JP5094502B2 - 色分解光学系および撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、入射光を複数の色光に分解する色分解光学系、およびその色分解光学系を備えた撮像装置に関する。
一般に、テレビカメラやビデオカメラ等の撮像装置には、色分解光学系が備えられている。図43は、従来の色分解光学系の構成例を示している。この色分解光学系101は、撮影レンズ102を介して入射した入射光Lを青色光LB、赤色光LR、および緑色光LGの3つの色光成分に分解するものである。色分解光学系101によって分解された各色光に対応する位置には、CCD(Charge Coupled Device)等の各色光用の撮像素子4B,4R,4Gが配置される。この色分解光学系101は、フィリップス型色分解光学系と呼ばれるものであり、光軸Z1に沿って光の入射側から順に、第1のプリズム110と、第2のプリズム120と、第3のプリズム130とを備え、第1のプリズム110で青色光LB、第2のプリズム120で赤色光LR、第3のプリズム130で緑色光LGを取り出す構成とされている。
第1のプリズム110の反射・透過面111には、青色光反射ダイクロイック膜DB1が形成されている。第2のプリズム120の反射・透過面121には、赤色光反射ダイクロイック膜DR1が形成されている。また、第1のプリズム110の光射出面にはトリミングフィルタ151が設けられている。トリミングフィルタ151の光射出面にはダイクロイック膜151Aが形成されている。同様に、第2のプリズム120の光射出面にはダイクロイック膜152Aが形成されたトリミングフィルタ152が設けられ、第3のプリズム130の光射出面にはダイクロイック膜153Aが形成されたトリミングフィルタ153が設けられている。トリミングフィルタ151,152,153は、分光特性を理想とする特性に近づけるために設けられており、青色光反射ダイクロイック膜DB1と赤色光反射ダイクロイック膜DR1とでは十分に整形できなかった波長成分の分光特性を整える役割を持つ。
図45は、一般にカラー撮像系で理想とされている分光特性を赤色(R)成分、青色(B)成分、および緑色(G)成分の3色について示している。なお、図45の理想特性は、各色光成分の最大値が1となるように規格化したものであり、縦軸は透過率強度を示す。この「理想特性」は、色再現媒体の3原色の色度座標から換算され、XYZ表色系の等色関数の一次変換により求めることができる。ここで、「色再現媒体」とは、撮像装置によって撮影された画像を再現(表示)するものであり、例えば液晶モニタやプロジェクタ等の表示装置である。図44は、理想特性を求めるための3原色R,G,Bの色度座標の一例を示している。3原色R,G,Bは、色再現媒体で再現可能な色範囲を決定する。
図43に示した色分解光学系101を用いて図45に示したような理想特性と同じ特性が得られれば理想的な色再現を行うことができる。しかしながら実際には、完全に理想特性と同じ特性にすることは困難であり、理想特性に近似した特性となるような設計がなされている。従来の色分解光学系101では、各プリズムに形成されたダイクロイック膜DB1,DR1とトリミングフィルタ151,152,153に形成されたダイクロイック膜151A,152A,153Aとを適宜調整することで、理想特性に近似した特性となるような設計がなされていた。図46は、そのような設計を行うことにより得られる従来の一般的な色分解光学系の分光透過特性を示している。
図47は、従来の色分解光学系101で用いられているダイクロイック膜DB1,DR1の設計例を示している。図47に示したように、従来では、ダイクロイック膜DB1,DR1として、その波長対透過率の特性曲線が、図45に示した理想特性の曲線に比べて急峻な立ち上がり、または立ち下がりを見せる特性を持つものが使用されていた。さらに,ダイクロイック膜151A,152A,153Aの施されたトリミングフィルタ151,152,153を用いて各プリズムの射出面から射出する光の不要な波長成分を遮断している。
このように、従来では、種々のトリミングフィルタを用いて特性を整えることが通常行われている。例えば特許文献1では、特殊な分光透過特性を持つトリミングフィルタを使用する方法で肌色の輝度レベルを上げて、色再現を向上させる方法が提案されている。その他にも、ダイクロイック膜DR1に代えて第2のプリズム120と第3のプリズム130との接合面にハーフミラーを配置し、トリミングフィルタ152,153として理想特性に近似した透過特性を持つダイクロイック膜を施すことで透過特性を調整する方法などが知られている。図48は、そのような特殊な調整を行うことで理想特性に近似させた従来の色分解光学系の分光特性を示している。
特開2005−208256号公報
しかしながら、プリズムの射出面にダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いるような従来の色分解光学系では、そのダイクロイック膜の特性として、波長選択的に反射率の高い波長域があるため、そのダイクロイック面と撮像面との間で多重反射が生じ、ゴースト・フレアとなって画像品質が劣化する問題がある。図49は、一例として、従来の色分解光学系101において緑色光LGを取り出す第3のプリズム130の射出面側で生ずる多重反射について示している。図49に示したように、撮像素子4Gは、撮像面401Gとカバーガラス402と引き出し電極403とを有し、例えば、緑色用のトリミングフィルタ153を通過した緑色光LGの一部が撮像面401Gで反射され、その戻り光がトリミングフィルタ153のダイクロイック膜153Aの波長選択特性に応じて反射される。こようにして多重反射光160が生じてゴースト・フレアとなる。このため、従来では、ゴースト・フレアを低減した形での理想的な分光特性を持つ撮像系の実現は困難であった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、ダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いる従来の波長選択手法に比べてゴースト・フレアを低減させることができ、かつ、理想的な分光特性に近い特性を得て色再現性の向上を図ることができるようにした色分解光学系および撮像装置を提供することにある。
本発明の第1の観点に係る色分解光学系は、入射光を青色光、赤色光、および緑色光の少なくとも3つの色光成分に分解する色分解光学系であって、光の入射側から順に、第1のダイクロイック膜を有し、第1のダイクロイック膜によって反射された第1の色光成分を取り出す第1のプリズムと、第2のダイクロイック膜を有し、第1のダイクロイック膜を透過し第2のダイクロイック膜によって反射された第2の色光成分を取り出す第2のプリズムと、第1および第2のダイクロイック膜を透過した第3の色光成分を取り出す第3のプリズムとを少なくとも備え、第1のダイクロイック膜が、第1の色光成分として青色光を反射する膜構成とされると共に、第2のダイクロイック膜が、第2の色光成分として赤色光または緑色光を反射する膜構成とされているものである。かつ、第1のダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿う形状を有し、第2のダイクロイック膜が赤色光を反射するものであるとき、そのダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線に沿う形状を有し、第2のダイクロイック膜が緑色光を反射するものであるとき、そのダイクロイック膜の波長に対する反射率を示す反射特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線に沿う形状を有しているものである。
本発明の第1の観点に係る色分解光学系では、第1のダイクロイック膜が第1の色光成分として青色光を反射する膜構成とされ、第1のプリズムにおいて青色光が取り出される。また、第2のダイクロイック膜が第2の色光成分として赤色光または緑色光を反射する膜構成とされ、第2のプリズムにおいて赤色光または緑色光が取り出される。第3のプリズムからは、第1および第2のダイクロイック膜を透過した第3の色光成分(第1の色光成分および第2の色光成分とは異なる色光)が取り出される。
この場合において、第1のダイクロイック膜の特性を示す曲線と第2のダイクロイック膜の特性を示す曲線とが、理想的な緑色の分光特性の特性曲線に沿う形状を有していることで、プリズムの射出面にダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いることなく、理想的な分光特性に近い特性が得られる。ダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いる必要が無くなるので、従来、トリミングフィルタのダイクロイック膜に起因して生じていたゴースト・フレアの発生が抑制される。これらにより、ゴースト・フレアを低減した形での理想的な分光特性を持つ撮像系の実現が可能となる。
本発明の第1の観点に係る色分解光学系において、第1のプリズムで青色光、第2のプリズムで赤色光、第3のプリズムで緑色光を取り出す構成とされている場合、第1のダイクロイック膜が青色光を反射するものであり、そのダイクロイック膜の透過特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿う形で430nm以上670nm以下の波長範囲内で低透過率から高透過率に立ち上がる変化をする形状を有していることが好ましい。かつ、第2のダイクロイック膜が赤色光を反射するものであり、そのダイクロイック膜の透過特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線に沿う形で430nm以上670nm以下の波長範囲内で高透過率から低透過率に立ち下がる変化をする形状を有していることが好ましい。
この第1のプリズムで青色光、第2のプリズムで赤色光、第3のプリズムで緑色光を取り出す構成とされている場合において、第3のダイクロイック膜を有し、第2のプリズムと第3のプリズムとの間に配置され、第1および第2のダイクロイック膜を透過した第4の色光成分を取り出す第4のプリズムをさらに備えていても良い。この場合、第3のダイクロイック膜は、400nm以上600nm以下の波長域の光の一部を第4の色光成分として反射するものであり、第3のプリズムは、第1および第2のダイクロイック膜を透過し、さらに第3のダイクロイック膜を透過した緑色光を取り出す構成とされていることが好ましい。
また、本発明の第1の観点に係る色分解光学系において、第1のプリズムで青色光、第2のプリズムで緑色光、第3のプリズムで赤色光を取り出す構成とされている場合、第1のダイクロイック膜が青色光を反射するものであり、そのダイクロイック膜の透過特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿う形で430nm以上670nm以下の波長範囲内で低透過率から高透過率に立ち上がる変化をする形状を有していることが好ましい。かつ、第2のダイクロイック膜が緑色光を反射するものであり、そのダイクロイック膜の反射特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線に沿う形で430nm以上670nm以下の波長範囲内で高反射率から低反射率に立ち下がる変化をする形状を有していることが好ましい。
本発明の第2の観点に係る色分解光学系は、入射光を青色光、赤色光、および緑色光の少なくとも3つの色光成分に分解する色分解光学系であって、光の入射側から順に、第1のダイクロイック膜を有し、第1のダイクロイック膜によって反射された第1の色光成分を取り出す第1のプリズムと、第2のダイクロイック膜を有し、第1のダイクロイック膜を透過し第2のダイクロイック膜によって反射された第2の色光成分を取り出す第2のプリズムと、第1および第2のダイクロイック膜を透過した第3の色光成分を取り出す第3のプリズムとを少なくとも備え、第1のダイクロイック膜が、第1の色光成分として赤色光を反射する膜構成とされると共に、第2のダイクロイック膜が、第2の色光成分として青色光または緑色光を反射する膜構成とされているものである。かつ、第1のダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線に沿う形状を有し、第2のダイクロイック膜が青色光を反射するものであるとき、そのダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿う形状を有し、第2のダイクロイック膜が緑色光を反射するものであるとき、そのダイクロイック膜の波長に対する反射率を示す反射特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿う形状を有しているものである。
本発明の第2の観点に係る色分解光学系では、第1のダイクロイック膜が第1の色光成分として赤色光を反射する膜構成とされ、第1のプリズムにおいて赤色光が取り出される。また、第2のダイクロイック膜が第2の色光成分として青色光または緑色光を反射する膜構成とされ、第2のプリズムにおいて青色光または緑色光が取り出される。第3のプリズムからは、第1および第2のダイクロイック膜を透過した第3の色光成分(第1の色光成分および第2の色光成分とは異なる色光)が取り出される。
この場合において、第1のダイクロイック膜の特性を示す曲線と第2のダイクロイック膜の特性を示す曲線とが、理想的な緑色の分光特性の特性曲線に沿う形状を有していることで、プリズムの射出面にダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いることなく、理想的な分光特性に近い特性が得られる。ダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いる必要が無くなるので、従来、トリミングフィルタのダイクロイック膜に起因して生じていたゴースト・フレアの発生が抑制される。これらにより、ゴースト・フレアを低減した形での理想的な分光特性を持つ撮像系の実現が可能となる。
また、本発明の第2の観点に係る色分解光学系において、第1のプリズムで赤色光、第2のプリズムで青色光、第3のプリズムで緑色光を取り出す構成とされている場合、第1のダイクロイック膜が赤色光を反射するものであり、そのダイクロイック膜の透過特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線に沿う形で430nm以上670nm以下の波長範囲内で高透過率から低透過率に立ち下がる変化をする形状を有していることが好ましい。かつ、第2のダイクロイック膜が青色光を反射するものであり、そのダイクロイック膜の透過特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿う形で430nm以上670nm以下の波長範囲内で低透過率から高透過率に立ち上がる変化をする形状を有していることが好ましい。
また、本発明の第2の観点に係る色分解光学系において、第1のプリズムで赤色光、第2のプリズムで緑色光、第3のプリズムで青色光を取り出す構成とされている場合、第1のダイクロイック膜が赤色光を反射するものであり、そのダイクロイック膜の透過特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線に沿う形で430nm以上670nm以下の波長範囲内で高透過率から低透過率に立ち下がる変化をする形状を有していることが好ましい。かつ、第2のダイクロイック膜が緑色光を反射するものであり、そのダイクロイック膜の反射特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿う形で430nm以上670nm以下の波長範囲内で低反射率から高反射率に立ち上がる変化をする形状を有していることが好ましい。
本発明の第3の観点に係る色分解光学系は、入射光を緑色光、青色光、および赤色光の少なくとも3つの色光成分に分解する色分解光学系であって、光の入射側から順に、第1のダイクロイック膜を有し、第1のダイクロイック膜によって反射された第1の色光成分を取り出す第1のプリズムと、第2のダイクロイック膜を有し、第1のダイクロイック膜を透過し第2のダイクロイック膜によって反射された第2の色光成分を取り出す第2のプリズムと、第1および第2のダイクロイック膜を透過した第3の色光成分を取り出す第3のプリズムとを少なくとも備え、第1のダイクロイック膜が、第1の色光成分として緑色光を反射する膜構成とされると共に、第2のダイクロイック膜が、第2の色光成分として青色光または赤色光を反射する膜構成とされているものである。かつ、第1のダイクロイック膜の波長に対する反射率を示す反射特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の短波長側および長波長側の特性曲線に沿う形状を有しているものである。
本発明の第3の観点に係る色分解光学系では、第1のダイクロイック膜が第1の色光成分として緑色光を反射する膜構成とされ、第1のプリズムにおいて緑色光が取り出される。また、第2のダイクロイック膜が第2の色光成分として青色光または赤色光を反射する膜構成とされ、第2のプリズムにおいて青色光または赤色光が取り出される。第3のプリズムからは、第1および第2のダイクロイック膜を透過した第3の色光成分(第1の色光成分および第2の色光成分とは異なる色光)が取り出される。
この場合において、第1のダイクロイック膜の特性を示す曲線が、理想的な緑色の分光特性の特性曲線に沿う形状を有していることで、プリズムの射出面にダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いることなく、理想的な分光特性に近い特性が得られる。ダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いる必要が無くなるので、従来、トリミングフィルタのダイクロイック膜に起因して生じていたゴースト・フレアの発生が抑制される。これらにより、ゴースト・フレアを低減した形での理想的な分光特性を持つ撮像系の実現が可能となる。
本発明の第3の観点に係る色分解光学系において、第1のダイクロイック膜の反射特性曲線の傾きが、430nm以上670nm以下の波長範囲内で立ち上がる部分では、理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿う形で低反射率から高反射率に変化をする形状を有し、430nm以上670nm以下の波長範囲内で立ち下がる部分では、理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線に沿う形で高反射率から低反射率に立ち下がる変化をする形状を有していることが好ましい。
また、本発明の第3の観点に係る色分解光学系において、第1のプリズムで緑色光、第2のプリズムで青色光、第3のプリズムで赤色光を取り出すように構成されている場合、第2のダイクロイック膜が青色光を反射する膜構成され、そのダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線の傾きが、理想的な赤色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿う形状を有していることが好ましい。
また、本発明の第3の観点に係る色分解光学系において、第1のプリズムで緑色光、第2のプリズムで赤色光、第3のプリズムで青色光を取り出すように構成されている場合、 第2のダイクロイック膜が赤色光を反射する膜構成され、そのダイクロイック膜の波長に対する反射率を示す反射特性曲線の傾きが、理想的な赤色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿う形状を有していることが好ましい。
ここで、本発明の第1ないし第3の観点に係る色分解光学系において、「理想的な分光特性」とは、例えば、RGB表色系の等色関数で示される理想特性である。または、色再現媒体の3原色の色度座標から換算され、XYZ表色系の等色関数の一次変換で示される理想特性であっても良い。
また、これらの等色関数で示される理想特性、または等色関数の一次変換で示される理想特性に対し、さらに負の値を減らすような、逆変換可能な変換を施した特性であっても良い。
また、本発明の第1ないし第3の観点に係る色分解光学系において、第1のプリズムよりも前側、もしくは赤色光を取り出すプリズムの射出面側の少なくとも一方に配置され、視感度に近似した特性を持つ吸収型フィルタをさらに備えていても良い。また、第1のプリズムよりも前側に配置され、赤外光をカットするコートタイプの赤外カットフィルタをさらに備えていても良い。また、第1のプリズムよりも前側に配置され、紫外光を遮断する紫外カットフィルタをさらに備えていても良い。また、第1のプリズムよりも前側に配置され、入射光の特定方向への偏光を解消する偏光解消板をさらに備えていても良い。また、赤色光を取り出すプリズムの射出面側に配置され、青色光および緑色光を遮断し、赤色光を透過する吸収フィルタをさらに備えていても良い。
これらにより、理想的な分光特性に近い特性をより得やすくなる。
また、少なくとも1つのプリズムの射出面に反射防止膜が施されていても良い。これにより、ゴースト・フレアの低減により有利となる。
本発明の第4の観点に係る色分解光学系は、入射光を青色光、赤色光、および緑色光の少なくとも3つの色光成分に分解する色分解光学系であって、光の入射側から順に、第1のダイクロイック膜を有し、第1のダイクロイック膜によって反射された第1の色光成分を取り出す第1のプリズムと、第2のダイクロイック膜を有し、第1のダイクロイック膜を透過し第2のダイクロイック膜によって反射された第2の色光成分を取り出す第2のプリズムと、第1および第2のダイクロイック膜を透過した第3の色光成分を取り出す第3のプリズムとを少なくとも備え、第1のダイクロイック膜が、第1の色光成分として青色光を反射する膜構成とされると共に、第2のダイクロイック膜が、第2の色光成分として赤色光または緑色光を反射する膜構成とされているものである。かつ、第1のダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線に略等しい形状を有し、第2のダイクロイック膜が赤色光を反射するものであるとき、そのダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線に略等しい形状を有し、第2のダイクロイック膜が緑色光を反射するものであるとき、そのダイクロイック膜の波長に対する反射率を示す反射特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線に略等しい形状を有しているものである。
本発明の第4の観点に係る色分解光学系では、第1のダイクロイック膜が第1の色光成分として青色光を反射する膜構成とされ、第1のプリズムにおいて青色光が取り出される。また、第2のダイクロイック膜が第2の色光成分として赤色光または緑色光を反射する膜構成とされ、第2のプリズムにおいて赤色光または緑色光が取り出される。第3のプリズムからは、第1および第2のダイクロイック膜を透過した第3の色光成分(第1の色光成分および第2の色光成分とは異なる色光)が取り出される。
この場合において、第1のダイクロイック膜の特性を示す曲線と第2のダイクロイック膜の特性を示す曲線とが、理想的な緑色の分光特性の特性曲線に略等しい形状を有していることで、プリズムの射出面にダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いることなく、理想的な分光特性に近い特性が得られる。ダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いる必要が無くなるので、従来、トリミングフィルタのダイクロイック膜に起因して生じていたゴースト・フレアの発生が抑制される。これらにより、ゴースト・フレアを低減した形での理想的な分光特性を持つ撮像系の実現が可能となる。
本発明の第5の観点に係る色分解光学系は、入射光を青色光、赤色光、および緑色光の少なくとも3つの色光成分に分解する色分解光学系であって、光の入射側から順に、第1のダイクロイック膜を有し、第1のダイクロイック膜によって反射された第1の色光成分を取り出す第1のプリズムと、第2のダイクロイック膜を有し、第1のダイクロイック膜を透過し第2のダイクロイック膜によって反射された第2の色光成分を取り出す第2のプリズムと、第1および第2のダイクロイック膜を透過した第3の色光成分を取り出す第3のプリズムとを少なくとも備え、第1のダイクロイック膜が、第1の色光成分として赤色光を反射する膜構成とされると共に、第2のダイクロイック膜が、第2の色光成分として青色光または緑色光を反射する膜構成とされているものである。かつ、第1のダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線に略等しい形状を有し、第2のダイクロイック膜が青色光を反射するものであるとき、そのダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線に略等しい形状を有し、第2のダイクロイック膜が緑色光を反射するものであるとき、そのダイクロイック膜の波長に対する反射率を示す反射特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線に略等しい形状を有しているものである。
本発明の第5の観点に係る色分解光学系では、第1のダイクロイック膜が第1の色光成分として赤色光を反射する膜構成とされ、第1のプリズムにおいて赤色光が取り出される。また、第2のダイクロイック膜が第2の色光成分として青色光または緑色光を反射する膜構成とされ、第2のプリズムにおいて青色光または緑色光が取り出される。第3のプリズムからは、第1および第2のダイクロイック膜を透過した第3の色光成分(第1の色光成分および第2の色光成分とは異なる色光)が取り出される。
この場合において、第1のダイクロイック膜の特性を示す曲線と第2のダイクロイック膜の特性を示す曲線とが、理想的な緑色の分光特性の特性曲線に略等しい形状を有していることで、プリズムの射出面にダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いることなく、理想的な分光特性に近い特性が得られる。ダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いる必要が無くなるので、従来、トリミングフィルタのダイクロイック膜に起因して生じていたゴースト・フレアの発生が抑制される。これらにより、ゴースト・フレアを低減した形での理想的な分光特性を持つ撮像系の実現が可能となる。
本発明の第6の観点に係る色分解光学系は、入射光を緑色光、青色光、および赤色光の少なくとも3つの色光成分に分解する色分解光学系であって、光の入射側から順に、第1のダイクロイック膜を有し、第1のダイクロイック膜によって反射された第1の色光成分を取り出す第1のプリズムと、第2のダイクロイック膜を有し、第1のダイクロイック膜を透過し第2のダイクロイック膜によって反射された第2の色光成分を取り出す第2のプリズムと、第1および第2のダイクロイック膜を透過した第3の色光成分を取り出す第3のプリズムとを少なくとも備え、第1のダイクロイック膜が、第1の色光成分として緑色光を反射する膜構成とされると共に、第2のダイクロイック膜が、第2の色光成分として青色光または赤色光を反射する膜構成とされているものである。かつ、第1のダイクロイック膜の波長に対する反射率を示す反射特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の短波長側および長波長側の特性曲線に略等しい形状を有しているものである。
本発明の第6の観点に係る色分解光学系では、第1のダイクロイック膜が第1の色光成分として緑色光を反射する膜構成とされ、第1のプリズムにおいて緑色光が取り出される。また、第2のダイクロイック膜が第2の色光成分として青色光または赤色光を反射する膜構成とされ、第2のプリズムにおいて青色光または赤色光が取り出される。第3のプリズムからは、第1および第2のダイクロイック膜を透過した第3の色光成分(第1の色光成分および第2の色光成分とは異なる色光)が取り出される。
この場合において、第1のダイクロイック膜の特性を示す曲線が、理想的な緑色の分光特性の特性曲線に略等しい形状を有していることで、プリズムの射出面にダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いることなく、理想的な分光特性に近い特性が得られる。ダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いる必要が無くなるので、従来、トリミングフィルタのダイクロイック膜に起因して生じていたゴースト・フレアの発生が抑制される。これらにより、ゴースト・フレアを低減した形での理想的な分光特性を持つ撮像系の実現が可能となる。
ここで、本発明の第4ないし第6の観点に係る色分解光学系において、「理想的な分光特性の特性曲線に略等しい形状」としては、例えば、規格化された所定の理想特性曲線の傾きに対して、その特性曲線の傾きが±10%以内に入るようなものであることが好ましい。
本発明による撮像装置は、本発明の第1ないし第3のいずれか一の観点に係る色分解光学系または本発明の第4ないし第6のいずれか一の観点に係る色分解光学系と、この色分解光学系によって分解された各色光に対応して設けられ、入射した各色光に応じた電気信号を出力する撮像素子とを備えたものである。
本発明による撮像装置では、本発明の色分解光学系によって得られた各色光に基づいて色再現性の高い撮像信号が得られる。
また、本発明による撮像装置において、色分解光学系が理想的な分光特性として、負の値を減らすような、逆変換可能な変換を施した特性のものを用いる場合、撮像素子によって得られた信号値に基づいて、理想特性における負の値を再現するような逆変換を施す演算回路をさらに備えていても良い。
本発明の第1または第4の観点に係る色分解光学系によれば、第1のダイクロイック膜によって反射された青色光を第1の色光成分として第1のプリズムから取り出すと共に、第2のダイクロイック膜によって反射された赤色光または緑色光を第2の色光成分として第2のプリズムから取り出す構成において、第1のダイクロイック膜の特性を示す曲線と第2のダイクロイック膜の特性を示す曲線とが、理想的な緑色の分光特性の特性曲線に沿う形状または略等しい形状を有するような構成となるようにしたので、プリズムの射出面にダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いることなく、理想的な分光特性に近い特性を得ることが可能となる。これにより、ダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いる従来の波長選択手法に比べてゴースト・フレアを低減させることができ、かつ、理想的な分光特性に近い特性を得て色再現性の向上を図ることができる。
本発明の第2または第5の観点に係る色分解光学系によれば、第1のダイクロイック膜によって反射された赤色光を第1の色光成分として第1のプリズムから取り出すと共に、第2のダイクロイック膜によって反射された青色光または緑色光を第2の色光成分として第2のプリズムから取り出す構成において、第1のダイクロイック膜の特性を示す曲線と第2のダイクロイック膜の特性を示す曲線とが、理想的な緑色の分光特性の特性曲線に沿う形状または略等しい形状を有するような構成となるようにしたので、プリズムの射出面にダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いることなく、理想的な分光特性に近い特性を得ることが可能となる。これにより、ダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いる従来の波長選択手法に比べてゴースト・フレアを低減させることができ、かつ、理想的な分光特性に近い特性を得て色再現性の向上を図ることができる。
本発明の第3または第6の観点に係る色分解光学系によれば、第1のダイクロイック膜によって反射された緑色光を第1の色光成分として第1のプリズムから取り出すと共に、第2のダイクロイック膜によって反射された青色光または赤色光を第2の色光成分として第2のプリズムから取り出す構成において、第1のダイクロイック膜の特性を示す曲線が、理想的な緑色の分光特性の特性曲線に沿う形状または略等しい形状を有するような構成となるようにしたので、プリズムの射出面にダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いることなく、理想的な分光特性に近い特性を得ることが可能となる。これにより、ダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いる従来の波長選択手法に比べてゴースト・フレアを低減させることができ、かつ、理想的な分光特性に近い特性を得て色再現性の向上を図ることができる。
本発明の撮像装置によれば、上記本発明の高性能の色分解光学系によって得られた色光に応じた撮像信号を出力するようにしたので、色再現性の高い撮像を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る色分解光学系1を備えた撮像装置の要部構成を示している。この撮像装置は例えばテレビカメラの撮像部分として利用される。色分解光学系1は、撮影レンズ2を介して入射した入射光Lを青色光LB、赤色光LR、および緑色光LGの3つの色光成分に分解するものである。色分解光学系1によって分解された各色光に対応する位置には、CCD等の各色光用の撮像素子4B,4R,4Gが配置されている。この色分解光学系1は、フィリップス型色分解光学系と呼ばれるものであり、光軸Z1に沿って光の入射側から順に、IR(赤外)カットフィルタ3と、第1のプリズム10と、第2のプリズム20と、第3のプリズム30とを備えている。本実施の形態における色分解光学系1は、第1のプリズム10で青色光LB、第2のプリズム20で赤色光LR、第3のプリズム30で緑色光LGを取り出す構成例である。
第1のプリズム10は、第1の面11、第2の面12、および第3の面13を有している。第1のプリズム10の第3の面13は光射出面である。この射出面にはトリミングフィルタ51が設けられている。このトリミングフィルタ51には、従来用いられていたような特性調整用のダイクロイック膜は設けられておらず、その代わりに、トリミングフィルタ51の光射出面にゴースト・フレア防止用の反射防止膜51ARが形成されている。なお、トリミングフィルタ51を設けることなく、第1のプリズム10の第3の面13に直接、反射防止膜51ARを形成するようにしても良い。
第1のプリズム10の第2の面12には、第1のダイクロイック膜としての青色光反射ダイクロイック膜DBが形成されている。青色光反射ダイクロイック膜DBは、第1の色光成分として青色光LBを反射し、赤色光LRおよび緑色光LGを透過する膜構成とされている。青色光反射ダイクロイック膜DBは、波長に対する透過率を示す透過特性曲線の傾きが、色再現媒体の3原色の色度座標から換算されXYZ表色系の等色関数に基づいて決められた理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿う形状を有している。ここでいう「理想特性」とは、「目的とする所定の分光特性」である。例えば従来から知られている例えば図45に示したような特性であり、色再現媒体の3原色の色度座標から換算され、XYZ表色系の等色関数の一次変換により求めることができる。また、「理想特性」として、RGB表色系の等色関数で示される理想特性そのものを用いても良い。
図2(A)は、図1の構成例における青色光反射ダイクロイック膜DBの透過特性曲線の一例を示している。青色光反射ダイクロイック膜DBは、その透過特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿う形で430nm以上670nm以下の波長範囲内で低透過率から高透過率に立ち上がる変化をする形状を有するように構成されている。より具体的には、その透過特性曲線が、430nm以上670nm以下の波長範囲内において、最低透過率と最高透過率との間の範囲の20%から80%に変化する平均傾き値が0.2(%/nm)以上2.0(%/nm)以下となる形状を有していることが好ましい。
第2のプリズム20は、第1の面21、第2の面22、および第3の面23を有している。第2のプリズム20は、第1のプリズム10に対して所定の空気間隔10AGを空けて配置されている。より詳しくは、第2のプリズム20の第1の面21と、第1のプリズム10の第2の面12とが略平行となるように、空気間隔10AGを空けて対向配置されている。第2のプリズム20の第3の面23は光射出面である。この射出面にはトリミングフィルタ52が設けられている。このトリミングフィルタ52には、第1のプリズム10におけるトリミングフィルタ51と同様、特性調整用のダイクロイック膜は設けられておらず、その代わりに、トリミングフィルタ52の光射出面にゴースト・フレア防止用の反射防止膜52ARが形成されている。なお、トリミングフィルタ52を設けることなく、第2のプリズム20の第3の面23に直接、反射防止膜52ARを形成するようにしても良い。
第2のプリズム20の第2の面22には、第2のダイクロイック膜としての赤色光反射ダイクロイック膜DRが形成されている。赤色光反射ダイクロイック膜DRは、第2の色光成分として赤色光LRを反射し、緑色光LGを透過する膜構成とされている。赤色光反射ダイクロイック膜DRは、波長に対する透過率を示す透過特性曲線の傾きが、上記した理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線に沿う形状を有している。
図2(B)は、図1の構成例における赤色光反射ダイクロイック膜DRの透過特性曲線の一例を示している。赤色光反射ダイクロイック膜DRは、その透過特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線に沿う形で430nm以上670nm以下の波長範囲内で高透過率から低透過率に立ち下がる変化をする形状を有するように構成されている。より具体的には、その透過特性曲線が、430nm以上670nm以下の波長範囲内において、最高透過率と最低透過率との間の範囲の80%から20%に変化する平均傾き値が−2.0(%/nm)以上−0.2(%/nm)以下となる形状を有していることが好ましい。
また、青色光反射ダイクロイック膜DBは、理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線に略等しい形状を有していても良い。また、赤色光反射ダイクロイック膜DRは、波長に対する透過率を示す透過特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線に略等しい形状を有していても良い。
ここで、「理想的な分光特性の特性曲線に略等しい形状」としては、例えば、図45に示したような規格化された所定の理想特性曲線の傾きに対して、その特性曲線の傾きが±10%以内に入るようなものであることが好ましい。
第3のプリズム30は、第1の面31、および第2の面32を有している。第3のプリズム30は、赤色光反射ダイクロイック膜DRを介して第2のプリズム20に接合されている。より詳しくは、第2のプリズム20の第2の面22と、第3のプリズム30の第1の面31とが赤色光反射ダイクロイック膜DRを介して接合されている。第3のプリズム30の第2の面32は光射出面である。この射出面にはトリミングフィルタ53が設けられている。このトリミングフィルタ53には、第1のプリズム10におけるトリミングフィルタ51と同様、特性調整用のダイクロイック膜は設けられておらず、その代わりに、トリミングフィルタ53の光射出面にゴースト・フレア防止用の反射防止膜53ARが形成されている。なお、トリミングフィルタ53を設けることなく、第3のプリズム30の第2の面32に直接、反射防止膜53ARを形成するようにしても良い。
IRカットフィルタ3は、第1のプリズム10の前側に配置されている。IRカットフィルタ3は、理想的な分光特性に近い特性をより得やすくするために、視感度に近似した特性を持つ吸収型フィルタで構成されていることが好ましい。ここでいう「視感度に近似した特性を持つ吸収型フィルタ」とは、「視感度補正フィルタ」と呼ばれ、人間の目の感度特性に近似し、緑から赤の波長に向かって減衰する透過率を持ち、赤外域でも透過率が低下しているような吸収型フィルタである。なお、IRカットフィルタ3を第1のプリズム10の前側ではなく、赤色光を取り出すプリズム(図1では第2のプリズム20)の光射出面側に配置しても良い。また、IRカットフィルタ3を、第1のプリズム10の前側と赤色光を取り出すプリズムの光射出面側の双方に配置しても良い。また、吸収型フィルタだけでは赤外光を十分に除去できない場合には、赤外光をカットするコートタイプの赤外カットフィルタをさらに備えていても良い。図1では、平板状の吸収型フィルタに赤外光をカットする膜3Rをコートした構成例を示している。ただし、赤色光を取り出すプリズムの光射出面側にIRカットフィルタ3を配置する場合は、赤外カット用のコートは施さず、吸収型フィルタのみで構成することが好ましい。その場合さらに、吸収型フィルタに反射防止膜を施した構成にすることがより好ましい。
なお、図示しないが、この色分解光学系1において、第1のプリズム10よりも前側に配置され、紫外光をカットする吸収タイプもしくはコートタイプの紫外カットフィルタをさらに備えていても良い。
次に、本実施の形態における撮像装置の作用、特に色分解光学系1の光学的な作用および効果を説明する。
この撮像装置において、図示しない光源によって照射された図示しない被写体からの被写体光は、撮影レンズ2を介して色分解光学系1に入射される。色分解光学系1では入射光Lを青色光LB、赤色光LR、および緑色光LGの3つの色光成分に分解する。より詳しくは、まず、入射光Lのうち青色光LBが、青色光反射ダイクロイック膜DBによって反射され、第1のプリズム10から第1の色光成分として取り出される。また、青色光反射ダイクロイック膜DBを透過した赤色光LRが、赤色光反射ダイクロイック膜DRによって反射され、第2のプリズム20から第2の色光成分として取り出される。さらに、青色光反射ダイクロイック膜DBおよび赤色光反射ダイクロイック膜DRを透過した緑色光LGが、第3の色光成分として第3のプリズム30から取り出される。色分解光学系1によって分解された各色光は、各色光に対応した設けられた撮像素子4B,4R,4Gに入射する。撮像素子4B,4R,4Gでは、入射した各色光に応じた電気信号を撮像信号として出力する。
本実施の形態では、青色光反射ダイクロイック膜DBの特性を示す曲線と赤色光反射ダイクロイック膜DRの特性を示す曲線とが、理想的な緑色の分光特性の特性曲線に沿う形状を有していることで、プリズムの射出面にダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いることなく、理想的な分光特性に近い特性が得られる。ダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いる必要が無くなるので、従来、トリミングフィルタのダイクロイック膜に起因して生じていたゴースト・フレアの発生が抑制される。これらにより、ゴースト・フレアを低減した形での理想的な分光特性を持つ撮像系の実現が可能となる。
以下、本実施の形態により得られる分光特性を、実際の設計例により示す。
図3は、撮像装置におけるプリズム部以外の光学要素の分光特性の一例を示している。図3では、プリズム部以外の光学要素の特性として、図示しない色温度3200Kの光源と、撮影レンズ2と、IRカットフィルタ3と、撮像素子4R,4G,4BとしてのCCDとを示している。図4は、図1に示した色分解光学系1で用いられている青色光反射ダイクロイック膜DBおよび赤色光反射ダイクロイック膜DRの具体的な設計例での特性を示している。図4に示した特性は、例えば図10および図11に具体的に数値データとして示した膜設計により得られる。ただし、膜物質、層数および各層の膜厚は図10および図11の例に限定されるものではない。
図5は、図4に示した膜設計の施されたプリズム部分全体(第1、第2および第3のプリズム10,20,30全体)での分光透過特性を示している。図6は、図3に示したプリズム部以外の光学要素の特性と図5に示したプリズム部分全体での特性とを合わせた、撮像装置における光学系全体での総合的な分光透過特性を示している。
図7は、図6に示した総合的な分光透過特性を規格化した特性を示しており、縦軸は透過率強度を示す。図7にはまた、比較のために、理想特性(B0,R0,G0)と、従来の色分解光学系を用いた場合の一般品の特性(B2,R2,G2)についても併せて示している。なお、ここでいう理想特性とは、従来から知られている図45に示した特性である。図7から、本実施の形態による設計例での特性(B1,R1,G1)の方が、従来の一般品の特性に比べて理想特性に近づいていることが分かる。
図8は、本実施の形態による設計例での色再現性を、従来と比較して示したu’v’色度図である。横軸がu’色度座標値を示し、縦軸がv’色度座標値を示す。図中、破線で囲まれた三角形の領域は、色再現媒体(モニタ)の3原色R,G,Bの色度座標値を結んだものであり、色再現媒体において再現可能な色範囲を示す。この三角形の周辺に向かうほど、より高い彩度となる。なお、図8は色度座標を拡大して示しているため隠れているが、色再現媒体の原色の赤色Rの座標点は右上方向に存在し、原色の青色Bの座標点は左下方向に存在している。また図中、三角形の領域内に白抜きの丸「○」の座標点は物体白色を示す。また、図中、三角形の領域内に黒塗りの三角形「▲」で示した座標点は、従来の構成による任意の色の座標点を表す。白抜きの四角形「□」で示した座標点は、本実施の形態による設計例での任意の色の座標点を表す。従来の構成と本実施の形態による設計例とにおいて、理想点からのずれ量(再現色のずれ量)は、各座標点を結ぶ実線で示されている。従来の構成では、右上の赤色領域において突出して再現色が動いてしまっていたが、本実施の形態による設計例では大きく改善されている。本実施の形態による設計例では、全体的なバランスとして突出して色が理想点から動くところがなくなり、色再現性が向上している。B(ブルー),G(グリーン),R(レッド),C(シアン),Y(イエロー),M(マゼンタ),skin(肌色)の7色での色差平均は8.84から7.37に改善した。
図9は、本実施の形態に係る色分解光学系1におけるゴーストの発生量を、従来の構成と比較して示したものである。ここで、従来の構成とは、図43に示したように、ダイクロイック膜151A,152A,153Aが形成されたトリミングフィルタ151,152,153を備えた色分解光学系101の場合である。これに対し、本実施の形態に係る色分解光学系1では、トリミングフィルタ51,52,53の光射出面には、ダイクロイック膜に代えてゴースト・フレア防止用の反射防止膜51AR,52AR,53ARが形成されている。
図9では一例として、緑色光LGが射出される側でのゴーストの発生量を示している。図9において、符号95を付した曲線は、従来の構成におけるトリミングフィルタ153と本実施の形態におけるトリミングフィルタ53との緑色光LGの透過率を示している。符号91を付した曲線は、従来の構成におけるトリミングフィルタ153のダイクロイック膜153Aの反射率を示している。符号92を付した曲線は、本実施の形態におけるトリミングフィルタ53の反射防止膜53ARの反射率を示している。従来の構成における緑色光LGのゴーストの発生量は、符号95を付した透過率と符号91を付した反射率とを掛け合わせたものとなる。符号93を付した曲線は、この従来のゴーストの発生量を示している。一方、本実施の形態における緑色光LGのゴーストの発生量は、符号95を付した透過率と符号92を付した反射率とを掛け合わせたものとなる。符号94を付した曲線は、この本実施の形態でのゴーストの発生量を示している。従来に比べて、本実施の形態ではゴーストの発生量が大幅に低減されている。なお、図9では、反射防止膜53ARとして、可視光全域で反射を低減する一般的な反射防止コートの例を示している。ただし、プリズム射出面から射出する波長帯域で特に反射率を低減するような、特定波長域での反射防止コートを使用しても良い。
以上説明したように、本実施の形態に係る色分解光学系1によれば、ダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いる従来の波長選択手法に比べてゴースト・フレアを低減させることができ、かつ、理想的な分光特性に近い特性を得て色再現性の向上を図ることができる。また、本実施の形態に係る撮像装置によれば、本実施の形態に係る高性能の色分解光学系1によって得られた色光に応じた撮像信号を出力するようにしたので、色再現性の高い撮像を行うことができる。
<第1の実施の形態の変形例>
以下、上記した色分解光学系1の変形例を説明する。以下の変形例において、図1に示した構成例に対応する部分には同一の符号を付す。
<<第1の変形例>>
図12は、第1の変形例に係る色分解光学系1−1の構成を示している。この色分解光学系1−1は、図1の色分解光学系1とは色光を取り出す順番が異なっている。この色分解光学系1−1は、第1のプリズム10で青色光LB、第2のプリズム20で緑色光LG、第3のプリズム30で赤色光LRを取り出す構成とされている。
本変形例に係る色分解光学系1−1において、第1のプリズム10の第2の面12には、図1の色分解光学系1と同様、第1のダイクロイック膜として青色光反射ダイクロイック膜DBが形成されている。図13(A)に、本変形例における青色光反射ダイクロイック膜DBの透過特性曲線の一例を示すが、これは図2(A)に示した透過特性曲線と同様である。
図1の色分解光学系1では、第2のプリズム20の第2の面22には、第2のダイクロイック膜として赤色光反射ダイクロイック膜DRが形成されていたが、本変形例に係る色分解光学系1−1では、第2のダイクロイック膜として赤色光反射ダイクロイック膜DRに代えて緑色光反射ダイクロイック膜DGが形成されている。緑色光反射ダイクロイック膜DGは、第2の色光成分として緑色光LGを反射し、赤色光LRを透過する膜構成とされている。本変形例において、緑色光反射ダイクロイック膜DGは、波長に対する反射率を示す反射特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線に沿う形状を有している。
図13(B)は、図12の構成例における緑色光反射ダイクロイック膜DGの反射特性曲線の一例を示している。本変形例において、緑色光反射ダイクロイック膜DGは、その反射特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線に沿う形で430nm以上670nm以下の波長範囲内で高反射率から低反射率に立ち下がる変化をする形状を有するように構成されている。より具体的には、その反射特性曲線が、430nm以上670nm以下の波長範囲内において、最高反射率と最低反射率との間の範囲の80%から20%に変化する平均傾き値が−2.0(%/nm)以上−0.2(%/nm)以下となる形状を有していることが好ましい。
また、本変形例において、緑色光反射ダイクロイック膜DGは、波長に対する反射率を示す反射特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線に略等しい形状を有していても良い。
ここで、「理想的な分光特性の特性曲線に略等しい形状」としては、例えば、図45に示したような規格化された所定の理想特性曲線の傾きに対して、その特性曲線の傾きが±10%以内に入るようなものであることが好ましい。
この色分解光学系1−1では、まず、入射光Lのうち青色光LBが、青色光反射ダイクロイック膜DBによって反射され、第1のプリズム10から第1の色光成分として取り出される。また、青色光反射ダイクロイック膜DBを透過した緑色光LGが、緑色光反射ダイクロイック膜DGによって反射され、第2のプリズム20から第2の色光成分として取り出される。さらに、青色光反射ダイクロイック膜DBおよび緑色光反射ダイクロイック膜DGを透過した赤色光LRが、第3の色光成分として第3のプリズム30から取り出される。
本変形例では、青色光反射ダイクロイック膜DBの特性を示す曲線と緑色光反射ダイクロイック膜DGの特性を示す曲線とが、理想的な緑色の分光特性の特性曲線に沿う形状を有していることで、プリズムの射出面にダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いることなく、理想的な分光特性に近い特性が得られる。ダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いる必要が無くなるので、従来、トリミングフィルタのダイクロイック膜に起因して生じていたゴースト・フレアの発生が抑制される。これらにより、ゴースト・フレアを低減した形での理想的な分光特性を持つ撮像系の実現が可能となる。その他の構成、作用および効果については、図1の色分解光学系1と同様である。
<<第2の変形例>>
図14は、第2の変形例に係る色分解光学系1−2の構成を示している。この色分解光学系1−2は、図1の色分解光学系1とは色光を取り出す順番が異なっている。この色分解光学系1−2は、第1のプリズム10で赤色光LR、第2のプリズム20で青色光LB、第3のプリズム30で緑色光LGを取り出す構成とされている。
図1の色分解光学系1では、第1のプリズム10の第2の面12には、第1のダイクロイック膜として青色光反射ダイクロイック膜DBが形成されていたが、本変形例に係る色分解光学系1−2では、青色光反射ダイクロイック膜DBに代えて赤色光反射ダイクロイック膜DRが形成されている。赤色光反射ダイクロイック膜DRは、第1の色光成分として赤色光LRを反射し、青色光LBおよび緑色光LGを透過する膜構成とされている。本変形例における赤色光反射ダイクロイック膜DRは、膜が形成されているプリズムの面が異なっているだけであり、その特性自体は、図1の色分解光学系1における赤色光反射ダイクロイック膜DRと同様である。その透過特性曲線は、図2(B)に示した透過特性曲線と同様である。
また、図1の色分解光学系1では、第2のプリズム20の第2の面22には、第2のダイクロイック膜として赤色光反射ダイクロイック膜DRが形成されていたが、本変形例に係る色分解光学系1−2では、第2のダイクロイック膜として赤色光反射ダイクロイック膜DRに代えて青色光反射ダイクロイック膜DBが形成されている。青色光反射ダイクロイック膜DBは、第2の色光成分として青色光LBを反射し、緑色光LGを透過する膜構成とされている。本変形例における青色光反射ダイクロイック膜DBは、膜が形成されているプリズムの面が異なっているだけであり、その特性自体は、図1の色分解光学系1における青色光反射ダイクロイック膜DBと同様である。その透過特性曲線は、図2(A)に示した透過特性曲線と同様である。
この色分解光学系1−2では、まず、入射光Lのうち赤色光LRが、赤色光反射ダイクロイック膜DRによって反射され、第1のプリズム10から第1の色光成分として取り出される。また、赤色光反射ダイクロイック膜DRを透過した青色光LBが、青色光反射ダイクロイック膜DBによって反射され、第2のプリズム20から第2の色光成分として取り出される。さらに、赤色光反射ダイクロイック膜DR、および青色光反射ダイクロイック膜DBを透過した緑色光LGが、第3の色光成分として第3のプリズム30から取り出される。
本変形例では、赤色光反射ダイクロイック膜DRと青色光反射ダイクロイック膜DBとを形成するプリズム面が異なり、各色光を取り出す順番が異なるのみで、基本的な構成、作用および効果については、図1の色分解光学系1と同様である。
<<第3の変形例>>
図15は、第3の変形例に係る色分解光学系1−3の構成を示している。この色分解光学系1−3は、図1の色分解光学系1とは色光を取り出す順番が異なっている。この色分解光学系1−3は、第1のプリズム10で赤色光LR、第2のプリズム20で緑色光LG、第3のプリズム30で青色光LBを取り出す構成とされている。
図1の色分解光学系1では、第1のプリズム10の第2の面12には、第1のダイクロイック膜として青色光反射ダイクロイック膜DBが形成されていたが、本変形例に係る色分解光学系1−3では、青色光反射ダイクロイック膜DBに代えて赤色光反射ダイクロイック膜DRが形成されている。赤色光反射ダイクロイック膜DRは、第1の色光成分として赤色光LRを反射し、青色光LBおよび緑色光LGを透過する膜構成とされている。本変形例における赤色光反射ダイクロイック膜DRは、図1の色分解光学系1に対して膜が形成されているプリズムの面が異なっているだけであり、その特性自体は、図1の色分解光学系1における赤色光反射ダイクロイック膜DRと同様である。図16(B)に、本変形例における赤色光反射ダイクロイック膜DRの透過特性曲線の一例を示すが、これは図2(B)に示した透過特性曲線と同様である。
図1の色分解光学系1では、第2のプリズム20の第2の面22には、第2のダイクロイック膜として赤色光反射ダイクロイック膜DRが形成されていたが、本変形例に係る色分解光学系1−3では、第2のダイクロイック膜として赤色光反射ダイクロイック膜DRに代えて緑色光反射ダイクロイック膜DGが形成されている。緑色光反射ダイクロイック膜DGは、第2の色光成分として緑色光LGを反射し、青色光LBを透過する膜構成とされている。本変形例において、緑色光反射ダイクロイック膜DGは、波長に対する反射率を示す反射特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿う形状を有している。
図16(A)は、図15の構成例における緑色光反射ダイクロイック膜DGの反射特性曲線の一例を示している。本変形例において、緑色光反射ダイクロイック膜DGは、その反射特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿う形430nm以上670nm以下の波長範囲内で低反射率から高反射率に立ち上がる変化をする形状を有するように構成されている。より具体的には、その反射特性曲線が、430nm以上670nm以下の波長範囲内において、最低反射率と最高反射率との間の範囲の20%から80%に変化する平均傾き値が0.2(%/nm)以上2.0(%/nm)以下となる形状を有していることが好ましい。
また、本変形例において、緑色光反射ダイクロイック膜DGは、波長に対する反射率を示す反射特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線に略等しい形状を有していても良い。
ここで、「理想的な分光特性の特性曲線に略等しい形状」としては、例えば、図45に示したような規格化された所定の理想特性曲線の傾きに対して、その特性曲線の傾きが±10%以内に入るようなものであることが好ましい。
この色分解光学系1−3では、まず、入射光Lのうち赤色光LRが、赤色光反射ダイクロイック膜DRによって反射され、第1のプリズム10から第1の色光成分として取り出される。また、赤色光反射ダイクロイック膜DRを透過した緑色光LGが、緑色光反射ダイクロイック膜DGによって反射され、第2のプリズム20から第2の色光成分として取り出される。さらに、赤色光反射ダイクロイック膜DRおよび緑色光反射ダイクロイック膜DGを透過した青色光LBが、第3の色光成分として第3のプリズム30から取り出される。
本変形例では、赤色光反射ダイクロイック膜DRの特性を示す曲線と緑色光反射ダイクロイック膜DGの特性を示す曲線とが、理想的な緑色の分光特性の特性曲線に沿う形状を有していることで、プリズムの射出面にダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いることなく、理想的な分光特性に近い特性が得られる。ダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いる必要が無くなるので、従来、トリミングフィルタのダイクロイック膜に起因して生じていたゴースト・フレアの発生が抑制される。これらにより、ゴースト・フレアを低減した形での理想的な分光特性を持つ撮像系の実現が可能となる。その他の構成、作用および効果については、図1の色分解光学系1と同様である。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。なお、上記第1の実施の形態と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図17は、本発明の第2の実施の形態に係る色分解光学系1Aの構成を示している。この色分解光学系1Aは、図1の色分解光学系1とは色光を取り出す順番が異なっている。この色分解光学系1Aは、第1のプリズム10で緑色光LG、第2のプリズム20で青色光LB、第3のプリズム30で赤色光LRを取り出す構成とされている。
また、図1の色分解光学系1では、第1のプリズム10の第2の面12には、第1のダイクロイック膜として青色光反射ダイクロイック膜DBが形成されていたが、本実施の形態に係る色分解光学系1Aでは、青色光反射ダイクロイック膜DBに代えて緑色光反射ダイクロイック膜DGが形成されている。緑色光反射ダイクロイック膜DGは、第1の色光成分として緑色光LGを反射し、青色光LBおよび赤色光LRを透過する膜構成とされている。本変形例における緑色光反射ダイクロイック膜DGは、波長に対する反射率を示す反射特性曲線の傾きが、色再現媒体の3原色の色度座標から換算されXYZ表色系の等色関数に基づいて決められた理想的な緑色の分光特性の短波長側および長波長側の特性曲線に沿う形状を有している。ここでいう「理想特性」とは、上記第1の実施の形態と同様、従来から知られている例えば図45に示したような特性であり、色再現媒体の3原色の色度座標から換算され、XYZ表色系の等色関数の一次変換により求めることができる。また、「理想特性」として、RGB表色系の等色関数で示される理想特性そのものを用いても良い。
図18(A),(B)は、図17の構成例における緑色光反射ダイクロイック膜DGの反射特性曲線の一例を示している。緑色光反射ダイクロイック膜DGは、その反射特性曲線の傾きが、430nm以上670nm以下の波長範囲内で立ち上がる部分では、図18(A)に示したように、理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿う形で低反射率から高反射率に変化をする形状を有するように構成されている。より具体的には、反射特性曲線が、430nm以上670nm以下の波長範囲内において、最低反射率と最高反射率との間の範囲の20%から80%に変化する部分では平均傾き値が0.2(%/nm)以上2.0(%/nm)以下となる形状を有していることが好ましい。
また、図18(B)に示したように、430nm以上670nm以下の波長範囲内で立ち下がる部分では、理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線に沿う形で高反射率から低反射率に立ち下がる変化をする形状を有するように構成されている。より具体的には、430nm以上670nm以下の波長範囲内において、最高反射率と最低反射率との間の範囲の80%から20%に変化する部分では平均傾き値が−2.0(%/nm)以上−0.2(%/nm)以下となる形状を有していることが好ましい。
また、本実施の形態において、緑色光反射ダイクロイック膜DGは、波長に対する反射率を示す反射特性曲線の傾きが、理想的な緑色の分光特性の短波長側および長波長側の特性曲線に略等しい形状を有していても良い。
ここで、「理想的な分光特性の特性曲線に略等しい形状」としては、例えば、図45に示したような規格化された所定の理想特性曲線の傾きに対して、その特性曲線の傾きが±10%以内に入るようなものであることが好ましい。
また、図1の色分解光学系1では、第2のプリズム20の第2の面22には、第2のダイクロイック膜として赤色光反射ダイクロイック膜DRが形成されていたが、本実施の形態に係る色分解光学系1Aでは、第2のダイクロイック膜として赤色光反射ダイクロイック膜DRに代えて青色光反射ダイクロイック膜DBが形成されている。本実施の形態において、青色光反射ダイクロイック膜DBは、第2の色光成分として青色光LBを反射し、赤色光LRを透過する膜構成とされている。本実施の形態における青色光反射ダイクロイック膜DBは、波長に対する透過率を示す透過特性曲線の傾きが、色再現媒体の3原色の色度座標から換算されXYZ表色系の等色関数に基づいて決められた理想的な赤色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿う形状を有している。ここでいう「理想特性」とは、従来から知られている例えば図45に示したような特性であり、色再現媒体の3原色の色度座標から換算され、XYZ表色系の等色関数の一次変換により求めることができる。また、「理想特性」として、RGB表色系の等色関数で示される理想特性そのものを用いても良い。
図19に、参考として、図17に示した色分解光学系1Aで用いられている緑色光反射ダイクロイック膜DGおよび青色光反射ダイクロイック膜DBの具体的な設計例での特性を示す。なお、図19では、緑色光反射ダイクロイック膜DGについては反射特性を示し、青色光反射ダイクロイック膜DBについては透過特性を示している。なお、図19には後述の図20に示す変形例における赤色光反射ダイクロイック膜DRの特性も併せて示す。
この色分解光学系1Aでは、まず、入射光Lのうち緑色光LGが、緑色光反射ダイクロイック膜DGによって反射され、第1のプリズム10から第1の色光成分として取り出される。また、緑色光反射ダイクロイック膜DGを透過した青色光LBが、青色光反射ダイクロイック膜DBによって反射され、第2のプリズム20から第2の色光成分として取り出される。さらに、緑色光反射ダイクロイック膜DG、および青色光反射ダイクロイック膜DBを透過した赤色光LRが、第3の色光成分として第3のプリズム30から取り出される。
本実施の形態では、緑色光反射ダイクロイック膜DGの特性を示す曲線が、理想的な緑色の分光特性の特性曲線に沿う形状を有し、青色光反射ダイクロイック膜DBの特性を示す曲線が、理想的な赤色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿う形状を有していることで、プリズムの射出面にダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いることなく、理想的な分光特性に近い特性が得られる。ダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いる必要が無くなるので、従来、トリミングフィルタのダイクロイック膜に起因して生じていたゴースト・フレアの発生が抑制される。これらにより、ゴースト・フレアを低減した形での理想的な分光特性を持つ撮像系の実現が可能となる。その他の構成、作用および効果については、上記第1の実施の形態における図1の色分解光学系1と同様である。
<第2の実施の形態の変形例>
以下、上記した色分解光学系1Aの変形例を説明する。以下の変形例において、図17に示した構成例に対応する部分には同一の符号を付す。
図20は、本変形例に係る色分解光学系1A−1の構成を示している。この色分解光学系1A−1は、図17の色分解光学系1Aとは色光を取り出す順番が異なっている。この色分解光学系1A−1は、第1のプリズム10で緑色光LG、第2のプリズム20で赤色光LR、第3のプリズム30で青色光LBを取り出す構成とされている。
本変形例に係る色分解光学系1A−1において、第1のプリズム10の第2の面12には、図17の色分解光学系1と同様、第1のダイクロイック膜として緑色光反射ダイクロイック膜DGが形成されている。本変形例ににおける緑色光反射ダイクロイック膜DGの特性は、図17の色分解光学系1と同様である。その反射特性曲線は、図18(A),(B)に示した反射特性曲線と同様である。
図17の色分解光学系1Aでは、第2のプリズム20の第2の面22には、第2のダイクロイック膜として青色光反射ダイクロイック膜DBが形成されていたが、本変形例に係る色分解光学系1A−1では、第2のダイクロイック膜として青色光反射ダイクロイック膜DBに代えて赤色光反射ダイクロイック膜DRが形成されている。本実施の形態において、赤色光反射ダイクロイック膜DRは、第2の色光成分として赤色光LRを反射し、青色光LBを透過する膜構成とされている。本実施の形態における赤色光反射ダイクロイック膜DRは、波長に対する反射率を示す反射特性曲線の傾きが、色再現媒体の3原色の色度座標から換算されXYZ表色系の等色関数に基づいて決められた理想的な赤色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿う形状を有している。ここでいう「理想特性」とは、従来から知られている例えば図45に示したような特性であり、色再現媒体の3原色の色度座標から換算され、XYZ表色系の等色関数の一次変換により求めることができる。また、「理想特性」として、RGB表色系の等色関数で示される理想特性そのものを用いても良い。
図19に、参考として、図20に示した色分解光学系1A−1で用いられている緑色光反射ダイクロイック膜DGおよび赤色光反射ダイクロイック膜DRの具体的な設計例での特性を示す。なお、図19では、緑色光反射ダイクロイック膜DGについては反射特性を示す。赤色光反射ダイクロイック膜DRについても反射特性を示す。
この色分解光学系1A−1では、まず、入射光Lのうち緑色光LGが、緑色光反射ダイクロイック膜DGによって反射され、第1のプリズム10から第1の色光成分として取り出される。また、緑色光反射ダイクロイック膜DGを透過した赤色光LRが、赤色光反射ダイクロイック膜DRによって反射され、第2のプリズム20から第2の色光成分として取り出される。さらに、緑色光反射ダイクロイック膜DG、および赤色光反射ダイクロイック膜DRを透過した青色光LBが、第3の色光成分として第3のプリズム30から取り出される。
本実施の形態では、緑色光反射ダイクロイック膜DGの特性を示す曲線が、理想的な緑色の分光特性の特性曲線に沿う形状を有し、赤色光反射ダイクロイック膜DRの特性を示す曲線が、理想的な赤色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿う形状を有していることで、プリズムの射出面にダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いることなく、理想的な分光特性に近い特性が得られる。ダイクロイック膜付きのトリミングフィルタを用いる必要が無くなるので、従来、トリミングフィルタのダイクロイック膜に起因して生じていたゴースト・フレアの発生が抑制される。これらにより、ゴースト・フレアを低減した形での理想的な分光特性を持つ撮像系の実現が可能となる。その他の構成、作用および効果については、上記第1の実施の形態における図1の色分解光学系1と同様である。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。なお、上記第1および第2の実施の形態と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
上記第1および第2の実施の形態では、第1のプリズム10と第2のプリズム20との間に空気間隔10AGを設けた構成、一般にフィリップス型と呼ばれる色分解光学系を例に挙げて説明したが、実際には白色光を3色に分解する機能を持つものであれば、その構造はフィリップス型に限定されるものではない。
図21は、本発明の第3の実施の形態に係る色分解光学系1A−2の構成を示している。この色分解光学系1A−2は、第1のプリズム10と第2のプリズム20との間に空気間隔10AGが設けられておらず、第1のプリズム10の第2の面12と第2のプリズム20の第1の面21とが、緑色光反射ダイクロイック膜DGを介して直接密着されている。その他の構成は、基本的に図17に示した色分解光学系1Aと同様である。すなわち、この色分解光学系1A−2は、図17に示した色分解光学系1Aと同様に、第1のプリズム10で緑色光LG、第2のプリズム20で青色光LB、第3のプリズム30で赤色光LRを取り出す構成とされている。また、第1のダイクロイック膜として緑色光反射ダイクロイック膜DGが形成され、第2のダイクロイック膜として青色光反射ダイクロイック膜DBが形成されている。この色分解光学系1A−2においても、緑色光反射ダイクロイック膜DGおよび青色光反射ダイクロイック膜DBを、図17に示した色分解光学系1Aと同様に適切な特性を持つダイクロイック膜にすることで、図5に示す分光特性に近似したプリズム分光特性を得ることができる。また、ゴースト・フレアを低減した形での理想的な分光特性を持つ撮像系の実現が可能となる。
図22は、この色分解光学系1A−2におけるプリズム部分全体(第1、第2および第3のプリズム10,20,30全体)での分光透過特性の一例を示している。また、図23は、この色分解光学系1A−2における緑色光反射ダイクロイック膜DGおよび青色光反射ダイクロイック膜DBの具体的な設計例での膜特性を示している。図23に示した膜特性は、例えば図24および図25に具体的に数値データとして示した膜設計により得られる。ただし、膜物質、層数および各層の膜厚は図24および図25の例に限定されるものではない。図22から分かるように、この色分解光学系1A−2においても、フィリップス型の構成例での分光特性(図5)と同等の特性が得られている。
なお、ここでは第1のプリズム10で緑色光LG、第2のプリズム20で青色光LB、第3のプリズム30で赤色光LRを取り出す構成例を挙げたが、第1ないし第3のプリズム10,20,30での色の取り出し方はこれに限定されない。すなわち、上記第1および第2の実施の形態で挙げたフィリップス型色分解光学系のその他の各構成例に対しても、図21の構成例と同様に、第1のプリズム10と第2のプリズム20との間の空気間隔10AGを設けず密着させた構成とすることができる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。なお、上記第1ないし第3の実施の形態と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図26は、本発明の第4の実施の形態に係る色分解光学系1Bを備えた撮像装置の要部構成を示している。上記第1ないし第3の実施の形態では、入射光Lを青色光LB、赤色光LR、および緑色光LGの3つの色光成分に分解する例について示したが、本実施の形態に係る色分解光学系1Bは、第4の色光成分としてシアンを加えた4つの色光成分に分解する構成例である。
本実施の形態に係る色分解光学系1Bは、図1に示した色分解光学系1に対して、第2のプリズム20と第3のプリズム30との間に配置された第4のプリズム40をさらに備えている。第4のプリズム40の光射出側には、撮像素子4Cが設けられている。第4のプリズム40は、第1の面41、第2の面42、および第3の面43を有している。第4のプリズム40は、第2のプリズム20に対して所定の空気間隔を空けて配置されている。より詳しくは、第2のプリズム20の第2の面22と、第4のプリズム40の第1の面41とが略平行となるように、空気間隔を空けて対向配置されている。第4のプリズム40の第3の面43は光射出面である。この射出面にはトリミングフィルタ54が設けられている。このトリミングフィルタ54には、第1のプリズム10におけるトリミングフィルタ51と同様、特性調整用のダイクロイック膜は設けられておらず、その代わりに、トリミングフィルタ54の光射出面にゴースト・フレア防止用の反射防止膜53ARが形成されている。なお、トリミングフィルタ54を設けることなく、第4のプリズム40の第3の面43に直接、反射防止膜53ARを形成するようにしても良い。
第4のプリズム40の第2の面22には、第3のダイクロイック膜としてのシアン色光反射ダイクロイック膜DCが形成されている。シアン色光反射ダイクロイック膜DCは、第4の色光成分としてシアン色光LCを反射し、緑色光LGを透過する膜構成とされている。シアン色光反射ダイクロイック膜DCは、400nm以上600nm以下のシアン色領域の光の一部を、第4の色光成分として反射するものである。
図27(A)は、図26に示した色分解光学系1Bで用いられている青色光反射ダイクロイック膜DBおよび赤色光反射ダイクロイック膜DR、ならびにシアン色光反射ダイクロイック膜DCの具体的な設計例での特性を示している。なお、青色光反射ダイクロイック膜DBおよび赤色光反射ダイクロイック膜DRの特性は、図1の色分解光学系1での特性(図4)と同様である。図27(A)に示したシアン色光反射ダイクロイック膜DCの特性は、例えば図27(B)に具体的に数値データとして示した膜設計により得られる。ただし、膜物質、層数および各層の膜厚は図27(B)の例に限定されるものではない。図27(B)において、「Sub−H4」は、LaTiO3を主成分とするサブスタンスH4(独国メルク社製)を表している。
本実施の形態において、第3のプリズム30は、シアン色光反射ダイクロイック膜DCを介して第4のプリズム40に接合されている。より詳しくは、第4のプリズム40の第2の面42と、第3のプリズム30の第1の面31とがシアン色光反射ダイクロイック膜DCを介して接合されている。本実施の形態において、第3のプリズム30は、青色光反射ダイクロイック膜DBおよび赤色光反射ダイクロイック膜DRを透過し、さらにシアン色光反射ダイクロイック膜DCを透過した緑色光を取り出す構成とされている。
本実施の形態に係る色分解光学系1Bを備えた撮像装置では、青色光LB、赤色光LR、および緑色光LGに加えて、第4の色光成分としてシアン色光LCを加えた4つの色光成分での撮像を行うことで、より撮像系の理想特性に近づけることができる。図45に示した撮像系の理想特性では、負の感度となる領域があり、特に赤色の分光特性について負の感度となる領域が多い。この負の感度となる領域は、通常の3色分解の手法では、再現が困難である。しかしながら、負の感度となる領域に対応するシアン色光LCを色光成分として取得することで、撮像回路側での演算により、負の感度部分を再現することが可能となる。すなわち、以下の演算式のようにして、色分解後の赤色光LRから得られた特性値Rから、シアン色光LCから得られた特性値Cを適当に最適化して引き算することで、負の感度部分を再現した特性値R’を得ることができる。
R’=R−kC
ただし、kは負の感度を再現するために最適化された適当な係数。
以下、実際に負の感度を再現した設計例を説明する。
図28は、本実施の形態に係る色分解光学系1Bにおいて、図27に示した膜設計の施されたプリズム部分全体(第1、第2、第3および第4のプリズム10,20,30,40全体)での分光透過特性を示している。図29は、図3に示したプリズム部以外の光学要素の特性と図28に示したプリズム部分全体での特性とを合わせた、撮像装置における光学系全体での総合的な分光透過特性を示している。なお、図28および図29において、Cはシアン色光LCの分光特性を示す。
図30は、図29に示した総合的な分光透過特性を規格化した特性を示している。図30にはまた、比較のために、理想特性(B0,R0,G0)についても併せて示している。なお、ここでいう理想特性とは、従来から知られている図45に示した特性である。図30において、B1,R1,G1,C1は、本実施の形態による設計例で直接得られる特性を示す。なお、図30において、C1はシアン色光LCの分光特性を示す。「R1−2C1」は、上述の最適化された演算により得られるR’の特性である。演算により得られる「R1−2C1」の特性は、負の感度が再現されており、赤色の理想特性(R0)により近づいていることが分かる。
図31は、本実施の形態による設計例での色再現性を、図8の場合と同様に従来と比較して示したu’v’色度図である。図中、黒塗りの三角形「▲」で示した座標点は、従来の構成による任意の色の座標点を表す。白抜きの四角形「□」で示した座標点は、本実施の形態による設計例での任意の色の座標点を表す。従来の構成と本実施の形態による設計例とにおいて、理想点からのずれ量(再現色のずれ量)は、各座標点を結ぶ実線で示されている。従来の構成では、右上の赤色領域において突出して再現色が動いてしまっていたが、本実施の形態による設計例では大きく改善されている。本実施の形態による設計例では、全体的なバランスとして突出して色が理想点から動くところがなくなり、色再現性が向上している。特に、シアンでの色再現性が向上している。B(ブルー),G(グリーン),R(レッド),C(シアン),Y(イエロー),M(マゼンタ),skin(肌色)の7色での色差平均は8.84から5.96に改善した。
以上説明したように、本実施の形態に係る色分解光学系1Bおよび撮像装置によれば、第4の色光成分を得るようにしたので、上記第1の実施の形態に係る色分解光学系1および撮像装置よりもさらに色再現性を向上させることができる。
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態を説明する。なお、上記第1ないし第4の実施の形態と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
上記各実施の形態では、ダイクロイック膜の特性を図45に示した理想特性に近似した特性となるように設計していたが、本実施の形態では、その理想特性をさらに一次変換した特性を理想的な分光特性として用いて膜設計を行うようにしたものである。この一次変換は、RGB表色系の等色関数で示される理想特性そのもの、もしくは色再現媒体の3原色の色度座標から換算され、XYZ表色系の等色関数の一次変換で示される理想特性に対し、さらに負の値を減らすような一次変換を施した特性である。
図32(A)は、その一次変換を行う前の理想的な分光特性R(x),G(x),B(x)を示している。これは、規格化されていないだけで、図45に示した理想特性と実質的に同じである。図32(B)は、図32(A)の理想特性R(x),G(x),B(x)を1次変換した変換特性R’(x),G’(x),B’(x)を示している。さらに、図33は、図32(B)の変換特性R’(x),G’(x),B’(x)を規格化した特性を示している。この1次変換の演算例を[数1]に示す。Mは、変換特性R’(x),G’(x),B’(x)として負の値ができるだけ少なくなるような行列とする。
Figure 0005094502
ここで、R’(x),G’(x),B’(x)に逆行列M-1を掛けることで、元の理想特性R(x),G(x),B(x)に近似した特性を求めることができる。上記第1および第2の実施の形態における各構成例において、ダイクロイック膜の特性を、このR’(x),G’(x),B’(x)を理想特性(規格化された変換理想特性)とした設計とし、R’(x),G’(x),B’(x)に近似した特性が得られるようにする。その後、撮像装置側の演算回路での演算により、逆行列M-1を掛けることで、元の理想特性R(x),G(x),B(x)に近似した特性を求めることができる。ここで、R’(x),G’(x),B’(x)は、負の値ができるだけ少なくなるような特性とされているので、3色の色分解であったとしてもR’(x),G’(x),B’(x)の再現は可能である。その再現されたR’(x),G’(x),B’(x)の特性を撮像装置側の演算回路において上記した逆演算することで、元の理想特性R(x),G(x),B(x)に近似した特性を求めることができる。すなわち、3色の色分解であったとしても、仮想的に負の感度部分の再現が可能である。
図34は、図1の構成例において、図33の変換特性R’(x),G’(x),B’(x)を理想特性として設計された、青色光反射ダイクロイック膜DBおよび赤色光反射ダイクロイック膜DRの具体的な特性を示している。
図35は、図34に示した膜設計の施された色分解光学系を備えた撮像装置における光学系全体での総合的な分光透過特性(B1,R1,G1)を示している。図35にはまた、比較のために、理想特性(B0,R0,G0)についても併せて示している。なお、ここでいう理想特性とは、図33に示した変換理想特性である。
図36は、図35に示した設計例での特性をさらに上記した逆演算により最適化した変換特性(B1,R1,G1)を示している。図36にはまた、比較のために、理想特性(B0,R0,G0)についても併せて示している。なお、ここでいう理想特性とは、従来から知られている図45に示した特性(上記した1次変換前の通常の理想特性)である。このように、本実施の形態によれば、上記第4の実施の形態のような4色分解を行わずとも、仮想的に負の感度部分を再現でき、通常の理想特性に近い特性が得られる。
図37は、本実施の形態による設計例での色再現性を、図8の場合と同様に従来と比較して示したu’v’色度図である。図中、黒塗りの三角形「▲」で示した座標点は、従来の構成による任意の色の座標点を表す。白抜きの四角形「□」で示した座標点は、本実施の形態による設計例での任意の色の座標点を表す。従来の構成と本実施の形態による設計例とにおいて、理想点からのずれ量(再現色のずれ量)は、各座標点を結ぶ実線で示されている。本実施の形態による設計例では、上記第1の実施の形態で示した通常の理想特性に基づいた膜設計を行った場合よりもさらに色再現性を向上させることができた。特に、シアン、緑の部分での色再現性が安定した。B(ブルー),G(グリーン),R(レッド),C(シアン),Y(イエロー),M(マゼンタ),skin(肌色)の7色での色差平均は8.84から2.95に改善した。図8に示した上記第1の実施の形態での色差平均は7.37であり、これよりもさらに色差平均を小さくすることができた。
なお、本実施の形態は、上記第1の実施の形態における各変形例に対しても同様に適用可能である。また、上記第2および第3の実施の形態の構成に対しても同様に適用可能である。図38は、上記第2の実施の形態の構成に適用する場合のダイクロイック膜の膜構成例を示している。図19に示した膜構成に代えて図38に示した特性の膜構成とすれば良い。
[第6の実施の形態]
次に、本発明の第6の実施の形態を説明する。なお、上記第1ないし第5の実施の形態と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図39は、本発明の第6の実施の形態に係る色分解光学系1A−3の構成を示している。この色分解光学系1A−3は、図21に示した色分解光学系1A−2に対して、第1のプリズム10よりも前側に配置された偏光解消板55をさらに備えたものである。その他の構成は、図21に示した色分解光学系1A−2と同様である。偏光解消板55は、入射光の特定方向への偏光を解消するためのものである。
図40は、偏光解消板55を設けなかった場合のプリズム部分全体(第1、第2および第3のプリズム10,20,30全体)での、偏光成分ごとの分光透過特性の一例を示している。入射光の成分が例えば特定の直線偏光成分に偏っていると、入射光が無偏光状態である場合に比べて分光特性が変化してしまう。図40には、入射光として互いに直交する直線偏光成分(P偏光およびS偏光)が、それぞれ単独で入射した場合の特性を示している。また、入射光が無偏光である場合の特性を、(P+S)/2として示している。本実施の形態では、第1のプリズム10よりも前側に偏光解消板55を配置していることで、入射光の特定方向への偏光を解消し、図40の(P+S)/2で示したような安定した分光特性を得ることができる。
なお、その他の各実施の形態における各構成例に対しても同様に、第1のプリズム10よりも前側に偏光解消板55を設けるようにしても良い。
[第7の実施の形態]
次に、本発明の第7の実施の形態を説明する。なお、上記第1ないし第6の実施の形態と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図41は、本発明の第7の実施の形態に係る色分解光学系1A−4の構成を示している。この色分解光学系1A−4は、図21に示した色分解光学系1A−2に対して、赤色光を取り出すプリズム(図41の配置例では第3のプリズム30)の射出面側に配置されたトリミングフィルタ53’の特性を、青色光および緑色光を遮断し、赤色光を透過する吸収フィルタの特性にしたものである。その他の構成は、図21に示した色分解光学系1A−2と同様である。
図42は、この色分解光学系1A−4を撮像装置に適用した場合における撮像光学系全体での総合的な分光透過特性を示している(図中、R,G,Bで示した特性)。図42にはまた、比較のためにトリミングフィルタ53’の特性を、上記青色光および緑色光を遮断する吸収フィルタの特性にしなかった場合の特性を示す(図中、実線(TMRless)の特性)。上記吸収フィルタの特性にしなかった場合には、赤色の撮像素子4Rに青色光および緑色光が漏れ込み不要成分が混ざるので、色再現性が悪くなる。本実施の形態では、赤色光を取り出すプリズムの射出面側に青色光および緑色光を遮断する吸収フィルタの特性を持つトリミングフィルタ53’を配置していることで、不要成分の漏れ込みを防ぎ、色再現性を改善することができる。
なお、その他の各実施の形態における各構成例に対しても同様に、赤色光を取り出すプリズムの射出面側に吸収フィルタ56を設けるようにしても良い。
本発明の第1の実施の形態に係る色分解光学系を備えた撮像装置の一構成例を示す断面図である。 図1に示した色分解光学系で用いられる青色光反射ダイクロイック膜DBの特性(A)、および赤色光反射ダイクロイック膜DRの特性(B)についての説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置におけるプリズム部以外の光学要素の分光特性を示す特性図である。 図1に示した色分解光学系で用いられている青色光反射ダイクロイック膜DBおよび赤色光反射ダイクロイック膜DRの設計例を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置におけるプリズム部分の分光特性を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置における光学系の総合的な分光特性を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態における規格化された総合的な分光特性を、理想特性および従来の特性と比較して示した特性図である。 本発明の第1の実施の形態における色再現性を、従来と比較して示したu’v’色度図である。 本発明の第1の実施の形態に係る色分解光学系におけるゴーストの発生量を、従来と比較して示した特性図である。 図1に示した色分解光学系で用いられている青色光反射ダイクロイック膜DBの膜設計の数値例を示す図である。 図1に示した色分解光学系で用いられている赤色光反射ダイクロイック膜DRの膜設計の数値例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る色分解光学系を備えた撮像装置の第1の変形例を示す断面図である。 図12に示した色分解光学系で用いられている青色光反射ダイクロイック膜DBの特性(A)、および緑色光反射ダイクロイック膜DGの特性(B)についての説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る色分解光学系を備えた撮像装置の第2の変形例を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る色分解光学系を備えた撮像装置の第3の変形例を示す断面図である。 図15に示した色分解光学系で用いられている緑色光反射ダイクロイック膜DGの特性(A)、および赤色光反射ダイクロイック膜DRの特性(B)についての説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る色分解光学系を備えた撮像装置の一構成例を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る色分解光学系で用いられる緑色光反射ダイクロイック膜DGの短波長側の特性(A)、および長波長側の特性(B)についての説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る色分解光学系で用いられているダイクロイック膜の設計例を示す特性図である。 本発明の第2の実施の形態に係る色分解光学系を備えた撮像装置の一変形例を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る色分解光学系を備えた撮像装置の一構成例を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る撮像装置におけるプリズム部分の分光特性を示す特性図である。 本発明の第3の実施の形態に係る色分解光学系で用いられているダイクロイック膜の設計例を示す特性図である。 図23に示した緑色光反射ダイクロイック膜DGの特性を実現する具体的な数値例を示す図である。 図23に示した青色光反射ダイクロイック膜DBの特性を実現する具体的な数値例を示す図である。 本発明の第4の実施の形態に係る色分解光学系を備えた撮像装置の一構成例を示す断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る色分解光学系で用いられているダイクロイック膜の設計例を示す特性図および膜データの一例を示す図である。 本発明の第4の実施の形態に係る撮像装置におけるプリズム部分の分光特性を示す特性図である。 本発明の第4の実施の形態に係る撮像装置における光学系の総合的な分光特性を示す特性図である。 本発明の第4の実施の形態における規格化された総合的な分光特性を、理想特性および従来の特性と比較して示した特性図である。 本発明の第4の実施の形態における色再現性を、従来と比較して示したu’v’色度図である。 本発明の第5の実施の形態に係る色分解光学系で適用される理想特性についての説明図図であり、(A)は変換前の理想特性を示し、(B)は変換後の理想特性を示す。 本発明の第5の実施の形態に係る色分解光学系で適用される規格化された理想特性を示す特性図である。 本発明の第5の実施の形態に係る色分解光学系で用いられる青色光反射ダイクロイック膜DBおよび赤色光反射ダイクロイック膜DRの設計例を示す特性図である。 本発明の第5の実施の形態における規格化された総合的な分光特性を、一次変換された理想特性と比較して示した特性図である。 図35に示した第5の実施の形態における規格化された総合的な分光特性を逆変換して、理想特性と比較して示した特性図である。 本発明の第5の実施の形態における色再現性を、従来と比較して示したu’v’色度図である。 本発明の第5の実施の形態に係る色分解光学系で用いられるダイクロイック膜の他の構成例を示す特性図である。 本発明の第6の実施の形態に係る色分解光学系を備えた撮像装置の一構成例を示す断面図である。 本発明の第6の実施の形態に係る撮像装置におけるプリズム部分の分光特性を示す特性図である。 本発明の第7の実施の形態に係る色分解光学系を備えた撮像装置の一構成例を示す断面図である。 本発明の第7の実施の形態に係る撮像装置における規格化された総合的な分光特性を示す特性図である。 従来の色分解光学系の構成例を示す断面図である。 理想特性を求めるための3原色の色度座標を示すxy色度図である。 規格化された理想特性を示す特性図である。 従来の一般的な色分解光学系の分光特性を示す特性図である。 従来の色分解光学系で用いられているダイクロイック膜の特性の一例を示す特性図である。 従来の色分解光学系において理想特性に近似した分光特性を示す特性図である。 従来の色分解光学系において生ずる多重反射についての説明図である。
符号の説明
L…入射光、LB…青色光成分、LR…赤色光成分、LG…緑色光成分、DB…青色光反射ダイクロイック膜、DR…赤色光反射ダイクロイック膜、DG…緑色光反射ダイクロイック膜、DC…シアン色光反射ダイクロイック膜、1,1−1,1−2,1−3,1A1,1A−1,1A−2,1A−3,1A−4,1B…色分解光学系、2…撮影レンズ、3…IRカットフィルタ、4R,4G,4B,4C…撮像素子、10…第1のプリズム、20…第2のプリズム、30…第3のプリズム、40…第4のプリズム、51…第1のトリミングフィルタ、52…第2のトリミングフィルタ、53…第3のトリミングフィルタ、51AR…第1の反射防止膜、52AR…第2の反射防止膜、53AR…第3の反射防止膜、54AR…第4の反射防止膜、55…偏光解消板。

Claims (18)

  1. 入射光を青色光、赤色光、および緑色光の少なくとも3つの色光成分に分解する色分解光学系であって、
    光の入射側から順に、
    第1のダイクロイック膜を有し、前記第1のダイクロイック膜によって反射された第1の色光成分を取り出す第1のプリズムと、
    第2のダイクロイック膜を有し、前記第1のダイクロイック膜を透過し前記第2のダイクロイック膜によって反射された第2の色光成分を取り出す第2のプリズムと、
    前記第1および第2のダイクロイック膜を透過した第3の色光成分を取り出す第3のプリズムと
    を少なくとも備え、
    前記第1のダイクロイック膜が、前記第1の色光成分として青色光を反射する膜構成とされると共に、前記第2のダイクロイック膜が、前記第2の色光成分として赤色光または緑色光を反射する膜構成とされ、かつ、
    前記第1のダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線の傾きが、RGB表色系の等色関数、又は色再現媒体の3原色の色度座標から換算され、XYZ表色系の等色関数の一次変換で示される理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿うように430nm以上670nm以下の波長範囲内で低透過率から高透過率に立ち上がり、最低透過率と最高透過率との間の範囲の20%から80%に変化する平均傾き値が0.2(%/nm)以上2.0(%/nm)以下となる形状を有し、
    前記第2のダイクロイック膜が赤色光を反射するものであるとき、そのダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線の傾きが、前記理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線に沿うように430nm以上670nm以下の波長範囲内で高透過率から低透過率に立ち下がり、最高透過率と最低透過率との間の範囲の80%から20%に変化する平均傾き値が−2.0(%/nm)以上−0.2(%/nm)以下となる形状を有し、
    前記第2のダイクロイック膜が緑色光を反射するものであるとき、そのダイクロイック膜の波長に対する反射率を示す反射特性曲線の傾きが、前記理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線に沿うように430nm以上670nm以下の波長範囲内で高反射率から低反射率に立ち下がり、最高反射率と最低反射率との間の範囲の80%から20%に変化する平均傾き値が−2.0(%/nm)以上−0.2(%/nm)以下となる形状を有している
    ことを特徴とする色分解光学系。
    前記第1のプリズムで青色光、前記第2のプリズムで赤色光、前記第3のプリズムで緑色光を取り出す構成とされ、
  2. 前記第1のプリズムで青色光、前記第2のプリズムで赤色光、前記第3のプリズムで緑色光を取り出す構成とされ、
    前記第1のダイクロイック膜が青色光を反射するものであり、
    前記第2のダイクロイック膜が赤色光を反射するものであり、
    第3のダイクロイック膜を有し、前記第2のプリズムと前記第3のプリズムとの間に配置され、前記第1および第2のダイクロイック膜を透過した第4の色光成分を取り出す第4のプリズムをさらに備え、
    前記第3のダイクロイック膜は、400nm以上600nm以下の波長域の光の一部を前記第4の色光成分として反射するものであり、
    前記第3のプリズムは、前記第1および第2のダイクロイック膜を透過し、さらに前記第3のダイクロイック膜を透過した緑色光を取り出す構成とされている
    ことを特徴とする請求項1に記載の色分解光学系。
  3. 入射光を青色光、赤色光、および緑色光の少なくとも3つの色光成分に分解する色分解光学系であって、
    光の入射側から順に、
    第1のダイクロイック膜を有し、前記第1のダイクロイック膜によって反射された第1の色光成分を取り出す第1のプリズムと、
    第2のダイクロイック膜を有し、前記第1のダイクロイック膜を透過し前記第2のダイクロイック膜によって反射された第2の色光成分を取り出す第2のプリズムと、
    前記第1および第2のダイクロイック膜を透過した第3の色光成分を取り出す第3のプリズムと
    を少なくとも備え、
    前記第1のダイクロイック膜が、前記第1の色光成分として赤色光を反射する膜構成とされると共に、前記第2のダイクロイック膜が、前記第2の色光成分として青色光または緑色光を反射する膜構成とされ、かつ、
    前記第1のダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線の傾きが、RGB表色系の等色関数、又は色再現媒体の3原色の色度座標から換算され、XYZ表色系の等色関数の一次変換で示される理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線に沿うように430nm以上670nm以下の波長範囲内で高透過率から低透過率に立ち下がり、最高透過率と最低透過率との間の範囲の80%から20%に変化する平均傾き値が−2.0(%/nm)以上−0.2(%/nm)以下となる形状を有し、
    前記第2のダイクロイック膜が青色光を反射するものであるとき、そのダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線の傾きが、前記理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿うように430nm以上670nm以下の波長範囲内で低透過率から高透過率に立ち上がり、最低透過率と最高透過率との間の範囲の20%から80%に変化する平均傾き値が0.2(%/nm)以上2.0(%/nm)以下となる形状を有し、
    前記第2のダイクロイック膜が緑色光を反射するものであるとき、そのダイクロイック膜の波長に対する反射率を示す反射特性曲線の傾きが、前記理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿うように430nm以上670nm以下の波長範囲内で低反射率から高反射率に立ち上がり、最低反射率と最高反射率との間の範囲の20%から80%に変化する平均傾き値が0.2(%/nm)以上2.0(%/nm)以下となる形状を有している
    ことを特徴とする色分解光学系。
  4. 入射光を緑色光、青色光、および赤色光の少なくとも3つの色光成分に分解する色分解光学系であって、
    光の入射側から順に、
    第1のダイクロイック膜を有し、前記第1のダイクロイック膜によって反射された第1の色光成分を取り出す第1のプリズムと、
    第2のダイクロイック膜を有し、前記第1のダイクロイック膜を透過し前記第2のダイクロイック膜によって反射された第2の色光成分を取り出す第2のプリズムと、
    前記第1および第2のダイクロイック膜を透過した第3の色光成分を取り出す第3のプリズムと
    を少なくとも備え、
    前記第1のダイクロイック膜が、前記第1の色光成分として緑色光を反射する膜構成とされると共に、前記第2のダイクロイック膜が、前記第2の色光成分として青色光または赤色光を反射する膜構成とされ、かつ、
    前記第1のダイクロイック膜の波長に対する反射率を示す反射特性曲線の傾きが、RGB表色系の等色関数、又は色再現媒体の3原色の色度座標から換算され、XYZ表色系の等色関数の一次変換で示される理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿うように430nm以上670nm以下の波長範囲内で低反射率から高反射率に立ち上がり、最低反射率と最高反射率との間の範囲の20%から80%に変化する部分では平均傾き値が0.2(%/nm)以上2.0(%/nm)以下となり、かつ長波長側の特性曲線に沿うように430nm以上670nm以下の波長範囲内で高反射率から低反射率に立ち下がり、最高反射率と最低反射率との間の範囲の80%から20%に変化する部分では平均傾き値が−2.0(%/nm)以上−0.2(%/nm)以下となる形状を有している
    ことを特徴とする色分解光学系。
  5. 前記第1のプリズムで緑色光、前記第2のプリズムで青色光、前記第3のプリズムで赤色光を取り出すように構成され、
    前記第2のダイクロイック膜が青色光を反射する膜構成され、そのダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線の傾きが、RGB表色系の等色関数、又は色再現媒体の3原色の色度座標から換算され、XYZ表色系の等色関数の一次変換で示される理想的な赤色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿うように430nm以上670nm以下の波長範囲内で低透過率から高透過率に立ち上がり、最低透過率と最高透過率との間の範囲の20%から80%に変化する平均傾き値が0.2(%/nm)以上2.0(%/nm)以下となる形状を有している
    ことを特徴とする請求項4に記載の色分解光学系。
  6. 前記第1のプリズムで緑色光、前記第2のプリズムで赤色光、前記第3のプリズムで青色光を取り出すように構成され、
    前記第2のダイクロイック膜が赤色光を反射する膜構成され、そのダイクロイック膜の波長に対する反射率を示す反射特性曲線の傾きが、RGB表色系の等色関数、又は色再現媒体の3原色の色度座標から換算され、XYZ表色系の等色関数の一次変換で示される理想的な赤色の分光特性の短波長側の特性曲線に沿うように430nm以上670nm以下の波長範囲内で低反射率から高反射率に立ち上がり、最低反射率と最高反射率との間の範囲の20%から80%に変化する平均傾き値が0.2(%/nm)以上2.0(%/nm)以下となる形状を有している
    ことを特徴とする請求項4に記載の色分解光学系。
  7. 前記理想的な分光特性は、前記理想特性に対し、さらに負の値を減らす逆変換可能な一次変換を施した特性である
    ことを特徴とする請求項1ないし6に記載の色分解光学系。
  8. 前記第1のプリズムよりも前側、もしくは赤色光を取り出すプリズムの射出面側の少なくとも一方に配置され、緑から赤外の波長に向かって減衰する透過率を有する吸収型の視感度補正フィルタをさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の色分解光学系。
  9. 前記第1のプリズムよりも前側に配置され、赤外光をカットするコートタイプの赤外カットフィルタをさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の色分解光学系。
  10. 前記第1のプリズムよりも前側に配置され、紫外光を遮断する紫外カットフィルタをさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の色分解光学系。
  11. 少なくとも1つのプリズムの射出面に反射防止膜が施されている
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の色分解光学系。
  12. 前記第1のプリズムよりも前側に配置され、入射光の特定方向への偏光を解消する偏光解消板をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の色分解光学系。
  13. 赤色光を取り出すプリズムの射出面側に配置され、青色光および緑色光を遮断し、赤色光を透過する吸収フィルタをさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の色分解光学系。
  14. 入射光を青色光、赤色光、および緑色光の少なくとも3つの色光成分に分解する色分解光学系であって、
    光の入射側から順に、
    第1のダイクロイック膜を有し、前記第1のダイクロイック膜によって反射された第1の色光成分を取り出す第1のプリズムと、
    第2のダイクロイック膜を有し、前記第1のダイクロイック膜を透過し前記第2のダイクロイック膜によって反射された第2の色光成分を取り出す第2のプリズムと、
    前記第1および第2のダイクロイック膜を透過した第3の色光成分を取り出す第3のプリズムと
    を少なくとも備え、
    前記第1のダイクロイック膜が、前記第1の色光成分として青色光を反射する膜構成とされると共に、前記第2のダイクロイック膜が、前記第2の色光成分として赤色光または緑色光を反射する膜構成とされ、かつ、
    前記第1のダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線の傾きが、RGB表色系の等色関数、又は色再現媒体の3原色の色度座標から換算され、XYZ表色系の等色関数の一次変換で示される理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線の傾きに対して±10%以内に入る略等しい形状を有し、
    前記第2のダイクロイック膜が赤色光を反射するものであるとき、そのダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線の傾きが、前記理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線の傾きに対して±10%以内に入る略等しい形状を有し、
    前記第2のダイクロイック膜が緑色光を反射するものであるとき、そのダイクロイック膜の波長に対する反射率を示す反射特性曲線の傾きが、前記理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線の傾きに対して±10%以内に入る略等しい形状を有している
    ことを特徴とする色分解光学系。
  15. 入射光を青色光、赤色光、および緑色光の少なくとも3つの色光成分に分解する色分解光学系であって、
    光の入射側から順に、
    第1のダイクロイック膜を有し、前記第1のダイクロイック膜によって反射された第1の色光成分を取り出す第1のプリズムと、
    第2のダイクロイック膜を有し、前記第1のダイクロイック膜を透過し前記第2のダイクロイック膜によって反射された第2の色光成分を取り出す第2のプリズムと、
    前記第1および第2のダイクロイック膜を透過した第3の色光成分を取り出す第3のプリズムと
    を少なくとも備え、
    前記第1のダイクロイック膜が、前記第1の色光成分として赤色光を反射する膜構成とされると共に、前記第2のダイクロイック膜が、前記第2の色光成分として青色光または緑色光を反射する膜構成とされ、かつ、
    前記第1のダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線の傾きが、RGB表色系の等色関数、又は色再現媒体の3原色の色度座標から換算され、XYZ表色系の等色関数の一次変換で示される理想的な緑色の分光特性の長波長側の特性曲線の傾きに対して±10%以内に入る略等しい形状を有し、
    前記第2のダイクロイック膜が青色光を反射するものであるとき、そのダイクロイック膜の波長に対する透過率を示す透過特性曲線の傾きが、前記理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線の傾きに対して±10%以内に入る略等しい形状を有し、
    前記第2のダイクロイック膜が緑色光を反射するものであるとき、そのダイクロイック膜の波長に対する反射率を示す反射特性曲線の傾きが、前記理想的な緑色の分光特性の短波長側の特性曲線の傾きに対して±10%以内に入る略等しい形状を有している
    ことを特徴とする色分解光学系。
  16. 入射光を緑色光、青色光、および赤色光の少なくとも3つの色光成分に分解する色分解光学系であって、
    光の入射側から順に、
    第1のダイクロイック膜を有し、前記第1のダイクロイック膜によって反射された第1の色光成分を取り出す第1のプリズムと、
    第2のダイクロイック膜を有し、前記第1のダイクロイック膜を透過し前記第2のダイクロイック膜によって反射された第2の色光成分を取り出す第2のプリズムと、
    前記第1および第2のダイクロイック膜を透過した第3の色光成分を取り出す第3のプリズムと
    を少なくとも備え、
    前記第1のダイクロイック膜が、前記第1の色光成分として緑色光を反射する膜構成とされると共に、前記第2のダイクロイック膜が、前記第2の色光成分として青色光または赤色光を反射する膜構成とされ、かつ、
    前記第1のダイクロイック膜の波長に対する反射率を示す反射特性曲線の傾きが、RGB表色系の等色関数、又は色再現媒体の3原色の色度座標から換算され、XYZ表色系の等色関数の一次変換で示される理想的な緑色の分光特性の短波長側および長波長側の特性曲線の傾きに対して±10%以内に入る略等しい形状を有している
    ことを特徴とする色分解光学系。
  17. 請求項1ないし16のいずれか1項に記載の色分解光学系と、
    前記色分解光学系によって分解された各色光に対応して設けられ、入射した各色光に応じた電気信号を出力する撮像素子と
    を備えたことを特徴とする撮像装置。
  18. 請求項7に記載の色分解光学系と、
    前記請求項7に記載の色分解光学系によって分解された各色光に対応して設けられ、入射した各色光に応じた電気信号を出力する撮像素子と、
    前記撮像素子によって得られた信号値に基づいて、前記理想特性における負の値を再現する逆変換を施す演算回路と
    を備えたことを特徴とする請求項17に記載の撮像装置。
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