JP5062859B2 - シート束切断装置 - Google Patents
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Description
よって、本発明のシート束切断装置は、上述した複数の突出刃先によるシート材への喰い付き、突き刺し、引き切りという一連の切断動作を組み合せた新規な切断方法を適用したシート束切断装置である。
切断前、シート束に可動刃が接触した状態において、可動刃の刃先線に形成された複数の突出刃先が、可動刃に負荷された荷重によってシート束の最上のシート材に対して喰い付いている。切断前に、シート材に対して可動刃の刃先を喰い付かせておくことにより、刃先を切断幅方向に移動させた際、シート材の切断に抗する切断抵抗が小さくなってシート材の引き切りをより円滑に行うことができる。なお、上述した可動刃に負荷された荷重とは、シート材の切断を営む可動刃の刃先全体に負荷される荷重に相当するものである。これは、可動刃がシート材を切断しながら切断方向に移動するための推進力であって、該推進力が例えば可動刃の自重のみによって得られる場合は該可動刃の自重が可動刃に負荷された荷重となる。
このように可動刃を切断幅方向および切断方向に同時に移動しながらシート束を連続的に切断する本発明のシート束切断装置は、可動刃の刃先が一度切断されたシート束の切断面に接触することがなく、シート束の切断面に段差やケバなどの不具合を生じることがない。
図9に示す突出刃先90は、ロウ付け、溶接、接着などの固着手段により、予め個別に形成した単体の刃先を複数用いて可動刃本体94に対して所定間隔で固着して形成している。突出刃先90は、正面から見ると三角形状を有する三角刃であって、頂部91と角部92、93とでなす二つの直辺によってなる尖状の頂角を刃先先端に有している。また、突出刃先90は、上述した他の突出刃先と同様に、すくい面90a、逃げ面90b、頂部91を頂点として頂部91から角部92、93の間において一様な角度を有するように形成された刃先角90cを有する。
突出刃先における刃先角は、シート束を切断する切断速度が所望される用途では、できる限り小さく形成することが良く、望ましくは刃厚との関係において5〜45度に形成することである。ただし、5度未満の刃先角では機械強度が不足して切断時に突出刃先が折損することがあり、45度を超える刃先角では突き刺し時に突き刺し量が小さくなってシート束を切断する切断速度を低下させることがある。より望ましい刃先角は10〜30度である。
また、可動刃の刃先線の切断幅方向の最外側に形成する突出刃先は、シート束の切断時に、最外側に位置しない他の突出刃先が有する剪断角と同様な剪断角を有していればよい。
図1は本発明のシート束切断装置(以下、切断装置1という)の一例であって、その構成を示す構成図である。また、図2は、図1に示す切断装置1によってシート束を切断する途中状態を示す側面図である。
切断装置1は、フレームベース9に対して、シート束Sを載置する載置台6と、載置台6との間でシート束Sを押圧する押圧手段5と、可動刃2を切断幅方向に往復移動させる往復移動手段3と、可動刃2を切断方向に移動させる切断方向移動手段4と、可動刃2に切断方向への荷重を負荷する荷重負荷手段10と、シート束Sの切断時に可動刃2の突出刃先2aを受ける受け部材7とを取り付けて構成している。また、載置台6の両側にはシート束Sの幅方向をガイドするガイド部材8を設け、シート束Sを矢印11で示す方向から整列して挿入することができる。
製作した発明装置および従来装置の主要個所の寸法形状などを表1、表2に示す。
可動刃を切断幅方向に1往復移動して切断できたシート材の切断枚数について説明する。可動刃の刃先線が真直である従来装置では、可動刃への切断方向の負荷荷重を100Nに設定した場合であってもシート材の切断枚数は1枚に過ぎず、これ以下の負荷荷重では1枚も切断できなかった。これに対し、可動刃の刃先線に複数の突出刃先を有する発明装置では、可動刃の往復移動量を20mmに設定した発明刃A、発明刃Bともに可動刃への負荷荷重が40Nと低荷重であっても少なくとも1枚のシート材を切断でき、負荷荷重を100Nに設定した場合は4枚以上のシート材を切断できることが確認できた。また、発明装置は、発明刃Bに比べ往復移動量が半分の発明刃B’の結果より、可動刃の往復移動量を増やすことによってシート材の切断枚数が正比例的に増えることがわかった。
20枚のシート材が積層されたシート束を全切断するのに要した可動刃の往復移動回数について説明する。可動刃への切断方向の負荷荷重を増やすことで、発明装置、従来装置ともに、切断に要する可動刃の往復移動回数は低減した。しかしながら、可動刃への負荷荷重を100Nに設定した場合、発明刃Aを用いると従来刃の約1/5、発明刃Bを用いると従来刃の約1/4の往復移動回数で、シート束を全切断することができた。また、従来装置は、可動刃への負荷荷重が低減すると可動刃の往復移動回数が急激に増えてしまうことが確認され、故に、可動刃への負荷荷重の変動が大きいとシート束の切断速度や切断時間の変動が大きくなってしまう可能性が高いことがわかった。これに対し、発明装置は、発明刃A、発明刃Bともに可動刃の往復移動回数が13回以下でシート束を全切断できることが確認された。
可動刃の切断力とは、上述したように、可動刃に切断方向への荷重を負荷し、シート束に対して可動刃の刃先を押し付けた状態もしくは喰い付かせた状態で、可動刃を切断幅方向に移動するに要する最大荷重をいい、切断時に可動刃を切断幅方向に移動させるときの抵抗力に対応する。
発明刃Aおよび発明刃Bの切断力は、負荷荷重を変えても従来刃と大きな差異がなく、発明刃B’のように負荷荷重によっては従来刃よりも低い切断力となることが確認できた。可動刃の切断力が小さいほど、可動刃を切断幅方向に移動させるための駆動力を低減することができる。
20枚のシート材が積層されたシート束を全切断するのに要した仕事量について説明する。ここでいう仕事量とは、上述したように、可動刃の往復移動量と往復移動回数と切断力とを乗じた算定値である。この仕事量が小さいほど、シート束を切断するにあたって省エネルギー化することができる。いずれの発明刃を用いた発明装置においても、従来刃を用いた従来装置に比べ、その仕事量は1/4〜1/6であって、少なくとも1/3以下であることが確認でき、本発明のシート束切断装置刃従来よりも省エネルギー化が可能であることがわかった。
図10において、可動刃X、Y、Xとも負荷荷重を増すと切断時間が短縮されるものの、剪断角が大きくなってくると、すなわち突き刺し切断の寄与率が大きくなってくると、負荷荷重を増すことでの切断時間の短縮効果は低下する傾向が認められた。例えば、剪断角40度の可動刃Zは負荷荷重を45〜65Nに変えても切断時間は2.8〜2.5秒の変化に過ぎなかった。これより、剪断角40度の突出刃先であれば、可動刃への負荷荷重を45〜65Nを含む例えば40〜80Nの範囲に設定することが有効であり、突出刃先の個数当たりで言えば、0.68〜0.98Nを含む例えば0.6〜1.2Nの範囲に設定することが有効であることが判った。
Claims (8)
- 切断方向に荷重を負荷され、切断幅方向に伸長された刃先線を有する板状の可動刃を、切断幅方向に往復移動させて紙類のシート材からなるシート束の切断を行うシート束切断装置であって、前記可動刃の刃先線は、互いに1〜50mmの離間距離をもって配置された前記シート束のシート面に向かって突出する複数の突出刃先を有し、前記突出刃先を前記シート面に対して突き刺すことにより前記シート材を部分切断し、前記シート面に対して突き刺した前記突出刃先を切断幅方向に移動して前記シート材を隣接する前記部分切断箇所まで引き切って前記シート材を全幅切断する動作を繰り返して、前記シート束を全幅切断することを特徴とするシート束切断装置。
- 前記可動刃の刃先線は、往復移動における前記可動刃の往時または復時の移動量当たり2〜50個の突出刃先を有することを特徴とする請求項1に記載のシート束切断装置。
- 前記可動刃は往時および復時に2〜100mmの移動量をもって往復移動されることを特徴とする請求項1または2に記載のシート束切断装置。
- 前記可動刃に負荷する荷重は前記突出刃先の個数当たり0.2〜5Nに設定されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のシート束切断装置。
- 前記可動刃は0.2〜3mmの板厚を有し、前記複数の突出刃先は5〜45度の刃先角を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のシート束切断装置。
- 前記シート材に突き刺さった前記複数の突出刃先は切断幅方向において前記シート面に対して10〜60度の剪断角を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のシート束切断装置。
- 前記可動刃は0.5〜1.2mmの板厚を有し、前記複数の突出刃先は、3〜10mmの互いの離間距離、1.5〜3mmの突出量、10〜30度の刃先角、35〜45度の剪断角を有し、前記可動刃に負荷する荷重は前記突出刃先の個数当たり0.5〜1.2Nに設定されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のシート束切断装置。
- 前記シート束を載置する載置台と、該載置台との間で前記シート束を押圧する押圧手段と、前記可動刃を切断幅方向に往復移動させる往復移動手段と、前記可動刃を切断方向に移動させる切断方向移動手段と、前記可動刃に切断方向への荷重を負荷する荷重負荷手段と、前記シート束の切断時に前記可動刃の突出刃先を受ける受け部材とを有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のシート束切断装置。
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