JP5096183B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は使い捨ておむつ等の吸収性物品に関する。
使い捨てカイロを収納しうるポケットを設けたパンツが提案されている(特許文献1参照)。これは尿等の***物を吸収する吸収体を備えたものではない。これに対し、ポケット内に発熱体等を収納できるポケットを設けたパンツ型おむつが提案されており、このおむつの外装シートとして一般的な不織布が開示され、発熱体として一般的に使用されている使い捨てカイロが開示されている(特許文献2参照)。
実用新案登録第3013735号公報 特開2005−46226号公報
本発明は、水蒸気発生手段から発生させた蒸気温熱が着用者に効果的に付与される吸収性物品の提供を目的とする。また本発明は、上記の蒸気温熱を頻尿や失禁の改善のために着用者の体の所定の部分に付与することができ、高齢者や要介護者の***ケア等に好適に使用しうる吸収性物品の提供を目的とする。
本発明は、吸収体と、該吸収体よりも肌非当接面側に配される外包材とを有する吸収性物品であって、前記外包材の少なくとも一部は弾性伸縮性シート及び弾性非伸縮性シートから構成された波状凹凸領域を有し、該領域に水蒸気発生手段が配設されている吸収性物品により上記の目的を達成するものである。
本発明の吸収性物品は、水蒸気発生手段から発生させた蒸気温熱を着用者に効果的に付与しうるという優れた効果を奏する。また本発明の吸収性物品は、上記の優れた蒸気温熱を頻尿・失禁等を改善するために着用者の体の所定の部分に効果的に付与することができ、高齢者や要介護者の***ケアに好適に使用することができる。
以下、本発明について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の吸収性物品の好ましい実施形態としてのパンツ型使い捨ておむつを、ほぼ着用時の形状で模式的に示す斜視図である。図2は図1に示すおむつのII−II線断面を拡大して示す断面図である。図3は図1に示すおむつについてサイドシール部9で開き伸張したおむつ素材を内側からみた状態で模式的に示す展開平面図である。図4は図2に示したおむつ展開図のIV−IV線断面の断面図である。図5は図4に示した水蒸気発生手段1を拡大して示した断面図である。
本実施形態のおむつ10は吸収体8と、該吸収体8の非肌当接面側に位置する外包材2とを有し、この外包材2には水蒸気発生手段1が配設されている。ここで外包材2は展開状態(図3参照)で、その両側縁が長手方向中央部(股下部16)において内方(X方向)に括れた形状を有する。これをおむつ股下部16の中央付近で緩やかに内側に折り曲げ、図1に示したパンツ型おむつ10の物品形態に形成することができる。ここでおむつ股下部16はおむつ10を着用者が装着したときに着用者の股下に沿わされる部位となり、前身頃部15f及び後身頃部15rはそれぞれ主に着用者の下腹部及び腰周辺に沿わされる部位となる。そして、上述のように外包材2の前身頃部15fと後身頃部15rとが接合されると、この部分が胴回り部15をなし、ウエスト開口部3及び一対のレッグ開口部4を有するパンツ型おむつ10が形成される。このときサイドシール部の接合方法は特に限定されないが、例えばヒートシール法、超音波シール法等が用いられる。
本実施形態のおむつ10においては、外包材2の内側を構成するシート材として弾性非伸縮性のシート23が配されている(図1〜4参照)。そして外包材2の外側を構成するシート材としては、おむつ上部(胴回り部)15に弾性伸縮性のシート21が配され、おむつ下部(股下部)16には弾性非伸縮性のシート22が配されている。ここで外包材2の構造をさらに図4に示した展開断面図により詳しく説明すると、本実施形態においては、外包材2が同図に示した展開状態でシート21(21a、21b)、22、23から構成されている。そして、展開されたおむつの中央をなす股下部16においては弾性非伸縮性の内側シート23に弾性非伸縮性の外側シート22が積層されている。前身頃部15fにおいては弾性非伸縮性の内側シート23に弾性伸縮性の外側シート21aが積層され、後身頃部15rにおいては弾性非伸縮性の内側シート23に弾性伸縮性の外側シート21bが積層されている。
このようにおむつ上部(胴回り部)15とおむつ下部(股下部)16とに分けて、外包材2を異なるシート構成とすることにより、両者のそれぞれにおいて異なる機能を付与することができる。例えば、後述するように水蒸気発生手段との関係でおむつ上部15においては良好な通気性を有するシート構成とし、おむつ下部16においては吸収体からの液漏れを防止するよう液不透過性のシート構成とすることができる。換言すると、本実施形態のおむつ10においては、水蒸気発生手段による蒸気温熱の付与機能を考慮し外包材2を領域ごとに機能的な構成としており、具体的には外側シート21(シート21a及21b)として弾性伸縮性のシートを用い、シート22及び23として弾性非伸縮性のシートを用い、それぞれの領域において特有の作用を発揮する構成としている。
本発明において「弾性伸縮性シート」とは、シートの最大伸度(シートを伸長させることができる最大荷重時における伸度)が100%以上であり、シートを所定の方向に伸度100%まで伸長させた後に収縮させたときの伸長回復率、すなわち100%伸長時の伸長回復率が70%以上であるものをいう。以下「弾性伸縮性シート」を単に「伸縮性シート」ということがある。ここで伸長回復率は、以下の方法によって測定される。
[伸長回復率の測定方法]
長さ50mm、幅25mmの伸縮性シートのサンプル片を用意し、引っ張り試験機((株)オリエンテック社製「テンシロン」RTC−1150A〔商品名〕)を用いて、チャック間隔K0にサンプル片を固定し、300mm/分の速度で100%伸長時の長さK2(K2=K0×2)まで伸長させた後、引っ張り速度と同様の速度で引っ張り力を開放して、応力が0になったときのサンプル片の長さを伸長回復後の長さK1とする。この測定結果から次式により、100%伸長時の伸長回復率を算出する。
100%伸長時の伸長回復率(%) = 〔(K2−K1)/(K2−K0)〕×100 最大伸度が100%以上である方向を複数有する場合は、そのうちのいずれか1方向のみにおいて上記最大伸度及び伸長回復率を示すものも本発明における弾性伸縮性シートに含まれる。
一方、本発明において「弾性非伸縮性シート」とは、上記「弾性伸縮性シート」以外のシート材をいい、単に「非伸縮性シート」ということがある。典型的な弾性非伸縮シートとしてはシートの最大伸度が50%に満たず、伸長回復率も30%に満たないシートが挙げられ、わずかに伸長性は持つものの伸長するとシートに大きな破壊が生じるものが挙げられる。このような非伸縮シートにおいて前記破壊が起こると、繊維構造が復元しないため通常伸長回復率はほぼゼロになる。
実施形態のおむつ10は、外包材の少なくとも一部が弾性伸縮性のシート材と弾性非伸縮性のシート材とから構成され、この部分が複数条の凸状部をなす波状凹凸領域(A)とされている。ここで「波状凹凸領域(A)」とは外包材の肌当接面及び/又は肌非当接面に複数の凸状部が形成されうる領域をいい、凸状部と凸状部との間に間隔があったとしても機能的に連続していれば各凸状部とその間隙を含む領域を意味する。本実施形態のおむつ10においては、おむつ上部15において内側の非伸縮性シート23が肌当接面側に突出するように凸状になり波状凹凸領域(A)を構成している(図1参照)。
以下に、図1〜図4により本実施形態のおむつにおける波状凹凸領域(A)について、さらに具体的に説明する。本実施形態においては、外包材2のおむつ胴回り部15(前身頃部15fと後身頃部15r)が、伸縮性シート21(シート21a及び21b)を非伸縮性シート23に直接重ねて形成され、この部分が波状凹凸領域(A)となるように構成されている。ここで、伸縮性シート21は製造時に適度に伸長した状態で非伸縮性シート23に積層され、おむつの形状に組み立てられる。すなわち、展開状態(図3参照)のおむつ素材において伸縮性シート21は弾性伸長状態にある。そして、おむつ10(図1参照)に組み立てられ自然形状になったときには、上記伸縮性シート21の弾性伸長状態が解かれ収縮し、所定の伸長回復状態となる。他方、非伸縮性シート23は展開状態(図3参照)とおむつに組み立てられた状態(図1参照)とでほぼ弾性力学的な状態に変化はなく、ほとんど収縮することはない。ここで生じる積層された伸縮性シート21及び非伸縮性シート23の弾性伸縮性の差異によって外包材2の波状凹凸領域(A)の表面に複数条の凸状部が形成されている。すなわち、伸縮性シート21を伸張状態で非伸縮性シート23と積層し接合した後に、その伸張状態を開放して自然状態とすることで、非伸縮性シート23が変形し凸状部18が形成される。このように形成された複数条の凸状部18は、非伸縮性シート23が伸縮性シート21の反対側に凸状に盛り上がるようにして形成されており、凸状部18の内部にはトンネル状の空間7が形成されている。このときシート表面が毛羽立っていれば前記の空間7においては比較的繊維が疎な状態が形成される。この内部に形成されるトンネル状空間の断熱作用により熱が蓄積されて吸収性物品内の保温性が高まり、特に後述する水蒸気発生手段による効果を無駄なく着用者に伝えることができる。
本実施形態のおむつにおいては、前記波状凹凸領域(A)において、前記弾性伸縮性シート21と前記弾性非伸縮性シート23とが重ね合わされており、前記弾性伸縮性シート21の反対側に向け突出するように弾性非伸縮性シート23が凸状に屈曲して複数条の凸状部18が形成されている。この複数条の凸状部18は、弾性伸縮性シート21から見て肌当接面側に柔らかく突出するようにして、着用者の胴回りに連設されている(図2参照)。換言すると、この凸状部18は外包材2の厚み方向に現れたドレープ状の襞により形成され、各襞が着用者の身丈方向に延び形成されている。ここで、外包材2は適度に着用者の肌にフィットしているため、凸状部18は図示した形状より幾分潰されることがあるが、その凸形状はいくらか保持され、凸状部の内部空間17がその外部空間と区分されたことによる断熱作用は維持される。また、着用者の動きに応じて非伸縮性シート23がドレープ性を示し、良好な凸状部18ないしはトンネル状空間17の形状が変形されたり再現されたりしながら、良好な断熱作用が維持される。
本実施形態においては、波状凹凸領域(A)における弾性伸縮性シート21と弾性非伸縮性シート23とをサイドシール部9(図1参照)及びシール部2a及び2b(図4参照)以外に接合しない状態としてもよく、あるいは適宜に接合した状態としてもよい。この接合状態は特に限定されないが、身丈方向に長く延びる凸状部18を複数条にわたって規則的に形成させるために、例えば伸縮性シート21と非伸縮性シート23とを胴回り方向に間欠的に接合してもよい。すなわち、例えば非伸縮性シート23において基部19をなす位置で伸縮性シート21と胴回り方向に間欠的に接合してもよい。また、凸状部18と基部19とにおける非伸縮性シート23の厚さや硬さを交互に変化させて、あるいは交互に折り癖のあるシート材を非伸縮性シートとして用いて、所定の方向に凸状部18が突出するようにしてもよい。なお、本実施形態ではシール部2aを弾性伸縮性シート21と弾性非伸縮性シート23とを接合する形態としているが、別の実施形態として、製造工程にいておむつ身丈方向端部での弾性伸縮性シート用部材長を弾性非伸縮性シート部材長より長く設計し、長い部分を弾性非伸縮性シート側へ折り返して、その肌当接面側において接合してもよい。
本実施形態において、おむつ下部16を構成する内側シート(非伸縮性シート)23と外側シート(非伸縮性シート)22とは、両者が重なる部分全面にわたり接合されている。このときの接合方法はどのようなものでもよいが、通常不織布の接着に用いられる粘着剤等で接合することができる。図4に示した断面においては、接着されたシート23と22との間にレッグギャザー用弾性部材6が配設され固定されている。このレッグギャザー用弾性部材6は、レッグ開口部の端部全域に沿うように配置され、股下部cの中央ではおむつ中心に該弾性部材の端部が向かうよう配され固定されている(図3参照)。この弾性部材6は、伸長した状態で展開状態のおむつ素材に配設することで、パンツ型おむつの形態に組み立てて自然形状としたときに脱力され収縮し、レッグギャザーを形成し、これにより脚周りの適度な締め付け力が得られる。
本実施形態においては、図4に示したように、おむつ上部15を構成する内側シート(非伸縮性シート)23と外側シート(伸縮性シート)21とは、適宜に接合すればよいがウエストギャザー用弾性部材5を固定するシール部2aにおいては両シートを接合することが好ましい。このウエストギャザー用弾性部材5は、ウエスト開口部の端部に沿うように配置され(図3参照)、展開状態のおむつ素材において該弾性部材5が伸長した状態で配設されている。このようにすることで、サイドシール部9を接合してパンツ型おむつの形態に組み立てたときに、弾性部材5が自然形状になり脱力され収縮し、ウエストギャザーを形成して適度なウエスト周りの締め付け力が得られる。ウエストギャザー用弾性部材5及びレッグギャザー用弾性部材6としては、それぞれ天然ゴム、ポリウレタン系樹脂、発泡ウレタン系樹脂、ホットメルト系伸縮部材等の伸縮性素材を糸状(糸ゴム)又は帯状(平ゴム)に形成したものが好ましく用いられる。さらに本実施形態のおむつにおいては、おむつ上部15における外側シート(伸縮性シート)21とおむつ下部16における外側シート(非伸縮性シート)22とがシール部2bで接合されている(図4参照)。
おむつ上部15(15f、15r)においては、内側シート23のシートの面積を伸縮性の外側シート21(21a、21b)の非伸長時(脱力時)の面積より大きくし内側シートに適度な余裕をもたせることが好ましい。これにより内側シート(非伸縮シート)23に拘束されずに外側シート(伸縮性シート)21が伸縮して、上述したような凸状部18ないし非接合部(空間)17がトンネル状空間7をなす形状が得られる。また、おむつ10を着用したときに外側シート(伸縮性シート)21がいくらか伸ばされるときにもその伸長性が減殺されず、着用者の臀部上部から腰部にかけての起伏もしくは下腹部の起伏のある輪郭にあわせてフィットしうる。また、本実施形態のように内側シートのみを非伸縮性のシートとすることで、肌触りを着用者の要望に応じて良化させたり、おむつの強度を調節したりすることができ、内側シートに裏地としての機能をもたせることができる。
本実施形態において外包材2の構成は上述したものに限定されず、伸縮性シートと非伸縮性シートとを上記のものとは別の組合せ(例えば、前身頃側15fにのみ伸縮性シートを適用する等)で構成してもよく、シートの枚数を変えてもよい。
本実施形態の外装材2における波状凹凸領域の坪量は50〜300g/mであることが好ましく、60〜150g/mであることがより好ましい。当該範囲にあると、水蒸気発生手段1により発生させた水蒸気がおむつ内で適温に保たれた状態で維持されやすくなり、着用者に与える蒸気温熱による効果を一層高めることができる。ここで、「波上凹凸領域の坪量」は、おむつの展開状態における、自然状態(引っ張り荷重を加えない状態)で測定した坪量を意味する。
本実施形態のおむつ10においては、吸収体8がおむつの肌当接面側i(図4参照)に配設されている。より具体的には、外包材2の内側シート23の内側表面に接合されている。この接合方法は特に限定されないが、例えば、上述したおむつに一般的に用いられる粘着剤等により接合することができる。なお、本実施形態において吸収体8は保温性を高める効果があり、特に下腹部や腰の周囲に至る胴回り部15にまで吸収体を配することにより、水蒸気発生手段による頻尿や尿漏れ等の症状を改善する効果が一層高まる。吸収体8は***される液体等を吸収保持する機能を有するものであればどのようなものであってもよいが、例えば着用者側に配した液透過性の表面シート(図示せず)、液不透過性又は揆水性の裏面シート、及び両シート間に介在配置された液保持性の吸収性コアを有する、実質的に縦長の3層構造の吸収体とすることが好ましい(図示したものでは3層構造としては示していない)。吸収体の材料としてはおむつ等に用いられる一般的なものを用いることができ、例えば上記3層構造の吸収体とするときには、表面シートとして不織布や多数の開孔を形成したフィルム等を用いることができる。裏面シートとしては熱可塑性フィルムを用いることができる。このフィルムは透湿性を有していていもよく、又は非透湿性でもよい。吸収性コアとしては、高吸収性ポリマーの粒子及びパルプ等の繊維材料から構成されティッシュペーパによって被覆されているものを用いることができる。
本実施形態では吸収体は図4に示されたように、展開したおむつ素材を平面視したときに水蒸気発生手段と重ならないように配設されている。本発明において、吸収性物品を平面視するとは、パンツ型おむつのように立体的に組み立てられた物品においては展開して面状のおむつ素材にしたときに、平面図をなす方向にみることをいう。一方、ナプキンや展開型おむつにおいてはそのまま伸張して面状にし、平面図をなす方向にみることをいう。本実施形態において吸収体8は長手方向に沿って一体構造であるが、後述するおむつ20のように、胴回り部分15ないしその近傍部分における水蒸気発生手段に近い領域と、それ以外の股下部16の領域とで長手方向に分割して離間させてもよい。こうすることによって、***された液体が水蒸気発生手段に近い吸収体部分に移動することが困難となり、当該部分の吸収性コアが濡れることを抑制することが可能となって、保湿性の低下を防止することができる。また、水蒸気発生手段に近い側に存在する吸収性コアは吸水性ポリマーを含まないようにすると、水蒸気発生手段から発生した水蒸気が吸収性コアに吸収・保持されることが防止できるので、水蒸気を効果的に肌へ伝えることができる。この場合、吸収性コアを形成しているパルプ繊維の坪量は100〜500g/m、特に200〜450g/mであると、保湿性の面から好ましい。
本実施形態の吸収性物品においては、伸縮性シート21と非伸縮性シート23とが重なる部位において複数条の凸状部をなす波状凹凸領域(A)が存在し、この波状凹凸領域(A)に面するように水蒸気発生手段1が設けられている。本発明において、「面する」とは、特定の面と特定の面とが対向していることをいい、前記両面が接していても、所定の隙間を介して部分的にもしくは全面的に離れていてもよい。本実施形態のおむつ10においては、外包材2を構成する伸縮性の外側シート21のおむつ非肌当接面側oに水蒸気発生手段1が取り付けられ固定されている(図4参照)。この水蒸気発生手段は後述するように水蒸気を発生させ所定の面から送り出すように構成されている(本発明において水蒸気とは気化した水分子だけではなく温められて空気中に飛散する水滴を含む意味に用いる。)。この水蒸気発生手段1から発生する水蒸気を、着用者の体に向けて送るようにすることで、その部分が水蒸気の温熱(蒸気温熱)により温められる。通常の使い捨てカイロは水蒸気を発生せずに単に発熱して着用者の肌が表面的に熱くなる。これに対し、上述した蒸気温熱を付与すると、適温の蒸しタオルを肌に添えたように適度に湿った感じで、表面的ではなく体の芯から温まるように温さが伝わる。これにより、例えば頻尿や尿漏れといった症状をもつ要介護者や老人において下腹部や腰の周りを蒸気温熱により温めることができ、単に表面的に熱くしたので得られない改善効果を与えうる。また、蒸気温熱によれば肌表面の水分が適度に保持されるため、通常の使い捨てカイロで表面的に熱を伝えたときに起こるような肌の乾燥が抑制され、温めながらも肌の潤いが保たれる。
水蒸気発生手段1についてさらに詳しく説明する。
図5は図4に示した本実施形態のおむつの断面図における水蒸気発生手段1の部分を拡大して示したものであり、水蒸気発生手段の一実施形態を模式的に示す断面図である。本実施形態の水蒸気発生手段1は外側面1bと内側面1aとを有し、その内部の水蒸気発生体13が着用者側の内層材12及びそれと反対側の外層材11の間に配設されている。
水蒸気発生体13は、好ましくは、被酸化性金属を含んでおり、この被酸化性金属が酸素と接触することにより酸化反応し、この反応で生じた熱を利用して所定温度に加温された水蒸気を発生させる。水蒸気発生体13は、被酸化性金属の酸化で生じる熱を利用して水蒸気を発生させるもののほか、水蒸気の発生材料はこれに限られず、例えば酸とアルカリの中和熱や、無機塩類(塩化カルシウム、塩化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、ゼオライト等)の水和熱などを利用して水蒸気を発生させるものであってもよい。内層材12を配した内側面1aは水蒸気の透過が可能な面になっていることが好ましい。これにより水蒸気発生体13で発生させた水蒸気が内層材12を透過し着用者に向け送られる(水蒸気付与方向s参照)。
外層材11を配した外側面1bは空気が透過するようになっていてもよく、これにより着用者の外側から上述した酸化反応のための酸素を外層材11を介して取り込みうる(酸素取込方向t参照)。このとき水蒸気をより多く着用者に向けて水蒸気付与方向sに送るため、外層材11の水蒸気透過性を内層材12より低くすることが好ましい。また、上記の酸化反応に必要な酸素を着用者と水蒸気発生手段1との間から、例えば伸縮性の外側シート21を介して内層材12から取り込みうるようであれば(酸素取込方向u参照)、外層材11は空気及び水蒸気を実質的に透過させない面になっていてもよい。これにより発生した水蒸気を外部に逃さずに着用者に向けて選択的に付与することができる。
上述のように本実施形態の水蒸気発生手段1は内層材12側に水蒸気を送り出すため、伸縮性シート21に水蒸気発生手段1を取り付ける際には、内側面1aの水蒸気透過性が維持されるよう、例えば水蒸気発生手段の周縁部1cのみで伸縮性シート21に粘着剤等で固定することが好ましい。その他、外包材にポケットを設け、そこに水蒸気発生手段を収納してもよい。
空気や水蒸気における透過性の定量的な指標として通気度がある。本発明において水蒸気発生手段1における通気度とは、一定の圧力のもとで100mlの空気が通過する時間で定義されるJIS P8117によって測定される通気度(以下、JIS通気度とも言う)をいう。したがって、JIS通気度の値が大きいとは空気等の通過に時間がかかることを意味し、通気性が低いことを意味する。逆にJIS通気度の値が小さければ、通気性が高いことを意味する。
本実施形態の水蒸気発生手段1において、外層材11のJIS通気度を内層材12より大きくする態様が挙げられる。これは内層材12より外層材11の通気性を低くすることを意味し、具体的には外層材11を非通気性又は難通気性とする態様が挙げられる。
外層材11を難通気性とする場合、外層材11のJIS通気度を1万〜12万秒/(100m1・6.42cm)とすることが好ましく、3万〜9万秒/(100m1・6.42cm)とすることがより好ましく、5万〜7万秒/(100ml・6.42cm)とすることが特に好ましい。このようにすることで、外層材11が空気を内部に取り込みうる一方(酸素取込方向t参照)、水蒸気は外層材11を通過しにくいため、内層材12を通じて優先的に着用者側(水蒸気付与方向s)に送り出される。また、外層材11の全面から空気が取り込まれるため、水蒸気発生手段1の内部空間14の全体にわたって空気が安定に供給され、水蒸気発生体13を均一に発熱させることができる。これにより蒸気温熱を内層材12から着用者にむらなく付与することができる。
外層材11は先に述べたように難気性とすることが好ましく、さらに内層材12の通気性ないし透湿性のバランスを調整し、空気の系内への流入量及び水蒸気の所定の方向への放出量を所望の範囲にすることが好ましい。この観点から、内層材12のJIS通気度と外層材11のJIS通気度との比(内層材/外層材)を0.01〜0.7とすることが好ましく、0.1〜0.5とすることがより好ましく、0.2〜0.4とすることが特に好ましい。この他、外層材11として非通気性のものを用いたときには、水蒸気発生体13への空気の供給が内層材12を通じて行われるようにする態様が挙げられる(空気供給方向u参照)。
内層材12のJIS通気度は、外層材11が難通気性であるか非通気性であるかを問わず、100〜5万秒/(100ml・6.42cm)であることが好ましく、1000〜4万秒/(100ml・6.42cm)であることがより好ましく、1万〜3万秒/(100ml・6.42cm)であることが特に好ましい。
内層材12及び外層材11としてどのようなシート材を用いるかは、シート材の通気度、透湿度、風合い、肌触り、強度、被酸化性金属等の粉体の漏れ出し防止等を考慮して適宜決定すればよい。通気性を有し、かつ、粉体の漏れ出しを防止するシート材としては、メルトブローン不織布や透湿性フィルムが好適に用いられる。透湿性フィルムは、熱可塑性樹脂及び該樹脂と相溶性のない有機又は無機のフィラーの溶融混練り物をフィルム状に成形し、一軸又は二軸延伸して得られたものであり、微細な多孔質構造になっている。強度を付与する目的で用いられるシート材としては、スパンボンド不織布が好適に用いられる。また風合いを良好にする目的で用いられるシート材としては、サーマルボンド不織布が好適に用いられる。種々の通気度及び透湿度を有するシート材を組み合わせて積層シートを構成することで、各通気面の通気度及び透湿度を所望の値に設定する自由度を高めてもよい。
水蒸気発生体13は、被酸化性金属、反応促進剤、電解質、及び水を含むことが好ましく、さらに繊維状物を含有させ繊維シートにすることがより好ましい。このとき、水蒸気発生体13を、被酸化性金属、反応促進剤、及び繊維状物を含有する成形シートに、電解質水溶液を含有させてもよい。このようなシート状の水蒸気発生体13としては、湿式抄造により製造されたシート状物や、発熱粉体を紙等で挟持してなる積層体等が挙げられる。シート状に成形するには、例えば特開2003−102761号公報に記載の湿式抄造法や、ダイコーターを用いたエクストルージョン法を用いることができる。一方、水蒸気発生体13を発熱粉体からなるものとする場合には、発熱粉体は被酸化性金属、反応促進剤、保水剤、電解質及び水を含んで構成されていることが好ましい。このとき着用者の体にフィットするようシート状にすることが好ましい。またシート状にすることにより、粉体としたときと比較して発熱の温度分布を均一化することができ、また上記の繊維状物は通常被酸化性金属の担持能力が高く酸素との反応性が高まる点からも有利である。
また前記と同様に良好なおむつ装着時のフィット性を得る点から、水蒸気発生手段1の厚さを0.1〜5mmとすることが好ましく、0.3〜4.0mmとすることがより好ましい。さらに同様の理由により、水蒸気発生手段1の重さを1〜30gとすることが好ましく、10〜15gとすることがより好ましい。
水蒸気発生手段1を取り付けた本実施形態のおむつ10を着用すると、温かい水蒸気が着用者に送られ、その皮膚の温度を34〜42℃に温めることができる。そして、この温度を例えば3時間以上持続するようにすることができる。このとき蒸気温熱による作用により、着用者の体の所定の部分を入浴時のように心地よく温めることができ、例えば尿漏れや頻尿等の改善に効果を奏する下腹部や腰のあたりを優しく温めることができる。本実施形態のおむつ10においては、水蒸気発生手段1が取り付けられた波状凹凸領域(A)における上記外側シート21を伸縮性シート材で構成したため、とくに水蒸気発生手段1から送り出された水蒸気が効果的に透過し着用者に到達する。
具体的に、本発明における外包材の波状凹凸領域(A)の、以下に示される通気度(以下、KES通気度とも言う)は、伸縮性シートの50%伸張時において、水蒸気発生手段1を外包材2の肌非当接面側に設けた場合には200cc/cm・秒以上であることが好ましく、300cc/cm・秒以上であることがより好ましい。この範囲とすることで水蒸気を着用者へ有効に供給することができるため好ましい。一方、水蒸気発生手段1の取り付け位置が外包材2の肌当接面側である場合には、700cc/cm・秒以下であることが好ましく、500cc/cm・秒以下であることがより好ましい。この範囲とすることで吸収性物品内で水蒸気による効果を発揮できるように保持しうるため好ましい。なお、本発明において外包材のKES通気度は以下のようにして測定される。
外包材のサンプル片を用意し、通気度測定装置(例えば、カトーテック(株)製 KES−F8−API〔商品名〕)を用いてサンプル片をおむつ幅方向に50%伸長した状態で通気抵抗R(kPa・秒/m)を測定する。これを用いて次式から通気度Qを算出する。
Q=12.5/R
本実施形態のおむつ10は着用時に通常伸縮シートが伸長率30〜60%の状態になるため、着用時の通気度としては、ほぼ上記伸長時のKES通気度にまで高められている(通気性が高められている)。そのため、伸縮シートの水蒸気透過性は着用時に一層高められ、水蒸気発生手段1から送り出された温かい水蒸気が、非伸縮性のシートを用いたのでは得られないほど効果的に、着用者の肌にまで付与される。なお、本発明において伸長率とは、特に断らない限り、伸長時の長さを「A」、非伸長時の長さを「B」としたときに、(A−B)/Bで表される値の百分率をいう。伸縮シートにおいて縦方向及び横方向の伸長率が異なるときには、特に断らない限り、後述する最大伸度の大きい方向の伸長率でいう。
また、伸縮シートはシート面全体で伸縮するため、着用者の動きに応じて着用者とおむつとの間もしくはおむつ内部の空間が立体的に変形し、空気や水蒸気の出入りが促進される。具体的に本実施形態のおむつ10でいうと、着用者の下腹部の動きに応じて、伸縮性の外側シート21が前身頃部15fの広い領域において面で伸縮するため、伸縮性の外側シート21と非伸縮性の内側シート23が部分的に接着されている場合には、この外側シート21と内側シート23との間の非接合部(空間)17の形状が立体的に変化する(図3参照)。この空間17は、おむつ着用時に非伸縮性の内側シート23が凸状部18をなすと、トンネル状空間7を形成する。その結果、空間17ないしはトンネル状空間7の空間体積が大きくなったり小さくなったりして、あたかもポンプのように作用し、水蒸気発生手段1から発生させた水蒸気の着用者側への送り出しを促進する。他方、上記空間の特有の断熱保温効果により蒸気温熱による作用が一層高まる。このような伸縮性シート21と非伸縮性シート23とを重ね合わせたことによる動的な作用は後身頃部15r(着用者の腰部)においても同様であり、また後述するように水蒸気発生手段1をおむつ肌当接面側iに設ける形態においても同様である。
さらに、本実施形態のおむつ10においては肌当接面側に凸状部が突出する波状凹凸領域(A)を有するため、凸状部の内部空間7だけでなく、起伏のある領域(A)表面と人肌との間にできる空間の断熱作用が相俟って一層高い蒸気温熱の保温効果を示す。また、凸状部が示す領域(A)表面の起伏により肌面との接触面積が低減されるため、温められたシート面が過度に肌に接触して低温やけどをするようなことを効果的に防止する。
さらに、本実施形態のおむつは、外包材2における着用者の胴周りにあたるおむつ上部15が伸縮シートで形成されているため、この部分に多数の弾性部材を用いることなくおむつのフィット性が得られ、良好な蒸気温熱の伝達作用を妨げずに実現する。すなわち、
本実施形態のおむつ10によれば外側シート21が伸縮性を有するので多数の弾性部材を用いなくとも、おむつを体にフィットさせることができる。このため、多数の弾性部材を固定するよう通気性の低い粘着剤等で内側シート23と外側シート21とを全域で接着する必要がなく(ただし、サイドシール部9等必要に応じて粘着剤等に部分的に接合してもよい。)、広い領域で非接合部(空間)17が保持される。これにより水蒸気発生手段が面した伸縮性シート21と非伸縮性シート23とを重ね合わせた波状凹凸領域(A)による通気性が妨げられず、先に述べた伸縮シート自体がもつ特に伸長時に高まる通気性と相俟って、良好な蒸気温熱の伝達作用が得られる。
上記の良好な水蒸気ないし空気の透過性を維持しうる点で、波状凹凸領域(A)における伸縮性シート21と非伸縮性シート23との間に接着領域を設ける場合、該領域(A)の全面積に対する粘着剤を塗布した面積の比率を50〜95%にすることが好ましく、55〜80%にすることがより好ましい。また、伸縮性シート21と非伸縮性シート23とを全面接着するとしても、接着剤の坪量として0.5〜5.0g/m、特に1.0〜3.0g/mとすることが通気性及び着用者への水蒸気熱の伝達の観点から好ましい。
さらに伸縮性シート21は着用者の体の起伏に沿って面で収縮し、臀部から腰及び下腹部にかけた丸みを帯びた部分にも良好にフィットする。このため、線で圧縮する長尺弾性部材と異なり、水蒸気発生手段1のフィット性が高まる。そして、押圧される部分の強弱のムラが抑えられ水蒸気が均一に付与されるため、温度ムラのない良好な蒸気温熱が着用者に付与される。
伸縮性シートとしては、例えば伸縮性の不織布が挙げられる。具体的には例えば、弾性繊維層の少なくとも一面に実質的に非弾性の非弾性繊維層が配され、両繊維層は、弾性繊維層の構成繊維が繊維形態を保った状態で、繊維交点の熱融着によって全面接合されており、非弾性繊維層の構成繊維の一部が弾性繊維層に入り込んだ状態、及び/又は、弾性繊維層の構成繊維の一部が非弾性繊維層に入り込んだ状態になっている伸縮性不織布が挙げられる。
この伸縮性不織布は、柔らかな風合いを有し、十分な通気性を有するものであり、またべたつき感がなく、更に毛羽立ちの発生が抑えられる点で好ましい。この伸縮性不織布について図面を参照しながらさらに詳しく説明する。図6は伸縮性不織布の好ましい実施形態の要部を模式的に示す断面図である。この伸縮性不織布90は、弾性繊維層91の両面に、同一の又は異なる、実質的に非弾性の非弾性繊維層92,93が積層されている。弾性繊維層91と、非弾性繊維層92,93とは、弾性繊維層91の構成繊維が繊維形態を保った状態で、繊維交点の熱融着によって全面で接合されている。つまり部分接合されている伸縮性不織布とは接合状態が異なっている。
弾性繊維層91と、非弾性繊維層92,93とが全面接合されているこの伸縮性不織布90においては、弾性繊維層91と、非弾性繊維層92,93との界面及びその近傍において、弾性繊維層91の構成繊維と、非弾性繊維層92,93の構成繊維との交点が熱融着しており、実質的に全面で均一に接合されている。全面で接合されていることによって、弾性繊維層91と、非弾性繊維層92,93との間に浮きが生じること(両層が離間して空間が形成されること)が防止される。両層間に浮きが生じると、弾性繊維層と非弾性繊維層との一体感がなくなり伸縮性不織布90の風合いが低下することがあるが、そのようなことなく一層の不織布のような一体感が得られる。
弾性繊維層91の構成繊維が繊維形態を保った状態とは、弾性繊維層91の構成繊維のほとんどが、熱や圧力等を付与された場合であっても、フィルム状、又はフィルム−繊維構造に変形していない状態をいう。このように弾性繊維層91の構成繊維が繊維形態を保った状態にあることで、十分な通気性が付与されるという利点がある。
2つの非弾性繊維層92,93のうちの少なくとも一方においては、その構成繊維の一部が弾性繊維層91に入り込んだ状態、及び/又は、弾性繊維層の構成繊維の一部が少なくとも一方の非弾性繊維層92,93に入り込んだ状態になっている。このような状態になっていることで、弾性繊維層91と、非弾性繊維層92,93との一体化が促進され、両層間に浮きが生じることが一層効果的に防止される。結果としてそれぞれの層の表面に追従した形で層と層が組み合わさっている状態となる。非弾性繊維層の構成繊維を弾性繊維層91に入り込ませる、及び/又は、弾性繊維層の構成繊維を非弾性繊維層に入り込ませるには、エアスルー法を用いることが好ましい。
弾性繊維層91は、伸ばすことができ且つ伸ばした力から解放したときに収縮する性質を有するものである。弾性繊維層91は、少なくとも面と平行な一方向において、100%伸長後に収縮させたときの残留歪みが20%以下、特に10%以下であることが好ましい。この値は、少なくとも、MD方向及びCD方向の何れか一方において満足することが好ましく、両方向において満足することがより好ましい。
弾性繊維層91は弾性を有する繊維の集合体であるが、伸縮弾性を損なわない限りにおいて非弾性繊維が含まれていてもよい。弾性を有する繊維は連続繊維でもよく、或いは短繊維でもよい。弾性を有する繊維の成形方法には、例えば、溶融した樹脂をノズル孔より押し出し二の押し出された溶融状態の樹脂を熱風により伸長させることによって繊維を細くするメルトブローン法、半溶融状態の樹脂を冷風や機械的ドロー比によって延伸するスパンボンド法がある。また、溶融紡糸法の一種であるスピニングブローン法がある。
弾性繊維層91の構成繊維としては、例えば熱可塑性エラストマーやゴムなどを原料とする繊維を用いることができる。特に熱可塑性エラストマーを原料とする繊維は、通常の熱可塑性樹脂と同様に押出機を用いた溶融紡糸が可能であり、またそのようにして得られた繊維は熱融着させやすいので、エアスルー不織布を基本構成とする本実施形態の伸縮性不織布に好適である。熱可塑性エラストマーとしては、SBS、SIS、SEBS、SEPS等のスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマーを挙げることができる。これらは一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。またこれらの樹脂からなる芯鞘型又はサイド・バイ・サイド型の複合繊維を用いることもできる。特にスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、又はそれらを組み合わせて用いることが、弾性繊維の成形性、伸縮特性、コストの面で好ましい。
非弾性繊維層92,93は、伸長性を有するが、実質的に非弾性のものである。ここでいう、伸長性は、構成繊維自体が伸長する場合と、構成繊維自体は伸長しなくても、繊維どうしの交点において熱融着していた両繊維どうしが離れたり、繊維どうしの熱融着等により複数本の繊維で形成された立体構造が構造的に変化したり、構成繊維がちぎれたりして、繊維層全体として伸長する場合のいずれであってもよい。
非弾性繊維層92,93を構成する繊維としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル(PETやPBT)、ポリアミド等からなる繊維等が挙げられる。非弾性繊維層92,93を構成する繊維は、短繊維でも長繊維でもよく、親水性でも疎水性でもよい。また、芯鞘型又はサイド・バイ・サイドの複合繊維、分割繊維、異形断面繊維、捲縮繊維、熱収縮繊維等を用いることもできる。これらの繊維は一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。非弾性繊維層92,93は、連続フィラメント又は短繊維のウエブ又は不織布でもよい。特に、短繊維のウエブであることが、厚みのある嵩高な非弾性繊維層92,93を形成し得る点から好ましい。2つの非弾性繊維層92,93は、構成繊維の材料、坪量、厚み等に関して同じであってもよく、或いは異なっていてもよい。芯鞘型の複合繊維の場合、芯がPET、PP、鞘が低融点PET、PP・PEが好ましい。特にこれらの複合繊維を用いると、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー等を好ましく含む弾性繊維層の構成繊維との熱融着が強くなり、層剥離が起こりにくい点で好ましい。
上記の伸縮性不織布90は、その面内方向の少なくとも一方向に伸縮性を有するが、面内のすべての方向に伸縮性を有していてもよい。その場合には、方向によって伸縮性の程度が異なることは妨げられない。伸縮する方向に関し伸縮性の程度は100%伸長時の荷重が20〜500cN/25mmであることが好ましく、特に40〜150cN/25mmであることがより好ましい。また100%伸長状態から収縮させたときの残留歪みが15%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。
また、上記の伸縮シート90として特開2007−138374号公報に記載の内容を参照することができ、その製造方法については特開2007−84966号公報、特開2007−22066号公報などを参考にしてもよい。
伸縮性シートとしては、上述した伸縮性不織布90以外にも、例えばそこで用いられている弾性繊維層91の材料からなるシートをそのまま伸縮シートとして用いてもよい。例えば、上述したように熱可塑性エラストマーからなるシートが挙げられ、具体的には特開2004−244791号公報に開示された、ポリウレタンエラストマーからなる繊維を含む混合繊維からなる不織布を用いてもよい。
伸縮性シートは、水蒸気透過性ないし通気性の維持を考慮し、さらに十分な伸縮性と強度を得る点から、シートの厚さを0.5〜3.0mmとすることが好ましく、1.0〜2.0mmとすることがより好ましい。伸縮性シートの坪量については20〜100g/mとすることが好ましく、30〜60g/mとすることがより好ましい。
非伸縮性シートとしては、不織布において通常のものを用いることができるが、本実施形態のおむつ10における内側シート23においてとくに水蒸気透過性を保持させるときには、スパンボンド不織布やエアスルー不織布を用いることが好ましい。水蒸気透過性を十分に確保する観点、十分な強度を維持する観点及び適度な柔軟性を維持する観点では、内側シートを構成する不織布はその坪量が10〜100g/mであることが好ましく、15〜35g/mであることがより好ましい。上記の非伸縮性の不織布の通気度は400〜3000cc/cm・秒であることが好ましい。
ところで、水蒸気発生手段1から発生させた水蒸気が吸収体8に当たり吸収されてしまうと、着用者への水蒸気の十分な付与が実現されない。また逆に、吸収体8から***液等が漏れ出て水蒸気発生手段1に到達してしまうと、水蒸気の発生に影響を与えることもある。そこで本実施形態のおむつにおいては、吸収体8と水蒸気発生手段1との間に間隙tを設け(図4参照)、水蒸気発生手段1から発生する水蒸気が直接吸収体8にかからないように、また逆に吸収体から液体が水蒸気発生手段に滲み出てこないように、水蒸気発生手段を吸収体の配置されていない部分に配設することが好ましい。
このとき、水蒸気発生手段1と吸収体8との間隙tに水分移動阻止手段として、ウエストバリアカフとなる非透湿性及び液不透過性シートを設けてもよい。
図7は、本発明の吸収性物品の別の実施形態のパンツ型おむつ20を模式的に示す展開断面図である(同図は、図3に示した展開したおむつのIV−IV線断面として別の実施形態を示したものである。)。本実施形態のおむつ20においては、水蒸気発生手段1がおむつ肌当接面側iに設けられている。具体的には、おむつ上部15の内側シート23の内面に水蒸気発生手段1が取り付けられている。
ここで、水蒸気発生手段1の水蒸気を付与する面(内側面)1a(図5に示した水蒸気発生手段でいうと内層材12が配された面)が着用者側に向けられ、シート材を介さずに直接着用者の肌に当接しうるようにされている。一方、水蒸気発生手段1の水蒸気を送り出すのと反対の面(外側面)1b(図5に示した水蒸気発生手段でいうと外層材11が配された面)が、外包材2の内側シート23に接するように取り付けられている。
本実施形態のおむつ20においては上述のとおり水蒸気を付与する内側面1aをシート材を介さずに直接着用者の肌に当接させることができるため、発生した蒸気温熱を効果的に着用者に伝えることができる。また、外側面1bに接する内側シート23が通気性の高い非伸縮シートで形成され、さらにその外側の外側シート21が伸縮性のシートで形成されているため、おむつ外側から十分に空気を取り込みうる。このような、伸縮シートによる高い通気作用は上述したおむつ10と同様である。さらに、内側シート23と外側シート21との間に多数の弾性部材を配したり通気性の低い粘着剤による全面接着を要したりしないことによる通気性の維持も同様である。このほか、水蒸気発生手段の内側面1aからも、着用者の肌との隙間を介して空気が取り込まれる。このようにして、おむつの外包材2によって空気の出入りが遮断されることなく、良好な通気性と蒸気温熱の伝達・保温性とが維持される。本実施形態のおむつ20においては、吸収体8が長手方向に2つに分割されている。より詳しくいうと、吸収体8は、水蒸気発生手段1が配された前身項側胴回り部15fないしその近傍に位置する吸収体部材8aと、股下部16から後身項側胴回り部15rにかけて位置する吸収体部材8bとからなる。そして、吸収体部材8aと8bとは離間部19で離間されている。本実施形態のおむつ20においては、とくに吸収体8と水蒸気発生手段1とが同じ肌当接面側に配置されているため、両者のもつ水蒸気発生作用と液吸収作用とが干渉しやすい。このため、両者の機能を長時間維持する点で、このように分割・離間された吸収体構造とすることが好ましい。離間部19の離間距離は特に限定されないが、水分の移行を防ぐこと及び***液を漏らさない観点から5〜50mmであることが好ましい。
前記実施形態のおむつ10及び20においては、水蒸気発生手段1を1個取り付ける実施態様を示したが、これに代えて水蒸気発生部を2個以上取り付けてもよい。また、前記実施形態では、パンツ型の使い捨ておむつを示したが、これに限られず、ファスニングテープによる締結手段を備えた展開型の使い捨ておむつや、失禁パッド、生理用ナプキンなどの吸収性物品とすることができる。
本発明の一実施形態としてのパンツ型使い捨ておむつを模式的に示す斜視図である。 図1に示すおむつのII−II線断面を拡大して示す断面図である。 図1に示すおむつをサイドシール部分で開き内側からみた展開平面図である。 図3におけるIV−IV線断面を示す展開断面図である。 図4における水蒸気発生手段を拡大して示す断面図である。 伸縮性不織布の一実施形態を模式的に示す拡大断面図である。 本発明の別の実施形態におけるおむつを模式的に示す展開断面図である。
符号の説明
1 水蒸気発生手段
2 外包材
3 ウエスト開口部
4 レッグ開口部
5 ウエストギャザー用弾性部材
6 レッグギャザー用弾性部材
7 トンネル状空間
8 吸収体
9 サイドシール部
10、20 パンツ型おむつ
11 外層材
12 内層材
13 水蒸気発生体
14 水蒸気発生手段内部空間
15 胴回り部(おむつ上部)
16 股下部(おむつ下部)
17 非接合部(空間)
18 凸状部
19 基部
21 外包材上部外側シート(弾性伸縮性シート)
22 外包材下部外側シート(弾性非伸縮性シート)
23 外包材内側シート(弾性非伸縮性シート)
90 伸縮性不織布
91 弾性繊維層
92、93 非弾性繊維層

Claims (9)

  1. 吸収体と、該吸収体よりも非肌当接面側に配される外包材とを有する吸収性物品であって、前記外包材の少なくとも一部は弾性伸縮性シート及び弾性非伸縮性シートから構成され、内部にトンネル状空間を有する凸状部を備えた波状凹凸領域を有し、
    前記波状凹凸領域の少なくとも一部に、水蒸気発生手段が配設されている吸収性物品。
  2. 前記凸状部が肌当接面側に突出しており、
    前記水蒸気発生手段が前記外包材の非肌当接面側に配設されており、該水蒸気発生手段から発生される水蒸気が、前記波状凹凸領域のトンネル状空間内に送り込まれ、さらに肌当接面側に透過され得る請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記吸収性物品が胴回り部と股下部とを有し、前記水蒸気発生手段が、前記胴回り部における着用者の下腹部を温める位置に配置されている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記吸収性物品が胴回り部と股下部とを有し、前記水蒸気発生手段が、前記胴回り部における着用者の腰部を温める位置に配置されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記外包材における波状凹凸領域の坪量が50〜300g/mである請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記水蒸気発生手段が、吸収性物品を平面視したときに前記吸収体が配設されていない部分に配置されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  7. 前記吸収性物品が胴回りに沿わせて用いるものであり、前記水蒸気発生手段は吸収性物品の胴回り部に配されており、前記吸収体は、吸収性物品の胴回り部ないしはその近傍に位置する部分と、これ以外の部分とに離間するように吸収体長手方向に分割されている請求項1〜のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  8. 前記波状凹凸領域の通気度が200〜700cc/cm・秒である請求項1〜のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  9. 前記トンネル状空間が、前記凸状部を構成する弾性伸縮性シート及び弾性非伸縮性シートの毛羽立ちにより繊維の疎な状態として形成されている請求項1〜8のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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