JP5075680B2 - 光素子用封止材および光素子封止体 - Google Patents

光素子用封止材および光素子封止体 Download PDF

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Description

本発明は、透明性や耐クラック性、耐熱性に優れる硬化物が得られるポリシルセスキオキサン化合物を主成分とする光素子用封止材、及びこの光素子用封止材の硬化物により光素子が封止されてなる光素子封止体に関する。
光素子には、半導体レーザー等の各種レーザーや発光ダイオード(LED)等の発光素子、受光素子、複合光素子、光集積回路等がある。近年においては、発光のピーク波長がより短波長である青色光や白色光の光素子が開発され広く使用されている。このような発光のピーク波長の短い発光素子の高輝度化が飛躍的に進み、これに伴い光素子の発熱量がさらに大きくなっていく傾向にある。
光素子は、通常、光素子用封止材の硬化物によって封止された光素子封止体として用いられる。
従来、光素子用封止材としては、耐熱性等に優れる硬化物が得られる透明エポキシ樹脂を主成分とするものが知られている。
ところが、上述のように、近年における光素子の高輝度化に伴い、光素子用封止材の硬化物が、より高いエネルギーの光や光素子から発生するより高温の熱に長時間さらされ、劣化してクラックが発生したり、黄変(着色)したりするという問題が生じた。光素子用封止材の硬化物にクラックが発生すると使用できなくなり、着色劣化すると透明性が低下し、光素子の輝度低下の原因となる。
この問題を解決するべく、特許文献1〜3において、ポリシルセスキオキサン化合物を主成分とする光素子用封止材が提案されている。そして、これらの文献に記載のポリシルセスキオキサン化合物を用いることにより、耐クラック性及び耐熱性に優れる光素子封止体を得ることができるとされている。
しかしながら、特許文献1〜3に記載されたポリシルセスキオキサン化合物を主成分とする光素子用封止材の硬化物であっても、高エネルギーの光や光素子から発生するより高熱に長時間さらされることによる黄変やクラックの発生を十分に防止することが困難な場合があった。従って、より優れた耐クラック性、耐熱性を有する硬化物が得られる光素子用封止材の開発が要望されていた。
特開2004−359933号公報 特開2005−263869号公報 特開2006−328231号公報
本発明は、かかる従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、耐クラック性、耐熱性に優れ、高エネルギーの光や高温にさらされても着色劣化が少なく、クラックが発生することがない光素子用封止材の硬化物を得ることができる光素子用封止材、及び該光素子用封止材の硬化物により光素子が封止されてなる光素子封止体を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定のアルコキシシラン化合物を、リン酸系触媒の存在下に縮合させて得られたラダー型構造のポリシルセスキオキサン化合物を主成分とする光素子用封止材の硬化物は、優れた透明性、耐クラック性及び耐熱性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明の第1によれば、下記(1)〜(4)の光素子用封止材が提供される。
(1)分子内に、式(A)
Figure 0005075680
(式中、Rは反応性官能基を有する基を表し、Rは炭素数1〜20のアルキル基、又は置換基を有していてもよいフェニル基を表し、l、m、nは、それぞれ独立して0又は任意の自然数を表す。ただし、l及びnがともに0である場合を除く。)で表される繰り返し単位を有するラダー型構造のポリシルセスキオキサン化合物であって、
リン酸系触媒の存在下、式(1):RSi(OR(X3−p(式中、Rは前記と同じ意味を表し、Rは炭素数1〜6のアルキル基を表し、Xはハロゲン原子を表し、pは0〜3の整数を表す。)で表されるシラン化合物(1)と、式(2):RSi(OR(X3−q(式中、Rは前記と同じ意味を表し、Rは炭素数1〜6のアルキル基を表し、Xはハロゲン原子を表し、qは0〜3の整数を表す。)で表されるシラン化合物(2)を、シラン化合物(1)とシラン化合物(2)のモル比で、[シラン化合物(1)]:[シラン化合物(2)]=5:95〜100:0の割合で、縮合させて得られたものを主成分とする光素子用封止材。
(2)前記ポリシルセスキオキサン化合物が、前記式(A)中、Rが、反応性環状エーテル基、アルケニル基、メタクリロイル基、アクリロイル基、又はメルカプト基を有する基である化合物であることを特徴とする(1)に記載の光素子用封止材。
(3)前記リン酸系触媒が、式(3)
Figure 0005075680
(式中、R、R、Rはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、又は置換基を有していてもよいフェニル基を表す。ただし、R、R、Rのうち、少なくとも一つは水素原子である。)で示されるリン化合物であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の光素子用封止材。
(4)前記リン酸系触媒が、式(4)
Figure 0005075680
(式中、R、R、R10、R11はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基を表す。ただし、R、R、R10、R11のうち、少なくとも一つは水素原子である。)で示されるリン化合物であることを特徴とする(1)または(2)に記載の光素子用封止材。
(5)前記ポリシルセスキオキサン化合物が、重量平均分子量が1,000〜5,000の化合物であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の光素子用封止材。
本発明の第2によれば、下記(6)の光素子封止体が提供される。
(6)光素子が、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の光素子用封止材の硬化物により封止されてなる光素子封止体。
本発明の光素子用封止材によれば、用いる光素子が、短波長であって、発光が高輝度のものであっても、光素子から発生する高エネルギーの光や高熱によって、劣化してクラックが発生したり、着色して透明性が低下したりすることがない、優れた透明性、耐クラック性及び耐熱性を有する、光素子用封止材の硬化物を得ることができる。
本発明の光素子封止体は、本発明の光素子用封止材を用いているので、耐久性、耐熱性に優れている。
以下、本発明を詳細に説明する。
1)光素子用封止材
本発明の光素子用封止材は、分子内に、前記式(A)で表される繰り返し単位を有するラダー型構造のポリシルセスキオキサン化合物(以下、「ポリシルセスキオキサン化合物(A)」ということがある。)であって、式(1):RSi(OR(X3−pで表されるシラン化合物(1)と、式(2):RSi(OR(X3−qで表されるシラン化合物(2)を、シラン化合物(1)とシラン化合物(2)のモル比で、[シラン化合物(1)]:[シラン化合物(2)]=5:95〜100:0の割合で用いて、リン酸系触媒の存在下に縮合させて得られたものを主成分とすることを特徴とする。
本発明の光素子用封止材において、「ポリシルセスキオキサン化合物(A)を主成分とする」とは、光素子の封止材成分としてポリシルセスキオキサン化合物(A)の一種又は二種以上を含有し、本発明の目的を阻害しない範囲で、後述する他の添加成分を含有していてもよいという意味である。本発明の光素子用封止材中におけるポリシルセスキオキサン化合物(A)の含有量は、光素子用封止材全体に対して、通常、70重量%以上、好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。
(1)シラン化合物(1)
本発明に用いるシラン化合物(1)において、式(1)中、Rは反応性官能基を有する基を表す。
の反応性官能基を有する基としては、式:−Y−Z(式中、Yは2価の連結基を表し、Zは反応性官能基を表す。)で示される基が挙げられる。
前記Yとしては、単結合、−O−、式:−(CHr)a−(aは1〜10の整数を表し、rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。また、aが2以上のとき、複数の、式:−(CHr)−で表される基同士は同一であっても相異なっていてもよい。)で示される基;式:−O−(CHr)b−(bは1〜10の整数を表し、rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。また、bが2以上のとき、複数の、式:−(CHr)−で表される基同士は同一であっても相異なっていてもよい。)で示される基;式:−(CHCHO)c−(cは1〜10の整数を表す。)で示される基;p−フェニレン基、m−フェニレン基、1,4−ナフタレン基等のアリレーン基;等の2価の炭化水素基が挙げられる。
Zとしては、式(A)で表される化合物を加熱等することにより、該反応性官能基部分で架橋反応が進行して、式(A)で表される化合物の硬化物が得られるものであれば、特に制約はない。
Zの具体例としては、エポキシ基(オキシラニル基)、3,4−エポキシシクロヘキシル基、オキセタニル基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロピラニル基等の反応性環状エーテル基;ビニル基等のアルケニル基;メタクリロイル基;アクリロイル基;メルカプト基;ヒドロキシル基;アミド基;イソシアネート基;カルボキシル基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシル基;等が挙げられる。
これらの中でも、入手が容易であり、透明性、耐クラック性、耐熱性等に優れる硬化物が効率よく得られることから、反応性環状エーテル基、アルケニル基、メタクリロイル基、アクリロイル基、メルカプト基が好ましく、反応性環状エーテル基、メタクリロイル基、アクリロイル基がより好ましい。
前記Rの式:−Y−Zで示される基の特に好ましい具体例としては、グリシジル基、2−オキシラニルエチル基、3−オキシラニルプロピル基、4−オキシラニルブチル基、
グリシドキシ基、2−グリシドキシエチル基、3−グリシドキシプロピル基、4−グリシドキシブチル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、2−[2−(3,4−エポキシシクロヘキシルメトキシ)エトキシ)エチル基等が挙げられる。
前記式(1)中、Rは炭素数1〜6のアルキル基を表す。炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等が挙げられる。これらの中でも、経済性、取り扱い容易性等の観点から、メチル基、エチル基が好ましい。
は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子を表す。
pは0〜3の整数を表す。pが2以上のとき、複数の式:ORで表される基同士は同一であっても相異なっていてもよく、(3−p)が2以上のとき、複数のX同士は同一であっても相異なっていてもよい。
シラン化合物(1)の具体例としては、グリシジルトリメトキシシラン、グリシジルトリエトキシシラン、グリシジルトリプロポキシシラン、グリシジルトリブトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、
2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロポキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリブトキシシラン、
3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリプロポキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリブトキシシラン、
3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリプロポキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリブトキシシラン、
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、
3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルトリブトキシシラン等のトリアルコキシシラン化合物類;
グリシジルトリクロロシラン、グリシジルクロロジメトキシシラン、グリシジルジクロロメトキシシラン、グリシジルクロロジエトキシシラン、グリシジルジクロロエトキシシラン、グリシジルトリブロモシラン、
3−グリシドキシプロピルトリクロロシラン、3−グリシドキシプロピルクロロジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルジクロロメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルクロロジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルジクロロエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリブロモシラン、
3−メタクリロキシプロピルトリクロロシラン、3−メタクリロキシプロピルクロロジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジクロロメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルクロロジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジクロロエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリブロモシラン、
3−メルカプトプロピルトリクロロシラン、3−メルカプトプロピルクロロジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルジクロロメトキシシラン、3−メルカプトプロピルクロロジエトキシシラン、3−メルカプトプロピルジクロロエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリブロモシラン等のハロゲノシラン化合物類;等が挙げられる。これらのシラン化合物は一種単独で、あるいは2種以上を組合せて用いることができる。
(2)シラン化合物(2)
本発明に用いるシラン化合物(2)において、前記式(2)中、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、又は置換基を有していてもよいフェニル基を表す。
炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいフェニル基の置換基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基等のアルキル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;等が挙げられる。
置換基を有していてもよいフェニル基の具体例としては、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−クロロフェニル基、4−クロロメチルフェニル基等が挙げられる。
は、Rと同様の炭素数1〜6のアルキル基を表し、XはXと同様のハロゲン原子を表す。
qは0〜3の整数を表す。qが2以上のとき、複数の式:ORで表される基同士は同一であっても相異なっていてもよく、(3−q)が2以上のとき、複数のX同士は同一であっても相異なっていてもよい。
シラン化合物(2)の具体例としては、フェニルトリメトキシシラン、4−クロロフェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、2−メトキシフェニルトリエトキシシラン、フェニルジメトキシエトキシシラン、フェニルジエトキシメトキシシラン等の(置換)フェニルシラン化合物類;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、n−ペンチルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、イソオクチルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、メチルジメトキシエトキシシラン、メチルジエトキシメトキシシラン等のアルキルシラン化合物類;
フェニルトリクロロシラン、フェニルクロロジメトキシシラン、フェニルジクロロメトキシシラン、フェニルトリブロモシラン、フェニルクロロメトキシエトキシシラン、4−クロロフェニルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、2−メトキシフェニルトリクロロシラン等の(置換)フェニルハロゲノシラン類;メチルトリクロロシラン、メチルクロロジメトキシシラン、メチルジクロロメトキシシラン、メチルトリブロモシラン、メチルクロロジエトキシシラン、エチルトリクロロシラン、エチルクロロジメトキシシラン、エチルジクロロメトキシシラン、エチルトリブロモシラン、n−プロピルトリクロロシラン、n−プロピルクロロジメトキシシラン、n−プロピルジクロロメトキシシラン等のアルキルハロゲノシラン類;等が挙げられる。これらのシラン化合物は一種単独で、あるいは2種以上を組合せて用いることができる。
シラン化合物(1)とシラン化合物(2)の使用割合は、モル比で、[シラン化合物(1)]:[シラン化合物(2)]=5:95〜100:0の範囲で任意に設定することができるが、好ましくは10:90〜70:30、さらに好ましくは25:75〜50:50である。このような範囲で、シラン化合物(1)、シラン化合物(2)を用いることで、耐クラック性、耐熱性に優れる硬化物が得られるポリシルセスキオキサン化合物を合成することができる。
(3)リン酸系触媒
本発明においては、前記シラン化合物(1)とシラン化合物(2)との縮合反応における触媒としてリン酸系触媒を用いる。リン酸系触媒を用いることで、耐クラック性、耐熱性に優れる硬化物を得ることができるポリシルセスキオキサン化合物を合成することができる。
用いるリン酸系触媒としては、解離性の水素原子を有するリンの化合物であれば特に制限されない。例えば、次亜リン酸等の1価のリン酸化合物;メタ亜リン酸、ピロ亜リン酸、オルト亜リン酸等の3価のリン酸化合物;次リン酸等の4価のリン酸化合物;5価のリン酸化合物;等が挙げられる。これらのリン酸系触媒は一種単独で、あるいは2種以上を組合せて用いることができる。
これらの中でも、式(3)又は式(4)
Figure 0005075680
で示される5価のリン酸化合物を用いるのが好ましい。
式(3)中、R、R、Rはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、又は置換基を有していてもよいフェニル基を表す。ただし、R、R、Rのうち、少なくとも一つは水素原子である。また、式(4)中、R、R、R10、R11はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基を表す。ただし、R、R、R10、R11のうち、少なくとも一つは水素原子である。
前記R〜R11の炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基等が挙げられる。置換基を有していてもよいフェニル基としては、前記Rで例示したのと同様の基が挙げられる。
式(3)で示される5価のリン酸化合物の具体例としては、オルトリン酸、メタリン酸、ポリリン酸、メチルリン酸、エチルリン酸、プロピルリン酸、フェニルリン酸、ジメチルリン酸、ジエチルリン酸、ジプロピルリン酸、ジフェニルリン酸、フェニルメチルリン酸等が挙げられる。また、式(4)で示される5価のリン酸化合物の具体例としては、メチレンジホスホン酸等が挙げられる。
リン酸系触媒の使用量は、シラン化合物(1)又はシラン化合物(1)及びシラン化合物(2)(以下、単に「シラン化合物」ということがある。)の総モル量に対して、通常、0.1mol%〜10mol%、好ましくは1mol%〜5mol%の範囲である。
シラン化合物をリン酸系触媒の存在下で縮合させてポリシルセスキオキサン化合物を得る方法としては、特に制約はなく、例えば、シラン化合物の溶媒溶液に、リン酸系触媒を添加し、撹拌する方法が挙げられる。
用いる溶媒としては、例えば、水;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール等のアルコール類;等が挙げられる。これらの溶媒は1種単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。
これらの中でも、水、芳香族炭化水素類、及びこれらの混合溶媒が好ましく、水とトルエンの混合溶媒が特に好ましい。
溶媒の使用量は、溶媒1リットルあたり、シラン化合物の総モル量が、通常0.1mol〜10mol、好ましくは0.5mol〜10molとなる量である。
シラン化合物の縮合反応の温度は、通常0℃から用いられる溶媒の沸点までの温度範囲、好ましくは20℃〜100℃の範囲である。反応温度があまりに低いと縮合反応の進行が不十分となる場合がある。一方、反応温度が高くなりすぎるとゲル化抑制が困難となる。反応は、通常30分から20時間で完結する。
反応終了後は、反応溶液に炭酸水素ナトリウム等のアルカリ水溶液を添加することにより反応を停止させ、その際に生じる塩をろ別又は水洗等により除去することにより、目的とするポリシルセスキオキサン化合物(A)を得ることができる。
(4)ポリシルセスキオキサン化合物(A)
得られるポリシルセスキオキサン化合物(A)は、前記式(A)で表される繰り返し単位を有するラダー型構造を有する。
前記式(A)中、l、m、nはそれぞれ独立して、0又は任意の自然数を表す。ただし、l及びnがともに0である場合は除かれる。
ポリシルセスキオキサン化合物(A)の繰り返し単位は、下記式(a)〜(c)のいずれかで表される。ただし、式(a)で表される繰り返し単位及び/又は式(c)で表される繰り返し単位は、必須である。
Figure 0005075680
(式中、R及びRは前記と同じ意味を表す。)
すなわち、得られるポリシルセスキオキサン化合物(A)は、式(a)で表される繰り返し単位の一種のみからなるホモポリマー、式(a)で表される繰り返し単位の二種以上からなる共重合体、式(a)〜(c)の繰り返し単位からなる共重合体等のいずれであってもよい(なお、本発明においては、前記(c)で表される繰り返し単位は、上下180°回転した形で結合していてもよい。)。
また、得られるポリシルセスキオキサン化合物(A)が共重合体である場合、該共重合体は、ランダム(共)重合体、部分ブロック(共)重合体、完全ブロック(共)重合体等、どのような(共)重縮合物であってもよい。
ポリシルセスキオキサン化合物(A)の重量平均分子量(Mw)は、通常、1,000〜5,000、好ましくは1,500〜4,000の範囲である。重量平均分子量(Mw)は、例えば、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算値として求めることができる。
得られるポリシルセスキオキサン化合物(A)は、線状にのびたラダー型構造を有する。ラダー型構造を有しているか否かは、例えば、反応生成物の赤外線吸収スペクトルやX線回折測定を行うことによって確認することができる。
本発明の光素子用封止材は、自己架橋(硬化)が可能であれば、ポリシルセスキオキサン化合物(A)のみからなるものでもよいし、本発明の目的を阻害しない範囲で、ポリシルセスキオキサン化合物(A)に他の成分を含有させた組成物であってもよい。
他の成分としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、希釈剤、シランカップリング剤等が挙げられる。
酸化防止剤は、加熱時の酸化劣化を防止するために添加される。
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系、硫黄系、リン系酸化防止剤等が挙げられる。
フェノール系酸化防止剤の具体例としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−p−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のモノフェノール類;2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等のビスフェノール類;1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)−S−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、トコフェロール等の高分子型フェノール類;が挙げられる。
硫黄系酸化防止剤としては、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート等が挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、ビス[2−t−ブチル−6−メチル−4−{2−(オクタデシルオキシカルボニル)エチル}フェニル]ヒドロゲンホスファイト等のホスファイト類;9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド等のオキサホスファフェナントレンオキサイド類;が挙げられる。
これら酸化防止剤は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。酸化防止剤の使用量は、ポリシルセスキオキサン化合物100重量部に対して好ましくは0.01〜10重量部である。
紫外線吸収剤は、光素子用封止材の耐光性を向上させる目的で添加される。
紫外線吸収剤としては、例えば、フェニルサリシレート、p−t−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート等のサリチル酸類;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジtert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジtert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジtert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−{(2’−ヒドロキシ−3’,3’’,4’’,5’’,6’’−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル}ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール類;ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[{3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル}メチル]ブチルマロネート等のヒンダードアミン類;等が挙げられる。
これらの紫外線吸収剤は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。紫外線吸収剤の使用量は、ポリシルセスキオキサン化合物100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部である。
光安定剤は、光素子用封止材の耐光性を向上させる目的で添加される。
光安定剤としては、例えば、ポリ[{6−(1,1,3,3,−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)イミノ}]等のヒンダードアミン類が挙げられる。
これらの光安定剤は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。光安定剤の使用量は、シルセスキオキサン化合物100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部である。
希釈剤は、光素子用封止材の粘度を調整するため添加される。
希釈剤としては、例えば、グリセリンジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ネオペンチルグリコールグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、アルキレンジグリシジルエーテル、ポリグリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、4−ビニルシクロヘキセンモノオキサイド、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、メチル化ビニルシクロヘキセンジオキサイド等が挙げられる。これらの希釈剤は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
シランカップリング剤は、光素子用封止材の光素子に対する密着性を更に向上させるために添加される。
シランカップリング剤としては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等が挙げられる。
本発明の光素子用封止材は、ラダー型構造を有するポリシルセスキオキサン化合物(A)を主成分とするものであるが、本発明の目的を阻害しない範囲で、ランダム型構造又は籠型構造のポリシルセスキオキサン化合物を含有していてもよい。
また、本発明の光素子用封止材は硬化剤を含有していてもよい。後述するように、本発明の光素子用封止材は、ポリシルセスキオキサン化合物(A)を硬化させることにより、光素子を封止するものであるが、硬化剤を添加することにより、硬化反応をより円滑に進行させることができる場合がある。
用いる硬化剤としては、特に限定されず、本発明のポリシルセスキオキサン化合物が有する反応性官能基の種類に応じて適宜選択すればよい。例えば、熱硬化性樹脂の硬化に使用される硬化剤や、電離放射線架橋性樹脂の架橋に使用される光重合開始剤などが挙げられる。
反応性環状エーテルを官能基として有するポリシルセスキオキサン化合物の硬化に使用される硬化剤としては、酸無水物、芳香族アミン、フェノール樹脂などが挙げられる。
酸無水物としては、特に制限はないが、例えば、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチル無水ナジック酸、無水ハイミック酸、無水コハク酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、YH−306(ジャパンエポキシレジン株式会社製商品名)等が挙げられる。
芳香族アミンとしては、芳香環を有するアミン化合物であれば特に制限はない。市販品の例として、エピキュアW、エピキュアZ(ジャパンエポキシレジン社製の商品名)、カヤハードAA、カヤハードA−B、カヤハードA−S(日本化薬社製の商品名)、トートアミンHM−205(東都化成社製の商品名)、アデカハードナーEH−101(旭電化工業社製の商品名)、エポミックQ−640、エポミックQ−643(三井化学社製の商品名)、DETDA80(Lonza社製の商品名)等が挙げられる。
フェノール樹脂としては、1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有するものであれば特に制限はない。例えば、フェノール、クレゾール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール、アミノフェノール等のフェノール類及び/又はα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホルムアルデヒド等のアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック型フェノール樹脂、フェノール類及び/又はナフトール類とジメトキシパラキシレン又はビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂などのアラルキル型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、シクロペンタジエン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、多環芳香環変性フェノール樹脂、トリフェノールメタン型フェノール樹脂、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、チオジフェノール、ナフタレンジオールなどが挙げられる。
これらは1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
メタクリロイル基、アクリロイル基、アルケニル基を官能基として有するポリシルセスキオキサン化合物の架橋に使用される光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン等のアセトフェノン類;2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2(ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン等のケトン類;ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4'−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン等のアントラキノン類;2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン類;ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール等のケタール類;p−ジメチルアミン安息香酸エステルなどが挙げられる。
これらは1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
硬化剤の使用量は、硬化剤の種類により異なるものであるが、ポリシルセスキオキサン化合物100重量部に対して、通常0.05〜10重量部である。
また、前記硬化剤とともに、硬化触媒を使用することもできる。硬化触媒としては、例えば、官能基に反応性環状エーテルを有する場合、イミダゾール化合物、有機リン化合物、3級アミン類、及びこれらの塩類等が挙げられる。
イミダゾール化合物としては、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられる。
有機リン化合物としては、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(p−メチルフェニル)ホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(p−トリル)ホスフィン、トリ(p−メトキシフェニル)ホスフィン、トリ(p−エトキシフェニル)ホスフィン、トリフェニルホスフィン・トリフェニルボラン等のトリオルガノホスフィン化合物やテトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート等の4級ホスホニウム塩等のオルガノホスフィン類及びその誘導体が挙げられる。
3級アミン類としては、トリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、ジメチルベンジルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノ)フェノール、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン等が挙げられる。これらの化合物は1種単独で、あるいは2種以上を併用して使用することができる。
硬化触媒の使用量は、ポリシルセスキオキサン化合物100重量部に対して、通常0.001〜5重量部である。
本発明の光素子用封止材は、ポリシルセスキオキサン化合物(A)に、所望により前記他の成分の1種又は2種以上を配合して混合することにより得ることができる。
本発明の光素子用封止材によれば、用いる光素子が、短波長であって、発光が高輝度のものであっても、光素子から発生する高エネルギーの光や高熱によって、劣化してクラックが発生したり、着色して透明性が低下したりすることがない、優れた透明性、耐クラック性及び耐熱性を有する、光素子用封止材の硬化物を得ることができる。
本発明の光素子用封止材の硬化物が耐クラック性に優れることは、例えば、後述する方法で硬化した光素子用封止材の硬化物を、高温下で長時間(例えば、150℃で100時間)置き、クラックの発生がみられないことで確認することができる。
また、本発明の光素子用封止材の硬化物が耐熱性に優れることは、例えば、光素子用封止材の硬化物を、高温下で長時間(例えば、150℃で100時間)置き、透過率の低下がほとんど見られないことで確認することができる。
2)光素子封止体
本発明の光素子封止体は、光素子が、本発明の光素子用封止材の硬化物により封止されてなるものである。
光素子としては、LED、LD等の発光素子、受光素子、複合光素子、光集積回路等が挙げられる。
本発明の光素子封止体は、例えば、本発明の光素子用封止材を所望の形状に成形して、光素子を内包した成形体を得た後、そのものを硬化させることにより製造することができる。
本発明の光素子用封止材を所望の形状に成形する方法としては、特に限定されるものではなく、通常のトランスファー成形法や、注型法等の公知のモールド法を採用できる。
光素子を内包した成形体を硬化させる方法としては、加熱による方法や、前述した硬化剤を用いる光素子用封止材に添加し、硬化させる方法、これらの方法を併用する方法等が挙げられる。これらの中でも、本発明においては加熱による方法が好ましい。本発明においては、リン酸系触媒の存在下に、シラン化合物を縮合させることにより得られるポリシルセスキオキサン化合物を用いるため、硬化剤を使用しなくても、加熱するだけで硬化物を収率よく得ることができる。
加熱による方法を採用する場合、加熱温度は、用いる光素子用封止材等にもよるが、通常、100〜200℃である。加熱時間は、通常10分から20時間、好ましくは30分から10時間である。
本発明の光素子封止体の一例を図1に示す。図1(A)に示すものは、光素子(LEDチップ)(4a)が、ランプ形状に成形されてなる本発明の光素子用封止材の硬化物(1)により封止されたLamp型LED封止体(10A)である。
図1(B)に示すものは、底面にLEDチップ(4b)がマウントされてなり、上部に開口部を有する直方体型ケース(3)内部に、本発明の光素子用封止材の硬化物(1)を充填したタイプ〔SMD(Surface Mount Device)型LED封止体〕(10B)である。なお、図1(B)中、5はLEDチップの配線である。
図1に示す本発明の光素子封止体は、次のようにして製造することができる。
すなわち、Lamp型のLED封止体(10A)は、図2(a)、(b)に示す、ランプ形状の凹部を有する鋳型(2)を使用して製造することができる。なお、図2(a)は鋳型(2)のX−Y方向の断面図、図2(b)は鋳型(2)の上面図である。
先ず、図3(a)に示すように、光素子用封止材注入装置(6)により本発明の光素子用封止材(1a)を鋳型(2)中に注入する。なお、図3(a)においては、便宜上、光素子用封止材注入装置(6)のノズル部分のみを図示している。
先ず、図3(b)に示すように、LEDチップ(4a)を適当な位置に挿入し、図3(c)に示すように、全体を所定温度に加熱することにより光素子用封止材を硬化させて一体化させたのち、図3(d)に示すように、鋳型(2)から取り出すことによって、Lamp型LED封止体(10A)を製造することができる。
SMD型LED封止体(10B)は、図4(a)、(b)に示す、底面にLEDチップ(4b)がマウントされてなり、上部に開口部を有する直方体型ケース(3)を使用して製造することができる。なお、図4(a)は直方体型ケース(3)のX’−Y’方向の断面図、図4(b)は直方体型ケース(3)の上面図である。
次に、図5(a)に示すように、直方体型ケース(3)内部に、本発明の光素子用封止材(1a)を光素子用封止材注入装置(6)により注入する。なお、図5(a)においては、便宜上、光素子用封止材注入装置(6)のノズル部分のみを図示している。
次いで、図5(b)に示すように、全体を所定温度に加熱することにより光素子用封止材(1a)を硬化させることによって、SMD型LED封止体(10B)を製造することができる。
本発明の光素子封止体は、本発明の光素子用封止材を用いているので、光素子に、白色や青色発光LED等の、発光のピーク波長が350〜490nmと短波長のものを用いても、熱や光により着色劣化することがなく、また、クラックが発生することもない耐久性に優れるものである。
次に実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
攪拌子を入れた200mlのナス型フラスコに、フェニルトリメトキシシラン(東京化成工業社製)3.97g(20mmol)、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(東京化成工業社製)4.73g(20mmol)、トルエン20ml、及び蒸留水10mlを仕込んだ後、全容を撹拌しながら、リン酸(関東化学社製)0.10g(1mmol)を加え、室温で16時間さらに撹拌を継続した。反応終了後、反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和した。しばらく静置した後、トルエン及び水を除去し、残留物を蒸留水にて2回洗浄した。得られた残留物を2−ブタノン100mlに溶解させ、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。無水硫酸マグネシウムをろ別後、ろ液を多量のn−ヘキサン中に滴下して再沈殿させた。n−ヘキサンを除去後、沈殿物をテトラヒドロフラン(THF)に溶解して回収し、エバポレーターでTHFを減圧留去し、真空乾燥することにより、ポリシルセスキオキサン化合物を得た。添加剤を加えず、この化合物単独で光素子用封止材とした。
(実施例2)
実施例1において、触媒として、リン酸の代わりにフェニルリン酸(東京化成工業社製)0.18g(1mmol)を用いた他は、実施例1と同様にして、ポリシルセスキオキサン化合物及び光素子用封止材を得た。
(実施例3)
実施例1において、触媒として、リン酸の代わりにリン酸ジフェニル(東京化成工業社製)0.25g(1mmol)を用いた他は、実施例1と同様にして、ポリシルセスキオキサン化合物及び光素子用封止材を得た。
(実施例4)
実施例1において、触媒として、リン酸の代わりにメチレンジホスホン酸(東京化成工業社製)0.09g(0.5mmol)を用いた他は、実施例1と同様にして、ポリシルセスキオキサン化合物及び光素子用封止材を得た。
(実施例5)
実施例1において、フェニルトリメトキシシラン及び3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの使用量を、フェニルトリメトキシシラン5.95g(30mmol)、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン2.36g(10mmol)とした他は、実施例1と同様にして、ポリシルセスキオキサン化合物及び光素子用封止材を得た。
(実施例6)
実施例1において、フェニルトリメトキシシラン3.97g(20mmol)及び3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン4.73g(20mmol)の代わりに、フェニルトリメトキシシラン5.95g(30mmol)、3−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン(東京化成工業社製)2.48g(10mmol)を用いた以外は実施例1と同様に反応を行った。反応終了後、反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を添加して中和した後、トルエン層を分取した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、硫酸マグネシウムをろ別した。得られたろ液を多量のn−ヘキサン中に滴下して再沈殿させた。n−ヘキサンを除去後、沈殿物をTHFに溶解させて回収し、エバポレーターでTHFを除去した後、残留物を真空乾燥して、ポリシルセスキオキサン化合物及び光素子用封止材を得た。
(実施例7)
実施例1において、フェニルトリメトキシシラン3.97g(20mmol)及び3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン4.73g(20mmol)の代わりに、フェニルトリメトキシシラン5.95g(30mmol)、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(東京化成工業社製)1.96g(10mmol)を用いた以外は実施例1と同様に反応を行った。反応終了後、反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を添加して中和した後、トルエン層を分取した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、硫酸マグネシウムをろ別した。得られたろ液を多量のn−ヘキサン中に滴下して再沈殿させた。n−ヘキサンを除去後、沈殿物をTHFに溶解させて回収し、エバポレーターでTHFを除去した後、残留物を真空乾燥して、ポリシルセスキオキサン化合物及び光素子用封止材を得た。
(実施例8)
20mlのガラス製サンプル管に、実施例1で得たポリシルセスキオキサン化合物(1)3gに、酸化防止剤として、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](別名:テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン)(東京化成工業社製)0.03gを添加し、全容を十分に混合して、光素子用封止材を得た。
(比較例1)
実施例1において、触媒として、リン酸の代わりにメタンスルホン酸(東京化成工業社製)0.10g(1mmol)を用いた他は、実施例1と同様にしてポリシルセスキオキサン化合物を得た。添加剤を加えず、単独で光素子用封止材とした。
(比較例2)
実施例1において、触媒として、リン酸の代わりに硝酸(関東化学社製)0.06g(1mmol)を用いた他は、実施例1と同様にして、ポリシルセスキオキサン化合物及び光素子用封止材を得た。
(比較例3)
実施例1において、触媒として、リン酸の代わりに塩酸(関東化学社製)0.10g(1mmol、塩化水素として換算)を用いた他は、実施例1と同様にして、ポリシルセスキオキサン化合物及び光素子用封止材を得た。
(比較例4)
実施例1において、触媒として、リン酸の代わりにトリエチルアミン(関東化学社製)0.10g(1mmol)を用いた他は、実施例1と同様にして、ポリシルセスキオキサン化合物及び光素子用封止材を得た。
(比較例5)
実施例1において、触媒として、リン酸の代わりに水酸化テトラメチルアンモニウム10重量%水溶液(アルドリッチ社製)0.91g(1mmol,水酸化テトラメチルアンモニウム換算)を用いた他は、実施例1と同様にしてポリシルセスキオキサン化合物の製造を試みたが、ゲル化して、目的物を得ることができなかった。
(比較例6)
20mlのガラス製サンプル管に、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(アルドリッチ社製)2g、2,2−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)プロパン(東京化成工業社製)1g、4−メチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物(東京化成工業社製)3g、及びトリフェニルホスフィン(関東化学社製)0.03gを添加し、全容を十分に混合して、エポキシ樹脂組成物よりなる光素子用封止材を得た。
実施例1〜7、及び比較例1〜4で得たポリシルセスキオキサン化合物のそれぞれについて、下記に示す方法により分子量を測定した。
測定結果を第1表に示す。
(重量平均分子量測定)
重量平均分子量(Mw)は、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算値として測定した。
測定は、GPC測定装置(HLC−8220GPC、東ソー社製)を使用して以下に示す条件にて行った。
カラム:TSKgelGMHXL→TSKgelGMHXL→TSKgel2000HXL
溶媒:THF
測定温度:40℃
流速:1ml/分
検出器:示差屈折計
実施例1〜7、及び比較例1〜5で得たポリシルセスキオキサン化合物、並びに実施例8及び比較例6で得た樹脂組成物のそれぞれについて、下記に示すようにして、耐クラック性の評価試験を行った。
(耐クラック性の評価試験)
実施例1〜7、及び比較例1〜5で得たポリシルセスキオキサン化合物、並びに実施例8及び比較例6で得た樹脂組成物のそれぞれを、長さ25mm、幅20mm、厚さ1mmとなるように鋳型に流し込み、125℃で6時間加熱して硬化させ、試験片をそれぞれ作製した。得られた試験片を150℃のオーブンに24時間入れた後、試験片の状態を目視にて確認し、クラックが観察されなかった場合を○、クラックが観察された場合を×として評価した。結果を下記第1表に示す。
実施例1〜7、及び比較例1〜5で得たポリシルセスキオキサン化合物、並びに実施例8及び比較例6で得た樹脂組成物のそれぞれについて、下記に示すようにして、初期透過率及び耐熱試験後の透過率を測定した。
(初期透過率の測定)
実施例1〜7、及び比較例1〜5で得たポリシルセスキオキサン化合物、並びに実施例8及び比較例6で得た樹脂組成物のそれぞれを、長さ25mm、幅20mm、厚さ1mmとなるように鋳型に流し込み、125℃で6時間加熱して硬化させ、試験片をそれぞれ作製した。得られた試験片につき、分光光度計(MPC−3100、島津製作所社製)にて、400nm、450nm、500nmの初期透過率を求めた。
(耐熱試験後の透過率の測定)
初期透過率を測定した各試験片を150℃のオーブンに100時間投入し、再度400nm、450nm、500nmの加熱後透過率を求めた。測定結果を下記第1表に示す。
Figure 0005075680
第1表から、実施例1〜7の光素子用封止材は、透明性、耐クラック性、耐熱性の全てに優れる硬化物(封止材)を得ることができることがわかる。
一方、比較例1,2の光素子用封止材は、耐クラック性に優れるものの、耐熱試験後の透過率の低下が著しく、耐熱性に劣ることがわかる。
比較例3の光素子用封止材は、耐クラック性及び耐熱性に劣っていた。
比較例4のポリシルセスキオキサン化合物は重量平均分子量が8800と大きく、成形加工をすることができなかった。
比較例5の場合には、反応混合物がゲル化して、目的物を得ることができなかった。
比較例6の光素子用封止材は、特に400nmの光に対する透明性が低く、また、耐熱試験後の透過率の低下も大きかった。
本発明の光素子封止体の一例を示す図である。 Lamp型LED封止体の製造に用いる鋳型の模式図である。 Lamp型LED封止体を製造する工程断面図である。 SMD型LED封止体の製造に用いる直方体型ケースの模式図である。 SMD型LED封止体を製造する工程断面図である。
符号の説明
1・・・本発明の光素子用封止材の硬化物、1a・・・本発明の光素子用封止材、2・・・鋳型、3・・・直方体型ケース、4a、4b・・・LEDチップ、5・・・配線、6・・・光素子用封止材注入装置(ノズル部分)、10A・・・Lamp型LED封止体、10B・・・SMD型LED封止体

Claims (6)

  1. 分子内に、式(A)
    Figure 0005075680
    (式中、Rは反応性官能基を有する基を表し、Rは炭素数1〜20のアルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基を表し、l、m、nは、それぞれ独立して0又は任意の自然数を表す。ただし、lおよびnがともに0である場合を除く。)で表される繰り返し単位を有するラダー型構造のポリシルセスキオキサン化合物であって、
    リン酸系触媒の存在下、式(1):RSi(OR(X3−p(式中、Rは前記と同じ意味を表し、Rは炭素数1〜6のアルキル基を表し、Xはハロゲン原子を表し、pは0〜3の整数を表す。)で表されるシラン化合物(1)と、式(2):RSi(OR(X3−q(式中、Rは前記と同じ意味を表し、Rは炭素数1〜6のアルキル基を表し、Xはハロゲン原子を表し、qは0〜3の整数を表す。)で表されるシラン化合物(2)を、シラン化合物(1)とシラン化合物(2)のモル比で、[シラン化合物(1)]:[シラン化合物(2)]=5:95〜100:0の割合で、縮合させて得られたものを主成分とする光素子用封止材。
  2. 前記ポリシルセスキオキサン化合物が、前記式(A)中、Rが、反応性環状エーテル基、アルケニル基、メタクリロイル基、アクリロイル基、またはメルカプト基を有する基である化合物であることを特徴とする請求項1に記載の光素子用封止材。
  3. 前記リン酸系触媒が、式(3)
    Figure 0005075680
    (式中、R、R、Rはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基を表す。ただし、R、R、Rのうち、少なくとも一つは水素原子である。)で示されるリン化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の光素子用封止材。
  4. 前記リン酸系触媒が、式(4)
    Figure 0005075680
    (式中、R、R、R10、R11はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基を表す。ただし、R、R、R10、R11のうち、少なくとも一つは水素原子である。)で示されるリン化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の光素子用封止材。
  5. 前記ポリシルセスキオキサン化合物が、重量平均分子量が1,000〜5,000の化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光素子用封止材。
  6. 光素子が、請求項1〜5のいずれかに記載の光素子用封止材の硬化物により封止されてなる光素子封止体。
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