JP5084637B2 - 非空気圧タイヤの成形型、および非空気圧タイヤの製造方法 - Google Patents

非空気圧タイヤの成形型、および非空気圧タイヤの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、タイヤ構造部材として、車両からの荷重を支持する支持構造体を備える非空気圧タイヤ(non−pneumatic tire)の製造に用いられる成形型、および非空気圧タイヤの製造方法に関する。
空気入りタイヤは、荷重の支持機能、接地面からの衝撃吸収能、および動力等の伝達能(加速、停止、方向転換)を有し、このため、多くの車両、特に自転車、オートバイ、自動車、トラックに採用されている。
特に、これらの能力は自動車、その他のモーター車両の発展に大きく貢献した。更に、空気入りタイヤの衝撃吸収能力は、医療機器や電子機器の運搬用カート、その他の用途でも有用である。
従来の非空気圧タイヤとしては、例えばソリッドタイヤ、スプリングタイヤ、クッションタイヤ等が存在するが、空気入りタイヤの優れた性能を有していない。例えば、ソリッドタイヤおよびクッションタイヤは、接地部分の圧縮によって荷重を支持するが、この種のタイヤは重くて、堅く、空気入りタイヤのような衝撃吸収能力はない。また、非空気圧タイヤでは、弾性を高めてクッション性を改善することも可能であるが、空気入りタイヤが有するような荷重支持能または耐久性が悪くなるという問題がある。
そこで、下記の特許文献1には、空気入りタイヤと同様な動作特性を有する非空気圧タイヤを開発する目的で、タイヤに加わる荷重を支持する補強された環状バンドと、この補強された環状バンドとホイールまたはハブとの間で張力によって荷重力を伝達する複数のウェブスポークとを有する非空気圧タイヤが提案されている。そして、ウェブスポークについても、引張弾性率を高める目的で、ゴム等を補強する点が開示されている。
しかし、特許文献1記載の非空気圧タイヤは、周方向に隣接するウェブスポーク間に間隔が空いていることにより、そのウェブスポーク間の領域で環状バンドの剛性が低くなるため、接地の際に環状バンドがウェブスポーク間でバックリングを起こし、振動・騒音やトレッドの異常磨耗のほか、破壊に至るという問題がある。
このようなウェブスポーク間のバックリングを防止するために、下記の特許文献2には、環状の外周部材と内周部材との間を径方向に連結するフィンを周方向に間隔をあけて間欠的に配列したスポーク構造体を、タイヤ幅方向に複数の帯域に区分した構成にすると共に、隣接する帯域間でフィンの位置を周方向に互いにずらした非空気圧タイヤが記載されている。この構成によれば、互いに周方向にずれたフィンが、隣の帯域におけるフィン間の外周部材の剛性の向上に作用するため、タイヤ剛性の周方向変動を小さくすることで外周部材のバックリングを防止することができる。
特表2005−500932号公報 特開2008−55928号公報
ところで、特許文献2に記載された非空気圧タイヤでは、スポーク構造体は、タイヤ幅方向に複数の帯域に分割した構造体を単位として、これら複数の単位構造体を集積接着することにより構成している。
しかしながら、このようなスポーク構造体は、複数の帯域に分割した単位構造体を集積接着することにより構成されるので、耐久性に問題があるとともに、製造工程が複雑となり、生産性の低下が懸念される。
そこで、本発明の目的は、非空気圧タイヤの耐久性向上、製造工程の簡素化、並びに生産性の向上が可能な非空気圧タイヤの成形型、および非空気圧タイヤの製造方法を提供することにある。
上記目的は、次の如き本発明により達成できる。
即ち、本発明の非空気圧タイヤの成形型は、内側環状部と、その内側環状部の外側に同心円状に設けられた外側環状部と、前記内側環状部と前記外側環状部とを連結する複数の連結部とから構成される支持構造体を備える非空気圧タイヤの製造に用いられる成形型であって、内側環状部を成形するための内側成形型部と、外側環状部を成形するための外側成形型部と、連結部を成形するための複数の第1成形型部および複数の第2成形型部とを備え、第1成形型部と第2成形型部とはタイヤ幅方向に対向して対をなし、型閉状態において、第2成形型部は、対をなす第1成形型部と少なくとも一面が接触し、かつ、タイヤ周方向に隣接する別の対の第1成形型部と少なくとも一面が接触しており、連結部に相当する空間部が、タイヤ周方向およびタイヤ幅方向に各々が独立し、タイヤ幅方向に分割された帯域ごとにタイヤ周方向に互いにずれて構成されることを特徴とする。
本発明の非空気圧タイヤの成形型は、内側成形型部、外側成形型部、複数の第1成形型部、複数の第2成形型部を備え、第1成形型部と第2成形型部とはタイヤ幅方向に対向して対をなしている。そして、型閉状態において、タイヤ周方向およびタイヤ幅方向に各々が独立し、タイヤ幅方向に分割された帯域ごとにタイヤ周方向に互いにずれている空間部を構成することができる。この空間部に弾性材料の原料液などを充填して硬化させ、成形品を成形型から抜く(脱型する)ことにより、内側環状部と、その内側環状部の外側に同心円状に設けられた外側環状部と、内側環状部と外側環状部とを連結し、タイヤ周方向およびタイヤ幅方向に各々が独立し、タイヤ幅方向に分割された帯域ごとにタイヤ周方向に互いにずれている複数の連結部とから構成される支持構造体を備える非空気圧タイヤを製造することができる。したがって、本発明の非空気圧タイヤの成形型によれば、複数の帯域に分割した単位構造体を集積接着して支持構造体を得る従来の方法に比べ、支持構造体を継ぎ目無しに一体成形することができるので、非空気圧タイヤの耐久性の向上が可能である。また、単位構造体の成型工程、接着面の処理工程、接着剤の塗布工程、単位構造体の集積工程という複数の工程が不要となり、製造工程の簡素化、並びに生産性の向上が可能である。
本発明の非空気圧タイヤの成形型において、前記第1成形型部および前記第2成形型部は、同円周上でタイヤ径方向に分離していることが好ましい。この構成によれば、第1成形型部および第2成形型部が、タイヤ径方向に分離して生じた隙間を利用して、内側環状部と外側環状部との間に、同心円状に設けられた中間環状部を容易に成形することができる。この中間環状部は、タイヤ周方向に隣接する連結部を連結して補強するので、非空気圧タイヤの耐久性をより向上させることができる。
本発明の非空気圧タイヤの成形型において、前記第1成形型部と前記第2成形型部のうち少なくとも一方は、タイヤ幅方向に高さを違える段部を備え、その段部において、対向する他方の成形型部と接触していることが好ましい。この構成によれば、対をなす第1成形型部と第2成形型部のうち少なくとも一方の段部において、他方の成形型部と接触するので、この部分には型閉状態においても空間部が形成されない。すなわち、この構成によれば、タイヤ周方向およびタイヤ幅方向に各々が独立し、タイヤ幅方向に分割された帯域ごとにタイヤ周方向に互いにずれている空間部を容易に形成することができる。
本発明の非空気圧タイヤの成形型において、前記支持構造体の一方の側方部を成形するための第1側面型部と、前記支持構造体の他方の側方部を成形するための第2側面型部とを備え、前記第1成形型部は、第1側面型部に結合され、前記第2成形型部は、第2側面型部に結合されていることが好ましい。この構成によれば、対をなす第1成形型部と第2成形型部とを精度良く位置決めすることができ、また、互いを適切に接触させることができるので、生産性を向上させることができる。
一方、本発明の非空気圧タイヤの製造方法は、内側環状部と、その内側環状部の外側に同心円状に設けられた外側環状部と、前記内側環状部と前記外側環状部とを連結する複数の連結部とから構成される支持構造体を備える非空気圧タイヤの製造方法であって、内側環状部を成形するための内側成形型部の外側に、外側環状部を成形するための外側成形型部を同心円状に配置すると共に、内側成形型部と外側成形型部との間に、タイヤ幅方向に対向して対をなす第1成形型部と第2成形型部とを配置して、内側環状部、外側環状部および連結部に相当する空間部を形成する型閉工程と、内側環状部、外側環状部および連結部に相当する空間部に弾性材料の原料液を充填する充填工程と、を備え、前記型閉工程では、第2成形型部を、対をなす第1成形型部と少なくとも一面で接触させ、かつ、タイヤ周方向に隣接する別の対の第1成形型部と少なくとも一面で接触させることで、連結部に相当する空間部を、タイヤ周方向およびタイヤ幅方向に各々が独立し、タイヤ幅方向に分割された帯域ごとにタイヤ周方向に互いにずらして形成することを特徴とする。
かかる構成による非空気圧タイヤの製造方法の作用・効果については、すでに述べた通りであり、本発明の非空気圧タイヤの製造方法によると、複数の帯域に分割した単位構造体を集積接着して支持構造体を得る従来の方法に比べ、支持構造体を継ぎ目無しに一体成形することができるので、非空気圧タイヤの耐久性の向上が可能である。また、単位構造体の成型工程、接着面の処理工程、接着剤の塗布工程、単位構造体の集積工程という複数の工程が不要となり、製造工程の簡素化、並びに生産性の向上が可能である。
本発明の非空気圧タイヤの製造方法において、前記内側成形型部と前記外側成形型部と前記第1成形型部とを同一面に並べて配置した状態にして弾性材料の原料液を注入した後、第1成形型部に第2成形型部を接触させることで、前記型閉工程と前記充填工程とを同時に行なうことが好ましい。この構成によれば、型閉工程と充填工程とを同時に行なえるため、生産性の向上が可能である。また、型閉工程を終了した後に、弾性材料の原料液を充填する方法では、原料液の粘度が高い場合には、空間部の隅々にまで原料液を充填できないおそれや、充填に時間がかかるといった問題があるが、この構成によれば、容易に空間部に弾性材料の原料液を充填することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。初めに、本発明の成形型および製造方法によって製造される非空気圧タイヤの構成を説明する。図1は非空気圧タイヤの一例を示しており、(a)は正面図、(b)は側面図である。ここで、Oは軸芯を示している。
非空気圧タイヤTは、車両からの荷重を支持する支持構造体SSを備えるものである。非空気圧タイヤTは、その支持構造体SSの外側(外周側)や内側(内周側)に、トレッドに相当する部材、補強層、車軸やリムとの適合用部材などを備えていてもよい。
本実施形態の非空気圧タイヤTは、図1の正面図に示すように、支持構造体SSが、内側環状部1と、その外側に同心円状に設けられた中間環状部2と、その外側に同心円状に設けられた外側環状部3と、内側環状部1と中間環状部2とを連結しタイヤ周方向に各々が独立する複数の連結部4と、外側環状部3と中間環状部2とを連結しタイヤ周方向に各々が独立する複数の連結部5とを備えている。
連結部4,5は、ユニフォミティを向上させる観点から、タイヤ周方向に一定の間隔を置いて設けることが好ましい。また、個々の連結部4,5の形状は、板状体であり、正面視断面において、タイヤ径方向に連続するように延びている。
なお、中間環状部2は必ずしも必要ではなく、中間環状部2がない場合には、連結部4と連結部5が一本の連結部として、内側環状部1と外側環状部3とを直接連結する。また、中間環状部2を複数設けることも可能である。
連結部4,5は、タイヤ幅方向に各々が独立し、タイヤ幅方向に分割された帯域ごとにタイヤ周方向に互いにずれている。すなわち、連結部5と外側環状部3との結合部は、図1の側面図において破線で示すように、タイヤ幅方向に分割された帯域ごとにタイヤ周方向に互いにずれている。ここでは、タイヤ幅方向に帯域が3つに分割されている例を示している。なお、図1(a)では、説明の便宜のために、最も手前にある帯域の連結部4,5のみしか図示していない。
本実施形態では、図1に示すように、支持構造体SSの外側環状部3の外側に、その外側環状部3の曲げ変形を補強する補強層6が設けられている例を示す。また、本実施形態では、図1に示すように、補強層6の更に外側にトレッド層7が設けられている例を示す。補強層6、トレッド層7としては、従来の空気入りタイヤのベルト層と同様のものを設けることが可能である。また、トレッドパターンとして、従来の空気入りタイヤと同様のパターンを設けることが可能である。
本発明によれば、後述するように、支持構造体SSが、弾性材料で一体成形されるため、内側環状部1、中間環状部2、外側環状部3および連結部4,5は同じ材質となる。
支持構造体SSの材質としては、熱可塑性エラストマー、架橋ゴム、その他の樹脂、又はこれらを繊維等の補強材で補強した繊維補強材料などが挙げられる。
熱可塑性エラストマーとしては、ポリエステルエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、ポリアミドエラストマー、ポリスチレンエラストマー、ポリ塩化ビニルエラストマー、ポリウレタンエラストマー等が例示される。架橋ゴム材料を構成するゴム材料としては、天然ゴムの他、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IIR)、ニトリルゴム(NBR)、水素添加ニトリルゴム(水添NBR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、フッ素ゴム、シリコンゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム等の合成ゴムが例示される。これらのゴム材料は必要に応じて2種以上を併用してもよい。
その他の樹脂としては、熱可塑性樹脂、又は熱硬化性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などが挙げられ、熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂などが挙げられる。
上記の弾性材料のうち、成形・加工性やコストの観点から、好ましくは、ポリウレタン樹脂が用いられる。なお、弾性材料としては、発泡材料を使用してもよく、上記の熱可塑性エラストマー、架橋ゴム、その他の樹脂を発泡させたものも使用可能である。
本発明に係る成形型および製造方法によれば、以上のような非空気圧タイヤTを好適に製造することができる。以下、非空気圧タイヤTの成形型および製造方法について、図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
図2は、第1実施形態に係る成形型を上型と下型とに分離した状態を示す。図2(a)は下型、図2(b)は上型を示している。図2は、平面図と断面図を上下に並べて示している。また、図3は、一対の第1成形型部と第2成形型部の外観形状を示した斜視図である。
図2(a)に示すように、成形型の下型は、下面型部10(第1側面型部に相当する)と、複数の第1成形型部11と、内側成形型部12と、外側成形型部13とにより構成されている。下面型部10は、支持構造体SSのタイヤ幅方向の側方部のうち一方を成形する。下面型部10は、円板状をしており、複数の第1成形型部11が周方向に等間隔に配置されるようにして結合されている。第1成形型部11の詳細な説明については後述する。また、内側成形型部12は、内側環状部1の内周側を成形するためのものであり、円筒状をしている。外側成形型部13は、外側環状部3の外周側を成形するためのものであり、円筒状をしている。内側成形型部12と外側成形型部13は、同じ高さをしており、型閉状態において、上面型部20に対して同時に接触することができる。
図2(b)に示すように、成形型の上型は、上面型部20(第2側面型部に相当する)と、複数の第2成形型部21とにより構成されている。上面型部20は、支持構造体SSのタイヤ幅方向の側方部のうち他方を成形する。上面型部20は、円板状をしており、複数の第2成形型部21が周方向に等間隔に配置されるようにして結合されている。
第1成形型部11と第2成形型部21とは、対をなしており、その形状は図3の斜視図のようになっている。第1成形型部11は、タイヤ幅方向に高さを違えた段部11aを備えた階段状(L字状)をしており、同様に、第2成形型部21も、タイヤ幅方向に高さを違えた段部21aを備えた階段状(L字状)をしている。段部11a,21aは、下面型部10および上面型部20に対してほぼ平行に設けられている。
第1成形型部11と第2成形型部21は、内側成形型部12とともに内側環状部1を成形するための空間部を構成し、外側成形型部13とともに外側環状部3を成形するための空間部を構成する。
複数の第1成形型部11と複数の第2成形型部21は、等間隔を空けてそれぞれ周方向に並べられている。この等間隔に設けられた隙間により、タイヤ径方向に配置された連結部4,5を成形するための空間部を構成する。
また、第1成形型部11と第2成形型部21は、同円周上でタイヤ径方向にそれぞれ分離して、隙間11b、21bを形成している。この隙間11b、21bにより、中間環状部2を成形するための空間部を構成することができる。
上型と下型を閉じた状態(型閉状態)における、第1成形型部11と第2成形型部21の接触状態を図4に示す。図4は、第1成形型部11と第2成形型部21をタイヤ径方向の外周側から見た図であるが、説明の便宜のために外側成形型部13は省略している。
第1成形型部11の段部11aは、対をなす第2成形型部21の上端部21cと面接触している。また、第2成形型部21の段部21aは、対をなす第1成形型部11の上端部11cと面接触している。一方、第2成形型部21の側面部21dの一部は、タイヤ周方向に隣接する別の対の第1成形型部11の側面部11dの一部と面接触している。第1成形型部11と第2成形型部21とが以上のような接触状態にあることにより、タイヤ周方向およびタイヤ幅方向に各々が独立し、タイヤ幅方向に分割された帯域ごとにタイヤ周方向に互いにずれている空間部を構成することができる。
非空気圧タイヤTの製造方法について、説明する。図5は、支持構造体SSの製造工程を示している。
初めに、図5(a)のように、第1成形型部11が結合された下面型部10の上に、内側成形型部12と外側成形型部13とを配置する。下面型部10、内側成形型部12、外側成形型部13は、すべて同心円状に配置される。なお、図5では、内側成形型部12と外側成形型部13とは図示していない。
次いで、下面型部10と、第1成形型部11と、内側成形型部12と、外側成形型部13とにより形成される空間部に弾性材料の原料液30を所定量注入する。弾性材料の原料液としては、前述した弾性材料を高温で軟化させたものや、反応硬化前又は架橋前の液状原料が挙げられる。
次いで、注入された原料液30の増粘・硬化が開始する前に、上面型部20に結合された第2成形型部21を、上方から第1成形型部11に近接させていく。このとき、図5(b)のように、第1成形型部11の段部11a、上端部11cに、第2成形型部21の上端部21c、段部21aがそれぞれ対向するようにして近接させていく。また、第1成形型部11の側面部11dと、タイヤ周方向に隣接する別の対の第2成形型部21の側面部21dとが接触状態のまま、第1、第2成形型部11,21をスライドさせながら近接させていく。
このように、第2成形型部21を上方から第1成形型部11に近接させていくことにより、注入当初は第1成形型部11の段部11a上に溜まっている原料液30は、第2成形型部21の上端部21cに押されるようにして、一対の第1成形型部11と第2成形型部21との隙間を上昇し、第1成形型部11の上端部11cの方向へ流れ込んでいく。さらに、第1成形型部11の上端部11c上の原料液30は、第2成形型部21の段部21aに押されるようにして、隣接する第2成形型部21どうしの隙間を上昇し、上面型部20の方向へ流れていく。
第1成形型部11と第2成形型部21とは、最終的に図5(c)のように、第1成形型部11の段部11aが、対をなす第2成形型部21の上端部21cと面接触し、第1成形型部11の上端部11cが、対をなす第2成形型部21の段部21aと面接触するまで近接させる。これにより、型閉状態において、タイヤ周方向およびタイヤ幅方向に各々が独立し、タイヤ幅方向に分割された帯域ごとにタイヤ周方向に互いにずれている空間部が構成され、この空間部に弾性材料の原料液30が充填された状態となる。すなわち、型閉工程と充填工程とが同時に行なわれる。
次いで、弾性材料の原料液30を固化させ、脱型することにより支持構造体SSを得ることができる。原料液30を固化させる方法としては、反応硬化、加熱硬化、冷却固化などが挙げられる。脱型を容易にするためには、第1成形型部11と第2成形型部21は、下面型部10と上面型部20に対して着脱可能な形態とすることが効果的である。脱型後には、ポストキュア工程などを実施することも可能である。
最後に、得られた支持構造体SSの外側環状部3外周面に接着剤を介して、補強層6およびトレッド層7を巻き付けて接合し、非空気圧タイヤTを成形する。なお、補強層6およびトレッド層7が未加硫ゴムからなる場合には、支持構造体SSの外側環状部3に巻き付けた後に、加熱プレス機などで加硫を行なう。
本発明によれば、内側環状部1と、その内側環状部1の外側に同心円状に設けられた外側環状部3と、内側環状部1と外側環状部3とを連結し、タイヤ周方向およびタイヤ幅方向に各々が独立し、タイヤ幅方向に分割された帯域ごとにタイヤ周方向に互いにずれている複数の連結部4,5とから構成される支持構造体SSを一体成形することができるので、非空気圧タイヤTの製造工程の簡素化、並びに生産性の向上が可能である。さらに、この支持構造体SSには継ぎ目が無いので、この支持構造体SSを備える非空気圧タイヤTの耐久性を向上させることができる。
<他の実施形態>
(1)第2実施形態
前述の第1実施形態では、第1成形型部11と第2成形型部21との両方に段部11a,21aが設けられているが、どちらか一方の成形型部のみに段部を設けてもよい。図6に、第2成形型部21のみに段部21aを設ける例を示す。
第1実施形態では、連結部4,5は、タイヤ幅方向に各々が独立し、タイヤ幅方向に3分割された帯域ごとにタイヤ周方向に互いにずれている例を示した。これに対し、第2実施形態では、連結部は、タイヤ幅方向に各々が独立し、タイヤ幅方向に2分割された帯域ごとにタイヤ周方向に互いにずれる。
(2)第3実施形態
前述の第1実施形態では、第1成形型部11と第2成形型部21とは、それぞれ1つずつ段部11a,21aが設けられているが、それぞれ複数の段部を設けてもよい。図7に、第1成形型部11と第2成形型部21とに、それぞれ2つずつ段部を設ける例を示す。
この構成によれば、第1実施形態と同じように、タイヤ幅方向に各々が独立し、タイヤ幅方向に3分割された帯域ごとにタイヤ周方向に互いにずれている連結部4,5を成形することができる。また、本発明によれば、さらに段部を増やすことで、帯域を4分割以上にすることも容易である。
(3)第4実施形態
前述の第1実施形態では、第1成形型部11と第2成形型部21の段部11a,21aが、下面型部10および上面型部20に対してほぼ平行に設けられているが、段部11a,21aはこの形状に限られない。図8に、段部11a,21aを、下面型部10および上面型部20に対して斜めに設ける例を示す。
ところで、第1実施形態に係る成形型部11,21によれば、第2成形型部21と、第2成形型部21の段部21aから上端部21cに続く側壁との交わる箇所(図5(b)の丸印Aで囲んだ箇所)には、空気が溜まりやすい。すなわち、第2成形型部21と原料液30とによって逃げ場を失った空気が、この箇所に溜まってしまい、支持構造体SSに欠落やボイドが発生しやすい。
これに対し、第4実施形態に係る成形型部11,21によれば、第2成形型部21の段部21aが斜めになっているので、図8(b)の丸印Bで囲んだ箇所の空気は上方に逃げ易く、空気が溜まりにくくなっている。
(4)前述の実施形態では、下面型部10と、第1成形型部11と、内側成形型部12と、外側成形型部13とにより形成される空間部に弾性材料の原料液30を所定量注入し、上面型部20に結合された第2成形型部21を、上方から第1成形型部11に近接させていって型閉状態とすることにより、支持構造体SSを得ている。しかしながら、予め、すべての型部を用いて型閉状態とし、つまり、下面型部10と、第1成形型部11と、内側成形型部12と、外側成形型部13と、上面型部20と、第2成形型部21とにより空間部を形成し、この空間部に弾性材料の原料液30を射出して充填し、支持構造体SSを得てもよい。すなわち、型閉工程の完了後に充填工程を行なうこともできる。この場合、軸芯Oを水平にし、上型と下型を左右から閉じる姿勢で支持してもよい。
非空気圧タイヤの一例を示す正面図および側面図 本発明の成形型(下型)の構成を示す正面図および断面図 本発明の成形型(上型)の構成を示す正面図および断面図 第1成形型部と第2成形型部の外観斜視図 第1成形型部と第2成形型部の接触状態を説明するための説明図 非空気圧タイヤの製造工程を説明するための説明図 本発明の成形型の他の例(第2実施形態)を説明するための説明図 本発明の成形型の他の例(第3実施形態)を説明するための説明図 本発明の成形型の他の例(第4実施形態)を説明するための説明図
符号の説明
T 非空気圧タイヤ
SS 支持構造体
1 内側環状部
2 中間環状部
3 外側環状部
4,5 連結部
6 補強層
7 トレッド層
10 下面型部
11 第1成形型部
11a 段部
12 内側成形型部
13 外側成形型部
20 上面型部
21 第2成形型部
21a 段部
30 原料液

Claims (6)

  1. 内側環状部と、その内側環状部の外側に同心円状に設けられた外側環状部と、前記内側環状部と前記外側環状部とを連結する複数の連結部とから構成される支持構造体を備える非空気圧タイヤの製造に用いられる成形型であって、
    内側環状部を成形するための内側成形型部と、外側環状部を成形するための外側成形型部と、連結部を成形するための複数の第1成形型部および複数の第2成形型部とを備え、
    第1成形型部と第2成形型部とはタイヤ幅方向に対向して対をなし、
    型閉状態において、第2成形型部は、対をなす第1成形型部と少なくとも一面が接触し、かつ、タイヤ周方向に隣接する別の対の第1成形型部と少なくとも一面が接触しており、連結部に相当する空間部が、タイヤ周方向およびタイヤ幅方向に各々が独立し、タイヤ幅方向に分割された帯域ごとにタイヤ周方向に互いにずれて構成されることを特徴とする非空気圧タイヤの成形型。
  2. 前記第1成形型部および前記第2成形型部は、同円周上でタイヤ径方向に分離している請求項1に記載の非空気圧タイヤの成形型。
  3. 前記第1成形型部と前記第2成形型部のうち少なくとも一方は、タイヤ幅方向に高さを違える段部を備え、その段部において、対向する他方の成形型部と接触している請求項1または2に記載の非空気圧タイヤの成形型。
  4. 前記支持構造体の一方の側方部を成形するための第1側面型部と、前記支持構造体の他方の側方部を成形するための第2側面型部とを備え、
    前記第1成形型部は、第1側面型部に結合され、前記第2成形型部は、第2側面型部に結合されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の非空気圧タイヤの成形型。
  5. 内側環状部と、その内側環状部の外側に同心円状に設けられた外側環状部と、前記内側環状部と前記外側環状部とを連結する複数の連結部とから構成される支持構造体を備える非空気圧タイヤの製造方法であって、
    内側環状部を成形するための内側成形型部の外側に、外側環状部を成形するための外側成形型部を同心円状に配置すると共に、内側成形型部と外側成形型部との間に、タイヤ幅方向に対向して対をなす第1成形型部と第2成形型部とを配置して、内側環状部、外側環状部および連結部に相当する空間部を形成する型閉工程と、
    内側環状部、外側環状部および連結部に相当する空間部に弾性材料の原料液を充填する充填工程と、を備え、
    前記型閉工程では、第2成形型部を、対をなす第1成形型部と少なくとも一面で接触させ、かつ、タイヤ周方向に隣接する別の対の第1成形型部と少なくとも一面で接触させることで、連結部に相当する空間部を、タイヤ周方向およびタイヤ幅方向に各々が独立し、タイヤ幅方向に分割された帯域ごとにタイヤ周方向に互いにずらして形成することを特徴とする非空気圧タイヤの製造方法。
  6. 前記内側成形型部と前記外側成形型部と前記第1成形型部とを同一面に並べて配置した状態にして弾性材料の原料液を注入した後、第1成形型部に第2成形型部を接触させることで、前記型閉工程と前記充填工程とを同時に行なう請求項5に記載の非空気圧タイヤの製造方法。

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