JP5063609B2 - X線発生装置 - Google Patents

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Description

本発明はX線CT装置で使われるX線発生装置に係り、特に陽極または陰極のいずれか一方が接地された片側接地X線管を用いたX線発生装置のX線管を含む高電圧部の放電箇所を特定する機能を有するX線発生装置に関する。
近年、X線検出器を多列化して一度に多くの断層画像の撮像が短時間で広い範囲について可能等の特徴を有するマルチスライス機能を備えたら旋スキャンCT装置がX線CT装置の主流となっている。このようなX線CT装置により、被検体の体軸方向に連続したデータの取得と、取得したデータを用いた三次元画像の生成が容易となってきた。
これらのら旋スキャンCT装置は、スキャナ回転部にX線管およびその付属品を含むX線管装置とX線検出器を搭載し、前記スキャナ回転部を連続回転させると同時に、被検体を載置したテーブルを前記被検体の体軸方向に連続移動させる。ら旋スキャンCT装置は、これらのスキャナ回転部の連続回転とテーブルの連続移動により前記のX線管装置とX線検出器とを前記被検体に対し相対的にら旋運動をさせるものである。
前記ら旋スキャンCT装置は、特に、スキャナ回転部に搭載したX線管装置から連続して長時間X線を被検体に向けて曝射しなければならないので、X線管の負荷が増大する。負荷が増大するとX線管の陽極から発生する熱量も増大し、これによってX線管の内部温度が上昇する。
X線管の内部温度が所定の温度よりも上昇すると、次の撮影のため、X線管の陽極を所定の温度にまで冷却する必要がある。これによって次の撮影までの待ち時間が長くなるから、撮影スループットが低下する。また、CT画像のさらなる画質向上も望まれており、このためにはX線量も多くしなければならず、さらに負荷が増大するため、冷却に要する時間もさらに長くなる傾向にある。
このように、特にら旋スキャンX線CT装置においては、撮影スループットの向上及びさらなる画質向上を図ることが望まれ、そのためにはX線管の大容量化が求められている。
X線管を大容量化すると、X線管の陽極と陰極間に流れる電流(以下、管電流と記す)も大きな電流とできるが、X線管およびその周辺機器の放電対策に十分な配慮が必要となる。適切な放電対策をするには、放電箇所を把握しなければならない。
そこで、放電が高電圧発生装置、X線管、高電圧ケーブルのどこで起きたかを特定し、適切な対応処置を施す必要がある。放電箇所を特定する技術として特許文献1には次のような技術が開示されている。X線管の接地された陽極には第1の電流検出用抵抗器が直列接続される。高電圧発生装置の二次側にも第2の電流検出用抵抗器が直列接続される。第1、第2の電流検出用抵抗器の各出力はそれぞれ比較回路で所定の閾値と比較される。このような構成より、高電圧部で放電が生じた場合に、その放電の生じた部位がX線管内部とそれ以外の部分とに区別して特定される。
特開2000-215997号公報
しかしながら,前記特許文献1に開示された技術では、X線管で放電した場合に該X線管の陽極と陰極間が短絡状態となって、前記第1、第2の電流検出用抵抗器に高電圧発生装置の出力電圧である50kV乃至150kV程度の直流の高電圧が直接印加されることになる。
このため、前記第1、第2の電流検出用抵抗器の破損を防ぐために、該電流検出用抵抗器には前記高電圧に耐えるための高電圧絶縁を施す必要がある。また前記電流検出用抵抗器の抵抗値は非常に小さいために該電流検出用抵抗器には過大な短絡電流が流れるので、この電流にも耐えられるものにしなければならない。したがって、前記電流検出用抵抗器は非常に大型となり、特に小形、軽量化してこれらをスキャナ回転部に搭載しなければならないX線CT装置には不利である。
また、陽極接地型X線管の陽極自体が対接地に高電位となる可能性があるため,検出回路が動作不能となり、このままでは放電箇所を特定することが困難となるという問題が生じる恐れもある。これらは陰極を接地する陰極接地型X線管にも共通する問題である。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであって、小型で放電箇所を高精度に特定できる機能を備えたX線発生装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のX線発生装置は以下のように構成される。すなわち、陽極または陰極のいずれか一方を接地する片側接地X線管と、このX線管の陽極と陰極間に直流の高電圧を印加してX線を発生させるための高電圧発生手段とを備えたX線発生装置であって、前記X線管の陽極と陰極間に印加される管電圧を検出する管電圧検出手段と、前記X線管の陽極と陰極間に流れる管電流を検出する管電流検出手段と、前記管電圧検出手段で検出した管電圧検出値と前記管電流検出手段で検出した管電流検出値とに基づいて前記高電圧発生手段と前記X線管のいずれで放電が発生したかの放電箇所を特定する放電箇所特定手段とを備えたことを特徴とする。
本発明による放電箇所を特定できる機能を備えた陽極接地型X線管を用いたX線発生装置の第1の実施形態の回路構成図。 第1の実施形態におけるX線発生装置の制御装置の構成を示す図。 操作コンソール内のマイクロコンピュータのハードウェア構成図。 放電発生前後における管電圧と管電流の変化の様子を示す図。 放電箇所を特定する動作のフローチャート図。 本発明による放電箇所を特定できる機能を備えた陽極接地型X線管を用いたX線発生装置の第2の実施形態の回路構成図。 第2の実施形態における放電電流抑制抵抗の電圧降下による管電圧検出誤差を補正して管電圧をフィードバック制御する第1の管電圧制御回路のブロック図。 第2の実施形態における放電電流抑制抵抗の電圧降下による管電圧検出誤差を補正して管電圧をフィードバック制御する第2の管電圧制御回路のブロック図。 第2の実施形態における放電電流抑制抵抗の電圧降下による管電圧検出誤差を補正して管電圧をフィードバック制御する第3の管電圧制御回路のブロック図。 第2の実施形態における放電電流抑制抵抗の電圧降下による管電圧検出誤差を補正して管電圧をフィードバック制御する第4の管電圧制御回路のブロック図。 本発明による放電箇所を特定できる機能を備えた陽極接地型X線管を用いたX線発生装置の第3の実施形態の回路構成図。 本発明による放電箇所を特定できる機能を備えた陰極接地型X線管を用いたX線発生装置の第4の実施形態の回路構成図。
以下、添付図面に従って本発明のX線発生装置の好ましい実施形態について詳細に説明する。
なお、本発明の実施形態を説明するための以下の全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
《第1の実施形態》
図1は、本発明の第1の実施形態による放電箇所を特定できる機能を備えた陽極接地型X線管を用いたX線発生装置の回路構成図である。
このX線発生装置は、直流電源1と、この直流電源1の電圧を所定の周波数の交流電圧に変換するインバータ回路2(直流/交流変換手段)と、このインバータ回路2の交流電圧を昇圧する高電圧変圧器3と、この高電圧変圧器3の電圧をさらに4倍の電圧に昇圧して直流電圧に変換する対称型コッククロフト・ウォルトン回路4と、この対称型コッククロフト・ウォルトン回路4の出力電圧を陽極5aと陰極5b間に印加してX線を発生する前記陽極5aが接地された陽極接地型X線管5と、このX線管5の放電時の放電電流を抑制する前記対称型コッククロフト・ウォルトン回路4と前記X線管5の陰極5bとの間に接続された放電電流抑制抵抗Rdと、前記X線管5の管電圧を分圧して該管電圧に比例した電圧を検出するためのX線管5の陰極5bと接地間に接続された管電圧分圧抵抗Rvdet_H及びRvdet_Lと、前記X線管5の陽極5aと接地間に接続された管電流検出抵抗Ridet1と、操作装置6aと制御装置6bを有する操作コンソール6とを備えて構成される。前記制御装置6bは、前記管電圧検出抵抗Rvdet_Lの端子V1で検出される管電圧検出値を表すVv1及び前記管電流検出抵抗Ridet1の端子C1で検出される管電流検出値を表すVc1と、前記操作装置6aで設定されたX線条件(管電圧、管電流、X線曝射時間)とを入力して、前記設定したX線条件になるように前記インバータ回路2の電力用半導体スイッチング素子の導通幅及び/又は該スイッチング素子の動作周波数を制御してインバータ回路2の出力電圧を制御するX線制御装置等を含む。
前記直流電源1は、図示省略の商用電源電圧を直流電圧に変換して得られる回路形態、あるいはバッテリィ等、どのような形態でも良い。なお、前記商用電源電圧を直流電圧に変換する回路形態も、前記商用電源電圧を全波整流回路で全波整流する形態、あるいは前記全波整流して得られた直流電圧をチョッパ回路で調整する形態や前記全波整流回路に電圧可変機能を備えた形態等、その変換形態については何ら限定されるものではない。
前記対称型コッククロフト・ウォルトン回路4は、国際公開番号WO2004/103033号公報に開示されている回路を基本とし、コンデンサとダイオードを用いて前記高電圧変圧器3の出力電圧を直流高電圧に変換する高電圧倍加手段で、コンデンサ4a1、4a2、4a3とダイオード4b1〜4b4とから成る第1の全波整流昇圧回路と、コンデンサ4a4、4a5、4a6とダイオード4b5〜4b8とから成る第2の全波整流昇圧回路と、コンデンサ4c1、4c2、4c3とダイオード4d1〜4d4とから成る第3の全波整流昇圧回路と、コンデンサ4c4、4c5、4c6とダイオード4d5〜4d8とから成る第4の全波整流昇圧回路のそれぞれの直流出力を直列接続して構成される(交流/直流変換手段、第1のコンデンサ、第2のコンデンサ)。
このように構成された前記第1の全波整流昇圧回路〜第4の全波整流昇圧回路のコンデンサ4a3、4a6、4c3、4c6には、それぞれ全波整流された前記高電圧変圧器3の出力電圧のピーク値が充電される。これによって対称型コッククロフト・ウォルトン回路4の出力電圧は、前記第1の全波整流昇圧回路〜第4の全波整流昇圧回路の出力電圧の和の電圧となる。
すなわち、前記高電圧変圧器3の出力電圧のピーク値はその4倍の電圧に昇圧されることになる。
このように、高電圧変圧器3と対称型コッククロフト・ウォルトン回路4とにより高電圧発生部34は構成される。インバータ回路2により変換された高い周波数の交流電圧は、高電圧発生手段である高電圧発生部34で昇圧、整流されて所要の管電圧、例えば、150kVとなる。
前記操作コンソール6は、X線条件等の操作条件の設定及びこの設定した操作条件等を表示する表示装置とを備えた操作装置6aと、後述の管電圧及び管電流を制御するX線制御部6b1及び本発明の要部である高電圧発生部34と陽極接地型X線管5の放電箇所を検出、特定する放電検出部6b2とを含む制御装置6bを備えて構成される。
前記X線制御部6b1は、図2に示すように、前記管電圧検出抵抗Rvdet_Lで検出した管電圧検出値Vv1と前記操作コンソール6の操作装置6aで設定した管電圧設定値とが一致するように管電圧をフィードバック制御する管電圧フィードバック制御部6b11と、前記管電流検出抵抗Ridet1で検出した管電流検出値Vc1と前記操作装置6aで設定した管電流設定値とが一致するように管電流をフィードバック制御する管電流フィードバック制御部6b12とを備えて構成される。
前記管電圧フィードバック制御部6b11で生成された管電圧制御信号により、前記インバータ回路2で所定の周波数に変換された交流電圧が前記高電圧変圧器3及び対称形コッククロフト・ウォルトン回路4による高電圧発生部34で直流の高電圧に昇圧される。昇圧された高電圧(管電圧)はX線管5の陽極5aと陰極5b間に印加される。
一方、前記管電流フィードバック制御部6b12で生成された管電流制御信号により、X線管5のフィラメントを加熱する図示省略のフィラメント加熱回路で前記フィラメントに印加される電圧が所定値に制御される。この制御された電圧がX線管4のフィラメントに印加されることにより、管電流は管電流設定値になるように制御される。
前記操作装置6aと制御装置6bとを備えた操作コンソール6は、図3に示すように、各構成要素の動作を制御する中央処理装置(CPU)6c1と、装置の制御プログラムや前記CPU6c1で処理したデ―タ等を記憶する主メモリ6c2と、各種の操作データ及びプログラム等を格納しておくハードディスク6c3と、前記X線制御部6b1の管電圧フィードバック制御信号と管電流フィードバック制御信号等の演算を行なう演算器6c4と、前記管電圧検出値及び管電流検出値等をディジタル値に変換するアナログ/ディジタル変換器(以下、A/D変換器と記す)等を含み、該変換器で変換された変換データと各種タイミング信号等を取り込む入力部6c5と、前記演算した結果をアナログ値に変換するディジタル/アナログ変換器(以下、D/A変換器と記す)を含む出力部6c6と、表示用のデータ及び画像データを一時記憶する表示メモリ6c7と、この表示メモリ6c7からのデータを表示する表示装置としての、例えばタッチパネル式表示装置6c8と、この表示装置6c8の画面上のソフトスイッチを操作するマウス6c9及びそのコントローラ6c10と、各種パラメータ設定用のキーやスイッチを備えたキーボード6c11と、上記各構成要素を接続する共通バス6c12とから成るマイクロコンピュータを備えて構成される。
このように構成されたマイクロコンピュータにおいて前記管電圧フィードバック制御及び管電流フィードバック制御の高速演算は演算器6c4で行われ、その他の演算及び各種処理は前記中央処理(CPU)6c1で行なわれる。
以上のように構成されたX線発生装置において、本発明の要部である放電検出部6b2は、前記高電圧発生部34および陽極接地型X線管5のいずれで放電が発生したかの放電箇所を以下のようして特定する。
先ず、X線管5で放電が発生した場合は、前記X線管5の陽極5aと陰極5b間が短絡状態となり、この放電電流は管電流検出抵抗Ridet1で検出される。
しかし、X線管5以外の高電圧変圧器3や対称形コッククロフト・ウォルトン回路4で放電が発生した場合は、その放電電流は管電流検出抵抗Ridet1を通らないので、Vc1では検出されない。
一方、対称型コッククロフト・ウォルトン回路4の出力電圧(管電圧)は、どこで放電が発生しても前記管電圧を検出する管電圧検出抵抗Rvdet_Lの端子電圧は急激に減少する。
このように、管電圧検出抵抗Rvdet_Lで検出する高電圧発生部34の出力電圧である管電圧は、どこで放電しても急激に減少し、一方、管電流検出抵抗Ridet1で検出する管電流は、X線管での放電時のみ急激に増加するので、前記管電圧検出抵抗Rvdet_Lと管電流検出抵抗Ridet1の両端子電圧をモニタすることにより、発生した放電がX線管5で発生した放電か、X線管5以外箇所で発生した放電かを特定することができる。
図4に、放電発生前後における管電圧(端子V1の電圧Vv1)と管電流(端子C1の電圧Vc1)の変化の様子を示す。
本実施形態に用いるX線管5は陽極接地型であるので、図1のVv1及びVc1は共に負の値となるが、理解し易いように図4ではその絶対値を示している。
前述したように、どこかで放電が発生すると管電圧検出値Vv1は急激に減少する。これに対して、放電が発生していない正常動作時に、インバータ回路2の動作を停止してX線発生装置の動作を停止した場合の管電圧検出値Vv1は、X線管5の陰極側に接続された高電圧ケーブル、コッククロフト・ウォルトン回路等のコンデンサの放電に時間がかかるために前記管電圧は点線で示すように放電時よりもゆるやかに減少する。
すなわち、放電時と正常動作時のインバータ回路2の動作停止時とでは、管電圧の減少の傾きが異なる。
そこで、前記管電圧の減少の傾きを比較することにより、正常動作としてX線発生装置の動作を停止して管電圧が減少したのか、放電が発生して管電圧が減少したのかは十分に区別が出来る。
このように、前記管電圧検出値Vv1が急激に減少した場合には、高電圧発生部34又はX線管5のいずれかで放電が発生したことがわかる。
さらに、X線管5で放電が発生した場合にのみ管電流検出値Vc1が急激に増加するが、前記高電圧発生部34で放電が発生した場合には、その放電電流はRidet1を流れないので、Vc1の急激な増加はない。
したがって、 管電圧検出値Vv1が急激に減少し、それと同時に管電流検出値Vc1の急激な増加が観測された場合はX線管の放電で、管電圧検出値Vv1が急激に減少し、それと同時に管電流検出値Vc1の急激な増加が観測されない場合はX線管以外の箇所での放電であると判断して、放電箇所を特定することができる。
前記管電圧検出値Vv1の急激な減少は、予めハードディスク6c3(図3に図示)に記憶してある管電圧減少の傾きの許容値と比較して判断し、管電流検出値Vc1の急激な増加は、同様に前記ハードディスク6c3に記憶してある管電流増加分の許容値と比較して判断する。
図5は、放電検出部6b2において実行される放電箇所を特定する動作のフローチャートである。放電検出部6b2は、このフローチャートに基づくソフトウェアと前記図3の操作コンソール6のハードウェアにより構成される(放電箇所特定手段)。放電箇所の特定結果は表示装置6c8に表示される。以下に動作の詳細について説明する。
(1)前記操作コンソール6から撮影準備信号が入力される。入力値に基づいて、前記X線管5の陰極5bのフィラメントが加熱され、該X線管5の回転陽極が高速に回転させられる。X線管5のフィラメントの温度と回転陽極の回転数が所定値に達すると撮影準備完了となる。さらに撮影開始信号が入力されると、前記X線管5の陽極5aと陰極5b間に高電圧が印加されてX線が被検体に向けて曝射され、撮影を開始する。
(2)ハードディスク6c3(図3に図示)に格納してある管電圧減少の時間に対する傾きの許容値と管電流の所定時間内の増加分の許容値とが読み込まれ、主メモリ6c2(図3に図示)に記憶される(ステップS1)。
(3)管電圧検出値Vv1(管電圧検出抵抗Rvdet_Lの端子電圧)と管電流検出値Vc1(管電流検出抵抗Ridet1の端子電圧)とが入力部6c5(図3に図示)のA/D変換器でディジタル値に変換されてこれが主メモリ6c2に記憶される(ステップS2)。
(4)ステップS2で読み込まれた管電圧検出値Vv1と前記入力装置(図3のマウス6c9又はキーボード6c11等)で設定された管電圧設定値とがCPU6c1(図3に図示)で比較され、管電圧検出値Vv1が管電圧設定値に達したかが判断される。
そして、管電圧検出値Vv1が管電圧設定値に達した場合は次のステップS4に進み、管電圧検出値Vv1が管電圧設定値に達していない場合は前記ステップS2に戻る(ステップS3)。
(5)前回読み込まれた管電圧検出値と今回読み込まれた管電圧検出値との差を管電圧検出値の読み込み時間間隔(サンプリング周期)でCPU6c1により除算されて時間に対する管電圧減少の傾きが算出される(管電圧減少傾き検出手段)。また、前回読み込まれた管電流検出値と今回読み込まれた管電流検出値との差が所定時間内の管電流増加分としてCPU6c1で算出される(管電流増加値検出手段)。これらの算出値は主メモリ6c2に記憶される(ステップS4)。
(6)ステップS4で算出された管電圧減少の傾きと前記ステップS1で読み込まれ管電圧減少の傾きの許容値とが比較され、前記管電圧減少の傾きがその許容値以下の場合はステップS2に戻り、前記管電圧減少の傾きがその許容値以上の場合は次のステップS6に進む(ステップS5、第1の判断手段)。
(7)ステップS4で算出された所定時間内の管電流増加分と前記管電流増加分の許容値とが比較され(ステップS6)、前記所定時間内の管電流増加分がその許容値以上の場合はX線管の放電と判断され(ステップS7)、前記所定時間内の管電流増加分がその許容値以下の場合はX線管以外の放電と判断されて(ステップS8、第2の判断手段)、放電箇所が特定される(放電箇所特定手段)。
(8)前記特定された放電箇所がCPU6c1で表示制御されて(放電箇所表示制御手段)表示メモリ6c7(図3に図示)に記憶すると共にタッパネル式表示装置6c8(図3に図示)に表示する(ステップS9、表示手段)。
このようにして、本発明の第1の実施形態により放電箇所を特定することができ、この特定した放電箇所を前記のように表示装置に表示して操作者やメンテナンス部門に報知して早期に対処させることにより、X線発生装置を効率良く使用することができるものとなる。
また、例えば、前記放電の来歴をX線発生装置内の記憶部としてのハードディスク6c3に記憶しておき(放電来歴記憶手段)、保守点検時に前記ハードディスク6c3から前記放電来歴を読み出して(放電来歴読み出し制御手段)表示制御し、この表示制御された放電来歴を前記タッパネル式表示装置6c8に表示する。
このようにして、保守点検時に放電来歴を確認してX線管5に放電が多発している場合などは、X線管5のエージングやX線管の交換などの作業を計画的に実施し、被検体検査中の放電発生による検査中断や、それによる被検者の負担増等を防ぐことが可能となる。
さらに、 放電は発生しているが,それがX線管5以外の箇所での放電である場合には、X線管5が劣化しているという誤認によるX線管の交換等の無駄で不経済な作業を防ぐことができ、X線管以外の高電圧発生部で放電が発生している場合には、該高電圧発生部の相当箇所の補修、交換等の対策を適切に実施することができる。
以上により、故障を低減した信頼性の高いX線発生装置を提供することが可能となる。
《第2の実施形態》
図6は、本発明の第2の実施形態による放電箇所を特定できる機能を備えたX線発生装置の回路構成図である。
第2の実施形態のX線発生装置は、X線管5の放電電流を抑制する放電電流抑制抵抗Rdを接続する位置が第1の実施形態と異なる。すなわち、直列接続された抵抗Rvdet_Hと抵抗Rvdet_Lの一端が、対称型コッククロフト・ウォルトン回路4の直流出力側のマイナス端子に接続されており、その接続点とX線管5の陰極5bとの間に放電電流抑制抵抗Rdが接続される。
第1の実施形態では、管電圧検出回路の高電圧側の抵抗Rvdet_Hと対称型コッククロフト・ウォルトン回路4の直流出力側のマイナス端子との間に放電電流抑制抵抗Rdが接続されているために、X線管5で放電が発生した場合は、前記高電圧側の抵抗Rvdet_Hが接地電位に、前記対称型コッククロフト・ウォルトン回路4の直流出力側のマイナス端子は管電圧となって、前記対称型コッククロフト・ウォルトン回路4と高電圧側の抵抗Rvdet_Hとの間に管電圧に相当する高電圧の電位差が発生する。
このため、対称型コッククロフト・ウォルトン回路4と管電圧検出回路の高電圧側の抵抗Rvdet_Hとの間に上記の電位差に耐える電気的な絶縁が必要となる。
この絶縁は、対称型コッククロフト・ウォルトン回路4と前記高電圧側の抵抗Rvdet_Hとの距離を離すか、この絶縁距離の確保が困難な場合は、前記高電圧側の抵抗Rvdet_Hを油浸紙等で絶縁する必要がある。
これに対して、第2の実施形態では、対称型コッククロフト・ウォルトン回路4のマイナス出力側に直接管電圧検出回路を設けているので、X線管5で放電が発生した場合でも、対称型コッククロフト・ウォルトン回路4と管電圧検出回路の高電圧側の抵抗Rvdet_Hとの間に電位差は発生しない。
したがって、対称型コッククロフト・ウォルトン回路4と管電圧検出回路の高電圧側の抵抗Rvdet_Hとの間に、第1実施形態のような電気的な絶縁が不要となり、第1の実施形態よりも小型化が可能となる。
なお、本発明の第2の実施形態におけるX線管5に印加される実際の管電圧は、対称型コッククロフト・ウォルトン回路4の出力電圧よりも、管電流と放電電流抑制抵抗Rdとの積に相当する電圧降下分だけ低い電圧となる。つまり、前記管電圧検出回路の検出値Vv1’から管電圧検出抵抗Rvdet_HとRvdet_Lの分圧比に基づいて求められる電圧とX線管5に実際に印加される管電圧とは異なるものとなる。
したがって、管電圧フィードバック制御における管電圧設定値と前記検出値Vv1’から求められる電圧とに誤差が生じ、X線管5に印加されている実際の管電圧を前記管電圧設定値に一致させることができない。
そこで、この問題を解決するために、本発明の第2の実施形態では図7から図10に示す前記誤差を補正する手段を講じている(管電圧検出値補正手段)。
図7に示す第2の実施形態の管電圧フィードバック制御では、管電流と放電電流抑制抵抗Rdとの積に相当する電圧降下分をオフセット値Tとし、前記管電圧検出値Vv1’(管電圧検出抵抗Rvdet_Lの端子電圧)から前記オフセット値Tを差し引いた値を補正管電圧値として管電圧フィードバック制御部6b11にフィードバックさせる。
前記オフセット値Tは、管電流設定値とこの設定した管電流による放電電流抑制抵抗Rdでの電圧降下分との関係をオフセット値テーブルとして予めハードディスク6c3(図3に図示)に記憶される。
そして、前記オフセット値を前記ハードディスク6c3から主メモリ6c2(図3に図示)に読み出しておき、管電圧フィードバック制御時に管電流設定値に対応したオフセット値Tを用いて実測の管電圧検出値Vv1’を補正する。
図8は図7の一変形例で、前記放電電流抑制抵抗Rdの電圧降下分のオフセット値を実測の管電流検出値(図8に示す管電流検出抵抗Ridet1の端子電圧Vc1)を用いて求めるものである。図8に示す管電圧フィードバック制御では、前記管電流検出値に放電電流抑制抵抗Rdに相当するゲインK_Rdを乗じた値をオフセット値Dとして、前記管電圧検出値Vv1’から差し引いた値をフィードバックさせる。
このオフセット値Dを求めるゲインK_Rdは、該オフセット値Dを前記図7のオフセット値Tと等しくなるように設定したもので、ゲインK_Rdは管電流値に依らず一定である。
このように、図8に示す変形例によれば、実際の管電流によってオフセット値Dを求めているので、管電流設定値と実際の管電流値が異なる場合でも、その影響を管電圧に及ぼすことなく、より高精度に管電圧を制御することができる。また、図7のように、オフセット値テーブルを用意する必要はないので、オフセット値を求める手段は簡素なものとなる。
図7、図8は、オフセット値T又はオフセット値Dをそれぞれ管電圧検出値から差し引いて管電圧フィードバック制御を行なう例であるが、前記オフセット値T又はオフセット値Dを管電圧設定値に加算する方法でも良い。図9は、オフセット値テーブルを用いてオフセット値Tを求め、このオフセット値Tを管電圧設定値に加算する図7の変形例であり、図10は、管電流検出値にゲインK_Rdを乗算してオフセット値Dを求め、このオフセット値Dを管電圧設定値に加算する図8の変形例である。このように、オフセット値T又はオフセット値Dを管電圧設定値に加算して補正しても、図7,8の例と同様の効果を得ることができる。
第2の実施形態によれば、管電圧検出値を補正して管電圧をフィードバック制御するようにしたので、管電圧を検出するための抵抗Rvdet_H及び抵抗Rvdet_Lを高電圧発生回路と並列に接続しても管電圧を高精度にフィードバック制御することができる。また前記管電圧検出抵抗Rvdet_H及びRvdet_Lから成る管電圧検出回路を高電圧端子側に対して絶縁する必要がないので、第1の実施形態よりも小型のX線発生装置とすることが可能となる。
このように、管電圧検出値又は管電圧設定値を補正することによって、放電電流抑制抵抗による電圧降下分に相当する管電圧検出誤差を補正することができ、管電圧フィードバック制御の精度の低下を阻止出来る。
《第3の実施形態》
図11は、放電箇所を特定できる機能を備えた本発明のX線発生装置における第3の実施形態の回路構成図である。
このX線発生装置は、さらに前記図1に示した第1の実施形態の対称型コッククロフト・ウォルトン回路4の直流出力電圧のプラス端子と接地間に抵抗Ridet2を設けたものである。前記管電圧検出抵抗Rvdet_Lの電圧降下Vv1と管電流検出抵抗Ridet1の電圧降下Vc1に加えて、抵抗Ridet2の電圧降下Vc2を検出することによって、放電発生箇所によるVv1,Vc1,Vc2の変化の様相の違いについて以下で説明する。
X線管5で放電が発生した場合には、Vv1が急激に減少し、同時にVc1及びVc2が急激に増加する。
一方、高電圧発生部である対称型コッククロフト・ウォルトン回路4の直流出力側で放電が発生した場合には、Vv1が急激に減少すると共にVc2が急激に増加するが、 Vc1に大きな変化はない。
さらに、例えば対称型コッククロフト・ウォルトン回路4の内部のコンデンサ1個の両端で放電が発生した場合には,Vv1が放電箇所に応じた電圧分だけ急激に減少するが,接地に対する放電ではない場合には,放電電流はRidet1,Ridet2を流れないのでVc1,Vc2に大きな変化はない。
このように、それぞれ放電の起こった箇所によってVv1,Vc1及びVc2の変化の様相が異なるので、前記Vv1,Vc1,Vc2の変化の特徴を捉えることによって放電発生の状況をより詳しく把握することができ、前記Vv1,Vc1,Vc2の特徴を分析することにより第1の実施形態及び第2の実施形態よりもより詳細な放電箇所の特定が可能となる。
《第4の実施形態》
以上の実施形態は、陽極接地型X線管を用いたX線発生装置の場合であったが、本発明は、これに限定されるものではなく、陰極を接地した陰極接地型X線管を用いたX線発生装置にも適用することができる。
図12は、X線管の陰極を接地した場合の放電箇所を特定できる機能を備えた本発明のX線発生装置における第4の実施形態の回路構成図である。
図12において、対称型コッククロフト・ウォルトン回路4の直流出力電圧のプラス端子に、放電電流抑制抵抗Rdを介してX線管5の陽極5aが接続され、前記対称型コッククロフト・ウォルトン回路4の直流出力電圧のマイナス端子が接地される。前記放電電流抑制抵抗RdとX線管5の陽極5aとの接続点と接地間に管電圧を検出するための抵抗Rvdet_HとRvdet_Lとが接続されて、該抵抗Rvdet_Lの端子電圧Vv1が管電圧検出値として検出される。X線管5の陰極5bと接地間に管電流を検出するための抵抗Ridet1が接続され、抵抗Ridet1の端子電圧Vc1が管電流検出値として検出される。
上記のように構成された本発明の第4の実施形態によるX線発生装置の放電箇所は、第1の実施形態と同様の考え方で特定出来る。
すなわち、X線管5で放電が発生した場合は、前記X線管5の陽極5aと陰極5b間が短絡状態となり、この放電電流は管電流検出抵抗Ridet1を流れ、端子電圧Vc1に急激な変化が生じる。しかし、X線管5以外の高電圧変圧器3や対称型コッククロフト・ウォルトン回路4で放電が発生した場合は、その放電電流は管電流検出抵抗Ridet1を流れないので、Vc1に変化は生じない。
一方、対称型コッククロフト・ウォルトン回路4の出力電圧(管電圧)は、どこで放電が発生しても前記管電圧を検出する管電圧検出抵抗Rvdet_Lの端子電圧Vv1は急激に減少する。
このように、端子電圧Vv1は、どこで放電が発生しても急激に減少し、端子電圧Vc1は、X線管の放電時のみ急激に増加するので、端子電圧Vv1とVc1をモニタすることにより、放電箇所がX線管5かそれ以外かに区別して特定することができる。
また、陰極接地型X線管を用いたX線発生装置は、該X線管の陰極が接地されているので、前記陰極フィラメントを加熱する図示省略のフィラメント加熱回路の高電圧絶縁用変圧器が不要となるので、小形で安価なX線発生装置とすることができる。
なお、上記図12の第4の実施形態は、図1の実施形態の考え方を、陰極接地型X線管を用いたX線発生装置を適用した例であるが、同様に図6に示した第2の実施形態及び図7,図8,図9,図10に示した第2の実施形態における管電圧制御誤差を補正する機能、図11に示した第3の実施形態の考え方も同様に適用できることは言うまでもない。
このように、本発明のX線発生装置は、X線源として陽極を接地する陽極接地型X線管及び陰極を接地する陰極接地型X線管のいずれのX線管(片側接地型X線管)を用いるX線発生装置に適用してもその放電箇所を区別して特定することが出来るものである。
以上、図1〜図12を用いて各種の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、高電圧変圧器の出力電圧を倍電圧に昇圧する回路は、全波整流回路を用いた対称型コッククロフト・ウォルトン回路に限定されるものではなく、他のコッククロフト・ウォルトン回路でも良いし、コッククロフト・ウォルトン回路以外の倍電圧に昇圧する回路であれば、どのような形態の回路でも良い。
また、コッククロフト・ウォルトン回路に用いられる全波整流昇圧回路は4組を直列接続した例で説明したが、直列接続する組数は4組に限定されるものではない。直列接続する組数が少なければX線管への高速な電力供給が可能となり、組数が多ければ前段の変圧器の巻数比を小さくできるので変圧器の小型化が可能となる。
本発明は、陽極又は陰極のいずれか一方を接地する片側接地型X線管を用いたX線発生装置に適用されるものである。両X線管のそれぞれのメリットを活かして、陽極接地型X線管を用いたX線発生装置は、主として大きな熱容量が要求される医療用に、陰極接地型X線管を用いたX線発生装置は、主として小さな熱容量でも良い工業用に適用される。

Claims (15)

  1. 陽極または陰極のいずれか一方が接地された片側接地X線管、このX線管の陽極と陰極間に直流の高電圧を印加してX線を発生させるための高電圧発生手段および上記高電圧発生手段に電力を供給する電源を備えたX線発生装置において、上記X線発生装置は、さらに上記高電圧発生手段の直流出力の一方端と上記片側接地X線管の接地されていない側の陰極または陽極との間に接続され上記片側接地X線管の放電電流を抑制するための放電電流抑制抵抗、上記片側接地X線管の陽極と陰極間に印加される管電圧を検出する管電圧検出手段と、上記片側接地X線管の陽極と陰極間に流れる管電流を検出する管電流検出手段、上記X線発生装置中で放電が発生した際、上記管電圧検出手段で検出された管電圧検出値と上記管電流検出手段で検出された管電流検出値に基づいて上記高電圧発生手段および上記片側接地X線管のいずれで放電が発生したかを特定する放電箇所特定手段および上記放電箇所特定手段で特定された放電箇所を表示する表示手段を備えたことを特徴とするX線発生装置。
  2. 上記放電箇所特定手段は、上記管電圧検出手段で検出された管電圧検出値の時間に対する減少の傾きを演算する管電圧減少傾き演算手段、上記管電流検出手段で検出された管電流検出値の所定時間内の増加分を演算する管電流増加分演算手段、上記管電圧減少傾き演算手段で演算された管電圧減少の傾きがその許容値を超えたか否かを判断する第1の判断手段および上記管電流増加分演算手段で演算された管電流の増加分がその許容値を超えたか否かを判断する第2の判断手段を備え、上記第1の判断手段および上記第2の判断手段の判断結果に基づいて、上記高電圧発生手段および上記片側接地X線管のいずれで放電が発生したかその放電箇所を特定することを特徴とする請求の範囲1に記載のX線発生装置。
  3. 上記管電圧検出手段は、その一端が上記放電電流抑制抵抗の上記高電圧発生手段との接続点あるいは上記片側接地X線管の接地されていない側の陰極または陽極との接続点に接続され、他端が接地された直列接続された第1の抵抗および第2の抵抗から構成され、管電圧は上記第1の抵抗または第2の抵抗での電圧降下を通して検出され、また上記管電流検出手段は、その一端が上記片側接地X線管の接地された側の陽極又は陰極に接続され、他端が接地された第3の抵抗から構成され、管電流は上記第3の抵抗の電圧降下を通して検出されることを特徴とする請求の範囲2に記載のX線発生装置。
  4. 上記X線発生装置は、さらに上記片側接地X線管に印加される管電圧と上記片側接地X線管に流れる管電流を設定するための入力手段と、上記管電圧検出手段で検出された管電圧検出値がその設定値となるよう上記電源の出力電圧を制御する管電圧フィードバック制御手段および上記管電流検出手段で検出された管電流検出値がその設定値となるよう上記電源の出力電流を制御する管電流フィードバック制御手段を備えていることを特徴とする請求の範囲3に記載のX線発生装置。
  5. 上記X線発生装置は、さらに上記高電圧発生手段の直流出力の他方端にその一端が接続され、他端が接地された上記高電圧発生手段からの管電流を含む出力電流を検出する抵抗から成る電流検出手段を備え、また上記放電箇所特定手段は、さらに上記電流検出手段によって検出された出力電流の波形に基づいて上記高電圧発生手段中の放電箇所を判断し特定する第3の判断手段を有することを特徴とする請求の範囲3に記載のX線発生装置。
  6. 上記X線発生装置は、さらに上記放電箇所特定手段で特定された放電箇所の放電来歴を記憶する放電来歴記憶手段を備え、上記表示手段は必要に応じてその都度上記放電来歴記憶手段に記憶された放電来歴を表示することを特徴とする請求の範囲3に記載のX線発生装置。
  7. 上記高電圧発生手段は、交流電圧を昇圧する高電圧変圧器、および上記高電圧変圧器で昇圧された交流の高電圧を倍加して直流の高電圧に変換する高電圧倍加手段から構成されることを特徴とする請求の範囲3に記載のX線発生装置。
  8. 上記高電圧倍加手段は、それぞれ全波整流回路、上記全波整流回路の交流入力側に接続された第1のコンデンサおよび上記全波整流回路の直流出力側に接続された第2のコンデンサから成る複数組の全波整流昇圧回路を直列接続して構成されたコッククロフト・ウォルトン回路であることを特徴とする請求の範囲7に記載のX線発生装置。
  9. 上記電源は、直流電源および上記直流電源の直流電圧を高周波の交流電圧に変換する電力用半導体スイッチング素子を有する直流/交流変換手段から構成されていることを特徴とする請求の範囲3に記載のX線発生装置。
  10. 上記管電圧検出手段の上記一端は、上記放電電流抑制抵抗と上記高電圧発生手段との接続点に接続されており、上記X線発生装置は、さらに上記放電電流抑制抵抗における電圧降下分を補正する管電圧検出値補正手段を備え、上記管電圧フィードバック制御手段に入力される上記管電圧検出値を補正することを特徴とする請求の範囲4に記載のX線発生装置。
  11. 上記管電圧検出値補正手段は、上記管電流設定値と上記放電電流抑制抵抗による電圧降下分に相当するオフセット値との関係を記述するオフセット値テーブルおよび上記オフセット値テーブルから上記管電流設定値に対応するオフセット値を読み出し、上記管電圧検出値から減算して上記管電圧検出値を補正する第1の補正減算手段を備えていることを特徴とする請求の範囲10に記載のX線発生装置。
  12. 上記管電圧検出値補正手段は、上記管電流検出手段で検出された管電流検出値に所定の補正係数を乗算して、オフセット値を算出するオフセット値算出手段および上記オフセット値算出手段で算出したオフセット値を上記管電圧検出値から減算して上記管電圧検出値を補正する第2の補正減算手段を備えていることを特徴とする請求の範囲10に記載のX線発生装置。
  13. 上記管電圧検出手段の上記一端は、上記放電電流抑制抵抗と上記高電圧発生手段との接続点に接続されており、上記X線発生装置は、さらに上記放電電流抑制抵抗における電圧降下分を補正する管電圧設定値補正手段を備え、上記管電圧フィードバック制御手段に入力されるその設定値を補正することを特徴とする請求の範囲4に記載のX線発生装置。
  14. 上記管圧設定値補正手段は、上記管電流設定値と上記放電電流抑制抵抗による電圧降下分に相当するオフセット値との関係を記述するオフセット値テーブルおよび上記オフセット値テーブルから上記管電流設定値に対応するオフセット値を読み出し上記管電圧設定値に加算して上記管電圧設定値を補正する補正加算手段を備えていることを特徴とする請求の範囲13に記載のX線発生装置。
  15. 上記管電圧設定値補正手段は、上記管電流検出手段で検出された管電流検出値に所定の補正係数を乗算してオフセット値を算出するオフセット値算出手段および上記オフセット値算出手段で算出したオフセット値を上記管電圧設定値に加算して上記管電圧設定値を補正する補正加算手段を備えていることを特徴とする請求の範囲13に記載のX線発生装置。
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