JP5094524B2 - 高周波結合線路および高周波フィルタ - Google Patents

高周波結合線路および高周波フィルタ Download PDF

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Description

本発明は高周波結合線路に関し、特に、マイクロ波帯及びミリ波帯で用いられる高周波結合線路、および、これらの高周波結合線路を用いた高周波フィルタに関するものである。
2つの分布定数線路を平行に近接配置して電磁界結合させた結合線路は、従来からフィルタや方向性結合器の構成要素として広く用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
その代表的なものの一つとして、例えば、先端開放の2つの分布定数線路を互いに逆の向きに平行に並べて構成される2端子回路としての結合線路、いわゆる、インターディジタル形結合線路がある。図13にマイクロストリップ線路で構成したインターディジタル形結合線路を示す。図13において、1は誘電体基板、2は地導体、3a,3bは入出力ストリップ導体、4a,4bは入出力ストリップ導体3a,3bに接続された結合線路ストリップ導体、5は結合線路ストリップ導体4a,4bの間の導体ギャップ、7a,7bは結合線路ストリップ導体4a,4bの先端部の開放端、10は、結合線路ストリップ導体4a,4bを略々平行に配列して相互に電磁界結合させて成る一組の2端子回路結合線路部である。このような構成のインターディジタル形結合線路は、平行に並んで電磁界結合する2つの分布定数線路部分の電気長が90度となる周波数、および、その奇数倍の周波数でもっとも強く結合をし、その一方で、偶数倍の周波数で結合が弱くなるという、図14に示すような周期性のある周波数特性を有する。なお、図14では、電磁界結合する2つの結合線路ストリップ導体4a,4b部分の電気長が90度となる周波数をf0としている。この種の結合線路は、小型化の観点などから、電気長が90度、あるいは、90度未満となる周波数で設計されて用いられることが多い。
特開2004−104588号公報
しかし、結合線路を含む回路の設計周波数で90度の電気長を有するインターディジタル形結合線路では、上記のような、周期性のある周波数特性の関係で、上記設計周波数の3倍などの周波数帯域で設計周波数同様に結合が強くなる。このため、例えば、帯域通過フィルタでは、設計周波数を通過帯域の中心周波数とした場合に中心周波数の3倍付近の周波数帯域では信号が透過しやすくなる。また、回路の小型化の要請や物理的な制約から、結合線路の電気長を90度より短い45度程度に選んだ場合には、2倍の周波数で結合線路の電気長が90度となるため、この場合には設計周波数の2倍付近で信号の透過量が大きくなりやすい。この結合線路部分における周期的な信号の透過のしやすさに加え、フィルタに用いている共振器の高次共振が重畳すると、フィルタの減衰量は著しく劣化するという問題点があった。
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、所定の周波数帯域付近でのみ所要の結合を呈し、その他の周波数帯域で不要な結合が少ない、高周波結合線路を得ることを目的とする。
さらに、このような結合線路を用いて、スプリアス応答の少ない高周波フィルタを得ることを目的とする。
この発明は、一端を短絡端もしくは開放端とするとともに他端に入出力端子を備えた2つの分布定数線路を略々平行に配列して相互に電磁界結合させて成る一組の2端子回路結合線路部と、一端を短絡端もしくは開放端とする1以上のスタブ状分布定数線路とを備え、前記スタブ状分布定数線路は、前記2端子回路結合線路部を構成する前記分布定数線路に対して、略々平行で、かつ、近接して配置され、前記スタブ状分布定数線路の他端を、前記2端子回路結合線路部を構成する前記分布定数線路の前記入出力端子側の前記他端近傍部分に接続したことを特徴とする高周波結合線路である。
この発明は、一端を短絡端もしくは開放端とするとともに他端に入出力端子を備えた2つの分布定数線路を略々平行に配列して相互に電磁界結合させて成る一組の2端子回路結合線路部と、一端を短絡端もしくは開放端とする1以上のスタブ状分布定数線路とを備え、前記スタブ状分布定数線路は、前記2端子回路結合線路部を構成する前記分布定数線路に対して、略々平行で、かつ、近接して配置され、前記スタブ状分布定数線路の他端を、前記2端子回路結合線路部を構成する前記分布定数線路の前記入出力端子側の前記他端近傍部分に接続したことを特徴とする高周波結合線路であるので、所定の周波数帯域付近でのみ所要の結合を呈し、その他の周波数帯域で不要な結合を少なくすることができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る高周波結合線路の構成を示した斜視図である。図1においては、本実施の形態1に係る高周波結合線路として、マイクロストリップ線路形結合線路を例に挙げて示している。図2は、図1の高周波結合線路の等価回路である。これらの図において、1は例えばセラミック材料等から構成された誘電体基板(誘電体層)、2は誘電体基板1の下面に取り付けられた地導体である。3a,3bは、誘電体基板1の上面において、誘電体基板1の左右の一辺にそれぞれ1つの辺を合わせるようにして設けられた、略々矩形の1対の入出力ストリップ導体(入出力端子)である。4a,4bは、誘電体基板1の上面に互いに平行に近接配置され、入出力ストリップ導体3a,3bにそれぞれ接続された、細長い略々長方形の結合線路ストリップ導体(分布定数線路)である。5は、これら2つの結合線路ストリップ導体4a,4bの間の導体ギャップである。6a,6bは、結合線路ストリップ導体4a,4bにそれぞれ取り付けられ、結合線路ストリップ導体4a,4bの長手方向に対して垂直な方向に設けられた、スタブ状ストリップ導体(スタブ状分布定数線路)である。7a,7bは、結合線路ストリップ導体4a,4bの先端部における開放端をそれぞれ示し、8a,8bは、スタブ状ストリップ導体6a,6bの先端部における開放端をそれぞれ示す。9a,9bは、スタブ状ストリップ導体6a,6bの結合線路ストリップ導体4a,4bへの接続部を示している。また、10は、結合線路ストリップ導体4a,4bを略々平行に配列して相互に電磁界結合させて成る一組の2端子回路結合線路部である。図2に示す電気長θはすべて設計周波数f0において30度であり、したがって、結合線路ストリップ導体4a,4bの総電気長は設計周波数f0において略々90度、スタブ状ストリップ導体6a,6bの電気長は略々30度である。
結合線路ストリップ導体4a,4bは、互いに逆向きに配列され、かつ、互いに平行に近接して配置されている。結合線路ストリップ導体4a,4bは、それぞれ、誘電体基板1の上面の上辺および下辺(長手方向の2辺)に略々平行になるように、誘電体基板1の上面の略々中央部分に設けられている。結合線路ストリップ導体4a,4bは、それぞれ、入出力ストリップ導体3a,3bを始点として、そこから延設され、その先端部における開放端7a,7bの位置は、長手方向において、他方の結合線路ストリップ導体4b,4aの始点の位置までとなっている。従って、図1に示すように、誘電体基板1の長手方向において、結合線路ストリップ導体4a,4bと入出力ストリップ導体3a,3bとが並んで設けられている部位はない。また、図1に示すように、スタブ状ストリップ導体6a,6bの結合線路ストリップ導体4a,4bへの接続部9a,9bは、結合線路ストリップ導体4a,4bの中途(図1の例では、長手方向の中央部分付近で、やや開放端7a,7b寄りの位置)に設けられている。
本実施の形態において、必要なことは、結合線路ストリップ導体4a,4bが設計周波数f0において略々90度の電気長を有し、スタブ状ストリップ導体6a,6bが設計周波数f0において略々30度の電気長をそれぞれ有し、かつ、スタブ状ストリップ導体6a,6bの結合線路ストリップ導体4a,4bへの接続部9a,9bが、結合線路ストリップ導体4a,4bの開放端7a,7bから設計周波数f0において略々30度の電気長の位置となるように、配置することである。
このように、本実施の形態に係る高周波結合線路は、一端を短絡端もしくは開放端とし、他端に入出力端子としての入出力ストリップ導体3a,3bを備えた2つの分布定数線路である結合線路ストリップ導体4a,4bを略々平行に配列して相互に電磁界結合させて成る一組の2端子回路結合線路部10と、一端が短絡端もしくは開放端となった一つあるいは複数のスタブ状分布定数線路であるスタブ状ストリップ導体6a,6bとから構成され、スタブ状ストリップ導体6a,6bの他端を、結合線路ストリップ導体4a,4bの中途に接続した構成となっている。
次に動作について説明する。
図3に、設計周波数f0の3倍の周波数における本実施の形態に係る高周波結合線路の等価回路を示す。f0の3倍の周波数では、本図における電気長θはすべて90度となる。スタブ状ストリップ導体6a,6bは、シャントの直列共振をするため、結合線路ストリップ導体4a,4bへの接続部9a,9bにおいて結合線路ストリップ導体4a,4bを地導体2に短絡する。したがって、図3(a)のような等価回路が得られる。図3(a)の3つの結合線路部位をそれぞれ個別に2端子回路で書き直すと、図3(b)となる。中央部の結合線路は、2つの先端短絡線路を逆向きにならべて結合させたものであり、このような結合線路は電気長が90度となると電気長270度(−90度)の分布定数線路と等価に振舞うことが知られている。このため、図3(c)のような回路が得られる。したがって、本実施の形態の高周波結合線路は、設計周波数の3倍の周波数においては、2つの1/4波長共振器を用いた2段の帯域阻止フィルタと等価となることが判る。このため、3倍の周波数付近では、信号の透過が抑制されることとなり、本実施の形態の高周波結合線路は、図4に示すような周波数特性を呈する。
このように、本実施の形態1の高周波結合線路は、結合線路ストリップ導体4a,4bに取り付けたスタブ状ストリップ導体6a,6bと、その電気長、ならびに、その取り付け位置等が適切に選ばれており、設計周波数で90度の電気長を有する通常のインターディジタル型結合線路とは異なり、設計周波数の3倍の周波数付近において通過損失が大きくなる。このため、設計周波数以外の周波数での不要な信号の透過が少ないという効果を有する。これにより、所定の周波数帯域付近でのみ所要の結合を呈し、その他の周波数帯域で不要な結合が少ない、高周波結合線路を得ることができる。また、結合線路ストリップ導体4a,4bの幅や導体ギャップ5の寸法、スタブ状ストリップ導体6a,6bの幅などを適切に選ぶことで、本実施の形態に係る高周波結合線路を帯域通過フィルタとして動作させることも可能であり、その場合には、従来の結合線路を用いた場合に比べ、通過帯域の高域側で不要なスプリアス応答の少ないフィルタが得られる効果がある。
実施の形態2.
図5は、本発明の実施の形態2に係る高周波結合線路の構成を示した斜視図である。図5においては、本実施の形態2に係る高周波結合線路として、マイクロストリップ線路形結合線路を例に挙げて示している。図6は図5の結合線路の等価回路である。これらの図において、符号1〜9は実施の形態1と同様である。また、図6に示す電気長θは、すべて設計周波数f0において30度である点も実施の形態1の高周波結合線路と同様である。ただし、本実施の形態の高周波結合線路では、図5に示すように、スタブ状ストリップ導体6a,6bが、結合線路ストリップ導体4a,4bに対して、それぞれ略々平行に近接配置され、スタブ状ストリップ導体6a,6bとスタブ状ストリップ導体6a,6bとが電磁界結合している点が異なっている。図5の例では、結合線路ストリップ導体4a,4bの先端近傍の一部分(すなわち、開放端7a,7b近傍の所定の長さ部分)だけが二股に分かれており、その一方が、スタブ状ストリップ導体6a,6bを構成しており、他方が、結合線路ストリップ導体4a,4bの先端部となっている。図5の例では、結合線路ストリップ導体4a,4bの先端部の幅の方が、スタブ状ストリップ導体6a,6bの幅より、若干太くなっている。また、本実施の形態2においては、結合線路ストリップ導体4a,4bが設計周波数において略々90度の電気長を有し、スタブ状ストリップ導体6a,6bが設計周波数において略々30度の電気長をそれぞれ有し、かつ、スタブ状ストリップ導体6a,6bの結合線路ストリップ導体4a,4bへの接続部9a,9bが、結合線路ストリップ導体4a,4bの中途の位置となるように配置されている。他の構成は、上記の実施の形態1と同じであるため、ここでは、その説明を省略する。
本実施の形態2の高周波結合線路の動作は基本的に上記の実施の形態1の高周波結合線路と同様であるが、本実施の形態2においては、スタブ状ストリップ導体6a,6bが、結合線路ストリップ導体4a,4bと電磁界結合しており、このため、スタブをシャントの直列共振回路とみなした際の外部Qは電磁界結合していない場合に比べて大きくなる特徴がある。スタブ状ストリップ導体6a,6bは、設計周波数の3倍帯域で信号の透過を減少させるが、設計周波数における結合線路としての特性にも影響を与える。このため、スタブ状ストリップ導体6a,6bの幅は、必要最小限とするのが望ましいが、誘電体基板の製造ルールの関係上、実現できるスタブ状ストリップ導体6a,6bの幅には限界がある。本実施の形態2の結合線路のスタブ状ストリップ導体6a,6bは、上記のように、結合線路ストリップ導体と電磁界結合をすることで外部Q値が大きくなっているため、結合線路ストリップ導体4a,4bとは電磁界結合していない、幅の小さいスタブ状ストリップ導体4a,4bと等価に振舞うことになる。したがって、本実施の形態2の高周波結合線路は、実施の形態1の高周波結合線路の有する効果に加え、結合線路の設計周波数f0における特性の劣化が少なく、また、幅の小さい導体パターンを要求しないという点で製造しやすいという効果を有する。さらには、スタブ状ストリップ導体6が結合線路ストリップ導体4に沿って配置されるため、結合線路として回路の幅が小さく、小型であるという効果も呈する。
実施の形態3.
図7は、本発明の実施の形態3に係る高周波結合線路の構成を示した斜視図である。図7においては、本実施の形態3に係る高周波結合線路として、マイクロストリップ線路形結合線路を例に挙げて示している。図8は、図7の結合線路の等価回路である。これらの図において、符号1〜9は上記の実施の形態1および2と同様である。図8(a)に示す電気長θはすべて設計周波数f0において45度、図8(b),(c)は設計周波数の2倍の周波数での回路に相当し、電気長θはすべて90度である。本実施の形態3の高周波結合線路においては、スタブ状ストリップ導体6a,6bが結合線路ストリップ導体4a,4bに平行にかつ近接して配置されている点は上記の実施の形態2と同じであるが、スタブ状ストリップ導体6a,6bが、長手方向に、結合線路ストリップ導体4a,4bと同じ長さを有している点が上記の実施の形態2と異なる。
本実施の形態3の高周波結合線路は、結合線路ストリップ導体4a,4bおよびスタブ状ストリップ導体6a,6bの設計周波数での電気長がいずれも45度となっており、90度より短いため、信号の透過レベルは設計周波数の2倍の周波数および2倍の周波数の奇数倍の周波数において大きくなる。本実施の形態3においても、スタブ状ストリップ導体6a,6bが、結合線路ストリップ導体4a,4bと電磁界結合しているため、スタブ状ストリップ導体6a,6bをシャントの直列共振回路とみなした際の外部Q値は電磁界結合していない同一幅のスタブ状ストリップ導体のそれより大きくなる。したがって、結合線路ストリップ導体4a,4bと電磁界結合したスタブ状ストリップ導体4a,4bは、結合線路ストリップ導体4a,4bと電磁界結合していない幅の小さいスタブ状ストリップ導体6a,6bと等価とみなせる。したがって、図8(a)の回路は、設計周波数の2倍の帯域で図8(b)のように表せる。本図の中央部の結合線路は電気長が90度の奇数倍のときには、電気長が90度の奇数倍の分布定数線路と等価となるから、図8(b)の回路は図8(c)のように書き換えられる。図8(c)の回路は2段の帯域阻止フィルタの回路であり、これより、本実施の形態の高周波結合線路は、2倍の周波数の奇数倍の周波数において通過損失が大きくなることが判る。こうして、本実施の形態の高周波結合線路は、図9のような周波数特性を呈する。
本実施の形態3の高周波結合線路により得られる効果は、上記の実施の形態2と基本的に同様であるが、設計周波数での結合線路ストリップ導体4a,4b部分の電気長が90度未満の場合には、本実施の形態のように、スタブ状ストリップ導体6a,6bを結合線路ストリップ導体4a,4bとほぼ同じ長さとして電磁界結合させることで、設計周波数より高い周波数域での不要な信号の等価を効果的に抑圧できる。また、電磁界結合させることでスタブ状ストリップ導体6a,6bの外部Q値を大きくできるため、設計周波数におけるスタブ状ストリップ導体6a,6b追加による結合特性への悪影響を最小限にとどめることが出来るという効果がある。
実施の形態4.
図10は、本発明の実施の形態4に係る高周波フィルタの構成を示した斜視図である。図10は、本実施の形態4に係る高周波フィルタとして、マイクロストリップ線路形帯域通過フィルタを例にして記載されている。図11は、図10の高周波フィルタの等価回路である。これらの図に示された、符号1〜7は、実施の形態1と同様である。図11(a)に示す電気長θ1は設計周波数f0において90度、θ2は設計周波数f0において30度である。
本実施の形態4の高周波フィルタにおいては、図10に示すように、スタブ状ストリップ導体6−1a及び6−3bを、それぞれ、結合線路ストリップ導体4−1aと入出力ストリップ導体3aの接続位置、および、結合線路ストリップ導体4−3bと入出力ストリップ導体3bの接続位置に取り付けるとともに、結合線路ストリップ導体4−1a及び4−3bに対してそれぞれ略々平行に沿わせて電磁界結合させて構成し、スタブ状ストリップ導体6−1aおよび6−3bを3倍帯域で90度となるよう設計周波数f0で30度の電気長として、第1の高周波結合線路を形成している。
また、図10に示すように、結合線路ストリップ導体4−1aの一端は入出力ストリップ導体3aに接続され、他端の先端部は開放端または短絡端7−1aとなっている。同様に、結合線路ストリップ導体4−3bの一端は入出力ストリップ導体3bに接続され、他端の先端部は開放端または短絡端7−3bとなっている。
また、当該第1の高周波結合線路を構成している2つの結合線路ストリップ導体4−1aと4−3bとの間に、結合線路ストリップ導体4−2aおよび4−1bから構成される第2の高周波結合線路と、結合線路ストリップ導体4−2bおよび4−3aから構成される第3の高周波結合線路とが、介在されている。第2の高周波結合線路は、図10に示すように、スタブ状ストリップ導体6−2a,6−1bを、それぞれ、結合線路ストリップ導体4−2a,4−1bに対して略々平行かつ近傍に配置して、それらを電磁界結合させて構成されている。また、同様に、第3の高周波結合線路は、スタブ状ストリップ導体6−3a,6−2bを、それぞれ、結合線路ストリップ導体4−3a,4−2bに対して略々平行かつ近傍に配置して電磁界結合させて構成されている。また、結合線路ストリップ導体4−2aおよび4−1bの一端は互いに接続され、それぞれの他端は開放端または短絡端7−2aおよび7−1bとなっている。同様に、結合線路ストリップ導体4−3aおよび4−2bの一端は互いに接続され、それぞれの他端は開放端又は短絡端7−3aおよび7−2bとなっている。
また、図10に示すように、結合線路ストリップ導体4−1aと4−1bとの間には導体ギャップ5−1が設けられ、これらは互いに電磁界結合されている。また、結合線路ストリップ導体4−2aと4−2bとの間には導体ギャップ5−2が設けられ、これらも互いに電磁界結合されており、同様に、結合線路ストリップ導体4−3aと4−3bとの間には導体ギャップ5−3が設けられて、これらも互いに電磁界結合されている。
このように、本実施の形態4の高周波フィルタは、第1〜第3の3つの高周波結合線路を縦続接続してなるフィルタである。なお、図10および図11においては明確に記載していないが、隣り合う高周波結合線路の間には、短い分布定数線路を介在させて共振周波数f0を調整しても勿論よい。
また、本実施の形態においても、第1の高周波結合線路においては、2つの結合線路ストリップ導体4が、一端7を短絡端もしくは開放端とし、他端に入出力端子である入出力ストリップ導体3a,3bを備え、それらの結合線路ストリップ導体4が略々平行に配列されており、また、スタブ状ストリップ導体6の一端を短絡端もしくは開放端とし、他端を結合線路ストリップ導体4の入出力ストリップ導体3側の他端近傍部分(あるいは、(前記結合線路ストリップ導体4の短絡端もしくは開放端である一端と入出力ストリップ導体3側の他端との間の中途部分)に接続している。
但し、本実施の形態4においては、図10に示したように、スタブ状ストリップ導体6−1aおよび6−3bが入出力ストリップ導体3側端近傍部分に接続されているが、図7の構成と違って、スタブ状ストリップ導体6−1aおよび6−3bと結合線路ストリップ導体4−1aおよび4−3bとの長さが異なっている。また、同様に、スタブ状ストリップ導体6−2aおよび6−1bと結合線路ストリップ導体4−2aおよび4−1bとの長さが異なり、スタブ状ストリップ導体6−3aおよび6−2bと結合線路ストリップ導体4−3aおよび4−2bとの長さが異なっている。しかしながら、本実施の形態は、図10に示した構成に限らず、上述の実施の形態1〜3で示した結合線路ストリップ導体4およびスタブ状ストリップ導体6のいずれの構成を適用してもよいこととする。
なお、図10の例では、第1〜第3の3つの高周波結合線路を従属接続してなるフィルタについて示しているが、この場合に限らず、第1の高周波結合線路だけで構成するようにしてもよい。
本実施の形態においては、設計周波数f0の3倍の周波数でスタブ状ストリップ導体が90度の長さとなり、スタブ状ストリップ導体の間のインターディジタル型結合線路が電気長270度となる。インターディジタル型結合線路部分は電気長270度の分布定数線路と等価となることから、設計周波数の3倍の周波数では、本フィルタは、図11(b)のような等価回路で表され、結局、4段相当の帯域阻止フィルタとして動作をする。したがって、本フィルタでは設計周波数の3倍の周波数では通貨損失が大きくなるため、周波数特性は、図12のようになる。このように、本実施の形態によれば、通過帯域の高域側で不要な信号の透過が少なく、広い周波数範囲にわたって良好な減衰特性を有する帯域通過フィルタを得られる特徴がある。
なお、以上の実施の形態1〜4の説明においては、説明を簡単にするため、マイクロストリップ線路構造を前提に説明をしてきたが、ほかの線路形態、たとえば、ストリップ線路、コプレーナ線路等であってもよく、いずれの場合も同様な効果を期待できることはいうまでもない。
本発明の実施の形態1におけるマイクロストリップ線路形結合線路の斜視図である。 本発明の実施の形態1における結合線路の等価回路である。 本発明の実施の形態1における結合線路の等価回路で、設計周波数の3倍の周波数での本結合線路の動作を説明する回路図である。 本発明の実施の形態1における結合線路の概略の周波数特性をグラフで示す説明図である。 本発明の実施の形態2におけるマイクロストリップ線路形結合線路の斜視図である。 本発明の実施の形態2における結合線路の等価回路である。 本発明の実施の形態3におけるマイクロストリップ線路形結合線路の斜視図である。 本発明の実施の形態3における結合線路の等価回路である。 本発明の実施の形態3における結合線路の周波数特性をグラフで示す説明図である。 本発明の実施の形態4におけるマイクロストリップ線路形帯域通過フィルタの斜視図である。 本発明の実施の形態4のフィルタの等価回路である。 本発明の実施の形態4のフィルタの概略の周波数特性をグラフで示す説明図である。 従来のマイクロストリップ線路形結合線路の斜視図である。 従来の結合線路の周波数特性を示す図である。
符号の説明
1 誘電体基板(誘電体層)、2 地導体、3a,3b 入出力ストリップ導体、4a,4b,4−1a,4−2a,4−2b,4−1b,4−2b,4−3b 結合線路ストリップ導体、5,5−1,5−2,5−3 導体ギャップ、6,6−1a,6−2a,6−3a,6−1b,6−2b,6−3b スタブ状ストリップ導体、7a,7b,7−1a,7−2a,7−3a,7−1b,7−2b,7−3b 開放端、8a,8b 開放端、9a,9b 接続部、10 2端子回路結合線路部。

Claims (3)

  1. 一端を短絡端もしくは開放端とするとともに他端に入出力端子を備えた2つの分布定数線路を略々平行に配列して相互に電磁界結合させて成る一組の2端子回路結合線路部と、
    一端を短絡端もしくは開放端とする1以上のスタブ状分布定数線路と
    を備え、
    前記スタブ状分布定数線路は、前記2端子回路結合線路部を構成する前記分布定数線路に対して、略々平行で、かつ、近接して配置され、
    前記スタブ状分布定数線路の他端を、前記2端子回路結合線路部を構成する前記分布定数線路の前記入出力端子側の前記他端近傍部分に接続したことを特徴とする高周波結合線路。
  2. 前記2端子回路結合線路部を構成する2つの前記分布定数線路は互いに逆向きに配列され、
    前記分布定数線路と前記スタブ状分布定数線路はいずれも設計周波数において90度未満の略々同一の電気長を有し、
    前記スタブ状分布定数線路は、前記分布定数線路の少なくともいずれか一方に取り付けられるとともに、その取り付け位置は、前記分布定数線路の前記入出力端子側の前記他端近傍部分である
    ことを特徴とする請求項1に記載の高周波結合線路。
  3. 請求項1または2に記載の高周波結合線路を複数個縦続接続して構成したことを特徴とする高周波フィルタ。
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