JP5059650B2 - 多糖類からの単糖またはオリゴ糖の製造方法 - Google Patents

多糖類からの単糖またはオリゴ糖の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、多糖類からの単糖またはオリゴ糖の製造方法に関し、詳しくは水熱反応により多糖類を加水分解し、単糖またはオリゴ糖を製造する方法に関する。
近年、石油埋蔵量の減少や、人口の多い発展途上国の経済規模の拡大による石油消費量の増大などから、石油に替わる新たなエネルギー資源の開発が求められている。特に再生利用可能という利点からバイオマス資源への注目が集まっており、バイオマス資源のエネルギーへの変換技術の研究・開発が世界中で盛んに行われている。現在のところ、種々のバイオマス資源のうち、でんぷん等の食物資源が主に利用されており、食料との競合あるいはバイオマス資源の原料となる作物への転作による穀物価格の高騰といった食糧問題を引き起こしつつある。
バイオマス資源のうち、自然界に多量に存在するセルロースを有効に糖化(低重合度化)できれば、それらを原料としてエネルギー物質あるいは飼料等に変換することにより、多種多様の植物資源をエネルギーや飼料として利用することができる。例えば、セルロースを糖化して得られた単糖は、エタノール発酵、乳酸発酵等の発酵原料となるため、バイオエタノール等のエネルギー資源への変換が可能である。また、単糖および低重合度オリゴ糖は家畜飼料としても利用できる。さらに、単糖やオリゴ糖を出発物質とした、種々の化学原料から燃料物質への変換を図ることも可能である。
現在、セルロースを含む廃棄物あるいは有効に利用されていないセルロースを含む未利用物質は多岐にわたる。例えば、木材,竹,草本類,シダ類等の林産資源、米,麦,とうもろこし,芋等の穀物の茎,葉,殻等、りんご,みかん等の果実類の果皮、きのこ類等の農業廃棄物、海草等の水産資源、残飯,やさいくず等の加工残渣等の食品廃棄物などには、多量のセルロースが含まれている。また、湖沼の富栄養化によって繁殖した藻類や水草、植物性プランクトン等の廃棄物中にもセルロースは多く存在する。また、現代社会では、雑誌、新聞紙、OA用紙や書籍、梱包紙等の紙類の廃棄物も多量に排出している。建築廃材の排出量も多い。このようにセルロースを含む廃棄物や未利用物質が数多く存在しており、これらに含まれるセルロースを効率よく単糖・オリゴ糖に糖化することができれば、食料との競合問題を起こすことなくエネルギー資源を確保することができると考えられる。
一般に、セルロースはでんぷん等の多糖類と違い繊維長が長く結晶化度が高いため、糖化には、でんぷん等の食品多糖類と比べて高い反応温度あるいは高い酸性度等の反応条件が必要とされる。その一方、分解生成物の単糖、低重合度オリゴ糖は非結晶、可溶化しているために、前記の厳しい反応条件では、分解生成物が容易に変性または二次分解してしまうという問題が生じる。二次分解物のうち特に5−HMF(5−ヒドロキシメチルフルフラール)は発酵を阻害する原因となる。したがって、加水分解した溶液をそのまま発酵原料等として用いることを考慮すると、できるだけ副生成物の生成を少なくして単糖類の収率を高くすることが望まれている。
従来のセルロース糖化方法としては、糖化の媒体として、(1)比較的低温(常温〜100℃程度)条件下での塩酸、硫酸等の無機酸、(2)酵素、(3)亜臨界または超臨界水(例えば非特許文献1)、(4)高温高圧条件下での希薄濃度の無機酸(例えば、非特許文献2)、(5)高濃度のギ酸および塩酸(例えば、非特許文献3)、等を用いた加水分解が知られている。
しかしながら、上述した従来の方法には、以下のような問題点があった。
(1)の酸加水分解法は、塩酸、硫酸等の酸を用いて分解する方法である。この方法では、常温付近あるいは若干加温することにより常圧で操作することができるが、処理時間が比較的長く、処理後に酸の除去または中和、脱塩操作が必要である。
(2)の酵素加水分解法は、酵素を用いるためコストがかかり、pHの調整が必要であり、処理時間も長くなる。また、セルロースは結晶化度が高いので、酵素と結晶化部分との接触は結晶表面のみで起こるため、でんぷん等の結晶化度の低い多糖類と比べると著しく長い処理時間を必要とする。
(3)の亜臨界もしくは超臨界水による加水分解法は、水の臨界温度(374℃)より高い状態の超臨界水または臨界温度よりわずかに低い亜臨界水中で高速加水分解を行う方法である。しかし、この方法はまだ実験・研究段階で実用化されておらず、現段階では粉末試料についてしか報告がない。また、非常に短い反応時間(秒あるいはミリ秒のオーダー)であるが、厳しい反応条件のため、反応の制御あるいは生成した単糖、低重合度オリゴ糖の二次分解を抑制するのが難しい。特に、天然セルロースはさまざまな大きさの繊維長、重合度、結晶化度、形状のものが混在しているので、生成物のさらなる分解反応を抑制するのは困難である。
(4)の酸加水分解方法は、無機の強酸である塩酸や硫酸を、高温高圧条件下で希薄な濃度で添加した加水分解方法である。この方法では、反応系の水素イオン濃度は低くなっているが、副反応の抑制に十分な効果を与えているとは言い難い。
これら(1)〜(4)の方法では、試料として粉末セルロース(重合度の低い、結晶化セルロース)を用いている場合が多く、繊維状で、大きな重合度を有し、結晶化度の高いコットンセルロースを扱ったものは少ない。粉末セルロースは重合度が低く、粒径が小さく、試料の供給等、繊維状のセルロースよりも分解反応を制御しやすい。しかしながら、天然に存在するセルロースではさまざまな大きさの繊維長、重合度、結晶化度、形状のものが混在しているので、天然に存在するセルロースの資源化には人為的に低重合度化した粉末セルロースでの結果がそのまま当てはまらない場合が多い。従って、実用化のためには結晶化度の高い繊維状セルロース試料についての実証が不可欠である。
(5)の加水分解法は、高濃度のギ酸および塩酸を用いて低い温度でコットンセルロースを糖化する方法である。この方法は、処理時間が長く、処理には高濃度のギ酸に加えて無機酸を必要とする。これは、低温(100℃以下)の条件下では、ギ酸だけでセルロースの結晶を壊すことができず、塩酸の添加が必要であると考えられる。また、この方法は、強酸である塩酸が分解生成物のさらなる分解を促進させるため、グルコース収率が低い。
M.Sasaki,Z.Fang,Y.Fukushima,T.Adschiri,K.Arai,"Dissolution and hydrolysis of cellulose in subcritical and supercritical water",Industrial and Engineering Chemistry Research,2000,Vol.39,No.8,p.2883-2890. W.S.L.Mok,M.J.Antal,Jr.,G.Varhegyi,"Productive and parasitic pathways in diluted acid-catalyzed hydrolysis of cellulose",Industrial and Engineering Chemistry Research,1992,Vol.31,No.1,p.94-100. Y.Sun,L.Lin,C.Pang,H.Deng,H.Peng,J.Li,B.He,S.Liu,"Hydrolysis of cotton fiber cellulose in formic acid",Energy & Fuels,2007,Vol.21,No.4,p.2386-2389.
本発明は、多糖類(特に結晶化度の高い繊維状のセルロース)を、副反応を抑えて、短い処理時間で効率よく加水分解して単糖またはオリゴ糖を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、セルロース等の多糖類の加水分解(糖化)について、鋭意検討を重ねた結果、弱酸性の有機酸が存在する熱水中で水熱反応を行い多糖類を加水分解することで、短い処理時間で効率よく、単糖またはオリゴ糖を製造できること見出した。本発明は、この知見に基づきなされるに至ったものである。
すなわち、本発明は、
(1)弱酸性の有機酸を含有させた、圧力0.2〜100MPa、温度120〜300℃の熱水中で、水熱反応により多糖類を加水分解することを特徴とする単糖またはオリゴ糖の製造方法、
(2)前記多糖類が、セルロースであることを特徴とする(1)項に記載の単糖またはオリゴ糖の製造方法、
(3)前記有機酸の25℃におけるpKaが、1〜6であることを特徴とする(1)または(2)項に記載の単糖またはオリゴ糖の製造方法、
(4)前記有機酸が、カルボン酸化合物であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の単糖またはオリゴ糖の製造方法、
(5)前記有機酸の濃度が、0.001〜50質量%であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の単糖またはオリゴ糖の製造方法、
(6)前記有機酸が、ギ酸、酢酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グリコール酸、乳酸、ケイ皮酸、及びガラクツロン酸からなる群から選択される少なくとも1つの化合物であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載の単糖またはオリゴ糖の製造方法、
(7)前記ギ酸の濃度が、0.001〜20質量%であることを特徴とする(6)項に記載の単糖またはオリゴ糖の製造方法、および
(8)原料の前記多糖類として、セルロースを含む農業生産物、食品廃棄物、木材または紙類を用いることを特徴とする(1)〜(7)のいずれか1項に記載の単糖またはオリゴ糖の製造方法
を提供するものである。
本発明の方法によれば、セルロース等の多糖類を短い時間で加水分解することができ、効率よくグルコース等の単糖やオリゴ糖を得ることができる。しかも、比較的穏やかな条件下で反応を行うため、生成した単糖やオリゴ糖の二次分解を抑制することができ、その結果、高い収率で単糖やオリゴ糖を得ることができる。
さらに、本発明では弱酸性有機酸を用いるため、反応器の腐食を抑制することができる。また、無機酸を用いた加水分解方法と比べて、酸の分離除去が容易であり、操作負担および環境負担が低減され、しかも副反応が起こりにくい。
さらに、本発明の方法によれば、セルロースを含む農業生産物、農業廃棄物、食品廃棄物、木材などの材産資源と林産廃棄物または紙類から単糖類やオリゴ糖を短い時間で効率良く製造することができる。
さらに本発明によれば、セルロースを含む農業生産物、農業廃棄物、食品廃棄物、木材または紙類をグルコースまで低分子化することにより、エタノール醗酵、乳酸醗酵、メタン醗酵等の醗酵原料に転換でき、農業生産物、食品廃棄物、農業廃棄物、木材または紙類を資源化することができるという優れた効果を奏する。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、弱酸性の有機酸を含有させた、圧力0.2〜100MPa、温度120〜300℃の熱水中で、水熱反応により多糖類を加水分解することを特徴とする単糖またはオリゴ糖の製造方法である。
本発明において「多糖類」とは、加水分解によって単糖類を生ずる高分子化合物をいい、具体的には、でんぷん、寒天、グアーガム、セルロース、グルコマンナン及びキシラン等が挙げられる。中でも、本発明はセルロースについて適用するのが好ましい。
本明細書において、「粉末セルロース」とは、ほぼ一定重合度の結晶セルロースからなる、非繊維状の不定形な粒子形状をしたセルロースであって、重合度:DP=200〜260程度、結晶化度:xcr=70%程度のものをいう。また、「コットンセルロース」とは、繊維状のセルロースからなり、粉末セルロースより重合度および結晶化度が高く、重合度:DP=12000程度、結晶化度:xcr=80%程度のものをいう。本発明の方法によれば、重合度および結晶化度の高いコットンセルロースを効率よく加水分解できる。
本発明の方法においては、弱酸性有機酸の存在下で水熱反応を行う。弱酸を用いることで穏やかに反応を進行させることができ、加水分解により生成した単糖やオリゴ糖がさらに分解されるのを防ぎ、その結果、醗酵阻害物質となる5−HMF等の副反応物の生成が抑制される。また、弱酸であるため反応器の腐食が起こりにくいという利点もある。
本発明において、「有機酸」とは、酸性を示す有機化合物をいう。本発明の方法において使用される有機酸は、カルボン酸化合物であることが好ましい。本発明において、「カルボン酸化合物」とは、カルボキシル基を有する有機酸およびそれらの塩をいう。本発明で使用することができるカルボン酸化合物の具体例としては、カルボキシル基を分子内に一つ有するモノカルボン酸(例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸など)、カルボキシル基を2つ有するジカルボン酸(例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸など)、主鎖にヒドロキシル基を有し、かつカルボキシル基を有するヒドロキシカルボン酸(例えばグリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸など)、芳香環を有するカルボン酸(例えばケイ皮酸、安息香酸など)、糖骨格をもつカルボン酸であるウロン酸類(例えばガラクツロン酸など)等が挙げられる。
また、本発明において、「弱酸」とは、25℃における酸解離定数pKaが1〜6のものをいう。具体例としては、ギ酸(pKa=3.8)、シュウ酸(pKa=1.3)、コハク酸(pKa=2.2)、乳酸(pKa=3.9)、ケイ皮酸(pKa=3.9)等が挙げられる。
本発明で好ましく用いられる弱酸性の有機酸は、ギ酸、酢酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グリコール酸、乳酸、ケイ皮酸、及びガラクツロン酸からなる群から選択される少なくとも1つの化合物であり、中でもギ酸が特に好ましい。
加水分解時に含有させる有機酸の濃度は、特に限定されないが、高濃度の有機酸を使用した場合、副反応の抑制が十分でないことがある。また、装置の腐食を引き起こすこともある。そのため、本発明における有機酸の濃度としては、好ましくは0.001〜50質量%であり、より好ましくは0.005〜20質量%であり、さらに好ましくは0.01〜10質量%である。
本発明において、有機酸としてギ酸を使用する場合のギ酸濃度としては、好ましくは0.001〜50質量%であり、より好ましくは0.01〜20質量%であり、さらに好ましくは0.05〜10質量%である。
本発明では、糖化媒体として有機酸を使用しているため、糖化媒体として塩酸や硫酸等を用いた場合にくらべて、反応溶液からの酸の分離、除去等の処理が容易である。ギ酸、酢酸、プロピオン酸等の有機酸は沸点が低いため(ギ酸:101℃、酢酸:118℃、プロピオン酸:141℃)、蒸留・蒸発操作で気化し、可溶化液から分離することができる。また、減圧蒸留すれば、さらに低い温度で有機酸を反応液から分離することも可能である。特に、有機酸としてギ酸を用いた場合、無機酸の場合と同じく処理後の溶液を中和、脱塩処理してもよいが、沸点が101℃と水の沸点に近く、溶液を蒸留、蒸発操作によっても簡便に除去できる。また、ギ酸の分解物は一酸化炭素(CO)と水(HO)あるいは二酸化炭素(CO)と水素(H)であり、気体のため分離除去が容易であり、さらに本発明の反応温度条件下では、これらの分解物による副反応も比較的起こりにくい。
したがって、本発明では、反応後に行う酸処理操作の負担を低減でき、プロセスを簡略化することができ、コストやエネルギーを削減することができる。
本発明の方法では、熱水中で加水分解を行う。水は、水素イオンと水酸化物イオンとによる加水分解作用を持つが、高温高圧水では、これらのイオン量を示すイオン積が大きくなり加水分解作用が激しくなる。
本明細書において「熱水」とは、圧力が0.2〜100MPa、好ましくは0.5〜50MPa、より好ましくは1〜30MPaで、かつ、120℃以上、好ましくは140〜300℃、より好ましくは150〜300℃の条件の水をいう。本明細書において「超臨界水」とは、臨界点(375℃、22MPa)以上の条件の水をいい、「亜臨界水」とは、圧力が8.5〜22MPaで、かつ、300℃を超え375℃未満の条件の水をいう。したがって、本明細書では、熱水は、超臨界水または亜臨界水とは明確に区別される。多糖類の分解の場合、処理温度が高いほど、多糖類ならびに生成物の単糖及びオリゴ糖は変性しやすい。熱水中で加水分解を行う本発明では、超臨界水や亜臨界水よりも反応温度、圧力が低いため、多糖類などの変性が少ないという利点がある。
本発明において、水熱反応時の反応温度は120〜300℃が好ましく、140〜300℃がより好ましく、150〜300℃がさらに好ましい。特にセルロースについて処理を行う場合は、180〜300℃が好ましく、200〜300℃がさらに好ましい。
本発明において、水熱反応時の反応器内の圧力は、各反応温度における溶媒の飽和蒸気圧以上に保たれていればよい。反応器内の圧力が飽和蒸気圧以上に保たれていれば溶媒は液相となるので、安定した流速が得られるため、加水分解反応がスムーズに進行する。水熱反応時の好ましい圧力は0.2〜100MPaであり、より好ましくは0.5〜50MPaであり、さらに好ましくは1〜30MPaである。特にセルロースについて処理を行う場合は、0.2〜100MPaが好ましく、1〜30MPaがさらに好ましい。
セルロースはでんぷんと同じグルコースが重合した多糖類であるが、その化学構造が異なり、分子内に強固な水素結合を有している。そのため、結晶化し、でんぷんと比べて熱的に安定で、かつ酸又はアルカリに対して安定であり、セルロースの加水分解にはでんぷんの加水分解よりも厳しい反応条件が必要となる。このような結晶化しているセルロース試料を分解させるためには、分子内水素結合を壊して非結晶化、可溶化する必要がある。一旦、セルロースを非結晶化、可溶化すれば、容易に加水分解・糖化が可能となる。分子内水素結合を切断する方法の一つとして加熱することが挙げられる。処理温度を上昇させると、セルロース分子の熱運動は活発になり、水素結合の強さが相対的に弱くなり、その一部が切断される。なお、水等の溶媒が存在しない真空あるいは不活性ガス雰囲気下でもおよそ320℃以上でセルロースを分解させることができるが、このような熱分解反応では分解生成物の二次分解がさらに進行してしまい、単糖またはオリゴ糖を製造する方法としては適さない。また、強酸(無機酸)を添加して酸加水分解することにより、分子内の水素結合を切断し、さらにグルコシド結合を切断することができる。しかし、この方法でも、強酸により分解生成物の二次分解がさらに進行してしまい、単糖(グルコース)の収率が低い。
これらに対し、本発明の方法は、加熱によりセルロース内の一部の水素結合を切断し、あるいは結合を弱め、少量の弱酸添加により酸加水分解を行うものである。弱酸を用いることで、弱い酸性条件下で穏やかに加水分解反応が進行するため、分解物のさらなる二次分解を抑制することができる。
本発明によれば、多糖類を加水分解する場合、処理時間を適宜調節することにより、重合度が大きいポリマーからオリゴマーやモノマー(グルコース)までセルロースの重合度を調節することができる。具体的には、単糖としてのグルコースと、オリゴ糖としてセロビオース、セロトリオース、セロテトラオース、セロペンタオース、セロヘキサオース、セロヘプタオース、セロオクタオース等が生成し、単糖から重合度50程度のオリゴ糖まで生成する。全体の生成物中に単糖としてのグルコースを主として生成させるには反応条件を、熱水温度200〜300℃、反応時間2〜120分とするのが好ましい。ただし、これらの反応条件は、用いる酸の濃度により異なる。なお、最適な反応条件は、熱水温度が高ければ反応時間は短くてもよく、熱水温度が低ければ反応時間は長くなると考えられる。
本発明ではオリゴ糖とは、好ましくは重合度30程度以下のもの、さらに好ましくは単糖を2〜6個ほど縮合重合したものをいう。
多糖類を加水分解する場合、グルコースなどの生成物は生成後反応器中に存在すると分解していき、発酵阻害の原因となる5−HMF(5−ヒドロキシメチルフルフラール)の生成原因となるが、本発明の方法によれば、上記のような比較的温和な条件下での熱水反応であるので生成物の二次分解を抑制することができる。
本発明において単糖とオリゴ糖との分離は、クロマトグラフィー(特にゲルろ過クロマトグラフィー)や、溶解度の差を利用した晶析あるいは膜分離などによって行うことができる。
本発明において、反応器は回分式であっても連続式であってもよいが、工業的観点から連続式反応器の方が好ましい。反応器の要件として、生成物のさらなる分解がおこらないよう副反応を抑制できる構造が好ましい。すなわち、生成した単糖、オリゴ糖が反応域から速やかに除去される、あるいは急速に冷却されるような機能を備えた反応器、または反応後、溶媒と試料と生成物とが速やかに分離できる構造を有した反応器が好ましい。連続式反応器を用いる場合は、試料を含んだ水及び有機酸を所定の流量比で連続的に反応器に供給し、反応を行う。
次に、セルロース含有農業生産物(農業廃棄物)や食品廃棄物、木材または紙類を原料としたグルコースの製造方法について説明する。
セルロース含有農業廃棄物や食品廃棄物、木材もしくは紙類を原料として上記の加水分解方法を行うことにより、グルコース及びそれらのオリゴ糖を製造することができる。
セルロース含有農業廃棄物の具体例としては、例えば、米や麦、とうもろこし、芋等の穀物の茎、葉、殻などや、りんご、みかん等の果実類の果皮、また、きのこ類等が挙げられる。
本発明を利用して、セルロース含有農業廃棄物や食品廃棄物、木材、または紙類を資源として利用することが可能となる。具体的には、得られたグルコースやそのオリゴ糖は、食品、医薬品原料等の分野で利用することができる。
また、セルロースを含む農業廃棄物や食品廃棄物、木材または紙類をグルコース及びそのオリゴ糖に変換し、醗酵原料へ変換することもできる。具体的には、エタノール醗酵、乳酸醗酵、メタン醗酵の原料を製造することができる。
エタノール醗酵の場合、エタノールを製造することができ、燃料として利用することができる。また、エタノールからエチレンを生産することができ、工業的に有用な各種化合物を製造することができる。
乳酸醗酵の場合、乳酸を製造することができ、生分解性プラスチックの原料として利用することができる。
メタン醗酵の場合、メタンを製造することができ、燃料として利用することができる。また、メタンからは水素を生産することができ、燃料電池の原料として利用することもできる。
次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例はいずれも半回分式反応器(容積3.5mL)を用いたものであるが、本手法の効果は反応器の種類や形状等に制限されない。また実施例はいずれも反応圧力10MPaであるが、必ずしも10MPaに限るものではない。
なお、実施例中のセルロース試料は脱脂綿(日本薬局方;重合度DP=12000;結晶化度xcr=80%)を用いた。
実施例1
(ギ酸水溶液と酢酸水溶液との対比)
半回分式反応器として管型反応器(内容積3.5mL)を用い、室温の反応器内に0.5gのセルロース試料をゆるやかに充填した。溶媒タンクから送液ポンプで、濃度が約0.1質量%の有機酸水溶液を流速15ml/分で反応器に連続的に供給するとともに、反応器を250℃に保たれてある溶融塩恒温槽(温度変動±1℃以下)に投入し水熱反応を開始させた。なお、反応器内に挿入してある熱電対を用いた反応器内温度の経時変化測定より、いずれの反応温度においても反応器内温度はおよそ30秒以内で設定温度に達していることを確認した。反応器内の圧力は流路出口に設定されている圧力調整弁により10MPa(圧力変動±0.1MPa以下)に保った。一定の時間間隔で、反応液を取り出し溶媒冷却装置で急冷して反応を停止させた後、背圧弁出口から反応液を採取し、液体クロマトグラフィーで糖化収率、単糖収率を測定した。
上記実験において、有機酸として濃度0.1質量%のギ酸水溶液または濃度0.13質量%の酢酸水溶液を用いた場合と、有機酸を添加せずに水のみを供給した場合における糖化収率、単糖(グルコース)収率を比較した。結果を図1および図2に示す。
なお、以下の実施例で糖化収率(質量%)および単糖収率(質量%)は、
糖化収率(質量%):
(単糖及びオリゴ糖(重合度DP=1〜9)中の炭素質量(g)/セルロースの炭素質量(g))×100
(ここで、糖化収率とは炭素重量基準での単糖から重合度DP=9までの単糖・オリゴ糖の積算合計収率を表す。)
単糖収率(質量%):
(グルコースの炭素質量(g)/セルロースの炭素質量(g))×100
の数式より求めた。
図1および図2から明らかなように、有機酸を全く添加しない場合は、60分反応後であっても糖化収率は20%程度、単糖収率は10%以下であったが、ギ酸または酢酸を添加した場合、糖化収率は50%以上、単糖収率は20%以上を示し、有機酸の添加により糖化収率および単糖収率が著しく高くなることがわかった。特に、酢酸を添加した場合よりも、ギ酸を添加した場合の単糖収率・糖化収率がともに高いことから、有機酸としてギ酸を使用することがセルロースの糖化にはより効果的であることがわかった。
実施例2
(温度の効果)
実施例1と同様に、反応器に0.5gのセルロース試料を充填し、濃度0.1質量%のギ酸水溶液を流速15ml/分で反応器に連続的に供給し水熱反応を行った。反応器内の圧力は10MPaに保った。反応器の温度は、230℃から270℃の範囲で20℃毎にそれぞれ設定した。一定時間間隔で反応液を採取し、各温度における糖化収率と単糖収率をそれぞれ測定した。結果をそれぞれ図3と図4に示す。
270℃で反応させた場合、反応開始から15分経過後の糖化収率はほぼ85%、単糖収率は40%に達しており、比較的短い反応時間で高い糖化収率が得られることがわかった。
また、上記の実験において、副生した5−HMF(ヒドロキシメチルフルフラール)の収率についても測定を行った。5−HMFは生成糖の更なる分解により生成すると考えられる。結果を図5に示す。
270℃で60分間反応後であっても5−HMF収率はほぼ1%程度であり、非常に生成量が抑制されていた。発酵阻害物質である5−HMFが低濃度に抑えられていることは、発酵処理の観点から非常に好ましいといえる。
さらに、上記実験で得られた反応液中に含まれる各重合度の糖の収率を比較した。結果を図6に示す。各重合度の糖の収率の比は温度によらず、ほぼ一定であり、いずれの温度でも穏やかに分解反応が進行していることが分かった。図3に示すように各試料の60分経過後の積算収率は温度に強く依存するが、反応液中の成分の割合は、各温度でほぼ一定で、生成糖のうち45%が単糖、20%が2糖で、重合度が増すごとに順次収率は低下していた。
実施例3
(ギ酸濃度の影響)
実施例1と同様の反応装置を用い、0.5gのセルロース試料を充填し、種々の濃度のギ酸水溶液を流速15ml/分で反応器に連続的に供給し、反応温度250℃で水熱反応を行った。反応器内の圧力は10MPaに保った。糖化収率と単糖収率の経時変化をそれぞれ図7と図8に示す。なお、ギ酸濃度0質量%は蒸留水を示す。
ギ酸濃度の上昇とともに、糖化収率および単糖収率は増加した。1質量%のギ酸濃度では反応時間20分で90%以上の糖化収率を得ることができ、単糖収率も60%に達した。1質量%より低濃度のギ酸でも、時間の増加とともに一律に反応は進行し、処理時間は長くなるものの、ギ酸を添加しない場合とくらべて高い糖化収率および単糖収率を得ることができた。
また、上記の実験において、5−HMF(ヒドロキシメチルフルフラール)の収率を測定した。結果を図9に示す。ギ酸濃度の上昇に伴って、5−HMF収率は増加したが、ギ酸濃度が1質量%の場合であっても、5−HMF収率は最大1.5質量%程度であった。1質量%のギ酸濃度において、20分経過後の糖化収率が90%、単糖収率が60%近くに達していた(図7および図8)ことから考えれば、この時点における5−HMF収率がわずか1%以下であるということは、生成した単糖・オリゴ糖のさらなる分解反応が著しく抑制されていることを示すものである。
さらに、上記実験で得られた反応液中における各重合度の糖の収率を比較した。結果を図10に示す。各重合度の糖の収率の比はギ酸濃度によらず、ほぼ一定であり、いずれの温度でも穏やかに分解反応が進行していることが分かった。反応液中の生成糖のうち、単糖が50%、2糖が20%を占め、糖の重合度が増すごとに順次収率は低下していた。
実施例4
(無機酸との比較)
実施例1と同様の反応装置を用い、0.5gのセルロース試料を充填し、種々の濃度の酸水溶液を流速15ml/分で反応器に連続的に供給し、反応温度250℃で水熱反応を行った。反応器内の圧力は10MPaに保った。酸水溶液がギ酸と強酸の無機酸である硫酸の場合について、各濃度における糖化収率とグルコース収率の経時変化を比較した。結果を図11および図12に示す。
0.01質量%(1mM)硫酸水溶液の場合、25分以降、溶液がオレンジ色に着色されているのが観察され、反応後40分での糖化収率は80%であった。ここで、オレンジ色への変色は、反応器の内壁が腐食していることを示すものである。また、40分経過後には、溶液中の積算全有機炭素量はほぼ100%となり、セルロース試料はほぼ100%可溶化されていることがわかった。一方、1質量%(217mM)ギ酸溶液の場合、60分経過しても溶液は無色透明で、糖化収率は95.4%を得た。さらに、グルコース収率についても、40分経過後の収率は、0.01質量%硫酸水溶液の場合では40%程度であるが、1質量%ギ酸水溶液の場合の収率は65%と高かった。すなわち、0.01質量%硫酸水溶液では、反応後40分でセルロース試料がほぼ完全に可溶化されているにもかかわらず、糖化収率および単糖収率が低くなっており、これは生成した単糖やオリゴ糖が副反応により二次分解されてしまうためと考えられる。
さらに、硫酸水溶液を用いた場合は、0.01質量%と低濃度であっても反応器の内部に腐食が見られたが、ギ酸水溶液の場合にはこのような腐食は見られず、ギ酸水溶液を用いることで反応器の腐食を抑制できることがわかった。
一般に、強酸である無機酸でも、希薄濃度とすれば弱い酸性度の溶液が得られるが、同じ濃度では強酸の方が酸性度が高いので、加水分解は速く進行する。本実施例の場合、硫酸は強酸のため、電離度は100%と考えられるので、濃度0.01質量%の硫酸でも40分でセルロースはほぼ完全に可溶化されていた。一方、ギ酸は弱酸のため、完全に電離しているわけではなく(ギ酸の飽和水溶液で、pK=3.8)グルコースを完全に可溶化するためには、硫酸より高い濃度が必要である。しかし、濃度が高くても弱酸であるので副反応が抑制され、その結果ほぼ100%の糖化が達成できていた。すなわち、低濃度の無機強酸よりも低濃度の有機酸を使用したほうが、より高い糖化収率および単糖収率を得られることがわかった。
実施例5
(マロン酸の場合)
実施例1と同様の反応装置を用い、0.5gのセルロース試料を充填し、0.226質量%(21.7mM)マロン酸水溶液を流速15ml/分で反応器に連続的に供給し、反応温度250℃で水熱反応を行った。反応器内の圧力は10MPaに保った。糖化収率とグルコース収率の経時変化を図13に示す。この結果、マロン酸もセルロースの糖化に有効であることが分かった。
セルロースの加水分解における、有機酸の添加と糖化収率との関係を示したグラフである(実施例1)。 セルロースの加水分解における、有機酸の添加と単糖(グルコース)収率との関係を示したグラフである(実施例1)。 セルロースの加水分解における、反応温度と糖化収率との関係を示したグラフである(実施例2)。 セルロースの加水分解における、反応温度と単糖(グルコース)収率との関係を示したグラフである(実施例2)。 セルロースの加水分解における、反応温度と5−HMF収率との関係を示したグラフである(実施例2)。 セルロースの加水分解における、反応温度と糖化収率に対する各重合度の糖収率との関係を示したグラフである(実施例2)。 セルロースの加水分解における、ギ酸濃度と糖化収率との関係を示したグラフである(実施例3)。 セルロースの加水分解における、ギ酸濃度と単糖(グルコース)収率との関係を示したグラフである(実施例3)。 セルロースの加水分解における、ギ酸濃度と5−HMF収率との関係を示したグラフである(実施例3)。 セルロースの加水分解における、ギ酸濃度と糖化収率に対する各重合度の糖収率との関係を示したグラフである(実施例3)。 セルロースの加水分解における、ギ酸濃度および硫酸濃度と糖化収率との関係を示したグラフである(実施例4)。 セルロースの加水分解における、ギ酸濃度および硫酸濃度と単糖(グルコース)収率との関係を示したグラフである(実施例4)。 マロン酸を用いたセルロースの加水分解における、糖化収率および単糖(グルコース)収率を示したグラフである(実施例5)。

Claims (8)

  1. 弱酸性の有機酸を含有させた、圧力0.2〜100MPa、温度120〜300℃の熱水中で、水熱反応により多糖類を加水分解する単糖またはオリゴ糖の製造方法であって、前記多糖類がコットンセルロースである、単糖またはオリゴ糖の製造方法
  2. 前記コットンセルロース繊維状のセルロースからなり、重合度が12000程度、結晶化度が80%程度である、請求項1記載の単糖またはオリゴ糖の製造方法。
  3. 前記有機酸の25℃におけるpKaが、1〜6であることを特徴とする請求項1または2に記載の単糖またはオリゴ糖の製造方法。
  4. 前記有機酸が、カルボン酸化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の単糖またはオリゴ糖の製造方法。
  5. 前記有機酸の濃度が、0.001〜50質量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の単糖またはオリゴ糖の製造方法。
  6. 前記有機酸が、ギ酸、酢酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グリコール酸、乳酸、ケイ皮酸、及びガラクツロン酸からなる群から選択される少なくとも1つの化合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の単糖またはオリゴ糖の製造方法。
  7. 前記ギ酸の濃度が、0.01〜20質量%であることを特徴とする請求項6に記載の単糖またはオリゴ糖の製造方法。
  8. 原料の前記多糖類として、コットンセルロースを含む農業生産物、食品廃棄物、木材または紙類を用いることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の単糖またはオリゴ糖の製造方法。
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