JP5082541B2 - 拡声装置 - Google Patents

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この発明は、所定の拡声エリアに目的の音声信号を拡声して放音する拡声装置関する。
病院のロビー等の多人数が集まる公衆の場所に音声を放音する装置が実用化されており、その公衆の場所のうち特定の方向に向けて音声をビーム状に放音するためのアレイ型のスピーカ装置も提案されている(たとえば特許文献1)。
特開2005−173137号公報
病院のロビーにおいて拡声出力される音声は、たとえば患者の診察のための呼び出し等であるため、個人情報保護の観点からロビー全体に聞こえてしまうことは好ましくない。
上記のように、音声を一方向に集中してビーム状に放音するアレイスピーカ型の拡声装置も実用化されているが、このビーム状に放音される音声は、一点だけで明瞭に聞こえるものではなく、その放音ビーム方向全体で明瞭に聞こえるものであり、また、病院のロビー等全体が静かな場所であれば、ビーム状に放音してもその音声がエリア全体で明瞭に聞こえてしまうという問題点があった。
この発明は、特定の目標点以外では、目的音声が明瞭に聞こえないようにした拡声装置提供することを目的とする。
この発明は、拡声エリア内または近傍の複数地点に配置された複数のスピーカと、拡声したい音声信号である目的音声信号を入力する音声信号入力部と、前記目的音声信号を前記複数のスピーカの各々に供給するタイミングをそれぞれ独立した遅延時間で遅延させたのち各スピーカに供給することにより、前記複数のスピーカから放音された前記目的音声信号の音波の到達タイミングを特定の目標点で一致させる遅延部と、前記複数のスピーカに、前記目標点以外の場所で前記目的音声信号をマスキングするマスク音声信号を供給するマスク音声信号供給部と、を備えたことを特徴とする。
この発明では、目標点で目的音声信号の音波の到達タイミングが一致するように、複数のスピーカの各々に供給タイミングが遅延される。これにより、目標点では、各スピーカから到来する目的音声信号の音波のタイミングが一致するため、目的の音声が信号レベルが高く明瞭に聞こえ、目標点以外の地点では、各スピーカから到来する目的音声信号の音波のタイミングがずれるため、信号レベルが高くならないうえにずれて聞こえるため明瞭度が低下し、音声の内容が聞き取りづらくなる。これにより、目標点のみで目的の音声を高ゲイン・高明瞭度で聞かせることができる。
上記発明において、前記マスク音声信号供給部は、前記マスク音声信号として、前記複数のスピーカの各々に、それぞれ相関のない異なる信号を給するものであってもよい。また、記それぞれ相関のない異なる信号として、それぞれ異なるランダム信号を用いてもよい
それぞれ相関のない信号は、それらを合成しても、位相が一致して振幅が大きくなったり、位相がずれて振幅が小さくなったりすることがない。そこで、このようなそれぞれ相関のない信号を各スピーカから出力することにより、拡声エリア全体に場所による信号レベルの変動が小さいほぼ一定レベルの定常音を流すことができ、これをマスク音声として目標点以外の地点での目的音声信号の明瞭度を低下させることができる。なお、複数の信号間の無相関性はランダム信号が最も高い。
上記発明において、前記マスク音声信号供給部が、前記マスク音声信号として、周期信号を供給し、前記目標点で前記周期信号の信号レベルが極小値となるように、前記各スピーカに供給する前記周期信号を処理する処理手段をさらに備えてもよい。
マスク音声信号としてそれぞれ相関のない信号を用いることもできるが、それぞれ相関のない音声は、聴取者にとって耳障りな場合が多い。そこで、この発明では、各スピーカから同じ音声信号を流すようにした。同じ音声信号としては、たとえば波の音などの環境音を用いればよく、これにより、目的音声信号をマスクするためのマスク音声信号が拡声エリア全体に所定レベルで流れていても、聴取者が耳障りに感じることがなくなる。
また、同じ音声信号は完全な相関性を有するため、各スピーカから放音される音声のタイミングや周波数特性を調整することにより、特定の地点(目標点)の信号レベルを他の地点に比べて小さく(極小値)に制御し、且つ、それ以外の地点の信号レベルをマスク音声として機能する程度の信号レベルである所定値に制御することができる。これにより、拡声エリア全体に所定の信号レベルでマスク音声を流しつつ、目標点におけるマスク音声の信号レベルを他の地点の信号レベルよりも低下させて目的音声をより聞き取り易くすることができる。
上記発明において、複数の目標点に対応して前記遅延時間を記憶する遅延時間記憶部を備え、前記遅延部は、目標点が指定されたとき、この指定された目標点で音波の到達タイミングを一致させる遅延時間で前記目的音声信号を遅延させるものであってもよい。
この発明によれば、目的の音声信号(目的音声信号)が、目標点のみでタイミングが一致するように2次元または3次元配置されたスピーカから放音されるため、目標点では位相が一致して明瞭に聞き取ることができるとともに、目標点以外では位相・タイミングがずれて明瞭度が低下し、聞き取ることができない。これにより、目的音声信号を目標点のみで聞き取らせることができる。
また、この発明では、ランダム信号やマスク音声信号で拡声エリア全体を充たすことにより、目的音声信号のタイミングが一致して音圧レベルが高くなっている目標点以外のエリアでは、上記ランダム信号やマスク音声信号に対して目的音声信号のレベルが低下するため、すなわちS/N比が低下するため、目標点以外で目的音声信号をより聞き取り難くすることができる。
図面を参照してこの発明の実施形態について説明する。
図1は、この発明の第1の実施形態である拡声装置のブロック図である。また、図2は、同拡声装置のスピーカの配置例を示す図である。
図2に示すように、この拡声装置では、各スピーカ20−1〜nは、アレイスピーカのようにライン状ではなく、病院のロビー等の拡声した音声を到達させたいエリア(以下、拡声エリアという。)に広く2次元または3次元に配置されている。各スピーカ20−1〜nは、どのように配置されてもどの方向に向けて設置されてもよいが、拡声エリア7の周囲に配置され、拡声エリア7の中央に向けて設置されることが好ましい。また、スピーカ20−1〜nは、天井に埋め込まれていてもよい。
図1において、各スピーカ20−1〜nには、それぞれ拡声装置1の拡声ユニット10−1〜nが接続されている。各拡声ユニット10は、FIRフィルタ11、フィルタ係数テーブル12、ランダムノイズ発生部13、加算器14および出力アンプ15を有している。
FIRフィルタ11には、目的音声信号入力部2から目的音声信号が入力される。目的音声信号とは、病院の呼び出しアナウンス等の対象者に聴かせたい音声信号である。また、フィルタ係数テーブル12には、目標点指定信号入力部3から目標点指定信号が入力される。フィルタ係数テーブル12は、入力された目標点指定信号に基づき、その目標点に対応するフィルタ係数をFIRフィルタ11にセットする。
この目標点指定信号に基づくフィルタ係数のFIRフィルタ11へのセットは、全ての拡声ユニット10−1〜nで行われる。各拡声ユニット10−1〜nが目的音声信号をFIRフィルタ11でフィルタリングしてスピーカ20−1〜nに出力することにより、スピーカ20−1〜nから放音された目的音声は、目標点指定信号で指定された目標点でタイミングが揃うとともに、全ての周波数成分の位相が揃うため周波数特性がフラットになり、その目標点に居る利用者に明瞭に目的音声を聴かせることができる。
また、目標点以外の場所では、各スピーカ20−1〜nから放音された音声信号が、位相(タイミング)がずれて到達するため、合成された音声の明瞭度が低く、その内容を聞き取ることができない。なお、目標点以外の場所タイミングがずれた信号が合成されるため周波数特性を評価することはできない。
また、スピーカ20−1〜nがアレイ状(1次元)でなく、2次元または3次元配置されているため、各スピーカ20−1〜nから放音された音声信号のタイミングが一致して明瞭度の高い音声が合成される場所は、点状の狭い領域となる(アレイ状では線状の領域となる)。これにより、この点状の狭い領域のみに内容が理解できるような明瞭な音声を到達させ、それ以外の領域には、内容が理解できないような明瞭度の低い音声を到達させることができる。
なお、各スピーカ20−1〜nから目標点に到達する音声のタイミングを一致させるのみであれば(周波数特性を制御しないのであれば)、FIRフィルタ11に代えて遅延回路を設ければよい。この場合フィルタ係数テーブル12に代えて遅延時間テーブルを設ける。
また、この実施形態では、各拡声ユニット10−1〜nにおいて、FIRフィルタ11を通過した目的音声信号にランダムノイズを加算している。ランダムノイズはランダムノイズ発生部13が発生し、信号の加算は加算器14が行う。
ランダムノイズは、各拡声ユニット10−1〜nにおいて、各スピーカ20−1〜n別に独立して発生しているため、それぞれのスピーカ20−1〜nから入力されるランダムノイズには全く相関性がなく、振幅のRMS値は、同音量で加算されたと仮定した場合は√n倍になる。たとえばスピーカの数を8個とすると√8倍となる。一方、目的音声は、全てのスピーカ20−1〜nから同じ音声が放音されているため、完全に位相が一致すると振幅は音圧比はn倍となり、スピーカの数を8個とすると8倍となる。このように、n(>1)個のスピーカから目標点で位相が一致する目的音声信号とランダムノイズを出力すると、20Log(n/√n)=20Log(√n)だけ、スピーカが1個のときに対してS/N比を向上させることができる。すなわち、スピーカが8個であれば、20Log(√8)=10Log8≒9となり、S/N比を9dB向上させることができる。
図1のフィルタ係数テーブル12には、複数の目標点8に対応するフィルタ係数が記憶されるが、このフィルタ係数は図3に示す方式で測定される。スピーカ20−1〜nを、図2に示すように、図1の拡声装置を稼働させるときと同じ配置で設置する。そして、マイク5を目標点8に設置する。各拡声ユニット10−1〜nにおいては、FIRフィルタ11に代えてアクティブフィルタ18を接続し、マイク5の入力を増幅する入力アンプ16、入力アンプ16から入力された音声信号とスピーカ20に供給される音声信号との差分に基づいてアクティブフィルタ18のフィルタ係数を演算する演算部17を設ける。すなわち、演算部17とアクティブフィルタ18で適応フィルタを構成する。この状態で目的音声信号入力部2から目的音声信号を入力する。このときの目的音声信号は、フィルタ係数を決定するための音声信号であるため、一定時間持続する音声信号であればどのような音声信号でもよい。なお、この測定時にはランダムノイズ発生部13は、動作を停止させランダムノイズを発生しないようにする。目的音声信号の入力により、各スピーカ20−1〜nから一定時間目的音声が放音され、その音声が目標点8に設置されたマイク5から収音されると、各収音ユニット10−1〜nにおいて、演算部17によって、その収音した音声信号とアクティブフィルタ18を通過してスピーカ20に供給される音声信号との差分に基づくフィルタ係数が演算される。この、各拡声ユニット10−1〜nの演算部17で演算されたフィルタ係数が、そのときの目標点8に対応する各スピーカ20−1〜nのフィルタ係数である。このフィルタ係数を各拡声ユニット10−1〜nのフィルタ係数テーブル12に登録する。
以上の処理を複数の目標点8について実行し、演算されたフィルタ係数をそのときの目標点8の位置と対応づけてフィルタ係数テーブル12に登録しておく。これにより、図1の構成において、目標点指定情報入力部3から目標点指定情報が入力されたとき、その目標点指定情報に対応するフィルタ係数が、フィルタ係数テーブル12から読み出されてFIRフィルタ11に設定される。
なお、この実施形態では、各拡声ユニット10−1〜nにランダムノイズ発生部13を設け、各スピーカ20−1〜nから目的音声に加えてランダムノイズを放音するようにしているが、目的音声は、タイミングずれにより目標点8以外での明瞭度が低下するため、ランダムノイズの放音およびランダムノイズ発生部13の構成は必須ではない。
<<第2の実施形態>>
上記実施形態では、マスク音声としてランダムノイズを出力したが、周期性のある音声を出力するようにしてもよい。
図4〜図6を参照して、この発明の第2の実施形態について説明する。この実施形態では、拡声エリアに対して、マスク音声としてランダムノイズに代えて、周期性のある音声を出力する。
すなわち、上記第1の実施形態では、各スピーカ20−1〜nから目的音声以外にランダムノイズを放音して、目標点8以外で目的音声をマスクするようにしている。この構成では、拡声エリア7全体が、マスク音であるランダムノイズで充たされるため、必ずしも快適とは言えなかった。また、目的音声は、同期加算による合成によって目標点8における音圧レベルが上昇することにより、目標点8でのS/N比が向上しているが、目標点8でランダムノイズのレベルが低下しているわけではない。
そこで、この第2の実施形態では、マスク音声としてランダムノイズではない周期性のある音声信号を用い、放音エリア7が、ランダムノイズでない(快適な)マスク音声で充たされるようにしている。目標点8では、第1の実施形態と同様に、各スピーカ20−1〜nから放音された目的音声が重畳するように合成されて音圧レベルが上昇する。さらに、マスク音声が周期性のある音声信号であるため、目標点で相殺されるようなタイミング、音量で各スピーカ20−1〜nからマスク音声を出力することにより、目標点でマスク音声の音圧レベルを低下させ、目的音声をさらに聴きやすくすることもできる。
図4〜図6において、図1〜図3に示した第1の実施形態と同一構成の部分には、同一番号を付して説明を省略する。
図4において、この実施形態では、各スピーカ20−1〜nに拡声ユニット30−1〜nが接続されている。各拡声ユニット30−1〜nは、図1に示した拡声ユニット10−1〜nのランダムノイズ発生部13に代えて、マスク音声信号用のFIRフィルタ31およびフィルタ係数テーブル32を設けている。そして、各拡声ユニット30−1〜nには、マスク音声信号入力部4から、共通のマスク音声信号が入力される。フィルタ係数テーブル32には、複数の目標点8に対応するFIRフィルタ31のフィルタ係数が記憶されている。
マスク音声信号は、各拡声ユニット30−1〜nのFIRフィルタ31により、目標点8での音圧レベルが極小値となるようにフィルタリングされる。極小値とは、放音エリア7内で最小であることが好ましいが、拡声エリア7の隅の音の届きにくいところよりも小さい必要はなく、拡声エリア7の主要な部分で局所的に最小であればよいという趣旨である。
各拡声ユニット30−1〜nのフィルタ係数テーブル32には、マスク音声信号を上記のように制御するため、以下の計測方式で計測されたフィルタ係数が記憶される。
図5は、FIRフィルタ31のフィルタ係数を計測するための構成を示す図である。また、図6は、測定時に設置されるエラーマイク6−1〜nの配置例を示す図である。
図6に示すように、スピーカ20−1〜nを、図4の拡声装置を稼働させるときと同じ配置で設置する。そして、拡声エリア7にほぼ均等にエラーマイク6−1〜mを設置する。各拡声ユニット30−1〜nにおいては、FIRフィルタ31に代えてアクティブフィルタ35を接続し、エラーマイク6−1〜mが収音した収音信号とマスク音声信号とに基づいて適応フィルタ35のフィルタ係数を演算する演算部34を設ける。すなわち、演算部34とアクティブフィルタ35で適応フィルタを構成する。演算部34は、LMS(Least Mean Square)アルゴリズムやRLS(Recursive Least Square)アルゴリズム等の適応アルゴリズムで前記エラーマイク6−1〜mのうち、目標点に設置されたマイクの収音レベルが極小値となり、他の点のマイクはある目標値(聞かせたい音量)になるようなフィルタ係数を演算する。
この状態でマスク音声信号入力部4からマスク音声信号を入力する。このときの目的音声信号は、フィルタ係数を決定するための音声信号であるため、一定時間持続する音声信号であればどのような音声信号でもよい。なお、この測定時には目的音声信号入力部2から音声信号を入力しないようにする。マスク音声信号の入力により、各スピーカ20−1〜nから一定時間マスク音声が放音され、その音声が各エラーマイク6−1〜mで収音される。この収音された音声信号が、各収音ユニット30−1〜nの演算部34に入力される。各収音ユニット30−1〜nの演算部34は、その収音した音声信号とマスク音声信号入力部4から入力されたマスク音声信号とに基づき、LMSアルゴリズムやRLSアルゴリズム等の適応アルゴリズムで演算を行い、エラーマイク6−1〜mのうち目標点に設置されたマイクの収音レベルが極小値となり、他の点のマイクはある目標値(聞かせたい音量)になるようなフィルタ係数を算出する。この、各拡声ユニット30−1〜nの演算部34で演算されたフィルタ係数が、そのときの目標点8に対応するマスク音声信号のフィルタ係数である。このフィルタ係数を各拡声ユニット30−1〜nのフィルタ係数テーブル32に登録する。
以上の処理を複数の目標点8について実行し、演算されたフィルタ係数をそのときの目標点8の位置と対応づけてフィルタ係数テーブル32に登録しておく。なお、エラーマイク6−1〜mの位置を固定し、目標点8となるマイクを入れ換えることによって、複数の目標点に対する上記処理を実行してもよく、目標点毎に各エラーマイク6−1〜mを設置し直してもよい。また、目標点8となるマイクは1本でもよく複数本であってもよい。
これにより、図4の構成において、目標点指定情報入力部3から目標点指定情報が入力されたとき、その目標点指定情報に対応するフィルタ係数が、フィルタ係数テーブル32から読み出されてFIRフィルタ31に設定される。これにより、目標点8におけるマスク音声の音圧レベルを極小にすることができる。
なお、この場合においても、目的音声に対するフィルタ係数については、その目標点指定情報に対応するフィルタ係数が、フィルタ係数テーブル12から読み出されてFIRフィルタ11に設定される。これにより、目標点8における目的音声の音圧レベルを最大にすることができる。
この実施形態では、マスク音声信号として、たとえば波の音や川の音など快適な環境音を用いることができるため、拡声エリア7全体に常時マスク音声が流れていても不快になることがない。
なお、以上説明した第1,第2の実施形態では、拡声エリア7の音響条件の変化が大きくないことを前提に、稼働前にフィルタ係数を一度測定し、そのフィルタ係数をフィルタ係数テーブルに記憶しておく構成としたが、拡声エリア7の音響条件が変化する場合には、図3および図5に示した適応フィルタと適応演算を行う演算部を備えた構成で拡声装置を稼働させてもよい。
また、目標点8が何処であるか、すなわち目的音声を明瞭に聞き取らせたい利用者が何処にいるかを検出する方法はどのような方法を用いてもよい。たとえば、病院のロビー等の場合、患者が所持する診察券に無線タグを組み込んでおき、そのタグの位置を検出することで目標点を検出するようにしてもよい。
この発明の第1の実施形態である拡声装置のブロック図 同拡声装置のスピーカの設置形態の一例を示す図 同拡声装置のフィルタ係数の測定方法を説明する図 この発明の第2の実施形態である拡声装置のブロック図 同拡声装置のフィルタ係数の測定方法を説明する図 上記フィルタ係数の測定時におけるエラーマイクの設置形態の一例を示す図
符号の説明
1…拡声装置
2…目的音声信号入力部
3…目標点指定情報入力部
5…マイク
6(6−1〜m)…エラーマイク
7…拡声エリア
8…目標点
10(10−1〜n)…拡声ユニット
11…FIRフィルタ
12…フィルタ係数テーブル
13…ランダムノイズ発生部
14…加算器
15…出力アンプ
16…入力アンプ
17…演算部
18…適応フィルタ
20(20−1〜n)…スピーカ
30(30−1〜n)…拡声ユニット
31…FIRフィルタ
32…フィルタ係数テーブル
34…演算部
35…適応フィルタ

Claims (5)

  1. 拡声エリア内または近傍の複数地点に配置された複数のスピーカと、
    拡声したい音声信号である目的音声信号を入力する音声信号入力部と、
    前記目的音声信号を前記複数のスピーカの各々に供給するタイミングをそれぞれ独立した遅延時間で遅延させたのち各スピーカに供給することにより、前記複数のスピーカから放音された前記目的音声信号の音波の到達タイミングを特定の目標点で一致させる遅延部と、
    前記複数のスピーカに、前記目標点以外の場所で前記目的音声信号をマスキングするマスク音声信号を供給するマスク音声信号供給部と、
    を備えた拡声装置。
  2. 前記マスク音声信号供給部は、前記マスク音声信号として、前記複数のスピーカの各々に、それぞれ相関のない異なる信号を給する請求項1に記載の拡声装置。
  3. 前記それぞれ相関のない異なる信号は、それぞれ異なるランダム信号である請求項2に記載の拡声装置。
  4. 前記マスク音声信号供給部は、前記マスク音声信号として、周期信号を供給するものであり、前記目標点で前記周期信号の信号レベルが極小値となるように、前記各スピーカに供給する前記周期信号を処理する処理手段をさらに備えた請求項1に記載の拡声装置。
  5. 複数の目標点に対応して前記遅延時間を記憶する遅延時間記憶部を備え、前記遅延部は、目標点が指定されたとき、この指定された目標点で音波の到達タイミングを一致させる遅延時間で前記目的音声信号を遅延させる請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の拡声装置。
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