JP5091710B2 - 固体電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents
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上記目的を達成するために、本発明に係る固体電解コンデンサは、ニオブまたはニオブ合金からなる陽極と、陽極の表面に形成された酸化ニオブを含む誘電体層と、誘電体層が露出するように形成された中間層と、中間層上および露出する誘電体層上に形成された陰極と、を備え、酸化ニオブを含む領域には、フッ素が含有されていることを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法は、ニオブまたはニオブ合金からなる陽極の表面にフッ素がドープされた酸化ニオブを含む誘電体層を形成するとともに、誘電体層上に、誘電体層が露出するように中間層を形成する第1の工程と、中間層上および露出する誘電体層上に陰極を形成する第2の工程と、を備え、第1の工程は、陽極を、フッ素イオンを含む電解液中で陽極酸化する第1のステップと、陽極酸化後に、酸を含む水溶液中で洗浄する第2のステップと、を有していることを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法は、ニオブまたはニオブ合金からなる陽極の表面にフッ素がドープされた酸化ニオブを含む誘電体層を形成するとともに、誘電体層上に、誘電体層が露出するように中間層を形成する第1の工程と、中間層上および露出する誘電体層上に陰極を形成する第2の工程と、を備え、第1の工程は、陽極を、フッ素イオンを含む電解液中で陽極酸化するステップを有し、電解液
を交換して、ステップを複数回繰り返すことを特徴とする。
図1は第1実施形態に係る固体電解コンデンサの構成を示す概略断面図である。図2は同固体電解コンデンサの部分拡大図であり、図2(A)は図1の固体電解コンデンサにおける陽極体近傍を拡大した断面図、図2(B)は陽極体を構成する1つの金属粒子近傍を拡大した模式図である。
次に、図1および図2に示した第1実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法について説明する。
第2導電性高分子層との積層膜からなる導電性高分子層4を形成する。
本発明の第2実施形態に係る固体電解コンデンサは、第1実施形態と同様の構成を有している。第1実施形態との違いはその製造方法であり、具体的な相違点は、第1実施形態の工程2において、フッ素イオンを含む電解液を、所定の時間ごとに新しい電解液に入れ替えて陽極酸化を行うことと、こうした工程2の後に、工程3(陽極酸化後の酸洗浄)を行わず、工程4(導電性高分子層の形成)を行うことである。それ以外については第1実施形態の各工程と同様である。
実施例1では、以下の工程を経て固体電解コンデンサA1を作製した。
体層2と陽極体1との界面で最大となる。
図3は比較例1に係る固体電解コンデンサの陽極体を構成する1つの金属粒子近傍を拡大した模式図である。第1実施形態と異なる箇所は、中間層3aが誘電体層2の表面全体にわたって一様に形成され、こうした中間層3aから誘電体層2が露出していないことである。それ以外は第1実施形態の構成と同様である。
実施例2および3では、実施例1の工程3Aにおいて、1.0重量%のフッ酸水溶液中への浸漬時間を、10分間および30分間として酸洗浄を行うこと以外は、実施例1と同
様にして固体電解コンデンサA2およびA3を作製した。
実施例4〜6では、実施例1の工程3Aにおいて、フッ酸水溶液の濃度を0.5重量%とし、さらに同フッ酸水溶液中への浸漬時間を、10分間、20分間、及び30分間として酸洗浄を行うこと以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサA4〜A6を作製した。
実施例7〜9では、実施例1の工程3Aにおいて、フッ酸水溶液の濃度を2.0重量%とし、さらに同フッ酸水溶液中への浸漬時間を、10分間、20分間、及び30分間として酸洗浄を行うこと以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサA7〜A9を作製した。
比較例2では、実施例1の工程2Aを以下の工程2Bのように変更してフッ素がドープされていない誘電体層2を形成することと、工程3A(陽極酸化後の酸洗浄)を行わないこと以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサYを作製した。
実施例10では、実施例1の工程2において、電解液としてのフッ化アンモニウム水溶液を、20分ごとに計3回新しい液に入れ替えて陽極酸化を行うことと、工程3A(陽極酸化後の酸洗浄)を行わないこと以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサB1を作製した。
まず、各固体電解コンデンサにおける陽極体近傍の断面観察を行った。
漏れ電流は、各固体電解コンデンサに温度250℃で10分間の熱処理を施した後(高温放置試験前)、直流電流源および電流モニタを用いて、各固体電解コンデンサに対して5V(定格電圧に相当)の電圧を印加して20秒後の電流を測定した。
静電容量の測定条件は以下の通りである。
まず、陽極酸化後に行う酸洗浄の影響を評価した。表1は実施例1と比較例1の各固体電解コンデンサにおける中間層の被覆率、漏れ電流、静電容量、及び静電容量維持率の評価結果を示す。なお、各値は試料数各10個についての平均である。
次に、陽極酸化後に行う酸洗浄に関して、酸濃度および処理時間の影響を評価した。表2は実施例1〜9、比較例1、及び比較例2の各固体電解コンデンサにおける漏れ電流および静電容量維持率の評価結果を示す。なお、各値は試料数各10個についての平均である。また、図4は各固体電解コンデンサにおける静電容量維持率の評価結果(中間層の被覆率依存)を示し、図5は各固体電解コンデンサにおける漏れ電流の評価結果(中間層の被覆率依存)を示す。
次に、陽極酸化の際の電解液に関して、陽極酸化中の液交換の影響を評価した。表3は実施例10および比較例1の各固体電解コンデンサにおける漏れ電流および静電容量維持率の評価結果を示す。なお、各値は試料数各10個についての平均である。
ンサおよびその製造方法によれば、以下の効果を得ることができる。
とができる。
Claims (6)
- ニオブまたはニオブ合金からなる陽極と、
前記陽極の表面に形成された酸化ニオブを含む誘電体層と、
前記誘電体層が露出するように形成された中間層と、
前記中間層上および露出する前記誘電体層上に形成された陰極と、
を備え、
前記中間層は、ニオブと酸素を含む層である、固体電解コンデンサ。 - ニオブまたはニオブ合金からなる陽極と、
前記陽極の表面に形成された酸化ニオブを含む誘電体層と、
前記誘電体層が露出するように形成された中間層と、
前記中間層上および露出する前記誘電体層上に形成された陰極と、
を備え、
前記酸化ニオブを含む領域には、フッ素が含有されている、固体電解コンデンサ。 - 前記中間層は複数の島状の部分により構成され、前記島状の部分は誘電体層の表面全体にわたって分布していることを特徴とした請求項1又は2に記載の固体電解コンデンサ。
- ニオブまたはニオブ合金からなる陽極の表面にフッ素がドープされた酸化ニオブを含む誘電体層を形成するとともに、前記誘電体層上に中間層を形成し、その後、前記中間層の一部を除去して前記中間層から前記誘電体層を部分的に露出させる第1の工程と、
前記中間層上および露出する前記誘電体層上に陰極を形成する第2の工程と、
を備える、固体電解コンデンサの製造方法。 - ニオブまたはニオブ合金からなる陽極の表面にフッ素がドープされた酸化ニオブを含む誘電体層を形成するとともに、前記誘電体層上に、前記誘電体層が露出するように中間層を形成する第1の工程と、
前記中間層上および露出する前記誘電体層上に陰極を形成する第2の工程と、
を備え、
前記第1の工程は、前記陽極を、フッ素イオンを含む電解液中で陽極酸化する第1のス
テップと、前記陽極酸化後に、酸を含む水溶液中で洗浄する第2のステップと、を有している、固体電解コンデンサの製造方法。 - ニオブまたはニオブ合金からなる陽極の表面にフッ素がドープされた酸化ニオブを含む誘電体層を形成するとともに、前記誘電体層上に、前記誘電体層が露出するように中間層を形成する第1の工程と、
前記中間層上および露出する前記誘電体層上に陰極を形成する第2の工程と、
を備え、
前記第1の工程は、前記陽極を、フッ素イオンを含む電解液中で陽極酸化するステップを有し、前記電解液を交換して、前記ステップを複数回繰り返す、固体電解コンデンサの製造方法。
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