JP5075516B2 - レジスト保護膜用重合体溶液の製造方法 - Google Patents
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Description
(1)予め加温された重合溶媒中に、重合溶媒に溶解された単量体及び開始剤を滴下し、滴下終了後、加熱下において熟成させて重合する工程、
(2)重合溶液を重合体の貧溶媒と接触させて、重合体を析出させる工程、
(3)析出した重合体を、遠心濾過、減圧濾過及び加圧濾過からなる群より選択される少なくとも1つの方法で固液分離する工程、
(4)得られた固体状の重合体をリンスする工程、
(5)得られた固体状の重合体を塗膜形成溶媒に溶解後、濃縮する工程、
前記工程を含むレジスト保護膜用重合体溶液の製造方法において、固体状の重合体をリンスする溶媒が重合体に対して貧溶媒であり、塗膜形成溶媒よりも沸点が低いことを特徴とするレジスト保護膜用重合体溶液の製造方法を提供する。
なお、本明細書では、上記発明のほか、
(1)単量体、開始剤、重合溶媒を混合した溶液を過熱して重合する工程、
(2)重合溶液を重合体の貧溶媒と接触させて、重合体を析出させる工程、
(3)析出した重合体を遠心濾過・減圧濾過・加圧濾過等の方法で固液分離する工程、
(4)得られた固体状の重合体をリンスする工程、
(5)得られた固体状の重合体を塗膜形成溶媒に溶解後、濃縮する工程、
前記工程を含むレジスト保護膜用重合体溶液の製造方法において、固体状の重合体をリンスする溶媒が重合体に対して貧溶媒であり、塗膜形成溶媒よりも沸点が低いことを特徴とするレジスト保護膜用重合体溶液の製造方法、についても説明する。
(式中、R1、R2、R3、R4は、同一又は異なって、水素原子、フッ素原子、ヒドロキシル基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、ヒドロキシル基を有していてもよい炭素数3〜15のシクロアルキル基、ヒドロキシル基を有していてもよい炭素数1〜10のフルオロアルキル基、ヒドロキシル基を有していてもよい炭素数3〜15のフルオロシクロアルキル基、ヒドロキシル基を有していてもよい炭素数1〜10のハロアルキルオキシ基、ヒドロキシル基を有していてもよい炭素数3〜10のハロシクロアルキルオキシ基を示し、R3とR4は互いに結合して隣接する2個の炭素原子とともに環を形成していてもよい。但し、R1〜R4のうち少なくとも1つはフッ素原子を含有する基である。)
(式中、R5は、水素原子、フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、又はカルボキシメチル基を示す。R6は、置換基を有していてもよく、またエステル基、エーテル基、ヒドロキシル基又はアミド基を有していてもよい、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基もしくは炭素数5〜20の脂環式炭化水素基、又はこれらが2以上結合した基を示す)
前記アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル基等が挙げられる。シクロアルキル基としては、シクロペンチル、シクロへキシル基等が挙げられる。フルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基などが挙げられる。ヒドロキシル基を有するフルオロアルキル基としては、−C(CF3)2−OH、−CH2−C(CF3)2−OHなどが挙げられる。フルオロシクロアルキル基としては、ヘキサフルオロシクロアルキル基などが挙げられる。ハロアルキルオキシ基としては、−OCF3、−OC3F7、−OC4F9、−OC8F17、−OCH2CF3、−OCH2C3F7、−OCH2CF2CF2CF2CF2Hなどが挙げられる。R3とR4は互いに結合して隣接する2個の炭素原子とともに形成する環としては、フッ素原子又はフッ素原子含有基を有していてもよいシクロブタン環、フッ素原子又はフッ素原子含有基を有していてもよいシクロヘプタン環、フッ素原子又はフッ素原子含有基を有していてもよいシクロヘキサン環、フッ素原子又はフッ素原子含有基を有していてもよい1,3‐ジオキソラン環などが挙げられる。
・R1=H、R2=F、R3=H、R4=Hである繰り返し単位
・R1=H、R2=F、R3=H、R4=Fである繰り返し単位
・R1=H、R2=F、R3=F、R4=Fである繰り返し単位
・R1=F、R2=F、R3=F、R4=Fである繰り返し単位
・R1=H、R2=F、R3=H、R4=CF3である繰り返し単位
・R1=F、R2=F、R3=H、R4=CF3である繰り返し単位
・R1=F、R2=F、R3=F、R4=CF3である繰り返し単位
・R1=H、R2=H、R3=H、R4=OCF3である繰り返し単位
・R1=H、R2=H、R3=H、R4=OC3F7である繰り返し単位
・R1=H、R2=H、R3=H、R4=OC4F9である繰り返し単位
・R1=H、R2=H、R3=H、R4=OC8F17である繰り返し単位
・R1=H、R2=H、R3=H、R4=OCH2CF3である繰り返し単位
・R1=H、R2=H、R3=H、R4=OCH2C3F7である繰り返し単位
・R1=F、R2=F、R3=F、R4=OC3F7である繰り返し単位
・R1=F、R2=F、R3とR4が結合して隣接する2個の炭素原子とともに、テトラフルオロブタン環を形成している繰り返し単位
・R1=F、R2=F、R3とR4が結合して隣接する2個の炭素原子とともに、ヘキサフルオロペンタン環を形成している繰り返し単位
・R1=F、R2=F、R3とR4が結合して隣接する2個の炭素原子とともに、2,2−ビス(トリフルオロメチル)−1,3−ジオキソラン環を形成している繰り返し単位
・R1=H、R2=H、R3とR4が結合して隣接する2個の炭素原子とともに、2−(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチル−1−ヒドロキシエチル)ノルボルナン環を形成している繰り返し単位
・R1=H、R2=H、R3とR4が結合して隣接する2個の炭素原子とともに、2−(3,3,3−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−1−ヒドロキシプロピル)ノルボルナン環を形成している繰り返し単位等。
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=CH2CF3である繰り返し単位
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=CH2CF2Hである繰り返し単位
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=CH2CF2CF3である繰り返し単位
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=CH2CF2CF2Hである繰り返し単位
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=CH2CF(CF3)である繰り返し単位
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=CH2CF2CFHCF3である繰り返し単位
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=CH2CF2CF2CF2CF3である繰り返し単位
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=CH2CF2CF2CF2CF2Hである繰り返し単位
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=CH2CH2CF2CF2CF2CF3である繰り返し単位
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=CH2CF2CF2CF2CF2CF2CF2CF2CF3である繰り返し単位
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=CH2CH2CF2CF2CF2CF2CF2CF2CF3である繰り返し単位
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=4−(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシエチル)シクロへキシル基である繰り返し単位
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=2−(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシエチル)シクロへキシル基である繰り返し単位
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=4−(1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−12−ヒドロキシプロピル)シクロへキシル基である繰り返し単位
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=4−(1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−12−ヒドロキシプロピル)−4−ヒドロキシシクロへキシル基である繰り返し単位
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=4−(1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−12−ヒドロキシプロピル)シクロへキシル−メチル基である繰り返し単位
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=4−(1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−12−ヒドロキシプロピル)−4−ヒドロキシシクロへキシル−メチル基である繰り返し単位
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=4−(1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオブチル)シクロへキシル基である繰り返し単位
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=5−(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチル−1−ヒドロキシエチル)ノルボルナン−2−イル基である繰り返し単位
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=5−(3,3,3−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−1−ヒドロキシプロピル)ノルボルナン−2−イル基である繰り返し単位
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=5−トリフルオロメチル−5−ヒドロキシノルボルナン−2−イル基である繰り返し単位
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=6,6−ジフルオロ−5−トリフルオロメチル−5−ヒドロキシノルボルナン−2−イル基である繰り返し単位
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=6−(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルオキシカルボニル)ノルボルナン−2−イル基である繰り返し単位
・R5=H、CH3、F又はCF3、R6=6−(2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチルオキシカルボニル)ノルボルナン−2−イル基である繰り返し単位等。
また、R8 としては、2 , 5 − ノルボルニレン基を含む炭化水素基、1 , 2−エチレン基、プロピレン基が好ましい。
前記沈殿あるいは再沈殿により精製された重合体は濾過により分別される。濾過の方法としては、自然濾過、加圧濾過、減圧濾過、遠心濾過等が挙げられる。濾過で回収される溶媒を含む重合体(湿重合体)中の残存溶媒の均一性、残留する溶媒の量等を考慮すると、その分離効率の観点から遠心濾過を選択することが好ましい。分離の際に湿重合体に含まれる溶媒の量は特定されるものではないが、製品中に残留する単量体、開始剤、重合溶媒、生成不純物の量を考慮すると回収される重合体の5重量倍以下であることが好ましい。更に好ましくは3倍以下、より好ましくは2倍以下である。濾過により分離された湿重合体はすぐに回収することなく、そのままの状態で次のリンス工程に付される。
リンス工程で用いられる溶媒は特に限定されるものではないが、濃縮工程での除去の容易さから製品溶媒よりも沸点が低い方が好ましい。リンス溶媒の沸点は特に限定されるものではないが、製品溶媒の沸点よりも5℃以上低いことが好ましい。更に好ましくは10℃以上、より好ましくは20℃以上低いことが好ましい。リンス溶媒の沸点が製品溶媒(保護膜形成用溶媒ともいう)の沸点と変わらない、あるいは製品溶媒の沸点よりも高い場合は、後の濃縮工程で容易に除去できないために、濃縮工程の負担が多くなったり、製品中に不純物として残留してしまう等の問題を引き起こしてしまう可能性がある。
リンス溶媒は重合体との親和性が低い、貧溶媒を用いる必要がある。リンス溶媒として重合体との親和性が高い溶媒を用いると粉状に分散していた重合体が溶解してしまい、モチ状となって不純物が十分に除去されなかったり、後の製品溶媒への溶解工程で溶解しにくくなり溶解時間が長くなってしまったり、更に親和性が高い場合は、重合体が溶解して収率が低下してしまう。リンス溶媒が重合体の貧溶媒であるかどうかは、湿重合体の粉をリンス溶媒と混合して1時間程度放置した後に、湿重合体が粉状を保っているかどうかで容易に判断することができる。
リンス時の温度は特に制限されるものではないが、溶媒以外に残留している単量体が除去されやすくなるので温度が高い方が好ましい。リンス溶媒の温度は室温以上であることが好ましい。リンス溶媒の温度が高くなると重合体との親和性が変化する場合があるのでリンス時の温度を変える場合は、実温度での湿重合体の分散安定性を確認する必要がある。
リンス溶媒の使用量は重合体重量の1〜100倍の範囲で選択することができる。好ましくは2〜50倍、更に好ましくは5〜20倍である。1倍よりも少ないとリンスの効果が低くなり、100倍を超えると使用率が低下してしまう。リンス溶媒は遠心濾過機等の濾過装置内で濾別された湿重合体に直接加えても、別の装置に一旦湿重合体を回収して、別の装置内で加えてもかまわないが、分離装置内でそのまま処理する方が好ましい。リンス溶媒を湿重合体に加えた後に、加圧、減圧、あるいは遠心することにより溶媒を分離・除去することができる。
リンス後の分離の際に湿重合体に含まれる溶媒の量は特定されるものではないが、製品中に残留する単量体、開始剤、重合溶媒、生成不純物の量を考慮すると回収される重合体の5重量倍以下であることが好ましい。更に好ましくは3倍以下、より好ましくは2倍以下である。
上記リンス工程は2回以上行うことが好ましい。2回以上であればその回数は特に制限されない。リンス工程がない場合、重合溶媒が十分に除去されないために後の濃縮工程の負荷が増大したり、製品中に含まれる重合溶媒の量が増える等の問題が生じる。
湿重合体を保護膜形成溶媒に溶解する際には、最終製品の固形分濃度よりも低い固形分濃度となるように溶解することが好ましい。最終製品よりも低い固形分濃度とした溶液を濃縮して、最終製品の固形分濃度よりも高くなるように濃縮することにより、湿重合体中に含まれる低沸点の不純物を除去することが可能である。湿重合体を保護膜形成溶媒に溶解する際の濃度は製品濃度は最終製品の固形分濃度より2%以上低い方が好ましい。更に好ましくは5%以上低い方が好ましい。
蒸留の際には蒸留缶内を撹拌機で撹拌しながら蒸留するのが好ましい。撹拌をしながら蒸留することは、特に溶液の粘度が上昇したとき、つまり溶解している樹脂の濃度が上昇したときには効果が大きい。その理由としては、撹拌によりジャケットやコイルの表面での溶液の更新が順調に行われ、液の過熱が防止できるためと考えられる。撹拌の強度は特に限定はされないが、内部の溶液が撹拌混合できる程度であればよい。
得られたレジスト保護膜形成重合体溶液中に含まれる重合溶媒の割合は固形分に対して、1重量%以下であることが好ましい。更に好ましくは0.5重量%以下である。1重量%をこえるとスピンコートの際にレジスト膜を侵してしまう。
残留溶媒は、検出器としてFIDを用い、キャリアガスとしてヘリウムを用いたGC測定により求めた。測定は、内部標準物質を加えた試料濃度10wt%の溶液を用いて、サンプル注入量1μL、インジェクション温度250℃、検出器温度250℃の条件で行なった。溶媒重量とピーク面積の比を基に検量線を作成し、試料中に含まれる残留溶媒量を定量した。GC測定装置として島津製作所製GC−17Aを用いた。
ガラス製撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製セパラブルフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート( P G M E A、沸点146℃) を 365.5g 導入し、80 ℃ に昇温した。一方、メタクリル酸(MAA、MW=86.09)30g (0.348モル)、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルメタクリレート(OFPMA、MW=300.15)120g(0.400モル)、 ジメチル− 2 , 2 ´ − アゾビス( 2 − メチルプロピオネート) ( 開始剤; 和光純薬工業製、商品名「V−601」)12gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)484.5g に溶解して単量体溶液を調製した。単量体溶液を5 時間かけてフラスコ内に滴下した。その間、フラスコ内の温度を80 ℃ にコントロールした。滴下終了後、同温度で2 時間熟成した。得られた反応溶液(重合体溶液) を冷却後、再沈溶媒である8000gのヘキサンに撹拌しながら滴下し、滴下終了後、さらに30分撹拌した。析出した沈殿を遠心分離機により遠心分離した。得られた湿重合体を取り出すことなく、湿重合体の上からリンス溶媒である1000gのヘキサン(沸点 69℃)を加えて、遠心分離を行なう操作を2回繰り返した。湿重合体に含まれる溶媒の量は重合体の1.45重量倍であった。取り出された湿重合体を保護膜形成溶媒である900 g の1−ペンタノール(1−PEN、沸点138℃)に撹拌して溶解した。得られた溶液を、湯浴と0℃の冷媒が流れる還流管を有するエバポレーターに仕込み、エバポレーターを回転させながら60℃の湯浴で過熱しながら、減圧下で濃縮を行った。液量がおよそ400mlになった時点で濃縮を停止した。濃縮された重合体濃度を測定したところ40重量% であった。1−ペンタノールを添加して、重合体濃度20 重量% の1−ペンタノール溶液を調製した。
また、調製後の溶液をサンプリングし、GPC分析したところ、重量平均分子量(M w ) は10240 、分子量分布(Mw/Mn) は2.05 であった。また、重合溶媒であるPGMEAの固形分に対する含有量は0.40重量%であった。なお、ヘキサンは検出されなかった。
実施例1において重合溶媒をPGMEAからシクロヘキサノン(CHO、沸点156℃)に変更した他は実施例1と同様の方法でシクロヘキサノン溶液を調製した。保護膜形成溶媒に溶解する前の湿重合体に含まれる溶媒の量は重合体の1.51重量倍であった。また、調製後の溶液をサンプリングし、GPC分析したところ、重量平均分子量(Mw)は9950、分子量分布(Mw/Mn)は1.98であった。また、重合溶媒であるCHOの固形分に対する含有量は0.47重量%であった。なお、ヘキサンは検出されなかった。
実施例1において保護膜形成溶媒を1−ペンタノールから1−ブタノール(沸点117℃)に変更した他は実施例1と同様の方法で1−ブタノール溶液を調製した。保護膜形成溶媒に溶解する前の湿重合体に含まれる溶媒の量は重合体の1.38重量倍であった。また、調製後の溶液をサンプリングし、GPC分析したところ、重量平均分子量(Mw)は、10430、分子量分布(Mw/Mn)は 2.00であった。また、重合溶媒であるPGMEAの固形分に対する含有量は0.49重量%であった。なお、ヘキサンは検出されなかった。
実施例1において再沈及びリンス溶媒をヘキサンからヘプタン(沸点98℃)に変更した他は実施例1と同様の方法で1−ペンタノール溶液を調製した。保護膜形成溶媒に溶解する前の湿重合体に含まれる溶媒の量は重合体の1.39重量倍であった。また、調製後の溶液をサンプリングし、GPC分析したところ、重量平均分子量(Mw)は、10250、分子量分布(Mw/Mn)は2.05であった。また、重合溶媒であるPGMEAの固形分に対する含有量は0.39重量%であった。なお、ヘプタンは検出されなかった。
実施例1において遠心分離により得られた湿重合体に1000gのヘキサンを加えることなく取り出して、1−ペンタノールを添加し、撹拌して溶解した他は実施例1と同様の方法で1−ペンタノール溶液を調製した。保護膜形成溶媒に溶解する前の湿重合体に含まれる溶媒の量は重合体の1.42重量倍であった。また、調製後の溶液をサンプリングし、GPC分析したところ、重合平均分子量(Mw)は10270、分子量分布(Mw/Mn)は2.02であった。また、重合溶媒であるPGMEAの固形分に対する含有量は6.80重量%であった。なお、ヘキサンは検出されなかった。
実施例2において遠心分離により得られた湿重合体に1000gのヘキサンを加えることなく取り出して、1−ペンタノールを添加し、撹拌して溶解した他は実施例1と同様の方法で1−ペンタノール溶液を調製した。保護膜形成溶媒に溶解する前の湿重合体に含まれる溶媒の量は重合体の1.31重量倍であった。また、調製後の溶液をサンプリングし、GPC分析したところ、重合平均分子量(Mw)は9930、分子量分布(Mw/Mn)は2.01であった。また、重合溶媒であるシクロヘキサンノン(CHO)の固形分に対する含有量は9.38重量%であった。なお、ヘキサンは検出されなかった。
実施例3において遠心分離により得られた湿重合体に1000gのヘキサンを加えることなく取り出して、1−ブタノールを添加し、撹拌して溶解した他は実施例1と同様の方法で1−ブタノール溶液を調製した。保護膜形成溶媒に溶解する前の湿重合体に含まれる溶媒の量は重合体の1.46重量倍であった。また、調製後の溶液をサンプリングし、GPC分析したところ、重合平均分子量(Mw)は10410、分子量分布(Mw/Mn)は2.00であった。また、重合溶媒であるPGMEAの固形分に対する含有量は12.70重量%であった。なお、ヘキサンは検出されなかった。
実施例4において遠心分離により得られた湿重合体に1000gのヘプタンを加えることなく取り出して、1−ペンタノールを添加し、撹拌して溶解した他は実施例1と同様の方法で1−ペンタノール溶液を調製した。保護膜形成溶媒に溶解する前の湿重合体に含まれる溶媒の量は重合体の1.40重量倍であった。また、調製後の溶液をサンプリングし、GPC分析したところ、重合平均分子量(Mw)は10210、分子量分布(Mw/Mn)は2.06であった。また、重合溶媒であるPGMEAの固形分に対する含有量は6.67重量%であった。なお、ヘプタンは検出されなかった。
Claims (5)
- (1)予め加温された重合溶媒中に、重合溶媒に溶解された単量体及び開始剤を滴下し、滴下終了後、加熱下において熟成させて重合する工程、
(2)重合溶液を重合体の貧溶媒と接触させて、重合体を析出させる工程、
(3)析出した重合体を、遠心濾過、減圧濾過及び加圧濾過からなる群より選択される少なくとも1つの方法で固液分離する工程、
(4)得られた固体状の重合体をリンスする工程、
(5)得られた固体状の重合体を塗膜形成溶媒に溶解後、濃縮する工程、
前記工程を含むレジスト保護膜用重合体溶液の製造方法において、固体状の重合体をリンスする溶媒が重合体に対して貧溶媒であり、塗膜形成溶媒よりも沸点が低いことを特徴とするレジスト保護膜用重合体溶液の製造方法。 - 前記レジスト保護膜用重合体溶液の製造方法において、リンスを2回以上することを特徴とする請求項1記載のレジスト保護膜用重合体溶液の製造方法。
- 塗膜形成溶媒がフッ素系溶媒、アルコール系溶媒、またはそれらを含む混合溶媒であることを特徴とする請求項1記載のレジスト保護膜用重合体溶液の製造方法。
- 得られるレジスト保護膜用重合体溶液において、重合する工程で使用される重合溶媒の含有量がレジスト保護膜用重合体溶液に含まれる固形分に対して1重量%以下であることを特徴とする請求項1記載のレジスト保護膜用重合体溶液の製造方法。
- 重合体がフッ素を有する繰り返し単位と、アルカリに溶解する親水性基としてスルホ基、カルボキシル基、少なくともα位の炭素原子にフルオロアルキル基を有するアルコール性水酸基のいずれかを有する繰り返し単位とを共重合した重合体であることを特徴とする請求項1記載のレジスト保護膜用重合体溶液の製造方法。
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