JP5064352B2 - 光通信ネットワークシステムおよびその通信方法 - Google Patents

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Description

この発明は、デ−タ通信技術に関し、メディア・コンバ−タ局側装置とメディア・コンバ−タ端末側装置と光通信ネットワ−クシステムおよびそれらの通信方法に関する。
アクセス回線領域において、光ファイバ上にてデ−タ伝送を行う光通信ネットワ−クの1つの形態として、図11に示すような、シングルスタ−(SS:Single Star:以下適宜SSと称する)型ネットワ−ク形態110がある。SS型ネットワ−ク形態110では、オプティカルラインタ−ミネーション(OLT:Optical Line Termination:以下適宜OLTと称する)111と、オプティカルネットワ−クユニット(ONU:Optical Network Unit:以下適宜ONUと称する)115との通信は、光ファイバ112の帯域を占有する。
ONU115は、加入者宅等に配置される加入者側端末(以下、適宜端末と称する)116と接続される。シングルスタ−型ネットワ−ク形態110では、n個のOLT111〜OLT111(n)に対して、各々n個のONU115〜ONU115(n)が各々光ファイバ112〜光ファイバ112(n)で接続される。また、n個のONU115〜ONU115(n)には、各々加入者側の端末装置116〜116(n)が接続される。
光通信ネットワ−クの他の形態として、不図示のPON(Passive Optical Network)型ネットワ−ク形態が知られている。PON型ネットワ−ク形態では、複数の加入者宅内等のそれぞれに置かれるONUへの分岐点である光スプリッタと電話局舎内等に置かれるOLTとの間の光ファイバの帯域を、複数の加入者宅内等に置かれる各ONUで共有する。
メディアコンバ−タは、SS型ネットワ−ク形態110において、ポイント・ツウ・ポイント(以下、適宜「P2P」とも称する)伝送方式にてデ−タを伝送する代表的な装置である。
IEEE802委員会で規格化されたイ−サネット(登録商標)を利用する伝送方式は、近年では、EFM(Ethernet(登録商標) in the First Mile)と呼ばれる方式(IEEE802.3標準に含まれる)により、アクセス回線領域に適用されるようになってきている。
IEEEが制定したEFMの伝送方式として、例えば、1Gbpsの伝送速度を実現するP2P伝送方式として、「1000BASE−BX10」が挙げられる。また、同じく1Gbpsの伝送速度を実現するPON型ネットワ−ク形態においては、ポイント・ツウ・マルチポイント(Point to Multipoint)伝送方式として、「1000BASE−PX10」および長距離対応方式の「1000BASE−PX20」が挙げられる。
「1000BASE−PX10」および「1000BASE−PX20」は、通称「EPON(Ethernet(登録商標)Passive OpticalNetwork)」として知られている。
光通信ネットワ−クシステムにおいては、より信頼性の高い通信品質を保持し、またその管理とメンテナンス及び障害からの速やかな復旧対策上、通信回線の断線や接続不良等に起因する通信断を遅滞なく検出できることが望まれる。また、電話局舎等に配置された管理装置側において、発生した障害の状態を把握できることが好ましい。例えば、下記特許文献1には、オ−トネゴシエ−ション機能を無効とした場合においても、MACフレ−ムを用いてリンク断等の障害情報を通知することが提案されている。
特開2005−86729号公報
しかし、IEEE802.3標準では、OLTからONUへ至る下り通信回線についての信号断情報を、OLTに通知する方法について、現状の装置の性能を十分に考慮したものとはなっていないのが実状である。
本発明は、このような問題点に鑑み為されたものであり、簡易かつ汎用的に下り受信信号のONUでの受信異常を、OLTで把握可能なメディア・コンバ−タ局側装置等を実現することを目的とする。
本発明のメディア・コンバ−タ局側装置は、通信端末側に配置されるメディア・コンバ−タ端末側装置とリンクを確立して光通信するメディア・コンバ−タ局側装置であって、メディア・コンバ−タ局側装置が、メディア・コンバ−タ端末側装置から受信したデ−タがマックフレ−ムとは異なるデ−タである場合に、マックフレ−ムとは異なるデ−タを連続して受信した時間が所定の閾値時間より長ければ、メディア・コンバ−タ局側装置からメディア・コンバ−タ端末側装置への通信が断絶状態であると判断する。
また、本発明のメディア・コンバ−タ局側装置は、好ましくはメディア・コンバ−タ局側装置が、メディア・コンバ−タ端末側装置から受信した信号がアイドル信号またはオ−トネゴシエ−ション信号のいずれか一方である場合に、いずれか一方の信号を連続して受信した時間が所定の閾値時間より長ければ、メディア・コンバ−タ局側装置からメディア・コンバ−タ端末側装置への通信が断絶状態であると判断してもよい。
また、本発明のメディア・コンバ−タ局側装置は、さらに好ましくはマックフレ−ムとは異なるデ−タを連続して受信した時間が所定の閾値時間より長い場合に、メディア・コンバ−タ端末側装置に回線試験フレ−ムを送出し、回線試験フレ−ムにより、メディア・コンバ−タ局側装置とメディア・コンバ−タ端末側装置との間の回線断線試験をしてもよい。
また、本発明のメディア・コンバ−タ局側装置は、さらに好ましくはマックフレ−ムとは異なるデ−タを連続して受信した時間が所定の閾値時間より長い場合に、メディア・コンバ−タ端末側装置に対してバリアブルリクエストメッセ−ジを送出し、バリアブルリクエストメッセ−ジに対応してメディア・コンバ−タ端末側装置から送出されたバリアブルレスポンスメッセ−ジを受信しなければ、メディア・コンバ−タ局側装置からメディア・コンバ−タ端末側装置への通信が断絶状態であると判断してもよい。
また、上述のメディア・コンバ−タ局側装置と通信するメディア・コンバ−タ端末側装置において、メディア・コンバ−タ局側装置が受信したマックフレ−ムにより、メディア・コンバ−タ端末側装置への通信断の有無を判断できるように、メディア・コンバ−タ局側装置から送出された信号の受信状態を通知する情報を付与したマックフレ−ムを、少なくとも所定時間毎にメディア・コンバ−タ局側装置へ送出する。
また、本発明のメディア・コンバ−タ端末側装置は、好ましくはメディア・コンバ−タ端末側装置からメディア・コンバ−タ局側装置への通信回線がフルレ−トである場合に、受信状態を通知する情報を付与したマックフレ−ムの送出をしないこととしてもよい。
また、本発明のメディア・コンバ−タ端末側装置は、電話局側に配置されるメディア・コンバ−タ局側装置とリンクを確立して光通信するメディア・コンバ−タ端末側装置であって、メディア・コンバ−タ局側装置が受信したマックフレ−ムにより、メディア・コンバ−タ端末側装置への通信回線における光強度低下状態を認識できるように、メディア・コンバ−タ局側装置からメディア・コンバ−タ端末側装置への通信信号の光強度レベルが低下した場合に、光レベルの低下状態を示す受信光強度情報を付与したマックフレ−ムをメディア・コンバ−タ局側装置へ送出する。
また、本発明の光通信ネットワ−クシステムは、上述のメディア・コンバ−タ局側装置と、上述のメディア・コンバ−タ端末側装置とを備え、メディア・コンバ−タ局側装置とメディア・コンバ−タ端末側装置との間で、ポイント・ツウ・ポイント通信をする。
また、本発明のメディア・コンバ−タ局側装置の通信方法は、通信端末側に配置されるメディア・コンバ−タ端末側装置とリンクを確立して光通信するメディア・コンバ−タ局側装置の通信方法であって、メディア・コンバ−タ局側装置が、メディア・コンバ−タ端末側装置からデ−タを受信する受信工程と、受信工程で受信したデ−タがマックフレ−ムであるか否かを判断するデ−タ判断工程と、デ−タ判断工程において受信工程で受信したデ−タがマックフレ−ムではないと判断された場合に、マックフレ−ムではないデ−タを連続して受信した時間が所定の閾値時間より長いか否かを判断する連続受信時間判断工程と、連続受信時間判断工程で、マックフレ−ムではないデ−タを連続して受信した時間が所定の閾値時間より長いと判断された場合に、メディア・コンバ−タ局側装置からメディア・コンバ−タ端末側装置への通信が断絶状態であると判断する工程とを有する。
また、本発明のメディア・コンバ−タ端末側装置の通信方法は、上述のメディア・コンバ−タ局側装置と通信するメディア・コンバ−タ端末側装置の通信方法であって、メディア・コンバ−タ局側装置が受信したマックフレ−ムにより、メディア・コンバ−タ端末側装置への通信断の有無を判断できるように、メディア・コンバ−タ局側装置から送出された信号の受信状態の情報をマックフレ−ムに付与する付与工程と、付与工程で受信状態の情報が付与されたマックフレ−ムを、少なくとも所定時間毎にメディア・コンバ−タ局側装置へ送出する工程とを有する。
また、本発明のメディア・コンバ−タ端末側装置の通信方法は、電話局側に配置されるメディア・コンバ−タ局側装置とリンクを確立して光通信するメディア・コンバ−タ端末側装置の通信方法において、メディア・コンバ−タ局側装置が受信したマックフレ−ムにより、メディア・コンバ−タ端末側装置への通信回線における光強度低下状態を認識できるように、メディア・コンバ−タ局側装置から送出された通信信号の光強度レベルの低下を検出する検出工程と、検出工程で光強度レベルの低下が検出された場合に、光強度レベルの低下状態を示す受信光強度情報をマックフレ−ムに付与する工程と、受信光強度情報が付与されたマックフレ−ムを、メディア・コンバ−タ局側装置へ送出する工程とを有する。
また、本発明の光通信ネットワ−クシステムの通信方法は、上述のメディア・コンバ−タ局側装置の通信方法と、上述のメディア・コンバ−タ端末側装置の通信方法と、を有し、メディア・コンバ−タ局側装置とメディア・コンバ−タ端末側装置との間で、ポイント・ツウ・ポイント通信をする。
本発明により、ONUにおける下り受信信号の受信異常を簡易かつ汎用的に把握可能なメディア・コンバ−タ局側装置等とできる。
実施形態では、光ファイバ上でイ−サネット(登録商標)信号を用いてデ−タ伝送を行うポイント・ツゥ・ポイント伝送装置において、局側から端末側への下り通信信号の異常を通知する方法について説明する。そこで、まず前提となる共通する光通信技術について概要を以下に説明する。
1Gbpsのポイント・ツゥ・ポイント伝送方式を実現する代表的な装置の一つとして、ギガビットメディア・コンバ−タ装置(以下、適宜ギガMC装置とも称する)がある。ギガMC装置は、1000BASE−BX10を適用した装置の他、標準外の方式を適用した装置も多数知られている。
ギガMC装置は、一般的に中継回線(例えば、図11に示す光ファイバ112)に対して、IEEE802.3標準で規定されている1000BASE−Xと呼ばれるインタフェ−スを採用している。1000BASE−Xの符号化技術としては、8B/10Bデ−タ符号化、すなわち上位レイヤから来る8ビットのデ−タを物理レイヤで10ビットの符号(10B符号)に変換するものが挙げられる。また、他の1000BASE−Xの符号化技術としては、オ−ダ・セット、すなわち10B符号の組み合わせによって表現された特殊信号として、アイドル(Idle)信号やオ−トネゴシエ−ション(Auto−negotiation)信号等が規定されている。
図11において、OLT111−ONU115間で、リンクが確立していない状態においては、1000BASE−Xのオ−トネゴシエ−ション機能が”Disable”に設定されている時にはアイドル信号が送信され、”Enable”に設定されている時にはオ−トネゴシエ−ション信号が送信される。アイドル信号の概要を図5(a)に示し、オ−トネゴシエ−ション信号の概要を図5(b)に示す。図5は、オ−ダ・セット信号の概要を例示する概念図である。アイドル信号は、IEEE802.3標準では/I1/と/I2/との2種類が規定されている。一方、オ−トネゴシエ−ション信号は、IEEE802.3標準では/C1/と/C2/との2種類が規定されている。
図1は、電話局側に配置されるOLTと加入者宅側に配置されるONUとの構成概要を概念的に示す構成概要図である。電話局側に配置されるOLTと加入者宅側に配置されるONUとは、光通信ネットワークシステム110(2)を構成する。OLT210は電話局側に配置されたギガMC装置(GMC−OLT)であるものとし、ONU240は加入者宅側に配置されたギガMC装置(GMC−ONU)であるものとする。また、図1においてOLT210はメディア・コンバ−タ局側装置に対応し、ONU240はメディア・コンバ−タ端末側装置に対応する。
図1において、211,241はPHY終端部であり、212,242はMAC終端部であり、213,243はMACフレーム処理部であり、214,244はMAC終端部であり、215,245はPHY終端部である。また、116は加入者宅においてONU240と接続された端末装置である。
OLT210とONU240との間の中継回線(典型的には光ファイバ)上を通る信号として、下り方向(OLT210からONU240方向)の下り信号220と、上り方向(ONU240からOLT210方向)の上り信号230を示す。下り信号220,上り信号230は、個々別々の光ファイバ上で送信される場合と、同一ファイバ上で異なった波長により送信される場合とがある。
ONU240が、受信した下り信号220に異常を検出したとき、ONU240は異常検出をOLT210に通知する為に、異常検出情報をMACフレ−ムで構成されている上り信号230により送出することが望まれる。下り信号220の受信異常が、同期外れによる信号断である場合、IEEE802.3標準の規定によると、同期外れから最大で20ms間のみにおいて、下り信号断情報を有するMACフレ−ムを、ONU240からOLT210に送出することが可能である。20ms以降においては、ONU240は、OLT210に対してアイドル信号やオ−トネゴシエ−ション信号等のオ−ダ・セットのみを送信することが可能となる。
IEEE802.3標準には、EFM向けのOAMフレ−ムが規定されている。図2は、OAMフレ−ム20の構成概念を模式的に示す図である。OAMフレ−ム20はMACフレ−ムにて構成されており、OAMフレ−ム20の中には、”Flags”フィ−ルド21がある。図3は、”Flags”フィ−ルド21の詳細を概念的に説明する概念構成図である。下り信号が途絶えた場合には、その下り信号断情報を、上り信号230により送出する場合には、IEEE802.3標準によると、”Flags”フィ−ルド21の”Link Fault”ビット31を「1」としたOAMフレ−ム20を送出することになる。
一方で、同期外れによる信号断検出から20ms以内に、”Flags”フィ−ルド21の”Link Fault”ビットを「1」としたOAMフレ−ムを送出することが困難なONU240が多いとも思われる。例えば、同期外れから20ms以内にOAMフレ−ム20を送出するためには、次に示すような課題が想定される。
まず、PHY終端部241で下り信号220の信号断を検出した後、当該信号断検出情報をMACフレ−ム処理部243に通知し、上り信号230方向にOAMフレ−ム20を送出するという処理を、20ms以内に完了させるためには、物理レイヤとMACレイヤが集約(共通化)されたLSIの採用/開発等により実現しなければならないため、開発規模が大きくなる。また、OLT210への下り信号220の信号断通知が可能であるのは、20ms間に限られるため、信頼性が低くなりやすい。すなわち、OLT210が20ms間の通信で、確実に下り信号断通知を受信できるか否かについては、その時間の短さにより信頼性が低減されるものと考えられる。
次に、OAMフレ−ム20を送出する代わりに、10B符号に下り信号断情報を載せて、アラ−ム信号として送出することも考え得るが、この場合には、PHY終端部241の手前側(中継回線側)に、物理レイヤレベルの信号処理回路を導入しなければならず、ハ−ド規模が大きくなるというデメリットを生じることとなる。
また、実際には、受信した下り信号220の異常として、同期外れによる信号断が生じることは稀である。むしろ、下り信号220の受信光強度レベルの低下によるエラ−の発生や、光強度の低下量が多い場合に信号断に至ることの方が多い。しかし、IEEE802.3標準では、下り信号220の受信光レベルの低下情報をOLT210に通知する方法については、明確な規定がない。
実施形態では、IEEE802.3標準に規定されているEFMの伝送方式に基づいたGMC−OLT/ONU装置において、簡易的且つ汎用的に下り受信信号の異常をOLTに通知する方法について説明する。IEEE802.3標準に規定されているEFMの伝送方式に基づいたGMC−OLT/ONU装置において、簡易的且つ汎用的に下り受信信号の異常をOLT210に通知することが可能となる。
(第一の実施形態)
図4は、第一の実施形態にかかる下り信号断通知機能のOLT−ONU実装形態例を概念的に示す図である。図4では、図1のOLT210に監視制御部316を付加していることを除き図1と同一構成であるので、説明の重複を避ける為に対応する符号を付してその説明を省略する。
ONU340は、下り信号320を正常に受信できている場合に、MACフレ−ム処理部343は、下り信号320が正常であることを、”Flags”フィ−ルド21の”Link Fault”ビット31に反映させる処理を行う。
すなわちMACフレ−ム処理部343は、図3に示すように”Flags”フィ−ルド21の”Link Fault”ビット31を「0」としたOAMフレ−ム20を生成し、MAC終端部342、PHY終端部341を経由して、所定の一定周期間隔毎(例えば5〜6秒間隔)に、上り信号330にて、OLT310に通知する。なお、”Flags”フィ−ルド21は、ONU340の故障を通知する”Critical Event”ビット33と、ONU340の電源切れを通知する”Dying Gasp”ビット32とを有する。
ここで、ONU340が下り信号320に信号断を検出したとき、信号断検出後20ms以内は、信号断の継続性を確認する。信号断検出から20ms経過後に、OAMフレ−ム20ではなく、PHY動作として、物理レイヤの10B符号を上り信号330として送出する。
ここでの10B符号とは、1000BASE−Xのオ−ダ・セットのことであり、オ−トネゴシエ−ション機能が”Disable”設定時にはアイドル信号となり、”Enable”設定時にはオ−トネゴシエ−ション信号となる。アイドル信号は図5(a)に示すものであり、オ−トネゴシエ−ション信号は図5(b)に示すものである。
この場合には、OLT310では、所定の一定周期間隔毎(例えば数秒間隔毎程度)で受信していた、下り信号320が正常であることを示す情報を持ったOAMフレ−ム20を受信しなくなる。そしてONU340から送信されたアイドル信号やオ−トネゴシエ−ション信号等のオ−ダ・セットのみを受信することとなる。したがって、オ−ダ・セットのみの受信が一定時間(例えば数秒間)続いたら下り信号320が断状態であると判断し、監視制御部316に通知し、監視制御部316は警報としてさらに上位の不図示の監視装置に通知するものとする。
(第二の実施形態)
第二の実施形態では第一の実施形態で説明した処理に加えて、ONU340は、少なくとも5〜6秒間に1度以上、下り信号320の中継回線を含むONU340受信側回線が正常状態であることを通知する為のOAMフレ−ム20を送出するものとする。
上り信号330が空きの無いフルレ−トで運用されている場合、OAMフレ−ム20の生成および送受をしようとすると、例えばOAMフレーム20を送信データ中に挿入するために、本来送信するべき主信号フレ−ムを廃棄する必要が発生してしまう。この為、上り信号330のフルレ−ト時においては、ONU340はOAMフレ−ム20の送出を中止することが好ましい。
(第三の実施形態)
上述の光通信ネットワークシステム110(2),110(3)では、OLT210においてオ−ダ・セットのみの受信が所定の時間(例えば数秒間)続くことを条件として、下り信号320が断状態であると判断する例を示した。第三の実施形態においては、下り信号320が断状態であると確実に判断するために、オ−ダ・セットのみの受信が一定時間(数秒間)続いた場合には、回線状態を確認する目的で、OLT310からONU340に向けて回線状態を確認するためのフレ−ムを送出する。
この場合に、いわゆるル−プバックモ−ドに切り替えてル−プバックフレ−ムを送出する方法では、OLT310がル−プバックフレ−ムを送出している間は、主信号MACフレ−ムの送受信ができなくなる。その時間は、1〜2秒間程度であるものと想定されるが、もし、下り信号320断ではなく、主信号MACフレ−ムが正常に送受信できている状態でループバックモードに切替えると、主信号MACフレ−ムの送受信が中断されることになる。
MACフレームの送受信を可能としながら、回線試験を実施できる好ましい方法として、例えばOLT310が、ONU340に図12に示す回線試験専用フレームを送出し、この送出に際してループ制御MACフレームは送出しないこととする。そして、ONU340は、受信したMACフレームが、回線試験フレームであることを確認し、MACフレーム処理部343で回線試験フレームを折り返し返信する処理をする。OLT310は、自ら送出した回線試験フレームが正常に折り返し返信されてきた場合には、下り信号の送受が正常であると判断するものとすることとしてもよい。
図12は、回線試験専用フレームの典型例を示す概念図である。図12に示す回線試験専用フレームは、IEEE802.3として規格化されているイーサネット(登録商標)フレームに、ループ制御要求、ループ制御応答、ループ解除要求、ループ解除応答及び試験フレームの各回線試験専用の特定コードを割当てる。ここでは特定コードを、回線試験フレームであることを意味する「0xACC5」とする。IEEE802.3として規格化されているイーサネット(登録商標)フレームは、MACフレームとも称される。
図12(a)に、MACフレームのタイプ/長さ(Type/Length)を表す領域に各回線試験専用の特定コードを割り当てた例を示す。この例においては、MAC終端部342が、MACフレームのタイプ/長さを表す領域に特定コードと一致するコードを検出する。従って、MAC終端部342が、MACフレームのタイプ/長さを表す領域のコード監視をするのみで回線試験専用フレームの認識が可能であるため、汎用性が高く、且つ簡易なハードウェア追加で回線試験の実現が可能となる。
図12(b)に、MACフレームのトラフィック制御等のためのフロー制御用のコントロールフレームのオペレーションコード領域に、各回線試験専用の特定コードを割り当てた例を示す。この例においては、MAC終端部342が、MACコントロールフレームの操作コード領域に特定コードと一致するコードを検出する。従って、MAC終端部342が、MACコントロールフレームの操作コード領域のコード監視をするのみで回線試験専用フレームの認識が可能なため、汎用性が高く、且つ簡易なハードウェア追加で回線試験の実現が可能となる。これにより、主信号MACフレームの送受信中断が回避できるので速やかな回線試験が実行できることとなるので好ましい。
このように、ループ制御要求等の制御MACフレ−ムを送出せずに、回線試験フレ−ムを用いて中継回線の断状態の確認を実施することが好ましい。その他の回線試験フレ−ム及び回線試験の詳細については、特開2005−203914にも開示されているが、その概要を以下簡単に例示して説明する。図6は、フレーム伝達区間の回線試験の一例を説明する概念図である。
図6において、伝送装置1−31から対向する伝送装置1−32に対してそのフレーム伝達区間の回線試験を実行する場合の手順は以下のようになる。伝送装置1−31は、該フレーム伝達区間の折返し接続を要求するコードを割当てたループ制御要求フレームを伝送装置1−32に送信するとともに、他装置からの伝送路1−51経由のフレームの受付を拒否するためにその入力端の伝送路1−41を切断して受信動作を停止し、また、伝送路1−52を経由して返送される試験フレームがネットワーク端末1−21及び第1のネットワーク1−11へ送出されるのを防ぐために、該伝送路1−52経由のフレームの出力端の伝送路1−42を切断して該伝送路方向の送信動作を停止する。
ループ制御要求フレームを受信した伝送装置1−32は、折返し試験区間の最遠端(最もネットワーク端末1−22側に近いポイント)において、伝送路1−51からの主信号を伝送路1−52へ返送するように折返し接続経路を形成し、それとともに伝送装置1−31に対してループ制御応答フレームを送信する。
伝送装置1−31は、ループ制御応答フレームの受信後、試験フレームを伝送路1−51へ挿入し、伝送装置1−32を経由する折返し接続経路で返送された該試験フレームを伝送路1−52から受信し、該返送された試験フレームの正常性をチェックすることにより、伝送装置1−31と伝送装置1−32との間の伝送路1−51及び1−52の回線正常性及び回線品質を確認する。
伝送装置1−31は、試験フレームを送出してから一定時間が経過した後、又は返送された試験フレームの正常性確認を完了した後、伝送装置1−32に対してループ解除要求フレームを送出する。該ループ解除要求フレームを受信した伝送装置1−32は、前述の折返し接続経路を解除するとともに、伝送装置1−31に対してループ解除応答フレームを送信する。伝送装置1−31はループ解除応答フレームを受信した後、試験対象外の伝送路1−41,1−42に対するフレーム送受停止状態の解除を行い、通常の主信号疎通状態に復旧させる。以上が、回線試験を実行する処理の例である。
ここで、OLT310は、MACフレ−ムのOAMフレーム20のLength/Typeフィ−ルド22等に回線試験専用コ−ドを割当て、割り当てた回線試験専用コ−ドの内容に従った処理動作により、回線試験を実施するものとできる。また、IEEE802.3標準に規定されているEFM向けのOAMフレ−ム20が有する機能の一つであるバリアブルリクエスト(Variable Request)/レスポンス(Response)を利用しても良い。バリアブルリクエストとは、対向装置のMIB(Management Information Base)変数を要求する機能であり、OAMフレ−ム20の”Code”23を、「0x02」の値に設定することにより、「0x02」に設定されたOAMフレーム20がバリアブルリクエストメッセ−ジとなる。
ここで指定するMIB変数は、ONU340のベンダID等、主信号フレ−ムの伝送に影響しないものであれば、特に制限しなくてもよい。例えば、MIB変数は、モデムシリアル番号やモデムメーカ名、モデム速度設定値等であってもよい。
IEEE802.3標準の規定によると、ONU340は、バリアブルリクエストを受信後1秒以内に、OAMフレ−ム20の”Code”23を「0x03」と設定することにより、バリアブルレスポンス(Variable Response)メッセ−ジを生成して、要求されたMIB変数をOLT310に対して回答することになっている。
したがって、回線試験用MACフレ−ムに代えて、上述したバリアブルリクエスト/レスポンスを利用することで、下り信号320の断状態を確認することもできる。これにより、特別なデータを構成したり機能を付加したりしなくても、下り信号320の断状態を確認できることとなるので好ましい。
OLT310側においてオ−ダ・セットのみの受信が一定時間(数秒間)続き、その後の回線試験用MACフレ−ム、あるいは、バリアブルリクエスト/レスポンスを確認することで、OLT310はより確実かつ確からしく下り信号320の断状態を判断できる。
すなわちOLT310が下り信号320の断状態を検知した後、OLT310はさらに下り信号320が断状態であることを確実に断定し、断定した情報を監視制御部316に通知するものとする。また、通知を受けた監視制御部316は、警報としてさらに上位の不図示の監視装置に通知するものとする。
(第四の実施形態)
第四の実施形態は、図4において、ONU340が受信した下り信号320の光レベルに強度低下が発生した場合の対処方法に関する。下り信号320の光強度レベルの低下発生時においても、下り信号320の信号断時と同様に、OLT310にその光強度レベルの低下状態を通知することが、OLT310及びその上位監視機器での通信管理上好ましい。
図7は、第四の実施形態にかかる加入者宅側に配置されるONU340の概要を示すブロック概念図である。図7においては、図4に示す部位と同一の部位には同一の符号を付して、重複を避けるためにその説明を省略する。
図7に示すようにPHY終端部341は、O/EE/O部511、PCS部512を備える。O/EE/O部511で電気信号に変換された光強度レベルが低下した場合には、O/EE/O部511は、その検出した光強度レベルの低下を示す入力光レベル低下情報515を、MACフレ−ム処理部343に通知する。
MACフレ−ム処理部343は、O/EE/O部511から通知された入力光レベル低下情報515を反映させたOAMフレ−ムを上り信号330方向に送出する。IEEE802.3標準には明確な規定がされていないものであるが、図3に示す”Flags”フィ−ルド21の”Link Fault”ビット31を下り信号320の異常として、光レベル低下情報の通知に利用することに制限はない。従って、第四の実施形態においては、”Link Fault”ビット31を「1」としたOAMフレ−ム20を上り信号330から上り方向に送出するものとする。
下り信号320の光強度レベル低下については、O/EE/O部511が入力光レベル低下情報515をMACフレ−ム処理部343に通知し、通知された入力光レベル低下情報515を反映させたOAMフレ−ム20を、上り信号330として送出する処理を、O/EE/O部511が光強度レベルの低下を検出してから20ms以内で、実現することは容易である。
この為、下り信号320の異常検出から20ms以内にOAMフレ−ム20を送出するとの上記処理は、O/EE/O部511が光強度レベル低下を検出した場合に限ることで、効果的に中継回線の故障状態切り分けを行うことが可能になる。
また、下り信号320の光強度レベルの低下量が少ない場合には、光強度レベル低下に起因するエラ−が発生するようにはなるものの、信号断にまでは至らない。このため、下り信号320の光強度レベルの低下を検出してから20ms以上であっても、”Link Fault”ビット31を「1」として、OAMフレ−ム20を上り信号330として上り方向に送出し続けることが可能となる。この構成と処理とにより、異常発生を通知する信号を別途生成する必要がなくなる。
上述した第一の実施形態乃至第四の実施形態に示した各動作処理においては、開示した動作処理の目的に反しない範囲で、適宜自由に組み合わせ併用することもできる。
(処理フロー)
図8は、上述した実施形態にかかる光通信ネットワークシステム110(2),110(3)の動作処理を組み合わせた光通信ネットワークシステムの動作処理を概念的に示すフロー図である。そこで、以下図8に示す各ステップに基づいて、順次光通信ネットワークシステムの動作処理について説明する。なお、下記の処理フローの説明においては説明の便宜上、図4及び図7に示した符号を用いて説明するが、これに限定されるものではない。
(ステップS91)
光通信ネットワークシステム110(3)は、電話局側のOLT310と加入者宅側のONU340との間で、1000BASE−X区間の下り信号320と光ケーブルの上り信号330とにより、リンクが確立されているか否かを判断する。電話局側のOLT310と加入者宅側のONU340との間でリンクが確立されていれば、ステップS92へと進む。また、電話局側のOLT310と加入者宅側のONU340との間でリンクが確立されていなければ、ステップS91で待機する。従って、ステップS92の処理は、その前提としてリンク確立状態であるものとする。
(ステップS92)
ONU340のPHY終端部341は、電話局側に設置されたOLT310から、中継回線1000BASE−X区間を介した下り信号320を正常に受信したか否かを判断する。ONU340のPHY終端部341が、OLT310から下り信号320を正常に受信していると判断すればステップS93へと進む。ONU340のPHY終端部341が、OLT310から下り信号320を正常に受信していないと判断すればステップS9dへと進む。
(ステップS93)
ONU340のPHY終端部341は、中継回線1000BASE−X区間を介して受信した下り信号320の光強度レベルが所定の閾値より大きいか否かを判断する。具体的には、ONU340のO/EE/O部511が、下り信号320の光強度レベルと記憶部511aに記憶された所定の閾値とを比較し、受信した下り信号320の光強度レベルが所定の閾値より大きいか否かを判断する。
受信した下り信号320の光強度レベルが所定の閾値より大きい場合には、ステップS94へと進む。また、受信した下り信号320の光強度レベルが所定の閾値より大きくない場合には、ステップS95へと進む。
(ステップS94)
MACフレ−ム処理部343は、下り信号320の光強度レベルが正常であることを、”Flags”フィ−ルド21の”Link Fault”ビット31に反映させる処理を行う。すなわち、MACフレ−ム処理部343は、”Link Fault”ビット31を「0」としたOAMフレーム20を生成する。
(ステップS95)
MACフレ−ム処理部343は、下り信号320の光強度レベルが正常でないことを、”Flags”フィ−ルド21の”Link Fault”ビット31に反映させる処理を行う。すなわち、MACフレ−ム処理部343は、”Link Fault”ビット31を「1」としたOAMフレーム20を生成する。
(ステップS96)
ONU340は、OLT310へ送信する上り信号330がフルレートであるか否かを判断する。フルレートであるとは、典型的にはステップ95で生成した”Link Fault”ビット31を「1」としたOAMフレーム20を送信データ中に挿入するために、本来送信するべき主信号フレ−ムを廃棄する必要が生じるような状態をいう。
OLT310へ送信する上り信号330がフルレートである場合には、ステップS98へと進む。また、OLT310へ送信する上り信号330がフルレートではない場合には、ステップS97へと進む。
(ステップS97)
ONU340は、ステップS94又はステップS95で生成したOAMフレーム20を有するMACフレームを、電話局側に設置されたOLT310に、光ケーブルを介した上り信号330として送信する。
(ステップS98)
電話局に設置されたOLT310は、ONU340から送信されたOAMフレーム20を有するMACフレームを、光ケーブルを介した上り信号330として受信したか否かを判断する。この受信したか否かの判断は、OLT310が備えるPHY終端部315が判断してもよい。
電話局に設置されたOLT310が、ONU340から送信されたOAMフレーム20を有するMACフレームを受信した場合には、ステップS99へと進む。また、電話局に設置されたOLT310が、ONU340から送信されたOAMフレーム20を有するMACフレームを受信しない場合には、ステップS98で待機する。
なお、ステップS96でフルレートであった場合には、OLT310は、ONU340から送信された主信号MACフレームを、光ケーブルを介した上り信号330として受信したか否かを判断する。この場合に、OLT310は、ONU340から送信された主信号MACフレームを受信した場合にはステップS9aへと進み、受信しない場合にはステップS98で待機する。
(ステップS99)
OLT310は、ONU340から受信したOAMフレーム20の”Link Fault”ビット31が「0」であるか否かを判断する。ONU340から受信したOAMフレーム20の”Link Fault”ビット31が「0」であれば、ステップS9aへと進む。また、ONU340から受信したOAMフレーム20の”Link Fault”ビット31が「0」でなければ、ステップS9bへと進む。
(ステップS9a)
OLT310の監視制御部316は、電話局側のOLT310から加入者宅側のONU340への通信が、正常であり典型的には光強度レベルの低下が生じていないものと判断する。監視制御部316は、電話局側のOLT310から加入者宅側のONU340への通信の光強度レベルの低下が生じていないことを、さらに上位の監視装置等に通知してもよい。
(ステップS9b)
OLT310の監視制御部316は、電話局側のOLT310から加入者宅側のONU340への通信が、異常であり典型的には光強度レベルの低下が生じているものと判断する。監視制御部316は、電話局側のOLT310から加入者宅側のONU340への通信の光強度レベルの低下が生じていることを、さらに上位の監視装置等に通知し、または/及びシステムオペレータに通知してもよい。
(ステップS9c)
光通信ネットワークシステム110(3)は、監視制御部316または端末装置116から、通信を終了する指示入力があったか否かを判断する。通信を終了する場合には、この処理フローを終了する。また、通信を終了しない場合には、ステップS92へと戻る。
(ステップS9d)
ONU340は、ONU340のPHY終端部341が電話局側に設置されたOLT310から中継回線1000BASE−X区間を介した下り信号320を受信しない状態が、20ms継続したか否かを判断する。PHY終端部341が電話局側に設置されたOLT310から下り信号320を受信しない状態が、20ms継続した場合には、ステップS9eへと進む。また、PHY終端部341が電話局側に設置されたOLT310から下り信号320を受信しない状態が、20ms継続していない場合には、ステップS92へと戻る。
(ステップS9e)
加入者宅側に設置されたONU340は、電話局側に設置されたOLT310に対して、いわゆるオーダセットを上り信号330として送信する。加入者宅側に設置されたONU340は、この間にオーダセットのみを送信しMACフレームは送信しない。
(ステップS9f)
電話局側に設置されたOLT310は、加入者宅側に設置されたONU340から送信されたオーダセットを受信する。この間にオーダセットのみが送信されMACフレームが送信されないので、電話局側に設置されたOLT310はオーダセットのみを受信する。
(ステップS9g)
OLT310は、MACフレームの欠落期間すなわちオーダセットのみの受信時間が、所定の閾値時間よりも大きいか否かを判断する。この判断は、監視制御部316が、所定の閾値時間記憶部316aを備え、所定の閾値時間記憶部316aに記憶された所定の閾値時間と、計測されたMACフレームの欠落期間と、を比較して判断してもよい。監視制御部は、MACフレームの欠落期間すなわちオーダセットのみの受信時間が継続した時間を計測するMACフレーム欠落時間計測部316bを備えてもよい。MACフレーム欠落時間計測部316bは、例えばカウンタのカウントアップ動作処理により、MACフレーム欠落時間を計測することとしてもよい。
(ステップS9h)
ステップ9hは、図9に示す処理を行ってもよく、また後述する図10に示す処理を行ってもよく、また処理を行わずスルー処理(フローの短絡)としてもよい。ここでは、図9に示す処理を実行するものとして説明する。図9は、ステップS9hにおいて、第二の実施形態で示した処理を行う例を説明する図である。
(ステップS101)
OLT310は、回線試験フレームを、中継回線1000BASE−X区間を介した下り信号320としてONU340に対して送出する。回線試験フレーム及びその処理の概要については、重複を避けるためここでは説明を省略する。なお、回線試験は、中継回線1000BASE−X区間を介した下り信号320の伝送異常(典型的には信号断)を確認できる試験であればよい。このため、回線試験信号の折り返し箇所をONU340の信号処理部に設定する必要はなく、ONU340の信号受信箇所、例えばO/EE/O部511等において、折り返すこととしてもよい。
(ステップS102)
ステップS101での回線試験フレームの送出及び回線試験結果により、OLT310の監視制御部316は、OLT310からONU340への中継回線1000BASE−X区間を介した下り信号320に、障害が生じているのか否か、典型的には光信号断状態であるのか否かを判断できる。なお、光信号の断状態は、典型的には光ファイバーの断線によっても生じるが、例えばコネクタ不良や劣化等様々な事象に起因して生じるとも考えられるものであり、必ずしも光ファイバの断線に限定されるものではない。
図10は、図8に示した処理フローのステップS9hについて、第三の実施形態で示した処理を行う例を説明する図である。
(ステップS111)
OLT310は、OAMフレ−ム20の”Code”23を、「0x02」の値に設定することによりバリアブルリクエストメッセ−ジを生成する。OLT310が指定するMIB変数は、ONU340のベンダID等、主信号フレ−ムの伝送に影響しないものであれば、特に制限しなくてもよい。OLT310が指定するMIB変数は、例えばモデムシリアル番号やモデムメーカ名、モデム速度設定値等であってもよい。
(ステップS112)
電話局側に設置されたOLT310は、ステップS111で生成したバリアブルリクエストメッセージを、中継回線1000BASE−X区間を介した下り信号320として、ONU340に対して送信する。
(ステップS113)
加入者宅側に設置されたONU340は、OLT310から中継回線1000BASE−X区間を介した下り信号320によりバリアブルリクエストメッセージを受信する。なお、仮に下り中継回線に障害等が生じている場合には、ONU340はバリアブルリクエストメッセージを受信できないので、このステップS113乃至ステップS115の処理は実行されない。
(ステップS114)
ONU340は、OAMフレ−ム20の”Code”23を「0x03」と設定し、バリアブルレスポンスメッセージを生成する。
(ステップS115)
ONU340は、OLT310に対して、光ケーブルを介した上り信号330としてバリアブルレスポンスを送信する。IEEE802.3標準の規定によると、バリアブルリクエストを受信したONU340は受信後1秒以内に、OAMフレ−ム20の”Code”23を「0x03」と設定することにより、バリアブルレスポンスメッセ−ジを生成して、要求されたMIB変数をOLT310に対して回答する。
(ステップS116)
OLT310は、バリアブルレスポンスメッセ−ジを受信したか否かを判断する。OLT310が、バリアブルレスポンスメッセ−ジを受信すればステップS9aへと進む。OLT310が、バリアブルレスポンスメッセ−ジを受信しなければステップS9bへと進む。
このような構成と動作処理をする光通信システムとすることにより、IEEE802.3標準に規定されているEFMの伝送方式に基づいたギガビットメディアコンバータ加入者宅内装置においても、容易かつ汎用的に下り受信信号に生じた異常を、ギガビットメディアコンバータ局側装置に通知する方法とできるので好ましい。
上述した各実施形態は、各技術思想の範囲において適宜組み合わせた処理とし、また自明な範囲で適宜変更して用いることができるものであり、例示したシステム構成と動作処理とに限定されるものではない。
電話局側に配置されるOLTと加入者宅側に配置されるONUとの構成概要を概念的に示す構成概要図である。 OAMフレ−ムの構成概念を模式的に示す図である。 ”Flags”フィ−ルドの詳細を概念的に説明する概念構成図である。 第一の実施形態にかかる下り信号断通知機能のOLT−ONU実装形態例を概念的に示す図である。 オ−ダ・セット信号の概要を例示する概念図である。 オ−ダ・セット信号の概要を例示する概念図である。 フレーム伝達区間の回線試験の説明図である。 第四の実施形態にかかるONUの概要を示すブロック概念図である。 各実施形態にかかる光通信ネットワークシステムの動作処理を組み合わせたシステムの処理を概念的に示すフロー図である。 第二の実施形態で示した処理を行う例を説明する図である。 第三の実施形態で示した処理を行う例を説明する図である。 SS型ネットワ−ク形態を示す図である。 回線試験専用フレームの典型例を示す概念図である。 回線試験専用フレームの典型例を示す概念図である。
符号の説明
110・・シングルスタ−型ネットワ−ク形態、111・・OLT、112・・光ファイバ、115・・ONU、116・・端末装置、210・・OLT、220・・下り信号、230・・上り信号、240・・ONU、241・・PHY終端部、243・・MACフレ−ム処理部、310・・OLT、315・・PHY終端部、316・・監視制御部、316a・・閾値時間記憶部、316b・・MACフレーム欠落時間計測部、320・・下り信号、330・・上り信号、340・・ONU、341・・PHY終端部、342・・MAC終端部、343・・MACフレ−ム処理部、349・・ONU、511・・O/EE/O部、511a・・記憶部、512・・PCS部。

Claims (6)

  1. 電話局側に配置されるメディア・コンバ−タ局側装置と、
    通信端末側に配置され、前記メディア・コンバ−タ局側装置とリンクを確立して光通信するメディア・コンバータ端末側装置と、
    を備え、
    前記メディア・コンバータ端末側装置は、
    前記メディア・コンバ−タ局側装置から前記メディア・コンバータ端末側装置への通信信号の光強度レベルの低下を検出した場合に、前記光強度レベルの低下状態を示す受信光強度情報を付与したOAMフレ−ムを前記メディア・コンバ−タ局側装置へ送出する一方、
    前記メディア・コンバ−タ局側装置から前記メディア・コンバ−タ端末側装置への通信の断絶を検出した場合に、OAMフレームを送出することなく、OAMフレームとは異なるオーダ・セット信号を前記メディア・コンバ−タ局側装置へ送出し、
    前記メディア・コンバータ局側装置は、
    前記メディア・コンバータ端末側装置から受信したデータが前記光強度レベルの低下状態を示す受信光強度情報を付与したOAMフレ−ムである場合に、前記メディア・コンバータ端末側装置への通信における光強度レベルの低下が発生していると判断する一方、
    前記メディア・コンバータ端末側装置から受信したデータが前記オーダ・セット信号である場合に、前記オーダ・セット信号を連続して受信した時間が所定の閾値時間より長ければ、前記メディア・コンバ−タ局側装置から前記メディア・コンバ−タ端末側装置への通信が断絶状態であると判断する
    ことを特徴とする光通信ネットワ−クシステム。
  2. 請求項1に記載の光通信ネットワ−クシステムにおいて、
    前記メディア・コンバ−タ局側装置が、前記メディア・コンバ−タ端末側装置から受信した信号がアイドル信号またはオ−トネゴシエ−ション信号のいずれか一方である場合に、前記いずれか一方の信号を連続して受信した時間が前記所定の閾値時間より長ければ、前記メディア・コンバ−タ局側装置から前記メディア・コンバ−タ端末側装置への通信が断絶状態であると判断する
    ことを特徴とする光通信ネットワ−クシステム
  3. 請求項1または請求項2に記載の光通信ネットワ−クシステムにおいて、
    メディア・コンバータ局側装置は、前記オーダ・セット信号を連続して受信した時間が前記所定の閾値時間より長い場合に、前記メディア・コンバ−タ端末側装置に回線試験フレ−ムを送出し、前記回線試験フレ−ムにより、前記メディア・コンバ−タ局側装置と前記メディア・コンバ−タ端末側装置との間の回線断線試験をする
    ことを特徴とする光通信ネットワ−クシステム
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の光通信ネットワ−クシステムにおいて、
    メディア・コンバータ局側装置は、前記オーダ・セット信号を連続して受信した時間が前記所定の閾値時間より長い場合に、前記メディア・コンバ−タ端末側装置に対してバリアブルリクエストメッセ−ジを送出し、前記バリアブルリクエストメッセ−ジに対応して前記メディア・コンバ−タ端末側装置から送出されたバリアブルレスポンスメッセ−ジを受信しなければ、前記メディア・コンバ−タ局側装置から前記メディア・コンバ−タ端末側装置への通信が断絶状態であると判断する
    ことを特徴とする光通信ネットワ−クシステム
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の光通信ネットワ−クシステムにおいて、
    前記メディア・コンバータ端末側装置は、前記メディア・コンバ−タ端末側装置から前記メディア・コンバ−タ局側装置への通信回線がフルレ−トである場合に、前記メディア・コンバ−タ局側装置から送出された信号の受信状態を通知する情報を付与したOAMフレ−ムの送出をしない
    ことを特徴とする光通信ネットワ−クシステム
  6. 電話局側に配置されるメディア・コンバ−タ局側装置と、通信端末側に配置され、前記メディア・コンバータ局側装置とリンクを確立して光通信するメディア・コンバータ端末側装置とを備える光通信ネットワークシステムの通信方法において、
    前記メディア・コンバータ端末側装置が、
    前記メディア・コンバ−タ局側装置から前記メディア・コンバ−タ端末側装置への通信信号の光強度レベルの低下を検出した場合に、前記光強度レベルの低下状態を示す受信光強度情報を付与したOAMフレ−ムを前記メディア・コンバ−タ局側装置へ送出するステップと、
    前記メディア・コンバ−タ局側装置から前記メディア・コンバ−タ端末側装置への通信の断絶を検出した場合に、OAMフレームを送出することなく、OAMフレームとは異なるオーダ・セット信号を前記メディア・コンバ−タ局側装置へ送出するステップと、
    を実行し、
    前記メディア・コンバータ局側装置が、
    前記メディア・コンバータ端末側装置から受信したデータが前記光強度レベルの低下状態を示す受信光強度情報を付与したOAMフレ−ムである場合に、前記メディア・コンバータ端末側装置への通信における光強度レベルの低下が発生していると判断するステップと、
    前記メディア・コンバータ端末側装置から受信したデータが前記オーダ・セット信号である場合に、前記オーダ・セット信号を連続して受信した時間が所定の閾値時間より長ければ、前記メディア・コンバ−タ局側装置から前記メディア・コンバ−タ端末側装置への通信が断絶状態であると判断するステップと、
    を実行することを特徴とする光通信ネットワ−クシステムの通信方法。
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