JP5078317B2 - ゴム組成物およびこれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

ゴム組成物およびこれを用いた空気入りタイヤ Download PDF

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Description

本発明は、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)を配合したゴム組成物およびこれを用いた空気入りタイヤに関する。
自動車用タイヤに要求される性能は、低燃費、操縦安定性、耐摩耗性、乗り心地性能等多岐にわたり、これらの性能を向上させるために種々の検討が行なわれている。近年、特に転がり抵抗特性の向上により低燃費化することが望まれているが、転がり抵抗特性とグリップ性能とは相反する関係にあるため、転がり抵抗を低減するためにヒステリシスロスを小さくすると、グリップ力は小さくなり制動性能が悪化するという問題が生じる。
この問題を解決するために、たとえば、シリカとシランカップリング剤とを使用し、発熱性を低減させてグリップ性能を向上させる方法が報告されている。しかし、シリカを配合したゴム組成物を用いたタイヤにおいては、走行を重ねるとゴムの剛性が低下し、これにより大幅にグリップ力が低下することが判明している。また、シリカの表面官能基であるシラノール基の水素結合によりシリカ粒子同士は凝集する傾向にあるため、ゴム中へのシリカ粒子の分散が不十分となり、ゴム組成物のムーニー粘度が高くなることによって押し出し性等の加工性が十分得られないという問題がある。
また、近年、環境保護の観点から、タイヤにおいても天然資源の使用が課題となっており、たとえばスターチ複合物を用いることによりウエットグリップ性能を向上させる方法等が提案されている。しかし、この方法においては、スターチ複合物を十分に分散させるために高温での混合工程が必要であり、工程が複雑になるのみでなく、ポリマーの劣化が促進されるという問題がある。
特許文献1には、廃タイヤをはじめとするゴム製品の廃棄物に含まれる加硫ゴム組成物を微生物により分解する方法が提案されている。この方法によれば使用済のタイヤの分解処理が可能であるが、特許文献1においてはタイヤ自体の特性向上については考慮されていない。
一方、同じく環境保護の観点から、微生物等の利用により経時的に分解可能な樹脂、すなわち生分解性の樹脂の開発が進められており、中でも、微生物が菌体内に蓄積するポリエステル構造を有する生分解性樹脂であるポリヒドロキシアルカノエート(PHA)については、微生物の種類や培地組成、培養条件等の制御により種々の組成や構造のものが生産されることが知られており、これまでは、主に物性の改良という観点から産生PHAの組成や構造の制御に関する研究がなされている。微生物から産生するポリマーは、従来のプラスチック材料と同様に溶融加工等によって各種製品の生産に利用することができる。また、該ポリマーは生分解性であって自然界で微生物により分解されるという利点を有しており、従来の多くの有機高分子化合物のように自然環境に残留して環境汚染を引き起こすことがない。しかし、これまでPHAは主に従来のプラスチックの代替物として検討されていたため、ゴムのような柔軟性に乏しく、タイヤ用のゴム組成物に用いることは難しいという問題があった。
特開2004−99738号公報
本発明は上記の課題を解決し、特定のゴム組成物を用いることにより、加工性および耐摩耗性を良好に維持しつつ、転がり抵抗特性およびウエットグリップ性能をバランス良く改善した空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、天然ゴムおよび/またはジエン系ゴムを含むゴム成分の100質量部に対して、下記一般式、
Figure 0005078317
(式中、Rは、二重結合を1つ以上含む炭素数〜22の炭化水素基である)で表される構造単位を1種または2種以上含むポリヒドロキシアルカノエートを0.5〜80質量部の範囲内で含有するゴム組成物に関する。
本発明においては、該ポリヒドロキシアルカノエートの重量平均分子量が500〜20,000の範囲内であることが好ましい。
また、本発明においては、ゴム成分が、アルコキシル基、アルコキシシリル基、エポキシ基、グリシジル基、カルボニル基、エステル基、ヒドロキシ基、アミノ基、シラノール基から選ばれる少なくとも1種の官能基を含有する官能基含有天然ゴムおよび/または官能基含有ジエン系ゴムを含むことが好ましい。
また、本発明においては、ゴム成分がエポキシ化天然ゴムを含むことが好ましい。
また、本発明においては、ゴム成分の100質量部に対して、シリカを5〜150質量部、およびシランカップリング剤を該シリカの含有量に対して1〜20質量%となるようにそれぞれ含有することが好ましい。
本発明はさらに、上記のゴム組成物を用いてなる空気入りタイヤに関する。
本発明においては、特定の構造単位を含むポリヒドロキシアルカノエートを配合したゴム組成物を用いることにより、加工性、耐摩耗性を良好に維持しつつ、転がり抵抗特性、ウエットグリップ性能がバランス良く改善された空気入りタイヤを得ることが可能となる。
本発明のゴム組成物は、天然ゴムおよび/またはジエン系ゴムを含むゴム成分の100質量部に対して、下記一般式、
Figure 0005078317
(式中、Rは、二重結合を1つ以上含む炭素数〜22の炭化水素基である)で表される構造単位を1種または2種以上含むポリヒドロキシアルカノエート(PHA)を0.5〜80質量部の範囲内で含有する。
上記一般式中のRで表される炭化水素基が二重結合を1つ以上含むことにより、PHAが柔軟性を有し、天然ゴムおよび/またはジエン系ゴムとの相溶性が高くなるため、耐摩耗性に優れたゴム組成物が得られる。
本発明においては、上記のRで表される炭化水素基の炭素数が〜22とされる。炭素数が以上であれば、PHAが炭化水素基を有することにより燃費の低減効果が得られ、22以下であれば、未加硫ゴム組成物の製造時の粘度上昇が抑えられ、加工性が良好であるという効果が得られる。炭素数は、さらに3以上とされることが特に好ましく、20以下、さらに18以下とされることが特に好ましい。
本発明において配合されるPHAは、上記一般式で表される構造単位のうち1種のみを含んでも良いが、上記Rで表される炭化水素基が異なる2種以上の構造単位を含んでいても良い。Rで表される炭化水素基のうち好ましいものとしては、二重結合を1つ含む炭化水素基として、CH3(CH25CH=CHCH2−、CH3(CH25CH=CH(CH23−、CH3CH2CH=CHCH2−、CH3(CH23CH=CHCH2−、CH3(CH24CH=CH−、CH3(CH24CH=CH(CH22−、CH3(CH27CH=CHCH2−、CH3(CH27CH=CH(CH23−、CH3(CH29CH=CHCH2−等、二重結合を2以上含む炭化水素基として、CH3(CH24CH=CHCH2CH=CHCH2−、CH3(CH24CH=CHCH2CH=CH(CH23−、CH3CH2CH=CHCH2CH=CH−等、が例示でき、これらの炭化水素基のうち1種または2種以上が含有されることが好ましい。中でも、PHAが、上記一般式中Rで表される炭化水素基として、CH3(CH25CH=CHCH2−、および、CH3(CH25CH=CH(CH23−を含む場合、PHAの柔軟性、PHAと天然ゴムおよび/またはジエン系ゴムとの相溶性が良好となる点で特に好ましい。
本発明においては、PHAが実質的に上記一般式で表される1種または2種以上の構造単位のみからなることが好ましいが、該PHAは、上記一般式のRで表される構造が異なる他の構造単位を有していても良い。このような他の構造単位としては、たとえば、上記一般式のRに相当する構造が二重結合を有しない炭化水素基であるものが挙げられる。この場合、上記一般式を満たす1種または2種以上の構造単位数がPHAを構成する全構造単位数の5%以上、さらに10%以上、さらに15%以上を占めていることが好ましい。この場合、天然ゴムおよび/またはジエン系ゴムとPHAとの相溶性が十分高く、耐摩耗性に優れたゴム組成物が得られる。さらに、PHAが、上記一般式のRで表される構造のみが異なる他の構造単位を有する場合において、上記一般式を満たす1種または2種以上の構造単位数がPHAを構成する全構造単位数の5%以上を占めるとともに、上記一般式を満たす構造単位の炭素数が8〜18の範囲内、および/または、上記一般式のRで表される構造のみが異なる他の構造単位の炭素数が4〜18の範囲内、となるよう調整されることが好ましい。ここで、該他の構造単位は、炭素数4〜18の範囲内のもののみからなることが好ましいが、PHA分子鎖全体の重量平均として上記の範囲内となるものであっても良い。
本発明においては、天然ゴムおよび/またはジエン系ゴムを含むゴム成分の100質量部に対してPHAが0.5〜80質量部の範囲内で配合される。配合量が0.5質量部未満の場合PHAを配合することによる転がり抵抗特性およびウエットグリップ性能の向上効果が十分得られず、80質量部を超える場合PHAの分散性が悪化し、耐摩耗性が十分得られない他加工性も悪化する。PHAの配合量は、3〜60質量部の範囲内、さらに5〜50質量部の範囲内とされることが特に好ましい。
本発明において配合されるPHAの重量平均分子量は、500〜20,000の範囲内であることが好ましい。重量平均分子量が500以上であればPHAがゴム表面にブルームする危険性が少ない。また20,000以下であれば、PHAをゴム組成物中に均一に分散させることができ、耐摩耗性の低下が生じる危険性が少ない。耐摩耗性、転がり抵抗特性、ウエットグリップ性能のバランスの点で、重量平均分子量はさらに500〜15,000の範囲内とされることが好ましい。
配合されるPHAにおける構造単位の分子構造および含有量はガスクロマトグラフや核磁気共鳴装置(NMR)等を用いて評価可能であり、PHAの重量平均分子量はゲル浸透クロマトグラフ(GPC)等を用いて評価可能である。
本発明において配合されるPHAは、たとえばPHAを産生する微生物を用いることにより製造される。PHAを産生する微生物としては、たとえばシュードモナス属に属する微生物が好ましく用いられ、具体的には、Pseudomonas oleovorans、Pseudomonas putida等が挙げられる。
PHAを産生する微生物を用いてPHAを製造する際の炭素源としては、不飽和脂肪酸およびその誘導体が好ましく用いられ、具体的には、炭素数12〜26の長鎖不飽和脂肪酸およびその誘導体、炭素数12〜26の長鎖不飽和脂肪酸から得られるトリグリセライドおよびその誘導体、植物油、動物油、魚油のうち炭素数12〜26の長鎖脂肪酸を含むものまたはこれらの誘導体等が挙げられる。中でも、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の長鎖脂肪酸およびこれらの脂肪酸から得られるトリグリセライド、パーム油、ヤシ油、コーン油、オリーブ油、菜種油、大豆油等の植物油、魚油、鯨油、豚脂、牛脂等の動物油が好ましく用いられる。
PHAの製造方法としては、一般的に用いられる微生物培養方法を採用でき、たとえば、窒素源の制限条件下で培養する方法が挙げられる。具体的には、任意の炭素源存在下で微生物を増殖させた後、PHAの合成原料となる前述の炭素源を与えて培養する方法等により目的のPHAを得ることができる。
得られたPHAは、一般的に用いられる方法により回収できる。具体的には、培養終了後、クロロホルム等のPHAが可溶な有機溶媒により抽出する方法、メタノール等のPHAが不溶の有機溶媒により沈殿回収する方法、アルカリ処理や酵素処理により抽出する方法、細胞粉砕装置等により細胞を粉砕した後PHAを抽出する方法、限外ろ過膜等により分離回収する方法、等が採用され得る。
本発明のゴム成分は、天然ゴムおよび/またはジエン系ゴムを含む。ジエン系ゴムとしては、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム等が挙げられる。これらのゴムは、単独で用いても2種以上を組み合わせて用いても良い。
本発明のゴム成分は、アルコキシル基、アルコキシシリル基、エポキシ基、グリシジル基、カルボニル基、エステル基、ヒドロキシ基、アミノ基、シラノール基から選ばれる少なくとも1種の官能基を含有する官能基含有天然ゴムおよび/または官能基含有ジエン系ゴムを含むことが好ましい。天然ゴムおよび/またはジエン系ゴムがこれらの官能基を含む場合、ゴム成分とPHAとの相溶性が向上するという効果が得られる。ゴム成分がエポキシ化天然ゴムを含む場合、ゴム成分とPHAとの相溶性が特に良好になる点で好ましい。
アルコキシル基、アルコキシシリル基、エポキシ基、グリシジル基、カルボニル基、エステル基、ヒドロキシ基、アミノ基、シラノール基から選ばれる少なくとも1種の官能基は、官能基含有天然ゴム中または官能基含有ジエン系ゴム中に1〜80モル%の範囲内で含まれることが好ましい。官能基の含有量が1モル%以上であれば、ゴム成分とPHAとの相溶性の向上効果が良好に得られ、80モル%以下であれば、未加硫ゴム組成物の製造時の粘度上昇が抑えられ、加工性が良好となる。
天然ゴムおよび/またはジエン系ゴムにアルコキシル基、アルコキシシリル基、エポキシ基、グリシジル基、カルボニル基、エステル基、ヒドロキシ基、アミノ基、シラノール基から選ばれる少なくとも1種の官能基を含有させる方法としては、たとえば、炭化水素溶媒中で、有機リチウム開始剤を用いて重合されたスチレン−ブタジエン共重合体の重合末端に官能基を導入する方法や、天然ゴムまたはジエン系ゴムをクロルヒドリン法、直接酸化法、過酸化水素法、アルキルヒドロペルオキシド法、過酸法等の方法によりエポキシ化する方法等が挙げられる。
また、本発明においては、ゴム成分の100質量部に対して、シリカを5〜150質量部の範囲内、およびシランカップリング剤を該シリカの含有量に対して1〜20質量%の範囲内となるようにそれぞれ含有することが好ましい。シリカの配合量が5質量部以上である場合、走行時のタイヤの発熱が低減されるとともに、良好なウエットグリップ性能と耐摩耗性とが得られる。また150質量部以下である場合、未加硫ゴム組成物の製造時の粘度上昇が抑えられること等によりゴム組成物の製造時の加工性、作業性が良好となる。
シリカとしては、従来ゴム補強用として慣用されているものが使用でき、たとえば乾式法シリカ、湿式法シリカ、コロイダルシリカ等の中から適宜選択して用いることができる。また、窒素吸着比表面積(N2SA)が100〜300m2/gの範囲内、さらに120〜280m2/gの範囲内であるものを用いることが好ましい。シリカのN2SAが100m2/g以上である場合ゴム組成物に対する補強効果が大きい点で好ましく、300m2/g以下である場合ゴム組成物中での該シリカの分散性が良好で、該ゴム組成物の発熱性の増大を防止できる点で好ましい。
本発明のゴム組成物には、好ましくはシランカップリング剤がさらに配合される。シリカの含有量に対してシランカップリング剤の含有量が1質量%以上である場合、シランカップリング剤の配合によるカップリング効果が十分得られる。また20質量%より多くシランカップリング剤を配合してもコスト上昇の割にカップリング効果の上昇は少ない上、シランカップリング剤の含有量が過度に多い場合には、補強性、耐摩耗性がかえって低下する場合があるため、シリカの含有量に対するシランカップリング剤の含有量は20質量%以下とされることが好ましい。該含有量は、2〜15質量部の範囲内とされることが特に好ましい。
シランカップリング剤としては、従来からシリカ充填剤と併用される任意のシランカップリング剤を用いることができる。具体的には、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−メチルジエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−メチルジエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−メチルジエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−メチルジメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−メチルジメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−メチルジエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−メチルジエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(4−メチルジエトキシプロピル)ジスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−メチルジメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(4−メチルジメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
中でも、カップリング効果と製造コストとの両立の面で、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド等が特に好ましく用いられる。これらのシランカップリング剤は、単独で用いても2種以上を組み合わせて用いても良い。
本発明のゴム組成物には、上記のゴム成分、PHA、シリカ、シランカップリング剤の他、カーボンブラック等の充填剤や、軟化剤、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤、老化防止剤、硫黄その他の加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、過酸化物、酸化亜鉛、ステアリン酸等、必要に応じた添加剤が適宜配合され得る。
カーボンブラックが配合される場合、該カーボンブラックの配合量は、ゴム成分100質量部に対してたとえば100質量部以下、さらに1〜80質量部の範囲内とされることが好ましい。カーボンブラックの配合量が100質量部以下であればゴム組成物の調製時の分散性および作業性を悪化させる危険性が少ない。
カーボンブラックとしては、窒素吸着比表面積が、たとえば80〜280m2/gの範囲内、さらに100〜200m2/gの範囲内に設定されたものが好ましく用いられる。窒素吸着比表面積が80m2/g以上であれば該ゴム組成物がタイヤに使用された場合に良好なウエットグリップ性能および耐摩耗性が得られ、280m2/g以下であればゴム組成物を調製する際のカーボンブラックの分散性悪化によるゴム組成物の耐摩耗性の低下が防止される。
本発明のゴム組成物にはシランカップリング剤が配合されるが、用途に応じてその他のカップリング剤、たとえばアルミネート系カップリング剤、チタン系カップリング剤を併用することも可能である。
また、本発明のタイヤ用ゴム組成物には、さらに、クレー、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン等の無機充填剤を単独であるいは2種以上混合して用いることができる。
軟化剤としては、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリンなどの石油系軟化剤、大豆油、パーム油、ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油などの脂肪油系軟化剤、トール油、サブ、蜜ロウ、カルナバロウ、ラノリンなどのワックス類、リノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ラウリン酸などの脂肪酸、などが挙げられる。軟化剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対してたとえば100質量部以下とされることが好ましく、この場合、該ゴム組成物がタイヤに使用された際のウエットグリップ性能を低下させる危険性が少ない。
加硫剤としては、有機過酸化物もしくは硫黄系加硫剤を使用できる。有機過酸化物としては、たとえば、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3あるいは1,3−ビス(t−ブチルパーオキシプロピル)ベンゼン等を使用することができる。また、硫黄系加硫剤としては、たとえば、硫黄、モルホリンジスルフィドなどを使用することができる。これらの中では硫黄が好ましい。
加硫促進剤としては、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド−アミン系またはアルデヒド−アンモニア系、イミダゾリン系、もしくは、キサンテート系加硫促進剤のうち少なくとも一つを含有するものを使用することが可能である。
スルフェンアミド系としては、たとえばCBS(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)、TBBS(N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドなどのスルフェンアミド系化合物などが挙げられる。
チアゾール系としては、たとえばMBT(2−メルカプトベンゾチアゾール)、MBTS(ジベンゾチアジルジスルフィド)、2−メルカプトベンゾチアゾールのナトリウム塩、亜鉛塩、銅塩、シクロヘキシルアミン塩、2−(2,4−ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,6−ジエチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾールなどが挙げられる。
チウラム系としては、たとえばTMTD(テトラメチルチウラムジスルフィド)、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ペンタメチレンチウラムテトラスルフィドなどが挙げられる。
チオウレア系としては、たとえばチアカルバミド、ジエチルチオ尿素、ジブチルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、ジオルトトリルチオ尿素などのチオ尿素化合物などが挙げられる。
グアニジン系としては、たとえばジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、トリフェニルグアニジン、オルトトリルビグアニド、ジフェニルグアニジンフタレートなどのグアニジン系化合物が挙げられる。
ジチオカルバミン酸系としては、たとえばエチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ブチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジアミルジチオカルバミン酸亜鉛、ジプロピルジチオカルバミン酸亜鉛、ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛とピペリジンの錯塩、ヘキサデシル(またはオクタデシル)イソプロピルジチオカルバミン酸亜鉛などが挙げられる。
アルデヒド−アミン系またはアルデヒド−アンモニア系としては、たとえばアセトアルデヒド−アニリン反応物、ブチルアルデヒド−アニリン縮合物、ヘキサメチレンテトラミン、アセトアルデヒド−アンモニア反応物などが挙げられる。
老化防止剤としては、アミン系、フェノール系、イミダゾール系の各化合物や、カルバミン酸金属塩、ワックスなどを適宜選択して使用することが可能である。
さらに、本発明のタイヤ用ゴム組成物には必要に応じて可塑剤を配合することができる。具体的には、DMP(フタル酸ジメチル)、DEP(フタル酸ジエチル)、DHP(フタル酸ジヘプチル)、DOP(フタル酸ジオクチル)、DINP(フタル酸ジイソノニル)、DIDP(フタル酸ジイソデシル)、BBP(フタル酸ブチルベンジル)、DLP(フタル酸ジラウリル)、DCHP(フタル酸ジシクロヘキシル)、無水ヒドロフタル酸エステル、DOZ(アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル)、DBS(セバシン酸ジブチル)、等が挙げられる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物には、スコーチを防止または遅延させるためスコーチ防止剤として、たとえば無水フタル酸、サリチル酸、安息香酸などの有機酸、N−ニトロソジフェニルアミンなどのニトロソ化合物、N−シクロヘキシルチオフタルイミド等を使用することができる。
本発明のゴム組成物を用いてタイヤを製造する方法は特に限定されず、たとえば、本発明のゴム組成物を未加硫の段階で適用されるタイヤの部材の形状に合わせて押出加工し、タイヤ成型機によって加圧してタイヤを得る方法等、通常用いられる方法を採用することができる。
本発明のゴム組成物は、乗用車用、トラック・バス用、重機用等、種々のタイヤに対して好適に適用され得る。図1は、本発明に係る空気入りタイヤの右半分を示す断面図である。タイヤTは、ビード部1とサイドウォール部2とトレッド部3とを有している。さらに、ビード部1にはビードコア4が埋設される。また、一方のビード部1から他方のビード部にわたって設けられ、両端を折り返してビードコア4を係止するカーカス5と、該カーカス5のクラウン部外側の2枚以上のベルトプライよりなるベルト層6とが配置されている。カーカス5とその折返し部5aに囲まれる領域には、ビードコア4の上端からサイドウォール方向に延びるビードエーペックス7が配置される。本発明のゴム組成物は、空気入りタイヤの主としてトレッド部、サイドウォール部、カーカスプライやベルトプライに対して好適に使用され得る。
[実施例]
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<PHAの合成>
炭素源としてオレイン酸を用い、微生物によりPHAを合成させた。シュードモナス・プチダPGA1を、下記に示す初期培地を用いて、30℃で6時間培養した後、供給原液として下記に示すオレイン酸水溶液と硫酸マグネシウム水溶液とを順次加えながらさらに72時間培養した。培養終了後、遠心分離によって菌体を回収し、該菌体を蒸留水およびメタノールで洗浄した。その後、クロロホルムで抽出して目的のPHAを得た。得られたPHAの構造単位としてのモノマーユニットの組成比をガスクロマトグラフ(島津製作所製「GC−14A」)にて評価した。なお、使用カラムは、RESTEK社製「Rtx−200」、測定条件は、初期温度60℃、昇温速度8℃/分、最終温度300℃、30分、である。結果を表1に示す。
また、得られたPHAの分子構造を、核磁気共鳴装置(Varian社製「UNITY INOVA−500」(500MHz))にて評価した。なお、溶媒は重クロロホルムを用い、1H-NMRの測定条件は、パルス幅2.9μsec、繰り返し時間1.95sec、積算回数64回とし、13C−NMRの測定条件は、パルス幅4.0μsec、繰り返し時間15sec、積算回数5000回、とし、NMRスペクトルから前述一般式で表されるPHAのモノマーユニットを帰属した。帰属されたモノマーユニットの炭素数と、前述一般式のRで表される構造は下記の通りである。
(C:6) CH3(CH22
(C:8) CH3(CH24
(C:10) CH3(CH26
(C:12) CH3(CH28−、および、CH3(CH25CH=CHCH2
(C:14) CH3(CH210−、および、CH3(CH25CH=CH(CH23
さらに、得られたPHAの重量平均分子量(Mw)をゲル浸透クロマトグラフ(GPC)(東ソー社製「HLC−8020」)にて評価した。なお、使用したカラムは、東ソー社製「TSKgel GMHXL」、移動相はテトラヒドロフランである。得られたPHAの重量平均分子量は、Mw=13,000であった。
(初期培地)
トータル容量 :3L
(NH42HPO4:3.66g/L
オレイン酸 :15g/L
pH :6.8
pH調整は、2M NH4OH、および2M NaOHを用いて行なった。
(供給原液)
オレイン酸 :15g/L
MgSO4・H2O:5g/L
Figure 0005078317
<ゴム組成物の製造>
表2に示す配合成分のうち硫黄、加硫促進剤を除いた成分を、1.7リットルの密閉型ミキサーを用いて130〜140℃で5分間混練し、マスターバッチを得た。このマスターバッチに硫黄、加硫促進剤を添加し、8インチのオープンロールを用いて50℃で5分間混練し、未加硫ゴム組成物を得た。これをさらに170℃で20分間プレス加硫し、実施例および比較例のゴム組成物を得た。未加硫ゴム組成物および得られたゴム組成物につき、下記の特性評価を行なった。
<加工性>
未加硫ゴム組成物につき、JIS K6300に定められたムーニー粘度の測定法に従って130℃でムーニー粘度(ML1+4)の測定を行ない、下式により定義されるムーニー粘度指数を算出した。ムーニー粘度指数が大きい程、ムーニー粘度が低く、加工性に優れている。
ムーニー粘度指数=(比較例1のML(1+4))/(各実施例または各比較例のML(1+4))×100
結果を表2に示す。
<耐摩耗性>
得られたゴム組成物について、ランボーン摩耗試験機にて、温度20℃、スリップ率20%、試験時間5分間の条件でランボーン摩耗量を測定し、各実施例および各比較例のゴム組成物の容積損失を計算し、下式により定義される摩耗指数を算出した。指数が大きい程耐摩耗性に優れる。
摩耗指数=(比較例1の容積損失)/(各実施例または各比較例の容積損失)×100
結果を表2に示す。
<転がり抵抗特性>
得られたゴム組成物について、粘弾性スペクトロメーター「VES」(岩本製作所製)を用いて、温度70℃、初期歪み10%、動歪み2%の条件下で各実施例および各比較例のゴム組成物のtanδを測定し、下式により定義される転がり抵抗指数を算出した。転がり抵抗指数が大きい程転がり抵抗特性が優れる。
転がり抵抗指数=(比較例1のtanδ)/(各実施例または各比較例のtanδ)×100
結果を表2に示す。
<ウエットグリップ性能>
得られたゴム組成物について、スタンレー社製のポータブルスキッドテスターを用い、ASTM E303−83の方法に従ってウエットスキッドの測定を行ない、下式により定義されるウエットスキッド指数を算出した。ウエットスキッド指数が大きい程ウエットグリップ性能に優れる。
ウエットスキッド指数=(各実施例または各比較例の測定値)/(比較例1の測定値)×100
結果を表2に示す。
Figure 0005078317
注1:天然ゴムは、RSS♯3である。
注2:エポキシ化天然ゴムは、Kumplan Guthrie Berhad社(マレーシア)製の「ENR−50」(エポキシ化率:50モル%)である。
注3:SBRは、JSR社製の「SBR1502」(スチレン単位量:23.5質量%)である。
注4:官能基含有SBRは、旭化成(株)製のヒドロキシル(OH)基含有スチレンブタジエンゴム「アサプレンE10」(スチレン単位量:39質量%)である。
注5:シリカは、デグッサ社製の「Ultrasil VN3」(N2SA:210m2/g)である。
注6:シランカップリング剤は、デグッサ社製の「Si266」(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)(lの平均値:2.2)である。
注7:アロマオイルは、(株)ジャパンエナジー製の「JOMOプロセスX140」である。
注8:老化防止剤は、大内新興化学工業(株)製の「ノクラック6C」(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)である。
注9:ステアリン酸は、日本油脂(株)製である。
注10:酸化亜鉛は、三井金属鉱業(株)製の「亜鉛華1号」である。
注11:硫黄は、鶴見化学(株)製の「粉末硫黄」である。
注12:加硫促進剤TBBSは、大内新興化学工業(株)製の「ノクセラーNS」(N−第三−ブチル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド)である。
注13:加硫促進剤DPGは、大内新興化学工業(株)製の「ノクセラーD」(N,N’−ジフェニル・グアニジン)である。
表2に示す結果より、特定の構造単位を含むPHAを含有するゴム組成物を用いた実施例1〜3においては、PHAを含有しない他は実施例1〜3とそれぞれ同様の配合成分を有するゴム組成物を用いた比較例1〜3と比べて、同等またはそれ以上のムーニー粘度指数および摩耗指数を維持しつつ、転がり抵抗指数およびウエットスキッド指数が向上している。よって、本発明のゴム組成物を用いることにより、加工性および耐摩耗性を維持しつつ、転がり抵抗特性およびウエットグリップ性能が向上された空気入りタイヤを得ることができることが分かる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明においては、特定の構造単位を含むポリヒドロキシアルカノエート(PHA)を配合したゴム組成物を、たとえば空気入りタイヤのトレッド部、サイドウォール部、カーカスプライ、ベルトプライ等に対して用いることにより、加工性、耐摩耗性を良好に維持しつつ、転がり抵抗特性、ウエットグリップ性能がバランス良く改善された空気入りタイヤを得ることが可能となる。
本発明に係る空気入りタイヤの右半分を示す断面図である。
符号の説明
T タイヤ、1 ビード部、2 サイドウォール部、3 トレッド部、4 ビードコア、5 カーカス、5a 折返し部、6 ベルト層、7 ビードエーペックス。

Claims (6)

  1. 天然ゴムおよび/またはジエン系ゴムを含むゴム成分の100質量部に対して、下記一般式、
    Figure 0005078317
    (式中、Rは、二重結合を1つ以上含む炭素数〜22の炭化水素基である)
    で表される構造単位を1種または2種以上含むポリヒドロキシアルカノエートを0.5〜80質量部の範囲内で含有するゴム組成物。
  2. 前記ポリヒドロキシアルカノエートの重量平均分子量が500〜20,000の範囲内である、請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記ゴム成分が、アルコキシル基、アルコキシシリル基、エポキシ基、グリシジル基、カルボニル基、エステル基、ヒドロキシ基、アミノ基、シラノール基から選ばれる少なくとも1種の官能基を含有する官能基含有天然ゴムおよび/または官能基含有ジエン系ゴムを含む、請求項1に記載のゴム組成物。
  4. 前記ゴム成分がエポキシ化天然ゴムを含む、請求項1に記載のゴム組成物。
  5. 前記ゴム成分の100質量部に対して、シリカを5〜150質量部、およびシランカップリング剤を前記シリカの含有量に対して1〜20質量%となるようにそれぞれ含有する、請求項1に記載のゴム組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物を用いてなる空気入りタイヤ。
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