JP5079491B2 - インクジェット記録方法 - Google Patents
インクジェット記録方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5079491B2 JP5079491B2 JP2007340290A JP2007340290A JP5079491B2 JP 5079491 B2 JP5079491 B2 JP 5079491B2 JP 2007340290 A JP2007340290 A JP 2007340290A JP 2007340290 A JP2007340290 A JP 2007340290A JP 5079491 B2 JP5079491 B2 JP 5079491B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- fine particles
- receiving layer
- value
- water
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D11/00—Inks
- C09D11/30—Inkjet printing inks
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41M—PRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
- B41M5/00—Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
- B41M5/0023—Digital printing methods characterised by the inks used
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Ink Jet (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Description
本発明は、インクジェット方式によるインク付与後に加熱処理をすることなく、ブロンジングの発生を抑制することができるインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
<1> Hoy法によるSP値が24(MPa)1/2以下かつ分子量が230以上3500以下の水溶性溶剤を8質量%以上含有するインクを、支持体上に少なくとも1層のインク受容層を有し、前記インク受容層の最表面層が、Hoy法に基づくSP値が25(MPa)1/2以下の有機微粒子を含有するインクジェット記録媒体上に、インクジェット方式で付与するインク付与工程を含むインクジェット記録方法。
<2> 前記水溶性溶剤は、Hoy法によるSP値が22(MPa)1/2以下である前記<1>に記載のインクジェット記録方法。
<3> 前記インクは、前記水溶性溶剤を12質量%以上含有する前記<1>又は<2>に記載のインクジェット記録方法。
<4> 前記インクは、更に、Hoy法によるSP値が24(MPa) 1/2 よりも大きい水溶性溶剤を5質量%以上30質量%以下含有する前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
<5> 前記インク付与工程は、顔料を更に含むインクをインクジェット方式で付与する工程である前記<1>〜<4>のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
本発明のインクジェット記録方法は、Hoy法によるSP値(以下、単に「SP値」ということがある)が24(MPa)1/2以下の水溶性溶剤(以下、「特定溶剤」ということがある)の少なくとも1種を、インクの全質量に対して8質量%以上含有するインクの少なくとも1種を用いることを特徴とする。SP値が24(MPa)1/2よりも大きい水溶性溶剤を用いると、インク付与後のインクジェット記録媒体にカールが発生し易くなることがある。また、前記水溶性溶剤の含有量が8%未満では、十分なブロンジング抑制効果を得ることができない。
また、前記水溶性溶剤の含有率はインクに対して8質量%以上であるが、ブロンジング抑制とインク中における顔料の分散安定性の観点から、8〜50質量%であることが好ましく、12〜30質量%であることがより好ましい。特に50質量%以下とすることにより、インクにおける顔料の分散安定性が向上する。
ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレングリコール類として、ニューポールPE−61(三洋化成工業(株)製、SP値20.0)、ニューポールPE−62(三洋化成工業(株)製、SP値20.1)、ニューポールPE−64(三洋化成工業(株)製、SP値20.4)等。
ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン-アルキルエーテル類として、ニューポール50HB55(三洋化成工業(株)製、SP値21.1)、ニューポール50HB100(三洋化成工業(株)製、SP値20.6)、ニューポール50HB260(三洋化成工業(株)製、SP値20.6)、ニューポール50HB400(三洋化成工業(株)製、SP値20.4)、ニューポール50HB660(三洋化成工業(株)製、SP値20.5)等。
アルキレングリコールモノアルキルエーテル類として、エチレングリコールモノブチルエ−テル(SP値22.5)、プロピレングリコールモノブチルエ−テル(SP値21.5)、ジエチレングリコールモノブチルエ−テル(SP値22.3)、トリエチレングリコールモノブチルエ−テル(SP値22.1)、トリエチレングリコールモノメチルエ−テル(SP値23.4)等。
グリコール類として、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(SP値23.0)、2−ブチル−2−エチル−1,3−ブタンジオール(SP値23.1)等をそれぞれ挙げることができる。
ここで前記水溶性溶剤の分子量は、水溶性溶剤が単一の化合物からなる場合には、分子式から算出される分子量を意味し、水溶性溶剤が複数種の化合物からなる場合には、数平均分子量を意味する。
SP値が24よりも大きい水溶性溶剤の具体例としては、例えば、3−エトキシ−1,2−プロパンジオール(SP値25.9)、1,6−ヘキサンジオール(SP値26.1)、3−メチル−1,3−ブタンジオール(SP値25.3)、4−メチル−1,2−ペンタンジオール(SP値24.3)、1,2−ヘキサンジオール(SP値24.9)、ジエチレングリコール(DEG、SP値29.6)、ポリエチレングリコール類としてPEG200(SP値24.6)等、ポリオキシプロピレン-グリセリルエーテル類としてニューポールGP−250(三洋化成工業(株)製、SP値24.6)等を挙げることができる。
本発明において、SP値が24(MPa)1/2よりも大きい水溶性溶剤の含有率としては、例えば、0〜40質量%とすることができ、5〜30質量%であることが好ましく、5〜20質量%であることがより好ましい。
本発明のインクジェット記録方法においては、支持体上に少なくとも1層のインク受容層を有するインクジェット記録媒体であって、前記インク受容層のうち支持体から最も遠い最表面層のインク受容層にHoy法に基づくSP値が25(MPa)1/2以下の有機微粒子(以下、「特定有機微粒子」ということがある)の少なくとも1種を含むインクジェット記録媒体を用いる。
すなわち、SP値をHoy法によって算出可能な溶剤であって、種々のSP値を有する溶剤を基準溶剤として用意し、基準溶剤と有機微粒子とを混合した場合に、有機微粒子の溶解性が最も良好な基準溶剤のSP値を前記有機微粒子のSP値と定義する。基準溶剤としては、例えば、以下の溶剤を挙げることができる。
ジイソブチルケトン(SP値17.9):有機微粒子のSP値約18
シクロヘキサノン(SP値20.1):有機微粒子のSP値約20
ニューポールPP−300(三洋化成工業(株)製、SP値22.1):有機微粒子のSP値約22
アセトニトリル(SP値=24.0):有機微粒子のSP値約24
エタノール(SP値26.2):有機微粒子のSP値約26
また本発明においては、前記有機微粒子を1種単独で、またはモノマー組成、粒子径、及び/もしくは重合度の異なる2種以上の有機微粒子を混合して使用することもできる。
また本発明においては、前記最表面層にSP値が17〜23(MPa)1/2の有機微粒子を0.2〜3.0g/m2含むことが好ましく、SP値が19〜22(MPa)1/2の有機微粒子を0.3〜2.0g/m2含むことがより好ましい。
また、前記最表面層のインク受容層の乾燥固形分量としては、インク受容性とブロンジングの発生抑制の観点から、0.2〜8.0g/m2以下であることが好ましく、0.3〜5.0g/m2であることがより好ましい。
形成された塗布層は乾燥されるが、この場合の乾燥は、一般に塗布層を40〜150℃で0.5〜10分間加熱することにより行なわれ、好ましくは、40〜100℃で0.5〜5分間加熱することにより行なわれる。
同時塗布の後、形成された塗布層は乾燥されるが、この場合の乾燥は、一般に塗布層を40〜150℃で0.5〜10分間加熱することにより行なわれ、好ましくは、40〜100℃で0.5〜5分間加熱することにより行なわれる。
微粒子としては、有機微粒子及び無機微粒子のいずれをも用いることができる。前記有機微粒子の好ましいものとして、例えば、乳化重合、マイクロエマルジョン系重合、ソープフリー重合、シード重合、分散重合、懸濁重合などにより得られるポリマー微粒子が挙げられ、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリアミド、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、天然高分子等の粉末、ラテックス又はエマルジョン状のポリマー微粒子等が挙げられる。
本発明における第2のインク受容層は、水溶性樹脂を含有することが好ましく、該水溶性樹脂としては、例えば、親水性構造単位としてヒドロキシ基を有する樹脂であるポリビニルアルコール系樹脂〔ポリビニルアルコール(PVA)、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール等〕、セルロース系樹脂〔メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等〕、キチン類、キトサン類、デンプン、エーテル結合を有する樹脂〔ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルエーテル(PVE)等〕、カルバモイル基を有する樹脂〔ポリアクリルアミド(PAAM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリル酸ヒドラジド等〕等が挙げられる。中でもポリビニルアルコール系樹脂、セルロース系樹脂、エーテル結合を有する樹脂、カルバモイル基を有する樹脂、カルボキシル基を有する樹脂、及びゼラチン類が好ましい。
また、解離性基としてカルボキシル基を有するポリアクリル酸塩、マレイン酸樹脂、アルギン酸塩、ゼラチン類等も挙げることができる。
なお、透明性を保持する観点からは、微粒子特にシリカ微粒子に組合される水溶性樹脂の種類が重要となる。前記気相法シリカを用いる場合には、該水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール系樹脂が好ましく、その中でも、鹸化度70〜100%のポリビニルアルコール系樹脂がより好ましく、鹸化度80〜99.5%のポリビニルアルコール系樹脂が特に好ましい。
インクジェット記録において、上述のようにして得られた多孔質のインク受容層は、毛細管現象によって急速にインクを吸収し、インク滲みの発生しない真円性の良好なドットを形成することができる。
微粒子の質量(x)と水溶性樹脂の質量(y)との質量比〔PB比;=x/y〕は、インク受容層の膜構造及び膜強度にも大きな影響を与える。すなわち、質量比(PB比)が大きくなると、空隙率、細孔容積、表面積(単位質量当り)が大きくなるが、密度や強度は低下する傾向にある。
インク受容層における前記PB比(x/y)としては、該PB比が大き過ぎることに起因する、膜強度の低下や乾燥時のひび割れを防止し、かつ該PB比が小さ過ぎることによって、該空隙が樹脂によって塞がれ易くなり、空隙率が減少することでインク吸収性が低下するのを防止する観点から、1.5〜10が好ましい。
前記第2のインク受容層は、微粒子及び水溶性樹脂を含む塗布層が、更に該水溶性樹脂を架橋し得る架橋剤を含み、該架橋剤と水溶性樹脂との架橋反応によって硬化された多孔質層である態様が好ましい。
例えば、ホルムアルデヒド、グリオキザール、グルタールアルデヒド等のアルデヒド系化合物;ジアセチル、シクロペンタンジオン等のケトン系化合物;ビス(2−クロロエチル尿素)−2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジクロロ−6−S−トリアジン・ナトリウム塩等の活性ハロゲン化合物;ジビニルスルホン酸、1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノール、N,N'−エチレンビス(ビニルスルホニルアセタミド)、1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−S−トリアジン等の活性ビニル化合物;ジメチロ−ル尿素、メチロールジメチルヒダントイン等のN−メチロール化合物;メラミン樹脂(例えば、メチロールメラミン、アルキル化メチロールメラミン);エポキシ樹脂;
前記架橋剤は、1種単独でも、2種以上を組合わせて用いてもよい。
架橋剤の使用量は、水溶性樹脂に対して、1〜50質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましい。
本発明においては、形成画像の耐水性、耐経時ニジミの更なる向上を図るために、第2のインク受容層に媒染剤を含有することが好ましい。媒染剤としては、カチオン性のポリマー(カチオン性媒染剤)等の有機媒染剤、及び水溶性金属化合物等の無機媒染剤のいずれも使用できる。中でも、有機媒染剤が好ましく、特にカチオン性媒染剤が好ましい。
前記ポリマー媒染剤としては、第1級〜第3級アミノ基及びその塩、又は第4級アンモニウム塩基を有する単量体(以下、「媒染剤モノマー」という。)の単独重合体や、該媒染剤モノマーと他のモノマー(以下、「非媒染剤ポリマー」という。)との共重合体又は縮重合体として得られるものが好ましい。また、これらのポリマー媒染剤は、水溶性ポリマー、又は水分散性のラテックス粒子のいずれの形態でも使用できる。
その他、共重合可能なモノマーとして、N−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール等も挙げられる。
また、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミドなどの重合単位を用い、重合後に加水分解によってビニルアミン単位とすること、及びこれを塩にしたものも利用できる。
前記非媒染剤モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル;(メタ)アクリル酸フェニル等の(メタ)アクリル酸アリールエステル;(メタ)アクリル酸ベンジル等のアラルキルエステル;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル類;酢酸アリル等のアリルエステル類;塩化ビニリデン、塩化ビニル等のハロゲン含有単量体;(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル;エチレン、プロピレン等のオレフィン類、等が挙げられる。
なお、カチオン性媒染剤は既述の微粒子の分散剤としても有用である。
前記媒染剤のインク受容層中における添加量は、0.01〜5g/m2が好ましく、0.1〜3g/m2がより好ましい。
上記の成分以外に、インク受容層又は該インク受容層形成用の塗布液(インク受容層用塗布液)には、必要に応じて更に、各種の公知の添加剤、例えば紫外線吸収剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、モノマー、重合開始剤、重合禁止剤、滲み防止剤、防腐剤、粘度安定剤、消泡剤、界面活性剤、帯電防止剤、マット剤、カール防止剤、耐水化剤等を含有することができる。
前記カチオン系界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリウム塩などが挙げられる。
気相法シリカ等の微粒子を分散剤等と共に水中に添加して(例えば、水中のシリカ微粒子は10〜20質量%)、ホモミキサー等で予分散(一次分散)し、続いて得られた分散液を更にアルティマイザー(スギノマシン社製)等の分散機を用いて例えば1パスで分散(二次分散)させた後、ポリビニルアルコール(PVA)水溶液(例えば、前記気相法シリカの1/3程度の質量のPVAとなるように)を加えることにより調製することができる。塗布液に安定性を付与するためにアンモニア水等でpH=9.2程度に調節すること、又は分散剤を用いることが好ましい。得られた塗布液は均一なゾル状態であり、これを下記塗布方法で支持体上に塗布し乾燥させることにより、三次元網目構造を有する多孔質性のインク受容層を形成することができる。
前記分散剤の微粒子に対する添加率は、0.1〜30質量%が好ましく、1〜10質量%が更に好ましい。
本発明におけるインクジェット記録媒体を構成する支持体としては、例えば、熱可塑性フィルム、樹脂被覆紙、コーテッド紙、ガラス、アルミニウム箔、蒸着紙、蒸着フィルム、布地等インク受容層を設けることができる支持体等から目的等に応じて適宜選択することができる。
原紙を構成するパルプとしては、天然パルプ、再生パルプ、合成パルプ等を1種もしくは2種以上混合して用いることができる。原紙には一般に、製紙に用いられるサイズ剤、紙力増強剤、填料、帯電防止剤、蛍光増白剤、染料等の添加剤を配合することができる。更に、表面サイズ剤、表面紙力剤、蛍光増白剤、帯電防止剤、染料、アンカー剤等が表面塗布されていてもよい。
これらのポリエチレン樹脂は、各種の密度及びメルトフローレートを有するものを単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
インクとしてSP値が20〜22(MPa)1/2の水溶性溶剤を8〜30質量%含むインクを用い、インクジェット記録媒体として最表面層にSP値が17〜25(MPa)1/2以下の有機微粒子を0.2〜5.0g/m2含むものを用いることがより好ましく、
インクとしてSP値が20〜24(MPa)1/2の水溶性溶剤を12〜50質量%含むインクを用い、インクジェット記録媒体として最表面層にSP値が19〜24(MPa)1/2以下の有機微粒子を0.2〜5.0g/m2含むものを用いることが特に好ましい。
前記組合せのインクとインクジェット記録媒体とを用いることで、より効果的にブロンジングを抑制できる。
本発明のインクジェット記録方法に用いることができるインクジェット方式によるインクの付与方法としては、特に制限はなく公知のインクジェット方式を用いることができる。具体的には例えば、電歪素子を用いて電気信号を機械信号に変換し、ノズルヘッド部分に貯えたインクを断続的に吐出する方法、ノズルヘッド部分に貯えたインクを吐出部分に極近い一部を急速に加熱して泡を発生させ、その泡による体積膨張で断続的に吐出する方法などを挙げることができる。
攪拌機、温度計、還流管および滴下ロートをそなえた反応容器を窒素置換した後、パラクミルフェノキシエチレングリコールアクリレート65部、ベンジルアクリレート10部、アクリル酸2部、t―ドデシルメルカプタン0.3部を入れて70℃に加熱し、別に用意したパラクミルフェノキシエチレングリコールアクリレート150部、アクリル酸15部、ブチルアクリレート5部、t−ドデシルメルカプタン1部、メチルエチルケトン20部および過硫酸ナトリウム1部を滴下ロートに入れて4時間かけて反応容器に滴下しながら分散ポリマーを重合反応させた。次に、反応容器にメチルエチルケトンを添加して40%濃度の分散ポリマー溶液を作成した。このポリマーの一部を取り乾燥させた後、示差操作型熱量計(セイコー電子製EXSTAR6000DSC)によりガラス転位温度を測定したところ40℃であった。
<支持体の作製>
広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)と広葉樹晒サルファイトパルプ(LBSP)の1:1混合物をカナディアン スタンダード フリーネスで300mlになるまで叩解し、パルプスラリーを調製した。これにサイズ剤とアルキルケテンダイマーを対パルプ0.5%、強度剤としてポリアクリルアミドを対パルプ1%、カチオン化澱粉を対パルプ2%、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂を対パルプ0.5%添加し、水で希釈して1%スラリーとした。このスラリーを長網抄紙機で坪量170g/m2になるように抄造し、乾燥調湿して支持体の基紙とした。抄造した基紙の印字面側に密度0.918g/cm3の低密度ポリエチレン100%の樹脂に対して、10%のアナターゼ型チタンを均一に分散したポリエチレン樹脂組成物を320℃で溶融し、200m/分で厚さ30μmになるように押出し、微粗面加工されたクーリングロールで冷却しながら、インク受容層塗布面側の樹脂被覆層を設けた。反対面側には密度0.962g/cm3の高密度ポリエチレン樹脂70部と密度0.918g/cm3の低密度ポリエチレン樹脂30部のブレンド樹脂組成物を同様に320℃で溶融し、厚さ25μmになるようにクーリングロールで冷却しながら樹脂被覆層を設けた。
石灰処理ゼラチン ・・・ 100部
スルホコハク酸−2−エチルヘキシルエステル塩 ・・・ 2部
クロム明ばん ・・・ 10部
気相法シリカ ・・ 100部
(日本アエロジル(株)製、AEROSIL 300SF75)
ジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー ・・ 3部
(第一工業製薬(株)社製、シャロールDC902P、分子量9000)
ホウ酸 ・・ 5部
ポリビニルアルコール ・・ 23部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
モビニール630 ・・ 100部
(ニチゴー・モビニール(株)製、酢酸ビニル−アクリル系エマルジョン、SP値約20)
インクジェット記録媒体1の作製において、モビニール630の代わりに、ボンコートCG−5030(大日本インキ化学工業(株)製、アクリル−ウレタン系エマルジョン、SP値約22)を用いた以外はインクジェット記録媒体1と同様にしてインクジェット記録媒体2を作製した。
インクジェット記録媒体1の作製において、モビニール630の代わりに、モビニール180E(ニチゴー・モビニール(株)製、酢酸ビニル−エチレン系エマルジョン、SP値約18)を用いた以外はインクジェット記録媒体1と同様にしてインクジェット記録媒体3を作製した。
インクジェット記録媒体1の作製において、モビニール630の代わりに、モビニール880(ニチゴー・モビニール(株)製、スチレン−アクリル系エマルジョン、SP値約20)を用いた以外はインクジェット記録媒体1と同様にしてインクジェット記録媒体4を作製した。
インクジェット記録媒体1の作製において、モビニール630の代わりに、ボンコート5391(大日本インキ化学工業(株)製、スチレン−アクリル系エマルジョン、SP値約20)を用いた以外はインクジェット記録媒体1と同様にしてインクジェット記録媒体5を作製した。
インクジェット記録媒体1の作製において、モビニール630の代わりに、PVA117((株)クラレ製、ポリビニルアルコール、SP値28.9)を用いた以外はインクジェット記録媒体1と同様にしてインクジェット記録媒体6を作製した。
インクジェット記録媒体1の作製において、第1のインク受容層を形成しなかった以外はインクジェット記録媒体1と同様にしてインクジェット記録媒体7を作製した。
インクとして、上記で調製したインク1、2、5をインクジェットプリンタ(セイコーエプソン(株)製、PX−900G)のカートリッジにそれぞれ詰め替え、最大インク吐出量で、上記で作製したインクジェット記録媒体1〜5上にベタ印画してインクジェット記録を行った。
[参考例1]
実施例1において、インク1、2、5の代わりに、上記で作製したインク3、4を用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録を行った。
実施例1において、インク1、2、5の代わりに、上記で調製したインク6〜9を用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録を行った。
実施例1において、インクジェット記録媒体1〜5の代わりに、上記で作製したインクジェット記録媒体6、7を用いた以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録を行った。
比較例1において、インクジェット記録媒体1〜5の代わりに、上記で作製したインクジェット記録媒体6、7を用いた以外は比較例1と同様にしてインクジェット記録を行った。
上記でインクジェット記録を行ったそれぞれのインクジェット記録媒体について、印画部を目視で観察し、下記評価基準でブロンジングを評価した。結果を表2に示した。
〜評価基準〜
5:ブロンジングが確認できなかった。
4:ブロンジングがわずかに確認できた。
3:ブロンジングが確認できたが、実用上許容レベルであった。
2:ブロンジングが確認でき、実用上問題になるレベルであった。
1:ブロンジングがはっきりと確認された。
Claims (5)
- Hoy法によるSP値が24(MPa)1/2以下かつ分子量が230以上3500以下の水溶性溶剤を8質量%以上含有するインクを、支持体上に少なくとも1層のインク受容層を有し、前記インク受容層の最表面層が、Hoy法に基づくSP値が25(MPa)1/2以下の有機微粒子を含有するインクジェット記録媒体上に、インクジェット方式で付与するインク付与工程を含むインクジェット記録方法。
- 前記水溶性溶剤は、Hoy法によるSP値が22(MPa)1/2以下の水溶性溶剤である請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 前記インクは、前記水溶性溶剤を12質量%以上含有する請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録方法。
- 前記インクは、更に、Hoy法によるSP値が24(MPa) 1/2 よりも大きい水溶性溶剤を5質量%以上30質量%以下含有する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記インク付与工程は、顔料を更に含むインクをインクジェット方式で付与する工程である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007340290A JP5079491B2 (ja) | 2007-12-28 | 2007-12-28 | インクジェット記録方法 |
US12/344,092 US7984983B2 (en) | 2007-12-28 | 2008-12-24 | Inkjet recording method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007340290A JP5079491B2 (ja) | 2007-12-28 | 2007-12-28 | インクジェット記録方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009160766A JP2009160766A (ja) | 2009-07-23 |
JP5079491B2 true JP5079491B2 (ja) | 2012-11-21 |
Family
ID=40797717
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007340290A Expired - Fee Related JP5079491B2 (ja) | 2007-12-28 | 2007-12-28 | インクジェット記録方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US7984983B2 (ja) |
JP (1) | JP5079491B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4994269B2 (ja) * | 2008-02-27 | 2012-08-08 | 富士フイルム株式会社 | インクジェット記録方法 |
GB201305107D0 (en) * | 2013-03-20 | 2013-05-01 | Fujifilm Imaging Colorants Inc | Printing process |
EP3006221B1 (en) * | 2014-10-10 | 2018-11-14 | Canon Kabushiki Kaisha | Recording medium |
Family Cites Families (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56147870A (en) * | 1980-04-17 | 1981-11-17 | Canon Inc | Recording solution |
JPS6360784A (ja) | 1986-09-01 | 1988-03-16 | Fuji Photo Film Co Ltd | インクジエツト記録用シ−ト |
US5145602A (en) * | 1989-02-01 | 1992-09-08 | Union Oil Company Of California | Sol/gels containing nonionic surfactants and preparation methods |
JP4437770B2 (ja) | 1997-05-16 | 2010-03-24 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット記録用インク |
EP0900831B1 (en) * | 1997-09-05 | 2004-07-14 | Seiko Epson Corporation | Ink composition capable of realizing image possessing excellent storage stability |
JP2001072900A (ja) * | 1999-09-02 | 2001-03-21 | Canon Inc | インク組成物 |
JP2001096905A (ja) | 1999-09-30 | 2001-04-10 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | インクジェット用被記録材料 |
EP1211088A3 (en) * | 2000-11-29 | 2004-05-06 | Konica Corporation | Ink-jet recording sheet, ink-jet recording method and preparing method of ink-jet sheet |
JP2003054118A (ja) * | 2001-08-17 | 2003-02-26 | Konica Corp | インクジェット記録用紙 |
US6852379B2 (en) * | 2001-09-14 | 2005-02-08 | Konica Corporation | Ink-jet recording paper |
US6908648B2 (en) * | 2002-03-22 | 2005-06-21 | Konica Corporation | Ink-jet recording sheet |
JP2004001412A (ja) | 2002-03-22 | 2004-01-08 | Konica Minolta Holdings Inc | インクジェット記録用紙 |
JP2004035854A (ja) | 2002-07-08 | 2004-02-05 | Konica Minolta Holdings Inc | インクジェットインク、インクジェットインクセット及びインクジェット記録方法 |
JP2005081801A (ja) * | 2003-09-11 | 2005-03-31 | Konica Minolta Holdings Inc | インクジェット記録用紙 |
JP4320292B2 (ja) | 2004-10-12 | 2009-08-26 | 三菱製紙株式会社 | インクジェット記録材料 |
JP2007177007A (ja) * | 2005-12-27 | 2007-07-12 | Konica Minolta Holdings Inc | インクジェット用インクセット及びインクジェット記録方法 |
JP4994269B2 (ja) * | 2008-02-27 | 2012-08-08 | 富士フイルム株式会社 | インクジェット記録方法 |
-
2007
- 2007-12-28 JP JP2007340290A patent/JP5079491B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2008
- 2008-12-24 US US12/344,092 patent/US7984983B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20090167832A1 (en) | 2009-07-02 |
US7984983B2 (en) | 2011-07-26 |
JP2009160766A (ja) | 2009-07-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2010076179A (ja) | インクジェット記録媒体、及びインクジェット記録方法 | |
JP4106037B2 (ja) | インクジェット記録媒体 | |
JP4041784B2 (ja) | インクジェット記録媒体 | |
JP5213467B2 (ja) | インクジェット記録方法 | |
JP5079491B2 (ja) | インクジェット記録方法 | |
JP4606986B2 (ja) | インクジェット記録用媒体及びその製造方法 | |
JP2010069774A (ja) | インクジェット記録方法 | |
US20070166486A1 (en) | Ink jet recording media | |
JP2009172973A (ja) | インクジェット記録方法 | |
JP2005007849A (ja) | インクジェット記録媒体 | |
JP3967960B2 (ja) | インクジェット記録用シート及びその製造方法 | |
JP4343855B2 (ja) | インクジェット記録用媒体 | |
JP5414580B2 (ja) | シリカ分散液の製造方法、及びインクジェット記録媒体の製造方法 | |
JP2004058575A (ja) | インクジェット記録用シート | |
JP3948520B2 (ja) | インクジェット記録用シート | |
JP2005066845A (ja) | インクジェット記録媒体 | |
JP3912793B2 (ja) | インクジェット記録用シート | |
JP4115214B2 (ja) | インクジェット記録用シート | |
JP2004202964A (ja) | インクジェット記録用シート | |
JP2006044186A (ja) | 画像記録材料、インクジェット記録用材料及びインクジェット記録方法 | |
JP2004122520A (ja) | インクジェット記録用シート | |
JP2006326875A (ja) | インクジェット記録用媒体の製造方法及びインクジェット記録媒体 | |
JP2004330432A (ja) | インクジェット記録用媒体 | |
JP2004188852A (ja) | インクジェット記録用シート | |
JP2004090231A (ja) | インクジェット記録用シート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100707 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120227 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120306 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120424 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120807 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120829 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150907 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |