JP5059635B2 - プラズマディスプレイパネル及びそれを備えた画像表示装置 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル及びそれを備えた画像表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5059635B2
JP5059635B2 JP2008007876A JP2008007876A JP5059635B2 JP 5059635 B2 JP5059635 B2 JP 5059635B2 JP 2008007876 A JP2008007876 A JP 2008007876A JP 2008007876 A JP2008007876 A JP 2008007876A JP 5059635 B2 JP5059635 B2 JP 5059635B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge
electrode
cell
priming
gap
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008007876A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009170288A (ja
Inventor
典弘 植村
俊一郎 信木
雅一 佐川
希倫 何
敬三 鈴木
佳朗 三上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2008007876A priority Critical patent/JP5059635B2/ja
Priority to US12/344,672 priority patent/US20090184895A1/en
Publication of JP2009170288A publication Critical patent/JP2009170288A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5059635B2 publication Critical patent/JP5059635B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J11/00Gas-filled discharge tubes with alternating current induction of the discharge, e.g. alternating current plasma display panels [AC-PDP]; Gas-filled discharge tubes without any main electrode inside the vessel; Gas-filled discharge tubes with at least one main electrode outside the vessel
    • H01J11/20Constructional details
    • H01J11/22Electrodes, e.g. special shape, material or configuration
    • H01J11/24Sustain electrodes or scan electrodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J11/00Gas-filled discharge tubes with alternating current induction of the discharge, e.g. alternating current plasma display panels [AC-PDP]; Gas-filled discharge tubes without any main electrode inside the vessel; Gas-filled discharge tubes with at least one main electrode outside the vessel
    • H01J11/10AC-PDPs with at least one main electrode being out of contact with the plasma
    • H01J11/12AC-PDPs with at least one main electrode being out of contact with the plasma with main electrodes provided on both sides of the discharge space
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J11/00Gas-filled discharge tubes with alternating current induction of the discharge, e.g. alternating current plasma display panels [AC-PDP]; Gas-filled discharge tubes without any main electrode inside the vessel; Gas-filled discharge tubes with at least one main electrode outside the vessel
    • H01J11/20Constructional details
    • H01J11/22Electrodes, e.g. special shape, material or configuration
    • H01J11/32Disposition of the electrodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J11/00Gas-filled discharge tubes with alternating current induction of the discharge, e.g. alternating current plasma display panels [AC-PDP]; Gas-filled discharge tubes without any main electrode inside the vessel; Gas-filled discharge tubes with at least one main electrode outside the vessel
    • H01J11/20Constructional details
    • H01J11/34Vessels, containers or parts thereof, e.g. substrates
    • H01J11/36Spacers, barriers, ribs, partitions or the like

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Description

本発明はプラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel:以下、プラズマパネルまたはPDPとも称する)に関し、特に、アドレス放電遅れ及びその劣化を低減させ、高画質なPDPを実現できるプラズマパネル構造、および駆動装置を含めたプラズマディスプレイ装置に関する。
近年、大型かつ厚みの薄いカラー表示装置として、プラズマディスプレイ装置が期待されている。PDPには、その構造と駆動方法の違いからDC(直流)型とAC(交流)型に分類される。特に、表示放電を、同一基板上に設けられた電極間で発生させ、且つ交流駆動される、交流(AC)面内放電型PDPは、構造の単純さと高信頼性のため、もっとも実用化の進んでいる方式である。以下、従来技術のAC面内放電型PDPの実施形態を説明する。
図2は、一般的なAC面放電型PDPの構造の一部を示す分解斜視図の例である。図に示すPDPは、ガラス基板から成る前面基板21と背面基板28とを貼り合わせて一体化したものであり、赤(R)、緑(G)、青(B)の各蛍光体層32を背面基板28側に形成した反射型のPDPである。前面基板21は、背面基板28との対向面上に一定の距離を隔てて平行に形成される一対の維持放電電極(表示電極とも言う)を有する。この一対の維持放電電極は、透明な共通電極(以下、単に、X電極と称する。)(22-1、22-2……)と、透明な独立電極(以下、単に、Y電極または走査電極と称する。)(23-1、23-2……)で構成される。
また、X電極(22-1、22-2……)には、透明電極の導電性を補うための不透明のXバス電極(24-1、24-2……)、またY電極(23-1、23-2……)には、Yバス電極(25-1、25-2……)が、図2の矢印D2の方向(行方向)に延長して設けられる。また、X電極(22-1、22-2……)、Y電極(23-1、23-2……)、Xバス電極(24-1、24-2……)およびYバス電極(25-1、25-2……)は、AC駆動のために放電から絶縁されている。すなわちこれらの電極は、一般に低融点ガラス層からなる、誘電体層26により被覆され、この誘電体層26は保護膜27により被覆されている。
背面基板28は、前面基板21との対向面上に、前面基板21のX電極(22-1、22-2……)およびY電極(23-1、23-2……)と直角に立体交差するアドレス電極(以下、単に、A電極と称する。)29を有し、このA電極29は、誘電体層30により被覆される。このA電極29は、図2の矢印D1方向(列方向)に延長して設けられる。この誘電体30上には、放電の広がりを防止(放電の領域を規定)するためにA電極29間を仕切る隔壁(リブ)31が設けられる。この隔壁31間の溝面を被覆する形で、赤、緑、青に発光する各蛍光体層32が、順次ストライプ状に塗布される。
図3は、図2中の矢印D2の方向から見たPDP断面構造を示す要部断面図であり、画素の最小単位である放電セル1個を示している。同図において、放電セルの境界は概略破線で示す位置である。33は放電空間を示し、プラズマを生成するための放電ガスが充填される。電極間に電圧を印加すると、放電ガスの電離によってプラズマ10が発生する。図3は、プラズマ10が発生している様子を模式的に示している。このプラズマからの紫外線が蛍光体32を励起して発光させ、蛍光体32からの発光は、前面基板21を透過して、それぞれの放電セルからの発光でディスプレイ画面を構成する。
図4は,図3におけるプラズマ10中の荷電粒子(正または負の電荷を持った粒子)の動きを模式的に示したものである。図4中の3は負の電荷を持った粒子(例えば電子),4は正の電荷を持った粒子(例えば正イオン),5は正壁電荷,6は負壁電荷を示す。これは,PDP駆動中のある時点での電荷の状態を表しているものであり,その電荷配置に特別な意味は無い。
図4には,例として,Y電極23-1に負の電圧を,A電極29とX電極22-1に(相対的に)正の電圧を印加して放電が発生,終了した模式図を表している。この結果,Y電極23-1とX電極22-1の間の放電を開始するための補助となる壁電荷の形成(これを書き込みと称す)が行なわれている。この状態でY電極23-1とX電極22-1の間に適当な逆の電荷を印加すると,誘電体層26(および保護膜27)を介して両電極の間の放電空間で放電が起こる。放電終了後Y電極23-1とX電極22-1の印加電圧を逆にすると,新たに放電が発生する。これを繰り返すことにより継続的に放電を形成できる。これを維持放電と呼ぶ。
図5は、図2に示したPDPに1枚の画を表示するのに要する1TVフィールド期間の動作を示す図である。図5(A)はタイムチャートである。(I)に示すように1TVフィールド期間40は複数の異なる発光回数を持つサブフィールド41乃至48に分割されている。各サブフィールド毎の発光と非発光の選択により階調を表現する。各サブフィールドは(II)に示すようにリセット期間49,発光セルを規定するアドレス放電期間50,維持放電期間51からなる。
図5(B)は,図5(A)のアドレス放電期間50においてA電極,X電極,及びY電極に印加される電圧波形を示す。波形52はアドレス放電期間50における1本のA電極に印加する電圧波形,波形53はX電極に印加する電圧波形,54,55はY電極のi番目と(i+1)番目に印加する電圧波形であり,それぞれの電圧をV0,V1,V2(V)とする。図5(B)にA電極に印加する電圧パルスの幅をtaとして示してある。
図5(B)により,Y電極のi行目にスキャンパルス56が印加された時,A電極29との交点に位置するセルでアドレス放電が起こる。また,Y電極のi行目にスキャンパルス56が印加された時,A電極29がグラウンド電位(GND)であればアドレス放電は起こらない。このように,アドレス放電期間50においてY電極にはスキャンパルスが1回印加され,A電極29にはスキャンパルスに対応して発光セルではV0,非発光セルではグラウンド電位となる。このアドレス放電が起こった放電セルでは,放電で生じた電荷が、Y電極を覆う誘電体層および保護膜の表面に形成される。この電荷によって発生する電界の助けによって後述する維持放電のオンオフを制御できる。すなわち,アドレス放電を起こした放電セルは発光セルとなり,それ以外は非発光セルとなる。
図5(C)は、図5(A)の維持放電期間51の間に維持放電電極であるX電極とY電極の間に一斉に印加される電圧パルスを示したものである。X電極には電圧波形58が,Y電極には電圧波形59が印加される。どちらも同じ極性の電圧V3(V)のパルスが交互に印加されることにより,X電極とY電極との間の相対電圧は反転を繰り返す。この間にX電極とY電極の間の放電ガス中で起こる放電を維持放電と称す。ここで維持放電はパルス的に交互に行なわれる。
従来のDC型PDPにおいては、補助放電セルを用いる方式が提案されている。特許文献1に示すように、補助放電セルを有し、表示放電セルと補助放電セルの間に隙間を設け、補助放電により表示放電を起こし易くさせるという方式が提案されている。また特許文献2に示すように、補助放電セルおよび、放電によって生じる空間電荷を引き込むための隙間(プライミングパス)を設ける方式も提案されている。さらに、特許文献3に示すように、補助放電セルおよび、放電孔を形成することにより、パネル構造の簡略化を図る方式も提案されている。また特許文献4に示すように、補助セルの放電を均一化するために、ダミー補助セルを設ける方式も提案されている。
AC型PDPにおいてもプライミング放電セル方式が提案されている。特許文献5、特許文献6に示すように、主放電セルとプライミング放電セルを有し、前面基板もしくは背面基板にプライミング電極を設ける方式が提案されている。
特許文献7、特許文献8、特許文献9に示すように、表示放電セルとアドレス放電セルを設け、この放電セルとアドレス放電セルとの間に連通部を設ける構造が提案されている。特に特許文献8には、表示放電セル間および、アドレス放電セル間にも隙間を設ける構造も提案されている。
特開昭62―211831号公報 特開平4―169038号公報 特開平7―182978号公報 特開平8―83571号公報 特開2006―108023号公報 特開2006―59587号公報 特開2003―217458号公報 特開2005―251628号公報 特開2005―135732号公報
明るく、且つ寿命が保証され、且つ安定に駆動出来る、低消費電力、高精細、高画質なAC型PDPを実現しようとした場合、アドレス放電遅れが問題となる。アドレス放電遅れが増大すると、アドレス放電で失敗し、その後に続く維持放電が出来ずに画面のチラツキを生じる。さらに長時間のPDPの駆動によって、アドレス放電遅れが増大するという問題も生じる(経時劣化)。すなわち、長時間のPDPを点灯させていると、画面のチラツキが発生し、画質の低下を招く。
特許文献5、特許文献6に記載のように、アドレス放電遅れを改善するためにプライミング放電セルとプライミング電極を設け、プライミング放電を発生させることで放電遅れを小さくすることが出来るが、このプライミング電極に印加する駆動電圧を供給するためのドライバー回路が必要となり、コストアップに繋がる。
さらに特許文献7、特許文献8に記載のように、アドレス放電を、個別に形成したアドレス放電セルのみで行う場合は、アドレス放電セルから表示放電セルへの荷電粒子の移動が十分に行えず、放電が不安定となる。
さらに、特許文献9に記載されているように、荷電粒子が縦連通用開口を通じて表示セルに広がり、種火として作用し、短い走査パルスでも確実に放電を起こすことが出来るが、アドレス放電セルと表示放電セルの隙間の大きさおよび形状が最適化されていないとうまく機能しない。即ち、隙間が狭すぎると、荷電粒子の移行が不十分となり、アドレスミスに繋がる。また、隙間を大きく広げすぎると、維持放電時に放電がプライミング放電セルまで広がってしまい、プライミング放電セルのMgO表面を劣化させ、プライミング放電セルの効果が無くなってしまう。同様に隙間を大きく広げすぎると、プライミング放電セルで発生した粒子が維持放電セルのリセット放電で形成した電荷を消去してしまい、維持放電セルの放電に支障を来たしてしまう。
本発明は、上記した事情に鑑みて成されたもので、その目的は、アドレス放電遅れの経時劣化を改善することにより、明るく、且つ寿命が保証され、且つ安定に駆動出来る、高精細、高コントラスト、高画質なPDPを提供することにある。
本書において開示される発明のうち、代表的なものの概要を説明すれば、下記の通りである。
(1)バス電極と、前面基板に形成されバス電極の短手方向に併設されて表示ラインを形成する維持放電電極対を有する前面基板と、前記維持放電電極対に対向し、バス電極の短手方向に延びるアドレス電極を有する背面基板と、前記前面基板と前記背面基板とで形成される複数個の放電セルを有するプラズマディスプレイパネルであって、前記放電セルは、維持放電セルとプライミング放電セルとに隔壁によって区画されており、前記隔壁と前記前面パネルの間には所定の隙間が形成されており、 前記前面基板には、前記隙間を通過して、前記維持放電セルに存在する前記放電電極対の一方、あるいは前記バス電極から、前記プライミングセル側に延びる突起電極が形成され、前記維持放電セルに形成される維持放電が、前記隙間を通して前記プライミングセルに広がらないことを特徴とする。
(2)(1)に記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、前記隙間のバス電極の長手方向の長さをwとし、前面基板から背面基板方向への高さをhとすると、w>hであり、wは前記隔壁の内径の40%から70%であり、hは5μmから50μmであることを特徴とする。
(3)(2)に記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、前記hは5〜30μmであることを特徴とする。
(4)(1)乃至(3)の何れかに記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、上記突起電極の前記バス電極の長手方向の幅が前記wよりも大きいことを特徴とする。
(5)(1)乃至(4)の何れかに記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、上記突起電極の前面基板から背面基板方向への射影成分が重なるようにアドレス電極を形成することを特徴とする。
(6)(1)乃至(5)の何れかに記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、前記隙間の断面形状が長方形の角を滑らかにした形状であることを特徴とする。
(7)(1)に記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、前記突起電極は前記維持放電電極対から延びていることを特徴とする。
(8)バス電極と、前面基板に形成されバス電極の短手方向に併設されて表示ラインを形成する維持放電電極対を有する前面基板と、前記維持放電電極対に対向し、バス電極の短手方向に延びるアドレス電極を有する背面基板と、前記前面基板と前記背面基板とで形成される複数個の放電セルを有するプラズマディスプレイパネルであって、前記放電セルは、維持放電セルとプライミング放電セルとに隔壁によって区画されており、前記隔壁と前記前面パネルの間には所定の隙間が形成されており、 前記前面基板には、前記隙間を通過して、前記維持放電セルに存在する前記放電電極対の一方、あるいは前記バス電極から、前記プライミングセル側に延びる突起電極が形成され、前記隙間のバス電極の長手方向の長さをwとし、前面基板から背面基板方向への高さをhとすると、w>hであり、wは前記隔壁の内径の40%から70%であり、hは5μmから50μmであることを特徴とする。
(9)(8)に記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、前記hは5〜30μmであることを特徴とする。
(10)(8)乃至(9)の何れかに記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、前記突起電極の前記バス電極の長手方向の幅が前記wよりも大きいことを特徴とする。
(11)(8)乃至(10)の何れかに記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、前記、突起電極の前面基板から背面基板方向への射影成分が重なるようにアドレス電極を形成することを特徴とする。
(12)(8)乃至(11)の何れかに記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、前記隙間の断面形状が長方形の角を滑らかにした形状で形成あることを特徴とする。
(13)(8)に記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、前記突起電極は前記維持放電電極対から延びていることを特徴とする。
(14)(1)乃至(13)の何れかに記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、前記プライミングセルの前面基板側に黒色の光吸収層が設けてあることを特徴とする。
(15)バス電極と、前面基板に形成されバス電極の短手方向に併設されて表示ラインを形成する維持放電電極対を有する前面基板と、前記維持放電電極対に対向し、バス電極の短手方向に延びるアドレス電極を有する背面基板と、前記前面基板と前記背面基板とで形成される複数個の放電セルを有するプラズマディスプレイパネルであって、前記放電セルは、維持放電セルとプライミング放電セルとに隔壁によって区画されており、前記隔壁と前記前面パネルの間には所定の隙間が形成されており、
前記前面基板には、前記隙間を通過して、前記維持放電セルに存在する前記放電電極対の一方、あるいは前記バス電極から、前記プライミングセル側に延びる突起電極が形成され、バス電極の長手方向の長さをwとし、前面基板から背面基板方向への高さをhとすると、w>hであり、前記隙間の断面積は250μm2から4500μm2であることを特徴とする。
(16)(15)に記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、前記hは5μmから50μmであることを特徴とする。
(17)(15)に記載のプラズマディスプレイパネルにおいて、前記hは5μmから30μmであることを特徴とする。
本発明の適用により、アドレス放電遅れの経時劣化が改善出来、明るく、且つ寿命が保証され、且つ安定に駆動出来る、高コントラスト、高画質なPDPを提供出来る。
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、実施例を説明する全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
まず、アドレス放電遅れについて記述する。アドレス放電遅れtは電圧波形が印加されてからアドレス放電が発生するまでの時間である。またアドレス放電遅れは形成遅れtと統計遅れtに分割され、以下のように定義される。
Figure 0005059635
ここで、形成遅れtは放電の種となる種電子が発生した時刻から放電が形成されるまでの時間であり、統計遅れtは電極間に放電開始電圧以上の電圧を印加した時刻から、種電子が発生するまでの時間である。またアドレス放電遅れは、同じ測定を繰り返し行なった場合においてばらつき、分布を持つ。そこで実験結果から放電遅れを求めようとする場合には、複数回測定結果を統計的処理し、放電の分布が開始するまでの時間を形成遅れ、放電の分布の幅に対応する時間を統計遅れとして解析するのが一般的である。また、複数回測定における放電が全てアドレスパルス幅の時間内に起こらないとアドレス放電で失敗し、表示のチラツキが発生してしまうため、全ての放電がアドレスパルス内に収まっている必要がある。
さらにPDPを連続的に駆動、点灯させる寿命試験において、アドレス放電遅れ、特に統計遅れが大きく増大する。これにより、点灯時間とともに表示チラツキが発生、増大するという問題も発生する。
この寿命試験における劣化は以下のようなメカニズムで発生していると考えられる。上記したように統計遅れは電極間に放電開始電圧以上の電圧を印加した時刻から、種電子が発生するまでの時間である。放電の種となる種電子は、MgO中の価電子帯と伝導帯の間で、伝導帯から僅かに低いところに存在するトラップ準位に補足されていた電子が、電界効果やオージェ過程により放電空間に飛び出すことによって発生する。寿命試験により統計遅れが大きくなるのは、プラズマ中のイオンがMgO表面に衝突することにより、MgO中のトラップ準位の数が減少し、MgOから放出される種電子の数が減少することに由来していると考えられる。
イオン衝撃によるMgO劣化は主に維持放電において引き起こされる。また放電遅れが問題となるのはアドレス放電においてである。そこで、プライミング放電セルを設け、アドレス放電を起こさせる場所を分離し、維持放電によるMgOの劣化を回避することにより、MgOからの電子放出が維持され、放電遅れが大きく改善出来る。しかしながら、プライミング放電セルからのプライミング粒子のみだけでは維持放電セルへの電荷による書き込みが十分に行われない。そこで、このプライミング粒子をトリガとして用い、維持放電セルでのアドレス放電を行うことにより、安定したアドレス放電を行うことが出来、なおかつ放電遅れの経時劣化も改善出来る。
ここで、プライミング放電セルから維持放電セルへの放電の移行メカニズムについて述べる。経時劣化後、維持放電セルのMgOは劣化しており種電子放出数は減少している。一方プライミング放電セルのMgOは殆ど劣化しておらず、種電子放出数も十分に存在する場合において、AY間に電圧が印加されると、最初にプライミング放電セルで放電が開始される。この時放電によって形成した空間電荷は、電極電位及びリセット放電によって予め形成されている壁電荷による電位を打ち消すようにプライミング放電セルのMgOに付着していく。
電荷が付着していき逆極性の壁電荷が形成された場所は電位が弱くなるため、空間電荷は未だ逆極性の壁電荷が付着していない、維持放電セル側へ順次付着していく。またMgO上に空間電荷が付着する際に衝突により二次電子を放出し放電を成長させていく。ここで、この空間電荷の付着がプライミング放電セルと維持放電セルの隙間部分もしくは維持放電セル側に到達すると、隙間部分もしくは、維持放電セル側で二次電子を発生させ維持放電セル側の放電を成長させる。このようにしてプライミング放電セルから維持放電セルへ放電が移行していく。このように放電が移行するためには、ある一定の時間が必要である。
結局、維持放電セルのアドレス放電遅れ時間は、プライミング放電セルの放電遅れ時間と、プライミング放電セルから維持放電セルへの放電移行時間を足した時間となる。ここで上記放電移行時間は維持放電セルの放電成長時間も含む。即ち、維持放電セルの放電遅れ時間をtdsとし、プライミング放電セルの放電遅れ時間をtdaとし、放電移行時間ttrとすると以下に示せる。
Figure 0005059635
この放電移行時間ttrは、プライミング放電セルと維持放電セルの間の隙間の大きさや形状に大きく依存する。従ってこの隙間の大きさや形状を最適化しないと、プライミング放電セルの効果は十分に機能しない。
例えば、プライミング放電セルと維持放電セルの隙間が小さいときには荷電粒子が十分に維持放電セルへ流入出来ずに、放電のトリガとしての機能を果たせず、放電の遅れも改善しない。また、隙間を大きく広げすぎると、維持放電時に放電がプライミング放電セルまで広がってしまい、プライミング放電セルのMgO表面を劣化させてしまう。これによりプライミング放電セルの放電遅れが増大し、結果的に維持放電セルの経時劣化改善の効果が無くなる。また、プライミング放電セルで発生した粒子が維持放電セルにおけるリセット放電で形成した電荷を消去してしまい、維持放電セルにかかる実効的な電位が低下して、結果的に維持放電セルの放電形成に要する時間が増大し、放電移行時間が増大してしまう。
さらに、上記プライミング放電セルから維持放電セルを望む隙間の断面積が同じでも、隙間がバス電極の長手方向に広がっている場合(横長)と、表示面に対して垂直に広がっている場合(縦長)では、維持放電のプライミング放電セルへの広がり方が異なってくる。
維持放電は面放電で行われる。1回の放電に着目すると、放電は放電空間の電界強度が最も強くなるX電極とY電極で形成される放電ギャップ近傍から開始する。放電開始後、放電ギャップ近傍から電極電位とは逆極性の電荷が付着していき、放電は放電ギャップから遠ざかるように広がっていく。この時、隙間が縦長であると、維持放電がプライミング放電セルまで広がり易くなり、プライミング放電セル上のMgOが劣化し易くなってしまう。
従って、プライミング放電セルと維持放電セルの隙間の大きさと形状を最適化することが、重要であり、 維持放電の広がりによる劣化を抑え、プライミング放電セルから適量のプライミング粒子を供給、放電を移行してやることにより、このプライミング粒子をトリガとして、アドレス放電を高速化させ、放電遅れ経時劣化を改善出来る。
以下に具体的な実施例を説明する。
図1は本発明に関わる実施形態の一例を示すものであり、構造の一部を示す分解斜視図である。検討に用いたPDPは、50型フルHD(1920×1080画素)であり、セルのピッチは縦580μm、横192μmである。
前面基板21には、Xバス電極24-1、Yバス電極25-1を形成し、バス電極の短手方向に併設して表示ラインを形成するX電極22-1、Y電極23-1の維持放電電極対が配置してあり、Yバス電極25-1には、プライミング放電セル60側に伸びる突起電極64が形成されている。また電極を覆うように誘電体層26が形成され、誘電体層を覆うように酸化マグネシウムを主成分とする保護層27が形成されている。
背面基板にはアドレス電極29が形成され、アドレス電極を覆うように誘電体層30が形成されており、隔壁31により画素形成のための放電セルに分割されている。それぞれの放電セルは一対の維持放電セル61とプライミング放電セル62を有し、その間に所定の隙間60を設けてある。
隙間60の形成方法について述べる。本実施例においては隔壁形成にサンドブラストを用いた。隔壁ペーストを印刷し、サンドブラスト用のレジストを塗布する。この時、まず隙間用のレジストのみ塗布し、隙間を形成する溝を作製する。その後、溝の上から維持放電セル61とプライミング放電セル62用のレジストを塗布し、それぞれの放電セルを形成した。このように本実施例においてはサンドブラストを用いて隔壁を形成したが、特にサンドブラストでなく、感光性材料を用いた隔壁やモールド法を用いた隔壁でも形成可能である。
この図1に示すPDPを、断面図を用いて詳しく説明する。図1の単一セル構造を表示面方向から見た図を、図6に示す。図6は本発明に関わる実施形態の一例を示すものであり、一対の維持放電セル61とプライミング放電セル62を示す図であり、図7は図6中のV1-V1’に対応する断面図、図8は図6中のH1-H1’対応する断面図を示す。
図6に示すように、プライミング放電セル62には不要な発光を抑え、コントラストを向上させるためのブラックマトリックス(光吸収層)63が形成されている。またY電極23−1が維持放電セル61からプライミング放電セル62側に伸びている。このようにプライミング放電セル側へ電極を伸ばすことにより、プライミング放電セルにおいてアドレス放電の発生を促している。ここではY電極23−1のみを延ばしているが、Yバス電極25−1を伸ばしても、またその両方を伸ばしても良い。
図8に示すように隙間60の幅をwとし、高さをhとする。ここで、wを70μmとし、高さhを0μmから60μmまで変化させて検討を行った。このときの維持放電セルからプライミング放電セルへ伸びる電極の平面形状は図6に示すように、幅ewは90μmとし、長さelは100μmとした。
図9にhを30μmとしたときの、プライミング放電セルの放電と維持放電セルの放電を観察した結果の一例を示す。本結果は10000時間相当の寿命試験を行ったパネルの結果である。図の横軸はアドレスパルスが立ち上がってからの時間であり、縦軸は放電発光強度を示す。放電発光強度はプラズマからの赤外発光をプローブとして観測した。図の結果より、1μs付近にプライミング放電セルからの発光が観測され、1.45μs付近に維持放電セルの発光が観測された。これは、最初にプライミング放電セルが発光し、そのプライミング粒子が維持放電セルへ移行し、プライミング粒子がトリガとなって、維持放電セルが発光している様子を示している。
一方隙間が無く、プライミング放電セルからのプライミング粒子の流入が無い場合には、維持放電セルの放電は、2.2μsと遅くなる。このことより、プライミング粒子流入の効果で維持放電セルの放電が0.75μs程度速くなっていることがわかる。図9に示すように、プライミング放電セルが放電してから維持放電セルが放電するまでの時間が放電の移行時間であり、本条件においては、0.45μsであることがわかる。
上記したようにこの放電の移行時間は隙間の大きさや形状に依存する。図10にwを70μmとし、高さhを0μmから60μmまで変化させてプライミング放電セルの放電遅れ時間(tda)、維持放電セルの放電遅れ時間(tds)、放電移行時間(ttr)を調べた結果を示す。図は寿命試験時間10000時間相当の結果である。h=0μmのときはプライミング放電セルで放電が起こっても起こらなくても維持放電セルの放電遅れ時間は変らなかった。即ち、プライミング粒子の流入は無く、放電は移行しなかった。h=5μm、10μmと隙間を広げていくと放電移行時間(ttr)が小さくなり、維持放電セルの放電遅れ時間(tds)が短縮することがわかる。
さらにh=20μmから30μmに隙間を広げていくとむしろ放電移行時間(ttr)が大きくなってしまう。これは次の理由による。隙間を広げていくと、プライミング放電セルで発生した粒子が維持放電セルにおけるリセット放電で形成した電荷を消去してしまい、維持放電セルにかかる実効的な電位が低下して、結果的に維持放電セルの放電形成に要する時間が増大し、放電移行時間が増大してしまうためである。
さらにh=30μmから60μmに隙間を広げていくと、放電移行時間(ttr)が遅くなっていくが、それ以上にプライミング放電セルの放電遅れ時間(tda)が遅くなっていく。特にh=60μmにおいては、プライミング放電セルと維持放電セルの放電遅れ時間が同じであり、プライミング放電セルによるアドレス放電遅れ高速化の効果が無いことがわかった。
これは以下の理由による。放電観察の結果、隙間を大きく広げすぎると、維持放電がプライミング放電セルまで広がっているのが観測された。これによってプライミング放電セルのMgO表面が劣化し、プライミング放電セルの放電遅れ時間が、維持放電セルの放電遅れ時間と同様に悪くなってしまったためである。その結果維持放電セルの経時劣化を改善する効果が無くなってしまっていた。さらにパネルを分解して調査した結果、プライミングセル上のMgO表面に放電痕が観察され、激しい放電にさらされていたことがわかった。
結局、プライミング放電セルの隙間の高さhは5μmから50μmで効果あることがわかった。また、図10からわかるように、h=30μmまでは、プライミングセルの放電遅れ時間(tda)が全く悪化していない。これはh=30までは維持放電がプライミングセルまで広がらず、プライミング放電セルのMgO表面が劣化していないからである。したがって、高さhが5μmから30μmで特に効果的であることがわかった。
隙間の幅wについて述べる。維持放電は面放電であるので、放電ギャップ近傍から開始し、時間とともに放電ギャップから遠ざかるように広がっていく。この時、幅が広すぎると、維持放電セルから隙間を乗り越えてプライミング放電セルへ広がり易くなる。一方幅が狭すぎると、プライミング粒子がプライミング放電セルから、維持放電セルへ流入出来ずに、プライミングが不十分となる。wの取り得る範囲は50型フルHDパネルの場合0〜132μmである。W=10μm、50μm、90μm、130μmと変化させて検討した結果、h=5μmから50μmの範囲において、放電遅延改善の効果があり、動作マージンの範囲内でプライミングセルへの放電の広がりの影響が無視出来る範囲はw=50μmと90μmであった。即ち、放電遅延経時劣化改善の効果のあるwの範囲は50〜90μmであることがわかった。この場合の隙間の断面積は250μm2から4500μm2が望ましいことがわかる。これはwが形状的に取り得る範囲の40%から70%に相当する。
図11に本実施例のh=20μm、w=70μmにおける連続点灯における寿命試験の結果を示す。合わせて、50型フルHDの従来構造における寿命試験の結果を示す。0時間においては、両者の放電遅れ時間は同じであることがわかる。ランニング時間とともに従来構造はどんどん悪化していくのに対して、本実施例では6000時間までは少し悪化するが、その後20000時間まで劣化は殆ど無い。これは、0時間においては、維持放電セルのMgOが劣化していないため、両者の放電遅れ時間は同じく短い。その後ランニングとともに劣化していき、本実施例における維持放電セルのみの放電遅れ時間は、従来構造と同等程度に劣化していくが、プライミングセルからの荷電粒子の流入によって、放電遅れ時間の増大が食い止められている。6000時間で少し遅くなっているのは、プライミング放電セルの放電遅れ時間は劣化していないが、維持放電セルからプライミング放電セルへの放電の移行に時間を要するためである。
以上の結果より、維持放電セルとプライミング放電セルの間の隙間を最適化し、維持放電がプライミング放電セルまで広がらないようにすることにより、アドレス放電遅れの経時劣化を改善出来ることがわかった。
50型HD(1280×1080画素)のPDPでも同様の検討を行った。セルのピッチは縦580μm、横288μmである。実施例1と同様に、それぞれの放電セルは一対の維持放電セル61とプライミング放電セル62を有し、その間に所定の隙間60を設けてある。フルHDのPDPと異なるのは各放電セルの横ピッチである。この場合wの取り得る範囲は0〜228μmである。
プライミング放電セルの隙間の高さhおよび隙間の幅wを変化させて検討した。この結果、放電遅延経時劣化改善の効果があったのは、h=5〜50μm、w=90〜160μmの範囲であった。この結果を50型フルHDパネルと比較すると、hの取り得る長さは同じであることが判った。一方、wの取り得る長さについては異なっていることが判った。セル大きさを考慮し、隔壁に囲まれた内側の有効表示領域のバス電極の長手方向の長さ、即ち横ピッチから縦リブの長さを差し引いた寸法に対してwの比をとると、wが良い特性を示すのは、隔壁に囲まれた内側の有効表示領域のバス電極の長手方向の長さの40%〜70%であることがわかる。即ち、プライミング放電セルの隙間の高さhは5〜50μmが望ましく、隙間の幅wは隔壁に囲まれた内側の有効表示領域のバス電極の長手方向の長さの40%〜70%が望ましい。
さらに、50型の超高精細PDP(例えば4096×2160画素)の場合、は縦290μm、横90μmであるが、上記検討結果は殆ど変らないと言える。但し、図12に示したように、上記条件の範囲内でwよりもhの方が大きくなってしまう場合がある。この場合、幅wが狭いため、隙間の形状が縦長になってしまい、維持放電がプライミングセルまで広がり易くなる。従って、プライミング放電セルの隙間の高さhは5〜50μm、隙間の幅wは隔壁に囲まれた内側の有効表示領域のバス電極の長手方向の長さの40%〜70%に加えて、w>hを満たす条件が望ましい。
また、図13、図14に示すように、上記長方形の隙間形状が少し丸みを帯びて変形していても上記隙間の効果は変らないのは明白である。リブ形成において、焼成の熱収縮等で角がまるまることもある。この場合、図13、図14に示すように、wの値としては、隙間の端部から端部を測定すればよい。この場合も、隙間の断面積は250μm2から4500μm2が望ましい。
次に、突起電極64の幅と隙間wとの関係について述べる。維持放電は面放電であるので、放電は放電ギャップ近傍から開始し、時間とともに放電ギャップから遠ざかるように広がっていく。このとき、突起電極の幅よりも隙間の幅が広いと放電は隙間を介してプライミングセルまで広がりやすくなる。これは、放電が時間とともに広がっていくときに、主に壁電荷を消費しながら広がっていくが、このとき壁電荷は電極上を中心に形成されているためである。従って、隙間の幅wは突起電極64よりも狭い方が望ましい。
プライミング放電セルにおけるアドレス放電について記述する。式(2)からわかるようにプライミング放電セルのアドレス放電は速いほうが良い。アドレス放電を行う場合には、突起電極64と、アドレス電極35の放電方向への射影成分の重なりが大きい方が放電遅れは短くてすむ。従って、図6に示すように、Y電極のみで無く突起電極64と、アドレス電極の重なる部分のアドレス電極の幅を広げることにより、アドレス放電が高速化し、放電遅れ経時劣化は改善する。
また図6に示すように、プライミング放電セル62には不要な発光を抑え、コントラストを向上させるためのブラックマトリックス(光吸収層)63が形成されている。このブラックマトリックスが無い場合と比較すると、黒を表示させた場合の輝度が約0.6倍に低減した。これにより暗室コントラストが5000:1から8000:1に向上した。
図15は、以上説明した本発明の実施の形態で示したPDPを用いたプラズマディスプレイ装置およびこれに映像源を接続した画像表示システムを示す一例である。駆動電源(駆動回路とも呼ぶ)は、映像源からの表示画面の信号を受取り、これをPDPの駆動信号に変換してPDPを駆動する。
本発明の一実施例によるPDPの構造の一部を示す分解斜視図である。 従来構造のAC面内放電方式PDP構造の一部を示す分解斜視図である。 図2のPDP構造の断面図である。 図3に示すプラズマ10中にある荷電粒子の動きを模式的に示した図である。 PDPに1枚の画を表示する1TVフィールド期間の動作を示した図である。 本発明の一実施例によるPDPの放電セルまたは放電セルの一部を示す図である。 図6のV1-V1’で示した断面図を示す。 図6のH1-H1’で示した断面図を示す。 本発明の一実施例によるPDPのプライミング放電セルの放電および維持放電セルの放電を観測した結果である。 隙間の高さhを変化させて、t_da、t_tr、t_dsを測定した結果である。 本発明の一実施例によるPDPの寿命試験の結果である。 本発明の一実施例によるPDPの放電セルまたは放電セルの一部を示す図である。 本発明の一実施例によるPDPの放電セルまたは放電セルの一部を示す図である。 本発明の一実施例によるPDPの放電セルまたは放電セルの一部を示す図である。 PDPを用いた画像表示システムを示した図である。
符号の説明
3…負の電荷を持った粒子(例えば電子),4…正の電荷を持った粒子(例えば正イオン),5…正壁電荷,6…負壁電荷,10…プラズマ,21…前面ガラス基板,22-1,22-2…X電極,23-1,23-2…Y電極,24-1,24-2…Xバス電極,25-1,25-2…Yバス電極,26…誘電体層,27…保護膜,28…背面ガラス基板,29…A電極,30…誘電体層,31…隔壁(リブ),32…蛍光体,33…放電空間,35…アドレス電極,40…TVフィールド,41乃至48…サブフィールド,49…リセット期間,50…書き込み放電期間,51…維持放電期間,52…1本のA電極に印加する電圧波形,53…X電極に印加する電圧波形,54…Y電極のi番目に印加する電圧波形,55…Y電極のi+1番目に印加する電圧波形,56…Y電極のi行目に印加されるスキャンパルス,57…Y電極のi+1行目に印加されるスキャンパルス,58…X電極に印加される電圧波形,59…Y電極に印加される電圧波形,60…隙間,61…維持放電セル,62…プライミング放電セル,63…ブラックマトリックス,64…突起電極,100…プラズマディスプレイパネルまたはPDP,101…駆動回路,102…プラズマディスプレイ装置(画像表示装置),103…映像源,104…画像表示システム。

Claims (8)

  1. バス電極と、前面基板に形成されバス電極の短手方向に併設されて表示ラインを形成する維持放電電極対を有する前面基板と、前記維持放電電極対に対向し、バス電極の短手方向に延びるアドレス電極を有する背面基板と、前記前面基板と前記背面基板とで形成される複数個の放電セルを有するプラズマディスプレイパネルであって、
    前記放電セルは、維持放電セルとプライミング放電セルとに隔壁によって区画されており、前記隔壁と前記前面パネルの間には所定の隙間が形成されており、
    前記前面基板には、前記隙間を通過して、前記維持放電セルに存在する前記放電電極対の一方、あるいは前記バス電極から、前記プライミングセル側に延びる突起電極が形成され、
    前記維持放電セルに形成される維持放電が、前記隙間を通して前記プライミングセルに広がらず、
    記バス電極の長手方向に対する前記隙間の長さをwとし、前面基板から背面基板方向への高さをhとすると、w>hであり、wは前記隔壁に囲まれた内側の有効表示領域の、前記バス電極の長手方向に対する長さの40%から70%であり、hは5μmから50μmであることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 前記hは5〜30μmであることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  3. 前記突起電極の前記バス電極の長手方向の幅が前記wよりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマディスプレイパネル。
  4. 前記突起電極の前面基板から背面基板方向への射影成分が重なるようにアドレス電極を形成することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のプラズマディスプレイパネル。
  5. 前記隙間の断面形状が長方形の角を滑らかにした形状であることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のプラズマディスプレイパネル。
  6. 前記突起電極は前記維持放電電極対から延びていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  7. 前記プライミングセルの前面基板側に黒色の光吸収層が設けてあることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のプラズマディスプレイパネル。
  8. 前記隙間の断面積は250μm2から4500μm2であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
JP2008007876A 2008-01-17 2008-01-17 プラズマディスプレイパネル及びそれを備えた画像表示装置 Expired - Fee Related JP5059635B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008007876A JP5059635B2 (ja) 2008-01-17 2008-01-17 プラズマディスプレイパネル及びそれを備えた画像表示装置
US12/344,672 US20090184895A1 (en) 2008-01-17 2008-12-29 Plasma display panel and display device having the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008007876A JP5059635B2 (ja) 2008-01-17 2008-01-17 プラズマディスプレイパネル及びそれを備えた画像表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009170288A JP2009170288A (ja) 2009-07-30
JP5059635B2 true JP5059635B2 (ja) 2012-10-24

Family

ID=40876075

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008007876A Expired - Fee Related JP5059635B2 (ja) 2008-01-17 2008-01-17 プラズマディスプレイパネル及びそれを備えた画像表示装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20090184895A1 (ja)
JP (1) JP5059635B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013118070A (ja) * 2011-12-02 2013-06-13 Shinoda Plasma Kk 発光管アレイ型表示装置

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003016944A (ja) * 2001-06-29 2003-01-17 Pioneer Electronic Corp プラズマディスプレイパネル
JP2003217458A (ja) * 2002-01-22 2003-07-31 Pioneer Electronic Corp プラズマディスプレイパネル
JP2003157773A (ja) * 2001-09-07 2003-05-30 Sony Corp プラズマ表示装置
JP2004177825A (ja) * 2002-11-28 2004-06-24 Pioneer Electronic Corp 表示装置
KR20040051289A (ko) * 2002-12-12 2004-06-18 현대 프라즈마 주식회사 투명전극이 없는 플라즈마 디스플레이 패널
JP2004288508A (ja) * 2003-03-24 2004-10-14 Pioneer Electronic Corp プラズマディスプレイパネル
JP4285039B2 (ja) * 2003-03-27 2009-06-24 パナソニック株式会社 プラズマディスプレイパネル
JP2005019007A (ja) * 2003-06-23 2005-01-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガス放電パネル
JP3766092B2 (ja) * 2005-05-13 2006-04-12 三菱電機株式会社 面放電型プラズマディスプレイパネル及びその製造方法、並びに面放電型プラズマディスプレイ装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20090184895A1 (en) 2009-07-23
JP2009170288A (ja) 2009-07-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4271902B2 (ja) プラズマディスプレイパネル及びそれを用いた画像表示装置
US7733305B2 (en) Plasma display device and method for driving a plasma display panel
JP5059635B2 (ja) プラズマディスプレイパネル及びそれを備えた画像表示装置
US7764250B2 (en) Plasma display device
JP2006091437A (ja) プラズマディスプレイ装置
WO2004086447A1 (ja) プラズマディスプレイパネル
JP4919912B2 (ja) プラズマディスプレイパネル及びそれを備えた画像表示装置
JP2009170290A (ja) プラズマディスプレイパネル
JP4634415B2 (ja) プラズマディスプレイパネル及びそれを用いた画像表示装置
KR101094517B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 장치
KR100453161B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 패널 및 그의 구동방법과 그의 하판 제조방법
KR20010076098A (ko) 플라즈마 디스플레이 패널 및 그 구동방법
JP5033681B2 (ja) プラズマディスプレイ装置
KR20020059492A (ko) 플라즈마 디스플레이 패널 및 그 구동 방법
JP4951260B2 (ja) プラズマディスプレイパネル装置
JP2010073508A (ja) プラズマディスプレイパネル及びそれを備えた画像表示装置
JP2009146568A (ja) プラズマディスプレイ装置およびプラズマディスプレイパネル
KR20100038703A (ko) 플라즈마 디스플레이 장치
WO2009116116A1 (ja) プラズマディスプレイ装置
KR20090108296A (ko) 플라즈마 디스플레이 장치
JP2010027264A (ja) プラズマディスプレイ装置
JP2006085020A (ja) プラズマディスプレイ装置
KR20060072242A (ko) 플라즈마 디스플레이 패널
JP2011013408A (ja) プラズマディスプレイパネルの駆動方法
KR20090050313A (ko) 플라즈마 디스플레이 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101028

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120412

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120508

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120613

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120703

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120802

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees