JP5087854B2 - 円筒内面の溶射前下地加工方法および円筒内面の溶射前下地処理形状を有する円筒 - Google Patents

円筒内面の溶射前下地加工方法および円筒内面の溶射前下地処理形状を有する円筒 Download PDF

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Description

本発明は、円筒内面に対して溶射皮膜を形成する前に、前記円筒内面を粗面に形成する円筒内面の溶射前下地加工方法および円筒内面の溶射前下地処理形状を有する円筒に関する。
内燃機関の出力・燃費・排気性能向上あるいは小型・軽量化といった観点から、アルミシリンダブロックのシリンダボア部に適用しているシリンダライナを廃止することへの設計要求は極めて高く、その代替技術の一つとして、シリンダボア内面に溶射皮膜を形成する溶射技術の適用が進められている。
上記した溶射技術をシリンダボア部に適用する場合には、溶射用材料を噴出する溶射ガンをシリンダボア内に軸方向に移動させつつ回転させて行い、溶射皮膜形成後は、例えばホーニング加工によって皮膜表面を研削加工して仕上げを行う。
そして、上記した溶射皮膜を形成する前には、例えば本出願人が提案している下記特許文献1に記載されているように、シリンダボア内面を粗面に形成する下地処理を実施することで、溶射皮膜の密着度を高めている。
特開2002−155350号公報(段落0002,0019)
しかしながら、シリンダボア内面に対し、上記したような下地処理を行っているにも拘わらず、シリンダボア内面の軸方向端部においては、軸方向中央部に比較して溶射皮膜が剥離しやすいものとなっている。これは、溶射後のシリンダボア内面の軸方向端部に付着した溶融用材料が固化し凝縮する際に、この凝縮部位が軸方向中央部側に引っ張られるような応力が発生するからである。
そこで、本発明は、溶射後の円筒内面の軸方向端部に付着した溶融用材料が固化し凝縮する際に発生する応力を抑えることを目的としている。
本発明は、円筒内面に対して溶射皮膜を形成する前に、前記円筒内面を、切削工具を用いてねじ状の凹凸部を形成して粗面に形成する円筒内面の溶射前下地加工方法において、前記切削工具により凹凸部を形成する際に、前記ねじ状の凹凸部における凸部の先端に破断部を形成し、前記凹凸部における凹部の底部の、円筒中心から半径方向の距離を、前記円筒内面の軸方向中央部と軸方向端部とで同等として、前記凹凸部における凸部の、前記凹部の底部から先端部までの高さを、前記円筒内面の軸方向中央部よりも軸方向端部で高くすることを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、軸方向端部にて付着した溶融用材料が固化し凝縮する際に、この凝縮部位が軸方向中央部側に引っ張られるような応力が発生しても、凝縮部位が軸方向端部の凹凸部に引っ掛かることで応力に対抗し、この応力を抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係わる自動車用エンジンにおける円筒部材としてのアルミシリンダブロック1の断面図であり、シリンダブロック1のシリンダボア3の円筒内面となるシリンダボア内面5に、後述する方法で溶射皮膜30(図6参照)を形成する。溶射皮膜30の形成後は、後述する方法により仕上げ加工(ここではホーニング加工)を行う。なお、図1は、溶射皮膜30の形成前で、シリンダボア内面5を下地処理として粗面9に形成した状態を示す。粗面9を形成することで、その後に形成する溶射皮膜30の密着度が高まる。符号11はクランクケースである。
図2は、図1に示すシリンダブロック1のシリンダボア3周辺の拡大した断面図である。シリンダボア3のシリンダボア内面5は、前述したように粗面9に形成しているが、この粗面9は、シリンダボア3の軸方向端部であるクランクケース側端部13およびシリンダヘッド側端部15の面粗度を、軸方向中央部17の面粗度より粗くしている。
上記した粗面9は、図3に示すように、縦型のマシニングセンタの主軸19に取り付けたボーリング加工用バー21の先端に、切削工具23を取り付け、主軸19を偏心回転さるコンタリング加工によって、図中上部から下部に向かう送り方向Aに向けて移動させながら、ねじ切り加工を行ってねじ状の凹凸部を形成する。
上記したねじ状の凹凸部は、切削工具23によって直接切削されるねじ状の凹部25(13a,15a,17a)と、これら凹部25(13a,15a,17a)相互間に形成され、凹部25(13a,15a,17a)の切削時に発生する切削片によって、ねじ切り時の凸部(山部)26(13b,15b,17b)先端の一部(頂部)を破断して形成する破断部としての微細凹凸部27(13c,15c,17c)とを備えている。
図4(a)は、切削工具23により上記した凹部25と微細凹凸部27とからなる粗面9を形成する様子を示している。図4(b)は、参考例として工具201により通常のねじ切り加工を行う様子を示す。
図4(b)では、切削工具201が、回転しながら図中で下方に向けて移動し、この際切りくず203が矢印Bで示す方向に排出され、これにより谷部205と山部207とからなる通常のねじ切り加工がなされる。
一方、図4(a)では、切削工具23により、図4(b)の谷部205に相当する凹部25を形成する際に排出される切りくずKにより、現在形成している凹25に隣接する凸部(山部)26の頂部26aを破断し、これにより微細凹凸部27を形成する。
ここで、図4(a)の工具23は、工具送り方向後方側の面23aの水平面Lに対する角度α1を、図4(b)の同角度α2に比較して大きくして約30度とするとともに、工具送り方向前方側の面23bの水平面Lに対する角度β1を、図4(b)の同角度β2に比較して小さくして約10度としている。これにより、図4(a)では、凹25を形成する際に排出される切りくずKが、工具送り方向後方側に傾けた面23aによって凸部26側に押し付けられ、凹25に隣接する凸部26の頂部26aを破断し、微細凹凸部27を形成する。
そして、本実施形態では、前述したように、シリンダボア3の軸方向端部であるクランクケース側端部13およびシリンダヘッド側端部15の面粗度を、軸方向中央部17の面粗度より粗くしているが、このような面粗度の相違を、前記図3に示した切削工具23の送り方向Aの送り速度を、クランクケース側端部13およびシリンダヘッド側端部15で、軸方向中央部17に比べて速くすることで達成している。
具体的には、加工時の回転数,工具送り速度について、軸方向中央部17では、それぞれ2000rpm,0.15mm/revとし、軸方向端部(クランクケース側端部13およびシリンダヘッド側端部15)では、それぞれ2000rpm,0.25mm/revとしている。
クランクケース側端部13およびシリンダヘッド側端部15での切削工具23の送り速度を速くすることによって、これら軸方向端部における凹部13aおよび15aのそれぞれのピッチP1を、軸方向中央部17における凹部17aのピッチP2より大きくしている。
また、凹部1,15aのピッチPが大きくなるように切削工具23の送り速度を速くすることで、1周分のねじ切り加工に続く次周のねじ切り加工相互間での軸方向の切削工具23の重なり量が少なくなり、加工後の凹部25に隣接する凸部26の頂部26aを破断する量が少なくなる。その結果、図2に示すように、クランクケース側端部13およびシリンダヘッド側端部15のねじ状の凹凸部における凸部26(13b,15b)の高さH1が、軸方向中央部17における同凸部26(17b)の高さH2に比べて高くなる。
なお、上記した各高さH1およびH2の基準となる凹部25(13a,15a)および凹部25(17a)における最深部(底部)のシリンダボア中心からの距離(半径)は同等である。
このようにして、シリンダボア内面5に対し粗面9を形成した後は、図5に示すような溶射装置を用い、図6に示すように粗面9上に溶射皮膜30を形成する。この溶射皮膜30は、シリンダボア内面5に対してほぼ均一となるよう形成する。
図5に示す溶射装置は、シリンダボア3内の中心に、ガス溶線式の溶射ガン31を挿入し、その溶射口31aから溶射用材料として溶融した鉄系金属材料を溶滴33として溶射してシリンダボア内面5に溶射皮膜30を形成する。
溶射ガン31は、溶線送給機35から溶射用材料として鉄系金属材料の溶線37の送給を受けるとともに、アセチレンまたはプロパンあるいはエチレンなどの燃料を貯蔵した燃料ガスボンベ39および酸素を貯蔵した酸素ボンベ41から、配管43および45を介して燃料ガスおよび酸素の供給をそれぞれ受ける。
上記した溶線37は、溶射ガン31に対し、中央部の上下に貫通する溶線送給孔47の上端から下方に向けて送給する。また、燃料および酸素は、溶線送給孔47の外側の円筒部49に、上下方向に貫通して形成してあるガス案内流路51に供給する。この供給した燃料および酸素の混合ガスは、ガス案内流路51の図5中で下端開口部51aから流出し、点火されることで燃焼炎53が形成される。
前記円筒部49の外周側には、アトマイズエア流路55を設けてあり、さらにその外周側には、いずれも円筒形状の隔壁57と外壁59との間に形成したアクセラレータエア流路61を設けてある。
アトマイズエア流路55を流れるアトマイズエアは、燃焼炎53の熱を前方(図5中で下方)へ送って周辺部に対する冷却を行うとともに、溶融した溶線37を同前方へ送る。一方、アクセラレータエア流路61を流れるアクセラレータエアは、上記前方へ送られ溶融した溶線37を、この送り方向と交差するように前記シリンダボア内面5に向けて溶滴33として送り、シリンダボア内面5に溶射皮膜30を形成する。
アトマイズエア流路55には、アトマイズエア供給源67から、減圧弁69を備えたエア供給管71を通してアトマイズエアを供給する。一方、アクセラレータエア流路61には、アクセラレータエア供給源73から、減圧弁75およびマイクロミストフィルタ77をそれぞれ備えたエア供給管79を通してアクセラレータエアを供給する。
アトマイズエア流路55とアクセラレータエア流路61との間の隔壁57は、図5中で下部側の先端部に、外壁59に対しベアリング81を介して回転可能となる回転筒部83を備えている。この回転筒部83の上部外周に、アクセラレータエア流路61に位置する回転翼85を設けてある。回転翼85に、アクセラレータエア流路61を流れるアクセラレータエアが作用することで、回転筒部83が回転する。
回転筒部83の先端(下端)面83aには、回転筒部83と一体となって回転する先端部材87を固定してある。先端部材87の周縁の一部には、前記したアクセラレータエア流路61にベアリング81を通して連通する噴出流路89を備えた突出部91を設けてあり、噴出流路89の先端に、溶滴33を噴出させる前記した溶射口31aを設けている。
溶射口31aを備える先端部材87が回転筒部83と一体となって回転しつつ溶射ガン31をシリンダボア3の軸方向に往復移動させることで、シリンダボア内面5のほぼ全域に溶射皮膜30を形成する。
このようにして形成した溶射皮膜30は、その溶射前の下地処理として加工した粗面9が、シリンダボア5の軸方向端部すなわちクランクケース側端部13およびシリンダヘッド側端部15において、軸方向中央部17より面粗度を粗くしているので、軸方向端部にて付着した溶融用材料が固化し凝縮する際に、この凝縮部位が軸方向中央部17側に引っ張られるような応力が発生しても、凝縮部位が面粗度の粗い部位に引っ掛かることで応力に対抗し、この応力を抑えることができ、その結果軸方向端部での溶射皮膜30の剥離を防止することができる。
また、シリンダボア内面5の粗面9は、切削工具23を用いてねじ状の凹凸部を形成するもので、このねじ状の凹凸部における凸部26の高さを、シリンダボア内面5の軸方向中央部17よりも軸方向端部(クランクケース側端部13およびシリンダヘッド側端部15)で高くしているので、軸方向端部における凹部25(13a,15a)の容積が軸方向中央部17の凹部25(17a)に比較して大きくなり、これに対応して凹部25(13a,15a)に入り込む溶射用材料の量も多くなって、上記した応力をより確実に抑えることができる。
さらに、上記したねじ状の凹凸部における凸部26の先端に微細凹凸部27を形成しているので、溶射被膜30の密着度が高まり、溶射被膜30の剥離を確実に防止することができる。
図6のように溶射皮膜30を形成した後は、図7に示すように、シリンダボア3におけるクランクケース側端部13およびシリンダヘッド側端部15付近の不要な部位(図示しないピストンが摺動しない部位)を研削加工して溶射皮膜30とともに除去する。この際、軸方向端部側ほど大径となるようなテーパ面93,95を形成して面取り加工を実施する。
上記した面取り加工を実施する際には、クランクケース側端部13およびシリンダヘッド側端部15付近における溶射皮膜30の前記した応力を抑えているので、面取り加工時での溶射皮膜30の剥離も発生しにくく、このため面取り加工時での加工速度を従来よりも高めて加工時間を短縮でき、加工コスト低下に寄与することができる。
そして、最後に図8に示すように、溶射皮膜30の表面を仕上げ加工としてホーニング加工を行う。図8は、シリンダブロック1に対し、ホーニングツール105によりホーニング加工をしている状態を示す断面図である。ホーニングツール105におけるホーニングヘッド107の外周には、例えばダイヤモンドなどの砥粒で構成した砥石109が円周方向等間隔に4つ取り付けている。
ホーニングヘッド107内には、砥石109を直径方向外側に向けて拡張させる拡張手段を備えており、加工時には、この砥石109を拡張させてシリンダボア内面5に所定の圧力で押し付ける。
そして、上記したホーニングツール105を回転させつつ軸方向に往復移動させることで、溶射皮膜30の表面を研削してホーニング加工を行う。これにより、シリンダボア内面5に対する加工が完了する。なお、ホーニング加工では、使用する砥石の粒度を変更することで、荒工程や仕上げ工程を順次実施する。
図9は、本発明の第2の実施形態を示す、前記図2に相当するシリンダブロック1Aの断面図であり、粗面9を形成した後で、溶射皮膜30A(図10参照)の形成前の状態を示す。第2の実施形態では、シリンダボア3Aの軸方向端部であるクランクケース側端部13およびシリンダヘッド側端部15よりさらに軸方向外側の端部に、前記した凹部13a,15aより大きい溝97および99をそれぞれ形成している。その他については、前記した図2と同様の構造である。
溝97,99は、シリンダボア内面5Aにおける軸方向幅が広く、底部には同軸方向に延びる平面形状の底面部97a,99aを備えており、少なくとも1周分形成する。なお、溝97,99の加工には、前記図3に示した切削工具23とは別の工具を用いて行い、その際の加工条件としては、回転数が2000rpm,工具送り速度が0.1mm/revである。
図10は、溶射皮膜30Aの形成後で、面取り加工前の状態を示す。面取り加工部分については二点鎖線で示している。第2の実施形態では、溶射皮膜30Aは、溶射用材料が溝97,99内に入り込むことで、この溝97,99が堰のような役目を果たし、溝97,99を形成した部位の溶射皮膜30に窪み30aが形成される。
この窪み30aが形成されることで、窪み30aを境として溶射皮膜30Aが、軸方向中央部17側の溶射皮膜30bと、軸方向端部側の溶射皮膜30c,30dとが互い分断されたような形となる。この結果、溶射後の溶射用材料の固化凝縮によって軸方向端部の溶射皮膜30c,30dが軸方向中央部17側へ引っ張られるように発生する応力が小さく抑えられ、溝97,99より軸方向中央部17側における溶射皮膜30bの剥離を抑えることができる。
なお、上記した窪み30aは、さらに大きく窪んで最終的に溝97,99を境として、軸方向中央部17の溶射皮膜30bと軸方向端部の溶射皮膜30c,30dとを完全に分断する場合もあり、そのような場合には、溝97,99より軸方向中央部17側における溶射皮膜30bの剥離をより確実に抑えることができる。
このように、軸方向中央部17の溶射皮膜30bと軸方向端部の溶射皮膜30c,30dとを完全に分断するには、シリンダボア内面5における軸方向の幅が、面粗度が粗い部位の凹部13a,15aの同幅よりも広く、また溝97,99の底部に、シリンダボア内面5の軸方向に延びる底面部7a,99aを形成して、溝97,99への溶射用材料の流入量を多くするとよい。
溶射皮膜30Aの形成後は、前記図7に示したものと同様に、シリンダボア3におけるクランクケース側端部13およびシリンダヘッド側端部15付近の不要な部位(図示しないピストンが摺動しない部位)を研削加工して溶射皮膜30Aとともに除去する。この際、軸方向端部ほど大径となるようなテーパ面93A,95Aを形成して面取り加工を実施する。
上記した面取り加工を実施する際には、クランクケース側端部13およびシリンダヘッド側端部15付近における溶射皮膜30Aの前記した応力を抑えているので、面取り加工時での溶射皮膜30Aの剥離も発生しにくく、このため面取り加工時での加工速度を従来よりも高めて加工時間を短縮でき、加工コスト低下に寄与することができる。
本発明の第1の実施形態に係わるシリンダブロックの断面図である。 図1に示すシリンダブロックのシリンダボア周辺の拡大した断面図である。 図1のシリンダブロックに対する下地処理加工を行っている状態を示す断面図である。 (a)は図3の下地処理加工を工具および切りくずにより行っている状態を示す説明図、(b)は工具による通常のねじ切り加工を示す説明図である。 図1のシリンダブロックのシリンダボア内面を粗面化した後に溶射皮膜を形成するための溶射装置の概略を示す全体構成図である。 図2の下地処理加工後に、溶射皮膜を形成した状態を示すシリンダブロックの断面図である。 図6の溶射皮膜形成後に、シリンダボアの軸方向端部に対して面取り加工を行った状態を示すシリンダブロックの断面図である。 図7の面取り加工後に、ホーニング加工を行っている状態を示すシリンダブロックの断面図である。 本発明の第2の実施形態を示す、図2に相当するシリンダブロックの断面図である。 図9の下地処理加工後に、溶射皮膜を形成した状態を示すシリンダブロックの断面図である。
符号の説明
3,3A シリンダボア
5,5A シリンダボア内面(円筒内面)
9 粗面
13 シリンダボアのクランクケース側端部(軸方向端部)
15 シリンダボアのシリンダヘッド側端部(軸方向端部)
17 シリンダボアの軸方向中央部
26(13b,15b,17b) ねじ状の凹凸部の凸部
27(13c,15c,17c) 凸部先端の微細凹凸部(破断部)
30,3A 溶射皮膜
97,99 溝
97a,99a 溝の底面部

Claims (10)

  1. 円筒内面に対して溶射皮膜を形成する前に、前記円筒内面を、切削工具を用いてねじ状の凹凸部を形成して粗面に形成する円筒内面の溶射前下地加工方法において、前記切削工具により凹凸部を形成する際に、前記ねじ状の凹凸部における凸部の先端に破断部を形成し、前記凹凸部における凹部の底部の、円筒中心から半径方向の距離を、前記円筒内面の軸方向中央部と軸方向端部とで同等として、前記凹凸部における凸部の、前記凹部の底部から先端部までの高さを、前記円筒内面の軸方向中央部よりも軸方向端部で高くすることを特徴とする円筒内面の溶射前下地加工方法。
  2. 前記凹凸部における凹部のピッチを、前記円筒内面の軸方向中央部よりも軸方向端部で大きくすることを特徴とする請求項1に記載の円筒内面の溶射前下地加工方法。
  3. 前記円筒内面における軸方向端部よりさらに軸方向外側の端部に、前記軸方向端部の凹部よりも大きい溝を形成することを特徴とする請求項1または2に記載の円筒内面の溶射前下地加工方法。
  4. 前記凹部よりも大きい溝は、前記円筒内面における軸方向の幅が、前記軸方向端部の凹部よりも広いことを特徴とする請求項に記載の円筒内面の溶射前下地加工方法。
  5. 前記凹部よりも大きい溝の底部に、前記円筒内面の軸方向に延びる底面部を形成することを特徴とする請求項3または4に記載の円筒内面の溶射前下地加工方法。
  6. 円筒内面に対して溶射皮膜を形成する前に、溶射前下地加工として前記円筒内面を、切削工具を用いてねじ状の凹凸部を形成して粗面に形成する円筒内面の溶射前下地処理形状を有する円筒において、前記ねじ状の凹凸部における凸部の先端に、前記切削工具により凹凸部を形成する際に形成される破断部を有し、前記凹凸部における凹部の底部の、円筒中心から半径方向の距離を、前記円筒内面の軸方向中央部と軸方向端部とで同等として、前記凹凸部における凸部の、前記凹部の底部から先端部までの高さが、前記円筒内面の軸方向中央部よりも軸方向端部で高いことを特徴とする円筒内面の溶射前下地処理形状を有する円筒
  7. 前記凹凸部における凹部のピッチが、前記円筒内面の軸方向中央部よりも軸方向端部で大きいことを特徴とする請求項6に記載の円筒内面の溶射前下地処理形状を有する円筒
  8. 前記円筒内面における軸方向端部よりさらに軸方向外側の端部に、前記軸方向端部の凹部よりも大きい溝が形成されていることを特徴とする請求項6または7に記載の円筒内面の溶射前下地処理形状を有する円筒
  9. 前記凹部よりも大きい溝は、前記円筒内面における軸方向の幅が、前記軸方向端部の凹部よりも広いことを特徴とする請求項8に記載の円筒内面の溶射前下地処理形状を有する円筒
  10. 前記凹部よりも大きい溝の底部に、前記円筒内面の軸方向に延びる底面部が形成されていることを特徴とする請求項8または9に記載の円筒内面の溶射前下地処理形状を有する円筒
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