JP5074961B2 - 車両用遠心クラッチ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動二輪車等の車両に搭載される内燃機関の出力を車輪に伝達する車両用遠心クラッチ装置に関する。
自動二輪車等の車両における遠心クラッチ装置は、入力軸に連結されたドライブプレートと、同ドライブプレートの外周を同軸的に囲みかつ出力軸に連結されたクラッチアウタと、前記ドライブプレートの回転に伴い作用する遠心力に応じてスプリングの力に抗して外方へ回動し、前記クラッチアウタの内周面に摩擦係合するように、前記ドライブプレートに軸支された遠心ウェイトとを備え、遠心ウェイトのクラッチアウタ内周面への摩擦係合により入力軸が出力軸に連結されるようになっている。
このような車両用遠心クラッチ装置において、遠心ウェイトのクラッチライニング(クラッチシュー)がクラッチアウタ(クラッチハウジング)の内周面に摩擦係合し始めるクラッチイン時に、各遠心ウェイトにジャダーと呼ばれるラジアル方向および周方向への振動が発生しやすい。すなわち、各遠心ウェイトが遠心力の作用によりクラッチアウタに押し付けられる時に、クラッチアウタと遠心ウェイトの間の衝突、跳ね返りが反復されてジャダーが起きる。ジャダー振動は、遠心ウェイトの回動する円弧状軌跡上で起こり、遠心ウェイトの回動角と遠心力の関係が一様の場合には振動が収束し難くなる。
ジャダー防止対策として、ラジアル方向および周方向の振動を阻止するダンパーを用いてクラッチイン時の振動、騒音を低減させる技術が特許文献1に開示されている。
特開2002−39227号公報
しかし、この技術でも、遠心ウェイトをクラッチアウタの内周面に押し付ける力は、遠心ウェイトに働く遠心力のみであるため、依然としてジャダーが収束されにくい状態で、クラッチライニングがクラッチアウタに強く押し付けられて駆動力が伝達され、車体が動き始める時の回転数(クラッチストール回転数)とクラッチイン時の回転数の差を小さくしにくいという課題が残されていた。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、車両用遠心クラッチ装置において、クラッチイン時に、各遠心ウェイトに発生するジャダーを防止し、クラッチストール回転数とクラッチイン時の回転数の差を低減することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、入力軸に連結されたドライブプレートと、同ドライブプレートの外周を同軸的に囲みかつ出力軸に連結されたクラッチアウタと、前記ドライブプレートの回転に伴い作用する遠心力に応じてスプリングの力に抗して外方へ回動し、前記クラッチアウタの内周面に摩擦係合するように、前記ドライブプレートに軸支された遠心ウェイトとを備え、遠心ウェイトのクラッチアウタ内周面への摩擦係合により入力軸を出力軸に連結する車両用遠心クラッチ装置において、前記遠心ウェイトが、遠心力により外方へ回動可能に前記ドライブプレートに軸支されたメインウェイトと、遠心力により外方へ回動可能に前記ドライブプレートに軸支されたサブウェイトとからなり、前記サブウェイトは、それに作用する遠心力により外方へ回動するときに、前記メインウェイトを前記クラッチアウタに押し付ける力を前記メインウェイトに与える位置に設けられることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用遠心クラッチ装置において、前記サブウェイトは、その外方への回動方向が、前記メインウェイトの外方への回動方向と反対になるように軸支され、前記サブウェイトは、クラッチアウタに押し付ける前記力を前記メインウェイトの自由端部に与えるように前記メインウェイトに対し配置されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の車両用遠心クラッチ装置において、前記サブウェイトと前記メインウェイトの間にダンパー部材が介装されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の車両用遠心クラッチ装置において、前記ダンパー部材は、基部と、該基部から突出する凸部とを備え、前記基部は前記メインウェイトに接し、前記凸部が嵌入する凹部が前記サブウェイトに設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明では、サブウェイトが、それに作用する遠心力により外方へ回動するときに、メインウェイトをクラッチアウタに押し付ける力をメインウェイトに与えるようになっているから、クラッチイン時、メインウェイトおよびサブウェイトの順にクラッチアウタに押し付け力が伝わり、その際、サブウェイトが遠心力で外方へ回動することにより、メインウェイトをクラッチアウタにさらに押し付ける力が加わり、これにより振動がダンピングされる。
そして、サブウェイトに作用する遠心力によりメインウェイトへの押し付け力が増すため、クラッチストール回転数も低くすることができて、クラッチストール回転数とクラッチイン時の回転数の差を小さくすることができる。
請求項2に記載の発明では、サブウェイトの外方への回動方向が、メインウェイトの外方への回動方向と反対になるようにされるから、振動がダンピングされ易く、また、サブウェイトは、クラッチアウタに押し付ける力をメインウェイトの中間部ではなく自由端部に与えるようにされるから、メインウェイト31に大きな押付け力が作用し、サブウェイトが小さくてもメインウェイトに効果的に力を加えることができる。
請求項3に記載の発明では、サブウェイトとメインウェイトの間にダンパー部材が介装されるから、メインウェイトとサブウェイトの両者の動きを1つのダンパー部材によりダンピングでき、しかもダンパー部材を支持する部材を必要としないことにより、遠心クラッチ装置の簡素化、軽量化を図ることができる。
請求項4に記載の発明では、ダンパー部材として、基部から凸部が突出する部材を用い、基部はメインウェイトに接し、凸部がサブウェイトの凹部に嵌入するようにしたことにより、サブウェイトに働く遠心力によって、サブウェイトがスムースに外方へ回動できるようになり、クラッチイン時に遠心ウェイトが受ける反力の方向にダンパー部材凸部が向くため、振動を低減しやすくなる。
以下、図面を参照して本発明に係る車両用遠心クラッチ装置の実施の形態につき説明する。
図1は、車両用遠心クラッチ装置の実施の形態を備える自動二輪車において、内燃機関Eから後輪に駆動力を伝達する機構を示す。内燃機関Eは、シリンダブロック内のシリンダ2と、その内部で燃焼ガスにより往復駆動されるピストン3を備え、ピストン3の往復動はコンロッド4を介してクランク軸5の回転に変換される。クランク軸5の一端には駆動プーリ6が支持され、それに無端状Vベルト7が巻き掛けられている。Vベルト7は出力軸8の周りの被駆動プーリ9に渡り巻き掛けられている。駆動プーリ6、被駆動プーリ9およびVベルト7は、周知のVベルト式無段変速機を構成する。よって、内燃機関Eの運転により、クランク軸5から駆動プーリ6およびVベルト7を介して被駆動プーリ9が回転駆動される。被駆動プーリ9の回転は、後述のように、本発明の要旨をなす車両用遠心クラッチ装置CLを介して出力軸8に伝達されるようになっている。
なお、周知のように、無段変速機の駆動プーリ6は固定プーリ半体6aと可動プーリ半体6bの間に形成されるV状ベルト溝の幅を変化させて無段変速機の無段変速が行われるようになっている。可動プーリ半体6bは、遠心力に応じて可動のウエイトローラRにより、固定プーリ半体6aに対し軸方向に変位して変速を行う。
図1において、シリンダ2を有するシリンダブロックに上にはシリンダヘッドHDおよびシリンダカバーCVが設けられ、シリンダカバーCV内にはカム軸CSが回転可能に支持されている。カム軸CSは、クランク軸5によりタイミングベルトBを介して回転駆動される。シリンダヘッドHDには、燃焼室に向かって点火プラグIGが設けられている。クランク軸5の端部には冷却ファンFが設けられ、その外側に冷却用ラジエータRDが設けられている。なお、Gは発電機を、G1はそのアウターを、RはRケースを、LはLケースを、TCは伝動ケースカバーを示す。伝動ケースカバーTCには冷却空気の導入口TCIが設けられている。
出力軸8が回転駆動されると、その回転は、出力軸8上のギヤ10に噛み合う被動ギヤ11を介して中間軸12に伝達され、さらに中間軸12上のギヤ13に噛み合う被動ギヤ14を介して後輪車軸15に伝達され、これにより後輪車軸15上の後輪(図示しない)が回転駆動される。これらの部材は、ギヤケースGCに収容される。
車両用遠心クラッチ装置CLの詳細を、図1の要部の拡大図である図2を参照して説明する。図2において、前記Vベルト7を介して駆動プーリ6により回転駆動される被駆動プーリ9は、周知のように固定プーリ半体9aと可動プーリ半体9bとからなり、固定プーリ半体9aは、前記出力軸8の周りに回転可能に支持された中空軸20に固定されている。
一方、可動プーリ半体9bは、中空軸20の周りに嵌められた摺動スリーブ21に固定されるとともに、中空軸20の軸線方向に沿って摺動スリーブ21と一体的に中空軸20上でその軸線方向に変位可能とされている。中空軸20の被駆動プーリ9と反対側の端部には円板状のドライブプレート23が一体的に固定されている。すなわち、ドライブプレート23の中央部の孔を中空軸20の端部に嵌め、締結ナット24を中空軸20の端部に螺合することによりドライブプレート23は中空軸20の端部に固定される。図示の実施形態では、ドライブプレート23は中間部に環状段部23aのある円板である。
ドライブプレート23と可動プーリ半体9bの間には、可動プーリ半体9bを固定プーリ半体9aに向かって弾圧するコイルばね25が介装される。中空軸20と摺動スリーブ21との間には、両者の相対回転を防ぐキー26が挿入されており、中空軸20と出力軸8の間には軸受27、28が介装されている。
図2に示されるように、円板状ドライブプレート23の周縁部寄りの位置には支持軸30の基端が固定されている。支持軸30は、ドライブプレート23の面に直交する方向に中空軸20に平行をなして延び、この支持軸30に、遠心ウェイトを構成するメインウェイト31が回動可能にその基端で枢着されている。メインウェイト31は、図3に示されるように円弧状のアームであり、この実施形態では3個のメインウェイト31がドライブプレート23の面に沿いかつその周縁に沿うように配列されている。3本の支持軸30は等しい角度間隔でドライブプレート23の周縁部寄りの位置に配置される。
周知のように、各メインウェイト31の中間部の小孔32に引張りコイルばね33の一端が掛けられ、その他端は隣接するメインウェイト31の基部の張出し部の小孔34に掛けられている。引張りコイルばね33は、メインウェイト31が支持軸30を中心としてドライブプレート23の径方向外方に回動するのに抗する弾力をメインウェイト31に与える。各メインウェイト31の自由端部外面には摩擦材からなるクラッチライニング35が取り付けられている。
図3の一部を拡大して示す図5を参照するに、メインウェイト31の支持軸30と反対側の自由端部には切欠き36が形成される。この切欠き36は、図5におけるメインウェイト31の自由端部の厚みのうちのドライブプレート23側半部(厚さの裏側半部)にのみ形成されており、メインウェイト31の反ドライブプレート23側(表側)では、メインウェイト31の表面はその先端部38まで平面状に延びている。切欠き36は、ほぼ周方向に延びる平坦な座部36aと、座部36aに対しほぼ直角に立ち上がる当接部36bと、当接部36bに隣接する凹入部36cとから構成される。そして、座部36a、当接部36bおよび凹入部36cは、この順序でメインウェイト31の内側(図5の下側)から外側(図5の上側)に向かって隣接して配置される。メインウェイト31の先端部には、切欠き36を径方向外側から覆うように周方向に突出部37が形成されている。
図6に示されるように、各メインウェイト31の先端部38に隣接する他のメインウェイト31から、切欠き36に向かって、本発明の特徴をなすサブウェイト40と、ダンパー部材41が設けられる。サブウェイト40およびダンパー部材41の詳細を図7に示す。サブウェイト40はアーム状の板材により形成され、その基端部42に枢着用の孔43が形成され、その先端部にアームの長さ方向に交差する方向に開放する凹部44が形成されている。凹部44の内面は滑らかな曲面をなすように形成される。凹部44を形成する部分の先にはさらに先端突起45が形成される。
図6に示されるように、サブウェイト40は、その基端部42の孔43をメインウェイト31の支持軸30に嵌めることによって該支持軸30に枢着されるとともに、メインウェイト31が周方向に延びる方向とは逆の周方向に延びる。そして、サブウェイト40の先端部は、隣接するメインウェイト31の自由端部の前記切欠き36の位置に達している。この状態で、サブウェイト40の凹部44は、メインウェイト31の切欠き36の前記座部36aの径方向外側にあって、該座部36aに対向する方向に開放する。サブウェイト40の先端突起45は、メインウェイト31の切欠き36の前記凹入部36cに対向する位置で切欠き36内に収められる。
図7に示されるダンパー部材41は、ゴムなどの弾性材からなり、ほぼ直方体状の基部41aの面から円柱状の凸部41bが一体的に突出する形状をなしている。円柱状凸部41bは、サブウェイト40の前記凹部44に寸法的に余裕をもって係合しうる寸法に形成され、円柱状凸部41bの先端部は滑らかな曲面に形成される。
図6のV111−V111線断面を示す図8において、メインウェイト31は、その支持軸30の領域でドライブプレート23側の厚さの半部が切り欠かれて切欠き31aが形成され、この切欠き31aにサブウェイト40の基端部42が挿入されてサブウェイト40が支持軸30に枢着される。サブウェイト40はその先端突起45へ向かって図8で視て上方へ延び、前記凹部44および先端突起45の部分が、隣接するメインウェイト31の自由端の切欠き36内に挿入されている。切欠き36は、ドライブプレート23の側に形成されているから、サブウェイト40は、ドライブプレート23の面に沿って延びることになる。
上記のように配置されるメインウェイト31およびサブウェイト40に対し前記ダンパー部材41が図6に示すように組み付けられる。すなわち、ダンパー部材41は、その基部41aの底面がメインウェイト31の自由端部の切欠き36の前記座部36aに着座し、基部41aの一側面が切欠き36の前記当接部36bに当接し、円柱状凸部41bがサブウェイト40の前記凹部44内に係合するように組み付けられる。この状態では、円柱状凸部41bの先端部は凹部44の底壁に締め代をもって接し、また、サブウェイト40の先端突起45は切欠き36の前記凹入部36cに対向するようになる。
以上のように3組のメインウェイト31、サブウェイト40およびダンパー部材41がドライブプレート23の面上に図3に示すように組み付けられた状態で、3本の支持軸30の先端部に、図2に示すように、環状のサイドプレート50に形成された3個の孔が嵌められて、サイドプレート50はサークリップ51などにより固定される。これにより、メインウェイト31およびサブウェイト40は所定の位置関係でドライブプレート23とサイドプレート50の間に回動可能に支持される。
図2に示されるように、出力軸8の端部にはクラッチハウジングすなわちクラッチアウタ60が固定される。クラッチアウタ60は、円板状部60aと円板状部60aの周縁から出力軸8を同軸的に囲むように突出する円筒部60bとからなり、円板状部60aの中央孔が出力軸8の端部に嵌められ、出力軸端部に螺合された締結ナット61により出力軸8に一体的に固定されている。よって、クラッチアウタ60が回転駆動されることにより出力軸8が回転駆動される。
以上に説明した本発明の車両用遠心クラッチ装置の作用を次に説明する。
内燃機関Eが運転されることによってクランク軸5が回転駆動されると、無段変速機の駆動プーリ6、Vベルト7および被駆動プーリ9を介して中空軸20が回転駆動される。無段変速機の調節によりクランク軸5から中空軸20への変速が無段に調節される。中空軸20の外周の摺動スリーブ21も中空軸20と一緒に回転駆動される。中空軸20およびそれと一緒に回動する摺動スリーブ21は、内燃機関Eから車両用遠心クラッチ装置CLへの入力軸を構成する。
内燃機関Eの運転により中空軸20の回転速度が上昇してくると、図2において、中空軸20と一体をなすドライブプレート23の回転速度も上昇し、ドライブプレート23に支持軸30で枢着されたメインウェイト31に作用する遠心力が増加し、メインウェイト31は、図3に示す通常位置から、その自由端部がドライブプレート23の径方向外方へ向かう位置に引張りコイルばね33の力に抗して変位する。そして、図4に示すように、各メインウェイト31の自由端部外方の摩擦材クラッチライニング35が、図2の下部に示されるように、クラッチアウタ60の円筒部60bの内周面に摩擦接触し始める(クラッチイン)。その後、ドライブプレート23の回転速度がさらに上昇することにより、クラッチライニング35はクラッチアウタ60の円筒部60bの内周面にさらに強く摩擦係合し、これにより、クラッチライニング35がクラッチアウタ60に強く係合してクラッチアウタ60が車両を動かせる程度のトルクを与えられて回転し、クラッチアウタ60と一体をなす出力軸8が回転駆動され、中間軸12を介して車軸15が回転駆動されて車両が動き出す。
従来の車両用遠心クラッチ装置では、遠心ウェイトのクラッチライニングがクラッチアウタの内周面に摩擦係合し始めるクラッチイン時に、クラッチアウタと遠心ウェイトの間の衝突、跳ね返りが起きて、遠心ウェイトにジャダーが発生し易かったが、本発明の実施形態では、ジャダーは次のようにして防止される。
ドライブプレート23の回転速度の上昇により、メインウェイト31がそれに作用する遠心力により、クラッチアウタ60の円筒部60bの内周面に向かい回動するのと同時に、サブウェイト40にも遠心力が作用して、サブウェイト40はクラッチアウタ60の円筒部60bの内周面に向かい回動変位する。これにより、サブウェイト40は、その先端側に隣接するメインウェイト31とは反対の回動方向に振れることになる。例えば図6において、仮想線で示すメインウェイト31は時計方向に回動するのに対し、サブウェイト40は支持軸30の回りに反時計方向に回動する。
ドライブプレート23の回転速度の上昇に伴うメインウェイト31およびサブウェイト40の以上のような回動変位は、図3に示す状態から図4に示す状態への回動変位である。図4の場合には、図3の場合よりクラッチライニング35が径方向外方へ変位している。図4の状態では、サブウェイト40の先端部が径方向外方へ変位することによって、サブウェイト先端部(凹部44の背中側)が、メインウェイト31の先端突出部37の内面に当接して、遠心力の作用でメインウェイト31のクラッチライニング35を径方向外方へ向かって押圧することになる。したがって、メインウェイト31は、サブウェイト40の作用により、メインウェイト31自体に作用する遠心力による押圧力に加えてサブウェイト40による押圧力を受けることになる。このため、クラッチライニング35は、従来の場合より、クラッチアウタ60の円筒部60bの内周面により強い力で押圧されることになる。
押圧力の以上のような作用は図9に示すとおりである。図9は横軸にクラッチ回転数を縦軸に遠心力をとったグラフであり、クラッチ回転数の上昇に伴う、メインウェイト31に作用する遠心力の変化の曲線はAで示され、クラッチ回転数の上昇に伴う、サブウェイト40に作用する遠心力の変化の曲線はBで示される。クラッチ回転数が回転数Cまで上昇してクラッチインの状態になると、メインウェイト31のクラッチライニング35がクラッチアウタ60の円筒部60bの内周面に摩擦係合し、ドライブプレート23の回転のクラッチアウタ60への伝達が始まる。この回転数C以上では、メインウェイト31およびサブウェイト40の双方によりクラッチアウタ60に作用する押圧力はA+Bとなり、押圧力曲線は、回転数C以上の領域で一段と増加する特性を示すようになり、メインウェイト31の跳ね返りは起きにくくなる。
一方、メインウェイト31とサブウェイト40の先端部が遠心力の作用で径方向外方へ変位する際に、メインウェイト31とサブウェイト40の相対的径方向外方変位により、ダンパー部材41の凸部41bがサブウェイト40の凹部44内の一側へ押圧される。この時、ダンパー部材41の周方向相対位置は切欠き36の当接部36bにより安定化される。メインウェイト31に作用する遠心力はサブウェイト40に作用する遠心力より大きいから、クラッチインの状態では、ダンパー部材41は、メインウェイト31の自由端部とサブウェイト40の先端部との間で圧縮力を受け、両ウェイト31、40の間には振動を吸収する弾性体が圧縮状態で介在することになる。これによって、両ウェイト31、40に振動が生起してもそれはダンパー部材41により吸収される。
よって、クラッチインの際に、クラッチアウタ60と両ウェイト31、40の間の衝突、跳ね返り現象はダンパー部材41により吸収され、さらに、サブウェイト40が遠心力によりメインウェイト31を内側から押圧することにより、両ウェイト31、40のクラッチアウタ60への押圧力が高まり、跳ね返りや振動は抑えられる。また、両ウェイト31、40がクラッチアウタ60へ押圧されると、クラッチアウタ60から両ウェイト31、40に反力が作用し、この反力はメインウェイト31、サブウェイト40、ダンパー部材41の順に作用するが、隣接するメインウェイト31とサブウェイト40は異なる枢支点をもち、しかも回動する方向が逆であるため、クラッチアウタ60の円筒部60bからは異なる方向の反力が作用し、メインウェイト31およびサブウェイト40からなる遠心ウェイトの回動角と遠心力の関係が一様ではないため、振動がダンピングされ易い。
そして、図9に示すようにクラッチイン回転数Cを超えると、押圧力が一気に増加するため、クラッチイン回転数Cと車両が動き始めるクラッチストール回転数とが近づく。
以上に説明した本発明の車両用遠心クラッチ装置CLでは、サブウェイト40が、それに作用する遠心力により外方へ回動するときに、メインウェイト31をクラッチアウタ60に押し付ける力をメインウェイト31に与えるようになっているから、クラッチイン時、メインウェイト31およびサブウェイト40の順にクラッチアウタ円筒部60bに押し付け力が伝わり、その際、サブウェイト40が遠心力で外方へ回動することにより、メインウェイト31をクラッチアウタ円筒部60bにさらに押し付ける力が加わり、これにより振動がダンピングされる。
また、サブウェイト40に作用する遠心力によりメインウェイト31への押し付け力が一気に増すため、クラッチストール回転数も低くすることができて、クラッチストール回転数とクラッチイン時の回転数の差を小さくすることができる。
また、サブウェイト40の外方への回動方向が、メインウェイト31の外方への回動方向と反対であるから振動がダンピングされ易く、しかもサブウェイト40は、クラッチアウタ60に押し付ける力をメインウェイト31の中間部ではなく自由端部に与えるようにされているから、メインウェイト31に大きな押付け力が作用し、サブウェイト40が小さくても、メインウェイト31に効果的に力を加えることができる。
さらに、サブウェイト40とメインウェイト31の間にダンパー部材41が介装されるから、メインウェイト31とサブウェイト40の両者の動きを1つのダンパー部材41によりダンピングでき、しかもダンパー部材41は、メインウェイト31とサブウェイト40の間に挟まれるだけであるから、それを支持する部材を必要とせず、遠心クラッチ装置の簡素化、軽量化を図ることができる。
また、ダンパー部材41として、基部41aから凸部41bが突出する部材を用い、基部41aはメインウェイト31に接し、凸部41bがサブウェイト40の凹部44に嵌入するようにしたことにより、サブウェイト40に働く遠心力によって、サブウェイト40がスムースに外方へ回動できるようになり、クラッチイン時にメインウェイト31とサブウェイト40が受ける反力の方向にダンパー部材凸部41bが向くため、さらに振動を低減しやすくなる。
本発明の一実施形態に係る車両用遠心クラッチ装置を備える、内燃機関から車軸への伝動機構を示す断面図。 図1の要部の拡大図で、車両用遠心クラッチ装置を示す断面図。 車両用遠心クラッチ装置の主要構成部材のみを、図2の右側から見た図。 図3と同様な図で、図3とは異なる状態を示す図。 図4と同様な図で、サブウェイトを取り除いて示した図。 図4と同様な図で、サブウェイトを装着して示した図。 サブウェイトとダンパー部材を示す図。 図6のV111−V111線による断面図。 本発明の車両用遠心クラッチ装置の特性図。
符号の説明
E…内燃機関、CL…車両用遠心クラッチ装置、2…シリンダ、3…ピストン、4…コンロッド、5…クランク軸、6…駆動プーリ、7…Vベルト、8…出力軸、9…被駆動プーリ、9a…固定プーリ半体、9b…可動プーリ半体、12…中間軸、15…後輪車、20…中空軸、21…摺動スリーブ、23…ドライブプレート、25…コイルばね、26…キー、27、28…軸受、30…支持軸、31…メインウェイト、31a…切欠き、33…引張りコイルばね、35…クラッチライニング、36…切欠き、36a…座部、36b…当接部、36c…凹入部、37…突出部、38…先端部、40…サブウェイト、41…ダンパー部材、41…基部、41b…凸部、42…基端部、44…凹部、45…先端突起、50…サイドプレート、60…クラッチアウタ、60a…円板状部、60b…円筒部、61…締結ナット。

Claims (4)

  1. 入力軸に連結されたドライブプレートと、同ドライブプレートの外周を同軸的に囲みかつ出力軸に連結されたクラッチアウタと、前記ドライブプレートの回転に伴い作用する遠心力に応じてスプリングの力に抗して外方へ回動し、前記クラッチアウタの内周面に摩擦係合するように、前記ドライブプレートに軸支された遠心ウェイトとを備え、遠心ウェイトのクラッチアウタ内周面への摩擦係合により入力軸を出力軸に連結する車両用遠心クラッチ装置において、
    前記遠心ウェイトが、遠心力により外方へ回動可能に前記ドライブプレートに軸支されたメインウェイトと、遠心力により外方へ回動可能に前記ドライブプレートに軸支されたサブウェイトとからなり、前記サブウェイトは、それに作用する遠心力により外方へ回動するときに、前記メインウェイトを前記クラッチアウタに押し付ける力を前記メインウェイトに与える位置に設けられることを特徴とする車両用遠心クラッチ装置。
  2. 前記サブウェイトは、その外方への回動方向が、前記メインウェイトの外方への回動方向と反対になるように軸支され、前記サブウェイトは、クラッチアウタに押し付ける前記力を前記メインウェイトの自由端部に与えるように前記メインウェイトに対し配置されることを特徴とする請求項1に記載の車両用遠心クラッチ装置。
  3. 前記サブウェイトと前記メインウェイトの間にダンパー部材が介装されることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用遠心クラッチ装置。
  4. 前記ダンパー部材は、基部と、該基部から突出する凸部とを備え、前記基部は前記メインウェイトに接し、前記凸部が嵌入する凹部が前記サブウェイトに設けられていることを特徴とする請求項3に記載の車両用遠心クラッチ装置。
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