JP5065511B2 - 偏光性成形体および同品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、偏光子を組み込んだ、衝撃強さの大きい偏光性成形体、例えば衝撃に強いゴーグル、サングラス、度付きサングラス類に使われるレンズ基材を提供する技術に関する。
スキー、スノーボード、アイススケート、ヨット、ボート、バイク、オートバイのようなスポーツ分野や製造業一般、建築土木など産業分野で使用されるゴーグル、めがね類は、直射光、反射光による眩しさ防止、風、雪、雨、海水、水、砂、薬品、異物などから眼を保護する目的で使用される。また、一般用途のサングラスや度付きサングラスは光線、反射光による眩しさを防止する目的で使用される。
従来は、偏光子シートの両面をガラスで覆った偏光性ガラスレンズやモールドに偏光子シートをインサートしてキャスト成形した偏光性プラスチックレンズ、例えば、偏光性CR−39レンズがあった。
また、偏光子シートを2枚のポリカーボネートシートで挟持した積層構造の偏光板を金型にインサートし、さらにポリカーボネートシートにポリカーボネート樹脂層が熱接着するようにインサート射出成形した光学用複合成形物が知られている(特開平8−52817号公報)。
上記の偏光子シートの両面をガラスで覆った偏光性ガラスレンズシートは、ガラス基材であることによる破損しやすさ、基材が変形しにくいことによる加工性の不足があった。
また、モールドに偏光子シートをインサートしてキャスト成形した偏光性プラスチックレンズは、偏光子シートをモールドへ組込むのに技術を要することと、キャスト成形中に受ける長時間の熱による偏光子シートの収縮や熱分解のため、偏光性能が低下する問題があった。
さらに、特開平8−52817号公報に示されるような、偏光板の最外層のポリカーボネートシートにポリカーボネート樹脂層が熱接着するようにインサート射出成形法した光学用複合成形物は、偏光板と樹脂層が近すぎて、成形時の熱が偏光板へストレートに伝わることから、キャスト成形の場合と同様、偏光子シートの収縮や熱分解のため、偏光性能の低下する問題があった。
上記技術的課題を解決する本発明の技術手段は、2枚の保護シート層の間に偏光子シート層を挟持した偏光板を含む積層構造の偏光性成形体であって、保護シート層1層とポリウレタンシート層またはポリアミドシート層とが接着剤または粘着剤で接合され、さらにポリウレタンシート層またはポリアミドシート層と熱成形樹脂層とが熱接着されていることにある。
本発明の他の技術手段は、ポリウレタンシート層が、ポリエーテル系ポリウレタンシートまたはポリエステル系ポリウレタンシートであることにある。
本発明の他の技術手段は、ポリアミドシート層が、透明ポリアミドシートであることにある。
本発明の他の技術手段は、熱成形樹脂層がポリアミド、熱可塑性ポリウレタンおよびポリカーボネートよりなる群から選択される、ポリウレタンシート層またはポリアミドシート層と熱接着可能な樹脂であることにある。
本発明の他の技術手段は、ポリアミドが透明ポリアミドであることにある。
本発明の他の技術手段は、偏光性成形体の少なくともいずれかの表面が、ハードコート、反射防止、防曇、防汚およびミラーよりなる群から選択される機能性表面加工膜の少なくともいずれかで被覆されていることにある。
本発明の他の技術手段は、偏光性成形体が光学レンズであることにある。
本発明の他の技術手段は、第1段階で、2枚の保護シート層の間に偏光子シート層を挟持した構造の偏光板を調製し、第2段階で、偏光板の保護シート層1層にポリウレタンシート層またはポリアミドシート層を接着剤または粘着剤で接合した偏光性複合体を調製し、第3段階で、偏光性複合体を球面形状体に熱プレス成形し、第4段階で、球面形状体のポリウレタンシート層またはポリアミドシート層に、熱成形樹脂層を熱成形することにある。
本発明の他の技術手段は、偏光性複合体を球面形状体に熱プレス成形する熱プレス成形機が、球面形状体の平面方向の大きさ程度の穴を有する平面状の受け台と、受け台の穴のまわりで、偏光性複合体を固定するクランプと、球面形状体の大きさ、曲率に相当する先端形状を持つ、加熱可能なアンビルから構成され、アンビルが受け台に嵌入可能な構造を持っており、第3段階において偏光性複合体から球面形状体を熱プレス成形するに当たり、[受け台上に偏光性複合体を設置―クランプによる偏光性複合体の受け台固定―アンビルの嵌入と熱プレス成形−アンビルとクランプを元の位置に戻す−球面形状体の取り出し]を1サイクルとすることにある。
本発明の他の技術手段は、受け台上に偏光性複合体を設置するとき、ポリウレタンシート層またはポリアミドシート層が下面にくるように配置し、ポリウレタンシート層またはポリアミドシート層側が球面形状体の凸面側にくるように熱プレス成形し、できあがった球面形状体を反転し、ポリウレタンシート層またはポリアミドシート層が凹面側にくるように球面形状体を整えることにある。
本発明の他の技術手段は、インサート射出成形機が、球面形状体と同じ程度の曲率を有し、球面形状体を固定する固定側金型と、任意の曲率を有する移動側金型から構成されており、第4段階において偏光性成形体をインサート射出成形するに当たり、[ポリウレタンシート層またはポリアミドシート層が金型の内側にくるように、固定側金型へ球面形状体を配置、固定―移動側金型の締め付け−熱成形樹脂層の射出成形−偏光性成形体の取り出し]を1サイクルとすることにある。
本発明により、衝撃に対し強い、偏光度の高い偏光性成形体およびその製法が提供される。
本発明で用いる偏光板について説明する。本発明の偏光板は、1枚の偏光子シート層を2枚の保護シート層で挟持する積層構造をとる。
偏光子シート層は、通常シート厚さ0.1mm以下で均一厚みのポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラールなどの樹脂シートの一軸延伸シート、あるいはそれらのホルマール化体など、安定化処理した一軸延伸シートである。実用上は偏光度80%以上、好ましくは95%以上である場合が適する。
高い偏光度を得るために、上記一軸延伸シートをヨウ素または二色性染料でドープすることが行われている。本発明における偏光子シート層には、ヨウ素ドープ法、染料ドープ法のいずれの方法で調製したものでも使用可能である。
ヨウ素を用いるヨウ素ドープ法は、染料を用いる染料ドープ法と比べ、偏光子シートに固有の着色を与えることが少なく、高い偏光度のものが得られやすい特徴を持つ反面、耐熱性の劣る欠点がある。一方、染料ドープ法は、より高い耐熱性を持つ一方で、ドープ用染料固有の色相が偏光子シートに現れる問題がある。
本発明における保護シート層は、一般には、押出成形またはキャスト成形されたシートである。
押出成形された保護シート層としては、透明性の高い樹脂シート、なかでも熱可塑性樹脂のシートが好ましい。
その代表例を次に挙げる。ポリカーボネート系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリスチレン系、メチルメタアクリレートやシクロヘキシルメタクリレートなどの単重合体、共重合体を含むアクリル系、塩化ビニル系、ポリスチレン・メチルメタクリレート系、アクリロニトリル・スチレン系、ポリー4−メチルペンテンー1、アダマンタン環やシクロペンタン環を主鎖に持つ主鎖炭化水素系、セルロース系などがある。
偏光子シート層の保護シートとして、光学的異方性のできるだけ少ないことが望ましく、光学的異方性形成を軽減化する目的で、光弾性係数の低い樹脂、例えばトリアセチルセルロース、ジアセチルセルロースなどのアセチルセルロース、トリプロピルセルロース、ジプロピルセルロースなどのプロピルセルロース、またポリメチルメタクリレート、アダマンタン環やシクロペンタン環を主鎖に持つ、JSR社の“アートン”、日本ゼオン社の“ゼオネクッス”、三井化学社の“アペル”などの主鎖が炭化水素系の樹脂、ポリアミドとして、透明ナイロンあるいは非晶性ナイロンといわれているもの、例えば、エムス社の“グリルアミドTR−55”、“グリルアミドTR−90”、ヒュルス社の“トロガミドCX−7323”など、ポリウレタンとして、透明性の高い、例えば、武田バーディシェウレタン社の“エラストラン”11タイプに属するものなどが好適に使用される。なかでも、安価なことから、アセチルセルロースやプロピルセルロースなどアシルセルロース系樹脂が、本発明で好ましく使用される。
押出成形法の一つのありようを述べる。横長口金から溶融押し出ししたポリマーを、把持装置あるいは走行ベルトに受け、縦あるいは横方向に延伸するか、光弾性係数の大きいポリマーの場合なら、分子配向を抑えるために、縦あるいは横方向の過度な延伸は行わない状態でシート状に固化する方法(Tダイ法)と、風船玉状に樹脂を押し出し、固化する方法(チューブラ法)がある。押出成形法は、安価にシートを調製できる利点をもつが、シートの光学的または外観的な均一性において、キャスト成形法より劣る傾向がある。
保護シートの成形法としては、光学的異方性をできるだけ少なく、かつ均一なシートを得る目的で、キャスト法を採用することが好ましい。キャスト成形法の保護シートは、配向性がないため、熱収縮性がないことでも好ましい。その理由は、偏光性成形体の熱成形樹脂層を形成する際に、保護シートが熱収縮しないため、偏光子シートに収縮がなく、高度の偏光度を保持できるからである。
ジエチレングリコールジアリルエーテルやフタル酸ジアリル、アクリルモノマーなどの架橋性モノマー類を主体に、あるいはポリウレタン原料類を、板間重合かシート状に流延するキャスト成形法では、成形した保護シートの硬度やバリヤー性が高いことから、本発明にふさわしく使用できる。しかし、過度の架橋形成は、熱成形性を低下させる恐れがある。
既成のポリマーを溶媒に溶解、必要に応じて可塑剤を加え、シート状に流延後、脱溶媒する、溶媒法キャスト法なら、比較的安価に保護シートを成形できる。そのためには、上記した樹脂類が、容易に脱溶媒できる低沸点の溶媒へ、高濃度に溶解する性質を有することが好ましい。
溶媒法キャスト成形法に適する樹脂として、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、トリプロピルセルロース、ジプロピルセルロースなどのアシルセルロース類、アダマンタン環やシクロペンタン環を主鎖に持つ、JSR社の“アートン”、日本ゼオン社の“ゼオネクッス”、三井化学社の“アペル”などの主鎖が炭化水素系の樹脂、ポリビスフェノールAカーボネートなどポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂などが推奨される。なかでも、高透明性、簡単に着色可能なこと、シート製造の容易性などから、アセチルセルロース、プロピルセルロースが好ましい。
溶媒法キャスト成形法について、製法の一つのありようを述べると、ベルトまたは平板の上へ流延したポリマー溶液を、加熱あるいは減圧処理により乾式脱溶媒する方法、凝固浴に入れて湿式脱溶媒する方法で作られるが、透明性や製法の簡便性から、乾式脱溶媒法が好ましい。
押出成形法やキャスト成形法で成形された保護シートは、0.01〜1.5mm程度、好ましくは0.02〜1.2mm程度の厚さを持つものが特に好適に使用される。0.01mm未満の厚さでは、保護シートの調製自体が難しくなる。一方、厚さが1.5mmを超えると、偏光板の全体の厚みが増しすぎて、偏光性成形体の厚みが増す。さらに、溶媒キャスト成形法で調製する場合については、均一な脱溶媒が難しくなることから、製造コストの増大化する傾向につながる。
本発明における偏光板は、偏光子シート層を挟持する形で偏光子シートの両面に、保護シート層を接着剤または粘着剤で貼付したものが推奨される。接着剤または粘着剤はともに、水、熱、光などに対する長期の耐久性が必要であり、基本的にはそれらに合格するものであれば特に限定しない。
接着剤について例を挙げると、イソシアナート系、ポリウレタン系、ポリチオウレタン系、エポキシ系、酢酸ビニル系、アクリル系、ワックス系などがある。粘着剤としては、酢酸ビニル系、アクリル系などが挙げられる。
これらの接着剤または粘着剤は、グラビアコーティング法、オフセットコーティング法など通常用いられている塗布方法により、保護シートまたは偏光子シートへ均一に塗布することが可能である。接着剤層または粘着剤層の厚さは、通常0.1〜100μm、好ましくは0.5〜80μmである。接着剤層または粘着剤層の厚さが0.1μm未満では接合力が低く、100μmを超えると偏光性成形体の端面から接着剤や粘着剤がしみ出ることがある。
上記各シートは、接着剤または粘着剤を事前に塗布、または貼付直前に塗布した後、ロールから直接、あるいは裁断状態で、相互に重ね合わせ、必要に応じ硬化処理を行う方法により接合することが可能である。
接着剤層または粘着剤層によるシート層間の接合力向上を目的に、保護シート、偏光子シートの表面を、酸、アルカリ等による化学薬液処理、紫外線処理、プラズマあるいはコロナ放電処理を事前に行うことがある。
偏光板は、平面シート状をしているのが普通である。
次に、熱成形樹脂層と熱接着するための、ポリウレタンシート層あるいはポリアミドシート層について説明する。熱成形樹脂層との熱接着性を考慮すると、樹脂としてはポリウレタンとポリアミドが最適であった。本発明では、この目的のために使用するシート層を、以下では単にポリウレタンシート層あるいはポリアミドシート層と呼称する。
ポリウレタンシート層に用いられるポリウレタンは、熱硬化性または熱可塑性のものである。
熱硬化性の場合は、3官能性以上のイソシアナート化合物、あるいは分子内に3つ以上の水酸基を持つ化合物を部分的に用いる。この場合は、得られるシートの硬度、バリヤー性などに優れるが、過度の架橋形成は、熱成形性や熱成形性樹脂層との熱接着性の低下をきたす恐れがある。
そのため、本発明では、ジイソシアナート化合物と分子内に2つの水酸基を持つ化合物を主体にして重合した、熱可塑性ポリウレタンであることが好ましい。
ジイソシアナート化合物としては、トリレンジイソシアナート(TDI)、メタキシリレンジイソシアナート(MDI)、ジフェニルメタン−4,4´−ジイソシアナート、ジフェニルエーテル−4,4´−ジイソシアナート、1,5−ナフタレンジイソシアナートなどの芳香族ジイソシアナート類、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、水添TDI、水添MDIなどの脂肪族ジイソシアナート類がある。本発明では、無黄変性の脂肪族ジイソシアナート類が特に好ましく使用される。
分子内に2つの水酸基を持つ化合物としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン・プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリエーテル系グリコール類、カプロラクトン系、アジペート系、コポリエステル系などのエステル系グリコール類、カーボナート系グリコール類、エチレングリコール、1,3−プロパングリコール、1,4−ブタングリコール、1,6−ヘキサングリコールなどの脂肪族系グリコール類、ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などの芳香族環含有グリコール類などがある。
本発明では、無黄変性、溶融性、耐加水分解性、熱成形樹脂層との熱接着性、非晶性(透明性)から、特にポリエーテル系グリコール類またはポリエステル系グリコール類を使用したものが適する。
また、ポリウレタンとしては、JIS A法で測定した硬度が75以上、好ましくは80以上であるとき、特に本発明に適する。硬度が75未満である場合、シートが柔らかすぎて、シート化しにくくなる。
本発明に適するポリウレタンとして、例えば、武田バーディシェウレタン社のポリエーテル系ポリウレタンである“エラストラン”11タイプに属する、1180A、1190ATR,1195ATR、1154D、1164D、1174Dおよび同社のポリエステル系ポリウレタンである“エラストラン”Sタイプに属する、S80A、S85A、S90A、S95Aなどが挙げられる。
ポリウレタンシートは、キャスト成形法または押出成形法で調製可能である。キャスト成形法の場合、イソシアナートと水酸基を持つ化合物の混合物を板間に注入して重合成形するか、シート状に流延して重合成形する。後者の方法では、溶媒を用いることが可能であり、シート状に流延後に脱溶媒する。
また、既成の重合体を溶媒に溶解したものを、シート状に流延、脱溶媒する溶媒法キャスト成形法も取り得る。ジメチルホルムアミドのような比較的沸点の高い溶媒の場合は、湿式法が適用されることが多い。キャスト成形法は、均一なシートを得るのに適する。
押出成形法は、熱可塑性ポリウレタンに適用される。安価にシートを得られるが、光学的異方性が大きくなったり、外観的な均質性に劣ることがある。
ポリアミドシート層に用いるポリアミドには、ヘキサメチレンジアミン、m−キシリレンアミン、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタン、3,3−ジメチルー4,4−ジアミノジシクロヘキシルメタン、トリメチルヘキサメチレンジアミンなどのジアミン成分とアジピン酸、ドデカン二酸、イソフタル酸、テレフタル酸などのジカルボン酸成分の重縮合物、あるいはカプロラクタムなどラクタム類の重縮合物などがある。なかでも、透明ナイロンあるいは非晶性ナイロンといわれているもの、例えば、エムス社の“グリルアミドTR−55”、“グリルアミドTR−90”、ヒュルス社の“トロガミドCX−7323”などが、透明性が高く、光学歪みの少ないために、本発明で好適に使用される。
ポリアミドのシート化には、一般的に溶媒法キャスト成形法か押出成形法が使われる。
このようにして成形されたポリウレタンシート、ポリアミドシートは、0.01〜1.5mm程度、好ましくは0.02〜1.2mm程度の厚さを持つものが特に好適に使用される。0.01mm未満の厚さでは、シートの調製自体が難しくなる。一方、厚さが1.5mmを超えると、偏光性成形体の厚みが増す原因になる。さらに、溶媒キャスト成形法で調製する場合については、均一な脱溶媒が難しくなることから、製造コストの増大化する傾向がある。
偏光板の保護シート1層とポリウレタンシートまたはポリアミドシートを接合するには、偏光板の片面へ、ポリウレタンシートまたはポリアミドシートを接着剤または粘着剤で貼付する方法が推奨される。接着剤または粘着剤はともに、水、熱、光などに対する長期の耐久性が必要であり、基本的にはそれらに合格するものであれば特に限定しない。
接着剤について例を挙げると、イソシアナート系、ポリウレタン系、ポリチオウレタン系、エポキシ系、酢酸ビニル系、アクリル系、ワックス系などがある。粘着剤としては、酢酸ビニル系、アクリル系などが挙げられる。
これらの接着剤または粘着剤は、グラビアコーティング法、オフセットコーティング法など通常用いられている塗布方法により、偏光板またはポリウレタンシートまたはポリアミドシートの接合面へ均一に塗布する。接着剤層または粘着剤層の厚さは、通常0.1〜100μm、好ましくは0.5〜80μmである。接着剤層または粘着剤層の厚さが0.1μm未満では接合力が低く、100μmを超えると偏光性成形体の端面から接着剤や粘着剤がしみ出ることがある。
偏光板とポリウレタンシートまたはポリアミドシートは、接着剤または粘着剤を事前に塗布、または貼付直前に塗布した後、ロールから直接、あるいは裁断状態で、相互に重ね合わせ、必要に応じ硬化処理を行う方法により接合することが可能である。
接着剤層または粘着剤層による層間の接合力向上を目的に、偏光板、ポリウレタンシート、ポリアミドシートの表面を、酸、アルカリ等による化学薬液処理、紫外線処理、プラズマあるいはコロナ放電処理を事前に行うことがある。
本発明で用いる偏光板とポリウレタンシートまたはポリアミドシートとの接合体を、以下に偏光複合体と呼称する。偏光性複合体は、平面シート状をしているのが普通である。
本発明における偏光性成形体は、レンズ状の形状で使用されることが多い。このような目的のためには、偏光性成形体のいずれかの側が、凸面形状をとるようにする。偏光複合体のポリウレタンシート層またはポリアミドシート層に、熱成形樹脂層を熱接着するため、本発明の偏光性成形体の表面は、片面が偏光板の保護シート層、もう片面が熱成形樹脂層になる。
レンズ状に成形する場合、保護シート層側が凸面形状、熱成形樹脂層側が、凹面形状または平面形状または凸面形状になるように、熱成形することが、成形技術的に容易である。
保護シート層側を凸面形状にすることは、必然的に、偏光複合体の保護シート層側が凸面形状、ポリウレタンシート層あるいはポリアミドシート層側が凹面形状をとる、球面形状体にすることである。このような形状体は、一般的には、熱成形樹脂層を熱接着する以前の段階で、あらかじめ偏光複合体を球面状に熱賦形しておくことが推奨される。
偏光性複合体を上記のように熱賦形する方法として、熱プレス成形装置を使用する場合を以下に説明する。
熱プレス成形装置は、一般には可動金型と固定金型から構成されている。可動金型と固定金型とは、いずれかがオス型をしておれば、もう片方はメス型形状をしており、両形状の間に偏光性複合体をはさみ、両形状を組み合わせることによって熱プレスと賦形を行う。
熱プレス方法に関し、金型形状と加熱の有無によって、次のような組み合わせがある。
ケース1 偏光性複合体にオス型を押し付け、球面形状体に成形する場合。オス型の先端が、賦形を希望する球面形状をしており、その部分を加熱する。固定金型として、球面形状のメス型は必ずしも必要としない。
ケース2 メス型で球面形状体を成形する場合。メス型の凹面が、賦形を希望する球面形状をしており、その部分を加熱する。オス型は必要だが、先端の形状は、ゴム質の変形可能なものでもよい。オス型の加熱は必ずしも必要としない。
ケース3 オス、メス両型で球面形状体を成形する場合。オス型の先端およびメス型の凹面が、賦形を希望する球面形状をしており、少なくとも片方を加熱する。
本発明は、上記いずれの方法でも適応可能であるが、成形体の外観や再現性などから、特に好適に用いられるのは、ケース1である。なかでも、熱プレス成形機が、球面形状体の平面方向の大きさ程度の穴を有する平面状の受け台と、受け台上の穴まわりで、偏光性複合体を固定するクランプと、球面形状体の平面方向の大きさ、曲率に相当する先端形状を持つ、加熱可能なアンビルから構成され、アンビルが受け台に嵌入可能な構造を持つものである。
均一な球面形状体を得るために、熱プレス装置の穴は、一般的には円形である。クランプは、一般的にはリング状であり、偏光性複合体を穴に同心円状に固定する。
ここで、受け台とアンビルが金型に相当し、いずれかが可動金型、もう一方が固定金型になるが、本発明では、アンビルが可動金型である場合、機械構造をより単純化できるため、好ましい。
また、アンビルはオス型に相当し、その先端は賦形を希望する球面形状体の曲率になるように製作する。また、ヒータあるいは熱媒により、一定の温度に加熱できる機構を内蔵する。
この場合、メス型に相当するものはなく、球面形状体の大きさ程度の穴を有する平面状の受け台と、穴のまわりで同心円状に固定するリング状クランプとにより、偏光性複合体を固定し、上記アンビルを偏光性複合体に押し付け、さらに、受け台の穴へ嵌入する方法で所望の球面形状体に熱プレス成形する。
アンビルの温度は、偏光性複合体を構成するシート層のなかで、賦形性を付与する役割をするシート層のガラス転移温度より高くするのが好ましい。一般的には、90〜200℃程度である。熱プレス成形後は、例えば、球面形状体に空気を吹き付けるなどの冷却操作を行なってもよい。
熱プレス成形するに当たっては、操作手順として、[受け台上に偏光性複合体を設置―クランプによる偏光性複合体の受け台固定―アンビルの嵌入と熱プレス成形−アンビルとクランプを元の位置に戻す−球面形状体の取り出し]を1サイクルとする。
熱プレス成形前の偏光性複合体は、通常は、偏光の向きを一定の方向にそろえた大判シートで調製される。その状態では、大きすぎて受け台に乗りにくいこと、および経済性に適さないため、打ち抜き装置で事前にカットすることが一般に行われている。その場合、カット後の偏光の向きが分かるようにするために、カットした偏光性複合体には、偏光の向きを示す突起や切り欠けマークを付けておくと、以後の操作を行う上で都合がよい。
また、偏光性複合体のどちらの面が凹面形状側にくるように、熱プレス装置に配置しても差し支えない。例えば、ポリウレタンシート層またはポリアミドシート層が凹面形状側にくるように配置すれば、できあがった球面形状体はそのまま用いられる。保護シート層側が、凹面形状側にくるように配置すれば、できあがった球面形状体を反転し、ポリウレタンシート層またはポリアミドシート層が凹面形状側にくるようにして用いる。
保護シートとして、特にトリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、トリプロピルセルロース、ジプロピルセルロースなどのアシルセルロース類を用いる場合は、球面形状へスムーズに熱成形するために、保護シート層側が加熱面になるように、偏光性複合体を熱プレス装置に配置することが推奨される。例えば、ケース1を採用する場合なら、アシルセルロース製の保護シート層側が凹面形状側にくるように配置し、できあがった球面形状体を反転し、ポリウレタンシート層またはポリアミドシート層が凹面形状側にくるように球面形状体を整える。
また、熱プレス成形後、球面形状体の周縁の不用部分を、打ち抜き装置でカット、除去することが通常行われている。この場合も、カット後の偏光の向きが分かるようにするために、カットした球面形状体には、偏光の向きを示す突起や切り欠けマークを付けておくと、以後の操作を行う上で都合がよい。
次に、本発明における熱成形樹脂層について説明する。熱成形樹脂層として好適に用いられるものは、ポリアミド系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリスチレン系、メチルメタクリレートやシクロヘキシルメタクリレートなどの単重合体、共重合体を含むアクリル系、塩化ビニル系、、ポリスチレン・メチルメタクリレート系、アクリロニトリル・スチレン系、ポリー4−メチルペンテンー1、アダマンタン環やシクロペンタン環を主鎖に持つ主鎖炭化水素系、トリアセチルセルロースに代表されるセルロース系などの熱可塑性樹脂である。
本発明では、偏光性複合体のポリウレタンシート層またはポリアミドシート層と熱接着できる熱可塑性樹脂であれば特に限定しない。
熱接着性、光学的均質性、透明性、耐衝撃性、熱成形性などから、熱成形樹脂層に、特に好ましい使用される熱成形樹脂は、ポリアミド、熱可塑性ポリウレタン、ポリカーボネートである。
ポリアミドとしては、ヘキサメチレンジアミン、m−キシリレンアミン、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタン、3,3−ジメチルー4,4−ジアミノジシクロヘキシルメタン、トリメチルヘキサメチレンジアミンなどのジアミン成分とアジピン酸、ドデカン二酸、イソフタル酸、テレフタル酸などのジカルボン酸成分の重縮合物、あるいはカプロラクタムなどラクタム類の重縮合物などがある。なかでも、透明ナイロンあるいは非晶性ナイロンといわれているもの、例えば、エムス社の“グリルアミドTR−55”、“グリルアミドTR−90”、ヒュルス社の“トロガミドCX−7323”などが、透明性が高く、光学歪みの少ないことで、本発明に好適に使用される。
熱可塑性ポリウレタンとしては、ジイソシアナート化合物と分子内に2つの水酸基を持つ化合物を主体にして重合した、熱可塑性ポリウレタンであることが好ましい。
ジイソシアナート化合物としては、トリレンジイソシアナート(TDI)、メタキシリレンジイソシアナート(MDI)、ジフェニルメタン−4,4´−ジイソシアナート、ジフェニルエーテル−4,4´−ジイソシアナート、1,5−ナフタレンジイソシアナートなどの芳香族ジイソシアナート類、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、水添TDI、水添MDIなどの脂肪族ジイソシアナート類がある。本発明では、無黄変性の脂肪族ジイソシアナート類が特に好ましく使用される。
分子内に2つの水酸基を持つ化合物としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン・プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリエーテル系グリコール類、カプロラクトン系、アジペート系、コポリエステル系などのエステル系グリコール類、カーボナート系グリコール類、エチレングリコール、1,3−プロパングリコール、1,4−ブタングリコール、1,6−ヘキサングリコールなどの脂肪族系グリコール類、ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などの芳香族環含有グリコール類などがある。
本発明では、無黄変性、溶融性、耐加水分解性、熱成形樹脂層との熱接着性、非晶性(透明性)から、特にポリエーテル系グリコール類を使用したものが適する。
ポリカーボネートとしては、ポリビスフェノールAカーボネートが挙げられる。その他、1,1´−ジヒドロキシジフェニル−フェニルメチルメタン、1,1´−ジヒドロキシジフェニル−ジフェニルメタン、1,1´−ジヒドロキシ−3,3´−ジメチルジフェニル−2,2−プロパンの各単独重合ポリカーボネート、それら相互の共重合ポリカーボネート、ビスフェノールAとの共重合ポリカーボネートがある。
一般的にポリカーボネートは、複屈折の大きくなりやすいことが欠点として挙げられる。即ち、成形体の内部に成形歪みや局所的配向に起因する光学的異方性を生じやすい。そのため、本発明でポリカーボネートを用いる場合は、極力、光学的異方性の形成を防ぐことが重要であり、その対策として、流動性が高く、成形時に過度な剪断力を受けにくい、つまり残留歪みや局所的配向が起こりにくい、比較的重合度の低い樹脂を使用することが好ましい。本発明では、特に重合度120以下、より好ましくは重合度100以下のポリカーボネートの使用が推奨される。
偏光性複合体のポリウレタンシート層またはポリアミドシート層と熱成形樹脂層とは、実用レベルの接着強度で熱接着する必要がある。一般に、熱成形樹脂層の成形温度が、ポリウレタンシート層またはポリアミドシート層の軟化温度より高い場合、両者の熱接着性が増す傾向がある。
本発明における偏光性成形体は、透明性、耐ソルベントクラック性、樹脂硬度、接着性から、ポリウレタンシート層とポリアミドの熱成形樹脂層、ポリアミドシート層とポリアミドの熱成形樹脂層の組み合わせが特に好ましい。
熱成形樹脂層を、ポリウレタンシート層またはポリアミドシート層に熱接着する方法について、熱成形法を例にとり、次に説明する。
熱成形とは、圧縮成形法、トランスファ成形法、射出成形法など、熱溶融した樹脂を金型に押し込み、成形することを指す。生産性や精密性などから、基本的には特願平10−49707に示されるようなインサート射出成形法が好ましい。即ち、熱接着する面を内側に向けた偏光性複合体を金型の片面に配置し、その面へ樹脂層を射出成形する方法である。
この場合、偏光性成形体がレンズ状であることが多いので、球面状の金型を用い、偏光性複合体には、前述したように、凸面が、この金型とほぼ同じ曲率を有する球面形状に熱プレス成形されたものを用いることが多い。
インサート射出成形するに当たっては、一般に、ゲートから流れ込む樹脂の方向と、球面形状体の偏光の主軸(偏光子の配向方向)を一致させることを行うと、偏光性の高い偏光性成形体が得られやすい。特に、光学的異方性の高い樹脂の場合は、好ましい方法である。その目安として、球面形状対に設けられた偏光の向きを示す突起や切り欠けマークを活用する。
また、金型にも、偏光の向きを示すマーク(偏光性成形体にマーク付けできる刻印、出っ張り、引っ込み)を入れておくと、成形後に偏光性成形体の偏光の向きを、外観だけから識別できる。
インサート射出成形は、操作手順として、[ポリウレタンシート層またはポリアミドシート層が金型の内側にくるように、固定側金型へ球面形状体を配置、固定―移動側金型の締め付け−熱成形樹脂層の射出成形−偏光性成形体の取り出し]を1サイクルとする。固定側金型へ球面形状態を配置、固定する際に、固定側金型に設けた吸引孔から吸引することによって、球面形状態を吸引固定する方法をとると、より精密な形状に偏光性成形体を成形できる場合がある。
サングラス、ゴーグル、矯正レンズのように特に精密性が必要な用途には、インサートタイプの射出圧縮成形法が好ましい。射出圧縮成形法は、金型の中に樹脂を低圧で射出した後、金型を高圧で閉じて樹脂に圧縮力を加える方法をとるため、成形体に成形歪みや成形時の局所的配向に起因する光学的異方性を生じにくい。また、樹脂に対して均一に加わる金型圧縮力を制御することにより、一定比容で樹脂を冷却することができるので、寸法精度の高い成形品が得られる。複屈折の大きいポリカーボネート系樹脂に特に好ましく適用される方法である。
本発明における偏光性複合体の厚さをA、熱成形樹脂層の厚さをBとすると、Aは本発明の光学用複合体の全領域において、通常およそ0.03mmから3mm程度の、均一な厚みのものである。一方、Bは均一な厚みである場合と、マイナス度数レンズやプラス度数レンズのように、中心部から周辺にかけて連続的に厚みを異にする度付きレンズである場合がある。通常は、Bの厚さが少なくとも1mm程度になるように成形されるが、これは、成形に使用する樹脂の流動性や、偏光性成形体の設計によって異なる。
本発明における偏光性成形体は、少なくともいずれかの側の表面が、ハードコート加工されていることが好ましい。ハードコートとしては、シラン系、エポキシ系などの熱硬化型ハードコート、アクリル系、エポキシ系などの活性光線硬化型ハードコートなど一般に用いられているいずれのタイプのハードコートでも良い。通常は0.5〜15μm程度の膜厚で付与するが、場合により、密着性向上等を目的に、アクリレート系などのプライマーコート層をコートした上にハードコート加工することがある。
また、本発明における偏光性成形体は、少なくともいずれかの側の表面が、反射防止加工されていることが好ましい。反射防止加工は、通常はハードコートの上へ、真空蒸着法などにより、隣接層どうしでは互いに屈折率の異なる2〜8層程度の無機質膜を光学膜厚で積層するか、湿式法で1〜3層程度の有機膜を光学膜厚で積層する。
また、本発明における偏光性成形体は、少なくともいずれかの側の表面が、防曇加工されていることが好ましい。防曇加工は、通常はポリビニルアルコール系やポリビニルピロリドン系などの親水性樹脂を、1〜50μm程度の膜厚で付与する。また、アセチルセルロース系樹脂の場合は、表面の鹸化処理により防曇性を付与できる。
また、本発明における偏光性成形体は、少なくともいずれかの側の表面が、防汚加工されていることが好ましい。防汚加工は、通常は反射防止膜の指紋汚れなど有機物質による汚染を防止し、容易に拭き取れるようにすることを目的に、真空蒸着法か湿式法で、フッ素系有機化合物を、数10nmからμmオーダまでの膜厚で付与する。
また、本発明の偏光性成形体は、少なくともいずれかの側の表面が、ミラー加工されていることが好ましい。ミラー加工は、通常はハードコートの上へ、真空蒸着法などにより、アルミニウムや銀、金、白金などの金属膜を付与する。
次に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、これに限定されるものでない。
[実施例1]
保護シート層として、厚さ約80μmのTAC(トリアセチルセルロース)シートを用い、2枚のTACシートの間に、厚さ約40μmの偏光子シートを挟持した偏光板(住友化学社)を用意した。
ポリウレタンシート層として、ポリエーテル系ポリウレタン“エラストラン1195ATR”(武田バーディシェウレタン工業社)(JIS A硬度95)を用い、押出成形法で調製した厚さ約200μmのシートを用意した。
その片面へ、アクリル系粘着剤“サイビノールAT−250”(サイデン化学社)を約30μmの厚さに塗ったものを用意した。
上記偏光板の片面に、上記ポリウレタンシートを貼付して、偏光性複合体を調製した。
この偏光性複合体を用い、直径100mmの打ち抜き刃を備えた打ち抜き装置で、直径100mmの円形シートを打ち抜いた。この場合、打ち抜き刃の一部に、偏光の向きを示すための小突起を設け、偏光性複合体の偏光の向きを、このマークに一致するようにセットして、小突起付きの円形シートとして打ち抜いた。打ち抜き後のシートを、下記する熱プレス装置を用い、下記する方法で球面形状体に熱プレス成形した。
熱プレス成形機は、直径84mmの穴径を有する平面状の受け台と、受け台上の穴まわりで、偏光性複合体を同心円状に固定する内径88mmのリング状クランプと、受け台の穴に、上部から嵌入可能な構造持つ直径82mm、8C(カーブ)の凸状の先端形状を持つ、加熱可能なアンビルから構成された装置を用意した。
熱プレス成形は以下のように行った。熱プレス装置受け台の穴の上に、上面が偏光板のTAC保護シート層、下面がポリウレタンシート層になるように、偏光性複合体を同心円状に配置した。リング状クランプで該偏光性複合体を固定した。続いて、140℃に加熱したアンビルを、偏光性複合体の上部から受け台の穴へ嵌入させ、偏光性複合体が8Cの球面形状になるように熱プレス成形した。アンビルを元の位置に戻し、球面形状体を冷却してから、リング状クランプを元の位置に戻した。その後、8Cの球面形状体を受け台から取り出した。
該球面形状体の周辺の不用部分を、直径77mmの円形打ち抜き機でカット、除去した。この場合も、打ち抜き刃の一部に、偏光の向きを示すための小突起を設け、該球面形状体の偏光の向きを、このマークに一致するようにセットして、小突起付きの、直径77mm、凸面側がポリウレタンシート層、凹面側がTAC保護シート層である球面形状体として、打ち抜いた。
その後、できあがった球面形状体を反転し、TAC保護シート層が凸面側、ポリウレタンシート層が凹面側にくるようにした。
偏光性成形体は次のようにして調製した。
インサート射出圧縮成形機は、球面形状体を固定できる8Cの凹型固定側金型と、同じく8Cの凸型移動側金型を備えたものである。
この装置を用い、得られた8Cの球面形状体を、凹型固定側金型にセットし、固定した。この場合、球面形状体のTAC保護シート層が固定側金型に密着し、ポリウレタンシート層が移動側金型の方に向く配置をとる。固定側金型、移動側金型は、ともに、偏光性成形体の周囲の一部に、偏光の向きを示す小突起がつくようにな構造を持つものを用いた。
移動側金型を固定側金型に締めつけ、固定側金型と移動側金型の間に、成形用キャビティーを形成した。
熱成形樹脂層として、スモーク色染料を溶解した透明ナイロン“グリルアミドTR−90”(エムス社)を用いた。最高温度280℃で偏光性成形体を射出圧縮成形し、ポリウレタンシート層と熱成形樹脂層を熱接着した。その後、偏光性成形体をインサート射出圧縮成形機から取り出した。
得られた偏光性成形体は、TAC保護シートを凸面側に配置し、透明ナイロンの熱成形樹脂層を凹面側に一体配置した、厚さ2.2mmの8Cのプラノレンズである。
同品の両面に、膜厚約2.5μmのシラン系ハードコート膜を形成した。
できあがったレンズは、中心部で測定した可視光透過率が20%であり、きわめて強靭な機械特性を示した。また、偏光度は98%以上であった。
[実施例2]
保護シート層として、ポリエーテル系ポリウレタン“エラストラン1164D”(武田バーディシェウレタン工業社)(JIS A硬度95以上)の、押出成形法で調製した厚さ約200μmのシートを用いる以外は、実施例1と同様にして、8Cの球面形状体を調製した。
この球面形状体を実施例1と同様にして、インサート射出圧縮成形機の固定側金型に固定し、実施例1と同様にして、移動側金型を締めつけた。熱成形樹脂層として、着色されていない透明ナイロン“トロガミドCX−7323”(ダイセルヒュルス社)を用いた。最高温度280℃で偏光性成形体を射出圧縮成形し、ポリウレタンシート層と熱成形樹脂層を熱接着した。その後、偏光性成形体をインサート射出圧縮成形機から取り出した。
固定側金型、移動側金型は、ともに、偏光性成形体の周囲の一部に、偏光の向きを示す小突起がつくようにな構造を持つものを用いた。
得られた偏光性成形体は、TAC保護シートを凸面側に配置し、透明ナイロンの熱成形樹脂層を凹面側に一体配置した、厚さ13mmの8Cのセミフィニュッシュドレンズである。
このレンズの背面を研摩し、中心厚さ約2mmである、−4.00D(ディオプター)のマイナスレンズを作製した。
同品の両面に、膜厚約2.5μmのシラン系ハードコートをコーティング後、さらに両面へ真空蒸着法で、ZrO2とSiO2を交互に光学膜厚にて4層積層して反射防止膜とした。さらに、反射防止膜の上に、フッ素系の防汚膜を約20nmの厚さで塗布した。
できあがったレンズは、中心部で測定した可視光透過率が約48%であり、きわめて強靭な機械特性を示した。また、偏光度は98%以上であった。
[実施例3]
実施例1で用いた偏光板を用意した。
ポリアミドシート層として、溶媒キャスト法で調製した、厚さ約200μmの透明ナイロン“グリルアミドTR−90”(エムス社)シートを用意した。
その片面へ、実施例1で用いた粘着剤“サイビノールAT−250”を約30μmの厚さで塗布した。上記偏光板の片面に、上記透明ナイロンシートを貼付して、偏光性複合体を調製した。
この偏光性複合体を用い、直径100mmの打ち抜き刃を備えた打ち抜き装置で、直径100mmの円形シートを打ち抜いた。この場合、打ち抜き刃の一部に、偏光の向きを示すための小突起を設け、偏光性複合体の偏光の向きを、このマークに一致するようにセットして、小突起付きの円形シートとして打ち抜いた。
打ち抜き後のシートを、実施例1と同様の熱プレス装置を用い、下記する方法で8Cの球面形状体に熱プレス成形した。
熱プレス装置受け台の穴の上に、上面が偏光板のTAC保護シート層、下面が透明ナイロンシート層になるように、偏光性複合体を同心円状に配置した。リング状クランプで該偏光性複合体を固定した。続いて、140℃に加熱したアンビルを、偏光性複合体の上部から受け台の穴へ嵌入させ、偏光性複合体が8Cの球面形状になるように熱プレス成形した。アンビルを元の位置に戻し、球面形状体を冷却してから、リング状クランプを元の位置に戻した。その後、8Cの球面形状体を受け台から取り出した。
該球面形状体の周辺の不用部分を、直径77mmの円形打ち抜き機でカット、除去した。この場合も、打ち抜き刃の一部に、偏光の向きを示すための小突起を設け、該球面形状体の偏光の向きを、このマークに一致するようにセットして、小突起付きの、直径77mm、凸面側が透明ナイロンシート層、凹面側がTAC保護シート層である球面形状体として、打ち抜いた。
その後、できあがった球面形状体を反転し、TAC保護シート層が凸面側、透明ナイロンシート層が凹面側にくるようにした。
実施例1と同様のインサート射出圧縮成形機と金型を用い、偏光性成形体を次のようにして調製した。
得られた8Cの球面形状体を、凹型固定側金型にセットし、固定した。この場合、球面形状体のTAC保護シート層が固定側金型に密着し、透明ナイロンシート層が移動側金型の方に向く配置をとる。
移動側金型を固定側金型に締めつけ、固定側金型と移動側金型の間に、成形用キャビティーを形成した。
熱成形樹脂層として、スモーク色染料を溶解した透明ナイロン“トロガミドCX−7323”を用いた。最高温度280℃で偏光性成形体を射出圧縮成形し、透明ナイロンシート層と熱成形樹脂層を熱接着した。その後、偏光性成形体をインサート射出圧縮成形機から取り出した。
得られた偏光性成形体は、TAC保護シートを凸面側に配置し、透明ナイロンの熱成形樹脂層を凹面側に一体配置した、厚さ2.2mmの8Cのプラノレンズである。
同品の両面に、膜厚約2.5μmのシラン系ハードコート膜を形成した。さらに、凹面側にポリビニルアルコール系の防曇膜を形成した。
できあがったレンズは、中心部で測定した可視光透過率が21%であり、きわめて強靭な機械特性を示した。また、偏光度は98%以上であった。
[実施例4]
保護シートとして、ビスフェノール系ポリカーボネート樹脂から調製した厚さ約170μmのポリカーボネートシートを用いた。このシート2枚の間に、厚さ約40μmの偏光子シートを、厚さ約20μmの接着剤層を介して貼付、挟持した偏光板(筒中プラスチック社)を用意した。その片面に、実施例1で用いた粘着剤付きポリウレタンシートを貼付して、偏光性複合体を調製した。
この偏光性複合体を用い、直径100mmの打ち抜き刃を備えた打ち抜き装置で、直径100mmの円形シートを打ち抜いた。この場合、打ち抜き刃の一部に、偏光の向きを示すための小突起を設け、偏光性複合体の偏光の向きを、このマークに一致するようにセットして、小突起付きの円形シートとして打ち抜いた。
打ち抜き後のシートを、実施例1と同様の熱プレス装置を用い、下記する方法で8Cの球面形状体に熱プレス成形した。
熱プレス装置受け台の穴の上に、上面がポリウレタンシート層、下面が偏光板のポリカーボネート保護シート層になるように、偏光性複合体を同心円状に配置した。リング状クランプで該偏光性複合体を固定した。続いて、140℃に加熱したアンビルを、偏光性複合体の上部から受け台の穴へ嵌入させ、偏光性複合体が8Cの球面形状になるように熱プレス成形した。アンビルを元の位置に戻し、球面形状体を冷却してから、リング状クランプを元の位置に戻した。その後、8Cの球面形状体を受け台から取り出した。
該球面形状体の周辺の不用部分を、直径77mmの円形打ち抜き機でカット、除去した。この場合も、打ち抜き刃の一部に、偏光の向きを示すための小突起を設け、該球面形状体の偏光の向きを、このマークに一致するようにセットして、小突起付きの、直径77mm、凸面側がポリカーボネート保護シート層、凹面側がポリウレタンシート層である球面形状体として、打ち抜いた。
実施例1と同様のインサート射出圧縮成形機を用い、偏光性成形体を次のようにして調製した。
得られた8Cの球面形状体を、凹型固定側金型にセットし、固定した。この場合、球面形状体のポリカーボネート保護シート層が固定側金型に密着し、ポリウレタンシート層が移動側金型の方に向く配置をとる。
移動側金型を固定側金型に締めつけ、固定側金型と移動側金型の間に、成形用キャビティーを形成した。
熱成形樹脂層として、スモーク色染料を溶解した、ポリエーテル系の熱可塑性ポリウレタン“エラストラン1195ATR”(武田バーディシェウレタン工業社)を用いた。最高温度205℃で偏光性成形体を射出圧縮成形し、ポリウレタンシート層と熱可塑性ポリウレタンの熱成形樹脂層を熱接着した。その後、偏光性成形体をインサート射出圧縮成形機から取り出した。
得られた偏光性成形体は、ポリカーボネート保護シートを凸面側に配置し、熱可塑性ポリウレタンの熱成形樹脂層を凹面側に一体配置した、厚さ2.2mmの8Cのプラノレンズである。
同品の両面に、膜厚約2.5μmのシラン系ハードコート膜を形成した。さらに、凸面側に真空蒸着法によりミラーコート膜を形成した。
できあがったレンズは、中心部で測定した可視光透過率が8%であり、きわめて強靭な機械特性を示した。また、偏光度は95%以上であった。

Claims (1)

  1. 第1段階で、2枚の保護シート層の間に偏光子シート層を挟持した構造の偏光板を調製し、第2段階で、偏光板のいずれか一方の保護シート層にポリウレタンシート層またはポリアミドシート層を接着剤または粘着剤で接合した偏光性複合体を調製し、第3段階で、偏光性複合体を球面形状体に熱プレス成形し、第4段階で、球面形状体のポリウレタンシート層またはポリアミドシート層に、熱可塑性ポリウレタンまたは透明ナイロンまたはポリカーボネートをインサート射出成形法で熱成形することを含み、ここに、該2枚の保護シート層の各々がポリアミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリスチレン系、アクリル系、塩化ビニル系、ポリスチレン・メチルメタクリレート系、アクリロニトリル・スチレン系、またはポリ−4−メチルペンテン−1、アダマンタン環やシクロペンタン環を主鎖に持つ主鎖炭化水素系の樹脂からなることを特徴とする、2枚の保護シート層の間に偏光子シート層を挟持した偏光板を含む積層構造の偏光性成形体であって、いずれか一方の保護シート層とポリウレタンシート層またはポリアミドシート層とが接着剤または粘着剤で接合され、さらにポリウレタンシート層またはポリアミドシート層と熱可塑性ポリウレタンまたは透明ナイロンまたはポリカーボネートとが熱接着されており、該2枚の保護シート層の各々がポリアミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリスチレン系、アクリル系、塩化ビニル系、ポリスチレン・メチルメタクリレート系、アクリロニトリル・スチレン系、またはポリ−4−メチルペンテン−1、アダマンタン環やシクロペンタン環を主鎖に持つ主鎖炭化水素系の樹脂からなる偏光性成形体の製造方法。
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