート樹脂と帯電防止剤の全質量に対して、0.01〜20質量%であることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
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