JP5066640B2 - 不純物の含有量が制御された単結晶の製造方法 - Google Patents

不純物の含有量が制御された単結晶の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、周期表第13族金属の窒素物などの単結晶に含まれる不純物元素の含有量の制御方法、および、この制御方法を用いて得られた単結晶、並びに、前記単結晶を用いた半導体デバイスに関する。
窒化ガリウム(GaN)に代表される第13族金属の窒素物の結晶は、発光ダイオード、レーザダイオード、高周波対応の電子の異なる異種基デバイス等で使用される物質として有用である。GaNの場合、実用的な結晶の製造方法としては、サファイア基板または炭化珪素等のような基板上にMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法により気相エピタキシャル成長を行う方法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
この方法は、格子定数および熱膨張係数の異なる異種基板上にGaN結晶をエピタキシャル成長させるものであるため、得られるGaN結晶には多くの格子欠陥が存在する。そのような格子欠陥が多く存在するGaN結晶を用いると、電子素子の動作に悪影響を与えてしまい、青色レーザ等の応用分野で用いるためには満足すべき性能を発現することはできない。このため、近年、基板上に成長したGaN結晶の品質の改良や、GaNの塊状単結晶の製造技術の確立が強く望まれている。
最近では、液相法によりGaN単結晶を得る方法について精力的な研究がなされており、例えば、GaとNaN3とを昇圧下で反応させる方法(例えば、特許文献1参照)や、フラックス成長法(例えば、特許文献2、非特許文献2〜3参照)等が提案されている。フラックス成長法にはアルカリ金属やアルカリハライドが使われる場合が多い(例えば、特許文献3参照)。しかし、こうしたフラックスを用いた場合、アルカリ金属等が、成長した結晶に不純物として残留する場合がある。また、アモノサーマル法によりGaN単結晶を得る方法も報告されているが(例えば、特許文献4参照)、超臨界アンモニアを用いるため、遷移金属等の不純物が結晶に含まれるという問題がある。このようなアルカリ金属や遷移金属などの意図しない不純物を結晶から十分に除去することができないと、結晶を基板として用いたときに、残留した不純物が基板上に作製したデバイスに悪影響を及ぼす。すなわち、不純物元素が拡散することによって、伝導型を制御しにくくなったり、デバイスの信頼性が低下したりする場合がある。
p型のGaNを製造する場合には、Mg等の遷移金属(ドーピング金属)をドープすることが行われている。GaN単結晶のドーピングは、分子線エピタキシー法(MBE法)や前述のMOCVD法でも行われている。しかし、MBE法やMOCVD法で遷移金属をドープする場合、ドーピング金属のドーピング量を十分に確保して制御することが大変困難である。また、MBE法には超高真空状態に維持しなければならないといった問題があり、同様にMOCVD法においても高価な装置を用いることが必要であるといった問題がある。さらに、前記フラックス成長法においても、混合融液にドーピング金属を加えて単結晶をドープする方法が提案されているが(例えば、特許文献5参照)、高温高圧を必要とするために高価な装置を必要とするなど、コストの点で問題がある。
また、単結晶中の不要な不純物を低減する手法としては、例えば、気相において熱処理を行ったり、合金融液中で熱処理を行ったりする方法が提案されている(例えば、特許文献6参照)。この手法によれば、フラックス成長法を用いた場合に単結晶に混入するアルカリ金属元素を除去することが可能である。しかしながら、特許文献6に提案されている手法では、アルカリ金属と共に、ドーピング金属として含有させておきたいアルカリ土類金属元素までもが除去されてしまうことが示唆されている。例えば、p型のGaN単結晶を製造するためにはアルカリ土類金属をドープすることが有効であるが、前記特許文献6において提案されている方法では、製造されたGaN単結晶にとって不要な不純物として含まれるアルカリ金属を除去すると、p型ドーパントとして必要なアルカリ土類金属元素までもが除去されることとなる。このため、ドーパント金属の含有量を維持したいp型のGaN単結晶の場合には、この方法で結晶中の不純物量を低減することは困難である。
特開2000−327495号公報 特開2005−306709号公報 特開2005−112718号公報 特表2005−506271号公報 国際公開第04/13385号パンフレット 特開2004−224600号公報 Jpn. J. Appl. Phys., 37(1998) 309頁 J. Crystal. Growth, 284(2005) 91頁 J. Mater. Sci Ele., 16(2005) 29頁
前記のように、気相法による基板上へのヘテロエピタキシャル結晶成長法は、不純物の取り込みが少ない点では有利であるが、転位や格子欠陥の少ない結晶は得られ難い。また、液相法では、低転位で高品質の結晶が得られ易いが、液相中の不純物が結晶に取り込まれやすい。このため、不純物の取り込みが少なくて、転位や格子欠陥も少ない結晶を製造するための簡便な方法が望まれている。
本発明は、上述の従来技術の課題を解決するためになされたものであり、単結晶中に含まれる不純物元素の含有量を選択的に制御する方法を提供することを目的とする。特に、液相法により得られるような低転位で高品質の結晶に含まれる不純物元素の含有量を選択的に制御する方法を提供することを目的とする。具体的には、単結晶中に取り込まれた不純物元素を取り除くとともに、ドーパントとして有効な不純物元素(ドーピング元素)を結晶中に所望量だけ含有させることも可能な単結晶中の不純物元素含有量の制御方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、前記制御方法を用いて製造された単結晶、並びに、発光ダイオード、レーザダイオード、高周波用、パワーIC用等の半導体デバイスを提供することも目的とする。
本発明者らは、前記の課題に鑑み、工業的に利用可能であり、さらに経済的な方法により半導体デバイスに応用可能な結晶サイズを有し、かつ高品質で選択的に不純物元素の含有量が制御された単結晶を製造する方法につき鋭意検討し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の目的は、以下の単結晶中の不純物元素の制御方法および半導体デバイスの製造方法により達成される。
[1] 単結晶中に含まれる不純物元素の含有量を制御する方法であって、前記単結晶を構成する主要元素を含む溶液または融液中にて前記単結晶を加熱する工程を含むことを特徴とする単結晶中の不純物元素含有量の制御方法。
[2] 前記溶液または融液が、溶融塩であることを特徴とする[1]に記載の単結晶中の不純物元素含有量の制御方法。
[3] 前記溶融塩が、1種類または複数種の金属ハロゲン化物であることを特徴とする[2]に記載の単結晶中の不純物元素含有量の制御方法。
[4] 前記溶融塩がGaClxを含み、xの値が0.1〜3であることを特徴とする[3]に記載の単結晶中の不純物元素含有量の制御方法。
[5] 前記溶融塩として、カチオンとアニオンとの化学量論比を変化させた溶融塩を用いることを特徴とする[2]〜[4]のいずれか1項に記載の単結晶中の不純物元素の制御方法。
[6] 前記溶液または融液が、ドーピング元素を含むことを特徴とする[1]〜[5]のいずれか一項に記載の単結晶中の不純物元素含有量の制御方法。
[7] 前記単結晶が、周期表第13族金属元素および第15族元素、または、周期表第12族金属元素および第16族元素を含むことを特徴とする[1]〜[6]のいずれか1項に記載の単結晶中の不純物元素含有量の制御方法。
[8] 前記単結晶が、周期表第13族金属元素の窒化物結晶または周期表第12族金属元素の酸化物結晶であることを特徴とする[1]〜[6]のいずれか1項に記載の単結晶中の不純物元素含有量の制御方法。
[9] 前記単結晶が、GaN単結晶であることを特徴とする[1]〜[6]のいずれか1項に記載の単結晶中の不純物元素含有量の制御方法。
[10] 前記溶液または融液がGaClxを含み、xの値が0.1〜3であることを特徴とする[9]に記載の単結晶中の不純物元素含有量の制御方法。
[11] 前記加熱を真空下で行うことを特徴とする[1]〜[10]のいずれか1項に記載の単結晶中の不純物元素含有量の制御方法。
[12] 前記加熱を600℃〜1300℃で行うことを特徴とする[1]〜[11]のいずれか1項に記載の単結晶中の不純物元素含有量の制御方法。
[13] 前記不純物元素がアルカリ金属またはアルカリ土類金属であることを特徴とする[1]〜[12]のいずれか1項に記載の単結晶中の不純物元素含有量の制御方法。
[14] 前記単結晶が、液相法によって得られた単結晶であることを特徴とする[1]〜[13]のいずれか1項に記載の単結晶中の不純物元素含有量の制御方法。
[15] [1]〜[14]のいずれか1項に記載の単結晶中の不純物元素含有量の制御方法によって、前記不純物元素の含有量を調整したことを特徴とする単結晶。
[16] [1]〜[14]のいずれか1項に記載の単結晶中の不純物元素含有量の制御方法によって、前記不純物元素の含有量を調整した単結晶を用いて製造されたことを特徴とする半導体デバイス。
本発明の単結晶中の不純物元素含有量の制御方法によれば、単結晶中に含まれる不純物元素の含有量を選択的に調整することができる。特に、単結晶中に含まれることを意図しない不純物元素の除去、および、単結晶中に含まれることを意図する不純物元素のドーピングを一度に行うことができる。これによって、所望の不純物濃度を有する単結晶を容易に製造することが可能になり、そのような単結晶を用いることにより、意図した機能を有する高性能な半導体デバイスを製造することができる。
以下に、本発明の単結晶中の不純物元素含有量の制御方法(以下、単に「本発明の制御方法」と称する。)、並びに、これを用いた単結晶および半導体デバイスについて詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の代表例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[単結晶中の不純物元素含有量の制御方法]
(特徴)
本発明の制御方法は、単結晶を構成する主要元素を含む溶液または融液中にて単結晶を加熱することによって、単結晶中に含まれる不純物元素の含有量を制御する方法である。
上述の通り、液相法によって基板上にGaN等の単結晶を成長させた際、低転移で高品質な結晶を作製することができるが、同時に液相中のLi、Na、Kなどのアルカリ金属等が不純物として結晶内に取り込まれやすく、結晶中に意図しない不純物元素が微量であるが存在してしまうことが多い。本発明の制御方法によれば、このようにして単結晶中に取り込まれた不純物元素の含有量を調整することができる。すなわち、不純物元素を含む単結晶を、前記単結晶を構成する主要元素を含む溶液または融液中で加熱することで(加熱処理工程)、単結晶中に含まれる意図しないLi、Na、Kなどのアルカリ金属等の不純物元素の含有量を減少させることができる。
また、p型のGaN結晶を製造する場合には、Mg等の遷移金属(ドーピング元素)をドープすることが行われている。本発明によれば、加熱処理工程において、溶液または融液中にドーピング元素を含ませることで、単結晶にドーピング元素をドープすることができる。
(単結晶)
本発明における「単結晶」とは、一定の方位を有する単一の結晶からなる材料を意味する。本発明における単結晶は、周期表第13族金属元素および第15族元素(例えば、GaN、AlN、InN、GaP、GaAs、InP、AlGaN、InGaN、AlInN);周期表第12族金属元素および第16族元素(例えば、ZnO、ZnSe等);または、周期表第14族元素(例えば、SiC等)を含むことが好ましい。特に本発明における単結晶は、周期表第13族金属元素の窒化物結晶または周期表第12族金属元素の酸化物結晶であることが好ましい。
前記周期表13族金属元素の窒化物結晶としては、GaN単結晶、AlGaN、InGaN、AlInN、AlN、InN、BN等が挙げられ、GaNが好ましい。例えば、第13族金属窒化物結晶は、単独金属のナイトライド(例えば、GaN、AlN、InN)または合成組成のナイトライド(例えば、GaInN、GaAlN)を挙げることができる。
前記周期表12族金属元素の酸化物結晶としては、ZnO、ZnSe等が挙げられ、ZnOが好ましい。
本発明における単結晶は、気相法(例えば、サファイア基板または炭化珪素等のような基板上にMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法により気相エピタキシャル成長を行う方法)、液相法(例えば、GaとNaN3とを昇圧下で反応させる方法や、フラックス成長法、および、アモノサーマル法など)のいずれを用いて得られたものであってもよい。しかし、本発明の制御方法は、この中でも、液相法を用いて作製された単結晶に好ましく用いることができる。液相法を用いて単結晶を作製すると、低転位で高品質の結晶が得られ易いが、液相中の不純物が結晶に取り込まれやすい。特に、結晶中の意図しない不純物(アルカリ金属や遷移金属など)の除去が十分でないと、基板に残留した不純物元素が、基板上に作製したデバイスに悪影響を及ぼす場合がある。このため、液相法で得られた単結晶に本発明の制御方法を用いることにより、容易に単結晶中の不純物元素の含有量を選択的に増減させることができることから、低転移で高品質であり、且つ、伝導型を制御しやすく、デバイスの信頼性を高めることができる。
本発明の制御方法を適用する単結晶の不純物含有量は、通常1014〜1020atm/cm2(1013〜1019mPa/cm2)である。また、本発明の制御方法により制御する不純物元素は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属であることが好ましく、Li、Na、K、Mg、Caであることがより好ましく、Li、Na、Mgであることがさらに好ましい。
(溶液および融液)
本発明における加熱処理工程においては、前記単結晶を構成する主要元素を含む溶液または融液中にて、単結晶を加熱する。ここで、「単結晶を構成する主要元素を含む」とは、単結晶を構成する主要元素(単結晶を構成する元素のうち1重量%以上含まれる元素)を含むことを意味する。単結晶を構成する主要元素を含む化合物としては、例えば、ハロゲン化物、炭酸塩、硝酸塩、イオウ化物等を挙げることができる。一般には、安定で窒素化合物の溶解性が高いハロゲン化物を用いることが好ましい。
本発明で用いる溶融塩はハロゲン化物が好ましく、また1種類または複数種の溶融塩を組み合わせて用いることが好ましい。例えば13族であるGaの窒化物結晶を用いる場合にはGaの塩化物を用いることが好ましい。さらに、Gaのハロゲン化物であるGaCl3は蒸気圧が高いことから、蒸気圧を低下させるために他の溶融塩との共晶塩にして使用することが好ましい。そうすることによって、Gaのハロゲン化物を溶液または融液中に保持することが容易となる。
組み合わせて用いることのできる溶融塩としては、結晶中に不要に取り込まれないようにするために結晶を構成する主要元素よりもイオン半径の大きい元素を含む溶融塩が好ましく、比較的イオン半径の大きいアルカリ金属元素やアルカリ土類金属元素とハロゲン元素とを含む塩、または金属元素を含まないハロゲン化物が好ましい。例えば組み合わせて用いることのできる溶融塩としては、K、Cs、Ba、Sr、Ca等の金属ハロゲン化物やNH4Cl等が挙げられる。
本発明では溶融塩を用いることが好ましい。溶融塩としては、単結晶を構成する主要元素を含む1種類または複数種の金属ハロゲン化物が挙げられる。このような金属ハロゲン化物としては、例えば、GaClx(xは0.1〜3である)、GaBrx、GaFx、GaBrxが挙げられ、GaClxが好ましい。
本発明において、単結晶としてGa窒化物結晶を用いる場合には、前記溶融塩としては、前記GaClxを用いることが好ましい。前記GaClxにおけるxとしては、3以下が好ましく、2.5以下がより好ましく、2.0以下がさらに好ましく、1.5以下が特に好ましい。xが2.5以下であれば、GaN単結晶の分解を抑えながら不純物濃度を制御しやすい傾向がある。
本発明に用いるハロゲン化物の溶融塩は、カチオンとアニオンの化学量論比を変化させて用いることがさらに好ましい。カチオンとアニオンの化学量論比を変化させた溶融塩とは、常温で安定な組成と高温で安定な組成が異なる物質について、高温で安定な組成の量論比に合わせて元素を別途に添加したものを意味する。これは、加熱することによって溶融塩が高温で安定な組成へと変わる際に、溶融塩から発生する化学種が結晶をエッチングする場合等に行うことが好ましい。例えばGaの窒化物結晶を用いる場合に溶融塩としてGaの塩化物等を用いることが好ましいが、さらに組み合わせてGa金属を加えることが好ましい。なぜならばGaの塩化物は常温ではGaClx(x=3)が安定であるが、高温ではGaClx(x≦3)として安定化し易く塩素ガス(Cl2)を発生し易いためである。発生したCl2はGaN単結晶をエッチングするため、Cl2の発生を抑えるべく予め高温でGaClx(x≦3)となるようにGaを添加しておくことが好ましい。
前記保持溶液中における、本発明における結晶を構成する主要元素を含む溶融塩(p)と前記他の溶融塩(q)との質量比(p:q)としては、1:1000〜1000:1が好ましい。
また、前記単結晶としてGaN単結晶を用いる場合には、本発明における溶融塩として、GaClxを用い、さらに、Ga金属を用いることが好ましい。このようにGaClxとGa金属とを併用すると、保持溶液中でGaClxから放たれたClをGa金属によって補足することができるため、GaClから放出されるClによる影響を抑制することができる。本発明における溶融塩(p)と前記Ga金属(r)との質量比(p:r)としては、1:100〜1000:1が好ましく、1:10〜1000:1がさらに好ましく、1:1〜1000:1が特に好ましい。
(ドーピング金属)
単結晶中に特定の不純物をドープしたい場合には、本発明における溶液または融液にドーピング元素を添加することができる。本発明の制御方法によれば、溶液または融液にドーピング元素を含ませることで、単結晶に含まれる不純物元素の含有量を制御しながら、同時に、ドーピング元素を単結晶にドープすることができる。また、本発明の制御方法は、ドーピング元素として含有させておきたい元素が予め単結晶中に含まれている場合であっても、まったく含まれていない場合であっても適用することが可能である。ドーピング元素が予め単結晶中に含まれている場合は、その含有量を所望量に調整(増加、維持、減少)することが可能である。
前記ドーピング元素としては、例えば、Mg、Mn、Si、O、S、Zn等が挙げられ、Mg、Znが好ましい。
前記溶融塩に水等の不純物が含まれている場合は、反応性気体を吹き込んで予め溶融塩を精製しておくことが望ましい。反応性気体としては、例えば、ハロゲン化物を用いる場合、塩化水素、ヨウ化水素、臭化水素、塩化アンモニウム、臭化アンモニウム、ヨウ化アンモニウム、塩素、臭素、ヨウ素等を挙げることができ、塩化物の溶融塩に対しては、特に塩化水素を用いることが好ましい。
(加熱処理)
本発明における加熱処理工程は、液相法等によって作製した単結晶を溶液または融液中にて加熱処理する工程である。このように、単結晶を溶液または融液中に保持し、一定時間加熱することで、単結晶に含まれる不要な不純物元素の含有量を低減させることができる。また、溶液または融液にドーピング元素が添加されている場合には、この加熱処理によって単結晶にドーピング元素をドープすることができる。
本発明の制御方法は、単結晶中に含まれる不要な不純物元素が含まれている場合には、その含有量を加熱処理にて減少させることができる。このような、単結晶に不要な不純物としては、例えば、液相法によって単結晶を結晶成長によって作製する際に、液相に含まれているLi、Na、K等のアルカリ金属元素が挙げられる。また、単結晶をp型の半導体に用いたい場合など、単結晶にMg等のアルカリ土類元素を単結晶にドープさせたい場合がある。また、単結晶作製時にこれら単結晶にドープさせたい元素がすでに含まれている場合には、加熱処理においても、その含有量を維持または増加させることが求められる。本発明によれば、溶液または融液の組成や、加熱処理条件(特に加熱温度と時間)を適宜選択することで、加熱処理にて、単結晶中に含まれる不要な不純物元素の含有量を低減させながら、単結晶中にとどめたい不純物元素(ドーピング元素)の含有量を維持または増加させることができる。即ち、本発明の制御方法によれば、単結晶を溶液または融液中にて加熱・保持することで、単結晶中に含まれる不純物元素の含有量を選択的に増減・維持することができる。
また、本発明の制御方法は、電気化学的手法と組み合わせてもよい。
電気化学的手法の例としては、単結晶に電場を印加して、単結晶中の不純物元素を、電場によって単結晶表面近傍まで移動させることが挙げられる。電気化学的手法は、単結晶を加熱した後に行ってもよく、逆に、電気化学的手法を行った後に、単結晶を加熱してもよい。また、電気化学的手法と加熱処理を同時に併用することがより好ましい。
このように、電気化学的手法など、単結晶中の不純物元素を移動させる他の方法と、本発明の制御方法とを組み合わせることにより、効率よく単結晶中の不純物元素の含有量を増減させることができる。
前記単結晶と溶液または融液との組み合わせとしては、例えば、以下の組み合わせ挙げることができる。単結晶として液相法で作製され微量のLiを含むGaN単結晶を用いる場合には、本発明における溶融塩として上記GaClxを用い、さらにドーピング元素を添加するためにMgClを含む溶液または融液を用いることができる。この組み合わせによれば、本発明における加熱処理工程を施すことで、GaN単結晶中に含まれる微量なLiの含有量を低下させることができると同時に、GaN単結晶中にMgをドープすることができる。
本発明における加熱処理工程における雰囲気は、不活性雰囲気もしくは単結晶に含まれる元素のガス雰囲気が好ましい。圧力は常圧、加圧、減圧下のどの条件で行っても良いが、溶液または融液の蒸発による消費を抑えるために密閉した容器内で行う場合には、熱による内部気体の膨張のため真空下で行うことが好ましい。また多量の結晶を処理する場合には、常圧で行うことも装置やコストの面で好ましい。
本発明における加熱処理工程における加熱温度(溶液または融液の液温)としては、400〜1800℃が好ましく、600〜1300℃が好ましく、900〜1000℃が好ましい。前記加熱温度がこの範囲にあると、単結晶中から排除したい不純物元素の含有量を効果的に低減させることができる。本発明における加熱処理工程における加熱処理時間(保持時間)としては、温度、不純物の拡散速度、コスト等の観点から、1〜500時間が好ましく、5〜400時間がさらに好ましく、10〜300時間が特に好ましい。ここで、「保持時間」の始点は、温度が目的とする加熱処理温度にほぼ一定となった時点であり、終点は加熱処理を止めた時点である。また、加熱時の昇温速度としては、炉のオーバーシュートの観点から、1〜20℃/minが好ましい。
また、前記単結晶(w)と溶液または融液(z)との質量比(w:z)としては、1:0.01〜1:1000が好ましく、1:0.1〜1:100がより好ましい。
(加熱装置をそれを用いた処理)
本発明における加熱処理工程に用いることができる加熱装置の一例について図を用いて説明する。図1は、本発明における加熱処理工程に用いることのできる加熱装置の一例を示す説明図である。図1において、加熱装置は、石英アンプル管1と、石英管2と、ヒータ3とから構成されている。石英アンプル管1は石英管2内に設定されており、これを石英管の近傍に設置されたヒータ3によって加熱することができる。
石英アンプル管1の壁厚等は特に本発明の効果に影響を与えない限り限定無く、本発明の制御に適するものを市販品等から適宜選択して用いることができる。また、石英管2についても同様に市販のものを適宜選択して用いることができる。
また、石英アンプル管1の内部には、単結晶(例えば、アルカリ金属(Li)を数ppm程度含むGaN単結晶粉末)4と、溶液または融液(例えば、本発明における溶融塩としてGaCl3を含むKCl溶液)と、Ga金属6とが真空封入されている
図1に示すように本発明における加熱処理工程においては、加熱装置は反応管2の長辺方向が水平方向と平行となる横型炉であることが好ましい。
本発明の制御方法によって単結晶中の不要な不純物元素の含有量を低下させる場合を例にとって、手順を説明する。なお、ここで選択される試料は例示であり、本発明の態様を限定するものではない。まず、アルカリ金属元素(Li)を数ppm程度含むGaN単結晶粉末と、5mol%のGaCl3を含むKClと、Ga金属とを石英アンプル管に真空封入する。
次いで、試料が真空封入された石英アンプル管を石英管内に設置し、図1に示すような横型炉に石英管をセットする。そして、ヒータ等の加熱装置により石英管を加熱し、目標温度(例えば、約950℃)にまで昇温し、その後、石英アンプル管内の試料を一定時間加熱保持する。
石英管を所望の時間および温度で加熱保持した後、石英アンプル管を炉から取り出し冷却する。石英アンプル管の冷却は、石英アンプル管を空気中で放冷してもよいし、冷却装置等で急冷または徐冷してもよい。石英アンプル管の冷却後、石英アンプル管から内容物(固体状)を取り出し、これに温水処理を加える。温水処理としては、例えば100℃の温水で1時間ほどの処理を加えることができる。温水処理の後、さらに試料に酸処理を加えることができる。前記酸処理としては、例えば、塩酸処理を1時間行うことができる。
前記酸処理を施すと固体状となっていた試料が溶解し、GaN単結晶が沈殿する。これをさらに蒸留水で洗浄し、乾燥することで、本発明の制御方法によって不要な不純物元素(Li)の含有量が低減されたGaN単結晶を得ることができる。GaN単結晶中のアルカリ金属の含有量は、例えば、得られたGaN単結晶を酸溶液に溶解し、原子吸光、ICP質量分析装置(ICP−MAS)を用いることで測定することができる。
また、GaN単結晶中の不要な不純物元素の含有量を低下させるとともに、Mg等アルカリ土類元素などのドーピング元素をGaN単結晶にドープしたい場合は、石英アンプル管内に、GaN単結晶や溶液または融液等と同時に真空封入することで達成することができる。
以上のように本発明の制御方法によれば、単結晶中の不純物元素の含有量を選択的に制御することができる。このため、本発明の制御方法を用いることによって得られた本発明の単結晶は、不要な不純物元素の含有量が少なく、また、ドーピング元素のドープ量が十分であり、半導体材料等として用いた場合に、優れた性能を発揮することができる。
[半導体デバイス]
本発明の制御方法は、半導体デバイスを製造する工程の一部として組み入れることができる。その他の工程における原料、製造条件および装置は一般的な半導体デバイスの製造方法で用いられる原料、条件および装置をそのまま適用できる。前記半導体デバイスとしては、例えば、発光ダイオード、レーザダイオード、高周波対応の電子デバイス等が挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
[製造例:GaN単結晶の製造]
LiClを3.38gと、NaClを1.82gと、Li3GaN2を0.52gとを、Ar雰囲気下で粉砕混合した。粉砕混合した試料をY23坩堝中に入れ、坩堝を石英反応管内にセットした。この石英反応管を縦型炉にセットし、石英反応管に窒素ガスラインと排気ラインを連結した。連結後、窒素ガスラインからN2を70ml/minで石英反応管内に流した。
次いで石英反応管の加熱を開始し、700℃まで15℃/minで昇温し、760℃まで5℃/minで昇温した後、760℃で100時間保持した。この間、石英反応管内には70ml/minでN2を流し続けた。保持時間終了後、石英反応管を密閉して縦型炉から引き抜き、急冷した。石英反応管内から坩堝を取り出し、さらに加熱後の試料を取り出した。試料に100℃の温水処理を1時間施し、さらに3倍に希釈した塩酸を用いて酸処理を行った。酸処理によって溶媒および原料が溶解し、GaNの単結晶が残った。これを蒸留水で洗浄し、GaN単結晶(未処理)を得た。
GD−MS分析により、得られたGaN単結晶(未処理)の重量に対するLi重量およびMg重量を測定した。その結果、GaN単結晶の重量に対するLiの重量比、すなわちLi濃度は87ppmであり、GaN単結晶の重量に対するMgの重量比、すなわちMg濃度は3.8ppmであった。
[製造例2]
製造例1と同様の方法により、Li濃度が141ppmであるGaN単結晶を得た。
[製造例3]
製造例1と同様の方法により、Li濃度が240ppmであるGaN単結晶を得た。
[実施例1]
製造例1で得られたGaN単結晶(未処理)に加熱処理を施した。具体的には、まず、Ar雰囲気下で、GaN単結晶(未処理)を30mgと、GaCl3を0.16gと、KClを1.3gと、Ga金属を0.2gとを秤量し、石英アンプル管に真空封入した。次いで試料を封入した石英アンプルを石英ガラス反応管内に入れて図1に示す横型炉にセットした。石英ガラス反応管を加熱して15℃/minで900℃まで昇温し、900℃で200時間保持した。その後、石英ガラス反応管を横型炉から引き抜き、空気中で放冷し、急冷した。石英アンプル管を取り出し、さらにその内部から固体状となった試料を取り出して100℃の温水処理を1時間施した。次いで、3倍に希釈した塩酸を用いて酸処理を1時間行い、内容物を溶解した。溶液中にはGaN単結晶が沈殿して残った。これを蒸留水で洗浄し、乾燥してGaN単結晶を得た。
[実施例2および3]
実施例1において、石英ガラス反応管の保持温度を950℃(実施例2)、1000℃(実施例3)に変更した以外は実施例1と同じ条件で処理を行ってGaN単結晶を得た。
[実施例4]
実施例1において、加熱処理前に石英アンプル管にさらにMgCl2を0.2g真空封入した以外は実施例1と同じ条件で処理を行ってGaN単結晶を得た。
[実施例5]
実施例4において、さらにNH4Clを0.0009g添加した以外は実施例4と同じ条件で処理を行ってGaN単結晶を得た。
[実施例6]
実施例1において、製造例2で得られたGaN単結晶を用いて、加熱処理前に石英アンプル管に添加するGa金属量を減らして系内のGaClxがx=1.50となるようにし、石英ガラス反応管の保持温度を500℃に変更し、さらに、保持時間を80時間に変更した以外は実施例1と同じ条件で処理を行ってGaN単結晶を得た。
[実施例7]
製造例2で得られたGaN単結晶(未処理)に加熱処理工程を施した。具体的には、まず、Ar雰囲気下で、GaN単結晶を30mgと、GaCl3を0.16gと、KClを1.3gと、Ga金属を0.13gとを秤量し、石英アンプル管に真空封入した。次いで試料を封入した石英アンプルを石英ガラス反応管内に入れて図1に示す横型炉にセットした。石英ガラス反応管を加熱して15℃/minで900℃まで昇温し、950℃で80時間保持した。その後、石英ガラス反応管を横型炉から引き抜き、1℃/minで650℃まで降温した。石英アンプル管を取り出し、さらにその内部から固体状となった試料を取り出して100℃の温水処理を1時間施した。次いで、3倍に希釈した塩酸を用いて酸処理を1時間行い、内容物を溶解した。溶液中にはGaN単結晶が沈殿して残った。これを蒸留水で洗浄し、乾燥してGaN単結晶を得た。
[実施例8および9]
実施例7において、加熱処理前に石英アンプル管に添加するGa金属量を減らして系内のGaClxがx=1.50(実施例8)およびx=2.00(実施例9)となるようにした以外は実施例7と同じ条件で処理を行ってGaN単結晶を得た。
[比較例1]
実施例1において、加熱処理前に石英アンプル管に、製造例3で得られたGaN単結晶(未処理)を30mgとGa金属を8gとを真空封入した以外は実施例1と同じ条件で処理を行ってGaN単結晶を得た。
[試験例]
実施例1〜9および比較例1で得られた各GaN単結晶をICP−MS分析により分析し、単結晶の重量に対するLi重量、Mg重量を測定した。すなわち、単結晶の重量に対するLiの重量比(Li濃度)と、単結晶の重量に対するMgの重量比(Mg濃度)を測定した。また、製造例で得られたGaN単結晶(未処理)のLi濃度に対する濃度減少率と、製造例で得られたGaN単結晶(未処理)のMg濃度に対する濃度増加率を計算した。結果を表1にまとめて示す。
Figure 0005066640
実施例1〜3では、GaN単結晶(未処理)中のMg濃度を維持しながら、Li濃度を大幅に減少させることができた。一方、比較例1ではGaN単結晶(未処理)のLi濃度を減少させることができなかった。実施例4〜5では、多量のMgをドープすることができた。Mgのドープ量とLi濃度は、条件を選択することにより適宜調整できることが確認された。実施例6〜9では、Li濃度を減少させることができた。加熱温度が高いほどLi濃度を減らすことができ、xが2.0以下のGaClxを添加することにより十分にLi濃度を減少させることができた。
本発明の単結晶中の不純物元素含有量の制御方法によれば、単結晶中に含まれる不純物元素の含有量を選択的に調整することができる。このため、単結晶の成長段階で混入した不要な不純物を除去したり、所望量のドーパントをドープしたりすることが可能である。したがって、本発明の制御方法によれば、所望の不純物含有量を有する単結晶を提供することができる。また、そのような単結晶を用いれば、所望の機能を有する高性能な半導体デバイスを提供することもできる。特に、パワーIC、高周波対応可能な半導体デバイスを好ましく製造することができる。よって、本発明は産業上の利用可能性が高い。
本発明における加熱処理工程に用いることのできる加熱装置の一例を示す説明図である。
符号の説明
1 石英アンプル管
2 石英管
3 ヒータ
4 単結晶
5 溶液または融液
6 Ga金属

Claims (19)

  1. 周期表第13族金属元素および第15族元素を含む単結晶中に含まれる不純物元素の含有量を制御して、選択的に不純物元素の含有量が制御された単結晶を製造する方法であって、
    前記単結晶を構成する主要元素を含む溶液または融液中にて前記単結晶を加熱する工程を含み、前記溶液または融液が1種類または複数種の金属ハロゲン化物の溶融塩であることを特徴とする、選択的に不純物元素の含有量が制御された単結晶の製造方法。
  2. 不純物元素として少なくともドーピング元素を含む単結晶を、該単結晶を構成する主要元素を含む溶液または融液中にて加熱することにより、前記ドーピング元素の含有量を維持または増加させることを特徴とする、請求項1に記載の選択的に不純物の含有量が制御された単結晶の製造方法。
  3. 前記溶液または融液が、ドーピング元素を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の選択的に不純物元素の含有量が制御された単結晶の製造方法。
  4. 不純物元素として少なくともアルカリ金属元素を含む単結晶を、該単結晶を構成する主要元素を含む溶液または融液中にて加熱することにより、前記アルカリ金属元素の含有量を減少させることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の選択的に不純物の含有量が制御された単結晶の製造方法。
  5. 前記単結晶が主要元素としてGaを含み、前記溶液または融液がGa金属および/またはGa化合物を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の選択的に不純物元素の含有量が制御された単結晶の製造方法。
  6. 前記溶融塩がGaClxを含み、xの値が0.1〜3であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の選択的に不純物元素の含有量が制御された単結晶の製造方法。
  7. 前記溶融塩として、カチオンとアニオンとの化学量論比を変化させた溶融塩を用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の選択的に不純物元素の含有量が制御された単結晶の製造方法。
  8. 前記単結晶が、周期表第13族金属元素の窒化物結晶であることを特徴とする請求項1〜
    のいずれか1項に記載の選択的に不純物元素の含有量が制御された単結晶の製造方法。
  9. 前記周期表第13族金属元素の窒化物結晶がGaを含む窒化物結晶であることを特徴とする請求項に記載の選択的に不純物元素の含有量が制御された単結晶の製造方法。
  10. 前記周期表第13族金属元素の窒化物結晶が、GaN単結晶であることを特徴とする請求項に記載の選択的に不純物元素の含有量が制御された単結晶の製造方法。
  11. 前記単結晶が、あらかじめドーピング元素として少なくともMg、Mn、Si、O、S、Znのいずれかを含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の選択的に不純物元素の含有量が制御された単結晶の製造方法。
  12. 前記単結晶の不純物含有量が1×1014/cm3以上であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の選択的に不純物元素の含有量が制御された単結晶の製造方法。
  13. 前記溶融塩または溶液がGaClxを含み、xの値が0.1〜3であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の選択的に不純物元素の含有量が制御された単結晶の製造方法。
  14. 前記加熱を真空下で行うことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の選択的に不純物元素の含有量が制御された単結晶の製造方法。
  15. 前記加熱を600℃〜1300℃で行うことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の選択的に不純物元素の含有量が制御された単結晶の製造方法。
  16. 前記単結晶に含まれる不純物元素がアルカリ金属またはアルカリ土類金属であることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の選択的に不純物元素の含有量が制御された単結晶の製造方法。
  17. 前記単結晶が、液相法によって得られた単結晶であることを特徴とする請求項1〜16
    のいずれか1項に記載の選択的に不純物の含有量を制御された単結晶の製造方法。
  18. 周期表第13族金属元素および第15族元素を含む単結晶中に含まれる不純物元素の含有量を制御する方法であって、
    前記単結晶を構成する主要元素を含む溶液または融液中にて前記単結晶を加熱する工程を含み、前記溶液または融液が1種類または複数種の金属ハロゲン化物の溶融塩であることを特徴とする、周期表第13族金属元素および第15族元素を含む単結晶中の不純物元素含有量の制御方法。
  19. ドーピング元素とアルカリ金属元素を含有し、周期表第13族金属元素および第15族元素を含む単結晶中のドーピング元素含有量を維持または増加させ、単結晶中のアルカリ金属元素含有量を減少させる方法であって、
    ドーピング元素とアルカリ金属元素の含有する単結晶を、該単結晶を構成する主要元素を含む溶液または融液中にて加熱する工程を含み、前記溶液または融液が1種類または複数種の金属ハロゲン化物の溶融塩であることを特徴とする前記方法。
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