JP4379277B2 - 溶射前処理形状および溶射方法 - Google Patents

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Description

本発明は、溶射皮膜を形成する前のシリンダボア表面が粗面化された溶射前処理形状および溶射方法に関する。
自動車用エンジンの重量低減および排気処理対応に効果のあるライナレスアルミシリンダブロックのシリンダボア内面に対して鉄系材料による溶射皮膜を形成する際に、その前工程として、溶射皮膜の密着性を高める目的でシリンダボア内面を粗面に形成する必要がある。
例えば、下記特許文献1には、被溶射面を粗面に形成する方法としてショットブラスト処理を行っている。また、下記特許文献2や特許文献3には、被溶射面を切削工具により切削加工することで粗面に形成している。
特開平11−320414号公報 特開平10−77807号公報 特開2002−155350号公報
ところで、エンジンのシリンダボアにおいては、特にピストン上死点付近は、燃焼圧が発生した場合、ピストンリングが拡張しかつ下死点に向かう動きが発生するため、ピストン移動工程中央付近よりも、溶射皮膜の密着性をより高める必要がある。
しながら、上記した従来の粗面形成方法による溶射前処理形状では、粗面形状を被溶射面全体で一様としていることから、上死点付近の溶射皮膜の密着性を他の部位よりも高めていることにはならず、改善が望まれている。
そこで、本発明は、燃焼圧が大きく作用する部位の溶射皮膜の密着性を高めることを目的としている。
本発明は、溶射皮膜を形成する前のシリンダボア表面が粗面化された溶射前処理形状であって、前記シリンダボア表面に凹部を形成して粗面化し、前記凹部の形状を前記シリンダボアの軸線方向に沿って異ならせ、前記シリンダボア表面におけるピストン上死点付近の前記凹部の深さを、他の部位の前記凹部の深さより深くしたことを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、シリンダボア表面を粗面化する際の凹部の形状を、シリンダボアの軸線方向に沿って異ならせるようにしたので、例えば、シリンダボア表面におけるピストン上死点付近の凹部の深さを、他の部位の凹部の深さより深くすることで、その後形成する溶射皮膜の密着性を、燃焼圧が大きく作用するピストン上死点付近で高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係わる溶射前処理形状を実施するための加工動作を示す概略説明図である。ここでは自動車用エンジンのアルミシリンダブロック1のシリンダボア表面3に対し、溶射前処理として、ボーリングバー5の下端に取り付けた後述する三つの加工用チップA11,B13,C15により切削加工して粗面9を形成する。この際ボーリングバー5を回転させながら、その中心軸をシリンダボアの中心軸に合わせた状態でシリンダ内に挿入して、切削加工を行う。
上記したアルミシリンダブロック1は、アルミ合金(ADC12材)からなるダイカスト製であり、そのシリンダボア表面3は、一定の精度で加工してある。このシリンダボア表面3を粗面に形成した後、鉄系材料からなる溶射用材料をシリンダボア表面3に溶射して溶射皮膜を形成する。
図2(a)は、ボーリングバー5の詳細を示す正面断面図で、図2(b)は、ボーリングバー5の底面図である。ボーリングバー5の先端周囲には、前記した三つの加工用チップA11,B13,C15(材質:K10)を装着している。このうちチップA11はシリンダボア表面3の図1中で上部側に位置するピストン上死点付近を、チップC15はシリンダボア表面3の図1中で下部側に位置するピストン下上死点付近をそれぞれ加工し、チップB13は上死点と下死点との間の中間部位を加工する。
また、チップA11は、図3(a)に示すように、図中で上下方向に対応するシリンダボアの軸線に対し、下面11aがほぼ水平面、上面11bが斜面であり、チップC15は、図3(c)に示すようにチップA11とは逆に、図中で上下方向に対応するシリンダボア軸線に対し、下面15aが斜面、上面15bがほぼ水平面であり、またチップB13は、図3(b)に示すように、図中で上下方向に対応するシリンダボア軸線に対し、下面13a,上面13bともに斜面である。
そして、各チップA11,B13,C15を用いて加工する切削溝の深さは、チップA11で最も深く、チップB13で最も浅く、チップC15で中間の深さとなる。
これら各チップA11,B13,C15は、いずれもボーリングバー5に対し、その直径方向に沿って移動可能である。すなわち、図2(b)中で、チップA11は矢印a方向に、チップB13は矢印b方向に、チップC15は矢印c方向に、それぞれ移動可能である。
また、各チップA11,B13,C15に対応してボーリングバー5内には、ドローバA17,B19,C21をその軸方向(図2(a)中で上下方向)に沿って移動可能に収納している。この各ドローバA17,B19,C21は、図示しない駆動機構によって軸方向にそれぞれ個別に移動する。
各ドローバA17,B19,C21の下端部には、押圧傾斜面17a,19a,21aをそれぞれ備え、この各押圧傾斜面17a,19a,21aは、ボーリングバー5の中心側の端部が外周側の端部より図2(a)中で下部側に位置するよう傾斜している。一方、各チップA11,B13,C15には、上記したドローバA17,B19,C21の各押圧傾斜面17a,19a,21aにそれぞれ対応する被押圧傾斜面11a,13a,15aをそれぞれ形成してある。
また、上記した各チップA11,B13,C15は、ボーリングバー5に内蔵する図示しないスプリングなどの弾性手段によって、ボーリングバー5の中心側に常時押し付けてある。これにより、ドローバA17,B19,C21がチップA11,B13,C15を押圧していない状態で、チップA11,B13,C15をシリンダボア表面3から離反させるようにする。
次に、上記したボーリングバー5を用いてシリンダボア表面3を粗面化する方法について説明する。まず、チップA11に対応するドローバA17を、図2(a)中で下方に進出移動させてチップA11を外側に向けて押圧し、他のドローバ19,21はいずれも後退させてこれらに対応するチップB13,C15をボーリングバー5の中心側に後退させておく。
この状態で、ボーリングバー5を、シリンダボア内に挿入し、図1に示すように、回転させつつ軸方向に移動させることで、シリンダボア表面3には、凹部としての螺旋状の溝が形成されて粗面9となる。
このとき、上記したチップA11によるシリンダボア表面3の加工部分は、図1中で上部側の上死点付近のみであり、図4に拡大して示すような上死点の溝23となる。上死点の溝23を形成した後は、ドローバA17を後退させてチップA11をシリンダボア表面3から離れるように後退させ、代わりにチップB13に対応するドローバB19を進出作動させてチップB13を外側に向けて押圧する。
この状態でボーリングバー5を継続して回転させつつ軸方向に移動させることで、図4に示すように、上死点と下死点との間の中間部位の溝25を形成する。
中間部位の溝25を形成した後は、ドローバB19を後退させてチップB13をシリンダボア表面3から離れるように後退させ、代わりにチップC15に対応するドローバC21を進出作動させてチップC15を外側に向けて押圧する。
この状態でボーリングバー5を継続して回転させつつ軸方向に移動させることで、図4に示すように、下死点の溝27を形成する。
ここで、上死点,下死点,中間部位の三つの溝23,25,27は、上死点,下死点で深く、中間部位で浅くしている。すなわち、凹部である溝23,25,27の形状を、シリンダボアの軸線方向に沿って異ならせている。このような、溝深さの変化は、各チップA11,B13,C15に対するドローバA17,B19,C21の押圧力を変化させ、各チップA11,B13,C15の切り込み深さを変化させることで行える。
表1は、上死点および下死点の溝23および27の加工時と、中央部位の溝25の加工時での加工条件をそれぞれ示す。これによれば、上,下死点と中央部位とでは、ボーリングバー50の回転数および送り速度を、2000rpmおよび0.15mm/revとして同じとし、チップA11,B13,C15の切り込み深さを、深い溝23,27を加工する上,下死点で1.0mmとし、浅い溝25を加工する中央部位の0.5mmに比較して大きくしている。
Figure 0004379277
また、上死点の溝23は、図5に拡大して示すように、図示しないピストンが、上死点から下死点に向かう方向に対向する第1の側壁23aと、下死点から上死点に向かう方向に対向する第2の側壁23bとをそれぞれ備え、第1,第2の各側壁23a,23bの、溝23の底部側を基準とした、シリンダボアの軸線に直交する平面Hとのなす角度α,βを、第2の側壁23b(β)に比べて第1の側壁23a(α)で小さくしている。つまり、第1の側壁23aが第2の側壁23bに比較して、平面Hにより近い面を備えている。
一方下死点の溝27は、図6に拡大して示すように、図示しないピストンが、上死点から下死点に向かう方向に対向する第1の側壁27aと、下死点から上死点に向かう方向に対向する第2の側壁27bとをそれぞれ備え、第1,第2の各側壁27a,27bの、溝27の底部側を基準とした、シリンダボアの軸線に直交する平面Hとのなす角度α,βを、上死点とは逆に、第1の側壁27a(α)に比べて第2の側壁27b(β)で小さくしている。つまり、第2の側壁27bが第1の側壁27aに比較して、平面Hにより近い面を備えている。
また、中間部位の溝25は、図7に拡大して示すように、図示しないピストンが、上死点から下死点に向かう方向に対向する第1の側壁25aと、下死点から上死点に向かう方向に対向する第2の側壁25bとをそれぞれ備え、第1,第2の各側壁25a,25bの、溝25の底部側を基準とした、シリンダボアの軸線に直交する平面Hとのなす角度α,βを互いに等しくしている。
このように、シリンダボア表面3におけるピストン上死点付近の溝23の深さを、他の部位の溝25,27の深さより深くすることで、その後形成する溶射皮膜の密着性を、燃焼圧が大きく作用するピストン上死点付近で高めることができる。また、下死点付近の溝27の深さを中間部位の溝25の深さより深くすることで、燃料圧が中間部位に比べて大きく作用する下死点付近の溶射皮膜の密着性を、中間部位に比べて高めることができる。
図8は、シリンダボア表面3に溝23,25,27を加工した後、溶射皮膜29を形成した状態を示す。この状態で、図示しないピストンが上部から燃焼圧を受けて下方に移動する際に、ピストンに装着してあるピストンリング33は、燃料圧方向の力Pを受けると同時に、自身が拡張しようとする力Qを受ける。
このため溶射皮膜29には、これら各力P,Qに対応して、溶射皮膜29に沿う平行な力P0および溶射皮膜29に垂直な力Q0がそれぞれ作用し、これにより溶射皮膜29は、ピストンリング33によって押し付けられながら皮膜面と平行な方向に擦られる状態となる。
このようなことから、本実施形態では、燃焼圧力が最も高くなる上死点付近の溝23の形状を、図4に示したように、ピストンが燃焼圧を受けて下死点に向かって移動する方向に対向する側の第1の側壁23aを平面Hに近い形状とすることで、上記した溶射皮膜29の表面に沿って軸方向に作用する力P0に対抗でき、溶射皮膜29の密着性が高まるものとなる。
一方、下死点付近においては、ピストンリング33が溶射皮膜29に対し上死点とは逆の方向(図8中で上方向)に擦る力が、上死点と下死点との間の中央部位に比較して大きく作用する。このため、下死点付近の溝27の形状を、図4に示したように、ピストンが燃焼圧を受けて上死点に向かって移動する方向に対向する側の第2の側壁27bを平面Hに近い形状とすることで、ピストンリング33が溶射皮膜29の表面に沿って軸方向に作用する、前記力P0と反対方向の力(図8中で上方に向かう力)に対抗でき、溶射皮膜29の密着性が高まるものとなる。
なお、燃焼圧力が最も高くなる上死点の溝23の深さを、下死点の溝27の深さより深くしてもよい。
図9は、シリンダボア表面3の溶射前処理形状の第2の実施形態を示す、前記図4に相当する断面図である。
この実施形態は、前記図4に示した第1の実施形態と同様に、上死点および下死点におけるそれぞれの螺旋状に形成した溝230および270の深さを、これら両者相互間の中央部位の溝250の深さより深くした上で、さらに溝230相互の間隔Lu、および溝270相互の間隔Ldを、溝250相互の間隔Lcよりも広くしている。
ここで、上,下死点の深い溝230,270は、中央部位の浅い溝250に比較して、これら各溝のシリンダボア表面3への開口面積を同等として考えた場合、深さを深くした分溶射用材料が入り込みにくいものとなるが、溝相互の間隔Lu,Ldを広くして単位面積当たりの溝230,270の開口面積を溝250に対して小さくすることで、深い溝230,270に対して溶射量材料が、浅い溝250と同様に充分入り込むものとなる。この結果、溝230,270に対しての溶射皮膜の密着性を、中央部位の溝250に対してと同様に充分確保することができる。
なお、図9における上死点の溝230は、下死点の溝270と深さを同等としているが、上死点の溝230を下死点の溝270より深さを深くしてもよく、この場合には、深さの深い溝230相互の間隔Luを、溝270相互の間隔Ldより広くする。
図10は、上記図9に示したシリンダボア表面3の溶射前処理形状とするための加工装置の断面図で、ボーリングバー50の下端側部に、切削用チップ(材質:K10)51を取り付け、ボーリングバー50を回転させて切削用チップ51により前記した各溝230,250,270をそれぞれ加工する。
この際、上死点および下死点の溝230および270の加工時と、中央部位の溝250の加工時での加工条件を、表2にそれぞれ示す。これによれば、上,下死点と中央部位とでは、ボーリングバー50の回転数は同じとし(2000rpm)、ボーリングバー50の送り速度を、中央部位の0.15mm/revに比較して上,下死点では0.3mm/revと速くしており、これにより、溝230相互の間隔Luおよび溝270相互の間隔Ldを、溝250相互の間隔Lcより広くしている。また、切削チップ51の切り込み深さは、深い溝230,270を加工する上,下死点では1.0mmとし、浅い溝250を加工する中央部位の0.5mmに比較して大きくしている。
Figure 0004379277
なお、切り込み深さについては、ボーリングバー50の中心部に、前記図2に示したようなドローバーを軸方向に移動可能に1本収容し、切削用チップ51の突出量を変化させることで対応できる。また、切削用チップ51をボーリングバー50に固定した状態で、ボーリングバー50自体をシリンダボア表面3に対して接近離反する方向に移動させることで、切り込み深さを変化させることもできる。
また、上記のようにして加工した溝23,25,27および溝230,250,270については、レーザなどの被接触型の形状測定機などにより形状を測定し、その精度を保証している。
図11は、前記図9のように粗面形成したシリンダボア表面3に対し、溶射用材料を溶射して溶射皮膜55を形成した状態を示す。この場合、深さの深い溝230,270に対する溶射用材料の溶射量を、深さの浅い溝250に対する同溶射量より多くしている。
これにより、溝深さの異なる、上,下死点と中央部位との境界部分で、溶射皮膜55の表面における段差の発生を防止し、シリンダボア表面3に形成する溶射皮膜55を均一な面とすることができ、溶射皮膜55の信頼性が向上する。
図12は、溶射皮膜29,55を形成する際の溶射方法を示している。シリンダボア内の中心に、ガス溶線式の溶射ガン61を挿入し、その溶射口61aから溶射用材料として溶融した鉄系金属材料を溶射してシリンダボア表面3に対して溶射皮膜29,55を形成する。
上記した溶射ガン61は、溶線送給機63から溶射用材料として鉄系金属材料の溶線65の送給を受けるとともに、アセチレンまたはプロパンあるいはエチレンなどの着火のための燃料を貯蔵した燃料ガスボンベ67および酸素を貯蔵した酸素ボンベ69から、配管71および73を介して燃料ガスおよび酸素の供給をそれぞれ受ける。さらに図示していないが、溶射ガン61は、コンプレッサなどから圧縮空気の供給を受け、この圧縮空気により、着火によって加熱溶融した溶射用材料粒子75をシリンダボア表面3に吹き付け、この際溶射ガン61は回転しつつシリンダボアの軸方向に移動する。
本発明の第1の実施形態に係わる溶射前処理形状とするための加工動作を示す概略説明図である。 (a)は、ボーリングバーの詳細を示す正面断面図で、(b)は、ボーリングバーの底面図である。 (a)は図2のチップAの形状図、(b)は同チップBの形状図、(c)は同チップCの形状図である。 第1の実施形態によるシリンダボア表面の溶射前処理形状図である。 図4における上死点の溝の拡大図である。 図4における下死点の溝の拡大図である。 図4における中央部位の溝の拡大図である。 ピストン作動時に、シリンダボア表面に形成した溶射皮膜に作用する力の状態を示す説明図である。 シリンダボア表面の溶射前処理形状の第2の実施形態を示す、図4に相当する断面図である。 第2の実施形態によるシリンダボア表面の溶射前処理形状とするための加工装置の断面図である。 図9のように粗面形成したシリンダボア表面に対し、溶射用材料を溶射して溶射皮膜を形成した状態を示す断面図である。 溶射皮膜を形成する際の溶射方法を示す動作説明図である。
符号の説明
3 シリンダボア表面
23,230 上死点付近の溝(凹部)
25,250,中央部位の溝(凹部)
27,270 下死点付近の溝(凹部)
23a,27a 第1の側壁
23b,27b 第2の側壁
29,55 溶射被膜
H シリンダボアの軸線に直交する平面
α 第1の側壁の、シリンダボアの軸線に直交する平面とのなす角度
β 第2の側壁の、シリンダボアの軸線に直交する平面とのなす角度

Claims (6)

  1. 溶射皮膜を形成する前のシリンダボア表面が粗面化された溶射前処理形状であって、前記シリンダボア表面に凹部を形成して粗面化し、前記凹部の形状を前記シリンダボアの軸線方向に沿って異ならせ、前記シリンダボア表面におけるピストン上死点付近の前記凹部の深さを、他の部位の前記凹部の深さより深くしたことを特徴とする溶射前処理形状。
  2. 前記シリンダボア表面におけるピストン下死点付近の前記凹部の深さを、前記ピストン上死点付近を除く他の部位の前記凹部の深さより深くしたことを特徴とする請求項に記載の溶射前処理形状。
  3. 前記ピストン上死点付近の前記凹部は、ピストンが上死点から下死点に向かう方向に対向する第1の側壁と、前記ピストンが下死点から上死点に向かう方向に対向する第2の側壁とをそれぞれ備え、前記第1,第2の各側壁の、前記凹部の底部側を基準とした、前記シリンダボアの軸線に直交する平面とのなす角度を、第2の側壁に比べて第1の側壁で小さくしたことを特徴とする請求項1または2に記載の溶射前処理形状。
  4. 前記ピストン下死点付近の前記凹部は、ピストンが上死点から下死点に向かう方向に対向する第1の側壁と、前記ピストンが下死点から上死点に向かう方向に対向する第2の側壁とをそれぞれ備え、前記第1,第2の各側壁の、前記凹部の底部側を基準とした、前記シリンダボアの軸線に直交する平面とのなす角度を、第1の側壁に比べて第2の側壁で小さくしたことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の溶射前処理形状。
  5. 前記凹部の深さを深くした部位の前記凹部相互の間隔を、他の部位の前記凹部相互の間隔より広くしたことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の溶射前処理形状。
  6. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の溶射前処理形状を備えたシリンダボア表面に対して溶射用材料を溶射して溶射皮膜を形成する溶射方法において、前記凹部の深さを深くした部位に対する前記溶射用材料の溶射量を、他の部位の溶射量より多くしたことを特徴とする溶射方法。
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