JP5087319B2 - 表示媒体用粒子および情報表示用パネル - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも一方が透明な2枚の基板間に表示媒体を封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルに用いる表示媒体を構成する粒子およびそれを用いた情報表示用パネルに関するものである。
液晶(LCD)に代わる情報表示装置として、電気泳動方式、エレクトロクロミック方式、サーマル方式、2色粒子回転方式等の技術を用いた情報表示装置が提案されている。
これら従来技術は、LCDと比較すると、通常の印刷物に近い広い視野角が得られる、消費電力が小さい、メモリー機能を有している等のメリットがあることから、次世代の安価な情報表示装置に使用可能な技術として考えられており、携帯端末用情報表示、電子ペーパー等への展開が期待されている。特に最近では、分散粒子と溶液から成る分散液をマイクロカプセル化し、これを対向する基板間に配置して成る電気泳動方式が提案され、期待が寄せられている。
しかしながら、電気泳動方式では、液体中を粒子が泳動するために液体の粘性抵抗により応答速度が遅くなるという問題がある。さらに、低比重の溶液中に酸化チタン等の高比重の粒子を分散させているため沈降しやすくなっており、分散状態の安定性維持が難しく、情報表示の繰り返し安定性に欠けるという問題を抱えている。また、マイクロカプセル化にしても、セルサイズをマイクロカプセルレベルにして、見かけ上、上述した欠点が現れにくくしているだけであって、本質的な問題は何ら解決されていない。
上述した問題を解決するための一方法として、少なくとも一方が透明な2枚の基板間の気体中空間に表示媒体を封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルが知られている(特許文献1)。
国際公開WO2005/062112号パンフレット
上述した情報表示用パネルでは、表示媒体を構成する粒子(表示媒体用粒子)はその主成分となる樹脂粒子の種類により、帯電保持性が異なり、帯電状態の減衰性が大きい場合には、この樹脂粒子から構成される表示媒体を用いた情報表示用パネルにおいて、画像濃度の低下等の表示状態の悪化、駆動性能の悪化などの不具合が発生する問題があった。
本発明の目的は上述した問題点を解消して、帯電状態の保持特性が良好な表示媒体用粒子を得ることができ、それを用いて情報表示用パネルを構成した場合に画像濃度の低下等の表示状態の悪化や駆動性能の悪化などの不具合を無くすことができる表示媒体用粒子およびそれを用いた情報表示用パネルを提供しようとするものである。
本発明の表示媒体用粒子は、少なくとも一方が透明な2枚の基板間に表示媒体を封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルに用いる表示媒体を構成する粒子において、粒子を構成する樹脂の体積固有抵抗が1×1014Ω・cm以上であり、初期20μC/gに帯電した後30日間の放置において、粒子帯電量の減衰速度が0.3μC/g・day以下であることを特徴とするものである。
また、本発明の情報表示用パネルは、少なくとも一方が透明な2枚の基板間に表示媒体を封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルにおいて、上述した表示媒体用粒子を表示媒体として使用することを特徴とするものである。
本発明によれば、少なくとも一方が透明な2枚の基板間に表示媒体を封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルに用いる表示媒体を構成する粒子において、粒子を構成する樹脂の体積固有抵抗が1×1014Ω・cm以上である表示媒体用粒子を用いることで、画像濃度の低下等の表示状態の悪化や駆動性能の悪化などの不具合を無くすことができる情報表示用パネルを得ることができる。
まず、本発明の情報表示パネルの基本的な構成について説明する。本発明の情報表示パネルでは、対向する2枚の基板間の気体中空間に封入した表示媒体に電界が付与される。付与された電界方向にそって、帯電した表示媒体が電界による力やクーロン力などによって引き寄せられ、表示媒体が電界方向の変化によって移動方向が切り換わることにより、画像等の情報表示がなされる。従って、表示媒体が、均一に移動し、かつ、表示情報の書き換え時あるいは表示情報を継続して表示する時の安定性を維持できるように、情報表示用パネルを設計する必要がある。ここで、表示媒体を構成する粒子にかかる力は、粒子同士のクーロン力により引き付けあう力の他に、電極や基板との電気鏡像力、分子間力、液架橋力、重力などが考えられる。
本発明の対象となる情報表示用パネルの例を、図1(a)、(b)〜図3(a)、(b)に基づき説明する。
図1(a)、(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電特性の異なる少なくとも2種以上の表示媒体3(ここでは白色表示媒体用粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wと黒色表示媒体用粒子3Baの粒子群からなる黒色表示媒体3Bを示す)を、基板1、2の外部から加えられる電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させ、黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行うか、あるいは、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行っている。なお、図1(b)に示す例では、図1(a)に示す例に加えて、基板1、2との間に例えば格子状に隔壁4を設けセルを形成している。また、図1(b)において、手前にある隔壁は省略している。
図2(a)、(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電特性の異なる少なくとも2種以上の表示媒体3(ここでは白色表示媒体用粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wと黒色表示媒体用粒子3Baの粒子群からなる黒色表示媒体3Bを示す)を、基板1に設けた電極5と基板2に設けた電極6との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させ、黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行うか、あるいは、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行っている。なお、図2(b)に示す例では、基板1、2との間に例えば格子状に隔壁4を設けセルを形成している。また、図2(b)において、手前にある隔壁は省略している。
図3(a)、(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される少なくとも光学的反射率と帯電性を有する表示媒体3(ここでは白色表示媒体用粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wを示す)を、基板1に設けた電極5と電極6との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と平行方向に移動させ、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行うか、あるいは、電極6または基板1の色を観察者に視認させて電極6または基板1の色の表示を行っている。なお、図3(b)に示す例では、基板1、2との間に例えば格子状の隔壁4を設けセルを形成している。また、図3(b)において、手前にある隔壁は省略している。
電極は基板の外側に設けても、基板の内部に埋め込むように設けてもよい。
情報表示用パネルの駆動時には、それぞれ正負極性の白色表示媒体と黒色表示媒体とがパネル内で摩擦帯電をすることにより、それぞれの表示媒体の平衡帯電量を保つことができる。しかし、情報表示用パネルの駆動を停止した状態では、パネル内部の表示媒体の電荷が減衰していく状態となるため、長期の放置状態により情報表示用パネルの表示性能が劣化することが懸念される。
本発明の特徴は、上述した情報表示用パネルに用いる表示媒体3を構成する粒子を作製する際に用いる樹脂として、体積固有抵抗が1×1014Ω・cm以上となる樹脂を選択することで、表示媒体3の帯電減衰速度が0.3μC/g・day以下となるように材料設計を行うことができ、これにより、初期帯電量を20μC/gとした表示媒体3が30日間の放置に対して帯電量を10μC/g以上に保つことができるため、良好な帯電量保持特性を示すことを見出したことによる。そのため、本発明の表示媒体用粒子を表示媒体3として用いた情報表示用パネルによれば、画像濃度の大幅な劣化等の表示状態の悪化や駆動特性の悪化を効果的に防ぐことができる。
なお、本発明の表示媒体用粒子を構成する樹脂の体積固有抵抗の上限は、帯電量保持の観点からは特に限定されるものではない。実際には、体積固有抵抗を大きくしようとしても、その際用いる樹脂の種類や製造方法などにより得られる体積固有抵抗の範囲が決まる。そして、いずれ場合でも、現在得られる体積固有抵抗は1×1016Ω・cm程度となり、その範囲で決定することとなる。
以下、本発明の情報表示用パネルを構成する各部材について説明する。
基板については、少なくとも一方の基板は情報表示用パネル外側から表示媒体の色が確認できる透明な基板2であり、可視光の透過率が高くかつ耐熱性の良い材料が好適である。基板1は透明でも不透明でもかまわない。基板材料を例示すると、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリイミド、アクリルなどのポリマーシートや、金属シートのように可とう性のあるもの、および、ガラス、石英などの可とう性のない無機シートが挙げられる。基板の厚みは、2〜5000μmが好ましく、さらに5〜2000μmが好適であり、薄すぎると、強度、基板間の間隔均一性を保ちにくくなり、5000μmより厚いと、薄型情報表示用パネルとする場合に不都合がある。
必要に応じて情報表示用パネルに電極を設ける場合の電極形成材料としては、アルミニウム、銀、ニッケル、銅、金等の金属類や酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム、酸化インジウム亜鉛(IZO)、導電性酸化錫、アンチモン錫酸化物(ATO)、導電性酸化亜鉛等の導電金属酸化物類、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子類が例示され適宜選択して用いられる。電極の形成方法としては、上記例示の材料をスパッタリング法、真空蒸着法、CVD(化学蒸着)法、金属箔をラミネートする方法(例えば、圧延銅箔がある)、
塗布法等で薄膜状に形成する方法や、導電剤を溶媒や合成樹脂バインダーに混合して塗布したりする方法が用いられる。視認側であり透明である必要のある表示面側基板2に設ける電極は透明である必要があるが、背面側基板1に設ける電極は透明である必要はない。いずれの場合もパターン形成可能で導電性である上記材料を好適に用いることができる。なお、電極厚みは、導電性が確保でき光透過性に支障がなければ良く、0.01〜10μm、好ましくは0.05〜5μmが好適である。背面側基板1に設ける電極の材質や厚みなどは上述した表示面側基板に設ける電極と同様であるが、透明である必要はない。なお、この場合の外部電圧入力は、直流あるいは交流を重畳しても良い。
必要に応じて基板に設ける隔壁4については、その形状は表示にかかわる表示媒体の種類や、配置する電極の形状、配置により適宜最適設定され、一概には限定されないが、隔壁の幅は2〜100μm、好ましくは3〜50μmに、隔壁の高さは10〜100μm、好ましくは10〜50μmに調整される。
また、隔壁を形成するにあたり、対向する両基板1、2の各々にリブを形成した後に接合する両リブ法、片側の基板上にのみリブを形成する片リブ法が考えられる。この発明では、いずれの方法も好適に用いられる。
これらのリブからなる隔壁により形成されるセルは、図4に示すごとく、基板平面方向からみて四角状、三角状、ライン状、円形状、六角状が例示され、配置としては格子状やハニカム状や網目状が例示される。表示面側から見える隔壁断面部分に相当する部分(セルの枠部の面積)はできるだけ小さくした方が良く、表示状態の鮮明さが増す。
ここで、隔壁の形成方法を例示すると、金型転写法、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、フォトリソ法、アディティブ法が挙げられる。いずれの方法もこの発明の情報表示用パネルに好適に用いることができるが、これらのうち、レジストフィルムを用いるフォトリソ法や金型転写法が好適に用いられる。
次に、本発明の情報表示用パネルにおいて表示媒体を構成する表示媒体用粒子(以下、粒子ともいう)について説明する。表示媒体用粒子は、そのまま該表示媒体用粒子だけで構成して表示媒体としたり、その他の粒子と合わせて構成して表示媒体としたりして用いられる。
基となる粒子は、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、従来と同様に、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。本発明では、主成分となる樹脂の体積固有抵抗が1×1014Ω・cm以上とする必要がある。以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
樹脂の例としては、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、アクリルフッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられ、2種以上混合することもできる。特に、基板との付着力を制御する観点から、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、アクリルフッ素樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂が好適である。
荷電制御剤としては、特に制限はないが、負荷電制御剤としては例えば、サリチル酸金属錯体、含金属アゾ染料、含金属(金属イオンや金属原子を含む)の油溶性染料、4級アンモニウム塩系化合物、カリックスアレン化合物、含ホウ素化合物(ベンジル酸ホウ素錯体)、ニトロイミダゾール誘導体等が挙げられる。正荷電制御剤としては例えば、ニグロシン染料、トリフェニルメタン系化合物、4級アンモニウム塩系化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等が挙げられる。その他、超微粒子シリカ、超微粒子酸化チタン、超微粒子アルミナ等の金属酸化物、ピリジン等の含窒素環状化合物及びその誘導体や塩、各種有機顔料、フッ素、塩素、窒素等を含んだ樹脂等も荷電制御剤として用いることもできる。
着色剤としては、以下に例示するような、有機または無機の各種、各色の顔料、染料が使用可能である。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭等がある。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
黄色着色剤としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファーストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、C.I.ピグメントイエロー12等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等がある。また、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料として、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等がある。
無機系添加剤の例としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナホワイト、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレンジ、チタンイエロー、紺青、群青、コバルトブルー、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カーボンブラック、マンガンフェライトブラック、コバルトフェライトブラック、銅粉、アルミニウム粉などが挙げられる。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。
上記着色剤を配合して所望の色の表示媒体用粒子を作製できる。
また、本発明の表示媒体用粒子(以下、粒子ともいう)は平均粒子径d(0.5)が、0.1〜20μmの範囲であり、均一で揃っていることが好ましい。平均粒子径d(0.5)がこの範囲より大きいと表示上の鮮明さに欠け、この範囲より小さいと粒子同士の凝集力が大きくなりすぎるために表示媒体としての移動に支障をきたすようになる。
さらにまた、各表示媒体用粒子の相関について、使用した粒子の内、最大径を有する粒子のd(0.5)に対する最小径を有する粒子のd(0.5)の比を50以下、好ましくは10以下とすることが肝要である。たとえ粒子径分布Spanを小さくしたとしても、互いに帯電特性の異なる粒子が互いに反対方向に動くので、互いの粒子サイズが近く、互いの粒子が当量ずつ反対方向に容易に移動できるようにするのが好適であり、それがこの範囲となる。
なお、上記の粒子径分布および粒子径は、レーザー回折/散乱法などから求めることができる。測定対象となる粒子にレーザー光を照射すると空間的に回折/散乱光の光強度分布パターンが生じ、この光強度パターンは粒子径と対応関係があることから、粒子径および粒子径分布が測定できる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行なうことができる。
表示媒体用粒子の帯電量は当然その測定条件に依存するが、情報表示用パネルにおける表示媒体用粒子の帯電量はほぼ、初期帯電量、隔壁との接触、基板との接触、経過時間に伴う電荷減衰に依存し、特に表示媒体用粒子の帯電挙動の飽和値が支配因子となっているということが分かった。
更に、表示媒体用粒子で構成する表示媒体を気体中空間で駆動する本発明の情報表示用パネルでは、基板間の表示媒体を取り巻く空隙部分の気体の管理が重要であり、表示安定性向上に寄与する。具体的には、空隙部分の気体の湿度について、25℃における相対湿度を60%RH以下、好ましくは50%RH以下とすることが重要である。
この空隙部分とは、図1(a)、(b)〜図3(a)、(b)において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、電極5、6(電極を基板の内側に設けた場合)、表示媒体3の占有部分、隔壁4の占有部分(隔壁を設けた場合)、情報表示用パネルのシール部分を除いた、いわゆる表示媒体が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるように情報表示用パネルに封入することが必要であり、例えば、表示媒体の充填、情報表示用パネルの組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
本発明の対象となる情報表示用パネルにおける基板と基板との間隔は、表示媒体が移動できて、コントラストを維持できればよいが、通常10〜500μm、好ましくは10〜200μmに調整される。
対向する基板間の気体中空間における表示媒体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には表示媒体としての移動に支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
本発明の実施例および比較例となる帯電量保持性評価サンプルを作製し、作製した帯電量保持性評価サンプルについて帯電保持性を評価した。
<帯電量保持性評価サンプル粒子(表示媒体用粒子)の作製>
まず、極性の高いモノマーと極性の低いモノマーとを組み合わせることで重合樹脂の吸水性を変化させる方法で体積固有抵抗を制御して、以下の表1にA1〜A6として示す、個々に異なる体積固有抵抗を有する表示媒体用粒子をサンプル粒子として準備した。得られた粒子A1〜A6の平均粒子径d(50)はいずれも9〜10μmの範囲であった。
また、疎水性の高分子樹脂材料を粉砕する方法で、以下の表1にB1、B2として示す、個々に異なる体積固有抵抗を有する表示媒体用粒子をサンプル粒子として準備した。得られた粒子B1、B2の平均粒子径d(50)はいずれも9〜10μmの範囲であった。
以下の表1にいおいて、低極性のモノマーとしては、A:共栄社化学株式会社のライトエステルTB(tert-ブチルメタクリレート)、B:ライトエステルIB(イソブチルメタクリレート)を使用した。高極性のモノマーとしては、A:共栄社化学株式会社のライトアクリレートMTG−A(メトキシポリエチレングリコールアクリレート)、B:ライトアクリレート3EG−A(トリエチレングリコールジアクリレート)を使用した。開始剤としてはWako純薬社のV65を使用した。スチレン=ブタヂエン共重合体樹脂としては、東洋スチレン(株)のトーヨースチロールE640Nを使用した。シクロオレフィン樹脂としては、日本ゼオン株式会社のゼオネックス−330Rを使用した。
表示媒体用粒子を構成する樹脂の体積固有抵抗は、シート状体積抵抗測定サンプル(50mm□×0.50mmt)の上下面に金(Au)蒸着したものを準備し、測定装置(ADVANTEST社 R8340A+TR42)を用いて、500Vバイアス電圧印加時の抵抗値を測定して求めた。測定環境は、温度:23±0.5℃、湿度:50±5rh%であった。
Figure 0005087319
<サンプルの帯電量保持性の評価>
アルミニウム製の平板上に0.5g/cmの密度で堆積させた表示媒体用粒子のそれぞれに対して、1kV印加して発生されたコロナ放電を付与して20μC/gに帯電させた。その後、アルミニウム製の平板を接地して放置した。帯電後15日と30日で粒子の帯電量を測定した。30日までの帯電量減衰から帯電減衰速度を計算した。放置および帯電量測定は、温度:23±0.5℃、湿度:50±5rh%の環境下にて実施した。結果を以下の表2に示す。同時に、図5において、表2の結果から得られる各サンプルの放置日数と帯電量との関係を示す。なお、帯電量の測定は、トレック社製の吸引式帯電量測定装置:210HSにて行った。
Figure 0005087319
表2および図5の結果から、体積固有抵抗が1×1014Ω・cm以上のA3〜A6、A9〜A12およびB1、B2は、体積固有抵抗が1×1014Ω・cm未満のA1、A2、A7、A8と比べて、良好な帯電量保持特性が得られることがわかる。
<表示媒体用サンプル粒子の画像濃度>
上記帯電保持特性サンプルA1〜A6において、黒色顔料としてカーボンブラック(三菱化学:Carbon-Black #3030B)を重量部数5.0部配合し、また荷電制御剤(オリエント化学社:ボントロンN07)を重量部数0.5部配合し、また正帯電性シリカ微粒子(ワッカー社(独)H3050)を重量部数5.0部粒子表面に外添付着処理して正帯電性粒子として作製した。これに対し、B1、B2には白色顔料として酸化チタン(石原産業社:CR−90)を重量部数100部配合し、負帯電性荷電制御剤(オリエント化学社:E88)を重量部数0.5部添加し、さらに負帯電性シリカ微粒子(ワッカー社(独)H3004)を重量部数5.0部粒子表面に外添付着処理して負帯電性粒子として作製した。
黒色粒子A1〜A6と白色粒子B1、B2とをそれぞれ組み合わせて封入した評価用の情報表示用パネルを用いて画像表示を行い、評価用ベタ画像を表示させた状態で放置させた後、再び画像表示の切り替えを行い、画像濃度の変化を評価した。評価用パネルは図4の300μm□の四角形セル格子状配置の隔壁が設けられ、上下の基板電極間の距離が40μmであるものを用いた。このパネルの電極間に100Vの直流電圧を交互に印加することで白、黒のベタ画像表示を行っている。画像濃度の評価はグレタグマクベス社(スイス)のRD−19光学濃度計を用いて、絶対白色標準での黒色濃度計測によりおこなった。本評価においては、黒表示と白表示での濃度差を評価値とし、30日の放置においてもこの値が0.7以上で合格、それ以外で不合格としている。結果を以下の表3に示す。
Figure 0005087319
表3より、粒子の帯電量を保持して30日放置における画像濃度差を0.7以上とするためには、表示媒体用粒子の樹脂材料の体積固有抵抗を1.00×1014Ω・cm以上にする必要があることが分かった。
本発明の情報表示用パネルは、ノートパソコン、電子手帳、PDA(Personal Digital Assistants)と呼ばれる携帯型情報機器、携帯電話、ハンディターミナル等のモバイル機器の表示部、電子書籍、電子新聞等の電子ペーパー、看板、ポスター、黒板(ホワイトボード)等の掲示板、電子卓上計算機、家電製品、自動車用品等の表示部、ポイントカード、ICカード等のカード表示部、電子広告、情報ボード、電子POP(Point Of Presence, Point Of Purchase advertising)、電子値札、電子棚札、電子楽譜、RF−ID機器の表示部のほか、POS端末、カーナビゲーション装置、時計など様々な電子機器の表示部に好適に用いられる。
なお、本発明に係る情報表示用パネルについては、パネル自体にスイッチング素子を用いない単純マトリックス駆動型表示用パネルやスタティック駆動型表示用パネル、また、薄膜トランジスタ(TFT)で代表される三端子スイッチング素子あるいは薄膜ダイオード(TFD)で代表される二端子スイッチング素子を用いたアクティブマトリックス駆動型表示用パネルなど、種々のタイプの駆動方式の情報表示用パネルとして用いることができる。
(a)、(b)はそれぞれ本発明の情報表示用パネルの一例を示す図である。 (a)、(b)はそれぞれ本発明の情報表示用パネルの他の例を示す図である。 (a)、(b)はそれぞれ本発明の情報表示用パネルのさらに他の例を示す図である。 本発明の情報表示用パネルにおける隔壁の形状の一例を示す図である。 実施例における各サンプルの放置日数と帯電量との関係を示すグラフである。
符号の説明
1、2 基板
3 表示媒体(粒子群)
3W 白色表示媒体
3Wa 白色表示媒体用粒子
3B 黒色表示媒体
3Ba 黒色表示媒体用粒子
4 隔壁
5、6 電極

Claims (2)

  1. 少なくとも一方が透明な2枚の基板間に表示媒体を封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルに用いる表示媒体を構成する粒子において、粒子を構成する樹脂の体積固有抵抗が1×1014Ω・cm以上であり、初期20μC/gに帯電した後30日間の放置において、粒子帯電量の減衰速度が0.3μC/g・day以下であることを特徴とする表示媒体用粒子。
  2. 少なくとも一方が透明な2枚の基板間に表示媒体を封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルにおいて、請求項1に記載の表示媒体用粒子を表示媒体として使用することを特徴とする情報表示用パネル。
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