JP5087980B2 - 打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、バーリング加工、伸びフランジ加工が施される、例えば、自動車等の高強度構造用部品に用いるのに好適な、鋼板の打ち抜き時の端面の損傷が発生しにくい、打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板及びその製造方法に関するものである。
最近の自動車用部材は、省エネルギー化の視点から軽量化が重視され、これに加えて安全性や耐久性も重視される傾向があり、従来にも増して、高強度化が急速に進んでいる。このような傾向の一例として、自動車の外板パネルだけでなく、構造用部材にも高強度鋼板が適用されるようになっている。このような構造用部材に適用される鋼板には、プレス成形性に加えて、穴拡げ性などの加工性も要求される。そのため、バーリング加工、伸びフランジ加工などの加工性の優れた高強度熱延鋼板の開発が進められてきた(例えば、特許文献1を参照)。
更に、これらの高強度熱延鋼板の適用拡大に伴い、特に引張強度が690MPa以上である伸びフランジ性優れた熱延鋼板が提案されている(例えば、特許文献2、3を参照)。しかしながら、熱延鋼板の高強度に伴い、鋼板を打ち抜き加工して形成された穴の端面に剥がれ(ハガレ)や捲れ(メクレ)状の欠陥が発生することが問題となっている。これらの欠陥は、製品端面の意匠性を著しく損なうばかりか、応力集中部となって疲労強度などにも影響を及ぼす危険性がある。
このような問題に対して、硬質第2相及びセメンタイトの面積率を制限し、打ち抜き端面の損傷を抑えた熱延鋼板が提案されている(例えば、特許文献4、5を参照)。しかしながら、硬質第2相及びセメンタイトの生成を抑制しても、打ち抜き加工のクリアランスを、端面の損傷性に対して最も厳しい条件とした場合には、穴の端面に欠陥が発生することがあった。
特開平10−36917号公報 特開2001−172745号公報 特開2006―152341号公報 特開2004−315857号公報 特開2005−298924号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、優れた伸びフランジ性と延性を両立し、特に、引張強さが690MPa以上という高強度を有し、極めて厳しい条件で打ち抜き加工を行った場合でも、確実に端面の損傷を防止することができる、打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、打ち抜き加工のクリアランスを最も厳しい条件とし、打ち抜き端面の損傷の発生頻度と結晶粒界への偏析元素種及び偏析量との相関について検討した結果、鋼板の粒界角が15°以上となる大角結晶粒界に適正な量のC及びBを偏析させることにより、打ち抜き端面の損傷が減少することを見出した。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものであり、その要旨とするところは、以下に示す通りである。
(1) 質量%で、C:0.010〜0.200%、Si:0.01〜1.50%、Mn:0.25〜3.00%、B:0.0002〜0.0030%をそれぞれ含有し、P:0.05%以下に制限し、更に、Ti:0.03〜0.20%、Nb:0.01〜0.20%、V:0.01〜0.20%、Mo:0.01〜0.20%のうちの何れか1種又は2種以上を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、フェライトの大角結晶粒界へのCの偏析量とBの偏析量との合計が4〜10atoms/nmの範囲であることを特徴とする打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板。
(2) 質量%で、P :0.02%以下に制限し、フェライトの大角結晶粒界へのPの偏析量が1atoms/nm以下であることを特徴とする上記(1)に記載の打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板。
(3) フェライトの大角結晶粒界へのCの偏析量が2atoms/nm以上であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板。
(4) 上記(1)又は(2)に記載の高強度熱延鋼板を製造する方法であって、上記(1)又は(2)に記載の成分を有する鋼材を1200℃以上に加熱し、Ar点以上の温度で圧延を完了し、次いで、50℃/s以上の冷却速度で600〜650℃の範囲内に冷却し、更に、10℃/s以下の冷却速度で350〜600℃の範囲内に冷却して巻き取ることを特徴とする打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板の製造方法。
(5) 上記(3)に記載の高強度熱延鋼板を製造する方法であって、請求項1又は2に記載の成分を有する鋼材を1200℃以上に加熱し、Ar点以上の温度で圧延を完了し、次いで、50℃/s以上の冷却速度で600〜650℃の範囲内に冷却し、更に、10℃/s以下の冷却速度で350〜550℃の範囲内に冷却して巻き取ることを特徴とする打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板の製造方法。
本発明の打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板及びその製造方法によれば、伸びフランジ性と延性とのバランスが良好であり、特に引張強さが690MPa以上という高強度を有し、なお且つ打ち抜き加工のクリアランスの条件に依らず、打ち抜き時の端面の損傷発生を抑えた打ち抜き加工性に優れた熱延高強度鋼板及びその製造方法を提供することができるので、産業上の貢献が極めて顕著である。
以下、本発明の打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板及びその製造方法の一実施形態について説明するが、本実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために詳細に説明するものであるから、特に指定の無い限り、本発明を限定するものではない。
本発明の打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板(以下、圧延鋼板と略称することがある)は、質量%で、C:0.010〜0.200%、Si:0.01〜1.50%、Mn:0.25〜3.00%、B:0.0002〜0.0030%をそれぞれ含有し、P:0.05%以下に制限し、更に、Ti:0.03〜0.20%、Nb:0.01〜0.20%、V:0.01〜0.20%、Mo:0.01〜0.20%のうちの何れか1種又は2種以上を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、フェライトの大角結晶粒界へのCの偏析量とBの偏析量との合計が4〜10atoms/nmの範囲として、概略構成されている。
本発明者らは、延性と穴拡げ性に優れた引張強さが690MPa以上の高強度熱延鋼板を用いて、種々のクリアランスにて打ち抜き加工を行い、その端面性状について定量的に調査した。具体的には、日本鉄鋼連盟規格JFS T 1001−1996記載の方法でクリアランスを変化させて10mm径の穴を打ち抜き、円形に打ち抜いた端面の全周のうち、目視により損傷が認められた範囲の角度を測定して合計し、その値を360°で除して、打ち抜き端面の全周における損傷発生比率(打ち抜き端面損傷発生比率という)を求めた。
図1のグラフに、打ち抜き時のクリアランスと打ち抜き端面損傷発生比率との相関を示す。図1に示すように、クリアランスを増加させると、通常の穴拡げ試験で推奨されている12.5%前後のクリアランスで打ち抜いた場合には確認できない剥がれや捲れ状の損傷が発生するようになり、16%のクリアランスが最も厳しい条件であることがわかった。
そこで、この16%のクリアランスを採用して以下の調査を行ない、鋼板の打ち抜き加工性に及ぼす組織の影響、更に、打ち抜き端面の損傷の発生頻度、即ち、打ち抜き端面損傷発生比率と大角結晶粒界に偏析した元素の種類及び偏析量との相関について検討を行った。
まず、質量%にて、C:0.01〜0.2%、Si:0.01〜1.5%、Mn:0.25〜3%、B:0.0002〜0.003%を含有し、P:0.05%以下に制限し、更に、Ti:0.03〜0.2%、Nb:0.01〜0.2%、V:0.01〜0.2%、Mo:0.01〜0.2%のうちの何れか1種又は2種以上を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼片を溶製し、熱延して、種々の熱処理条件で鋼板を製造した。これらの鋼板から、JIS Z 2201の5号試験片を採取し、JIS Z 2241に準拠して引張特性を評価した。また、日本鉄鋼連盟規格JFS T 1001−1996記載の試験方法に従って穴拡げ試験を行い、鋼板の伸びフランジ性を評価した。なお、打ち抜き加工後、穴拡げ試験前に、打ち抜き端面損傷発生比率を評価した。
次に、各鋼材中の5箇所以上のフェライトの大角粒界のB、C、Pの偏析量を測定し、平均値を求めた。なお、本発明において説明する大角結晶粒界とは、粒界角が15°以上となる結晶粒界である。角度が15°未満の小角粒界では、偏析元素のトラップサイト数等の違いから大角粒界と比べ偏析量が減少する傾向を示し、また、本発明の高強度熱延鋼板のフェライトの組織中では、結晶粒界は大角粒界が大半を占めることから、大角粒界での偏析量を測定した。粒界角度は、試料の透過型電子顕微鏡観察から得られる菊池図形を解析することにより求めた。
次に、偏析元素量の測定方法であるが、このような微小領域の偏析元素の分布を厳密に比較するには、三次元アトムプローブ法を用いて、以下のようにしてExcess量を求める方法が適している。つまり、測定対象の試料の結晶粒界部分から、切断及び電解研磨法によって針状の試料を作製する。なお、この際、電解研磨法とあわせて集束イオンビーム加工法を活用しても良い。そして、FIMにより比較的広い視野で結晶粒界を含む領域及び粒界角を観察し、三次元アトムプローブ測定を行う。
三次元アトムプローブ測定では、積算されたデータを再構築して実空間での実際の原子の分布像として求めることができる。粒界位置は原子面が不連続となることからこれを粒界面と認識することができ、また種々の元素が偏析している様子が視覚的に観察できる。次に、各元素の偏析量を見積もるため、結晶粒界を含む原子分布像から結晶粒界に対して垂直に直方体を切り出し、ラダーチャートを得た。結晶粒界の観察例及びラダーチャート解析の一例を図2の模式図及び図3のグラフに示す。このようなラダーチャート解析から、各原子の偏析量を、偏析している、つまり固溶量からの上乗せ分の原子個数を単位粒界面積当たりで表すExcess量を用いて評価した(非特許文献1:高橋ら、「塗装焼付硬化型鋼板の粒界偏析炭素量の定量観察」、新日鉄技報、第381号、2004年10月、p.26−30を参照)。
CとBの偏析量の合計と鋼材の打ち抜き端面損傷発生比率との関係を図4のグラフに示す。図4に示すように、打ち抜き端面損傷発生比率が小さい鋼板のフェライトの大角結晶粒界にはC及びBの偏析が認められた。本発明の高強度熱延鋼板では、結晶粒中にTi、Nb、V、Moの炭化物を部分的に分散析出させて結晶粒内に固溶Cを確保し、Ti、Nb、Vの窒化物を析出させてBNの析出を抑制し、結晶粒内に固溶Bを残すことにより、粒界へのCとBの偏析量の合計を適正な範囲とすることができる。これにより、鋼板の打ち抜き時の打ち抜き端面の耐損傷性を良好に維持できる。鋼板の耐端面損傷性が向上する理由としては、偏析したC及びBにより結晶粒界が強化され、打ち抜き加工時に粒界における亀裂の進展が抑制されることが考えられる。
また、図5のグラフに示すように、結晶粒界においてC及びBの偏析量を一定以上とし、Pの偏析量を抑制すると、打ち抜き損傷発生比率を低下させることができることがわかった。ここで、図5は、Pの偏析量と打ち抜き端面損傷発生比率との関係を示したグラフである。
以上の結果より、熱延後の冷却中に炭化物及びBNが過剰に析出すると、固溶C及び固溶Bが低減して粒界に偏析するC及びBが少なくなり、打ち抜き端面の損傷が生じることが明らかとなった。そこで、大角結晶粒界に通常の鋼材よりも多くのC及びBを偏析させて打ち抜き加工性を向上させる方法について更なる検討を行った。その結果、本発明者らは、結晶粒内への炭化物及びBNの析出を抑制すると、打ち抜き端面の損傷が抑制されることを見出した。一方、C及びBとは異なり、粒界に偏析すると粒界強化量を低下させる元素があることも見出した。
[高強度熱延鋼板]
以下に、本発明の打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板について詳しく説明する。
「偏析量」
最も厳しいクリアランス条件における、打ち抜き端面損傷の発生率が0.3以内であれば、実用鋼として許容できる範囲である。本発明における検討では、16%のクリアランスが最も厳しい条件であったが、これは、鋼板の材質、工具により変化するため、クリアランスを12.5〜25%の間で変化させ、打ち抜き加工を行って端面の性状を確認し、最も厳しいクリアランスの条件を確認する必要がある。最も厳しいクリアランスの条件で鋼板の打ち抜き加工を行った際の端面損傷を0.3以内とするためには、結晶粒界の粒界偏析元素量を以下のように適正化することが必要である。
図4のグラフに示すように、結晶粒界のCの偏析量とBの偏析量の合計を4〜10atoms/nmとすれば、最も厳しいクリアランスの条件で鋼板の打ち抜き加工を行った際の端面損傷を0.2以内にすることができる。Cの偏析量とBの偏析量の合計が4atoms/nm未満であると、粒界強化量が不足し、打ち抜き端面損傷の発生が顕著になる。
一方、結晶粒界のCの偏析量とBの偏析量の合計が10atoms/nmを超えると、結晶粒界にCが濃化してセメンタイトの析出が抑えられなくなり、打ち抜き加工時に粒界における亀裂の進展を助長し、打ち抜き端面の損傷の起点になる。結晶粒界のCの偏析量とBの偏析量の合計量の更に好ましい範囲は、打ち抜き端面損傷がほとんど発生しなくなる6〜9atoms/nmである。
更に、C単独の偏析量は、2atoms/nm以上であることが好ましい。この理由としては、Bは粒界強化を補う役割を果たすものの、Bのみで4atoms/nmの偏析量を達成するためには過剰のB添加が必要であり、延性や加工性の低下を招く。したがって、Cの偏析量は2atoms/nm以上であることが好ましい。
なお、詳細を後述する熱間圧延の巻き取り温度を350〜600℃の範囲とすることにより、Cの偏析量とBの偏析量の合計量を、4〜10atoms/nmの範囲とすることができる。更に、巻き取り温度の上限を550℃以下とすることにより、Cの偏析量を2atoms/nm以上とすることができる。
一方、Pについては、偏析量が少ないほうが好ましい。この理由としては、Pは粒界を脆化させる効果を持つからであると考えられる。また、Pの偏析量が増加すると、打ち抜き加工時の亀裂の進展が助長され、損傷の発生率が高められるためである。また、Pが偏析サイトを占めることでCやBの偏析量を低下させてしまうことも懸念される。このような理由により、Pの偏析量は1atoms/nm以下とすることが好ましい。また、Pの偏析量を1atoms/nm以下とするには、Pの含有量を0.02%以下に制限すれば良い。
「化学成分組成」
以下に、本発明の高強度熱延鋼板の化学成分組成の限定条件について詳述する。
本発明において、鋼板組織として上記粒界偏析量を有し、鋼板の伸びを20%以上、穴拡げ率を80%以上、引張強度を690MPa以上とし、最も厳しいクリアランスの条件で鋼板の打ち抜き加工を行った際の端面損傷を0.3以内とするためには、鋼板の成分組成を以下のように規定することが好ましい。なお、以下の説明において示す「%」は、特に説明がない限り、「質量%」を意味するものとする。
また、以下に説明する基本成分により、本発明の目的とする効果は十分に発揮されるものであるが、本発明の目的とする上記鋼板特性を阻害しない範囲で、その他の成分を含有することは許容されるものである。例えば、0.2%未満のCrや、0.15%未満のCu等を含有しても良い。
(C:0.010〜0.200%)
Cは、強度の向上に寄与する元素であり、0.010%以上の添加が必要である。また、粒界へのC偏析量を確保するためには、0.020%以上の添加がより好ましい。一方、Cの含有量が0.200%を超えると、セメンタイトの生成や、パーライトやマルテンサイトなどの変態組織の形成が促進され、伸びや穴拡げ性が低下する。したがって、C量は、0.010〜0.200%の範囲とする。
(B:0.0002〜0.0030%)
Bは、本発明における重要な元素であり、Bの添加により、粒界のCの偏析が不足した場合であっても、打ち抜き端面の損傷が防止される。このような効果を得るためには、Bを0.0002%以上添加することが必要である。一方、Bを0.0030%超で添加すると、延性等の加工性の低下を招く。したがって、Bの含有量は0.0002〜0.0030%の範囲とする。
(Si:0.01〜1.50%)
Siは、固溶強化元素として強度向上に有効であり、このような効果を得るには0.01%以上の添加が必要である。一方、Si含有量が1.50%を超えると加工性が劣化する。したがって、Siの含有量は0.01〜1.50%の範囲とする。
(Mn:0.25〜3.00%)
Mnは、脱酸、脱硫のために必要な元素であり、また固溶強化元素としても有効である。このような効果を得るためには、Mn含有量を0.25%以上とすることが必要である。一方、Mn含有量が3.00%を超えると、偏析が生じやすくなり伸びフランジ性を劣化させる。したがって、Mnの含有量は0.25〜3.00%の範囲とすることが必要である。
(P:0.02%以下)
Pは不純物であり、Pの含有量は0.05%以下に制限することが必要である。また、Pの粒界への偏析を抑制して、粒界割れを防止するためには、0.02%以下に制限することがより好ましい。
更に、本発明では、Cの偏析量を制御するため、鋼板のフェライト結晶粒内の炭化物析出元素として、Ti、V、Nb、Moのうちの何れか1種又は2種以上を含有させることが必要である。また、Bの粒界偏析を促進するためには、窒化物析出元素であるTi、V、Nbのうちの何れか1種又は2種以上を含有させて、BNの析出を抑制することが好ましい。
(Ti:0.03〜0.20%)
(V :0.01〜0.20%)
(Nb:0.01〜0.20%)
Ti、V、Nbは、フェライト結晶粒内に炭化物及び窒化物を析出し、析出強化により鋼板の強度を上昇させる元素である。炭化物及び窒化物を充分に生成させるには、Tiの添加量を0.03%以上、V、Nbの添加量をそれぞれ0.01%以上にすることが好ましい。一方、Ti、V、Nbのそれぞれの添加量が0.20%超になると、炭化物及び窒化物が粗大化することがある。したがって、Ti含有量を0.03〜0.20%、V、Nbの含有量を、それぞれ、0.01〜0.20%とすることが好ましい。
(Mo:0.01〜0.20%)
Moは、炭化物形成元素であり、フェライト結晶粒内に炭化物を析出し、析出強化に寄与し、また、セメンタイト生成に寄与するCを固着する目的で含有することができる。炭化物を十分に生成させるには、Moを0.01%以上添加することが好ましい。一方、Moの添加量が0.20%を超えると、粗大な炭化物が生成することがある。したがって、Moの含有量を0.01〜0.20%の範囲とすることが好ましい。
更に、本発明の高強度熱延鋼板では、化学成分組成におけるN、S、及び、Alの含有量の上限を以下のように制限するのが好ましい。
(N:0.009%以下)
Nは、窒化物を形成し、鋼板の加工性を低下させるため、その含有量を0.009%以下に制限することが好ましい。
(S:0.005%以下)
Sは、MnSなどの介在物として伸びフランジ性を劣化させ、更に熱間圧延時に割れを引き起こすので、含有量を極力低下させるのが好ましい。特に、熱間圧延時に割れを防止し、加工性を良好にするためには、Sの含有量を0.005%以下に制限することが好ましい。
(Al:0.002%以上)
Alは、窒化物などの析出物を形成して鋼板の加工性を損なうため、0.5%以下に制限することが好ましい。なお、溶鋼脱酸のためには、0.002%以上を添加することがより好ましい。
なお、本発明においては、上記基本成分の他に、鋼板の強度の向上する目的で 固溶強化元素として、Wを添加してもよい。
[高強度熱延鋼板の製造方法]
本発明の打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板の製造方法は、上記記載の成分を有する鋼材を1200℃以上に加熱し、Ar点以上の温度で圧延を完了し、次いで、50℃/s以上の冷却速度で600〜650℃の範囲内に冷却し、更に、10℃/s以下の冷却速度で350〜600℃の範囲内に冷却して巻き取る方法である。
また、本発明の高強度熱延鋼板の製造方法は、上記10℃/s以下の速度で鋼板を冷却し、巻き取りを行なう際の温度を350〜550℃の範囲とすることができる。
「熱間圧延温度」
鋼材を常法によって溶製、鋳造し、得られた鋼片を熱間圧延する。鋼片は、生産性の観点から、連続鋳造設備で製造することが好ましい。熱間圧延の加熱温度は、炭化物形成元素と炭素を十分に鋼材中に分解溶解させるため、1200℃以上とする。鋳造後、鋼片を冷却して、1200℃以上の温度で圧延を開始しても良い。1200℃以下に冷却された鋼片を加熱する場合は、1時間以上の保持を行うことが好ましい。
熱間圧延の終了温度は、鋼板の特性ばらつきを抑えるために、Ar変態点以上とし、オーステナイト域で熱延を終了することが必要である。
「熱間圧延終了後の冷却速度並びに温度」
熱間圧延終了後は、フェライト変態、パーライト変態及び粗大な炭化物の形成を極力抑制するために、冷却速度を50℃/s以上とし、冷却の終了温度を650℃以下にすることが必要である。また、冷却の終了温度は、Bの偏析量を確保するため、600℃以上にすることが必要である。
「鋼板の巻き取り前の冷却速度並びに巻き取り温度」
続いて、フェライト変態及び微細炭化物の析出を実現させるため、鋼板を、10℃/s以下の速度で巻取り温度まで冷却することが必要である。鋼板の冷却速度が10℃/sよりも速いと、炭化物の析出が不十分になり、Cの偏析量が増加する。上記熱間圧延終了後の冷却により、50℃/s以上の冷却速度で600〜650℃の温度範囲への鋼板の冷却を終了した後、巻き取り前に10℃/s以下の冷却速度で10s以下の冷却を行う。これにより、部分的にフェライト変態及び部分的に炭化物を微細析出させ、Cの偏析量を確保することができる。また、鋼板を、冷却が終了した温度で保持しても良いが、この場合は、生産性の観点から保持時間を10s以下にすることが好ましい。10℃/s以下での冷却時間が10sより長いと炭化物の析出が進み、偏析させるべきCが不足してしまい、本発明のCの粒界偏析量を得ることが困難となる。
一方、冷却後の巻き取り温度は、C及びBの粒界偏析を達成するためには、350〜600℃の範囲とすることが必要である。巻き取り温度が350℃未満では、C及びBの偏析量が不足し、硬質なマルテンサイトが生成して伸びフランジ性を劣化させる可能性がある。一方、巻き取り温度の上限が600℃超では、伸びフランジ性に有害なパーライトセメンタイトが生成する可能性がある。また、巻き取り温度を550℃超とすると、結晶粒内で炭化物の析出が進行する。したがって、粒界への偏析C量を確保するためには、550℃以下とすることが好ましい。
なお、通常の熱間圧延機で水冷を行い、終了温度を600℃とした場合は、水冷終了から巻き取りまでの間の空冷により、巻き取り温度は600℃未満となり、空冷時にBの粒界偏析を達成することが可能である。また、巻き取り温度を600℃とする場合には、水冷終了から巻き取りまでの間の温度低下を考慮して終了温度を決定すれば良い。
以上説明したように、本発明の打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板及びその製造方法によれば、伸びフランジ性と延性とのバランスが良好であり、特に引張強さが690MPa以上という高強度を有し、なお且つ打ち抜き加工のクリアランスの条件に依らず、打ち抜き時の端面の損傷発生を抑えた打ち抜き加工性に優れた熱延高強度鋼板及びその製造方法を提供することができるので、産業上の貢献が極めて顕著である。
以下、本発明に係る打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板の実施例を挙げ、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、もとより下記実施例に限定されるものではなく、前、後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
まず、下記表1に示す化学成分組成を有する符号AからI迄の鋼を溶解した。表1における成分値は、化学分析値で質量%を示し、また、下記表1の成分値における「0」は、意図的に添加していないことを意味する。また、下記表1中の下線は、本発明の範囲外であることを意味する。
Figure 0005087980
次に、下記表2に示す製造条件で熱間圧延を行い、熱延鋼板を製造した。ここで、下記表2における熱延終了温度は、全てAr以上である。また、1次冷却は、熱延終了直後の冷却処理であり、2次冷却は巻き取り前の冷却処理である。また、下記表2中の下線は、本発明の範囲外でることを意味する。
Figure 0005087980
これらの各鋼板より、JIS Z 2201に記載の5号試験片を加工して、JIS Z 2241に記載の試験方法に沿って、引張特性を評価した。
また、伸びフランジ性の一つとして、穴拡げ試験は、日本鉄鋼連盟規格JFS T 1001−1996記載の試験方法に従って評価した。
また、打ち抜き端面の損傷の発生の比率は、穴拡げ試験と同様に10mm径の穴を打ち抜き、その端面形状を目視で観察し、円形に打ち抜いた端面のうち損傷が認められる範囲の角度を測定することにより比率を求めた。
また、上記各鋼板から0.3mm×0.3mm×10mmの柱状試料を切り出し、その目的粒界部分を電解研磨又は集束イオンビーム加工法により先鋭な針状形状とし、三次元アトムプローブ測定を行った。まず、粒界における各元素の偏析量を見積もるため、結晶粒界を含む原子分布像から結晶粒界に対して垂直に直方体を切り出し、ラダーチャートを得た。次いで、ラダーチャート解析から、各原子の偏析量を、Excess量を用いて評価した。そして、各鋼材において、5つ以上の粒界について各元素の偏析量を調べ、その平均値を各鋼材の各元素偏析量とした。
これら各評価結果の一覧を下記表3に示す。
Figure 0005087980
表3において、試験No.2、3、5、7〜9、11は、鋼板の成分及び製造条件を本発明の範囲内とした例である。これら本発明例の鋼板は、高強度で、穴広げ性が良好であり、また、打ち抜き端面の損傷比率も小さいことが、表3に示す評価結果から明らかである。
一方、No.1及び6は1次冷却の終了温度が高く、No.4及び10は1次冷却の冷却速度が遅く、No.10は巻き取り温度も高いため、CとBの粒界偏析量の合計が不足し、打ち抜き端面の損傷が発生した例である。
No.12は、Bの添加量が不足しており、粒界偏析量を達成することができず、打ち抜き時の端面損傷が発生した例である。一方、No.13は、Bの添加量が範囲を超えており、C及びBの粒界偏析量が増加し、打ち抜き端面の損傷が発生し、また、伸びが低下した例である。
No.14は、Pの含有量が多く、伸び及び穴拡げ率が低下し、打ち抜き端面の損傷が発生した例である。
上記結果より、本発明で規定する範囲内の化学成分の鋼材を用い、本発明で規定する範囲内の製造条件によって鋼板を製造した場合、優れた伸びフランジ性と延性を両立し、特に、引張強さが690MPa以上という高強度を有し、極めて厳しい条件で打ち抜き加工を行った場合でも、確実に端面の損傷を防止することができる、打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板が得られることが明らかである。
本発明に係る打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板の一例を説明する図であり、打ち抜き加工のクリアランスと打ち抜き端面損傷発生率との相関を示すグラフである。 本発明に係る打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板の一例を説明する図であり、結晶粒界位置の三次元原子分布像を示す模式図である。 本発明に係る打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板の一例を説明する図であり、図2に示す結晶粒界位置の三次元原子分布像を解析したラダーチャート解析グラフである。 本発明に係る打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板の一例を説明する図であり、C及びBの偏析量と打ち抜き端面損傷発生率の相関を示すグラフである。 本発明に係る打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板の一例を説明する図であり、P偏析量と打ち抜き端面損傷発生率の相関を示すグラフである。

Claims (5)

  1. 質量%で、
    C :0.010〜0.200%、
    Si:0.01〜1.50%、
    Mn:0.25〜3.00%、
    B :0.0002〜0.0030%
    をそれぞれ含有し、
    P :0.05%以下
    に制限し、更に、
    Ti:0.03〜0.20%、
    Nb:0.01〜0.20%、
    V :0.01〜0.20%、
    Mo:0.01〜0.20%
    のうちの何れか1種又は2種以上を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、フェライトの大角結晶粒界へのCの偏析量とBの偏析量との合計が4〜10atoms/nmの範囲であることを特徴とする打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板。
  2. 質量%で、
    P :0.02%以下
    に制限し、フェライトの大角結晶粒界へのPの偏析量が1atoms/nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板。
  3. フェライトの大角結晶粒界へのCの偏析量が2atoms/nm以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板。
  4. 請求項1又は2に記載の高強度熱延鋼板を製造する方法であって、
    請求項1又は2に記載の成分を有する鋼材を1200℃以上に加熱し、Ar点以上の温度で圧延を完了し、次いで、50℃/s以上の冷却速度で600〜650℃の範囲内に冷却し、更に、10℃/s以下の冷却速度で350〜600℃の範囲内に冷却して巻き取ることを特徴とする打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板の製造方法。
  5. 請求項3に記載の高強度熱延鋼板を製造する方法であって、
    請求項1又は2に記載の成分を有する鋼材を1200℃以上に加熱し、Ar点以上の温度で圧延を完了し、次いで、50℃/s以上の冷却速度で600〜650℃の範囲内に冷却し、更に、10℃/s以下の冷却速度で350〜550℃の範囲内に冷却して巻き取ることを特徴とする打ち抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板の製造方法。
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