JP5085904B2 - 装飾用フィルム - Google Patents

装飾用フィルム Download PDF

Info

Publication number
JP5085904B2
JP5085904B2 JP2006233622A JP2006233622A JP5085904B2 JP 5085904 B2 JP5085904 B2 JP 5085904B2 JP 2006233622 A JP2006233622 A JP 2006233622A JP 2006233622 A JP2006233622 A JP 2006233622A JP 5085904 B2 JP5085904 B2 JP 5085904B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
acrylic
film
polymer
acrylate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006233622A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008055690A (ja
Inventor
秀俊 阿部
頼信 高松
正明 古沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
3M Innovative Properties Co
Original Assignee
3M Innovative Properties Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 3M Innovative Properties Co filed Critical 3M Innovative Properties Co
Priority to JP2006233622A priority Critical patent/JP5085904B2/ja
Publication of JP2008055690A publication Critical patent/JP2008055690A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5085904B2 publication Critical patent/JP5085904B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は装飾用フィルム基材と表面保護クリア層との密着性が改善された装飾用フィルムに関する。
装飾用フィルムは、通常、装飾用フィルム基材の裏面に粘着剤などの接着剤層を有し、おもて面に、有色面又は画像などの装飾面を形成し、その上に、表面保護クリア層を設けたものとして提供される。従来、表面装飾用に用いられるフィルム基材としては、引張強さと伸び特性のバランスの取れた塩化ビニル系樹脂が広く用いられてきた。しかし、近年になって、塩化ビニル系樹脂は焼却時にダイオキシン等の猛毒物質や塩化水素等の有毒ガスが発生する場合があるという問題が指摘され、塩素を含有しない他の樹脂による代替品が検討されている。
この問題を解決するために、アクリル系樹脂を用いたフィルムをフィルム基材として用いることが考案されている。しかし、一般的に、可塑剤を含むアクリル樹脂フィルムは、可塑剤の移行によりアクリル系粘着剤や表面保護クリア層との密着に乏しく、密着性を向上するためにコロナ処理やプライマー処理が必要であった。
特許文献1(特開2005-105256号公報)は、ガラス転移温度(Tg)が0℃以上の硬質成分およびガラス転移温度(Tg)が0℃以下の軟質成分に対応する、カルボキシル基含有ポリ(メタ)アクリレートと、アミノ基含有ポリ(メタ)アクリレートとからなる装飾用(マーキングフィルム用)(メタ)アクリルフィルムを開示している。本フィルムは引張り強度、伸び特性、耐候性が良好である。特許文献1は、上記のポリ(メタ)アクリレートがヒロドキシル基を含有すること、又は、ヒドロキシ基含有ポリマーを添加することで表面保護クリア層との密着性を向上させることについては開示していない。
また、特許文献2(特公昭60−17406号公報)、特許文献3(特公昭60−30698号公報)、特許文献4(特開平9−003288号公報)では、アクリル樹脂の脆さを改善するために多層構造アクリル系ゴム粒子を配合することが開示されている。しかしながら表面保護クリア層との密着性は十分ではなかった。
特許文献5(特開2003-326629号公報)は、トナー画像記録可能なベースフィルムとして柔軟性アクリル樹脂を使用した耐軽油性マーキングフィルムが開示されている。特許文献5は、上記のポリ(メタ)アクリレートがヒロドキシル基を含有すること、又は、ヒドロキシ基含有ポリマーを添加することで表面保護クリア層との密着性を向上させることについては開示していない。
特許文献6(特許第3516035号明細書)は、カルボキシル基含有ポリマーとアミノ基含有ポリマーのブレンド粘着剤組成物について開示されている。しかし、該文献に記載の発明は粘着剤組成物であり、表面保護クリア層を設けることは想定していない。
上述の特許文献1などに記載されるカルボキル基含有(メタ)アクリルポリマーとアミノ基含有(メタ)アクリレートポリマーとを含む装飾用フィルムは、酸-塩基の相互作用により充分なフィルム強度を有する。一方、装飾用フィルムの耐溶剤性などの特性を向上させるためにはフィルム基材に対して表面保護クリア層を設けることが有用であるが、表面保護クリア層は、一般に、アクリルポリオールやポリエステルポリオールとイソシアネート系架橋剤から形成されており、該フィルム基材と、表面保護クリア層との密着性は充分でないことが多い。
特開2005-105256号公報 特公昭60−17406号公報 特公昭60−30698号公報 特開平9−003288号公報 特開2003-326629号公報 特許第3516035号明細書
本発明は、フィルム基材と表面保護クリア層との密着性が改善された装飾用フィルムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、以下のとおりのものを含む。
(1)ガラス転移温度(Tg)が0℃以上であるカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーと、ガラス転移温度(Tg)が0℃以下であるアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのポリマーブレンドであって、前記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及び前記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの何れか又は両方にヒドロキシル基が含まれるポリマーブレンドを含む、(メタ)アクリル系フィルムと、
前記(メタ)アクリル系フィルム表面を被覆するように塗布された、イソシアネート系架橋剤を含む表面保護クリア組成物から形成された表面保護クリア層と、
を含む装飾用フィルム。
(2)ガラス転移温度(Tg)が0℃以下であるカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーと、ガラス転移温度(Tg)が0℃以上であるアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのポリマーブレンドであって、前記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及び前記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの何れか又は両方にヒドロキシル基が含まれるポリマーブレンドを含む、(メタ)アクリル系フィルムと、
前記(メタ)アクリル系フィルム表面を被覆するように塗布された、イソシアネート系架橋剤を含む表面保護クリア組成物から形成された表面保護クリア層と、
を含む装飾用フィルム。
(3)前記(メタ)アクリル系フィルムは、ビスアミド系架橋剤及び/又はエポキシ系架橋剤をさらに含む、(1)又は(2)に記載の装飾用フィルム。
(4)前記(メタ)アクリル系フィルムは、顔料又は染料から選ばれる着色剤を含む、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の装飾用フィルム。
なお、本発明において、「ガラス転移温度(Tg)」は、動的粘弾性測定装置を用いて測定されたTanδから求めた値である。測定条件は、シェアレート=1ラジアン/秒のねじれモード、昇温範囲は−60〜100℃、昇温速度は5℃/秒である。試料の厚さは通常1〜2mmである。
上記の(1)〜(4)に記載される装飾用フィルムは、表面保護クリア層中のイソシアネートに反応性の成分と(メタ)アクリル系フィルム中のヒドロキシル基とがイソシアネート系架橋剤によって架橋し、クリア層と(メタ)アクリル系フィルムとの間に架橋を生じるので、これらの層の密着性が高くなる。
上記の(1)及び(2)に関して、一方のポリマーのガラス転移温度(Tg)が0℃以上であることでフィルムの引張強さが確保され、他方のポリマーのガラス転移温度(Tg)が0℃以下であることでフィルムの伸び特性を改良する。
上記の(3)に関して、上記(メタ)アクリル系フィルムに、ビスアミド系架橋剤及び/又はエポキシ系架橋剤を含むと、かかる架橋剤は装飾用フィルムの耐候性、耐熱性、物理強度向上、耐溶剤性を向上させる。また、かかる架橋剤は、イソシアネート系架橋剤とは異なり、ヒドロキシル基との反応性が比較的に低いので、カルボキシル基と優先的に反応し、クリア層中のイソシアネート架橋剤との反応のために、(メタ)アクリル系フィルムの(メタ)アクリル系ポリマー中にヒドロキシル基を残すことができる。
上記の(4)に関して、装飾用フィルムは(メタ)アクリル系フィルムが顔料や染料などの着色剤を含んでも、表面保護クリア層との密着性を維持することができる。
本発明に係るフィルムは2種類以上のポリマーを混合することにより作製されるが、ガラス転移点の高い(メタ)アクリレート系ポリマーはフィルムの強い引張強さを発揮させ、ガラス転移点の低い(メタ)アクリレート系ポリマーはフィルムの低温での伸び特性を良好にさせる。
また、ポリマー中のカルボキシル基とアミノ基が、酸−塩基の強固なイオン結合を形成するため、ポリマー同士の混和性を良好にし、フィルムの強靭さを発揮させ、(メタ)アクリル系ポリマーを用いることにより塩化ビニル系樹脂を用いたフィルムと比較しても優れた耐候性を発揮させる。
さらに、カルボキシル基含有(メタ)アクリレートポリマー及びアミノ基含有(メタ)アクリレートポリマーの一方又は両方はヒドロキシル基を含有する。ポリマーにヒドロキシル基を含有することにより、表面保護クリア層中のイソシアネート系架橋剤によってクリア層中の成分と架橋し、(メタ)アクリル系フィルムと表面保護クリア層との密着性が改良される。
また、(メタ)アクリル系フィルムは、(メタ)アクリル系ポリマー以外に、ビスアミド系架橋剤及び/又はエポキシ系架橋剤を含むことができる。かかる架橋剤は装飾用フィルムの耐候性、耐熱性、物理強度向上、耐溶剤性を向上させる。また、かかる架橋剤は、イソシアネート系架橋剤とは異なり、ヒドロキシル基との反応性が比較的に低いので、カルボキシル基と優先的に反応し、クリア層中のイソシアネート架橋剤との反応のために、(メタ)アクリル系フィルムの(メタ)アクリル系ポリマー中にヒドロキシル基を残すことができる。
((メタ)アクリル系フィルム)
(メタ)アクリル系フィルムは、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーとアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーを含む。本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルを意味する。上記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、モノエチレン性不飽和モノマーとカルボキシル基を含有する不飽和モノマーとを共重合することにより得られる。あるいは、(メタ)アクリル系ポリマーに対してグラフト化などによってカルボキシル基を導入してもよい。上記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、モノエチレン性不飽和モノマーとアミノ基を含有する不飽和モノマーとを共重合することにより得られる。あるいは、(メタ)アクリル系ポリマーに対してグラフト化などによってアミノ基を導入してもよい。
この共重合は、ラジカル重合により行なうことが好ましい。この場合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、塊状重合等の公知の重合方法を用いることができる。開始剤としては過酸化ベンゾイル、ラウロイルパーオキサイド、ビス(4−ターシャリーブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートのような有機過酸化物や、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、4,4’−アゾビスー4−シアノバレリアン酸、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル、アゾビス2,4−ジメチルバレロニトリル(AVN)等のアゾ系重合開始剤が用いられる。この開始剤の使用量としては、モノマー混合物100質量部あたり、0.05〜5質量部とするのがよい。
本発明の装飾用フィルムのための(メタ)アクリル系フィルム基材において、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーのTgを0℃以上とした場合には、アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのTgは0℃以下にし、前者のTgを0℃以下とした場合には後者のTgを0℃以上にする。高いTgを有する(メタ)アクリル系ポリマーはフィルムの高い引張強さを発揮させ、低いTgを有する(メタ)アクリル系ポリマーはフィルムの低温での伸び特性を良好にする。
また、上記ポリマーの重量平均分子量は、通常は、5,000以上、好ましくは10,000以上、さらに好ましくは50,000以上である。なお、この重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によるスチレン換算分子量を意味する。
(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノエチレン性不飽和モノマーは、上記ポリマーの主成分となるものであって、一般には式CH2=CR1COOR2 (式中、R1は水素又はメチル基であり、R2は直鎖又は分岐状のアルキル基やフェニル基、アルコキシアルキル基、フェノキシアルキル基である)で表されるものの他、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニルモノマー、酢酸ビニル等のビニルエステル類も含まれる。このようなモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等のフェノキシアルキル(メタ)アクリレート、メトキシプロピル(メタ)アクリレートや2−メトキシブチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレートなどがあり、所望のガラス転移温度や引張強さ、伸び特性を得るために、その目的に応じて1種又は2種以上を使用する。
例えば、メチルメタクリレート(MMA)、n−ブチルメタクリレート(BMA)など0℃以上のTgを有する(メタ)アクリル系モノマーを主成分として共重合させることにより、容易にTgが0℃以上の(メタ)アクリル系ポリマーを得ることができる。
また、エチルアクリレート(EA)、n−ブチルアクリレート(BA)、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)など、単体で重合したホモポリマーが0℃以下のTgを有する成分を主成分として共重合させることにより、容易にTgが0℃以下の(メタ)アクリル系ポリマーを得ることができる。
ここで、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、各ポリマーがn種類のモノマーから共重合されているとして、FOXの式(下式)より求めることができる。
1/Tg=X1/(Tg1+273.15)+X2/(Tg2+273.15)+・・・+Xn/(Tgn+273.15)
(Tg1:成分1のホモポリマーのガラス転移点
Tg2:成分2のホモポリマーのガラス転移点
X1:重合の際に添加した成分1のモノマーの重量分率
X2:重合の際に添加した成分2のモノマーの重量分率
X1+X2+・・・+Xn=1)
上記モノエチレン性不飽和モノマーと共重合してカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーを構成する、カルボキシル基を含有した不飽和モノマーはエチレン性不飽和カルボン酸である。エチレン性不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ω-カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、β-カルボキシエチルアクリレート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸等が挙げられる。
カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、モノエチレン性不飽和モノマーを主成分として、具体的には80〜95.5質量部の範囲で、及びカルボキシル基を含有した不飽和モノマーを0.5〜20質量部の範囲で共重合して得るのが好ましい。
上記モノエチレン性不飽和モノマーと共重合してアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーを構成する、アミノ基を含有した不飽和モノマーとしては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート(DMAEA)、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)などのジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド(DMAPAA)、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドなどのジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルビニルエーテル、N,N−ジエチルアミノエチルビニルエーテルなどのジアルキルアミノアルキルビニルエーテル、およびそれらの混合物が挙げられる。他の有用なアミノ基を含有したモノマーとしては、ビニルピリジン、ビニルイミダゾールなどの含窒素複素環を有するビニルモノマーに代表される3級アミノ基を有するモノマー、3級アミノ基を含有するスチレン(例えば、4−(N.N-ジメチルアミノ)−スチレン、4−(N,N-ジエチルアミノ)−スチレン)、およびそれらの混合物が挙げられる。
カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及びアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの一方又は両方はヒドロキシル基をさらに含む。このようなヒドロキシル基を含有する(メタ)アクリル系ポリマーは、カルボキシル基含有エチレン系不飽和モノマー又はアミノ基含有エチレン系不飽和モノマーに加えて、ヒドロキシル基含有エチレン系不飽和モノマーを用いることで形成できる。ヒドロキシル基含有モノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのポリカプロラクトン変性物である「プラクセルF」シリーズ(ダイセル化学工業製)などが挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。あるいは、ヒドロキシル基を含有する(メタ)アクリル系ポリマーは、グラフト化などによってポリマー中に導入されてもよい。
アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、モノエチレン性不飽和モノマーを主成分として、具体的には80〜95.5質量部の範囲で、及びアミノ基を含有した不飽和モノマーを0.5〜20質量部の範囲で共重合して得るのが好ましい。
カルボキシル基及び/又はアミノ基を含有したモノマー0.5〜20質量部に対し、ヒドロキシル基を含有するモノマーは0.1〜20質量部となるよう含有させることが好ましい。また、ヒドロキシル基を含有するモノマーをポリマー中に共重合させる場合は、モノエチレン性不飽和モノマーを80〜95.5質量部、カルボキシル基及び/又はアミノ基を含有したモノマーを0.5〜20質量部、ヒドロキシル基を含有するモノマーを0.1〜20質量部の範囲で共重合して行うことが好ましい。
上記のようにカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーと、アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーとをそれぞれ別々に重合した後、通常のフィルム成形方法により、本発明の装飾用フィルムのためのベース基材となる(メタ)アクリル系フィルムを形成することができる。具体的には、例えば、これらのポリマーの溶液を混合し、ライナーの剥離面上に塗布し、乾燥・固化させることによりフィルムを形成することができる。この塗布装置としては、通常のコータ、たとえば、バーコータ、ナイフコータ、ロールコータ、ダイコータ等を用いることができる。固化操作は、揮発性溶媒を含む塗料の場合の乾燥操作や、溶融した樹脂成分を冷却する操作と同様である。また、このフィルムは、溶融押出成形法によっても形成することができる。
(メタ)アクリル系フィルムの形成において、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーと、アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーとの配合比を変化させることにより、所望の引張強さ及び伸び特性を有するフィルムを得ることができる。具体的には、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーとアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのうちTgが高いポリマーとTgが低いポリマーの配合比は10:90〜90:10、より好ましくは20:80〜90:10、より好ましくは30:70〜90:10であり、Tgが高いポリマーを多くすることが好ましい。
さらに、多官能性(メタ)アクリレートモノマー又はオリゴマーを添加することにより、引張強度及び伸び特性を自由に調節することができる。この多官能性(メタ)アクリレートモノマー又はオリゴマーは紫外線照射による重合によってポリマー中に組み込むことができる。この多官能性(メタ)アクリレートモノマー又はオリゴマーとしては、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートなどのアルキルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどのポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリレート変性ビスフェノールA、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレートなどの多官能性(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物、グリセリンジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物などのエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートが例示される。
本発明の装飾用フィルムのための(メタ)アクリル系フィルムの形成において、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーとアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーとは、カルボキシル基とアミノ基との相互作用によって、それらのポリマーの相溶性を確保し、強度を発現する。しかし、(メタ)アクリル系フィルムの構成成分として、これらのポリマーとともに、エポキシ系架橋剤又はビスアミド系架橋剤が配合され、かかる架橋剤とカルボキシル基との反応によりポリマーが架橋されてもよい。このような架橋を行うことにより網目構造が形成され、低温における伸び特性がさらに向上する。かかる架橋は、装飾用フィルムの耐候性、耐熱性、物理強度向上、耐溶剤性を向上させることもできる。
(メタ)アクリル系フィルムにおいて、引張破断強さは好ましくは3MPa以上であり、より好ましくは10MPa以上、さらに好ましくは20MPa以上である。引張破断強さが3MPa未満であると、フィルムを被着体に施工する際に破れやすいという問題が生じるからである。また、(メタ)アクリル系フィルムにおいて、伸びは好ましくは20%以上であり、より好ましくは50%以上、さらに好ましくは75%以上である。伸びが20%未満であると、施工時に破れやすいという問題が生じるからである。
なお、この引張強さ及び伸びはJISK 6251に規定される方法に準拠し、以下の条件で測定される。
・測定サンプル形状: JIS K6251に記載される「ダンベル状3号形」
・引張速度300mm/min
・測定温度 5℃及び25℃の2水準
本発明の(メタ)アクリル系フィルムの厚さは特に制限はなく、従来の装飾用フィルムに用いるのと同様の厚さのものとすることができる。具体的には、用途によっても異なるが一般に1〜1000μmの範囲から選ばれ、特に好ましい範囲は5〜500μm、さらに好ましくは、20〜150μmである。厚さが薄すぎると機械的強度が低下し、フィルムを被着体に接着した後で剥離する場合に、フィルムが破損するおそれがある。反対に厚すぎると、フィルムの柔軟性が低下するおそれがある。
(メタ)アクリル系フィルムには、装飾目的又は隠蔽目的で、着色剤(たとえば、顔料又は染料)を含むこともできる。顔料又は染料の例としては、酸化チタン、カーボンブラック、亜鉛華、鉛白、沈降性硫酸バリウム、鉛丹、弁柄、黄鉛(クロムイエロー)、亜鉛黄(ジンククロメート、ジンクイエロー) 、群青(ウルトラマリン)、紺青(プルシアンブルー) 、アゾ系顔料、キノフタロン、イソインドリン、イソインドリノン 、ジケトピロロピロール、キナクリドン、ペリノン、アンタンスロン 、キナクリドン、ペリレン、ジケトピロロピロール 、ジオキサジン、フタロシアニンブルー、インダンスレンブルー、フタロシアニングリーン、レーキ顔料、ジルコングレー、プラセオジムイエロー、クロムチタンイエロー、クロムグリーン、ビクトリアグリーン、ターコイズブルー、クロムスズピンク、サーモンピンクなどが挙げられる。(メタ)アクリル系フィルムがこのような着色剤を含有すると、(メタ)アクリル系フィルムと表面保護クリア層と密着性が低下スル傾向があるが、本発明の装飾用フィルムでは、これらの層の中の成分どうしが架橋により結合されているので、剥離の問題を生じない。
その他、フィルムの用途により必要に応じて、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、滑材、帯電防止剤、難燃剤、充填剤等の従来公知の添加剤の1種以上を添加しても良い。
(表面保護クリア層)
本発明の装飾用フィルムは、(メタ)アクリル系フィルム中の(メタ)アクリレートポリマーと、表面保護クリア層中のイソシアネート反応性成分(たとえば、ヒドロキシル基含有化合物)とが、イソシアネート系架橋剤によって架橋されている。
表面保護クリア層を形成するための組成物としては、イソシアネート反応樹脂成分(たとえば、ヒドロキシル基含有化合物)とともに、イソシアネート系架橋剤を含む。樹脂成分としては、透明性の高い樹脂を含むことが好ましい。このような樹脂は、例えば、フッ素系樹脂、フタレート系ポリエステル(PET、PEN等)、アクリル樹脂や、耐石油性樹脂等であって、ヒドロキシル基などのイソシアネート反応性官能基を有するものである。フッ素系樹脂は、フッ素系モノマーを重合して得たポリマーである。フッ素系モノマーは、例えば、フッ化ビニリデン、6フッ化プロピレン、4フッ化エチレン、3フッ化塩化エチレン等のフッ素系エチレンモノマーである。フッ素系モノマーに加えて、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート等のメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート等のアクリレート等の1種又は2種以上の共重合可能なモノマーを混合しても良い。また、フッ素系樹脂とアクリル樹脂とをブレンドした樹脂組成物を用いてもよい。たとえば、アクリルポリオール樹脂は、ポリマー樹脂内のヒドロキシル基と、(メタ)アクリル系ポリマー中のヒドロキシル基とが、それぞれ、イソシアネート系架橋剤と反応し、それによりウレタン結合を生じることによって架橋される。
イソシアネート系架橋剤は、ヒドロキシル基などと反応するポリイソシアネートであり、たとえば、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート、水添トリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族イソシアネート、トリレンジイソシアネートの多量体、コロネートL、ポリメチレンポリイソシアネートなどのポリイソシアネート等が挙げられる。このポリイソシアネートの配合量は、ポリイソシアネートとヒドロキシル基(NCO/OH)が0.3〜1.2となるようにすることが好ましい。なお、ヒドロキシル基(OH)は、表面保護クリア層を形成するイソシアネート反応性樹脂中のヒドロキシル基(OH)を意味し、イソシアネート基(NCO)の一部は(メタ)アクリル系ポリマー中のヒドロキシル基(OH)との反応に用いられる。
表面保護クリア層は、全体として光透過性を有する。光透過率は通常60%以上で、好適には70%以上、特に好適には80%以上である。本明細書における「光透過率」は、分光光度計又は、光度計の機能も備えるカラーメーターを使用し、550nmの光を用いて測定された全光線透過率を意味する。
なお、表面保護クリア層の厚さは、通常5〜120μm、特に好適には10〜100μmである。
(接着剤層)
本発明の装飾用フィルムは、(メタ)アクリル系フィルムのフィルム基材上に表面保護クリア層を備えるが、表面保護クリア層の反対側には、好ましくは接着剤層が形成される。この層の接着剤は、特に限定されないが、通常、粘着性ポリマーを含む感圧接着剤である。この様な感圧接着性の接着層としては、例えば、粘着性ポリマーを含む単層フィルム状の感圧接着フィルムや、2つの感圧接着層を有する両面接着シートが好適に使用される。
接着剤層は、例えば、粘着性ポリマーを含む接着剤の塗膜から形成できる。好ましい接着剤は、粘着性ポリマーと粘着性ポリマーを架橋する架橋剤とを含む。本明細書において粘着性ポリマーとは、常温(約25℃)で粘着性を示すポリマーである。粘着性ポリマーとしては、アクリル系ポリマー、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリエステル等が使用できる。
粘着性ポリマーの合成の1例について、アクリル系ポリマーを例にとって説明する。まず、第1モノマーとして、アクリル性不飽和酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等)やアクリロニトリル等の極性(メタ)アクリルモノマーを用意する。この第1モノマーと、第2モノマーとしてのアクリルモノマーとを混合し、モノマー混合物を調製する。第2モノマーとしては、アルキルアクリレート、例えば、イソオクチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−メチルブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソノニルアクリレート等が使用できる。この様にして調製したモノマー混合物を、通常の重合方法、例えば、溶液重合、乳化重合、塊状重合等を用い、所定の分子量の粘着性ポリマーを合成する。
粘着性ポリマーを架橋するのに架橋剤を用いる場合、架橋剤の添加量は、架橋剤の種類にもよるが、粘着性ポリマー100質量部に対して、通常0.02〜2質量部、好適には0.03〜1質量部である。架橋剤は、イソシアネート化合物、メラミン化合物、ポリ(メタ)アクリレート化合物、エポキシ化合物、アミド化合物、ビスアミド化合物[イソフタロイルビス(2−メチルアジリジン)等の二塩基酸のビスアジリジン誘導体]等が使用できる。
接着層のガラス転移点(Tg)は、好適には−50〜0℃、特に好適には−45〜−5℃である。接着層のTgが高すぎると、被着体と装飾用フィルムとの密着性が低下するおそれがあり、反対にTgが低すぎると、装飾用フィルムをロール状に巻いて保管した場合に、接着剤がロールの脇の部分(側面部分)からしみ出し、互いに重なったマーキングフィルムが貼りつくことを防止できないおそれがある。なお、接着層のTgは、動的粘弾性測定装置(Rheometrics Scientific Inc.社製、RDA−II)を用いて測定されたTanδから求めた値である。測定条件は、シェアレート=1ラジアン/秒のねじれモード、昇温範囲は−60〜100℃、昇温速度は5℃/秒である。試料の厚さは通常1〜2mmである。
接着層の厚さは、通常5〜200μm、好適には20〜100μm、さらに好適には25〜80μmである。また、感圧接着層は、本発明の効果を損なわない限り、粘着付与剤、弾性微小球、粘着性ポリマー微小球、結晶性ポリマー、無機粉末、紫外線吸収剤等の添加剤を含んでも良い。
(装飾用フィルム)
本発明の装飾用フィルムの好適な一例について、図1に沿って説明する。図1は、本例の装飾用フィルムを模式的に示している。装飾用フィルム(100)中の(メタ)アクリル系フィルム(1)は、表面(11)及び裏面(12)を有し、表面(11)上に、表面保護クリア層(2)が形成されて、装飾用フィルム(100)を汚染や破損から保護している。また、図1中、表面(11)の上には画像層(3)が形成されている。画像層(3)は装飾用フィルムに模様や文字や記号あるいは写真などの画像を装飾目的で与えている。画像層(3)は、インクジェット、静電印刷、スクリーン印刷など、従来公知のいかなる方法で形成されてもよい。また、たとえば、(メタ)アクリル系フィルム(1)が装飾用の着色剤を含有し、それ自体に審美性を有するものである場合には、画像層(3)は形成する必要がない場合もある。一方、裏面(12)の上には、接着剤層(4)が配置されている。接着層は通常、平坦な接着面を形成するが、凹凸接着面を形成してもよい。この凹凸接着面には、接着層(4)の接着面に、接着剤を含む凸部と、その凸部の周りを取り囲んだ凹部とが形成され、被着体に接着された状態で被着体表面と接着面との間に凹部が画する外部と連通した連通路が形成される接着面を含む。この場合、接着面に空気を閉じ込めることがない。
本発明の装飾用フィルム(100)は、例えば以下のようにして製造することができる。まず、上記のヒドロキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーを含む(メタ)アクリル系フィルム(1)を準備する。次に、(メタ)アクリル系フィルム(1)の裏面に接着剤層(4)を密着させる。接着剤層は、ライナーの剥離面に、接着剤を含む塗布液を塗布、乾燥してライナー付き接着層を形成した後、このライナー付き接着層を(メタ)アクリル系フィルム(1)の裏面に積層し、密着させる。
その後、(メタ)アクリル系フィルム(1)の表面に、必要に応じて、トナー、インクなどにより(メタ)アクリル系フィルム(1)の表面の一部にわたって画像層(3)を形成する。その上に、表面保護クリア層(2)を形成するためのヒドロキシル含有化合物及びイソシアネート系架橋剤を含む組成物を塗布し、加熱により、乾燥及び架橋させ、クリア層の内部のヒドロキシル含有化合物どうしを架橋させるとともヒドロキシル含有化合物を(メタ)アクリル系フィルム中にヒドロキシル基に架橋させることで、本発明の装飾用フィルム(100)を完成させることができる。
この装飾用フィルムの全体の厚さは、通常30〜1500μm、好適には50〜950μmである。厚さが薄すぎると機械的強度が低下し、装飾用フィルムを被着体に接着した後で再剥離する場合に、破損するおそれがある。反対に厚すぎると、装飾用フィルムの柔軟性が低下するおそれがある。
本発明の装飾用フィルムは、たとえば、屋内外デジタルグラフィックス用オーバーラミネートフィルムや屋外装飾用非塩化ビニルマーキングフィルムとして有用である。
1.測定方法
1.1.ガラス転移温度(Tg)測定
動的粘弾性測定装置(Rheometrics Scientific Inc.社製、RDA−II)を用いて測定されたTanδから求めた値である。測定条件は、シェアレート=1ラジアン/秒のねじれモード、昇温範囲は−60〜100℃、昇温速度は5℃/秒である。試料の厚さは1〜2mmであった。
1.2.分子量測定
ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、各試料5mgに5mLのテトラヒドロフラン(THF)を加えて一晩放置し、不溶分を0.5mmfフィルターで除去後、そのTHF可溶分についてゲルパーミエションクロマトグラフィー(GPC)法によって分子量分布測定を行ない、決定した。
RI検出器を使用してポリスチレン換算値として重量平均分子量を得た。
2.評価試験
2.1.表面保護クリア層の密着性
表面保護クリア層に碁盤目状に100個の切り込みを入れ、3M製#610テープを貼り付け、高速で剥離し、装飾用フィルムに残留した升目の数を計測した。例えば#610テープ側にクリア層の転移がなく100個の升目が密着した場合は密着性良好で、“100/100”、100個の升目が全て#610テープに転移してマーキングフィルムから脱落した場合は、“0/100”と表示した。
2.2.耐溶剤性
イソプロピルアルコール(IPA)をフィルム表面に垂らしてすぐに拭き取り、フィルム外観を目視で確認した。フィルム外観に異常がなかった場合は「良好」、フィルム表面が溶けた場合は「不良」と評価した。
<実施例1>
ヒドロキシル基及びアミノ基を含有する(メタ)アクリル系ポリマーとして、アクリル樹脂1(メチルメタクリレート(MMA)/ブチルメタアクリレート(BMA)/ジメチルアミノエチルメタクリレート(DEMAEMA)/ヒドロキシメチルメタクリレート(HEMA)の組成比が60:34:6:2(質量比)であり、重量平均分子量(Mw)が約8.5万であり、Tgが約65℃であり、酢酸エチル溶液として提供)を用意した。
さらに、カルボキシル基を含有する(メタ)アクリル系ポリマーとして、アクリル樹脂4(ブチルアクリレート(BA)/アクリル酸(AA)の組成比が94:6(質量比)であり、Tgが約-48℃であり、Mwが約76万であり、酢酸エチル溶液として提供)を用意した。
アクリル樹脂1及びアクリル樹脂4の混合比をアクリル樹脂1が100質量部(固形分質量基準)、アクリル樹脂4が90質量部(固形分質量基準)としてそれらを混合し、アクリル組成物溶液を準備した。次に、アクリル樹脂4が100質量部に対してビスアミド系架橋剤が0.5質量部の量でアクリル組成物溶液中にビスアミド架橋剤を添加した。50μmの厚さの剥離処理されたポリエステルフィルムに前記組成物をナイフコートにより塗布し、95℃で5分間及び155℃で2分間乾燥及び架橋し、50μm厚さの(メタ)アクリル系フィルムを得た。剥離処理されたポリエステルフィルムを除去し、(メタ)アクリル系フィルムを装飾用フィルムのための基材とした。
次に、イソオクチルアクリレ−ト/メチルアクリレート/アクリル酸の組成比が70:22.5:7.5(質量比)であるアクリル系ポリマーの溶液を準備した。溶剤は酢酸エチルであり、ポリマーの重量平均分子量(Mw)は36万であり、Tgは-7℃であった。アクリル系ポリマー/ビスアミド系架橋剤=100:0.21(固形分質量比)の粘着剤組成物を準備し、ナイフコートにより紙ベース両面ポリエチレンラミネート剥離紙上に乾燥後の厚さが30μmになるように塗布した。90℃×5分間加熱し乾燥及び架橋した。このようにして得られた粘着剤を、上記の(メタ)アクリル系フィルムとドライラミネートして、接着剤層付きフィルム基材を得た。
さらに、アクリルポリオール樹脂(住友バイエルウレタン製デスモフェン(Desmophen) A365)と HDIヌレート(ヘキサメチレンジイソシアネートから誘導されるイソシアヌレート型ポリイソシアネート)(住友バイエルウレタン製スミジュールN3300)をNCO/OH当量比=1.0となるように混合し、表面保護クリア層樹脂溶液を得た。この樹脂溶液をナイフコートにより、上記の接着剤付きフィルム基材の接着剤層とは反対側に塗布し、85℃で1.5時間乾燥及び架橋し、20μm厚さの透明保護層フィルムを有する装飾用フィルムを得た。このフィルムに対して、上述の評価を行ない、結果を下記の表1に示した。(メタ)アクリル系フィルムと表面保護クリア層との密着性が良好で、耐溶剤性も良好であることが判る。
<実施例2>
アミノ基を含有する(メタ)アクリル系ポリマーとして、アクリル樹脂2(メチルメタクリレート(MMA)/ブチルメタクリレート(BMA)/N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(DEMAEMA)の組成比が60:34:6(質量比)であり、Mwが約7万であり、Tgが約63℃であり、酢酸エチル溶液として提供)を用意した。
さらに、ヒドロキシル基及びアミノ基を含有する(メタ)アクリル系ポリマーとして、アクリル樹脂3(日本触媒製ユーダブルG101(商品名)、ヒドロキシ基及びヒンダードアミン系光安定(HALS)基を含有する(メタ)アクリル系ポリマーであって、Mwが約4.6万であり、Tgが約38℃であり、酢酸エチル溶液として提供)を用意した。
さらに、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーとして、上述のアクリル樹脂4を用意した。
上記のアクリル樹脂2及びアクリル樹脂3及びアクリル樹脂4を、アクリル樹脂2が100質量部(固形分基準)、アクリル樹脂3が5質量部(固形分基準)、アクリル樹脂4が80質量部(固形分基準)の割合で混合して、アクリル組成物溶液を準備した。次に、アクリル樹脂4が100質量部に対してビスアミド系架橋剤が0.5質量部の量でアクリル組成物溶液中にビスアミド架橋剤を添加した。実施例1と同様に接着剤層付きフィルム基材を作製し、表面保護クリア層を塗布し、装飾用フィルムを得た。このフィルムに対して、上述の評価を行ない、結果を下記の表1に示した。(メタ)アクリル系フィルムと表面保護クリア層との密着性が良好で、耐溶剤性も良好であることが判る。
<実施例3>
アクリル樹脂4の添加量を100質量部に変更した以外は実施例2と同様に装飾用フィルムを作製した。(メタ)アクリル系フィルムと表面保護クリア層との密着性が良好で、耐溶剤性も良好であることが判る。
<実施例4>
実施例2に記載されるアクリル樹脂2、アクリル樹脂3及びアクリル樹脂4の配合比をアクリル樹脂2が100質量部(固形分基準)、アクリル樹脂3が5質量部(固形分基準)、アクリル樹脂4が120質量部(固形分基準)とし、さらに、酸化チタン110質量部を添加して白色アクリル組成物溶液を準備した。次に、アクリル樹脂4が100質量部に対してビスアミド系架橋剤が0.5質量部の量でアクリル組成物溶液中にビスアミド架橋剤を添加した。実施例1と同様に接着剤層付きフィルム基材を作製し、表面保護クリア層を塗布し、白色の装飾用フィルムを得た。このフィルムに対して、上述の評価を行ない、結果を下記の表1に示した。(メタ)アクリル系フィルムに酸化チタン顔料が導入されている場合でも、(メタ)アクリル系フィルムと表面保護クリア層との密着性が良好で、耐溶剤性も良好であることが判る。
<実施例5>
カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーとして、アクリル樹脂5(ブチルアクリレート(BA)/アクリル酸(AA)/ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)の組成比が94:4:2(質量比)であり、Tgが約-50℃であり、Mwが約50万であり、酢酸エチル/トルエン溶液として提供)を用意した。
アクリル樹脂2が100質量部(固形分基準)、アクリル樹脂5が70質量部(固形分基準)で配合し、アクリル樹脂2及びアクリル樹脂5を、透明アクリル組成物溶液を準備した。架橋剤は添加しなかった。実施例1と同様に接着剤層付きフィルム基材を作製し、表面保護クリア層を塗布し、透明な装飾用フィルムを得た。このフィルムに対して、上述の評価を行ない、結果を下記の表1に示した。(メタ)アクリル系フィルムと表面保護クリア層との密着性が良好で、耐溶剤性も良好であることが判る。
<実施例6>
アクリル樹脂2及びアクリル樹脂5を、アクリル樹脂2が100質量部(固形分基準)、アクリル樹脂5が100質量部(固形分基準)の配合比となるように混合し、さらに、酸化チタン100質量部を添加し、白色アクリル組成物溶液を準備した。架橋剤は添加しなかった。実施例1と同様に接着剤層付きフィルム基材を作製し、表面保護クリア層を塗布し、白色の装飾用フィルムを得た。このフィルムに対して、上述の評価を行ない、結果を下記の表1に示した。(メタ)アクリル系フィルムに酸化チタン顔料が導入されている場合でも、(メタ)アクリル系フィルムと表面保護クリア層との密着性が良好で、耐溶剤性も良好であることが判る。
<実施例7>
アクリル樹脂2、アクリル樹脂3及びアクリル樹脂4を、アクリル樹脂2が100質量部(固形分基準)、アクリル樹脂3が5質量部(固形分基準)、アクリル樹脂4が90質量部(固形分基準)の配合比となるように混合し、さらに、酸化チタン100質量部を添加し、白色アクリル組成物溶液を準備した。次に、アクリル樹脂4が100質量部に対してエポキシ系架橋剤(綜研化学製E-AX)を3質量部の量で、アクリル組成物溶液にエポキシ系架橋剤を添加した。実施例1と同様に接着剤層付きフィルム基材を作製し、表面保護クリア層を塗布し、白色装飾用フィルムを得た。このフィルムに対して、上述の評価を行ない、結果を下記の表1に示した。(メタ)アクリル系フィルムに酸化チタン顔料が導入されている場合でも、(メタ)アクリル系フィルムと表面保護クリア層との密着性が良好で、耐溶剤性も良好であることが判る。
<比較例1>
アクリル樹脂2が100質量部、アクリル樹脂4が70質量部のアクリル組成物溶液を準備した。アクリル樹脂4が100質量部に対してビスアミド系架橋剤を0.5質量部添加した。実施例1と同様に接着剤層付きフィルム基材を作製し、表面保護クリア層を塗布し、装飾用フィルムを得た。このフィルムの(メタ)アクリル系フィルムにはヒドロキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーが含まれない。このフィルムに対して、上述の評価を行ない、結果を下記の表1に示した。(メタ)アクリル系フィルム中にイソシアネート架橋剤に対する架橋点が存在しないと、(メタ)アクリル系フィルムと表面保護クリア層との密着性が低くなることが判る。
<比較例2>
アクリル樹脂4の添加量を90質量部に変更した以外は比較例1と同様にして、装飾用フィルムを得た。このフィルムに対して、上述の評価を行ない、結果を下記の表1に示した。(メタ)アクリル系フィルム中にイソシアネート架橋剤に対する架橋点が存在しないと、(メタ)アクリル系フィルムと表面保護クリア層との密着性が低くなることが判る。
<比較例3>
表面保護クリア層を塗布しない以外は比較例2と同様にして、装飾用フィルムを得た。表面保護層がないと耐溶剤性に劣ることが判る。
Figure 0005085904
本発明の装飾用フィルムの1態様の断面図を示す。
符号の説明
100 装飾用フィルム
1 (メタ)アクリル系フィルム
2 表面保護クリア層
3 画像層
4 接着剤層

Claims (4)

  1. ガラス転移温度(Tg)が0℃以上であるカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーと、ガラス転移温度(Tg)が0℃以下であるアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのポリマーブレンドの(メタ)アクリル系フィルムであって、前記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及び前記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの何れか又は両方にヒドロキシル基が含まれる(メタ)アクリル系フィルムと、
    前記(メタ)アクリル系フィルム表面を被覆するように塗布された、イソシアネート系架橋剤を含む表面保護クリア組成物から形成された表面保護クリア層と、
    を含む装飾用フィルム。
  2. ガラス転移温度(Tg)が0℃以下であるカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーと、ガラス転移温度(Tg)が0℃以上であるアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのポリマーブレンドの(メタ)アクリル系フィルムであって、前記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及び前記アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの何れか又は両方にヒドロキシル基が含まれる(メタ)アクリル系フィルムと、
    前記(メタ)アクリル系フィルム表面を被覆するように塗布された、イソシアネート系架橋剤を含む表面保護クリア組成物から形成された表面保護クリア層と、
    を含む装飾用フィルム。
  3. 前記(メタ)アクリル系フィルムは、ビスアミド系架橋剤及び/又はエポキシ系架橋剤をさらに含む、請求項1又は2に記載の装飾用フィルム。
  4. 前記(メタ)アクリル系フィルムは、顔料又は染料から選ばれる着色剤を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の装飾用フィルム。
JP2006233622A 2006-08-30 2006-08-30 装飾用フィルム Active JP5085904B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006233622A JP5085904B2 (ja) 2006-08-30 2006-08-30 装飾用フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006233622A JP5085904B2 (ja) 2006-08-30 2006-08-30 装飾用フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008055690A JP2008055690A (ja) 2008-03-13
JP5085904B2 true JP5085904B2 (ja) 2012-11-28

Family

ID=39239005

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006233622A Active JP5085904B2 (ja) 2006-08-30 2006-08-30 装飾用フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5085904B2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4988383B2 (ja) * 2007-03-02 2012-08-01 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (メタ)アクリル系着色フィルム、マーキングフィルム、レセプターシート、及びその製造方法
JP5680839B2 (ja) * 2009-06-30 2015-03-04 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー マーキングフィルム
US8791207B2 (en) 2010-01-15 2014-07-29 3M Innovative Properties Company Adhesive composition
BR112012017399A2 (pt) 2010-01-15 2016-03-29 3M Innovative Properties Co filme de marcação
JP6250939B2 (ja) * 2013-03-11 2017-12-20 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー マーキングフィルム及びオーバーラミネートフィルム
CN107001761B (zh) 2014-12-08 2020-06-16 3M创新有限公司 丙烯酸聚乙烯醇缩醛膜、组合物以及热粘结性制品
CN107108922B (zh) 2014-12-08 2020-08-18 3M创新有限公司 丙烯酸聚乙烯醇缩醛膜和组合物
AU2016378200B2 (en) 2015-12-22 2019-08-15 3M Innovative Properties Company Acrylic polyvinyl acetal graphic films
JP6920303B2 (ja) 2015-12-22 2021-08-18 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 構造化層を備えたアクリルフィルム
JP2019502574A (ja) 2015-12-22 2019-01-31 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 第2の層を備えたアクリルポリビニルアセタールフィルム
WO2017112537A1 (en) 2015-12-22 2017-06-29 3M Innovative Properties Company Acrylic polyvinyl acetal films comprising an adhesive layer
KR102437478B1 (ko) 2016-06-07 2022-08-30 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 캄파니 광 지향 용품을 위한 아크릴 폴리비닐 아세탈 필름

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0762519B2 (ja) * 1988-08-03 1995-07-05 日本電装株式会社 断熱ボックス
JP4201365B2 (ja) * 1997-08-29 2008-12-24 大日本印刷株式会社 可撓性をもつハードコートフィルム
JP2002321328A (ja) * 2001-04-04 2002-11-05 Three M Innovative Properties Co 装飾シート
JP5079976B2 (ja) * 2003-09-09 2012-11-21 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (メタ)アクリル系フィルム、及びそれを用いたマーキングフィルム、レセプターシート
JP4440586B2 (ja) * 2003-09-17 2010-03-24 関西ペイント株式会社 水性塗料組成物及びそれを用いた塗装方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008055690A (ja) 2008-03-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5085904B2 (ja) 装飾用フィルム
JP4817675B2 (ja) (メタ)アクリル系フィルム、及びそれを用いたマーキングフィルム、レセプターシート
JP5079976B2 (ja) (メタ)アクリル系フィルム、及びそれを用いたマーキングフィルム、レセプターシート
JP5680839B2 (ja) マーキングフィルム
CN101835826B (zh) (甲基)丙烯酸类薄膜和采用该薄膜的标记膜
JP4988383B2 (ja) (メタ)アクリル系着色フィルム、マーキングフィルム、レセプターシート、及びその製造方法
JP6560068B2 (ja) 装飾粘着フィルム
WO2010026980A1 (ja) 複合フィルム
JP3794344B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂製積層フィルム
JP2005225127A (ja) 積層フィルム
JP2011001552A (ja) (メタ)アクリル系フィルム、及びそれを用いたマーキングフィルム、レセプターシート
JP3380817B2 (ja) 積層樹脂フィルム
JP2020044658A (ja) インク受容層、レセプタフィルム、グラフィックフィルム、ライセンスプレート及びその製造方法
JP3597184B2 (ja) 積層樹脂フィルム及び積層体
JP4354726B2 (ja) ポリプロピレン樹脂マーキングフィルム
JP2000334898A (ja) ポリオレフィン系積層シート
JP3811015B2 (ja) 塗料及びその製造方法、並びに塗膜、その製造方法及び粘着シート
JP6909675B2 (ja) インキ及び積層体
JP2006015660A (ja) オーバーラミネート用フィルム及び被覆された印刷構造物
JP2000273404A (ja) 粘着シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090708

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110301

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110524

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120529

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120702

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120807

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120906

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5085904

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150914

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250