JP5061742B2 - ジアミン、液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 - Google Patents
ジアミン、液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5061742B2 JP5061742B2 JP2007156758A JP2007156758A JP5061742B2 JP 5061742 B2 JP5061742 B2 JP 5061742B2 JP 2007156758 A JP2007156758 A JP 2007156758A JP 2007156758 A JP2007156758 A JP 2007156758A JP 5061742 B2 JP5061742 B2 JP 5061742B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- formula
- independently
- alkyl
- carbon atoms
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
Description
ミック酸またはその誘導体)が溶剤に溶解した液晶配向剤、該液晶配向剤から形成され
る液晶配向膜を具備した液晶表示素子に関する。
オカメラのビューファインダー、投写型のディスプレイなどの様々な液晶表示装置に使
われており、最近ではテレビとしても用いられるようになってきた。さらに、光プリン
ターヘッド、光フーリエ変換素子、ライトバルブなどのオプトエレクトロニクス関連素
子としても利用されている。
従来の液晶表示素子としては、ネマチック液晶を用いた表示素子が主流であり、1)
90度ツイストしたTN(Twisted Nematic)型液晶表示素子、2)通
常180度以上ツイストしたSTN(Super Twisted Nematic)
型液晶表示素子、3)薄膜トランジスタを使用したいわゆるTFT(Thin Fil
m Transistor)型液晶表示素子が実用化されている。
きに、輝度やコントラストの低下および中間調での輝度反転を生じるという欠点を有し
ている。近年、この視野角の問題については、1)光学補償フィルムを用いたTN-T
FT型液晶表示素子、2)垂直配向と光学補償フィルムを用いたVA(Vertica
l Alignment)型液晶表示素子、3)垂直配向と突起構造物の技術を併用し
たMVA(Multi Domain Vertical Alignment)型液
晶表示素子、または4)横電界方式のIPS(In−Plane Switching
)型液晶表示素子、5)ECB(Electrically Controlled
Birefringence)型液晶表示素子、6)光学補償ベンド(Optical
ly Compensated BendまたはOptically self−Co
mpensated Birefringence:OCB)型液晶表示素子などの技
術により改良されて、実用化、或いは検討されている。
表示素子に使用される構成部材の改良によっても達成されている。表示素子に使用され
る構成部材のなかでも、特に液晶配向膜は、液晶表示素子の表示品位に係わる重要な要
素の一つであり、表示素子の高品質化に伴って液晶配向膜の役割が年々重要になってき
ている。
剤とは、ポリアミック酸または可溶性のポリイミドを有機溶剤に溶解させた溶液である
。このような溶液を基板に塗布した後、加熱などの手段により成膜してポリイミド系配
向膜を形成する。ポリアミック酸または可溶性のポリイミド以外の種々の液晶配向剤も
検討されているが、耐熱性、耐薬品性(耐液晶性)、塗布性、液晶配向性、電気特性、
光学特性、表示特性等の点から、ほとんど実用化されていない。
て、電圧保持率および残留DCが挙げられる。電圧保持率が低いと、フレーム期間中に
液晶にかかる電圧が低下し、結果として輝度が低下して正常な諧調表示に支障をきたす
。一方、残留DCが大きいと、電圧印加後に電圧をOFFにしたにもかかわらず、消去
される像が残ってしまういわゆる「残像」が発生する。
1)液晶配向膜を形成させるための、物性の異なる2以上のポリアミック酸を組み合
わせて用いたポリアミック酸組成物が知られている(特許文献1;特開平11−193
345号公報、特許文献2;特開平11−193347号公報参照)。
2)ポリアミック酸とポリアミドを用いたポリマー成分と、溶剤とを用いるワニス組
成物が知られている(特許文献3;WO 00/61684号公報参照)。
3)物性の異なる2以上のポリアミック酸およびポリアミド、ならびに溶剤を用いた
ワニス組成物が知られている。(特許文献4;WO 01/000733号公報参照)
。
4)特定の構造を有するアミン成分を用いて合成されるポリアミック酸などを用いた
高分子材料を用いたワニス組成物が知られている(特許文献5;特開2002−162
630号公報参照)。
しかしながら、これらの先行技術では、電圧保持率および残留DCの問題について未
だ検討の余地が残されている。また、液晶表示素子の作製に用いるアミン成分として、
本発明の式(I)構造をとり電圧保持率および残留DCを改善させるアミン成分も知られていない。
さらに本発明の目的は、前記液晶配向剤を合成するための新規なポリマー、該ポリマーの原料となる新規化合物(ジアミン)を提供することである。
その結果、酸成分として特定のテトラカルボン酸二無水物とアミン成分として下記一般式(I)で表わされるジアミンを含む特定のジアミンとを用い、それらを反応させて得られる、1種または2種以上のポリマーを含有する液晶配向剤を使用して作製された液晶配向膜を具備する液晶表示素子に良好な電圧保持率および顕著な残留DC低減効果を付与することができることを見出し、本発明を完成させた。
さらに、前記ポリマー(ポリアミック酸またはその誘導体)を適宜選択することにより、前記液晶配向剤を使用して作製された液晶配向膜が、種々の表示駆動方式の液晶表示素子に適切に適用されうることを見出した。
[1]
一般式(I)で表される側鎖構造を有するジアミン(ただし下記式(I')で表されるジアミンを除く)。
A1は、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CONH−または−(CH2)m−であり、mは1〜6の整数であり、
R1は、下記式(II−A)で表される基、または下記式(II−B)で表される基である。]
A2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、− CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
R2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−Fまたは−CH3であり、
環Sは1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイルまたはアントラセン−9,10−ジイルであり、
R4は−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のフッ素置換アルキル、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3であり、
aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
c、dおよびeはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、eが2または3であるとき複数の環Sは同一の基であっても異なる基であってもよく、
fおよびgはそれぞれ独立して0〜2の整数を表し、かつ
c+d+e≧1である。]
[式(II−B)において、
A2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、− CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
R2は、−H、−Fまたは−CH3であり、
R5はそれぞれ独立して、−Hまたは−CH3であり、
R6は、−H、炭素数1〜20のアルキルまたは炭素数2〜20のアルケニルであり、
aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
cおよびdはそれぞれ独立して0〜3の整数を表わし、eは0〜2の整数であり、
環Tはシクロヘキサンまたはシクロヘキセンである。]
[式(I')中、R 26 は水素原子であり、
5個のR 27 は、それぞれ独立に、水素原子;ハロゲン原子;または酸素原子、窒素原子、イオウ原子もしくはケイ素原子を含む連結基を有していてもよい置換もしくは非置換の
炭素原子数1〜30の1価の炭化水素基;または1価の極性基を表し、R 27 の少なくとも一つはフッ素原子を含む置換基であるか、又は
5個のR 27 の一つは炭素数1〜30のアルコキシを表し、残りは水素原子を表す。]
前記一般式(I)において、A1が単結合であり、R1が下記式(II−A)で表される基である、[1]に記載のジアミン。
A2、A3、R2、R3、R4、環S、a、b、c、d、e、fおよびgは前記のとおりである。]
前記式(II−A)において、A2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、または炭素数1〜12のアルキレンであり、
環Sは1,4−フェニレン、または1,4−シクロヘキシレンであり、
R4は−F、炭素数1〜30のアルキル、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3であり、
aおよびbはそれぞれ独立して0または1を表し、
c、dおよびeはそれぞれ独立して0または1を表し、
fおよびgは0であり、かつ、
c+d+e≧1である、[2]に記載のジアミン。
下記式(I−1)、(I−8)または(I−4)で表わされるジアミンであることを特徴とする[3]に記載のジアミン。
酸成分としてのテトラカルボン酸二無水物とアミン成分としての[1]〜[4]のいずれか1に記載の側鎖構造を有するジアミンとを用い、これらを反応させて得られるポリマー。
前記テトラカルボン酸二無水物は、芳香族テトラカルボン酸二無水物および脂肪族テトラカルボン酸二無水物若しくは脂環式テトラカルボン酸二無水物のうち、いずれか一方また
は両方を含むことを特徴とする[5]に記載のポリマー。
前記芳香族テトラカルボン酸二無水物が下記構造式(1)、(2)、(5)、(6)および(7)から構成される群から選択される1種以上であり、前記脂肪族テトラカルボン酸二無水物若しくは脂環式テトラカルボン酸二無水物が下記構造式(14)〜(29)および(60)から構成される群から選択される1種以上であることを特徴とする、[6]に記載のポリマー。
前記芳香族テトラカルボン酸二無水物が前記構造式(1)で表わされる化合物であり、
前記脂肪族テトラカルボン酸二無水物若しくは脂環式テトラカルボン酸二無水物が、前記構造式(14)で表わされる化合物であることを特徴とする[7]に記載のポリマー。
前記アミン成分として、下記一般式(III)〜(XIV)で表されるジアミンから構成される群から選択される1種以上をさらに用いることを特徴とする[5]〜[8]のいずれか1に記載のポリマー。
A4は、−(CH2)m−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
式(IV)〜(IX)中、
Xは、単結合、−O−、−S−、−S−S−、−SO2−、−CO−、−CONH−、−NHCO−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−(CH2)m−、−O−(CH2)m−O−、−S−(CH2)m−S−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
Yはそれぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−CO−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−または炭素数1〜3のアルキレンであり、
シクロヘキサン環またはベンゼン環に結合している水素は、−F、−CH3、−OH、−COOH、−SO3H、−PO3H2と置き換えられていてもよい。さらに、式(VI)中のベンゼン環に結合している水素はベンジルで置き換えられていてもよい。]
A1は、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CONH−または
−(CH2)m−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
R1は、ステロイド骨格を有する基、下記式(II)で表される基、またはベンゼン
環に結合している2つのアミノ基の位置関係がパラのときは炭素数1〜30のアルキル
、または該位置関係がメタのときは炭素数1〜30のアルキルまたはフェニルであり、
該アルキルにおいては、任意の−CH2−が−CF2−、−CHF−、−O−(ただ し連続せず)、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられていてもよく、−CH 3が−CH2F、−CHF2または−CF3で置き換えられていてもよく、
該フェニルの環形成炭素に結合している水素は、独立して−F、−CH3、−OCH
3、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3と置き換えられていてもよい。]
A2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、− CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
R2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−Fまたは−CH3であり、
環Sは1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,
5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−
1,5−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイルまたはアントラセン−9,10−ジイル
であり、
R4は−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のフッ素置換アルキ
ル、炭素数1〜30のアルコキシ、−CN、−OCH2F、−OCHF2または−OC F3であり、
aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
c、dおよびeはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、eが2または3であるとき
複数の環Sは同一の基であっても異なる基であってもよく、
fおよびgはそれぞれ独立して0〜2の整数を表し、かつ
c+d+e≧1である。]
[式(XI)〜(XII)中、
R5はそれぞれ独立して、−Hまたは−CH3であり、
R6はそれぞれ独立して、−Hまたは炭素数1〜20のアルキルまたはアルケニルで
あり、
A5はそれぞれ独立して、単結合、−CO−または−CH2−であり、
R7およびR8はそれぞれ独立して、−H、炭素数1〜20のアルキルまたはフェニ ルである。]
[式(XIII)中、
R9は−Hまたは炭素数1〜20のアルキルであり、該アルキルのうち炭素数2〜20
のアルキルの任意の−CH2−は、−O−(ただし連続せず)、−CH=CH−または
−C≡C−で置き換えられてもよく、
A6はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンであり、
A7は単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり、
環Uは1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり、
hは0または1である。
式(XIV)中、
R10は炭素数6〜22のアルキルであり、
R11は−Hまたは炭素数1〜22のアルキルであり、
A6はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンである。]
前記アミン成分が、下記一般式(VI−1)〜(VI−5)、(VI−14)〜(VI−16)、式(VII−1)〜(VII−15)、式(VII−26)、式(VII−27)、式(VII−31)、式(VIII−1)、式(VIII−2)、式(VIII−6)および式(IX−1)〜(IX−5)で表されるジアミンから構成される群から選択される1種以上であることを特徴とする[9]に記載のポリマー。
前記アミン成分が、前記一般式(VI−1)、(VI−2)、(VII−1)〜(VII−12)および(IX−2)で表されるジアミンから構成される群から選択される1種以上であることを特徴とする[10]に記載のポリマー。
下記一般式(I)で表される側鎖構造を有するジアミン(ただし下記式(I')で表されるジアミンを除く)を用いて得られるポリマーを含有することを特徴とする液晶配向剤。
A1は、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CONH−または−(CH2)m−であり、mは1〜6の整数であり、
R1は、下記式(II−A)で表される基、または下記式(II−B)で表される基である。]
A2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO
NH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
R2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−Fまたは−CH3であり、
環Sは1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイルまたはアントラセン−9,10−ジイルであり、
R4は−OH、−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のフッ素置換アルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、−CN、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3であり、
aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
c、dおよびeはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、eが2または3であるとき複数の環Sは同一の基であっても異なる基であってもよく、
fおよびgはそれぞれ独立して0〜2の整数を表し、かつ
c+d+e≧1である。]
[式(II−B)において、
A2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
R2は、−H、−Fまたは−CH3であり、
R5はそれぞれ独立して、−Hまたは−CH3であり、
R6は、−H、炭素数1〜20のアルキルまたは炭素数2〜20のアルケニルであり、
aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
cおよびdはそれぞれ独立して0〜3の整数を表わし、eは0〜2の整数であり、
環Tはシクロヘキサンまたはシクロヘキセンである。]
[式(I')中、R 26 は水素原子であり、
5個のR 27 は、それぞれ独立に、水素原子;ハロゲン原子;または酸素原子、窒素原子、イオウ原子もしくはケイ素原子を含む連結基を有していてもよい置換もしくは非置換の炭素原子数1〜30の1価の炭化水素基;または1価の極性基を表し、R 27 の少なくとも一つはフッ素原子を含む置換基であるか、又は
5個のR 27 の一つは炭素数1〜30のアルコキシを表し、残りは水素原子を表す。]
前記一般式(I)で表わされる側鎖構造を有するジアミンにおいて、A1が単結合であり、R1が下記式(II−A)で表される基である、[12]に記載の液晶配向剤。
A2、A3、R2、R3、R4、環S、a、b、c、d、e、fおよびgは前記のとおりである。]
前記一般式(I)で表わされる側鎖構造を有するジアミンの前記式(II−A)において、A2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、または炭素数1〜12のアルキレンであり、
環Sは1,4−フェニレン、または1,4−シクロヘキシレンであり、
R4は−OH、−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、−CN、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3であり、
aおよびbはそれぞれ独立して0または1を表し、
c、dおよびeはそれぞれ独立して0または1を表し、
fおよびgは0であり、かつ、
c+d+e≧1である、[13]に記載の液晶配向剤。
前記一般式(I)で表わされる側鎖構造を有するジアミンが下記式(I−1)、(I−8)または(I−4)で表わされるジアミンであることを特徴とする[14]に記載の液晶配向剤。
前記ポリマーが、酸成分としてテトラカルボン酸二無水物を用いて得られるポリマーであることを特徴とする[12]〜[15]のいずれかに記載の液晶配向剤。
前記テトラカルボン酸二無水物は、芳香族テトラカルボン酸二無水物および脂肪族テトラカルボン酸二無水物若しくは脂環式テトラカルボン酸二無水物のうち、いずれか一方または両方を含むことを特徴とする[16]に記載の液晶配向剤。
前記芳香族テトラカルボン酸二無水物が下記構造式(1)、(2)、(5)、(6)および(7)から構成される群から選択される1種以上であり、前記脂肪族テトラカルボン酸二無水物若しくは脂環式テトラカルボン酸二無水物が下記構造式(14)〜(29)および(60)から構成される群から選択される1種以上であることを特徴とする、[17]に記載の液晶配向剤。
前記芳香族テトラカルボン酸二無水物が前記構造式(1)で表わされる化合物であり、前記脂肪族テトラカルボン酸二無水物若しくは脂環式テトラカルボン酸二無水物が、前記構造式(14)で表わされる化合物であることを特徴とする[18]に記載の液晶配向剤。
前記ポリマーが、下記一般式(III)〜(XIV)で表されるジアミンから構成される群から選択される1種以上をさらに用いて得られるポリマーであることを特徴とする[12]〜[19]のいずれかに記載の液晶配向剤。
A4は、−(CH2)m−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
式(IV)〜(IX)中、
Xは、単結合、−O−、−S−、−S−S−、−SO2−、−CO−、−CONH−、−NHCO−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−(CH2)m−、−O−(CH2)m−O−、−S−(CH2)m−S−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
Yはそれぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−CO−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−または炭素数1〜3のアルキレンであり、
シクロヘキサン環またはベンゼン環に結合している水素は、−F、−CH3、−OH、−COOH、−SO3H、−PO3H2と置き換えられていてもよい。さらに、式(VI)中のベンゼン環に結合している水素はベンジルで置き換えられていてもよい。]
[式(X)中、
A1は、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CONH−または
−(CH2)m−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
R1は、ステロイド骨格を有する基、下記式(II)で表される基、またはベンゼン
環に結合している2つのアミノ基の位置関係がパラのときは炭素数1〜30のアルキル
、または該位置関係がメタのときは炭素数1〜30のアルキルまたはフェニルであり、
該アルキルにおいては、任意の−CH2−が−CF2−、−CHF−、−O−(ただ し連続せず)、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられていてもよく、−CH 3が−CH2F、−CHF2または−CF3で置き換えられていてもよく、
該フェニルの環形成炭素に結合している水素は、独立して−F、−CH3、−OCH
3、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3と置き換えられていてもよい。]
A2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、− CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
R2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−Fまたは−CH3であり、
環Sは1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,
5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−
1,5−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイルまたはアントラセン−9,10−ジイル
であり、
R4は−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のフッ素置換アルキ
ル、炭素数1〜30のアルコキシ、−CN、−OCH2F、−OCHF2または−OC F3であり、
aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
c、dおよびeはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、eが2または3であるとき
複数の環Sは同一の基であっても異なる基であってもよく、
fおよびgはそれぞれ独立して0〜2の整数を表し、かつ
c+d+e≧1である。]
R5はそれぞれ独立して、−Hまたは−CH3であり、
R6はそれぞれ独立して、−Hまたは炭素数1〜20のアルキルまたはアルケニルで
あり、
A5はそれぞれ独立して、単結合、−CO−または−CH2−であり、
R7およびR8はそれぞれ独立して、−H、炭素数1〜20のアルキルまたはフェニ ルである。]
[式(XIII)中、
R9は−Hまたは炭素数1〜20のアルキルであり、該アルキルのうち炭素数2〜20
のアルキルの任意の−CH2−は、−O−(ただし連続せず)、−CH=CH−または
−C≡C−で置き換えられてもよく、
A6はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンであり、
A7は単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり、
環Uは1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり、
hは0または1である。
式(XIV)中、
R10は炭素数6〜22のアルキルであり、
R11は−Hまたは炭素数1〜22のアルキルであり、
A6はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンである。]
前記ジアミンが、下記一般式(VI−1)〜(VI−5)、(VI−14)〜(VI−16)、式(VII−1)〜(VII−15)、式(VII−26)、式(VII−27)、式(VII−31)、式(VIII−1)、式(VIII−2)、式(VIII−6)および式(IX−1)〜(IX−5)で表されるジアミンから構成される群から選択される1種以上であることを特徴とする請求項20に記載の液晶配向剤。
前記ジアミンが、前記一般式(VI−1)、(VI−2)、(VII−1)〜(VII−12)および(IX−2)で表されるジアミンから構成される群から選択される1種以上であることを特徴とする[21]に記載の液晶配向剤。
さらに、前記一般式(I)で表わされる側鎖構造を有するジアミン以外のジアミンを用いて得られる第2のポリマーを含有することを特徴とする[12]〜[22]のいずれかに記載の液晶配向剤。
前記第2のポリマーが、酸成分としてテトラカルボン酸二無水物を用いて得られることを特徴とする[23]に記載の液晶配向剤。
前記一般式(I)で表わされる側鎖構造を有するジアミン以外のジアミンが、下記式(III)〜(XIV)で表わされるジアミンから構成される群から選択される1種以上のジアミンを含むことを特徴とする[23]または[24]に記載の液晶配向剤。
A4は、−(CH2)m−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
式(IV)〜(IX)中、
Xは、単結合、−O−、−S−、−S−S−、−SO2−、−CO−、−CONH−、−NHCO−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−(CH2)m−、−O−(CH2)m−O−、−S−(CH2)m−S−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
Yはそれぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−CO−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−または炭素数1〜3のアルキレンであり、
シクロヘキサン環またはベンゼン環に結合している水素は、−F、−CH3、−OH、−COOH、−SO3H、−PO3H2と置き換えられていてもよい。さらに、式(VI)中のベンゼン環に結合している水素はベンジルで置き換えられていてもよい。]
[式(X)中、
A1は、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CONH−または
−(CH2)m−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
R1は、ステロイド骨格を有する基、下記式(II)で表される基、またはベンゼン
環に結合している2つのアミノ基の位置関係がパラのときは炭素数1〜30のアルキル
、または該位置関係がメタのときは炭素数1〜30のアルキルまたはフェニルであり、
該アルキルにおいては、任意の−CH2−が−CF2−、−CHF−、−O−(ただ し連続せず)、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられていてもよく、−CH 3が−CH2F、−CHF2または−CF3で置き換えられていてもよく、
該フェニルの環形成炭素に結合している水素は、独立して−F、−CH3、−OCH
3、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3と置き換えられていてもよい。]
A2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、− CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
R2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−Fまたは−CH3であり、
環Sは1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,
5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−
1,5−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイルまたはアントラセン−9,10−ジイル
であり、
R4は−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のフッ素置換アルキ
ル、炭素数1〜30のアルコキシ、−CN、−OCH2F、−OCHF2または−OC F3であり、
aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
c、dおよびeはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、eが2または3であるとき
複数の環Sは同一の基であっても異なる基であってもよく、
fおよびgはそれぞれ独立して0〜2の整数を表し、かつ
c+d+e≧1である。]
[式(XI)〜(XII)中、
R5はそれぞれ独立して、−Hまたは−CH3であり、
R6はそれぞれ独立して、−Hまたは炭素数1〜20のアルキルまたはアルケニルで
あり、
A5はそれぞれ独立して、単結合、−CO−または−CH2−であり、
R7およびR8はそれぞれ独立して、−H、炭素数1〜20のアルキルまたはフェニ ルである。]
[式(XIII)中、
R9は−Hまたは炭素数1〜20のアルキルであり、該アルキルのうち炭素数2〜20
のアルキルの任意の−CH2−は、−O−(ただし連続せず)、−CH=CH−または
−C≡C−で置き換えられてもよく、
A6はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンであり、
A7は単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり、
環Uは1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり、
hは0または1である。
式(XIV)中、
R10は炭素数6〜22のアルキルであり、
R11は−Hまたは炭素数1〜22のアルキルであり、
A6はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンである。]
[12]〜[25]のいずれか1に記載の液晶配向剤を塗布し、加熱することによって形成される液晶配向膜。
[26]に記載の液晶配向膜を有する液晶表示素子。
VA方式の液晶表示素子を提供することができる。
発明のポリマーは、酸成分と特定のアミン成分とを用い、これらを反応させて得られる
ポリアミック酸またはその誘導体である。
本発明のジアミンは、下記一般式(I)で表される側鎖構造を有するジアミン(ただし下記式(I')で表されるジアミンを除く)である。本発明のジアミンを用いることにより、特に電圧保持率および残留DCの問題が改善された液晶表示素子用の液晶配向剤を得ることができる。
A1は、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CONH−、−(CH2)mであり、mは0〜6の整数であり、
R1は、下記式(II−A)または下記式(II−B)で表される基である。]
A2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
R2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−Fまたは−CH3であり、
環Sは1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイルまたはアントラセン−9,10−ジイルであり、
R4は−OH、−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のフッ素置換アルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、−CN、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3であることが好ましく、特に好ましくは−F、炭素数1〜30のアルキル 、炭素数1〜30のフッ素置換アルキル、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3であり、
aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
c、dおよびeはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、eが2または3であるとき複数の環Sは同一の基であっても異なる基であってもよく、
fおよびgはそれぞれ独立して0〜2の整数を表し、かつ
c+d+e≧1である。]
[式(II−B)において、
A2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
R2は、−H、−Fまたは−CH3であり、
R5はそれぞれ独立して、−Hまたは−CH3であり、
R6は、−Hまたは炭素数1〜20のアルキルまたはアルケニルであり、
aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
cおよびdはそれぞれ独立して0〜3の整数であり、eは0〜2の整数であり、
環Tはシクロヘキサンまたはシクロヘキセンである。]
[式(I')中、R 26 は水素原子であり、
5個のR 27 は、それぞれ独立に、水素原子;ハロゲン原子;または酸素原子、窒素原子、イオウ原子もしくはケイ素原子を含む連結基を有していてもよい置換もしくは非置換の炭素原子数1〜30の1価の炭化水素基;または1価の極性基を表し、R 27 の少なくとも一つはフッ素原子を含む置換基であるか、又は
5個のR 27 の一つは炭素数1〜30のアルコキシを表し、残りは水素原子を表す。]
しく、炭素数3〜20のアルキルまたは炭素数3〜20のアルコキシがさらに好ましい
。R11は−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、−O
H、−CN、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3が好ましく、炭素数3〜2 0のアルキルまたは炭素数3〜20のアルコキシがさらに好ましい。
本発明の液晶配向剤に含まれるポリマーのうち、少なくとも1種は、アミン成分として前記一般式(I)で表される側鎖構造を有するジアミンと酸成分としてテトラカルボン酸二無水物とを用い、それらを反応させて得られるポリアミック酸またはポリアミック酸の誘導体である。
本発明の酸成分は1種または2種以上のテトラカルボン酸二無水物からなるが、テトラカルボン酸二無水物の一部はジカルボン酸に置換されていてもよい。ここで全酸成分に対するジカルボン酸の比率は、分子量が下がりすぎないために、10モル%以下にすることが好ましい。
本発明のアミン成分は1種または2種以上のジアミンからなるが、ジアミンの一部はモノアミンに置換されていてもよい。ここで全アミン成分に対するモノアミンの比率は、分子量が下がり過ぎないために、10モル%以下にすることが好ましい。
ここで本発明のポリマーはポリアミック酸のほかに、ポリアミック酸の誘導体として、1)ポリアミック酸の全てのアミノ基とカルボン酸とが脱水閉環反応したポリイミド、2)部分的に脱水閉環反応した部分ポリイミド、3)ポリアミック酸のカルボン酸がエステルに変換されたポリアミド、4)酸成分に含まれる酸二無水物の一部を有機ジカルボン酸に置き換えて反応させて得られたポリアミック酸−ポリアミド共重合体、さらに5)該ポリアミック酸−ポリアミド共重合体の一部または全部を脱水閉環反応させたポリアミドイ
ミドを含む。
本発明のアミン成分は前記一般式(III)〜(IX)で表されるジアミンを1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。本発明の全アミン成分における前記一般式(III)〜(IX)で表されるジアミンのモル比は、選択された前記一般式(III)〜(IX)で表されるジアミンの構造と、所望する電圧保持率および残留DC低減効果に応じて調整すればよく、1〜95%であることが好ましく、5〜80%であることがより好ましい。
なお、本発明のアミン成分における側鎖構造を有するジアミン(前記一般式(I)で表されるジアミン、およびその他の側鎖構造を有するジアミン)のモル比は、選択された側鎖構造を有するジアミンの構造と、所望するプレチルト角に応じて調整すればよく、1〜100%であることが好ましく、5〜80%であることがより好ましい。
本明細書において、側鎖構造を有するジアミンとは2つのアミノ基を結ぶ鎖を主鎖としたときに側鎖を有するジアミンを意味する。すなわち、側鎖構造を有するジアミンは、テトラカルボン酸二無水物と反応することで、高分子主鎖に対して側鎖基を有するポリアミック酸またはポリイミド(分岐ポリアミック酸または分岐ポリイミド)を提供することが
できる。このような高分子主鎖に対して側鎖基を有するポリアミック酸またはポリイミドを含有する液晶配向剤から形成される液晶配向膜は、液晶表示素子におけるプレチルト角を大きくすることができる。このことは、例えば、前記特許文献1(特開平11−193345)に記載されている。
1)置換基を有していてもよいフェニル、置換基を有していてもよいシクロヘキシルフェニレン、置換基を有していてもよいビス(シクロヘキシル)フェニレン、または炭素数3以上のアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
2)置換基を有していてもよいフェニルオキシ、置換基を有していてもよいシクロヘキシルオキシ、置換基を有していてもよいビス(シクロヘキシル)オキシ、置換基を有していてもよいフェニルシクロヘキシルオキシ、置換基を有していてもよいシクロヘキシルフェニルオキシ、または炭素数3以上のアルキルオキシ、アルケニルオキシまたはアルキニルオキシ、
3)フェニルカルボニル、または炭素数3以上のアルキルカルボニル、アルケニルカルボニルまたはアルキニルカルボニル、
4)フェニルカルボニルオキシ、または炭素数3以上のアルキルカルボニルオキシ、アルケニルカルボニルオキシまたはアルキニルカルボニルオキシ、
5)置換基を有していてもよいフェニルオキシカルボニル、置換基を有していてもよいシクロヘキシルオキシカルボニル、置換基を有していてもよいビス(シクロヘキシル)オキシカルボニル、置換基を有していてもよいビス(シクロヘキシル)フェニルオキシカルボニル、置換基を有していてもよいシクロヘキシルビス(フェニル)オキシカルボニル、または炭素数3以上のアルキルオキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニルまたはアルキニルオキシカルボニル、
6)フェニルアミノカルボニル、または炭素数3以上のアルキルアミノカルボニル、アルケニルアミノカルボニルまたはアルキニルアミノカルボニル、
7)炭素数3以上の環状アルキレン、
8)置換基を有していてもよいシクロヘキシルアルキレン、置換基を有していてもよいフェニルアルキレン、置換基を有していてもよいビス(シクロヘキシル)アルキレン、置換基を有していてもよいシクロヘキシルフェニルアルキレン、置換基を有していてもよいビス(シクロヘキシル)フェニルアルキレン、置換基を有していてもよいフェニルアルキルオキシ、アルキルフェニルオキシカルボニル、またはアルキルビフェニリルオキシカルボニル、
9)アルキル、フッ素置換アルキル、またはアルコキシによって置換されたフェニルまたはシクロヘキシル、および、
10)2個以上のベンゼン環またはシクロヘキサン環が単結合し、または、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−若しくは炭素数1〜3のアルキレンを介して結合した、アルキル、フッ素置換アルキル、またはアルコキシによって置換された環集合基、あるいはステロイド骨格を有する基などが挙げられるが、これに限定されない。
ここで、「置換基」としては、アルキル、アルコキシ、またはアルコキシアルキル等を挙げることができる。
また、ビス(シクロヘキシル)、またはビス(フェニル)は、アルキレンによって中断されていてもよい。
なお、本明細書において、「アルキル」、「アルケニル」、「アルキニル」というときは、線状でもよいし、枝分かれ状でもよい。
一般式(X)で表されるジアミンとしては、例えば下記式(X−1)〜(X−48)で表されるジアミンが挙げられる。
また、R13は炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数1〜10のアルコキシが好ましく、炭素数3〜10のアルキルまたは炭素数3〜10のアルコキシがさらに好ましい。
ラに結合していることが好ましい。
一般式(XI)で表されるジアミンとしては、例えば下記式(XI−1)〜(XI−4)で表されるジアミンが挙げられる。
一般式(XII)で表されるジアミンとしては、例えば下記式(XII−1)〜(XII−8)で表されるジアミンが挙げられる。
一般式(XIII)で表されるジアミンとしては、例えば下記式(XIII−1)〜(XIII−9)で表されるジアミンが挙げられる。
一般式(XIV)で表されるジアミンとしては、例えば下記式(XIV−1)〜(XIV−3)で表されるジアミンが挙げられる。
VA型液晶表示素子に好適な大きなプレチルト角を付与するためには、側鎖構造を有するジアミンとして、一般式(I)で表されるジアミン、フェニレンジアミン構造と側鎖構造を共に有するジアミン、例えば前記式(X−1)〜(X−48)で表されるジアミンを特に好ましく用いることができる。
フェニレンジアミン構造を有するジアミンは、2つのアミノ基を結ぶ鎖を主鎖としたときに、例えば前記式(VII)〜(IX)で表されるジアミンと比べて主鎖構造部分の分子長が短くなる。その結果、該ジアミンとテトラカルボン酸二無水物を用い,それらを反応させて得られるポリマーにおいては、側鎖構造の空間的な密度(側鎖密度)を高くすることができるため、VA型液晶表示素子の液晶配向剤としてより好適に用いることができる。
さらに、フェニレンジアミン構造と側鎖構造を共に有するジアミンは、その他の側鎖構造を有するジアミン、前記一般式(III)〜(IX)で表されるジアミン、或いはフルオレン系ジアミン、シロキサン系ジアミン等と組み合わせて用いることができる。
OCB型液晶表示素子、TN型液晶表示素子、STN型液晶表示素子等の液晶表示素子に好適なプレチルト角を付与するためには、前記一般式(I)で表されるジアミン、一般式(X)〜(XIV)で表される側鎖構造を有するジアミンを好ましく用いることができる。さらに好ましくは、側鎖構造を有するジアミンを、前記一般式(I)で表されるジアミン、一般式(III)〜(IX)で表されるジアミン、或いはフルオレン系ジアミン、シロキサン系ジアミン等と組み合わせて用いることができる。本発明のアミン成分は、ジアミンの種類およびその組み合わせを適宜選択することにより、前記液晶表示素子に好適なプレチルト角を付与することができる。
なお、本発明のポリマーが液晶配向剤の成分として使用されるためには、溶剤に可溶な形態をとることが好ましい。本発明のポリマーを該可溶な形態とするために、酸成分に含まれるテトラカルボン酸二無水物を適宜に選択することが好ましい。
ここで、1)芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、例えば下記式(1)〜(13)で表される酸二無水物が具体例として挙げられる。下記の芳香族テトラカルボン酸二無水物のうち、より好ましくは式(1)、式(2)、式(5)、式(6)、式(7)で表される二無水物が挙げられ、最も好ましくは式(1)で表されるピロメリット酸二無水物が挙げられる。
下記のテトラカルボン酸二無水物のうち、より好ましくは式(14)〜(29)、式(60)で表される酸二無水物が挙げられ、特に好ましくは式(14)で表される1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物が挙げられる。また本発明のポリアミック酸を溶媒に可溶性のポリイミドとするには、式(19)、式(20)、式(27)〜(29)、式(60)で表される酸二無水物を用いることが好ましい。
側鎖構造を有するテトラカルボン酸二無水物は特に限定されるものではないが、下記式(63)、式(64)で表されるステロイド骨格を有するものが本発明において好ましく使用され得る。
ここで、ポリマーの重量平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により測定される。例えば、得られたポリマーをジメチルホルムアミド(DMF)でポリマー濃度が約1重量%になるように希釈し、クロマトパックC−R7A(島津製作所製)を用いて、DMFを展開溶媒としてゲル浸透クロマトグラフ分析(GPC)法により測定し、ポリスチレン換算することにより求める。さらに、ポリアミック酸やポリアクリル酸等のGPC測定を精度良く行うために、リン酸、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸やリチウムブロマイド、リチウムクロリド等の無機塩をDMF溶媒に溶解させた展開溶媒を調整することがある。
また、本発明のポリマーの分子量分布は多分散度で表すことができ、多分散度とは重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)の値であり、その値は2〜5であることが好ましい。ここで分子量分布は分子量測定と同様のGPC法により測定される。
次に、溶剤(例えばアミド系極性溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンやジメチルホルムアミドなど)およびテトラカルボン酸二無水物の1種または2種以上、さらに必要に応じてカルボン酸無水物を投入する。このときテトラカルボン酸二無水物の総仕込み量は、ジアミンの総モル数とほぼ等モル(モル比0.9〜1.1程度)とすることが好ましい。
攪拌下に温度0〜70℃で1〜48時間反応させることによりポリマーの溶液を得ることができる。また、加熱して反応温度を上げる(例えば、50〜80℃)ことにより、分子量の小さいポリマーを得ることもできる。
あるいは、得られたポリマー溶液から多量の貧溶媒(メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール系溶媒やグリコール系溶媒)を用いてポリアミック酸を析出させ、析出させたポリアミック酸を、トルエン、キシレン等の溶媒中で、前記と同様の脱水剤および脱水閉環触媒とともに、温度20〜150℃でイミド化反応させることもできる。
得られたポリイミドは、溶剤と分離して後述する溶剤に再溶解させて液晶配向剤として使用することもできるし、あるいは溶剤と分離することなく液晶配向剤として使用することもできる。
さらに、該ポリアミック酸−ポリアミド共重合体を化学的にイミド化することによって
ポリアミドイミドを製造することができる。
該ポリマーの1種は、酸成分A1と前記一般式(I)で表される側鎖構造を有するジアミンを含むアミン成分A2とを用い、それらを反応させて得られるポリマーA(以下、「ポリアミック酸A」ともいう)であり、
別の1種は、酸成分B1とアミン成分B2とを用い,それらを反応させて得られるポリマーB(以下、「ポリアミック酸B」ともいう)である。
そして、ポリアミック酸Aおよびポリアミック酸Bは、ポリアミック酸またはポリアミック酸の誘導体である。
本発明のアミン成分A2およびアミン成分B2は、1種または2種以上のジアミンからなるが、ジアミンの一部はモノアミンに置換されていてもよい。ここで全アミン成分に対するモノアミンの比率は、10モル%以下にすることが好ましい。
ここでポリアミック酸の誘導体とは、1)ポリアミック酸の全てのアミノ基とカルボキシル基とが脱水閉環反応したポリイミド、2)部分的に脱水閉環反応した部分ポリイミド、3)酸成分に含まれる酸二無水物の一部を有機ジカルボン酸に置き換えて反応させて得られたポリアミック酸−ポリアミド共重合体、さらに4)該ポリアミック酸−ポリアミド共重合体の一部または全部を脱水閉環反応させたポリアミドイミドを含む。
なお、本発明の組成物は、ポリアミック酸AおよびBだけを含有してもよく、ポリアミック酸AおよびB以外のポリマーをさらに含有していてもよい。
アミン成分A2は1種または2種以上のジアミンからなるが、前記一般式(III)〜(IX)で表されるジアミンをさらに含むことが好ましい。前記一般式(III)〜(IX)で表されるジアミンを用いたアミン成分から合成されるポリマーを含有する液晶配向剤を用いて形成される液晶配向膜は、それを用いた液晶表示素子に、良好な電圧保持率および顕著な残留DC低減効果を付与することができる。
また、アミン成分A2は必要に応じて任意の他のジアミンをさらに含んでいてもよい。ここで、他のジアミンとしては、前記一般式(X)〜(XIV)で表されるジアミン、或いはフルオレン系ジアミン、シロキサン系ジアミン等が挙げられる。
アミン成分A2における前記一般式(III)〜(IX)で表されるジアミンのモル比は、選択された前記一般式(III)〜(IX)で表されるジアミンの構造と、所望する
電圧保持率および残留DC低減効果に応じて調整すればよく、1〜95%であることが好ましく、5〜80%であることがより好ましい。
アミン成分B2は1種または2種以上のジアミンからなるが、少なくとも前記一般式(III)〜(XIV)で表されるジアミンを含む。また、アミン成分B2は必要に応じて任意の他のジアミンをさらに含んでいてもよい。ここで、他のジアミンとしては、フルオレン系ジアミン、シロキサン系ジアミン等が挙げられる。
アミン成分B2における一般式(III)〜(XIV)で表されるジアミンのモル比は、所望するプレチルト角に応じて調整すればよく、1〜100%であることが好ましく、5〜80%であることがより好ましい。
具体的には、ポリマーの原料であるアミン成分A2およびアミン成分B2について、含まれるジアミンの種類およびその組み合わせを適宜選択することにより、本発明の組成物を用いて形成される液晶配向膜に、さらに良好な電圧保持率および顕著な残留DC低減効果、および好適なプレチルト角を付与することができる。
本発明の液晶配向剤は、前述した本発明のポリマー、または前述したポリマーAおよびポリマーBの組成物、ならびに溶剤を含み、通常の液晶配向剤に含有される各種添加剤をさらに含んでいてもよい。
なお、本発明のポリマーAおよびポリマーBの組成物は、前述のポリマーAとポリマーBを混合させることにより調製される。混合されるポリマーAとポリマーBの重量比は、A/B=99/1〜50/50であることが好ましく、A/B=95/5〜80/20であることがより好ましい。電圧保持率、残留DC、および好適なプレチルト角を制御するためである。該重量比は、求められるプレチルト角に応じて適宜調整されればよく、ポリマーBの比率を上げればプレチルト角を大きくすることができる。
び残留DC低減の観点から、TNおよびOCBモードでは1〜80%であることが好ましく、5〜70%であることがより好ましい。同じくVAモードでは10〜100%であることが好ましく、20〜100%であることがより好ましい。
これらの溶媒を例示すれば以下のとおりである。
1)ポリアミック酸や可溶性ポリイミドに対し良溶媒である非プロトン性極性有機溶媒(以下、非プロトン性極性有機溶媒):例えば、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、N−メチルプロピオンアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、ジエチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンである。これらのうち、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンなどがさらに好ましく例示される。
例えば、有機溶媒に可溶性の高分子化合物を添加剤としてもよく、それらを添加することにより、形成される配向膜の電気特性や配向性を制御することができる。該高分子化合物の例としては、ポリアミド、ポリウレタン、ポリウレア、ポリエステル、ポリエポキサイド、ポリエステルポリオール、シリコン変性ポリウレタン、シリコン変性ポリエステルなどを挙げることができる。
前記シランカップリング剤の例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、パラアミノフェニルトリメトキシシラン、パラアミノフェニルトリエトキシシラン、メタアミノフェニルトリメトキシシラン、メタアミノフェニルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロピルアミン、N,N'−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミンなどを挙げることができる。
前記エポキシ化合物の例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,N,N',N'−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N',N'−テトラグリシジル−4,4'−ジアミノジフェニルメタンなどを挙げることができる。
前記イミド化触媒の例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン等の脂肪族アミン類;N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、メチル置換アニリン、ヒドロキシ置換アニリン等の芳香族アミン類;ピリジン、メチル置換ピリジン、ヒドロキシ置換ピリジン、キノリン、メチル置換キノリン、ヒドロキシ置換キノリン、イソキノリン、メチル置換イソキノリン、ヒドロキシ置換イソキノリン、イミダゾ−ル、メチル置換イミダゾ−ル、ヒドロキシ置換イミダゾ−ル等の環式アミン類等の触媒を添加することが好ましい。特に、N,N−ジメチルアニリン、o−, m−, p−ヒドロキシアニリン、o−, m−, p−ヒドロキシピリジン、イソキノリンなどを挙げることができる。
エポキシ化合物の添加量は、通常、ポリマーの総重量の0.1〜30%であり、1〜20%が好ましい。
イミド化触媒の添加量は、通常、ポリマーのカルボニル基に対して0.01〜5等量であり、0.05〜3等量が好ましい。
その他の添加剤の添加量は、通常、ポリマーの総重量の0〜30%であり、0.1〜10%が好ましい。
液晶配向剤の粘度は回転粘度測定法により測定され、例えば回転粘度計(東機産業製TVE−20L型)を用いて測定(測定温度:25℃)される。
本発明の液晶表示素子は、1)対向配置された一対の基板、2)前記一対の基板それぞれの対向している面に形成された液晶配向膜、および3)前記一対の基板間に挟持された液晶層を含む。
誘電率異方性が正である好ましい液晶組成物の例は、特許第3086228号公報、特許第2635435号公報、特表平5−501735号公報、特開平8−157828号公報、特開平8−231960号公報、特開平9−241644号公報(EP885272A1)、特開平9−302346号公報(EP806466A1)、特開平8−199168号公報(EP722998A1)、特開平9−235552号公報、特開平9−255956号公報、特開平9−241643号公報(EP885271A1)、特開平10−204016号公報(EP844229A1)、特開平10−204436号公報、特開平10−231482号公報、特開2000−087040公報、特開2001−48822公報などに開示されている。
例えば、薄膜トランジスタを使用したカラー表示のTFT型液晶素子においては、第1の透明基板上に薄膜トランジスタ、絶縁膜、保護膜、信号電極および画素電極などが形成されており、第2の透明基板上に画素領域以外の光を遮断するブラックマトリクス、カラーフィルター、平坦化膜および画素電極などを有しうる。
また、VA型液晶表示素子、特にMVA型液晶表示素子においては、第1の透明基板上にドメインと称される微小な突起物が形成されている。また、基板間のセルギャップの調
整用にスペーサーが形成されていてもよい。
ピロメリット酸二無水物{(1)}:PMDA
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物{(14)}:CBDA
4,4'−ジアミノジフェニルメタン{式(VII−1)}:DDM
4,4'−ジアミノジフェニルエタン{式(VII−7)}:DDET
1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−ペンチルジシクロヘキシルメタン{式(I−8)/R7=C5H11}:5HHDDM
1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−ドデシルシクロヘキシルメタン{式(I−1)/R7=C12H25}:12HDDM
1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−ヘキサデシルフェニルメタン{式(I−4)/R8=C16H33}:16PDDM
5−[4−(4−nペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル]フェニルメチル−1,3−ジアミノベンゼン{式(X−5)/R13=C5H11}:5ChCh
N−メチル−2−ピロリドン:NMP
ブチルセロソルブ(エチレングリコールモノブチルエーテル):BC
[ジアミンの合成]
(実施例1)
特開2002−121190に記載の方法に従い合成した4−(4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボキシアルデヒド10g(38mmol)、アニリン塩酸塩12g(92mmol)、アニリン11g(114mmol)の混合物を160℃で12時間攪拌した。冷却後、反応溶液を20%水酸化ナトリウム水溶液(300mL)にあけ、ジクロロメタン(300mL)で抽出した。有機層を純水(300mL)で2回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムを加え乾燥させた。硫酸マグネシウムをろ別後、溶媒を減圧留去した。カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1)で分離精製し、得られた粗結晶をエタノールから再結晶し、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−1−(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル))メタン(5HHDDM)を得た。収量4.0g、収率24%。
融点:182.6−185.8℃
1H−NMR:0.81−1.29(m、21H)、1.63−1.66(m、9H)、1.83−1.89(m、1H)、3.21(d、J=10.55、1H)、3.48(br.S、4H)、6.56−6.58(m、4H)、6.99−7.25(m、4H)
特開2002−121190に記載の方法に従い合成した4−ドデシルシクロヘキサンカルボキシアルデヒド34g(121mmol)を用い、上記合成例1と同様に反応および後処理を行った。カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で分離精製し、得られた粗結晶をエタノールから2回再結晶して1,1−ビス(4−アミノフェニル)−1−(4−ドデシルシクロヘキシル)メタン(12HDDM)を得た。収量7.8g、収率14%。
融点:104.6−107.3℃
1H−NMR:0.86−1.26(m、27H)、1.58−1.66(m、7H)、1.92(d、J=10.00、1H)、2.22(d、J=10.00、1H)、3.60(br.S、4H)、6.50−6.66(m、4H)、7.11−7.23(m、
4H)
特開2002−121190号公報に記載の方法に従い合成した4−(n−ヘキサデシル)ベンズアルデヒド28g(85mmol)を用い、上記合成例1と同様に反応および後処理を行った。カラムクロマトグラフィー(トルエン:メタノール=10:1)で分離精製し、得られた粗結晶をエタノールから2回再結晶してビス(4−アミノフェニル)−(4−(n-ヘキサデシル)フェニル)メタン(16PDDM)を得た。収量17g、収率41%。
融点;90.9−92.8℃
1H−NMR;0.88(t、3H、J=6.95)、1.25−1.30(m、28H)、2.55(t、2H、J=8.15)、3.56(br.s、4H)、5.30(s、1H)、6.60(d、4H、J=8.30)、6.89(d、4H、J=8.20)、6.94−7.26(m、4H)
[ポリアミック酸の合成]
(実施例4)
温度計、攪拌機、原料投入仕込み口および窒素ガス導入口を備えた100mlの四つ口フラスコに、12HDDMを0.666g、DDETを0.258gおよび脱水NMP15gを入れ、乾燥窒素気流下攪拌溶解した。次いでPMDA0.471gおよびCBDA0.106gを添加し、室温環境下で30時間反応させた。反応中に反応温度が上昇する場合は、反応温度を約70℃以下に抑えて反応させた。
得られた溶液に、BC8.5gを加えて、濃度が6重量%のポリマー溶液(PA1)を合成した。得られたPA1の粘度は19mPa・sであった。また、生成したポリマーの重量平均分子量は43,000であった。
ここで、ポリマーの重量平均分子量は、得られたポリマーを(リン酸/DMF=0.6/100:重量比)希釈液でポリマー濃度が約1重量%になるように希釈し、クロマトパックC−R7A(島津製作所製)を用いて、上記希釈液を展開剤としてGPC法により測定し、ポリスチレン換算することにより求めた。なお、カラムはGF−7HQ(昭和電工株式会社製)を使用し、カラム温度50℃、流速0.6ml/minの条件で測定した。
表1に示した割合にテトラカルボン酸二無水物、ジアミンおよび溶剤の組成を変更した以外は、実施例4に準拠してポリマー溶液(PA2、PA3、PA4、PA5、PA6)を合成した。実施例4を含めて、結果を表1にまとめた。また、合成したPA1、PA2、PA3およびPA4の各ポリマーを超純水中で再沈殿させ、それをろ過し、真空で加熱乾燥して得られたサンプルの赤外線吸収スペクトルをそれぞれ図1、図2、図3および図4にまとめた。
(1)TN型液晶表示素子の作製
液晶配向剤を、2枚のITO電極付きガラス基板にスピンナーにて塗布し、膜厚70nmの膜を形成した。塗膜後80℃にて約5分間加熱乾燥した後、220℃にて10分間加熱処理を行い、液晶配向膜を形成した。
配向膜が形成された一方のガラス基板を、株式会社飯沼ゲージ製作所製のラビング処理装置を用いて、ラビング布(毛足長1.9mm:レーヨン)の毛足押し込み量0.40mm、ステージ移動速度を60mm/sec、ローラー回転速度を1000rpmの条件で、ラビング処理した。もう一方のガラス基板は、他方のラビング方向と直交するようにラビング方向を90°変えて同様にラビング処理した。該基板を、超純水中で5分間超音波洗浄してからオーブン中120℃で30分間乾燥した。一方のガラス基板に7μmのギャップ材を散布した。
配向膜を形成した面を内側にしてラビング方向が直交するように対向配置させた後、エポキシ硬化剤でシールし、ギャップ7μmの90°ツイストセルを作製した。該セルに、前記液晶組成物A100重量部に対して光学活性物質であるコレステリックノナノエート5重量部を加えて均質にした組成物を注入し、注入口を光硬化剤で封止した。次いで、110℃で30分間加熱処理を行い、TN型液晶表示素子を作製した。
実施例4で合成した濃度6重量%のポリマー溶液(PA1)と合成例1で合成した濃度6重量%のポリマー溶液(PA5)とを重量比1/9で混合した。得られた混合物を、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤で4重量%に希釈して液晶配向剤とした。得られた液晶配向剤を用いて、上記の製造方法によりTN型液晶表示素子を作製した。
液晶配向剤を、2枚のITO電極付きガラス基板にスピンナーにて塗布し、膜厚70nmの膜を形成した。塗膜後80℃にて約5分間加熱乾燥した後、220℃にて40分間加熱処理を行い、液晶配向膜を形成した。
配向膜が形成されたガラス基板を超純水中で5分間超音波洗浄してからオーブン中120℃で30分間乾燥した。
一方のガラス基板に4μmのギャップ材を散布し、配向膜を形成した面を内側にしてラビング方向が逆平行になるように対向配置させた後、エポキシ硬化剤でシールし、ギャップ4μmのセルを作製した。該セルに下記する液晶組成物Bを注入し、注入口を光硬化剤で封止した。次いで、110℃で30分間加熱処理を行い、VA型液晶表示素子を作製した。
実施例5で合成した濃度6重量%のポリマー溶液(PA2)と合成例1で合成した濃度6重量%のポリマー溶液(PA5)とを重量比1/9で混合した。得られた混合液を、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤で、4重量%に希釈して液晶配向剤とした。該液晶配向剤を用いて、上記の製造方法によりVA型液晶表示素子を作製した。
実施例6で合成した濃度6重量%のポリマー溶液(PA3)と合成例1で合成した濃度6重量%のポリマー溶液(PA5)とを重量比1/9で混合した。得られた混合液を、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤で、4重量%に希釈して液晶配向剤とした。該液晶配向剤を用いて、上記の製造方法によりVA型液晶表示素子を作製した。
実施例7で合成した濃度6重量%のポリマー溶液(PA4)と合成例1で合成した濃度6重量%のポリマー溶液(PA5)とを重量比1/9で混合した。得られた混合液を、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤で、4重量%に希釈して液晶配向剤とした。該液晶配向剤を用いて、上記の製造方法によりVA型液晶表示素子を作製した。
合成例2で合成した濃度6重量%のポリマー溶液(PA6)と合成例1で合成した濃度6重量%のポリマー溶液(PA5)とを重量比1/9で混合した。得られた混合液を、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤で、4重量%に希釈して液晶配向剤とした。該液晶配向剤を用いて、上記の製造方法によりVA型液晶表示素子を作製した。
[試験例1〜5]
実施例8〜11および比較例1で作製した液晶表示素子について、電気特性およびプレチルト角の評価を行った。電気特性とは具体的には、1)電圧保持率、2)誘電吸収法による残留DCを測定した。各測定は以下のようにして行った。
東陽テクニカ製液晶物性評価装置6254型を用いて電圧保持率の測定を行った。測定条件は、ゲート幅60μs、周波数0.3Hz、波高±5Vであり、測定温度は60℃とした。この値が大きいほど電気特性は良好といえる。
東陽テクニカ製液晶物性評価装置6254型を用いて誘電吸収法による残留DCの測定を行った。測定条件は、セルに直流5Vを1時間印加後1秒ショートして30分間電位差を観察した。表には最大の残留DCと最小の残留DCを記載した。なお測定温度は60℃
である。この値が小さいほど電気特性が良好といえる。
試験例1については、中央精機製液晶特性評価装置OMS−CA3型で測定を行なった。試験例2、3および4(比較例1)については、クロスニコル下でサンプル回転角−透過率曲線を求めて透過率極小となるサンプル回転角の値より算出した。
一方、残留DCは試験例5(比較例1)に比べ顕著に抑制されていることがわかる。プレチルト角については、試験例1についてはTN型液晶表示素子、試験例2、試験例3、試験例4についてはVA型液晶表示素子にそれぞれ好適な値を示していることがわかる。また、試験例1のプレチルト角の値はOCB型液晶表示素子にも好適である。試験例4についてはVA型液晶表示素子としては電圧保持率は少し低いが、PA4と同じ側鎖を持つPA6を合成し同様の試験を行った結果(試験例5)、PA4を使用した方が電圧保持率が高く、残留DCも顕著に抑制されていることがわかった。したがって、同じ側鎖を使用するのであれば本発明の式(I)の構造を導入することにより電圧保持率と残留DCを改善できる事を示している。
Claims (16)
- 下記一般式(I)で表される側鎖構造を有するジアミン(ただし下記式(I')で表されるジアミンを除く)を用いて得られるポリマーを含有することを特徴とする液晶配向剤。
A1は、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CONH−または−(CH2)m−であり、mは1〜6の整数であり、
R1は、下記式(II−A)で表される基、または下記式(II−B)で表される基である。]
[式(II−A)において、
A2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
R2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−Fまたは−CH3であり、
環Sは1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイルまたはアントラセン−9,10−ジイルであり、
R4は−OH、−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のフッ素置換アルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、−CN、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3であり、
aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
c、dおよびeはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、eが2または3であるとき複数の環Sは同一の基であっても異なる基であってもよく、
fおよびgはそれぞれ独立して0〜2の整数を表し、かつ
c+d+e≧1である。]
[式(II−B)において、
A2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、− CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
R2は、−H、−Fまたは−CH3であり、
R5はそれぞれ独立して、−Hまたは−CH3であり、
R6は、−H、炭素数1〜20のアルキルまたは炭素数2〜20のアルケニルであり、
aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
cおよびdはそれぞれ独立して0〜3の整数を表わし、eは0〜2の整数であり、
環Tはシクロヘキサンまたはシクロヘキセンである。]
[式(I')中、R26は水素原子であり、
5個のR27は、それぞれ独立に、水素原子;ハロゲン原子;または酸素原子、窒素原子
、イオウ原子もしくはケイ素原子を含む連結基を有していてもよい置換もしくは非置換の炭素原子数1〜30の1価の炭化水素基;または1価の極性基を表し、R27の少なくとも一つはフッ素原子を含む置換基であるか、又は
5個のR27の一つは炭素数1〜30のアルコキシを表し、残りは水素原子を表す。] - 前記一般式(I)で表わされる側鎖構造を有するジアミンにおいて、A1が単結合であり、R1が下記式(II−A)で表される基である、請求項1に記載の液晶配向剤。
A2、A3、R2、R3、R4、環S、a、b、c、d、e、fおよびgは前記のとおりである。] - 前記一般式(I)で表わされる側鎖構造を有するジアミンの前記式(II−A)において、A2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、または炭素数1〜12のアルキレンであり、
環Sは1,4−フェニレン、または1,4−シクロヘキシレンであり、
R4は−OH、−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、−CN、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3であり、
aおよびbはそれぞれ独立して0または1を表し、
c、dおよびeはそれぞれ独立して0または1を表し、
fおよびgは0であり、かつ、
c+d+e≧1である、請求項2に記載の液晶配向剤。 - 前記一般式(I)で表わされる側鎖構造を有するジアミンが下記式(I−1)、(I−8)または(I−4)で表わされるジアミンであることを特徴とする請求項3に記載の液晶配向剤。
- 前記ポリマーが、酸成分としてテトラカルボン酸二無水物を用いて得られるポリマーであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の液晶配向剤。
- 前記テトラカルボン酸二無水物は、芳香族テトラカルボン酸二無水物および脂肪族テト
ラカルボン酸二無水物若しくは脂環式テトラカルボン酸二無水物のうち、いずれか一方または両方を含むことを特徴とする請求項5に記載の液晶配向剤。 - 前記芳香族テトラカルボン酸二無水物が下記構造式(1)、(2)、(5)、(6)および(7)から構成される群から選択される1種以上であり、前記脂肪族テトラカルボン酸二無水物若しくは脂環式テトラカルボン酸二無水物が下記構造式(14)〜(29)および(60)から構成される群から選択される1種以上であることを特徴とする、請求項6に記載の液晶配向剤。
- 前記芳香族テトラカルボン酸二無水物が前記構造式(1)で表わされる化合物であり、前記脂肪族テトラカルボン酸二無水物若しくは脂環式テトラカルボン酸二無水物が、前記構造式(14)で表わされる化合物であることを特徴とする請求項7に記載の液晶配向剤。
- 前記ポリマーが、下記一般式(III)〜(XIV)で表されるジアミンから構成される群から選択される1種以上をさらに用いて得られるポリマーであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の液晶配向剤。
A4は、−(CH2)m−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
式(IV)〜(IX)中、
Xは、単結合、−O−、−S−、−S−S−、−SO2−、−CO−、−CONH−、−NHCO−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−(CH2)m−、−O−(CH2)m−O−、−S−(CH2)m−S−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
Yはそれぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−CO−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−または炭素数1〜3のアルキレンであり、
シクロヘキサン環またはベンゼン環に結合している水素は、−F、−CH3、−OH、−COOH、−SO3H、−PO3H2と置き換えられていてもよい。さらに、式(VI)中のベンゼン環に結合している水素はベンジルで置き換えられていてもよい。]
[式(X)中、
A1は、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CONH−または−(CH2)m−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
R1は、ステロイド骨格を有する基、下記式(II)で表される基、またはベンゼン環
に結合している2つのアミノ基の位置関係がパラのときは炭素数1〜30のアルキル、または該位置関係がメタのときは炭素数1〜30のアルキルまたはフェニルであり、
該アルキルにおいては、任意の−CH2−が−CF2−、−CHF−、−O−(ただし連続せず)、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられていてもよく、−CH3が−CH2F、−CHF2または−CF3で置き換えられていてもよく、
該フェニルの環形成炭素に結合している水素は、独立して−F、−CH3、−OCH3、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3と置き換えられていてもよい。]
[式(II)において、
A2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
R2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−Fまたは−CH3であり、
環Sは1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイルまたはアントラセン−9,10−ジイルであり、
R4は−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のフッ素置換アルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、−CN、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3であり、
aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
c、dおよびeはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、eが2または3であるとき複数の環Sは同一の基であっても異なる基であってもよく、
fおよびgはそれぞれ独立して0〜2の整数を表し、かつ
c+d+e≧1である。]
[式(XI)〜(XII)中、
R5はそれぞれ独立して、−Hまたは−CH3であり、
R6はそれぞれ独立して、−Hまたは炭素数1〜20のアルキルまたはアルケニルであり、
A5はそれぞれ独立して、単結合、−CO−または−CH2−であり、
R7およびR8はそれぞれ独立して、−H、炭素数1〜20のアルキルまたはフェニルである。]
[式(XIII)中、
R9は−Hまたは炭素数1〜20のアルキルであり、該アルキルのうち炭素数2〜20のアルキルの任意の−CH2−は、−O−(ただし連続せず)、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、
A6はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンであり、
A7は単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり、
環Uは1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり、
hは0または1である。
式(XIV)中、
R10は炭素数6〜22のアルキルであり、
R11は−Hまたは炭素数1〜22のアルキルであり、
A6はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンである。] - 前記ジアミンが、下記一般式(VI−1)〜(VI−5)、(VI−14)〜(VI−16)、式(VII−1)〜(VII−15)、式(VII−26)、式(VII−27)、式(VII−31)、式(VIII−1)、式(VIII−2)、式(VIII−6)および式(IX−1)〜(IX−5)で表されるジアミンから構成される群から選択される1種以上であることを特徴とする請求項9に記載の液晶配向剤。
- 前記ジアミンが、前記一般式(VI−1)、(VI−2)、(VII−1)〜(VII−12)および(IX−2)で表されるジアミンから構成される群から選択される1種以上であることを特徴とする請求項10に記載の液晶配向剤。
- さらに、前記一般式(I)で表わされる側鎖構造を有するジアミン以外のジアミンを用いて得られる第2のポリマーを含有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の液晶配向剤。
- 前記第2のポリマーが、酸成分としてテトラカルボン酸二無水物を用いて得られることを特徴とする請求項12に記載の液晶配向剤。
- 前記一般式(I)で表わされる側鎖構造を有するジアミン以外のジアミンが、下記式(III)〜(XIV)で表わされるジアミンから構成される群から選択される1種以上のジアミンを含むことを特徴とする請求項12または13に記載の液晶配向剤。
[式(III)中、
A4は、−(CH2)m−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
式(IV)〜(IX)中、
Xは、単結合、−O−、−S−、−S−S−、−SO2−、−CO−、−CONH−、−NHCO−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−(CH2)m−、−O−(CH2)m−O−、−S−(CH2)m−S−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
Yはそれぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−CO−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−または炭素数1〜3のアルキレンであり、
シクロヘキサン環またはベンゼン環に結合している水素は、−F、−CH3、−OH、−COOH、−SO3H、−PO3H2と置き換えられていてもよい。さらに、式(VI)中のベンゼン環に結合している水素はベンジルで置き換えられていてもよい。]
[式(X)中、
A1は、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CONH−または−(CH2)m−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
R1は、ステロイド骨格を有する基、下記式(II)で表される基、またはベンゼン環に結合している2つのアミノ基の位置関係がパラのときは炭素数1〜30のアルキル、または該位置関係がメタのときは炭素数1〜30のアルキルまたはフェニルであり、
該アルキルにおいては、任意の−CH2−が−CF2−、−CHF−、−O−(ただし連続せず)、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられていてもよく、−CH3が−CH2F、−CHF2または−CF3で置き換えられていてもよく、
該フェニルの環形成炭素に結合している水素は、独立して−F、−CH3、−OCH3、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3と置き換えられていてもよい。]
[式(II)において、
A2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
R2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−Fまたは−CH3であり、
環Sは1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイルまたはアントラセン−9,10−ジイルであり、
R4は−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のフッ素置換アルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、−CN、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3であり、
aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
c、dおよびeはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、eが2または3であるとき複数の環Sは同一の基であっても異なる基であってもよく、
fおよびgはそれぞれ独立して0〜2の整数を表し、かつ、
c+d+e≧1である。]
[式(XI)〜(XII)中、
R5はそれぞれ独立して、−Hまたは−CH3であり、
R6はそれぞれ独立して、−Hまたは炭素数1〜20のアルキルまたはアルケニルであり、
A5はそれぞれ独立して、単結合、−CO−または−CH2−であり、
R7およびR8はそれぞれ独立して、−H、炭素数1〜20のアルキルまたはフェニルである。]
[式(XIII)中、
R9は−Hまたは炭素数1〜20のアルキルであり、該アルキルのうち炭素数2〜20のアルキルの任意の−CH2−は、−O−(ただし連続せず)、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、
A6はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンであり、
A7は単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり、
環Uは1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり、
hは0または1である。
式(XIV)中、
R10は炭素数6〜22のアルキルであり、
R11は−Hまたは炭素数1〜22のアルキルであり、
A6はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンである。] - 請求項1〜14のいずれか一項に記載の液晶配向剤を塗布し、加熱することによって形成される液晶配向膜。
- 請求項15に記載の液晶配向膜を有する液晶表示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007156758A JP5061742B2 (ja) | 2006-08-04 | 2007-06-13 | ジアミン、液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006213119 | 2006-08-04 | ||
JP2006213119 | 2006-08-04 | ||
JP2007156758A JP5061742B2 (ja) | 2006-08-04 | 2007-06-13 | ジアミン、液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008058948A JP2008058948A (ja) | 2008-03-13 |
JP2008058948A5 JP2008058948A5 (ja) | 2010-04-02 |
JP5061742B2 true JP5061742B2 (ja) | 2012-10-31 |
Family
ID=39241677
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007156758A Expired - Fee Related JP5061742B2 (ja) | 2006-08-04 | 2007-06-13 | ジアミン、液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5061742B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011002591A (ja) * | 2009-06-18 | 2011-01-06 | Jsr Corp | 液晶配向剤および液晶表示素子 |
CN102276835B (zh) * | 2010-05-12 | 2013-05-01 | 奇美实业股份有限公司 | 用于液晶配向剂的经处理聚合物、其制法及其用途 |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3204570B2 (ja) * | 1993-07-09 | 2001-09-04 | 山本化成株式会社 | ジスアゾ化合物及びこの化合物を含有するインキ組成物 |
JP3658798B2 (ja) * | 1995-05-25 | 2005-06-08 | チッソ株式会社 | ジアミノ化合物およびその製造方法 |
JP3978754B2 (ja) * | 1997-12-29 | 2007-09-19 | チッソ株式会社 | ポリアミド酸組成物、液晶配向膜、及び液晶表示素子 |
JP3978755B2 (ja) * | 1997-12-29 | 2007-09-19 | チッソ株式会社 | ポリアミド酸組成物、液晶配向膜、および液晶表示素子 |
JP4591803B2 (ja) * | 1999-04-09 | 2010-12-01 | チッソ株式会社 | ワニス組成物および液晶表示素子 |
WO2001000733A1 (fr) * | 1999-06-25 | 2001-01-04 | Chisso Corporation | Composition de vernis et élément d'afficheur à cristaux liquides |
JP4232284B2 (ja) * | 1999-08-24 | 2009-03-04 | チッソ株式会社 | ポリアミド化合物、およびこれを含む液晶配向剤 |
JP2001115019A (ja) * | 1999-10-19 | 2001-04-24 | Nippon Mitsubishi Oil Corp | ポリイミド前駆体水系溶媒溶液および液晶配向膜 |
JP5298398B2 (ja) * | 2000-07-07 | 2013-09-25 | 日産化学工業株式会社 | 液晶配向処理剤およびこれを用いた液晶表示素子 |
JP2002162630A (ja) * | 2000-11-29 | 2002-06-07 | Chisso Corp | ジアミン化合物およびこれを用いた高分子材料、該高分子材料を用いた液晶配向膜、および該配向膜を具備した液晶表示素子 |
JP3991986B2 (ja) * | 2001-06-12 | 2007-10-17 | 日産化学工業株式会社 | 液晶配向処理剤及びそれを用いた液晶表示素子 |
JP4788898B2 (ja) * | 2006-03-02 | 2011-10-05 | Jsr株式会社 | 液晶配向剤および液晶表示素子 |
-
2007
- 2007-06-13 JP JP2007156758A patent/JP5061742B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008058948A (ja) | 2008-03-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI406838B (zh) | 二胺、液晶配向劑、液晶配向膜和液晶顯示裝置 | |
JP5062109B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 | |
JP5387428B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 | |
JP5055727B2 (ja) | 液晶配向剤及び液晶表示素子 | |
JP5304174B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 | |
JP5293943B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 | |
JP5045241B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子 | |
JP5194342B2 (ja) | 垂直配向液晶表示素子用の液晶配向剤及び垂直配向液晶表示素子 | |
JP2011209505A (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 | |
KR20100138787A (ko) | 액정 배향제, 액정 배향막 및 액정 표시 소자 | |
JP4992436B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子 | |
KR20110124124A (ko) | 디아민, 액정 배향제 및 액정 표시 소자 | |
JP5245329B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 | |
JP4561607B2 (ja) | 液晶配向剤及び液晶表示素子 | |
JP4894237B2 (ja) | 液晶配向剤及び液晶表示素子 | |
JP4867222B2 (ja) | フェニレンジアミン、配向膜および液晶表示素子 | |
JP5446925B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 | |
KR20080025316A (ko) | 액정 배향제, 액정 배향막 및 액정 표시 소자 | |
JP5061742B2 (ja) | ジアミン、液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 | |
JP5034411B2 (ja) | テトラカルボン酸二無水物、液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP5403016B2 (ja) | 液晶配向剤及び液晶表示素子 | |
KR101186902B1 (ko) | 액정 배향제, 액정 배향막 및 액정 표시 소자 | |
JP5013069B2 (ja) | ジアミン、配向膜および液晶表示素子 | |
JP5673869B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100217 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100303 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20110331 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110426 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111116 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120124 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120227 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120710 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120723 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5061742 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150817 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |