JP5078525B2 - ハイブリッドカーに走行用バッテリを搭載する方法 - Google Patents

ハイブリッドカーに走行用バッテリを搭載する方法 Download PDF

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Description

本発明は、ハイブリッドカーに走行用バッテリを搭載する方法に関し、とくに走行用バッテリをメモリ効果で実質容量を減少して搭載する方法に関する。
ハイブリッドカーは、走行用バッテリを充放電しながらモータとエンジンの両方で走行する。モータは、エンジン効率の悪い領域、たとえば加速時や低速走行時に駆動されて燃費を向上する。モータを駆動するための走行用バッテリは、モータに電力を供給して放電され、また、エンジンに駆動される発電機で充電され、また回生制動のエネルギーで発電機を駆動して充電される。この状態で走行用バッテリは、充放電を繰り返しながら所定のSOC(残容量)範囲で充放電される。走行用バッテリに使用されるニッケル水素電池は、過充電と過放電で著しく劣化する性質がある。また、過充電や過放電の領域に近づくにしたがって劣化する程度が大きくなる。このことから、ニッケル水素電池は、完全に放電されてSOCを0%とする状態から、満充電されてSOCを100%とする範囲、すなわちSOCを0〜100%とする範囲に充放電すると寿命が短くなる。ハイブリッドカーの走行用バッテリは、極めて長い寿命が要求されることから、充放電するSOCの範囲を50%を中心とする範囲に制限している。
このことを実現するために、走行用バッテリの電池電圧を検出し、電池電圧があらかじめ設定している最高電圧よりも高くなると充電を停止し、また制御している最低電圧よりも低くなると放電を停止するように充放電を制御している。すなわち、ハイブリッドカーは、制御回路でもって走行用バッテリの電池電圧を検出し、この電池電圧を設定電圧範囲に制限しながら充放電させている。充放電を許容する最高電圧と最低電圧の設定電圧範囲が広くなると、充放電によって変化するSOCの範囲を広くして、放電できる容量と充電できる容量が大きくなる。すなわち、モータで走行できるエネルギーが大きくなり、また回生制動などで充電できる容量も大きくなる。ただ、設定電圧範囲を広くして、変化するSOCの範囲を広くすると、走行用バッテリが過充電領域と過放電領域に近づくことになって寿命が短くなる。反対に、走行用バッテリの寿命特性を重要視して、設定電圧範囲を狭くして変化するSOCの範囲を狭くすると、実質的に放電できる容量と充電できる容量が小さくなって、ハイブリッドカーのモータによるメリットが少なくなる。このことから、ハイブリッドカーは走行用バッテリの寿命と、モータのメリットの両方を考慮し、さらに車両のタイプ等で設定電圧範囲を最適値としている。また、走行状態によっても、SOCの範囲を最適値に変更する技術も開発されている。(特許文献1参照)
特開2007−125913号公報
ハイブリッドカーに搭載される走行用バッテリは、以上のようにSOCを所定の範囲に制限して充放電させることから、ニッケル水素電池に特有のメモリ効果が発生する。メモリ効果は、所定の設定電圧範囲に制限して充放電を繰り返すとき、実質的に充放電できる容量が減少する特性である。図1は、ニッケル水素電池を設定電圧範囲に制限して充放電を繰り返すと、充放電できるSOCが変化する状態を曲線Aに示している。この図は、充電している電池の電圧が1.4Vになると充電を停止して放電に切り換え、放電している電池の電圧が1.1Vになると放電を停止して充電に切り換える状態を繰り返して、SOCが変化する状態を示している。
メモリ効果の発生する前のニッケル水素電池は、1.4Vまで充電すると電池のSOCは約85%となり、1.1Vまで放電すると電池のSOCは25%となる。したがって、この電池は、25%〜85%、すなわち満充電容量の60%を実質容量として充放電できる。この電池にメモリ効果が発生すると、1.4Vまで充電してSOCが55%、1.1Vまで放電してSOCは45%となる。したがって、同じ設定電圧範囲で充放電しながら、充放電できるSOCは45%〜55%となって、実質容量は満充電容量の10%に減少する。この図において、電池のSOCは充放電電流を積算して演算できる。
この図に示すように、電池の電圧が設定電圧範囲となるように充放電を繰り返すと、ニッケル水素電池は、メモリ効果によって実質的に充放電できる実質容量が減少する。したがって、ニッケル水素電池からなる走行用バッテリは、車両に搭載された最初にはメモリ効果がなく、充放電できる実質容量を大きく、たとえば、図1においては、SOCを約25%〜85%の範囲で充放電できる。しかしながら、充放電を繰り返すにしたがって、同じ設定電圧範囲で充放電するにもかかわらず、メモリ効果によって充放電できる実質容量、すなわちSOCの範囲が45%〜55%と狭くなる。さらに、図1の破線Bは、充電を停止する最高電圧を一定として、放電を停止する最低電圧を高く設定し、電池電圧が最高電圧まで高くなると充電を停止して、電池電圧が最低電圧まで低下するか、あるいは、SOCの20%分が放電されるという条件のいずれかを満たすと放電を停止する充放電を繰り返してSOCが変化する特性を示している。さらにまた、図1の一点鎖線Cは、放電を停止する最低電圧を一定として、充電を停止する最高電圧を低く設定し、電池電圧が最定電圧まで低くなると放電を停止して、電池電圧が最高電圧まで高くなるか、あるいは、SOCの20%分が充電されるという条件のいずれかを満たすと充電を停止する充放電を繰り返してSOCが変化する特性を示している。メモリ効果で破線Bの特性となったニッケル水素電池は、SOCが50%から大きい方向にずれた状態となる。したがって、この走行用バッテリは放電容量を大きくできる。すなわち、モータに電力を供給して走行できるエネルギーを大きくできる。ただ、充電できる容量は少なくなるので、たとえば長い坂道を下って回生制動が続く状態で充電できる容量は少なくなる。この状態は、モータで走行するのに有利な状態となる。反対に、メモリ効果で一点鎖線Cの特性となったニッケル水素電池は、SOCが50%から小さい方向にずれた状態となる。したがって、この走行用バッテリは充電できる容量を大きくできるが、放電できる容量が小さくなる。したがって、モータに電力を供給して走行できるエネルギーが小さくなるが、長い坂道を下って回生制動が続く状態で充電できる容量は大きくなる。すなわち、回生制動に有利な状態となる。
以上のように、ニッケル水素電池は、メモリ効果による有利な特性が変化する。したがって、メモリ効果で変化する特性が、ハイブリッドカーに搭載された状態で、制御回路が充放電を制御する特性に必ずしも最適な状態とはならないことがある。たとえば、メモリ効果で図1の破線Bとなった走行用バッテリは、回生制動を長くして充電する容量を大きくするように制御するハイブリッドカーにあっては、最適な使用状態とならず、充電によって走行用バッテリの劣化が大きくなる。このことは、長寿命が要求される走行用バッテリの寿命を短くする。反対に、メモリ効果で一点鎖線Cとなった走行用バッテリが、モータに電力を供給する容量を大きく制御するハイブリッドカーに搭載されると寿命が短くなる。
本発明の目的は、メモリ効果のある走行用バッテリの寿命を長くしながら、走行用バッテリをハイブリッドカーの制御に最適な状態として搭載できるハイブリッドカーに走行用バッテリを搭載する方法を提供することにある。
本発明のハイブリッドカーに走行用バッテリを搭載する方法は、車両を走行させる走行用のモータ3と、このモータ3に電力を供給するニッケル水素電池2からなる走行用バッテリ1と、この走行用バッテリ1を充電する発電機4と、走行用バッテリ1の電池の電圧を検出して、前記走行バッテリ1のSOCが設定範囲となるように充放電をコントロールする制御回路5とを備えるハイブリッドカーに、走行用バッテリ1を搭載する方法である。この搭載方法は、ハイブリッドカーに搭載する走行用バッテリ1を、メモリ効果によって最高電圧ないし最低電圧の設定電圧範囲で充放電する状態における実質容量を定格容量の70%以下に減少させた状態でハイブリッドカーに搭載する。
ただし、本明細書において電池の「実質容量」とは、走行用バッテリを1.4V/セルから1.1V/セルまで放電して実質的に放電できる容量を意味するものとする。
本発明の請求項2のハイブリッドカーに走行用バッテリを搭載する方法は、走行用バッテリ1を、メモリ効果によって、最高電圧ないし最低電圧の設定電圧範囲で充放電する状態における実質容量を定格容量の50%以下に減少してハイブリッドカーに搭載する。
本発明の請求項3のハイブリッドカーに走行用バッテリを搭載する方法は、ハイブリッドカーに搭載する走行用バッテリ1を、電圧が最高電圧ないし最低電圧の設定電圧範囲で充放電する状態において、最高電圧と最低電圧の中心の電圧に対応するSOCが50%となるようにメモリ効果で最高電圧ないし最低電圧の設定電圧範囲で充放電する状態における実質容量を減少してハイブリッドカーに搭載する。
本発明の請求項4のハイブリッドカーに走行用バッテリを搭載する方法は、ハイブリッドカーに搭載する走行用バッテリ1を、電圧が最高電圧ないし最低電圧の設定電圧範囲で充放電する状態において、最高電圧と最低電圧の中心の電圧に対応するSOCが50%よりも高く70%よりも低くなるようにメモリ効果で最高電圧ないし最低電圧の設定電圧範
囲で充放電する状態における実質容量を減少してハイブリッドカーに搭載する。
本発明の請求項5のハイブリッドカーに走行用バッテリを搭載する方法は、ハイブリッドカーに搭載する走行用バッテリ1を、電圧が最高電圧ないし最低電圧の設定電圧範囲で充放電する状態において、最高電圧と最低電圧の中心の電圧に対応するSOCが50%よりも低く40%よりも高くなるようにメモリ効果で最高電圧ないし最低電圧の設定電圧範囲で充放電する状態における実質容量を減少してハイブリッドカーに搭載する請求項1に記載されるハイブリッドカーに走行用バッテリを搭載する。
本発明は、メモリ効果のある走行用バッテリの寿命を長くしながら、走行用バッテリをハイブリッドカーの制御に最適な状態として搭載できる特徴がある。それは、走行用バッテリをハイブリッドカーに搭載する状態で最適なメモリ効果にコントロールして搭載するからである。たとえば、回生制動を大きくするように制御するハイブリッドカーやSOCの小さい領域で充放電して寿命の長い電池にあっては、メモリ効果によって設定電圧範囲で充放電して変化するSOCの範囲を50%よりも小さい領域とし、反対に、モータに供給する電力量を大きくするように制御し、あるいはSOCの大きい領域で寿命の長い電池にあっては、メモリ効果によって、設定電圧範囲で充放電して変化するSOCの範囲を50%よりも大きい領域として、電池の寿命を長く、ハイブリッドカーに最適な状態で充放電できる。
本発明の請求項2の方法は、走行用バッテリの実質容量を定格容量の50%以下に減少してハイブリッドカーに搭載する。この方法によると、ハイブリッドカーに搭載される状態で、走行用バッテリは、メモリ効果によって、設定電圧範囲において充放電されるSOCの範囲が特定され、ハイブリッドカーの制御に適した状態、あるいはニッケル水素電池の特性に適した状態となって、電池の寿命を長くできる。
また、本発明の請求項3の方法は、ハイブリッドカーに搭載する走行用バッテリを、電圧が最高電圧ないし最低電圧の設定電圧範囲で充放電する状態において、SOCの中心が50%となるようにメモリ効果で実質容量を減少してハイブリッドカーに搭載する。この方法は、設定電圧範囲に充放電してSOCの中心を50%とするので、バランスよく充放電し、また50%の近傍で長い寿命に最適に使用できる。
また、本発明の請求項4の方法は、ハイブリッドカーに搭載する走行用バッテリを、電圧が最高電圧ないし最低電圧の設定電圧範囲で充放電する状態において、SOCの中心が50%よりも高く70%よりも低くなるようにメモリ効果で実質容量を減少している。この方法によると、モータに供給する電力量を大きくしながら電池の寿命を長くできる。
さらに、本発明の請求項5の方法は、ハイブリッドカーに搭載する走行用バッテリを、電圧が最高電圧ないし最低電圧の設定電圧範囲で充放電する状態において、SOCの中心が50%よりも低く40%よりも高くなるようにメモリ効果で実質容量を減少してハイブリッドカーに搭載する。この方法によると、回生制動による走行用バッテリの充電容量を大きくしながら、走行用バッテリの寿命を長くできる。
さらに、本発明の請求項6の方法は、制御回路が、電池の充電を制限又は停止する最高電圧を記憶すると共に、この最高電圧を経時的に低下させて、走行用バッテリの充電電流をコントロールする。この方法によると、電池を充放電するSOCの範囲を次第に狭く制限するので、電池の寿命をさらに長くできる。
また、本発明の請求項7の方法は、制御回路が、電池の放電を制限又は停止する最低電圧を記憶すると共に、この最低電圧を経時的に上昇させて、走行用バッテリの放電電流をコントロールする。この方法によっても、電池の寿命をさらに長くできる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するためのハイブリッドカーに走行用バッテリを搭載する方法を例示するものであって、本発明はハイブリッドカーに走行用バッテリを搭載する方法を以下の方法に特定しない。
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
図2は、走行用バッテリ1を搭載するハイブリッドカーのブロック図を示す。この図のハイブリッドカーは、車両を走行させる走行用のモータ3と、このモータ3に電力を供給するニッケル水素電池2からなる走行用バッテリ1と、この走行用バッテリ1を充電する発電機4と、走行用バッテリ1の充放電を電池の電圧を検出してコントロールする制御回路5とを備える。走行用バッテリ1は、インバータ6を介してモータ3と発電機4に接続される。ハイブリッドカーは、エンジン(図示せず)とモータ3で走行する。モータ3は、車両を加速するとき、あるいは低速走行のときに駆動されて、車両を走行させる。モータ3は、走行用バッテリ1から電力が供給される。モータ3を駆動すると、走行用バッテリ1はSOCが減少して電圧が低下する。制御回路5は、走行用バッテリ1の電池電圧を検出して、電圧でモータ3に供給する電力を制御する。また、走行用バッテリ1のSOCが小さくなって電圧が低下すると、発電機4が駆動される。発電機4はエンジンで駆動され、あるいは車両にブレーキをかけるときの回生制動で駆動されて、走行用バッテリ1を充電する。充電される走行用バッテリ1は、電圧が上昇してSOCが大きくなる。制御回路5は、電池電圧を検出して充電電流も制御する。制御回路5は、走行状態からエンジンとモータ3の出力バランスをコントロールし、また、走行用バッテリ1の電圧でモータ3の充放電を制御する。
この制御回路5は、走行用バッテリ1のSOCが設定範囲となるように充放電を制御する。また制御回路5は、走行用バッテリ1の電池電圧を検出して、充放電の電流をコントロールする。走行用バッテリ1の電池電圧を検出する制御回路5は、走行用バッテリ1のトータル電圧を検出し、あるいは走行用バッテリ1を構成する各々のニッケル水素電池2の電圧を検出し、あるいは又複数のニッケル水素電池を直列に接続している電池モジュールの電圧を検出して、走行用バッテリ1の充放電を制御する。
ハイブリッドカーの走行用バッテリは、たとえば10年という極めて長い寿命が要求される。多数の電池を有することから製造コストが高く、交換の経費が極めて高くなるからである。寿命を長くするために、走行用バッテリは、充放電によって変化するSOCの範囲、すなわち実質的に充放電する実質容量を狭い設定範囲に制御している。ところが、この使用条件は、ニッケル水素電池のメモリ効果を助長する使用条件となる。メモリ効果は、同じ設定電圧範囲で充放電しながら、実質的に充放電できる実質容量を小さくする。ニッケル水素電池は、完全に放電された状態と満充電された状態、すなわち、SOCが0%〜100%に変化するように充放電して、メモリ効果を防止できる。ただ、この状態で使用すると走行用バッテリの寿命が短くなる。したがって、ハイブリッドカーは、走行用バッテリの寿命を長くするために、充放電させるSOCの範囲を狭く制限している。このため、車両に搭載される走行用バッテリは、電池をニッケル水素電池とするかぎり、メモリ効果による実質容量の低下を阻止できない。
メモリ効果によって、走行用バッテリは、同じ設定電圧範囲で充放電しながら、実質的に充放電できる実質容量が小さくなる。したがって、従来のハイブリッドカーは、新車の状態から走行用バッテリの実質容量が次第に小さくなる。さらに、メモリ効果で実質容量が小さくなる走行用バッテリは、メモリ効果が発生するまでに充放電させる条件で特性が変化する。すなわち、充放電を許容する設定電圧範囲を同じにしても、充放電できるSOCの範囲が変化する。SOCの大きな領域、いいかえると満充電に近い領域で充放電が繰り返された走行用バッテリは、設定電圧範囲を同じにして変化するSOCの範囲が大きくなる。反対に、SOCの小さい領域で充放電すると、設定電圧範囲を同じにして変化するSOCの範囲が小さくなる。
図1は、メモリ効果でSOCが変化する特性を曲線A、破線B、一点鎖線Cで示している。曲線Aは、最低電圧1.1V〜最高電圧1.4Vの設定電圧範囲で充放電を繰り返してメモリ効果の発生したニッケル水素電池の特性を示している。また、破線Bは、1.4Vの最高電圧を一定にして最低電圧を1.1Vより高くし、電池電圧が最高電圧まで高くなると充電を停止して、電池電圧が最低電圧まで低下するか、あるいは、SOCの20%分が放電されるという条件のいずれかを満たすと放電を停止する充放電を繰り返してメモリ効果の発生したニッケル水素電池の特性を示している。さらにまた、一点鎖線Cは、1.1Vの最低電圧を一定にして最高電圧を1.4Vより高くし、電池電圧が最低電圧まで低くなると放電を停止して、電池電圧が最高電圧まで高くなるか、あるいは、SOCの20%分が充電されるという条件のいずれかを満たすと充電を停止する充放電を繰り返してメモリ効果の発生したニッケル水素電池の特性を示している。この図に示すように、走行用バッテリは、充放電の条件を変更することで、メモリ効果で実質容量が減少した状態において、同じ設定電圧範囲で充放電して、SOCが変化する範囲を変化できる。
メモリ効果で、破線Bで示す特性となった走行用バッテリは、同じ設定電圧範囲で充放電して、SOCの中心を50%よりも高い領域に設定できる。この走行用バッテリは、SOCを0%とする完全放電するまでの放電容量を大きくできることから、モータに供給できる電力量を大きくするように制御するハイブリッドカーに適している。ハイブリッドカーは、アクセルを踏んでエンジンとモータで車両を加速するとき、走行用バッテリからモータに電力を供給して、走行用バッテリを放電する。このとき、モータの出力を長く続ける制御回路は、走行用バッテリの放電電力量が大きくなる。このため、この状態で走行用バッテリを制御するハイブリッドカーは、放電できる電力量が大きくなる。したがって、このハイブリッドカーに搭載される走行用バッテリは、破線Bで示すように、メモリ効果によって、設定電圧範囲で充放電してSOCの中心が50%よりも大きくなるように充放電し、メモリ効果で実質容量の減少した状態としてハイブリッドカーに搭載する。このハイブリッドカーに搭載される走行用バッテリは、電圧を1.4V/セルないし1.1V/セルの設定電圧範囲で充放電する状態において、SOCの中心を50%よりも高く70%よりも低くなるようにメモリ効果で実質容量を減少して、モータの出力を大きくしながら、走行用バッテリの寿命を長くできる。
したがって、モータに供給する電力量を大きくするように制御するハイブリッドカーにあっては、走行用バッテリを、設定電圧範囲で充放電させる状態でSOCの中心を約50%以上であって70%よりも低くし、かつメモリ効果によって実質容量を定格容量の70%以下、好ましくは50%以下、さらに好ましくは30%以下に減少させた後、ハイブリッドカーに搭載する。
走行用バッテリは、メモリ効果によって実質容量を小さくしてハイブリッドカーに搭載するが、実質容量を小さくするほど、ハイブリッドカーに最適な状態で搭載できる。ただ、実質容量を小さくするほど、走行用バッテリを充放電する回数が多くなる。したがって、走行用バッテリは、ハイブリッドカーに搭載するまでの充放電の回数と、要求されるメモリ効果を考慮して、実質容量を最適値としてハイブリッドカーに搭載する。
また、メモリ効果で一点鎖線Cで示す特性となった走行用バッテリは、同じ設定電圧範囲で充放電して、SOCの中心を50%よりも低い領域に設定できる。この走行用バッテリは、SOCを100%とする満充電までの充電容量を大きくできることから、回生制動などにおいて、走行用バッテリの充電容量を大きく、すなわち長い回生制動のエネルギーを効率よく走行用バッテリに蓄えるように制御するハイブリッドカーに適している。ハイブリッドカーは、ブレーキを踏んで回生制動するとき、発電機で走行用バッテリを充電する。このとき、ブレーキを長く踏み続けて、回生制動のエネルギーで走行用バッテリの充電容量を大きくするように制御する制御回路は、走行用バッテリの充電電力量が大きくなる。このため、この状態で走行用バッテリを制御するハイブリッドカーは、充電できる電力量が大きくなる。したがって、このハイブリッドカーに搭載される走行用バッテリは、一点鎖線Cで示すように、メモリ効果によって、設定電圧範囲で充放電してSOCの中心が50%よりも小さくなるように充放電し、メモリ効果で実質容量の減少した状態としてハイブリッドカーに搭載する。
この走行用バッテリは、電圧が1.4V/セルないし1.1V/セルの設定電圧範囲で充放電する状態において、SOCの中心が50%よりも低く40%よりも高くなるようにメモリ効果で実質容量を減少してハイブリッドカーに搭載して、回生制動による走行用バッテリの充電容量を大きくしながら、走行用バッテリの寿命を長くできる。
したがって、回生制動の充電容量を大きくするように制御するハイブリッドカーにあっては、走行用バッテリを、設定電圧範囲で充放電させる状態でSOCの中心を約50%よりも低く40%よりも高くし、かつメモリ効果によって実質容量を定格容量の70%以下、好ましくは50%以下、さらに好ましくは30%以下に減少させた後、ハイブリッドカーに搭載する。
さらにまた、メモリ効果で曲線Aで示す特性となった走行用バッテリは、同じ設定電圧範囲で充放電して、SOCの中心を50%に設定できる。この走行用バッテリは、SOCを0%とするまで完全に放電する放電容量と、SOCを100%とする満充電までの充電容量とをバランスよくできることから、モータに供給する電力量と、回生制動によって走行用バッテリを充電する容量とをバランスよく制御するハイブリッドカーに適している。したがって、モータに供給する電力量と回生制動の充電容量とをバランスよく制御するハイブリッドカーにあっては、走行用バッテリを、設定電圧範囲で充放電させる状態でSOCの中心を約50%とし、かつメモリ効果によって実質容量を定格容量の70%以下、好ましくは50%以下、さらに好ましくは30%以下に減少させた後、ハイブリッドカーに搭載する。
充放電によってニッケル水素電池のSOCが変化する状態を示すグラフである。 走行用バッテリを搭載するハイブリッドカーの一例を示すブロック図である。
符号の説明
1…走行用バッテリ
2…ニッケル水素電池
3…モータ
4…発電機
5…制御回路
6…インバータ

Claims (5)

  1. 車両を走行させる走行用のモータ(3)と、このモータ(3)に電力を供給するニッケル水素電池(2)からなる走行用バッテリ(1)と、この走行用バッテリ(1)を充電する発電機(4)と、前記走行用バッテリ(1)の電池の電圧を検出して、前記走行バッテリ(1)のSOCが設定範囲となるように充放電をコントロールする制御回路(5)とを備えるハイブリッドカーに走行用バッテリを搭載する方法であって、
    前記走行用バッテリ(1)は、メモリ効果によって、最高電圧ないし最低電圧の設定電圧範囲で充放電する状態における実質容量を定格容量の70%以下に減少させた状態でハイブリッドカーに搭載されることを特徴とするハイブリッドカーに走行用バッテリを搭載する方法。
  2. 前記走行用バッテリ(1)が、最高電圧ないし最低電圧の設定電圧範囲で充放電する状態における実質容量を定格容量の50%以下に減少してハイブリッドカーに搭載される請求項1に記載されるハイブリッドカーに走行用バッテリを搭載する方法。
  3. ハイブリッドカーに搭載する前記走行用バッテリ(1)を電圧が最高電圧ないし最低電圧の設定電圧範囲で充放電する状態において、最高電圧と最低電圧の中心の電圧に対応するSOCが50%となるようにメモリ効果で、最高電圧ないし最低電圧の設定電圧範囲で充放電する状態における実質容量を減少してハイブリッドカーに搭載する請求項1に記載されるハイブリッドカーに走行用バッテリを搭載する方法。
  4. ハイブリッドカーに搭載する前記走行用バッテリ(1)を電圧が最高電圧ないし最低電圧の設定電圧範囲で充放電する状態において、最高電圧と最低電圧の中心の電圧に対応するSOCが50%よりも高く70%よりも低くなるようにメモリ効果で最高電圧ないし最低電圧の設定電圧範囲で充放電する状態における実質容量を減少してハイブリッドカーに搭載する請求項1に記載されるハイブリッドカーに走行用バッテリを搭載する方法。
  5. ハイブリッドカーに搭載する前記走行用バッテリ(1)を電圧が最高電圧ないし最低電圧の設定電圧範囲で充放電する状態において、最高電圧と最低電圧の中心の電圧に対応する
    SOCが50%よりも低く40%よりも高くなるようにメモリ効果で最高電圧ないし最低電圧の設定電圧範囲で充放電する状態における実質容量を減少してハイブリッドカーに搭載する請求項1に記載されるハイブリッドカーに走行用バッテリを搭載する方法。
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