JP5077960B2 - 屋外鋼構造物の塗膜形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は屋外鋼構造物の塗膜形成方法に関し、特に屋外鋼構造物に塗装された塗膜及び塗膜下素地の状態を診断し、再塗装する場合に適用して有用なものである。
屋外に配設された各種構造物の外壁は、美観的な観点だけではなく、例えば石油タンクなどの金属製の構造物の場合には外壁素材を保護するという観点からも、塗装が重要な役割を果たしている。外壁に塗装された塗膜は、時間の経過とともに劣化する。この結果、構造物の美観が損なわれるだけではなく、塗膜を通して腐食因子が浸透することにより構造物の素地金属が腐食し、更に腐食が進行すると、塗膜が剥離する。このような状態を放置すると、美観上の問題だけではなく、構造物の寿命を短くすることにもなるので、塗膜及び塗膜下素地の劣化が進行しないうちに補修や再塗装を行う必要がある。
一方、実際に塗膜の補修や再塗装が必要であるか否かの判断は難しく、経験豊富な塗装業者に判断を仰がなければならない場合が多かった。そこで、構造物の塗膜面を撮像して得た画像データを画像処理して塗膜の劣化状態を評価し、その劣化状態から得られた診断結果を出力する技術がある(例えば、特許文献1参照)。このような技術によれば、予め定めた評価基準により劣化状態の評価が行われるため、バラツキなく診断することができる。
また、上述したような技術による塗膜の劣化状態の診断は、構造物の所定の基準面積に占める塗膜面の剥がれやさび部分の合計面積の比率に基づいている。すなわち、構造物から一つの画像データを得て、その画像データ中の剥がれ部分等の比率を元に塗膜の劣化状態を診断している。
ここで、屋外に配設された構造物の塗膜は、現実には、全体的に均一な条件の下で劣化しているわけではない。例えば、構造物には、雨水があたり易い部分、水が溜まり易い部分、直射日光に晒され劣化し易い部分等があり、部分毎に環境的な条件が異なっている。また、もともとの素地が不均一であることにより構造物に不均一な劣化が生じることもある。これらのことから、構造物の全面が均一に劣化することは殆どない。
上述した技術では、一つの画像データに構造物全体を撮像して診断するため各部分の正確な診断を行い得ないという問題がある。例えば、部分的には補修が必要であるにもかかわらず、全体的にみれば塗膜は良好である、という診断がなされる場合もある。
また、厚膜のエポキシ樹脂塗料やガラスフレークを配合したビニルエステル樹脂系塗料のような、強靱で厚膜型の塗装系に時々見受けられるように、外観上は健全に見えても塗膜下で劣化が開始している場合がある。そのような場合に画像データに基づく診断のみ行うと、このような劣化を発見できず、塗膜下で劣化が進行し、その結果構造物の強度低下を招き、危険な事態となりかねない。
さらには、不適切な塗膜診断を行い、補修・塗り替えを行えば再劣化を招き、無駄なコストがかかることになる。
特開2005−283519号公報
本発明は、かかる事情に鑑み、屋外鋼構造物の塗膜及び塗膜下素地の状態を正確に診断し、劣化した箇所を適切に補修や塗り替えを行うことができる屋外鋼構造物の塗膜形成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の第1の態様は、屋外鋼構造物の塗膜が設けられた領域を区分したものである複数の診断領域ごとに、塗膜及び塗膜下素地の状態を数値化する複数の調査手段を実施することにより塗膜及び塗膜下素地の状態を数値化したものである調査結果を取得する第1工程と、塗膜及び塗膜下素地の劣化状態を判定する判定基準に前記調査結果が適合するか否かに基づいて、前記調査手段ごとの前記劣化状態を判定することを前記各診断領域について行う第2工程と、前記診断領域ごとについて、前記調査手段ごとの劣化状態に所定の重み付け係数をそれぞれ乗じ、加算したものである総合点を算出し、当該総合点が所定の閾値を超えているか否かに基づいて、前記診断領域の塗膜及び塗膜下素地の劣化状態を表す総合判定を算出する第3工程と、前記総合判定により補修を必要とする程度に劣化しているとされた前記診断領域に対して素地調整を行い、下塗り塗料を塗装し、前記診断領域又は屋外鋼構造物の塗膜が設けられた領域全体に上塗り塗料を塗装する第4工程とを備えることを特徴とする屋外鋼構造物の塗膜形成方法にある。
かかる第1の態様では、複数の診断領域に区分したことで、各診断領域に適した調査手段を実施することができるので、屋外鋼構造物の設置場所や他の構造物との位置関係等の要因に左右されずに塗膜及び塗膜下素地の劣化状態を正確に診断できる。そして、この劣化状態に基づいた総合判定から診断領域に塗装を行うので、劣化した箇所を適切に補修できる。特に、外壁面の塗膜及び塗膜下素地は全体的には良好であるが、或る診断領域は劣化しているような場合に有用である。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載する屋外鋼構造物の塗膜形成方法において、前記複数の調査手段は、診断領域のうち劣化した面積の比率である劣化面積率の目視による測定、前記劣化面積率の画像処理による解析、塗膜下金属腐食診断装置による電気化学的測定、塗膜の化学分析、塗膜の膜厚測定、及び塗膜の付着性測定からなる群から選択される少なくとも2種以上であることを特徴とする屋外鋼構造物の塗膜形成方法にある。
かかる第2の態様では、光学的、電気化学的、機械的な観点から塗膜の状態を調査できる。
本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様に記載する屋外鋼構造物の塗膜形成方法において、前記第4工程では、前記総合判定により補修を必要とする程度に劣化しているとされた前記診断領域に対して素地調整を行い、下塗り塗料を塗装した後、屋外鋼構造物の塗膜が設けられた領域全体に中塗り塗料を塗装し、上塗り塗料を塗装することを特徴とする屋外鋼構造物の塗膜形成方法にある。
かかる第3の態様では、中塗り塗料を塗装することにより、下塗り塗装部及び下塗り塗料を塗装しない部分に対する上塗り塗料の付着性を向上させるとともに、上塗りの隠蔽力、平滑性を向上させることができる。
本発明の第4の態様は、第1〜第3の何れか一つの態様に記載する屋外鋼構造物の塗膜形成方法において、前記第4工程では、前記総合判定により補修を必要とする程度に劣化しているとされた前記診断領域に対して素地調整を行い、この素地調整を行った診断領域以外の診断領域を面あらしして、素地調整を行った部分に下塗り塗料を塗装した後、屋外鋼構造物の塗膜が設けられた領域全体に中塗り塗料を塗装し、上塗り塗料を塗装することを特徴とする屋外鋼構造物の塗膜形成方法にある。
かかる第4の態様では、旧塗膜に対する中塗り塗料の付着性をさらに向上させることができる。
なお、本発明の第1及び第3、第4の態様における下塗り塗料は必要な膜厚をつけるため、複数回塗装してもよい。
本発明の第5の態様は、第1〜第4の何れか一つの態様に記載する屋外鋼構造物の塗膜形成方法において、前記屋外鋼構造物は、タンク、橋梁、送電鉄塔、船舶及び建設用鉄骨からなる群から選択される少なくとも1つであることを特徴とする屋外鋼構造物の塗膜形成方法にある。
かかる第5の態様では、タンク、橋梁、送電鉄塔、船舶及び建設用鉄骨に対して良好に再塗装、補修することができる。
本発明によれば、屋外鋼構造物の塗膜及び塗膜下素地の状態を正確に診断し、劣化した箇所を適切に補修や塗り替えを行うことができる屋外鋼構造物の塗膜形成方法が提供される。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、本実施形態の説明は例示であり、本発明は以下の説明に限定されない。
〈実施形態1〉
図1は、実施形態1に係る屋外鋼構造物の塗膜形成方法のフローを示す図である。
図1に示すように、まず、屋外鋼構造物の塗膜が設けられた領域を区分したものである複数の診断領域ごとに、塗膜及び塗膜下素地の状態を数値化する複数の調査手段を実施して、その調査結果を取得する(ステップS1)。
屋外鋼構造物とは、屋外に設置され、塗膜が塗布される被塗布部が鋼製である構造物のことをいう。また、ここでいう鋼とは、耐候性鋼などの低合金鋼も含むものである。図2は、本実施形態に係る屋外鋼構造物の一例である貯蔵タンクの概略図である。図示するように、貯蔵タンク1は、円柱状に形成され、その外壁面には塗装により塗膜が形成されている。貯蔵タンク1の外壁面には、診断領域が決められている。診断領域とは、貯蔵タンク1の塗膜が設けられた領域を複数に区分したものである。本実施形態では、貯蔵タンク1は9つの診断領域に区分され、各診断領域には「1」〜「9」の番号が付されている。
調査手段は、屋外鋼構造物の塗膜及び塗膜下素地の状態を数値化するものであり、この数値を調査結果という。塗膜の状態を数値化するとは、塗膜の各種特性、例えば、剥がれ、ふくれ、さびの程度、塗膜の膜厚、塗膜の組成、付着性など物理的性質や、塗膜の抵抗や容量など電気的性質の測定値を得ることをいい、塗膜下素地の状態を数値化するとは、塗膜と素地界面の分極抵抗あるいは分極容量など電気化学的性質の測定値を得ることをいう。調査手段としては、塗膜及び塗膜下素地の状態の程度を数値化することができるものであれば特に限定されないが、例えば次の調査手段を用いることができる。
(1)目視:塗装業者が、目視により塗膜のさびた部分、ふくれた部分又は剥がれた部分を調査し、これらの部分の合計面積が診断領域の面積に占める比率を見積もる。この比率を劣化面積率という。
(2)画像処理解析:例えばデジタルカメラなどの撮像手段により貯蔵タンク1を撮像し、これにより得られた貯蔵タンクの画像データを情報処理装置に画像処理解析させて劣化面積率を算出する。
(3)塗膜下腐食測定:腐食診断装置を用いて診断領域の塗膜抵抗、塗膜容量、塗膜下素地の分極抵抗、塗膜下素地の分極容量のデータを取得する。腐食診断装置としては、例えば特許第3051153号でいう塗膜下腐食測定装置を用いる。これらのデータから塗膜の劣化状況及び塗膜下素地の腐食状況が分かる。
(4)塗膜の化学分析:診断領域の塗膜断面の観察を行うことで、塗装履歴を得る。塗装履歴とは、塗膜の種類や回数などである。また、FT−IR(赤外線吸収スペクトル法)により塗膜の樹脂系を特定する。
(5)塗膜の膜厚測定:電磁式膜厚測定器を用いて、塗膜の膜厚を測定する。
(6)塗膜の付着性調査:アドヒージョンテスタ(JIS K 5600-5-7に準じる方法)又はクロスカット試験(JIS K 5600-5-6に準じる方法)により付着性を調査する。
このような複数の調査手段を、診断領域ごとに実施し、その調査結果を取得する。なお、必ずしも全ての診断領域に対して、上記(1)〜(6)の調査手段の全てを実施する必要はなく、各診断領域に対して、少なくとも2つ以上の調査手段を実施すればよい。
図1に戻り、次に、塗膜及び塗膜下素地の劣化状態を判定する判定基準に調査結果が適合するか否かに基づいて、各診断領域について調査手段ごとの劣化状態を判定する(ステップS2)。
劣化状態とは、塗膜がさびや剥がれなどにより補修や再補修が必要となるほどに劣化しているか否かを示す情報であり、判定基準とは、調査結果に対して定められた塗膜の劣化状態と調査結果との対応関係のことをいう。判定基準に調査結果が適合するか否かに基づいて劣化状態を判定するとは、調査結果に対応する劣化状態を判定基準から導き出すことをいう。
例えば、前記調査手段(1)の目視に関する判定基準としては、「劣化面積率が15%以上」という調査結果と、「1(劣化している)」という劣化状態との対応を挙げることができる。このような判定基準を調査手段ごとに定めておく。そして、実際に目視による調査を行って得られた調査結果が「劣化面積率20%」であったとすると、上記判定基準に対応するので、目視による調査によれば塗膜は「1(劣化している)」という判定をすることになる。
このような劣化状態の判定を実施した調査手段ごとに行う。すなわち、一つの診断領域について6つの調査手段を実施すれば、6つの劣化状態が得られることになる。そして、この劣化状態の判定を、全ての診断領域について実施する。
なお、劣化状態は、「1(劣化した状態)」と「0(劣化していない状態)」という二値であってもよいし、「0.8(やや劣化した状態)」や「0.3(あまり劣化していない状態)」など複数段階であってもよい。また、判定基準としては、例えば、調査結果が或る閾値を超えたか否かにより劣化状態を判定するものであってもよいし、調査結果が或る数値範囲に属しているか否かにより劣化状態を判定するものであってもよい。
次に、診断領域ごとについて、調査手段ごとの劣化状態に所定の重み付け係数をそれぞれ乗じ、加算したものである総合点を算出し、当該総合点が所定の閾値を超えているか否かに基づいて、診断領域の塗膜及び塗膜下素地の劣化状態を表す総合判定を算出する(ステップS3)。
詳言すると、第2工程で判定した調査手段ごとの各劣化状態に、所定の重み付け係数を乗じ、これらを加算して総合点を算出する。総合点が所定の閾値を超えている場合、総合判定は「診断領域は劣化している」となり、閾値を超えていない場合、総合判定は「診断領域は劣化していない」となる。すなわち、第2工程では調査手段ごとの劣化状態を判定したが、第3工程では、診断領域の総合的な塗膜及び塗膜下素地の劣化状態を判定する。
なお、所定の閾値は1つに限られず、複数設定してもよい。例えば「総合点が2を超えたら劣化度大」、「総合点が1を超え2以下ならば劣化度中」、「総合点が1以下ならば劣化していない」となるよう閾値を用いてもよい。
次に、総合判定により補修を必要とする程度に劣化しているとされた診断領域に対して素地調整を行い、下塗り塗料を塗装し、貯蔵タンク1全体を上塗り塗料で塗装する(ステップS4)。またこのとき必要に応じて、面あらし、中塗り塗装を行う。
素地調整とは、塗装に先立ち、貯蔵タンク1の鋼面が現れるように旧塗膜を除去したり、旧塗膜の付着物を除去する工程をいう。素地調整後は、診断領域に下塗り塗料を塗装する。下塗り塗料としては、防錆性を有し、鋼材に対する付着性が高い塗料を用いる。これにより、貯蔵タンク1の鋼面をさびから保護することができる。
その後、貯蔵タンク1全体を、上塗り塗料で塗装する。これにより、素地調整を施した診断領域とそれ以外の診断領域との境目で色調が異なることが生じず、貯蔵タンク1の美観を保てる。また、上塗り塗料としては、耐候性を有する塗料を用いる。これにより長期間に亘り保護機能を維持することができる。
また、下塗り塗料塗装部以外の塗膜が設けられた領域、すなわち、素地調整を行った診断領域以外の診断領域に面あらしを行う。面あらしの方法としては、ワイヤブラシ、サンドペーパー、スチールたわしなどによる方法が挙げられる。これにより、旧塗膜に対する上塗り塗料の付着性が向上する。
また、下塗り塗料の塗装後に、塗膜が設けられた領域全体、すなわち貯蔵タンク1の塗膜が設けられた領域全体に中塗り塗料を塗装し、その後上塗り塗料を塗装してもよい。この中塗り塗料により、下塗り塗料あるいは旧塗膜と上塗り塗料との付着性をさらに向上させることができる。
なお、下塗り塗料、中塗り塗料及び上塗り塗料の塗装方法は、スプレー塗装が好ましいが、特に限定されない。例えば、診断領域が狭隘部などの場合には、ハケやローラーによる塗装を用いることができる。
以下、上記に説明した屋外鋼構造物の塗膜形成方法の具体例を示す。表1に、第1工程を行って得られた調査結果を示す。
[表1]
Figure 0005077960
表1に示すように、診断領域ごとに、「目視による劣化面積率」(前記調査手段(1)により得られたもの)、「画像処理による劣化面積率」(前記調査手段(2)により得られたもの)、「分極抵抗」(前記調査手段(3)の塗膜下腐食測定により得られたもの)、「付着性」(前記調査手段(6)の塗膜の付着性調査により得られたもの)、及び「膜厚」(前記調査手段(5)の塗膜の膜厚測定により得られたもの)の調査結果が示されている。
なお、表1の空欄が示すように、必ずしも全ての診断領域で全ての調査手段を実施する必要はない。
次に、第2工程を行う。表2に、劣化状態を判定する判定基準を示す。
[表2]
Figure 0005077960
表2に示すように、調査手段毎に、判定基準が設定されている。例えば「目視による劣化面積率」の場合、その調査結果が「15%以上」であるならば、その調査手段の対象の診断領域の塗膜は「劣化している」と判定されることになる。
表2の判定基準に表1の調査結果が適合するか否かに基づいて、調査手段ごとの劣化状態を判定することを、各診断領域について行う。表3に各診断領域における調査手段ごとの劣化状態を示す。表中の劣化状態の「1」は劣化していることを意味しており、「0」は劣化していないことを意味している。
[表3]
Figure 0005077960
次に、第3工程を行う。ここで、「目視による劣化面積率から得られた劣化状態」をX、「画像処理による劣化面積率から得られた劣化状態」をX、「分極抵抗から得られた劣化状態」をX、「付着性から得られた劣化状態」をX、「膜厚から得られた劣化状態」をXとすると、総合点Yは次の式で求まる。なお下記式中a〜eは所定の重み付け係数である。
Figure 0005077960
ここでは、目視・画像処理による劣化面積率及び分極抵抗について比重を大きくすべく、所定の重み付け係数は「a、b及びcについては2」、「d及びeについては1」とする。その結果、各診断領域「1」〜「9」の総合点Y〜Yは次の通りとなる。
Figure 0005077960
これらの総合点Y〜Yから総合判定を算出するための所定の閾値として複数の閾値t〜tを用いる。すなわち、総合点が0以上t未満であるならば総合判定は「健全」、t以上t未満であるならば総合判定は「劣化度小」、t以上t未満であるならば総合判定は「劣化度中」、t以上であるならば総合判定は「劣化度大」とする。tは「1.5」、tは「3」、tは「4.5」とした。
表4に、これらの閾値に基づいてY〜Yから算出した総合判定を示す。同表に示すように、診断領域「1」、「2」、「9」が劣化している。
[表4]
Figure 0005077960
なお、所定の重み付け係数は、前記診断領域に塗布された塗膜の種類に応じて決定してもよい。例えば、アルキド系のような弱い塗膜では、表面にさびなどの劣化が出易いため、劣化面積率に係る係数を大きく設定する。一方、エポキシ系のような強い塗膜や厚膜の塗装系では表面に劣化が表れず、塗膜下で剥離が進行することがあるので、分極抵抗に係る係数を大きく設定する。これにより、塗膜に合わせて適切な総合判定をすることができる。
次に、第4工程を行う。すなわち、総合判定で「劣化度大」と判定された診断領域「1」と、総合判定で「劣化度小」と判定された診断領域「2」と、「劣化度中」と判定された診断領域「9」とについて、素地調整を実施し、該素地調整を行った診断領域に対して下塗り塗料の塗装を、それ以外の診断領域に面あらしを実施し、貯蔵タンク1全体に中塗り塗料の塗装、及び上塗り塗料の塗装を行う。表5〜表10に、塗装系を例示する。
[表5]塗装系1
Figure 0005077960
[表6]塗装系2
Figure 0005077960
[表7]塗装系3
Figure 0005077960
[表8]塗装系4
Figure 0005077960
[表9]塗装系5
Figure 0005077960
[表10]塗装系6
Figure 0005077960
例示した塗装系のうち診断領域に適用するものを選択する際には、既に塗装された塗膜(旧塗膜)の塗装系と、素地調整の種別により、(社)日本道路協会編「鋼道路橋塗装便覧」、「鋼道路橋塗装・防食便覧」などを参考にする。なお、旧塗膜の塗装系は、前記調査手段(4)の塗膜の化学分析により知ることができる。
表11に示すように、素地調整の種別は、その作業内容及び作業方法の違いにより4種類に分類されている。
[表11]
Figure 0005077960
これらの素地調整は、診断領域の塗膜の劣化の程度に応じて選択される。すなわち、第3工程で算出した総合判定に基づいて適用する素地調整の種別が定まる。表12に、総合判定と素地調整の種別との対応を例示する。
[表12]
Figure 0005077960
表4に示すように、診断領域「1」は、第3工程で算出した総合判定が「劣化度大」であったので、表12に示す素地調整「1種」又は「2種」が対応し、診断領域「9」は、総合判定が「劣化度中」であったので、素地調整「3種」が対応し、診断領域「2」は、「劣化度小」であったので素地調整「4種」が対応する。
したがって、診断領域「1」、「9」、「2」にそれぞれ適した素地調整を施し、それ以外の診断領域全面に面あらしを施した後、診断領域「1」、「9」、「2」に下塗りを塗装した後、中塗り、上塗りを全面に塗装する。
このような屋外鋼構造物の塗膜形成方法によれば、補修が必要とされた診断領域は、素地調整によりさびや旧塗膜が除去され、防錆性や耐候性を有する塗膜が形成されるため、貯蔵タンク1の外壁素材である鋼面が保護される。そして貯蔵タンク1全体に同一の中塗り塗料及び上塗り塗料を塗装するので、診断領域の色調が貯蔵タンク1全体の色調と異なってしまうことが無く、貯蔵タンク1の美観が保たれる。
本発明に係る屋外鋼構造物の塗膜形成方法では、診断対象の貯蔵タンク1の外壁面を診断領域に区分し、診断領域毎に調査手段を実施して調査結果を取得し、この調査結果が判定基準に適合するか否かにより当該診断領域の塗膜の劣化状態を判定し、劣化状態から診断領域毎に総合判定を算出し、この総合判定に基づいた塗装系を用いて貯蔵タンク1を再塗装・補修する。
一方、構造物は、部分毎に環境的な条件が異なることから、全体的には良好な塗膜であっても、部分的には劣化しているということがあり得る。このような場合でも、構造物の外壁面を区分した診断領域の塗膜及び塗膜下素地の劣化状態を判定するので、部分的にさびや剥がれ等が生じた塗膜を見逃すことなく劣化状態を判定することができる。ちなみに、例えばデジタルカメラで貯蔵タンク1の外壁面全体を撮像した画像データを画像処理して劣化面積率を得る場合、劣化した部分が存在しても、外壁面の全体が良好であると判断してしまうが、本発明の屋外鋼構造物の塗膜形成方法ではこのようなことはない。
また、各診断領域に複数の調査手段を実施して得られた調査結果から各診断領域の総合判定を算出した。これにより、例えば、構造物の設置場所や他の構造物との位置関係、構造物の形状により、或る調査手段は実施し難い診断領域であったとしても、他の調査手段を実施することで当該診断領域の調査結果を取得し、劣化状態を判定することができる。例えば、貯蔵タンク1の診断領域「4」「7」の前に遮蔽物があるため、当該診断領域は、デジタルカメラでは調査し難くても、塗膜下腐食測定のように電気化学的な測定手段塗膜診断ならば容易に調査できる場合等である。要するに、本実施形態に係る屋外鋼構造物の塗膜形成方法は、複数の診断領域に区分したことで、各診断領域に適した調査手段を実施することができるので、構造物の設置場所や他の構造物との位置関係等の要因に左右されずに塗膜の劣化状態を判定し、適切な塗装を行えるという柔軟性を有している。
〈実施形態2〉
実施形態1では、旧塗膜の塗装系と、素地調整の種別とに基づいて塗装系を選択したが、これに限定されず、種々の基準を用いて塗装系を選択するようにしてもよい。このような基準としては、新たな塗装に用いる塗料の性質や、塗装工程の種別などである。このように、種々の基準に対応して塗装系を選択できるようにしておくと、顧客の塗装に対する要望に柔軟に対応することができる。
表13に、素地調整の種別と旧塗膜の塗装系に、「過去に既に塗装された旧塗膜の種類」、「旧塗膜と同じものが補修塗装されるか否か」、「環境対応の塗装であるか否か」、「省工程の塗装工法であるか否か」及び「高耐久の塗装であるか否か」を加え、これらに対応する塗装系を例示する。
[表13]
Figure 0005077960
表13に示すように、旧塗膜の塗装系として「フタル酸系」、「塩化ゴム系」がある。同様に、「旧塗膜と同じものが補修塗装されるか否か」、「環境対応の塗装であるか否か」、「省工程の塗装工法であるか否か」及び「高耐久の塗装であるか否か」については、「○」「×」の何れかである。また、塗装系の「1−1−1」のような表記は、表5〜表11に例示したような塗装系を特定するための番号である。
例えば、実施形態1に説明したように、或る診断領域の総合判定が「劣化度大」であることから素地調整の種別を「1種」とし、旧塗膜の塗装系が「フタル酸系」であるとする。そして、例えば、顧客が、旧塗膜と同じ補修を希望せず、環境対応の塗装を希望し、省工程の塗装を希望し、高耐久の塗装を希望したとする。この場合、表13から、「1−1−7」で特定される塗装系を選択することとなる。
このように、種々の基準で塗装系を選択することにより、顧客の要望を加味した塗装を行うことができる。
〈実施形態3〉
実施形態1、実施形態2に係る屋外鋼構造物の塗膜形成方法では、9個の診断領域に区分し、その数、大きさ、位置、形状は固定的であったが、これに限定されず、劣化状態に応じて変更してもよい。
例えば、最初に9つの診断領域(初期診断領域)に区分し、それぞれの劣化面積率を取得する。そして、劣化面積率が所定値以上である初期診断領域について再度区分する。そして、再区分後の診断領域について、実施形態1と同様に、第1〜第4工程を行う。再区分の仕方は、数、位置、大きさ、形状について適宜設定すればよいが、特に、劣化面積率が所定値以上である初期診断領域を他の初期診断領域よりも相対的に細かく区分することが好ましい。これにより、劣化の程度が大きい箇所は、細かい診断領域が設定され、劣化の程度が小さい箇所は、大きな診断領域が設定される。このため、劣化の程度が大きい箇所は、各調査手段により重点的に調査され、劣化の程度が小さい箇所は簡略的に調査できる。これにより、塗膜及び塗膜下素地の劣化状態を精度よく判断できる。
〈他の実施形態〉
上述した実施形態1〜実施形態3では、各診断領域に調査手段を1回実施して得られた1つの調査結果について、劣化状態等を判定していたが、各診断領域に調査手段を複数回実施して得られた複数の調査結果に基づいて、劣化状態等を判定してもよい。表14に、診断領域「1」について調査手段を2回実施して得られた調査結果を例示する。
[表14]
Figure 0005077960
このような場合は、調査結果毎に劣化状態を算出し、調査結果毎に劣化状態から総合点を算出する。その後、例えば、調査結果毎の総合点の平均を取る。そして、この平均が所定の閾値を超えるか否かに基づいて総合判定を算出することができる。
また、鋼構造物として円柱状の貯蔵タンク1を例に説明したが、もちろん貯蔵タンクに限定されるものではなく、本発明に係る屋外鋼構造物の塗膜形成方法は、タンク、橋梁、送電鉄塔、船舶及び建設用鉄骨など種々の屋外に設置された鋼構造物に広く適用し得るものである。
なお、本発明に係る屋外鋼構造物の塗膜形成方法の第1工程〜第3工程は、コンピュータを用いて実現してもよい。すなわち、診断領域ごとに、各調査手段を実行して表1に示した調査結果をコンピュータに入力し、電子データとしてコンピュータに記憶させる。そして、コンピュータに、表2に示したような判定基準を予め記憶させておき、調査結果と判定基準とを比較演算させ、表3に示したような調査手段ごとの劣化状態を判定させる。次に、コンピュータに、診断領域ごとに、表4に示したように、劣化状態と所定の重み付け係数とから総合点を算出させ、総合点と所定の閾値とから総合判定を算出させる。
従来、経験豊富な塗装業者であっても、塗装業者によって判断の基準はまちまちになることがあり、客観的な判定がなされない場合もあった。しかしながら、このようなコンピュータによる処理により、塗装業者の恣意によらない客観的な判定が迅速に行えるようになり、更に、総合判定に基づいて診断領域に適切な塗装、補修を行うことができるので、一定の品質を維持した塗装作業が可能となる。
実施形態1に係る屋外鋼構造物の塗膜形成方法のフローを示す図である。 実施形態1に係る屋外鋼構造物の一例である貯蔵タンクを例示する図である。
符号の説明
1 貯蔵タンク

Claims (5)

  1. 屋外鋼構造物の塗膜が設けられた領域を区分したものである複数の診断領域ごとに、塗膜及び塗膜下素地の状態を数値化する複数の調査手段を実施することにより塗膜及び塗膜下素地の状態を数値化したものである調査結果を取得する第1工程と、
    塗膜及び塗膜下素地の劣化状態を判定する判定基準に前記調査結果が適合するか否かに基づいて、前記調査手段ごとの前記劣化状態を判定することを前記各診断領域について行う第2工程と、
    前記診断領域ごとについて、前記調査手段ごとの劣化状態に所定の重み付け係数をそれぞれ乗じ、加算したものである総合点を算出し、当該総合点が所定の閾値を超えているか否かに基づいて、前記診断領域の塗膜及び塗膜下素地の劣化状態を表す総合判定を算出する第3工程と、
    前記総合判定により補修を必要とする程度に劣化しているとされた前記診断領域に対して素地調整を行い、下塗り塗料を塗装し、前記診断領域又は屋外鋼構造物の塗膜が設けられた領域全体に上塗り塗料を塗装する第4工程とを備える
    ことを特徴とする屋外鋼構造物の塗膜形成方法。
  2. 請求項1に記載する屋外鋼構造物の塗膜形成方法において、
    前記複数の調査手段は、診断領域のうち劣化した面積の比率である劣化面積率の目視による測定、前記劣化面積率の画像処理による解析、塗膜下金属腐食診断装置による電気化学的測定、塗膜の化学分析、塗膜の膜厚測定、及び塗膜の付着性測定からなる群から選択される少なくとも2種以上である
    ことを特徴とする屋外鋼構造物の塗膜形成方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する屋外鋼構造物の塗膜形成方法において、
    前記第4工程では、前記総合判定により補修を必要とする程度に劣化しているとされた前記診断領域に対して素地調整を行い、下塗り塗料を塗装した後、屋外鋼構造物の塗膜が設けられた領域全体に中塗り塗料を塗装し、上塗り塗料を塗装する
    ことを特徴とする屋外鋼構造物の塗膜形成方法。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載する屋外鋼構造物の塗膜形成方法において、
    前記第4工程では、前記総合判定により補修を必要とする程度に劣化しているとされた前記診断領域に対して素地調整を行い、この素地調整を行った診断領域以外の診断領域を面あらしして、素地調整を行った部分に下塗り塗料を塗装した後、屋外鋼構造物の塗膜が設けられた領域全体に中塗り塗料を塗装し、上塗り塗料を塗装する
    ことを特徴とする屋外鋼構造物の塗膜形成方法。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか一項に記載する屋外鋼構造物の塗膜形成方法において、
    前記屋外鋼構造物は、タンク、橋梁、送電鉄塔、船舶及び建設用鉄骨からなる群から選択される少なくとも1つである
    ことを特徴とする屋外鋼構造物の塗膜形成方法。
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