JP5070340B2

JP5070340B2 - 表示装置

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Publication number: JP5070340B2
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Inventors: 勝敏菊地
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Description

本発明は表示装置に関し、詳細には、湾曲した表示面を有する表示装置の構成に関する。

従来、情報機器、ＴＶ機器、アミューズメント機器等の電子機器に、表示装置が組み込まれている。このような表示装置の代表例としては液晶を用いた液晶表示装置があり、具体的には、携帯電話、ＰＤＡ（Personal Digital Assistants）、ＤＶＤプレイヤ、モバイルゲーム機器、ノートＰＣ、ＰＣモニタ、ＴＶ等に液晶表示装置が使用されている。

ところで、従来普及している表示装置においては、通常、表示面が平面となっている。しかし、近年、例えばデザイン上の観点等から表示面が湾曲した表示装置についても提案が行われている（例えば、特許文献１や２参照）。図１０は、従来の表示面が湾曲した液晶表示装置の外観構成を示す概略斜視図である。

図１０に示すように、従来の液晶表示装置１００においては、表示パネル及びその背後に設けられるバックライトを、湾曲した一対のカバー（上カバー１０１と下カバー１０２とからなる）で挟み込んで、湾曲した表示面１０３を得ている。なお、上カバー１０１には表示面１０３が覆われないように、開口が設けられている。

液晶表示装置１００においては、上カバー１０１と下カバー１０２によって挟持される表示パネルは元々は平面であり、この平面の表示パネルを折り曲げて上下のカバー１０１、１０２で挟持し、湾曲した表示面１０３を得ている。このために、従来の液晶表示装置１００においては、表示パネルを曲げたことによって発生する応力が原因となって、表示パネルの位置ずれや、表示面１０３に表示される液晶表示に表示ムラが発生するといった問題が生じていた。

特開２００７−３３３８１８号公報特開２００５−１３４４６１号公報

以上の問題点を鑑みて、本発明の目的は、湾曲した表示面を有する表示装置であって、表示パネルにおける表示ムラが発生し難い表示装置を提供することである。また、本発明の他の目的は、湾曲した表示面を有する表示装置であって、表示パネルの位置ずれが発生し難い表示装置を提供することである。

上記目的を達成するために本発明の表示装置は、湾曲した表示面が得られるように折り曲げ状態とされる表示パネルと、前記表示パネルを挟持する湾曲した一対のカバーと、前記表示パネルを挟んで対向配置される２つの側面の各々に複数形成されて、前記一対のカバーが外れないように固定する係合部と、を備える。また、本発明の表示装置は、前記カバーの湾曲方向の中間位置と、前記表示面の湾曲方向の中間位置とがずれており、前記２つの側面に各々設けられる複数の前記係合部は前記表示パネルを挟んで略対称配置となっており、前記係合部が設けられる位置には、少なくとも、湾曲方向の両端部と、前記表示面の湾曲方向の中間位置を含む表示面中間部と、が含まれる。
ここで、「湾曲方向」とは、湾曲面と湾曲面の複数位置における法線を含む平面との交差位置に形成される弓なり状の曲線に沿った方向を指す。

本構成によれば、表示装置を構成するカバーの湾曲方向の中間位置と表示面の湾曲方向の中間位置とがずれている点を考慮して、表示面の湾曲方向の中間位置を基準に係合部を設ける構成となっている。このために、表示面に発生する表示ムラの低減を図り易い構成となっている。そして、この構成においては、前記表示面中間部に配置される前記係合部の湾曲方向の中心位置が、前記表示面の湾曲方向の中間位置とほぼ一致しているのが好ましい。

また、上記構成の表示装置において、前記係合部が設けられる位置には、更に、前記両端部の一方の端部と前記表示面中間部との間の少なくとも１箇所、及び前記両端部の他方の端部と前記表示面中間部との間の少なくとも１箇所が含まれ、前記一方の端部と前記表示面中間部との間に配置される前記係合部と、前記他方の端部と前記表示面中間部との間に配置される前記係合部とは、前記表示面中間部を挟んで略対称配置となっているのが好ましい。

このような構成では、係合部が多数あるために係合部に発生する応力を分散しやすい。そして、表示面の湾曲方向の中間位置を基準に係合部を配置する構成であるので、表示ムラが発生し難いように係合部に発生する応力の分散を図り易い。また、この構成によれば、係合部が多数設けられるために、従来に比べて、表示パネルの固定をしっかりと行え、表示パネルのずれが生じ難い。

また、上記構成の表示装置において、前記一方の端部と前記表示面中間部との間、及び前記他方の端部と前記表示面中間部との間に配置される前記係合部のうち、少なくとも前記表示面中間部に配置される前記係合部と隣り合う前記係合部は、前記一方の端部に配置される前記係合部と前記表示面中間部に配置される前記係合部との間の湾曲方向の中間点と、前記他方の端部に配置される前記係合部と前記表示面中間部に配置される前記係合部との間の湾曲方向の中間点と、の間に配置されるのが更に好ましい。このような構成では、表示面の湾曲方向の中間位置になるべく近い位置に係合部を複数設けることになり、表示ムラの発生を抑制し易い。

上記構成の表示装置において、前記係合部は、前記一対のカバーのいずれか一方に設けられる係合爪と、他方に設けられて前記係合爪に係合する係合孔と、から成ることとしても良い。また、別形態として、前記係合部は、前記一対のカバー内に収容される湾曲した枠体に設けられる係合爪と、前記一対のカバーの両方に設けられて前記係合爪に係合する係合孔と、から成ることとしても良い。

また、上記構成の表示装置において、前記表示パネルは液晶表示パネルであって、折り曲げ状態とされた前記表示パネルの背後にはバックライトが配置され、前記表示パネルと前記バックライトとが前記一対のカバーに挟持されることとしても良い。これによれば、表示パネルの代表例である液晶表示装置について、表示面を湾曲させた場合に、表示ムラ及び表示パネルの位置ずれが起こり難い構成を提供できる。

本発明によれば、湾曲した表示面を有する表示装置において、表示パネルにおける表示ムラが発生し難くなり、更には、表示パネルの位置ずれが発生し難くなる。

本実施形態の液晶表示装置の概略斜視図図１のＡ−Ａ位置の概略断面図本実施形態の液晶表示装置が備える表示パネルの構成を示す概略断面図本実施形態の液晶表示装置の構成を説明するための概略平面図本実施形態の液晶表示装置が備える上カバーの構成を説明するための図で、上カバーの概略側面図本実施形態の液晶表示装置が備える下カバーの構成を説明するための図で、下カバーの概略側面図本実施形態の液晶表示装置が備える上カバーが備える係合孔の構成を説明するための図本実施形態の上カバーが有する係合孔と下カバーが有する係合爪との関係を示した概略断面図本実施形態の液晶表示装置の変形例を示す図本実施形態の液晶表示装置の変形例を示す図従来の表示面が湾曲した液晶表示装置の外観構成を示す概略斜視図従来の液晶表示装置の構成を示す概略側面図従来の液晶表示装置の構成を示す概略平面図

以下、本発明の表示装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下では表示装置の一例として液晶表示装置を挙げて説明する。

まず、本実施形態の液晶表示装置の構成の概略について、図１から図３を参照しながら説明する。図１は、本実施形態の液晶表示装置の概略斜視図である。図２は、図１のＡ−Ａ位置の概略断面図である。図３は、本実施形態の液晶表示装置が備える表示パネルの構成を示す概略断面図である。

図１に示すように、本実施形態の液晶表示装置１は湾曲した表示面２を有する。表示面２は、詳細には凹面形状となっている。また、液晶表示装置１には外部からの信号を入力するために使用されるＦＰＣ３が接続されている。ＦＰＣ３の端部にはコネクタ４が取り付けられている。

図２に示すように、本実施形態の液晶表示装置１は、上カバー１０と下カバー１１によって、表示パネル５とバックライト６とを挟持する構造となっている。上カバー１０と下カバー１１は、いずれも平面視略矩形状に設けられ、予め湾曲した形状となっている。また、上カバー１０には、表示面２が形成されるように開口７が形成されている。上カバー１０と下カバー１１とは、係合部１２で係合され、上カバー１０が下カバー１１から外れないように固定される。係合部１２の詳細については後述する。

表示パネル５は、図３に示すように元は湾曲しておらず、上カバー１０と下カバー１１に挟持される際に折り曲げられて、図２に示すように湾曲した状態となる。表示パネル５は、詳細には、第１パネル基板５１と、第２パネル基板５２と、液晶５３と、第１偏光板５４と、第２偏光板５５と、を備える。第１偏光板５４は第１パネル基板５１に貼り付けられ、第２偏光板５５は第２パネル基板５２に貼り付けられる。

第１パネル基板５１と第２パネル基板５２とは、例えばガラスによって形成されるが、折り曲げ易いように、その厚みは薄く調整されている。第１パネル基板５１と第２パネル基板５２とは、互いの主面（最も広い面）が対向するように配置され、枠状のシール５６によって上下に所定の間隙を設けた状態で貼り合わされている。第１パネル基板５１及び第２パネル基板５２は、いずれも平面視略矩形状であるが、第２パネル基板５２の方が第１パネル基板５１よりも大きく設けられている。このために、第２パネル基板５２は、第１パネル基板５１に対してはみ出した部分を有し、この部分に表示面２を駆動するための回路を備えるＩＣチップ５７が、例えばＣＯＧ（Chip On Glass）方式で搭載されている。

第１パネル基板５１には、液晶５３に近い側から順に、図示しない対向電極とカラーフィルタが形成されている。第２パネル基板５２には、表面にＴＦＴ（Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ）等のスイッチング素子及びこのスイッチング素子が接続された画素電極（いずれも不図示）がマトリクス状に複数配列される。そして、複数のスイッチング素子を駆動する複数の走査信号線及びデータ信号線（いずれも不図示）が、互いに交差するように形成されている。

液晶５３は、第１パネル基板５１、第２パネル基板５２及び枠状のシール５６によって囲まれた空間に封入されている。液晶５３は電圧の印加によって光学的性質（光透過率）を変化させる。液晶５３が、上記画素電極と上記対向電極とに挟まれることにより、液晶表示を行う表示面２（図１参照）が形成される。

バックライト６は、導光板６１と、反射シート６２、光学シート６３と、ホルダ６４と、発光ダイオード（ＬＥＤ：Light Emitting Diode）６５と、を備える。

導光板６１は、例えばポリカーボネート樹脂等で形成され、予め湾曲した形状となっている。導光板６１の下面６１ｃ側には、導光板６１を進行する光の一部を反射可能とすべく反射シート６２が設けられる。これにより、導光板６１の側面部６１ａから入射した光は、上面６１ｂから面状に出射されるようになっている。

また、導光板６１の上面６１ｂ側には、光学シート６３が配置されている。この光学シート６３は、詳細には、下から順に拡散シート、下プリズムシート、上プリズムシートの３枚のシートで構成される。なお、光学シート６３は、導光板６１から出射される光を、効率良く、またムラのない光として取り出す等の目的で設けられ、本実施形態の構成に限定されるものではない。また、反射シート６２及び光学シート６３は、折り曲げられた状態で上カバー１０と下カバー１１との間に収容される。

ホルダ６４は略額縁状の枠体となっており、下カバー１１の上に配置される。そして、ホルダ６４は、導光板６１、反射シート６２及び光学シート６３を固定する役割を果たす。また、このホルダ６４の上に、表示パネル５の周縁部が接着状態で載置される。ホルダ６４は、予め湾曲した形状となっている。

ＬＥＤ６５は、導光板６１の側面６１ａ近傍に複数配置されている。これにより、導光板６１の側面６１ａから光を入射することができる。なお、図２において、ＬＥＤ６５は、紙面と垂直な方向に所定間隔を開けて一列に複数配置されている。また、複数のＬＥＤ６５は、ＦＰＣ３上に実装されている。

本実施形態の液晶表示装置１の概略構成は以上のようである。ところで、本実施形態の液晶表示装置１は、表示面２における表示ムラ及び表示パネル５の位置ずれが発生し難い構成となっている。この点について以下説明する。

まず、本実施形態の構成の理解を容易とするために、従来の液晶表示装置１００（図１０参照）の構成と、それに関する本発明者の検討結果について、図１１及び図１２を参照しながら説明する。図１１は、従来の液晶表示装置１００の構成を示す概略側面図である。図１２は、従来の液晶表示装置１００の構成を示す概略平面図である。なお、図１１では、ＦＰＣ及びコネクタは省略している。

図１１に示すように、従来の液晶表示装置１００においては、液晶表示装置１００の側面１０１ａに、上下のカバー１０１、１０２を固定するための係合部１０４を３箇所設けている。なお、図示しないが、側面１０１ａと対向する側面１０１ｂにも、側面１０１ａに設けられる係合部１０４と対称となるように、同じく係合部１０４が３箇所設けられている。また、係合部１０４は、下カバー１０２に設けられる係合爪と、上カバー１０１に設けられて該係合爪と係合する係合孔と、から成る。

各側面１０１ａ、１０１ｂにおいて、係合部１０４が形成される位置は、両端部と、上カバー１０１（下カバー１０２でも同じ）の湾曲方向の中間位置Ｃ１を含む中間部（カバー中間部）と、の３箇所である。すなわち、図１１に示すように、カバー中間部に配置される係合部１０４から一方の端部に配置される係合部までの距離と、カバー中間部に配置される係合部１０４から他方の端部に配置される係合部までの距離とは、いずれもＬとなっている。

ここで、図１２に示されるように、液晶表示装置１００においては、上カバー１０１（下カバー１０２と言っても同じ）の湾曲方向の中間位置Ｃ１と、表示面１０３の湾曲方向の中間位置Ｃ２とがずれている。これは、表示面１０３を駆動するためのＩＣチップやＬＥＤを配置する都合等によるものである。

上述のように、湾曲した表示面１０３を有する従来の液晶表示装置１００では、表示ムラが問題となっている。この表示ムラは、表示パネルを折り曲げて上下のカバー１０１、１０２で挟持する構造となっていることと関係している。詳細には、表示パネルを折り曲げていることにより、上下のカバー１０１、１０２に形成される係合部１０４に応力が発生することが原因となっている。

このため、表示ムラを失くすには、係合部１０４に発生する応力を適切に緩和する必要がある。この点、従来の構成では、表示面１０３の湾曲方向の中間位置Ｃ２に対応する位置ではなく、上カバー１０１の湾曲方向の中間位置Ｃ１に対応する位置に係合部１０４を配置する構成となっている。すなわち、従来の構成では、表示面１０３に対する考慮なしで係合部１０４を設けているために、表示ムラを解消するという目的に適合して、係合部１０４が形成されていないと考えられた。また、従来の構成では、中央と両端の３箇所だけに係合部１０４を設ける構成としているが、係合部１０４に発生する応力を適切に緩和するには、応力をできるだけ分散するのが好ましく、係合部１０４の数を増やした方が良いと考えられた。更に、表示ムラの問題とは別の問題であるが、表示パネルの位置ずれを抑制するためにも、係合部１０４の数を増やすのが好ましいと考えられた。

本実施形態の液晶表示装置１は、以上の点を考慮して開発されたものである。以下、本実施形態の液晶表示装置１の説明に戻り、図４から図７を参照しながら説明する。

図４は、本実施形態の液晶表示装置１の構成を説明するための概略平面図である。図５Ａは、本実施形態の液晶表示装置１が備える上カバー１０の構成を説明するための図で、上カバー１０の概略側面図である。図５Ｂは、本実施形態の液晶表示装置１が備える下カバー１１の構成を説明するための図で、下カバー１１の概略側面図である。図６は、本実施形態の液晶表示装置が備える上カバー１０が備える係合孔１２ａの構成を説明するための図である。図７は、本実施形態の上カバー１０が有する係合孔１２ａと下カバー１２が有する係合爪１２ｂとの関係を示した概略断面図である。

図４に示すように、本実施形態の液晶表示装置１においても、上カバー１０（下カバー１１と言っても同じ）の湾曲方向の中間位置Ｃ１と、表示面２の湾曲方向の中間位置Ｃ２とがずれた構成となっている。そこで、表示面２の中間位置Ｃ２を基準に係合部１２が形成されるように構成している。

係合部１２は、上カバー１０に形成される係合孔１２ａと、下カバー１１に形成されて係合孔１２ａに係合する係合爪１２ｂと、から成る。係合孔１２ａは、上カバー１０の２つの側面１０ａ、１０ｂ（この２つの側面は、湾曲方向の曲線を含む平面と略平行の関係にある）に、貫通孔を設けることによって形成される。また、２つの側面１０ａ、１０ｂに形成される係合孔１２ａは、表示パネル５を挟んで略対称位置に設けられる。係合爪１２ｂは、下カバー１１の２つの側面１１ａ、１１ｂ（この２つの側面は、湾曲方向の曲線を含む平面と略平行の関係にある）の一部を折り曲げることによって形成される。また、２つの側面１１ａ、１１ｂに形成される係合爪１２ｂは、表示パネル５を挟んで略対称位置に設けられる。

係合爪１２ｂは係合孔１２ａに係合するものであり、両者が設けられる位置は、液晶表示装置１を組み立てた状態で、略同一位置となる。図７に示すように、上カバー１０を被せた際に、下カバー１１の側面１１ａ、１１ｂから突出する係合爪１２ｂが上カバー１０の係合孔１２ａに係合し、上カバー１０が下カバー１１から外れない状態となる。

主に、図４〜図６を参照して、係合孔１２ａ及び係合爪１２ｂが形成される位置について、更に詳細に説明する。なお、係合孔１２ａと係合爪１２ｂが形成される位置は上述のようにほぼ同一位置であるため、係合孔１２ａについてのみ説明する。また、係合孔１２ａ及び係合爪１２ｂが設けられる位置が係合部１２の位置である。

係合孔１２ａは、湾曲に沿った２つの側面１０ａの両端部Ｅ１、Ｅ２、及びに表示面２の湾曲方向の中間位置Ｃ２を含む表示面中間部ＣＢに設けられている。更に、表示面中間部ＣＢと端部Ｅ１との間、及び表示面中間部ＣＢと端部Ｅ２との間に、それぞれ２つずつ係合孔１２ａは設けられている。

図６に示すように、表示面中間部ＣＢに設けられる係合孔１２ａについては、その湾曲方向の中心位置Ｏが、表示面２の湾曲方向の中間位置Ｃ２とほぼ一致している。中心位置Ｏと中間位置Ｃ２とは、必ず一致する必要があるというわけではないが、本実施形態のようにほぼ一致させるのが好ましい。

表示面中間部ＣＢと端部Ｅ１との間に設けられる２つの係合孔１２ａと、表示面中間部ＣＢと端部Ｅ２との間に設けられる２つの係合孔１２ａとは、表示面中間部ＣＢに設けられる係合孔１２ａに対して、略対称配置となっている。これは、表示ムラを適切に解消するために望ましい構成となるからである。ただし、本発明の適用範囲はこの構成に限定する趣旨ではない。

更に、表示面中間部ＣＢに配置される係合孔１２ａと隣り合う２つの係合孔１２ａについては、次のような配置となっている。すなわち、それらは、端部Ｅ１に配置される係合孔１２ａと表示面中間部ＣＢに配置される係合孔１２ａとの湾曲方向の中間点ｍと、端部Ｅ２に配置される係合孔１２ａと表示面中間部ＣＢに配置される係合孔１２ａとの湾曲方向の中間点Ｍと、の間に配置されている（図６参照）。表示面中間部ＣＢから中間点ｍまでの距離（ｄ）と、表示面中間部ＣＢから中間点Ｍまでの距離（Ｄ）とは異なるが、表示面中間部ＣＢに配置される係合孔１２ａと隣り合う２つの係合部１２ａは、いずれの中間点よりも内側（表示面中間部ＣＢ寄り）に配置される。

このように配置するのは、係合部１２に発生する応力は、表示パネル５の中央寄りで大きい。このため、表示面中間部ＣＢになるべく近い位置に係合孔１２ａを設けた方が、応力の分散を効果的に行えるからである。この意味で、例えば、本実施形態の構成における、端部Ｅ１と表示面中間部ＣＢに配置される２つの係合孔１２ａをいずれも、中間点ｍよりも内側（表示面中間部ＣＢ寄り）に配置する構成としても勿論構わない。なお、この場合、端部Ｅ２と表示面中間部ＣＢに配置される２つの係合孔１２ａについても中間点Ｍよりも内側（表示面中間部ＣＢ寄り）に配置することになる。

以上のように、本実施形態の液晶表示装置１においては、表示面２の湾曲方向の中間位置Ｃ２に対応する箇所（表示面中間部ＣＢ）に係合部１２が形成される構成としている。このために、表示面２に発生する表示ムラを適切に抑制し易い。また、両端部Ｅ１、Ｅ２と表示面中間部ＣＢとの間に複数の係合部１２を配置する構成であるために、応力の分散を図り易く、表示ムラを適切に抑制できる。また、係合部１２を多数とすることによって、表示パネル５の位置ずれについても発生し難くなっている。

なお、本発明は、以上に示した実施形態に限定される趣旨ではない。本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。

例えば、本実施形態では、１つの側面１０ａ（或いは１０ｂ）に７つの係合部１２を設ける構成としている。しかし、これに限定される趣旨ではない。例えば、両端部Ｅ１、Ｅ２と表示面中間部ＣＢの３つだけとしても構わない。この場合でも、表示面２の湾曲方向の中間位置Ｃ２を基準に、係合部１２を設ける構成となる。このために、表示ムラの抑制を図り易い。ただし、係合部１２に発生する応力を分散するために、本実施形態のように、両端部Ｅ１、Ｅ２と表示面中間部ＣＢとの間に、更に係合部１２を設けるのが好ましい。そして、応力の分散を図るという意味において、本実施形態の場合よりも更に多くの係合部１２を設ける構成としても構わない。

また、本実施形態においては、係合部１２の構成について、上カバー１０に係合孔１２ａを設け、下カバー１１に係合爪１２ｂを設ける構成とした。しかし、この構成に限定される趣旨ではない。すなわち、例えば、図８に示すように、上カバー１０に係合爪１２ｂを設け、下カバー１１に係合孔１２ａを設ける構成としても構わない。更に、例えば、図９に示すように、上カバー１０と下カバー１１に係合孔１２ａを設け、上カバー１０と下カバー１１内に収容されるホルダ６４に係合爪１２ｂを設ける構成としても構わない。その他、ホルダが下カバーからはみ出るような構成の場合には、上カバーに係合孔を設け、ホルダに係合爪を設けるような構成でも良い。なお、図８と図９は、いずれも本実施形態の液晶表示装置１の変形例を示す図である。

その他、以上においては表示パネルが液晶表示パネルである液晶表示装置について説明した。しかし、本発明の適用範囲は、液晶表示装置に限定されない。すなわち、例えば、液晶以外の電気光学材料を光スイッチ材料として用いた表示パネルで構成される表示装置にも、本発明は当然適用できる。また、本実施形態では、表示面が凹面となる場合について説明したが、表示面が凸面となる場合にも、本発明は適用可能である。

本発明は、湾曲した表示面を有する表示装置に適用でき、特に液晶表示装置に好適に適用できる。

１液晶表示装置
２表示面
５表示パネル
６バックライト
１０上カバー
１０ａ、１０ｂ上カバーの側面
１１下カバー
１１ａ、１１ｂ下カバーの側面
１２係合部
１２ａ係合孔
１２ｂ係合爪
５１第１パネル基板
５２第２パネル基板
５３液晶
６４ホルダ（枠体）
Ｃ１カバーの湾曲方向の中間位置
Ｃ２表示面の湾曲方向の中間位置
ＣＢ表示面中間部
Ｅ１、Ｅ２端部
ｍ、Ｍ中間点
Ｏ中心位置

Claims

湾曲した表示面が得られるように折り曲げ状態とされる表示パネルと、
前記表示パネルを挟持する湾曲した一対のカバーと、
前記表示パネルを挟んで対向配置される２つの側面の各々に複数形成されて、前記一対のカバーが外れないように固定する係合部と、を備える表示装置であって、
前記カバーの湾曲方向の中間位置と、前記表示面の湾曲方向の中間位置とは、ずれており、
前記２つの側面に各々設けられる複数の前記係合部は前記表示パネルを挟んで略対称配置となっており、
前記係合部が設けられる位置には、少なくとも、湾曲方向の両端部と、前記表示面の湾曲方向の中間位置を含む表示面中間部と、が含まれる表示装置。
請求項１の表示装置であって、
前記表示面中間部に配置される前記係合部の湾曲方向の中心位置が、前記表示面の湾曲方向の中間位置とほぼ一致していることを特徴とする表示装置。
請求項１の表示装置であって、
前記係合部が設けられる位置には、更に、前記両端部の一方の端部と前記表示面中間部との間の少なくとも１箇所、及び前記両端部の他方の端部と前記表示面中間部との間の少なくとも１箇所が含まれ、
前記一方の端部と前記表示面中間部との間に配置される前記係合部と、前記他方の端部と前記表示面中間部との間に配置される前記係合部とは、前記表示面中間部を挟んで略対称配置となっていることを特徴とする表示装置。
請求項３の表示装置であって、
前記一方の端部と前記表示面中間部との間、及び前記他方の端部と前記表示面中間部との間に配置される前記係合部のうち、少なくとも前記表示面中間部に配置される前記係合部と隣り合う前記係合部は、前記一方の端部に配置される前記係合部と前記表示面中間部に配置される前記係合部との間の湾曲方向の中間点と、前記他方の端部に配置される前記係合部と前記表示面中間部に配置される前記係合部との間の湾曲方向の中間点と、の間に配置されることを特徴とする表示装置。
請求項１の表示装置であって、
前記係合部は、前記一対のカバーのいずれか一方に設けられる係合爪と、他方に設けられて前記係合爪に係合する係合孔と、から成ることを特徴とする表示装置。
請求項１の表示装置であって、
前記係合部は、前記一対のカバー内に収容される湾曲した枠体に設けられる係合爪と、前記一対のカバーの両方に設けられて前記係合爪に係合する係合孔と、から成ることを特徴とする表示装置。
請求項１から６のいずれかに記載の表示装置であって、
前記表示パネルは液晶表示パネルであり、
折り曲げ状態とされた前記表示パネルの背後にはバックライトが配置され、
前記表示パネルと前記バックライトとが前記一対のカバーに挟持されることを特徴とする表示装置。