JP5066797B2 - 成膜方法および成膜ワークを生産する方法。 - Google Patents

成膜方法および成膜ワークを生産する方法。 Download PDF

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Description

本発明は、金属粉末、金属の化合物の粉末、もしくはセラミックスの粉末を成形した粉末成形体、または加熱処理した該粉末成形体、を電極として、加工液中または気体雰囲気中において電極とワークの間にパルス状の放電を発生させ、その放電エネルギーによりワーク表面に電極材料または電極材料が前記パルス状の放電エネルギーにより反応した物質からなる放電表面処理被膜の成膜方法および成膜ワークを生産する方法に関するものである。
放電を利用した表面改質技術が、例えば特許文献1に開示されている。放電によってシリコン(Si)等のアモルファス層又は微細結晶層を被表面改質物表面に形成するものである。また、別の表面改質技術が、特許文献2に開示されている。炭素鋼、低合金鋼、オーステナイト系ステンレス鋼若しくはフェライト系ステンレス鋼等の鉄(Fe)基合金、ニッケル(Ni)基合金、又はコバルト(Co)基合金からなる構造物の表面を、少なくとも一つの高耐食性元素を有する電極を用い、油中あるいは水中にて、放電加工処理し、前記部材の初期表面の除去とこの表面に耐食性に優れた放電加工合金層を形成することを特徴とする。更にこの表面改質処理方法により形成された放電加工合金層にレーザー光、電子ビーム、又は、TIGアーク等のエネルギーを照射して、放電加工合金層と被処理対象部材の一部を再溶融させた後、急冷凝固させて再溶融表面合金層を形成することを特徴とする。
また、表面改質技術ではなく、被加工物表面に金属やセラミックスの被膜を形成する技術として、無電解メッキ、電解メッキ、PVD(Physical Vapor Deposition)、溶射、溶接などがある。無電解メッキは、化学反応を利用して、水溶液中から金属を被処理物表面に析出させる方法である。電解メッキは一方の極をイオン化させ、もう一方の極で電子をやり取りして被処理物に被膜を形成させる方法である。PVDは真空中で蒸発した金属のガスをイオン化して、負の電圧を印可した基材に叩きつけて被膜を形成する方法である。これらの方法は、ワーク表面に被膜を堆積することにあり、ワークと被膜の密着性に関しては十分ではなかった。
ワークと被膜の密着性を高めた被膜形成技術として、特許文献3に示されるように放電を利用した表面処理がある。この放電表面処理は、形成する被膜と同じ大きさの電極を用い、被加工物と電極の間に複数のパルス放電を発生させて被膜を形成させる転写加工方法である。
特開昭62―24916号公報 特開平6―182626号公報 国際公開WO99/558744
従来技術は、放電を利用して被加工物の表面に放電加工合金層を設け、その後、その一部をレーザー光や電子ビームを照射して溶融させ、自己冷却による急冷凝固によって再溶融表面合金層を形成させていた。放電加工合金層と被加工金属との密着性が不十分である場合に、レーザー光や電子ビームを照射して放電加工合金層および被加工金属の一部を再溶融して欠陥を消失し、かつ被加工金属との密着した再溶融表面合金層を形成していた。この従来技術では、レーザーや電子ビームは、セラミックスなどを被加工金属へ拡散させ、合金層を拡大するために使用されている。被加工金属の表面の耐食性を向上させる場合は、合金層が厚いほうがよいが、被加工物の上に被膜を形成させ、被膜に所望の性能を発揮させたい場合、合金層の特性は所望性質と異なるため、被膜と被加工物の合金層の厚みはなるべく薄いほどよい。
微小な粒子を溶融させ、被加工物上に堆積させる溶射や放電による被膜の密度は、一般に金属固体と比較して小さくなる。それは、被膜中にわずかな空隙が形成されるためである。また、溶融した粒子が積層して被膜となるため、被膜中には粒子と粒子との間(粒界)が存在する。被膜が摩擦によるせん断力を受けた場合、その粒界が基点となり、被膜が摩耗する。また、その粒界が抵抗となり、被膜の熱伝導率を低下させてしまう。
そこで、本発明では、放電を利用して厚みを持った被膜を形成させた後、合金層の拡大を抑制して被膜の密度や強度を向上し、粒界や空隙を減少させる成膜方法を提供する。
この発明にかかる成膜方法は、金属粉末、金属の化合物の粉末、もしくはセラミックスの粉末を成形した粉末成形体、または加熱処理した該粉末成形体、を電極として、加工液中または気体雰囲気中において電極とワークの間にパルス状の放電を発生させ、その放電エネルギーによりワーク表面に電極材料または電極材料が前記パルス状の放電エネルギーにより反応した物質からなる放電表面処理被膜を形成する工程と、この形成した放電表面処理被膜にエネルギーを照射して加熱する工程と、を有するものである。
さらに、放電表面処理被膜を形成する際に、該放電表面処理被膜の熱伝導率が30W/mK以下となる被膜を形成するものである。
さらに、電極材料の金属固体での熱伝導率が90W/mK以上のものである。
さらに、粉末成形体電極の電極材料として、Cu、Cu合金、Ag、Ag合金、Al、Al合金、Ni、Ni合金、Co、Co合金を用いるものである。
さらに、放電表面処理被膜を形成して、エネルギーを多点照射するものである。
さらに、放電表面処理被膜に照射するエネルギーのスポットを照射面の対角線と平行に移動させ、被膜部と非被膜部との境界線に到達すると、この境界線からの入射角と反射角が等しくなるように照射エネルギースポット走査方向を変えるものである。
さらに、照射エネルギースポット走査の変更方向を決定する被膜部と非被膜部との境界線からの入射角と反射角を、定期的に異なった大きさにするものである。
さらに、放電表面処理被膜にエネルギーを照射して加熱した後に研磨するものである。
この発明にかかる成膜方法は、金属粉末、金属の化合物の粉末、もしくはセラミックスの粉末を成形した粉末成形体、または加熱処理した該粉末成形体、を電極として、加工液中または気体雰囲気中において電極とワークの間にパルス状の放電を発生させ、その放電エネルギーによりワーク表面に電極材料または電極材料が前記パルス状の放電エネルギーにより反応した物質からなる放電表面処理被膜を形成する工程と、この形成した放電表面処理被膜に圧力を付加する工程と、を有するものである。
さらに、放電表面処理被膜を形成する際に、該放電表面処理被膜の熱伝導率が30W/mK以下となる被膜を形成するものである。
さらに、電極材料の金属固体での熱伝導率が90W/mK以上のものである。
さらに、粉末成形体電極の電極材料として、Cu、Cu合金、Ag、Ag合金、Al、Al合金、Ni、Ni合金、Co、Co合金を用いるものである。
この発明にかかる成膜ワークを生産する方法は、ワークに対し、金属粉末、金属の化合物の粉末、もしくはセラミックスの粉末を成形した粉末成形体、または加熱処理した該粉末成形体、を放電表面処理用電極として対向させ、電極とワークの間にパルス状の放電を発生させることでその放電エネルギーによりワーク表面に電極材料または電極材料が前記パルス状の放電エネルギーにより反応した物質からなる放電表面処理被膜を形成し、この形成した放電表面処理被膜にエネルギーを照射して加熱するものである。
この発明にかかる成膜ワークを生産する方法は、ワークに対し、金属粉末、金属の化合物の粉末、もしくはセラミックスの粉末を成形した粉末成形体、または加熱処理した該粉末成形体、を放電表面処理用電極として対向させ、電極とワークの間にパルス状の放電を発生させることでその放電エネルギーによりワーク表面に電極材料または電極材料が前記パルス状の放電エネルギーにより反応した物質からなる放電表面処理被膜を形成し、この形成した放電表面処理被膜に圧力を負荷するものである。
この発明にかかる成膜方法は、金属粉末、金属の化合物の粉末、またはセラミックスの粉末を溶融させる熱量を低下させた溶射によりワーク表面に溶射被膜を形成し、この形成した溶射被膜にエネルギーを照射してワーク表面との境界付近の被膜部分を加熱するものである。
この発明にかかる成膜方法は、溶融した金属粉末、金属の化合物の粉末、またはセラミックスの粉末がワークに衝突する速度を低下させた溶射によりワーク表面に溶射被膜を形成し、この溶射被膜にエネルギーを照射してワーク表面との境界付近の被膜部分を加熱するものである。
この発明は、放電表面処理で形成される被膜にエネルギーを照射して加熱することにより、強度・熱伝導率・密度・表面粗さ等の被膜の特性を向上させることができる。また、放電表面処理では、放電の電流や放電時間を制御して、照射エネルギーを被膜に滞留させ高温になる、熱伝導率の低い、エネルギーの照射に適した放電表面処理被膜を形成できる。放電表面処理により熱伝導率が小さい被膜を形成し、その被膜にエネルギーを照射して加熱すれば、被膜とワークの界面に形成される合金層の拡大を抑制できる。
以下、本発明にかかる放電表面処理方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施例1の成膜方法を実施する装置の簡略構成図である。図1において、加工槽5内には加工液7が満たされ、この加工槽5内にはワーク6およびこのワーク6を支持するベッド4が配置される。他方、主軸1の先端には電極3が備えられ、この電極3は加工液7内に浸漬されている。また、電極3およびベッド4は放電表面処理用電源2が接続されている。この場合、電極3は放電表面処理用電源2の陰極に、ワーク6は放電表面処理用電源2の陽極にそれぞれ接続されている。そして、この電極3とワーク6との間に印加された電圧によって、電極3とワーク6の間でパルス状の放電が発生し、ワーク表面に放電表面処理被膜が形成される。
放電表面処理被膜が形成されたワーク6をワーク移動手段Aによりレーザー加工装置へ移動する。図において、9は全反射ミラー8に対向配置された部分反射ミラーであり、この部分反射ミラーと全反射ミラーが安定型のレーザー共振器を構成する。10はレーザー共振器に発生するレーザービーム、11a、11bはレーザービーム10のP偏光成分のみを透過させ、S偏光成分は反射させるブリュースター窓、12は4分の1波長板、13はレーザー発振を行う放電管である。14は電気光学振幅変調器、15は電気光学振幅変調器に印加するオン・オフを繰り返すパルス電圧を発生するパルス発生器、17はレーザー発振器から出射したレーザービーム16の波長を変換できる波長変換素子、19はビームスプリッターである。ビームスプリッター19で反射したレーザービームが伝送光路系20によって集光光学系21まで導かれ、ワーク6表面に形成された被膜上に集光される
ワーク移動手段Aにロボットアーム等を用いることにより放電表面処理装置とレーザー加工装置を含めた自動生産ラインとすることも可能となる。
ワーク6表面に被膜を形成する放電表面処理の原理を図2に示す。この図において、電極は金属や金属の化合物、セラミックスの数μmの粉末を成形したもの、若しくは、成形した後、加熱処理したものを用いる。金属は金属単体だけでなく合金を含む。また、金属の化合物は金属と非金属の化合物をいう。電極を陰極、ワークを陽極とし、両者が接触しないよう主軸はサーボをとられている。電極とワークの間は加工液で満たされ、その間で放電を発生させる。放電の熱によりワークおよび電極は溶融・気化される。気化により発生する爆風よって、溶融した電極の一部(溶融粒子)をワーク表面に向かって輸送する。ワーク表面に到達すると、再凝固し被膜となる。
放電表面処理用電極製造のためのプロセスを図3に示す。平均粒径4μm以下の金属粉末またはセラミックス粉末を金型に入れてパンチにより圧力をかけてプレスする。所定のプレス圧を粉末にかけることで、粉末は固まり圧粉体となる。プレスの際に粉末内部へのプレス圧の伝わりを良くするために粉末にパラフィンなどのワックスを重量比で1%から10%程度混入すると成形性を改善することができる。
圧縮成形された圧粉体は、圧縮により所定の硬さが得られていればそのまま放電表面処理用の電極として使用することができるが、加熱することで強度を増すことができる。また、ワックスを使用した場合、ワックスの融点より高い温度に加熱し、ワックスを除去する。このようにして放電表面処理用の電極が得られる。
上記工程で製造された電極でワーク表面に放電により放電表面処理被膜を形成し、エネルギーを照射して加熱する。エネルギーを照射する加熱には抵抗発熱体による抵抗加熱や輻射加熱、コイル誘導電流による誘導加熱やプラズマ加熱や輻射加熱、電子ビームによる電子ビーム加熱、レーザー光によるレーザー輻射加熱、太陽光による太陽光輻射加熱、アーク電流によるアーク加熱やプラズマ加熱やアーク輻射加熱等がある。
エネルギーを照射する模式図を図4に示す。放電表面処理被膜6a全体を覆うようにレーザー光や電子ビームの焦点をディフォーカスして、照射範囲を拡大している。焦点を被膜の表面に合わせた場合、被膜全面にエネルギーを照射できるように、スポットを走査させる。レーザーや電子ビームのエネルギーで被膜の特性を向上させるためには、必ずしも被膜を溶融せずともよい。なぜなら、物質は融点まで到達せずとも、格子振動が激しくなるデバイ温度程度で拡散を始めることができるからである。デバイ温度以上の温度に被膜を加熱すれば、被膜中の粒子と粒子の結合強度が大きくなり硬度が上昇し、引っ張り強度も向上する。また熱伝導率も向上する。金属のデバイ温度は融点と比較してかなり低い。例えば、Cu(銅)のデバイ温度は343K、融点は1358Kであり、Feのデバイ温度は470K、融点は1811Kである。
Ti―Al―V合金を被加工物とし、放電表面処理でその上にCu−Sn−Ni合金被膜を形成させた。放電電流を8A、放電時間を64μs、休止時間を1024μsとし、面積10mm×10mm、膜厚0.4mmの被膜を形成した。形成された被膜の熱伝導率は5W/mKであった。その被膜にCOレーザー加工機でレーザーを1回照射した。照射条件を表1に示す。出力を3kWとし、酸化防止のためアルゴンガスを吹きかけながら0.3s間レーザー光を照射し続けた。レーザーの焦点は被膜表面の110mmにあり、
ディフォーカスされている。
Figure 0005066797
照射前後の被膜の断面写真を図5に示す。照射前は、被膜内部に多数の空隙が存在し、熱伝導率や強度が低い様子がわかる。それに対し、レーザー照射後は、空隙が減少し、緻密な被膜を形成できている。照射前の被膜のビッカース硬度は、50HVであったが、照射後はCu−Sn−Ni合金の金属固体のビッカース硬度と同等の250HVまで向上できた。また、照射前6g/cm3であった被膜の密度は、照射により8.5g/cm3に向上できた。さらに、被膜の熱伝導率も50W/mKまで向上できた。
エネルギーを照射して被膜の特性を向上させるためには、放電表面処理被膜の熱伝導率が30W/mK以下である必要がある。なぜなら、被膜の熱伝導率が大きくなると、レーザー光や電子ビームのエネルギーを被膜が吸収しても、素早くワークに伝導し、被膜がデバイ温度以上の高温にならないからである。また、熱伝導率がこれ以上の被膜を形成する場合、大きな放電エネルギーを用いることになり、被加工物が除去されたり、変形したりして、従来の溶接と同じ問題を生じてしまう。
被膜は吸収したエネルギーを被膜内部に蓄え、高温になると被膜内部の粒子間の拡散接合を進めることができる。レーザー光や電子ビームを用いて被膜特性を向上させるためには、放電表面処理被膜の熱伝導率を小さくしなければならない。被膜の熱伝導率が大きいと、レーザー光や電子ビーム等のエネルギーがワークに伝わり、被膜とワークの界面で拡散が進み、被膜とワークが混在する合金層が大きくなったり、金属間加工物を生成したりする。この合金層は、所望の被膜の特性と異なるため、できるだけ小さい方がよい。被膜の熱伝導率の下限値は0.1W/mK程度である。これより低くすると、局所的に温度上昇しすぎて蒸発し、蒸発の潜熱で熱を奪い被膜を溶かすことができなくなるからである。被加工物への熱伝導の早さ、被加工物の受ける影響を考慮すると、被膜の熱伝導率は1W/mK以上8W/mK以下が好適である。
放電表面処理により熱伝導率の小さい被膜を形成する方法について述べる。放電表面処理は、前記したように小さな放電を繰り返し発生させ、小さな盛り上がり(突起物)を積層して被膜を形成させる。放電の電流を大きくすると、または放電時間を長くすると、一回の放電で形成されるこの突起物が大きくなる。突起物が大きくなると、突起物と突起物の間に形成される空間も大きくなる。つまり空隙が多い被膜となる。空隙が多い被膜は熱伝導率が小さい。
被膜となる電極材料は電極製造前の金属固体状態での熱伝導率が大きいほど、空隙を形成しやすい。放電表面処理では、形成された被膜の上に、放電を発生させ、更に被膜を堆積する。その放電の熱は、堆積していた被膜にも伝わり、被膜を形成している粒子と粒子の結合を強くしたり、溶融して空隙を埋め、再凝固したりする。金属固体の熱伝導率が大きいと、粒子と粒子の結合部の面積がわずかでも放電の熱をワークに伝えることができ、被膜中の空隙が埋まらない。金属固体の熱伝導率が90W/mK以上になるとこの現象が顕著になり、特に100W/mK以上が好適である。熱伝導率90W/mK以上の材料としては、Al(アルミニウム)、Cu(銅)、Ag(銀)、Ni(ニッケル)やCo(コバルト)またはそれらの合金等がある。
本実施例により、放電表面処理被膜にエネルギーを照射し、強度・熱伝導率・密度などの被膜の特性を向上することができる。また、放電表面処理では、放電の電流や放電時間を制御して、照射したエネルギーを被膜に滞留させ高温になる、熱伝導率の低い、エネルギーの照射に適した被膜を形成できる。放電により熱伝導率が小さい被膜を形成し、その被膜にエネルギーを照射すれば、被膜とワークの界面に形成される合金層の拡大を抑制できる。
実施例1では、3kWのレーザー光を一回照射し、被膜の特性を向上していた。被膜の面積が大きい場合は、レーザー光の照射位置を移動させて、複数回被膜に照射する必要がある。熱伝導率や強度などの特性が向上した被膜に、大きなエネルギーを投入すると、ワークがダメージを受け、被膜とワークが混合した合金層が大きくなったり、金属間化合物を生成したりしてしまう。レーザー光や電子ビーム等でスポットサイズよりも大きな面積を処理する場合は、小さいエネルギーで表面から少しずつ被膜の特性を向上していく必要がある。被膜がエネルギーのスポットサイズより大きくなくても、膜厚が厚い場合は同様のことがいえる。
20mm×20mmの被膜にレーザー光を照射し、被膜の特性向上を試みた。レーザーのスポットサイズはφ10mm程度であるため、被膜内部に包含された10mm×10mmの四角形の頂点でレーザー光を照射させた。各頂点での照射回数は5回である。レーザー光の照射条件を表2に示す。0.1sの間に、周波数10Hz、デューティー50%でレーザー光を照射した。つまり、一回のレーザー光の照射時間は、0.05sとなる。レーザー光を照射される被膜の材質はCu−Ni合金で、放電表面処理で形成された被膜の熱伝導率は12W/mKである。レーザー照射前の被膜の硬度は100HVであったのに対し、レーザー照射後の被膜の硬度は300HVであった。また、被膜の熱伝導率は、レーザー照射により80W/mKに向上していた。被膜の断面を観察した結果、合金層が拡大した様子は無かった。
Figure 0005066797
照射位置を変えて被膜にエネルギーを照射する場合、大きなスポットサイズで照射した方が小さいスポットサイズで照射するよりも、照射位置が少ない分、被膜の均一性を高くすることができる。また、一般にレーザー光のようなエネルギーのビーム強度は照射面において一様ではなく図6のような強度分布になっている。そこで、図7のように照射エネルギーの強度分布に合わせて照射位置をずらして重複部分を調節することにより、被膜の均一性を高くすることができる。被膜が平面でなく曲面の場合は、スポットサイズを小さくし、照射位置を細かく変えることで曲面被膜にも対応することができる。また、被膜の形状に合わせてビーム形状を適宜変更することもできる。照射位置ごとに照射回数を変えることで、被膜の場所ごとの特性を変えることも可能である。また、用途に応じてレーザーの発振モードをTEM00モード発振、TEM01モード発振、マルチモード発振等にすることもできる。
本実施例により、エネルギーのスポットサイズよりも大きな放電表面処理被膜にエネルギーを多点照射し、強度・熱伝導率・密度などの被膜の特性を向上することができる。また、放電表面処理では、放電の電流や放電時間を制御して、エネルギーを被膜に滞留させ高温になりやすい熱伝導率の低い、エネルギーの照射に適した被膜を形成できる。放電により熱伝導率が小さい被膜を形成し、その被膜にエネルギーを照射すれば、被膜とワークの界面に形成される合金層の拡大を抑制できる。
金属と金属を結合するためには、温度を上げる他に圧力を加える方法がある。金属を接触させ圧力を加えると、表面の酸化膜などの不動体膜が破れ、金属面が露出して結合する。温度がほとんど上昇しないため、被膜とワークの界面の合金層を拡大させることはなく、金属間化合物も生成されない。
放電表面処理で10mm×10mmのCu−Sn−Ni合金被膜を形成した。被膜の断面写真を二値化処理して得られた被膜の空隙率は約10%で、被膜の熱伝導率は20W/mKであった。その被膜に約10tonの荷重を5s間付加した。圧力負荷前の被膜硬度は150HVであったが、圧力負荷後は300HVまで向上した。被膜の空隙率は1%まで低下した。また、圧力を加えることで突起がつぶれるため、表面粗さも向上した。
本実施例により、放電表面処理被膜に圧力を負荷し、強度・熱伝導率・密度・表面粗さなどの被膜の特性を向上することができる。また、熱を加えないので、被膜とワークの界面に形成される合金層を拡大させることはなく、金属間化合物も生成しない。
放電表面処理被膜にエネルギーを照射して加熱すると、被膜の表面粗さを低下させることもできる。φ18mmのTiC(チタンカーバイド)の放電表面処理被膜に電子ビームを照射した。電子ビームのスポットサイズは数μmから数十μmであるため、被膜全面に照射するためスポットを走査した。電子ビーム照射前の被膜表面粗さはRa=3μmであったが、電子ビーム照射によりRa=1μmまで低下した。
本実施例により、放電表面処理被膜にエネルギーを照射して加熱すると、被膜の表面粗さを向上することができる。
本実施例では放電表面処理で形成された被膜に電子ビームを照射し,被膜の密度や熱伝導率を向上させた例について説明する。
平均粒径1.5μmのCu-Sn-Ni粉末を圧縮成形した後、加熱処理して放電表面処理用の電極を作製し、その電極を用い、放電電流8A、放電時間1024μs、休止時間4096μsの条件で、φ10mm×1.5mmの被膜を形成させた。その被膜の熱伝導率は、2W/mK程度である。このように熱伝導率の低い被膜を放電表面処理で形成するためには、放電時間を256μs以上にするとよい。なぜなら放電時間が256μsより長くなると、被膜を形成する粒子が大きくなり、かつ、その粒子間に形成される空間も大きくなる。そのため、熱の通る面積が小さくなり、熱伝導率が低くなるからである。
その被膜に電子ビームを30秒おきに5回照射した。電子ビーム照射条件を表3に示す。電子ビームのスポット径はφ0.01mm程度であり、10mm×10mmの照射面積となるようそのスポットが走査されている。スポットを対角線と平行に移動させ、辺に到達すると入射角と反射角が等しくなるように曲げるという移動を繰り返し、軌跡が四角形となる直前に、反射角度をわずかに変えて移動させる。この一連の走査パターンにより、照射面全面に電子ビームを照射する。
Figure 0005066797
照射前と照射後の被膜表面写真を図8に示す。照射前は表面が滑らかであるが、金属光沢がなく、被膜内部に多数のボイド(気泡)が多数あり、密度や熱伝導率が低い被膜になっている。照射前の被膜密度は6.0g/cm3であった。電子ビームの照射後は、Cu合金特有の銅色の金属光沢を持った被膜となり、被膜密度は8.2g/cm3まで上昇した。熱伝導率は、照射前は2W/mKであったが、照射により35W/mKまで上昇した。照射後の被膜表面の状態に応じて、さらに被膜を研磨する場合もある。
以上のようにヒートスポットを形成させ、溶融を進めるためには、被膜の熱伝導率を低くする必要がある。
熱伝導率の低い被膜の形成方法として、放電表面処理について説明したが、溶射でも粉末を溶融させるための熱量を低下させたり、粉末が被加工物に衝突するときの速度を低下させたりすることにより、同様の被膜を形成することができる。よって溶射によって形成されて熱伝導率の低い被膜にも電子ビームやレーザーを照射すれば、被膜の密度や熱伝導率を向上することができる。
本実施例により放電表面処理によって形成された被膜に電子ビームを照射し、被膜の熱伝導率や密度などの特性を向上することができ、被膜を施された軸受けと軸の摩擦により発熱するような場合、その熱を熱伝導率の高い被膜により周囲に飛散させ、軸や軸受けの温度上昇を抑制し、焼き付きなどを防止することができる。
以上いくつかの実施例について述べてきたが、これらの例では、放電表面処理により形成したある程度疎な被膜の緻密化を主な目的としている。疎な被膜の緻密化という観点でみると、元の被膜は放電表面処理以外でも同じような効果を得られるものもある。例えば、溶射により形成された被膜である。溶射の被膜はポーラスな被膜であり、緻密化は大きな課題である。溶射の被膜に関しても、本発明の実施例で述べた方法は有効である。
なお、実施例1〜5の放電表面処理被膜の材料は金属であるが、金属だけではなく、金属の化合物またはセラミックスを材料としても金属の場合と同様の効果を得られることが確認できている。
また、放電表面処理被膜にレーザーや電子ビーム等のエネルギーを照射した後に被膜表面にうねりが形成されることがあるが、この場合、表面を研磨する必要がある。
本発明の実施例1の成膜方法を実施する装置の簡略構成図である。 放電表面処理の原理を説明する概略図である。 放電表面処理用電極の製造プロセスの概念を示すフローチャートである。 エネルギーを照射する模式図である。 レーザー光照射前後の被膜の断面写真である。 レーザー光照射面におけるビーム強度分布を示す図である。 レーザー光照射重複部分におけるビーム強度を示す図である。 電子ビーム照射前と照射後の被膜表面写真である。
符号の説明
1 主軸、2 放電表面処理用電源、3 電極、4 ベッド、5 加工槽、6 ワーク、7 加工液、8 全反射ミラー、9 部分反射ミラー、10、16、18 レーザービーム、11a、11b ブリュースター窓、12 4分の1波長板、13 放電管、14 電気光学振幅変調器、15 パルス発生器、17 波長変換素子、19 ビームスプリッター、20 伝送光路系、21 集光光学系。

Claims (13)

  1. 金属粉末、金属の化合物の粉末、もしくはセラミックスの粉末を成形した粉末成形体、または加熱処理した該粉末成形体、を電極として、加工液中または気体雰囲気中において電極とワークの間にパルス状の放電を発生させ、その放電エネルギーによりワーク表面に電極材料または電極材料が前記パルス状の放電エネルギーにより反応した物質からなる熱伝導率が30W/mK以下となる放電表面処理被膜を形成する工程と、
    この形成した放電表面処理被膜にエネルギーを照射して、該放電表面処理被膜がデバイ温度以上、融点未満に加熱する工程と、
    を有することを特徴とする成膜方法。
  2. 放電表面処理被膜を形成する際に、該放電表面処理被膜の熱伝導率の下限値を0.1W/mKとなる被膜を形成することを特徴とする請求項1記載の成膜方法。
  3. 電極材料の金属固体での熱伝導率が90W/mK以上であることを特徴とする請求項1記載の成膜方法。
  4. 粉末成形体電極の電極材料として、Cu、Cu合金、Ag、Ag合金、Al、Al合金、Ni、Ni合金、Co、Co合金を用いることを特徴とする請求項1記載の成膜方法。
  5. 放電表面処理被膜を形成して、エネルギーを多点照射することを特徴とする請求項1記載の成膜方法。
  6. 放電表面処理被膜に照射するエネルギーのスポットを照射面の対角線と平行に移動させ、被膜部と非被膜部との境界線に到達すると、この境界線からの入射角と反射角が等しくなるように照射エネルギースポット走査方向を変えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の成膜方法。
  7. 照射エネルギースポット走査の変更方向を決定する被膜部と非被膜部との境界線からの入射角と反射角を、定期的に異なった大きさにすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の成膜方法。
  8. 放電表面処理被膜にエネルギーを照射して加熱した後に研磨することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の成膜方法。
  9. 金属粉末、金属の化合物の粉末、もしくはセラミックスの粉末を成形した粉末成形体、または加熱処理した該粉末成形体、を電極として、加工液中または気体雰囲気中において電極とワークの間にパルス状の放電を発生させ、その放電エネルギーによりワーク表面に電極材料または電極材料が前記パルス状の放電エネルギーにより反応した物質からなる放電表面処理被膜を形成する工程と、
    この形成した放電表面処理被膜に加熱することなく圧力を付加する工程と、
    を有することを特徴とする成膜方法。
  10. 電極材料の金属固体での熱伝導率が90W/mK以上であることを特徴とする請求項9記載の成膜方法。
  11. 粉末成形体電極の電極材料として、Cu、Cu合金、Ag、Ag合金、Al、Al合金、Ni、Ni合金、Co、Co合金を用いることを特徴とする請求項9記載の成膜方法。
  12. ワークに対し、金属粉末、金属の化合物の粉末、もしくはセラミックスの粉末を成形した粉末成形体、または加熱処理した該粉末成形体、を放電表面処理用電極として対向させ、電極とワークの間にパルス状の放電を発生させることでその放電エネルギーによりワーク表面に電極材料または電極材料が前記パルス状の放電エネルギーにより反応した物質からなる熱伝導率が30W/mK以下となる放電表面処理被膜を形成し、この形成した放電表面処理被膜にエネルギーを照射して、該放電表面処理被膜がデバイ温度以上、融点未満に加熱することを特徴とする成膜ワークを生産する方法。
  13. ワークに対し、金属粉末、金属の化合物の粉末、もしくはセラミックスの粉末を成形した粉末成形体、または加熱処理した該粉末成形体、を放電表面処理用電極として対向させ、電極とワークの間にパルス状の放電を発生させることでその放電エネルギーによりワーク表面に電極材料または電極材料が前記パルス状の放電エネルギーにより反応した物質からなる放電表面処理被膜を形成し、この形成した放電表面処理被膜に加熱することなく圧力を付加することを特徴とする成膜ワークを生産する方法。
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