JP5059521B2 - 散乱線除去グリッドの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コンピュータ断層撮影(CT)撮像法などX線を使用する際に発生する散乱線を除去するグリッドに係り、特に透過一次線の検出および画像処理のための正確さ、機能向上させるためのグリッドについて、精度良く生産効率を向上させた散乱線除去グリッドの製造方法に関するものである。
X線源から照射されるX線のその散乱線の除去を必要とするX線関連装置において、より緻密な情報とすべく、現在、平行または集束グリッドの密度を高めたり、X線CT装置などでは、集束エアーグリッドなどで対応している。
近年、画像処理として、コーンビーム方式が要望されはじめ、従来にない高機能な平面、または円筒面の2軸方向に対する散乱線除去機能が必要になってきた。
従来のグリッドは、図21に示されているような散乱線除去グリッド構造で、その平面グリッドのピッチを狭めた場合、散乱線除去のための鉛箔53に対しスペーサとしてのアルミニウム材を交互に重ねた平行または集束型の構造が一般的で(例えば、特許文献1参照)、アルミニウム材のスペーサ54に吸収される分だけ、照射する放射線の強度を大にする必要があり、その結果として被写体への照射量が大きくなるなどでその用途が制限されている。
分解能が期待できるクロス型でアルミニウム材のスペーサを用いるグリッドは、さらに照射量が多くなり、そのため現時点では使われ難い面がある。
また、X線CT装置の場合、照射時間が長い、すなわち照射される放射線量が多いシステムのため、グリッド部での前記アルミニウム材の如きものの存在しないタイプの放射線の吸収が少ないエアーグリッドが望まれるようになり、透過一次線の検出および画像処理のための正確さも要求され、機能を向上させる対策が数多く提案さている。しかしながら、グリッド部の製作上の精度の限界もあり、或る妥協値の性能で使われているのが現状である。
そこで、X線CT装置の場合は、前記説明のようにX線の照射時間が長いため、従来から一般的に使われてきた図21図示の平面・集束グリッドに換え、エアーグリッド型の平面・集束グリッドとして、図19、図20で示されるエアー集束型グリッドがグリッド部に使用されるに至っている(例えば、特許文献2参照)。
この図19、図20に示されたエアー集束型グリッドがX線CT装置などのグリッド部に使用されている従来のものについて簡単に説明すると、次の如くである。
図19の従来のクロス集束型グリッドの部分破断斜視図、および図20の従来のX線CT装置のグリッド部構造説明図において、50はグリッド、51はブレード、22は検出器ユニット、23は検出素子、24は不感帯、25はグリッド固定リング、Fは焦束点を表している。
X線CT装置の場合は、X線の照射時間が長いため、その当初から上述のアルミニウム材のスペーサは使用せず開口構造とすると共に、鉛箔に相当するタングステンまたはモリブデン板を散乱線除去用として使用して必要な構造に配置をし、グリッド固定リング25でグリッド50の上下端を固定している。
焦束点Fから発せられたX線は、図示していない被写体を貫通しその一次線のみを、より多く検出器ユニット22に到達するようにブレード51の向きを補助焦束点F’に合わせると共に、当該ブレード51のその位置は隣り合う検出素子23の間にある不感帯24に合わせることを要する構造が採られている。
ここで従来から一般的に使われてきた図21図示の平面・集束グリッドについて更に説明すると、鉛箔53とアルミニウム材のスペーサ54の各寸法は、グリッド密度、グリッド比、および製作が可能な鉛箔53の最小厚さによって決定される。代表的な寸法は、グリッド比:8、グリッド密度:40の場合、鉛箔53の厚さは0.05mm、アルミニウム材のスペーサ54の厚さは0.2mm、グリッドの厚さが1.6mmになる。これらの規格の選択、決定に当たり、被写体を透過する厚さでのX線量は、最適値を定めてあるが、X線散乱線がグリッドの鉛、すなわち鉛箔53に吸収され除去されるのは好ましいことであるが、X線源からのアルミニウム材のスペーサ54の部分を通るX線が非所望に吸収され、撮像、またはディジタル信号化できる線量の最大7倍も被写体を照射させることになっている。
特開2002−191596公報 特表2005−537846公報
従来の図19、図20に図示されたグリッド50にあっても、例えばブレード51の厚さ0.2mm、配列ピッチをおよそ1mm、体軸方向(図20の上下方向)も60〜120mmを必要とし、グリッド50のその重要な中央部付近の吸収板と検出器ユニット22との位置ずれが生じることがあり、有効な一次線の幅はおおよそ0.7mmが限度とされている。その結果、その減少分が被写体の照射量の増加および散乱線の増加を招いているという問題点がある。
X線CT装置の若い世代(ペンシルビーム、ファンビーム)のシステムでは、散乱線吸収板が小さいので、平面精度はさほど必要でなかったが、現在ではディジタル化技術、および画像の処理技術の向上により、マルチスライス、ヘリカルスライス、コーンビームなど透過した一次線を無駄なく、広い範囲を短時間に処理することが可能になった。
反面、X線の照射範囲が広がり、散乱線が多くなり、その散乱線吸収能力を上げるために、吸収板が長く、つまり面積が大きく、平面精度よりも厳しく、より薄くつくることが要望され、その解決が基本機能の良悪に大きく影響し、その解決が強く望まれている。その上その生産効率の優れたグリッドの製造法も望まれている。
本発明は、前記の問題点や要望に鑑みなされたもので、強靱で生産効率にすぐれ、X線のその散乱線を効果的に吸収除去が可能な散乱線除去グリッドの製造方法を提供することを目的としている。
そのため本発明に係る散乱線除去グリッドの製造方法は、X線関連装置の線源から照射されるX線のその散乱線を吸収除去する散乱線除去グリッドについて、
X線の受像面上の2軸の少なくとも1つの軸方向に1つおきに配置されると共に、グリッドの所望形状の開口穴を形成させるべき形状をもち、かつ後述するX線吸収材被覆工程によるX線吸収材となる金属を被覆させた後の後述する芯金除去工程の後に芯金として取除かれる複数の芯金素子を備えた芯金ブロック基板を製造する工程と、
前記芯金素子の表面にX線吸収材となる金属を被覆するX線吸収材被覆工程と、
前記芯金素子の表面にX線吸収材となる金属が被覆されている状態から、前記取除かれる芯金として前記芯金素子を取除く芯金除去工程と
を備え、取除かれる芯金素子にX線吸収材の金属を被覆させた上で当該芯金素子を取除く処理をなし、X線吸収材からなる残存した金属でグリッドを形成するようにした
ことを特徴としている。
本発明によれば、グリッドの骨格が高精度保持が可能なハニカム構造を形成するので、極限に薄い吸収体構造とすることができ、検出面やシンチレータブロック面などのディジタル変換面に、散乱線の少ない一次線を、より多く到達させることが可能な散乱線除去グリッドを製造するのに適した製造方法となる。
また後工程において除去が可能な複数個の芯金素子にX線吸収材の金属を被覆させた上で、当該被覆させたX線吸収材の金属を取出す処理をなし、X線吸収材からの残存金属がグリッドを形成するようにしたので、高精度でその生産効率も優れた製造方法となる。
図1は本発明に係る散乱線除去グリッドの製造方法の一実施例部分破断概要工程説明図を示しており、図1(A)は本発明の一実施例の場合の構成における第2、第3、第4工程の3つの工程を連続的に表示しており、図1(B)は本発明の一実施例の場合の構成における第1工程のものを表示している。なお図1では本発明の本質を理解しやすくするため、非集束型で説明している。
図1において、本発明の一実施例に係る散乱線除去グリッドの製造方法によるグリッドは、クロス型集束グリッドであり、X線関連装置の線源から照射されるX線のその散乱線を吸収除去する散乱線除去グリッドである。その製造方法、すなわち本発明では、図1(B)で表示されている第1工程(a)の芯金ブロック基板を製造する工程、以下図1(A)で表示されている第2工程(b)のX線吸収材被覆工程、第3工程(c)のX線吸収材付き芯金ブロックとなす工程及び第4工程(d)の芯金溶解工程を有している。
第1工程(a)の芯金ブロック基板を製造する工程では、X線の受像面上の2軸、少なくとも1つの軸方向(行又は列の方向)に1つおきに配置されると共にグリッド1の所望形状の開口穴2を形成させるべき例えば4角柱形状をもち、溶解除去が可能な材質、例えばアルミニウム、亜鉛などの金属材で構成された複数個の芯金素子3を備えた芯金ブロック基板4を製造する。
第2工程(b)のX線吸収材被覆工程では、芯金素子3の表面にX線吸収材となる金属5、例えば鉛、タングステン、モリブデンなどを、所望の厚さに無電解メッキ又は蒸着或いは塗装などの方法で被覆する。この芯金素子3の表面にX線吸収材となる金属5を被覆処理を行うことにより、図1(B)の第1工程(a)図示のように隣り合いそれぞれ独立していた芯金素子3は、角状の芯金素子3の4側壁面の壁面端、すなわちそれぞれの稜線が、隣り合う芯金素子3の対応稜線の下部から上部に至るまで前記X線吸収材となる金属5で被覆され、斜めに隣り合う芯金素子3との間で、図1(A)の第2工程(b)に示されている如く接合によるブリッジ化され一体化された状態を形成する。
第3工程(c)のX線吸収材付き芯金ブロックとなす工程では、X線吸収材被覆工程後の芯金素子3を基に、上下の不要部14をワイヤカットなどにより切り取る処理を行い、グリッド1の開口穴2を形成させるに足る形状、すなわち各芯金素子3を所定形状の芯金部6にし、X線吸収材付き芯金ブロック7となす。
そして第4工程(d)の芯金溶解工程では、X線吸収材付き芯金ブロック7の芯金部6内の溶解除去が可能な金属材である芯金8を溶解除去し、X線吸収材となる金属5を残存させて、いわゆるクロス型のグリッド1または後に図7や図8で説明する基板付のグリッド・ブロックを生成する。
このような工程を経てできたグリッド1は、X線源から照射されるX線のその散乱線の吸収除去機能のみならず、蜂の巣といわれるハニカム構造の形成となるので、その剛性が著しく向上したものとなる。
X線の散乱吸収板を構成する前記X線吸収材となる金属5を、次に説明する図2の様に、必要な分解能に近い寸法のハニカム構造にできるので、アルミニウム材のスペーサなどを使用しないエアーグリッドとして使用でき、ハニカム構造を構成するこのX線吸収材となる金属5の板厚も、10μm程度まで薄くしても、その剛性が十分に確保され、平面精度すなわち指向性も向上でき、いわゆるグリッド比の高い、つまり分解能の良いグリッド1となる。
その結果、被写体を透過した一次線の90%以上が撮像又はディジタル化面に到達できるので、被写体へのX線の照射時間を著しく低減でき、X線管の容量の低減をも可能となる。
図2は本発明に係る散乱線除去グリッドの製造方法により製造されるグリッドの一実施例斜視図を示している。
前記図1の説明では、本発明の本質を分かりやすくするため、非集束型(開口の夫々の軸線が平行)で説明しているが、図2図示の集束型のグリッド1を製造するには、図1(B)で示された芯金ブロック基板4の芯金素子3の長手方向の軸線を非平行に配置させることにより、クロス集束型の散乱線除去グリッドの製造方法となる。
なお、当該クロス集束型の散乱線除去グリッドを製造するに当って、1つの軸方向、例えば行方向又は列方向に1つおきに配置されると共にグリッド1の所望形状の開口穴2を形成させるべき形状をもつ芯金素子3が複数形成されている芯金ブロック基板4(即ち、1つの軸方向に芯金素子3が複数個配列されただけの芯金ブロック基板4)を複数個作成し、当該作成した複数個分まとめて一体のものとするようにして、図1(B)に示す構造に加工してもよいことは勿論である。
なお、1つの軸方向に1つおきに配置されると共にグリッド1の所望形状の開口穴2を形成させるべき形状の芯金素子3をもつ芯金ブロック基板4を製造するにあたっては、上述の方法に限られるものではない。次にその芯金ブロック基板4を製造する他の実施例を説明する。
図3は芯金ブロック基板を製造する一実施例製造説明図を示している。
溝加工する前の板状芯金素材9が複数枚(図3では4枚)重ねられ、その合わせ面の方向は集束点Fに向くようにされて、即ち、そのように作られている。なお図示の集束点Fと図示の補助集束点F' とは同じ点であるが、図を描くに当って概念的に別の点として描いている。芯金素子3の形成は、その加工法に適した枚数、図3では4枚を重ねて、5軸フライスまたはワイヤカットなどで能率良く所望形状の集束型となるべき溝10が切削され、芯金素子板11が製作される。このとき、グリッド密度が大きい場合には、すなわち板状芯金素材9の厚さが約0.5mm以下の場合には、前記の加工法は不向きになるので、この場合はフォトエッチング法で行う。
このようにして所望形状の溝10が穿設された芯金素子板11を、一行おきに列方向に1枡目ずつずらした状態にして一体化することにより、芯金素子3を複数有する図1(B)図示の如き芯金ブロック基板4を製造することができる。
図4は集束点から見下した図1(A)に示す芯金素子の被覆処理後の断面拡大図を示している。
同図において、中心線より左側Aに図示するものにおいては、芯金素子3、そして当該芯金素子3と斜めに隣り合う芯金素子3の各上下、左右方向4つの側壁面が、開口穴2側からメッキ又は蒸着或いは塗装などの被覆処理によってX線の散乱線吸着板(膜)が形成され、かつ当該斜めに隣り合う両芯金素子3の4側壁面の壁面端、すなわちそれぞれの稜線部分が一体化されてブリッジが形成されている状態を表している。即ち、X線吸収材となる金属5でブリッジが形成される。それ故後ほど説明する溶解工程で当該芯金素子3の部分が溶解除去されると、残存するX線吸収材となる金属5はブリッジで接合されたハニカム構造のグリッドを形成する。
一方、中心線より右側Bに図示するものにおいては、斜めに隣り合う両芯金素子3の4つの側壁面の対向稜線に対して被覆処理によってブリッジが形成されず、両芯金素子3が一体化されていない状態を表している。前述したように、芯金ブロック基板4の製造の際の芯金素子3の対応稜線間の間隙の広すぎや、また被覆処理において前記稜線部分のブリッジ化が未完成であることを表している。
つまりメッキ又は蒸着或いは塗装の膜の厚さは、隣り合う角状芯金素子3間の間隔以上でなければグリッドは形成されない。この膜の厚さは、角状芯金素子3の寸法差および芯金素子板11の組み立て精度に関係し、試作ではその膜厚は0.05mm以上必要であることが確かめられた。
前記説明の製造方法により製造さた芯金ブロック基板4は、当該芯金ブロック基板4に対して被覆工程のメッキ又は蒸着などの処理が行われて、斜めに隣り合う芯金素子3間の各稜線部分が被覆処理により接合され一体化されることにより、斜めに隣り合う芯金素子3が、いわゆるブリッジ化される結果ハニカム構造のグリッド1を形成する。
前記説明の斜めに隣り合う芯金素子3間の各稜線間隔が0.05mm以下で加工されている場合、前記ブリッジ化され一体化されるには当然当該被覆処理による芯金素子3の被覆膜厚は0.05mmを超えることが望まれる。
芯金素子3の被覆膜厚が0.05mmを超える被覆処理がなされれば、図4図示の中心線左側Aの如く、斜めに隣り合う芯金素子3の間の各稜線が被覆材でブリッジ化され一体化さる。つまり被覆膜で芯金素子3間が接合されハニカム構造のグリッドが形成される。
一方、芯金素子3の被覆膜厚が0.05mmを超えない被覆処理ならば、図4図示の中心線右側Bの如く、斜めに隣り合う芯金素子3の間の各稜線は依然としてその隙間が残存し、ブリッジ化されことなくグリッド形成がなされない。
図5は補強板を挟んだ芯金ブロック基板を製造する一実施例製造説明図を示している。
同図図5(A)において、図3で説明の所望形状の溝10が穿設された2枚の芯金素子板11と芯金素子板11との間にX線吸収材を用いた補強板12を配置し、例えば一行おきに列方向に1枡目ずつずらした状態にして、例えば接着剤や圧着手段や他の固定手段を用いて一体化することにより、図5(B)図示の如く芯金素子3を複数有する芯金ブロック基板4を製造することができる。
なお、集束点F(F’は集束点Fと同じ点であるが、図を描くに当って概念的に別の点として描いている)から見下した図5(B)図示の補強板12を含んだ芯金ブロック基板4の製造では、各厚さは10μmまで容易に製造が可能であり、X線の一次線に対する影、すなわち集束点Fに対する誤差は、別名電鋳法といわれる精密転写法であるので、芯金ブロック基板4を製造する際の芯金素子3の精度で定まる。
そして、当該芯金素子3の力学上の剛体は、グリッドの密度を1mm、吸収体、すなわちX線の散乱吸収板(膜)の厚さ0.02mmとして、グリッド構成板に対する曲げ剛性は単純比(0.98/0.02)3 倍で、約10万倍も強くなるという特徴を有する。
そしてメッキ又は蒸着などの被覆工程では、基本となる芯金素子3を1つおきに配置することにより、吸収材イオンの移動が容易であるので、その被覆処理時間は短時間で、その膜厚も均一に成形できるという特徴をもつ。
図6は補強板を備えた図5に示した芯金素子に対して被覆処理をほどこした後の断面拡大図を示している。
同図において、開口穴2を構成する上下、左右方向の4つの側壁面が被覆処理によってX線の散乱線吸着板(膜)13が形成されると共に、その4つの側壁面の各稜線部分も連続した形態で、すなわちブリッジ化され一体化された形態でX線の散乱吸着板(膜)13が形成される。
このようなX線吸収材被覆工程の後、所定形状のグリッド1とするべく被覆された芯金素子3について、図1(A)に示した如き不要部14を切断除去し、X線吸収材付き芯金ブロック7となす。
その後、上述の芯金溶解工程(d)で当該X線吸収材付き芯金ブロック7の芯金部6内の溶解除去が可能な金属材、すなわち図1(A)に示した如き芯金8を溶解除去し、X線吸収材となる金属5を残存させてハニカム構造のグリッド1又は基板付のグリッド・ブロックを生成する。なお、図6に示す構成の場合には、芯金素子3を溶解除去して残った開口穴については、当該開口穴の2つの側壁面はX線吸収材となる金属5で覆われ、他の2つの側壁面はX線吸収材で作られている補強板12で囲われているものとなる。勿論、元々開口穴2であった部分では4つの側壁面がX線吸収材となる金属5で覆われているものとなる。
なお、前記芯金素子3の不要部14の切断、および芯金6が溶解除去された残存金属のグリッド面の仕上げが、ワイヤカットなどの従来技術で行われる。
前記図1(A)において、芯金ブロック基板4に対して、X線吸収材を被覆した上で、内部に存在する芯金素子3、3……(即ち、溶解除去が可能な金属材で構成されている芯金8、8……)を溶解する状態について説明した。しかし図7に示す如き状態にてグリッド・ブロック、即ちX線吸収材にて形成された筒状体が配列されたグリッドを作成し、グリッド・ブロックを面状に配置させた上で、所望するグリッドを作成するようにすることが出来る。
図7は、グリッド・ブロックを面状に配置させてゆく態様を説明する図である。図中の符号11は芯金素子板、11−1は芯金素子板11に対してX線吸収材となる金属5を被覆させた状態の被覆後芯金素子板を表わしている。なお、図示の被覆後芯金素子板11−1においては、後工程での芯金8自体を溶解させるために、片面を切断した状態が描かれている。また、符号60はグリッド・ブロック、1−1はブロック基台上に配置されて存在するグリッド、61はブロック基台を表している。グリッド・ブロック60は、ブロック基台61上に、芯金8が溶解除去されて残ったグリッド1─1が配列されたものとなる。62は面状に配置されて一体化されたグリッド・ブロック、63、63……は接着剤で接着された接着部分を表わしている。
なお、図7に示すように、1軸方向に細長いグリッド・ブロック60を面状に配置して一体化するに当っては、1つのグリッド・ブロック60上に配置されて存在するグリッド1−1と、隣り合うグリッド・ブロック60上に配置されて存在するグリッド1−1との突き合わせ部分に間隙が存在することになる。このために、図7の態様においては、当該突き合わせ部分に接着剤がほどこされて接着部分63となっている。更に、図7において1軸方向に細長いグリッド・ブロック60を面状に配置して一体化するに当って、補強板12を介在させることができる。
図7に示した如く、面状に配置されて一体化されたグリッド・ブロック62は、後工程において、ブロック基台61の部分が切り離される。即ち所望されるグリッドが形成される。
図8は、補強板を介在させて、面状に配置して一体化させたグリッド・ブロックを説明する図である。図中の符号は図7に対応しており、1−1はグリッド、61はブロック基台、60はグリッド・ブロック、64は補強板12を介在させて面状に配置されて一体化されたグリッド・ブロックを表わしている。
図8に示す場合には、図7に示すようにして形成された所の、1軸方向に細長いグリッド・ブロック60を面状に配置するに当って、当該各グリッド・ブロック60の間に補強板12が介在され、各補強板12、12……と各グリッド・ブロック60、60……とは接着剤で接着される。その後、図7に関連して述べた如く図示のブロック基台61の部分が切り離されて、所望されるグリッドが形成される。
前記図1、図3、図5、図7、図8において芯金ブロック基板4や芯金素子板11を作成する態様を示したが、補強板12上に直接的に芯金素子3を配列されて芯金ブロック板を作成した上で、前述と同様の芯金ブロック基板を作成する他の実施例について述べる。
図9は本発明に係る他の実施例説明図を示している。
同図において、芯金ブロック板16は、集束型グリッドの開口穴を形成するべき所定形状の、溶解が可能な金属材の芯金素子3を補強板12の所定位置に配置し、ロー付け、溶接、プレス圧接合などの固定手段を用いて固定することにより製作される。当該芯金ブロック板16を所定枚数重ね合わせて被覆処理前の芯金ブロック基板17が作られる。この被覆処理前の芯金ブロック基板17に対して、前述のX線散乱吸収板(膜)を被覆処理することにより、被覆された芯金ブロック基板17が製造される。
このときの芯金ブロック板16の重ね合わせは、図9図示の如く、芯金素子3が行、列方向に1つおきとなるような配列とされる。芯金素子3がそれぞれこのように配列されることにより、芯金ブロック基板17に対して前記の被覆処理がなされ、当該芯金素子3が溶解除去されることで、残存されたX線の散乱吸収板(膜)が前記説明のハニカム構造を形成し、散乱線除去グリッドが製造される。
この芯金ブロック基板17を製造する方法によれば、後工程で不要となってしまう所の溶解除去される金属の使用量が大きく減少されるので、経済的な製法といえる。
図10は図9に対応する他の実施例を説明する図を示している。
同図において、芯金ブロック板18は、集束型グリッドの開口穴を形成するべき所定形状の、溶解が可能な金属材の芯金素子3を補強板12の所定位置に配置し、ロー付け、溶接、プレス圧接合などの固定手段を用いて固定することにより製作される。当該芯金ブロック板18を所定枚数重ね合わせて被覆処理前の芯金ブロック基板19が作られる。この被覆処理前の芯金ブロック基板19を被覆処理することにより、被覆された芯金ブロック基板19が製造される。
このときの芯金ブロック板18の重ね合わせは、図10図示の如く、芯金素子3が行方向1つおきとなるような配列とされ、列方向は芯金素子3が同列となるような配列とされる。芯金素子3がそれぞれこのように配列されることにより、芯金ブロック基板19に対して前記の被覆処理がなされ、当該芯金素子3が溶解除去されることで、残存されたX線の散乱吸収板(膜)が前記説明のハニカム構造を形成し、散乱線除去グリッドが製造される。
この芯金ブロック基板19の製造方法においても、後工程で不要となってしまう所の溶解除去される金属の使用量が大きく減少されるので、経済的な製法といえる。
図11は、補強板の上に芯金素子を配列させるための説明図である。
図中の符号16(又は18)は芯金ブロック板、12は補強板、3、3……は芯金素子であり、9は板状芯金素材、70は芯金素子が打ち抜かれるためのプレス・ダイ、71は芯金素子を打抜くためのパンチ・プレート、72は補強板上に配置された芯金素子3、3……を固着する固着素子、73は固着素子打込みパンチ、74はプレス・ダイに形成されている孔、75はパンチ・プレートの突起部、76はプレス装置基板を表わしている。
図11はプレス装置の構成を判り易くするために原理説明図として描かれている。
図示のプレス装置基板76の上に補強板12が給送可能に設けられ、図示のプレス・ダイ70が取り付けられると共に、プレス装置には図示のパンチ・プレート71が取り付けられている。パンチ・プレート71には一体に形成されている例えば4個の突起部75がもうけられて一緒に上下動されているものであるが、図11では説明を容易にするために4個の突起部75が別々に上下動するかの如く描かれている。図示の左端(第1)の突起部75はパンチ前の位置にある状態として描かれ、第2の突起部75は板状芯金素材9を打抜く途中の位置にある状態として描かれ、第3の突起部75は芯金素子3を打抜いた位置にある状態として描かれ、右端(第4)の突起部75はパンチ終了後の位置に戻った状態として描かれている。プレス・ダイ70には、図示では明瞭ではないが、芯金素子3、3……が打ち抜かれてゆく孔74……. が開孔されており、当該各孔74の内壁の形状は1個の芯金素子3と同じ形状につくられている。
プレス装置における前記プレス・ダイ70の下に補強板12が給送され、かつプレス・ダイ70の上に、板状芯金素材9が給送されてきて停止した状態の下で、パンチ・プレート71が板状芯金素材9をプレス・ダイ70に押圧する。この際に、板状芯金素材9から、プレス・ダイ70の各孔74からの当該孔74に対応する形状の芯金素子3、3……が打ち抜かれて補強板12上に排出され、当該芯金素子3、3……は、図示の補強板12の表面に並んだ状態で圧着され、固着素子打込みパンチ73によって固着素子72……を打込み、当該固着素子72……によって固着される。即ち、補強板12の上に芯金素子3、3……が並べられて固着されている芯金ブロック板16(又は18)が作成される。
更に、図1に示す如く芯金除去工程において、芯金を溶解除去していた実施態様に代えて、図12、図13および図14を用いて、芯金表面から、芯金表面に被覆させた「X線吸収材となる金属」を剥離させて、グリッドを作成する本発明の他の実施態様を説明する。
図12はグリッド組立の処理工程を説明する図である。図中の符号80は芯金ブロックであって図1に示す芯金ブロック基板の一部に対応するもの、81はX線吸収材付き芯金ブロック、82は被覆されているX線吸収材、83は補強板、84は台形の側辺、85は凸部、86は凹部、87はグリッド・ブロック、88は組立てられたグリッドを表している。なお前記凸部85が図1にいう芯金素子3に対応していることになる。
図12(a)は、例えば1軸方向に凸部85と凹部86とを形成された芯金ブロック断面を表わしている。芯金ブロック80は、後述する図13に関連して説明するようにして作成されているものと考えてよい。なお、芯金ブロック80は、ステンレスで構成されるが、セラミックスで構成されてもよい。
凸部85の断面形状と凹部86の断面形状とは、夫々、例えば両側辺84、84の長さが等しい台形に形成されており、凸部85の台形上辺の長さが凹部86の台形上辺の長さに等しくかつ凸部85の台形下辺の長さが凹部86の台形下の長さに等しいようにされている。
図12(a)図示の状態において、芯金ブロック80の凹部85、85……と凹部86、86……との表面に、導電性の剥離膜をほどこす処理が行われる。
図12(b)は、図12(a)図示の場合の如く導電性の剥離膜をほどこした後に、X線吸収材となる金属が、メッキや蒸着などによって、当該凸部85、85……や凹部86、86……の表面に被覆され、図示のX線吸収材82となっている状態を表している。X線吸収材82は電気メッキでも被覆可能である。
図12(c)は、被覆されているX線吸収材82の上面に、補強板83を接着剤で接着された状態を表している。言うまでもなく、補強板83は、図5に関連して説明したようにX線吸収材としての機能を持っている。そして、補強板83は、図示の如く、芯金ブロック80の凸部85、85……の上面に被覆されているX線吸収材82と接着される。
図12(d)は、芯金ブロック80から、X線吸収材82を離型する状態を表している。図12(a)に関連して説明した如く芯金ブロック80の表面に予め剥離膜がほどこされていることから、補強板83を持って芯金ブロック80から引き離すと、補強板83に接着されているX線吸収材82、即ち図示のグリッド・ブロック87が芯金ブロック80から剥離される。なお、グリッド・ブロック87は、細長い形状の補強板83の一面に、一方向に、前記芯金ブロック80における凹部85、85……と凸部86、86……とに対応する形状の、かつ補強板83の幅に等しい幅をもつX線吸収材82が接着されているものとなっている。
図12(e)は、形成されたグリッド・ブロック87を積み重ねて作成されたグリッド88を表している。
図12(d)に関連して説明した如く作成されたグリッド・ブロック87、87……は、個々のグリッド・ブロック87上のX線吸収材82、82……の上面が、図12(e)に示す如く他のグリッド・ブロック87の補強板83の裏面と接着剤によって接着されつつ、積み重ねられる。即ち面状に拡がったグリッド88が形成される。
なお、当該完成されたグリッド88は、当該グリッド88の図示の紙面の上方からX線が照射されるものとして用いられる。
図13は図12に示すX線吸収材付き芯金ブロックを作成する状況を説明する図である。図中の符号89は複数の芯金ブロック80が面状に連ねて一体化している状態の芯金ブロック、90はマスキング材を表している。
加工前の板状芯金基盤に対して、図示の如く、所定の間隔をもって、マスキング材90、90……を挿置する溝91、91……が夫々例えば図示横方向に連続して加工されると共に、当該各溝91、91……相互の間の部分に対して、前述の凸部85、85……と凹部86、86……とが加工形成される。
前記1つの溝91と隣り合う溝91との間の部分に形成される凸部85、85……と凹部86、86……との長手方向の軸の方向が、図3に関連して説明した如く焦束点Fに向かうように形成しておくようにされる。勿論、そのような方向に向かうようにする必要がない場合には、当該軸方向が平行になるようにしてもよい。
このように、加工前の板状芯金基盤上に、凸部85、85……と凹部86、86……とが形成され、かつ溝91、91……が形成された後に、前記溝91、91……に対して、例えばテフロン系(登録商標)の樹脂でつくった直方体状のマスキング材90、90……を、ピッチリと詰め込んで、図示の芯金ブロック89が作り上げられる。
当該作り上げられた芯金ブロック89の図示の上面全体に、図12(a)において、説明した如く導電性の剥離膜がほどこされ、図12(b)において説明した如くX線吸収材82が被覆される。そこで、図13に示すマスキング材90、90……を取除いたが後に、図12(c)において説明した如く、1軸方向に並んだ凸部85、85……の表面に補強板83が接着される。
以下は、図12(d)や図12(e)に述べたようにして、面状のグリッドが作成される。
図14は、図12(e)に示すように作成された面状のグリッドをX線検出素子の群と対応づけて配置した状態を示している。図中の符号82、83、84は図12に対応し、23はX線の検出素子を表している。
言うまでもなくX線は、図示の紙面上方向から照射される形となり、図示の補強板83、83……が1つの検出素子23と上下に隣り合う検出素子23、23との間の不感帯24上に配置されるようにされる。
図14の示す如く、X線吸収材82がつくる台形状開口の側辺84は、左右に隣り合う検出素子23、23に対して、斜めに横切るようになるが、当該隣り合う夫々の検出素子23、23がX線を受光する量は等しいものとなっている。
図15は本発明の方法によって製造されたグリッドが用いられたX線CT装置のグリッド部の構造説明図を示している。
同図において、21はグリッドであり、22は検出器ユニット、23は検出素子、24は不感帯、25はグリッド固定リング、Fは集束点をそれぞれ表している。
各部品の配置は従来の図20と同じである。本発明の方法によって製造されたグリッド21の特徴を明確にするため、図20の従来のグリッド50が用いられている装置と比較しながら説明すると、従来のブレード51に相当するX線の散乱吸収板(膜)13を、0.02mmとすることは、前述のとおり容易に可能である。従来のブレード51が薄く作られたグリッド50にあっては、その材質の特性により当該ブレード51が曲がりやすいのに対し、本発明に係る図15図示のグリッド21は、ハニカム構造によりX線の散乱吸収板(膜)13は曲がりが生じることが皆無の構造形態となっている。
さらに、2軸方向に等量の散乱線の吸収能力を持つので、従来の体軸方向の解析回路による分解能の改善が不要となり、システムへの負担が低減され、その分全体の機能が向上できる。
図16は集束点から見下したグリッドと検出器との位置関係説明図を示している。
同図において、X線吸収材であるX線の散乱吸収板(膜)13、補強板12は著しく薄くすることができるので、設計的に検出素子23の有効面積内に配置することにより、グリッド位置と検出素子間の不感帯24との位置合わせがそれ程厳密には不要になる。この場合、仮に5%の減衰があるとして、全検出素子23が同じ値であるので、いわゆるモアレ縞、即ち格子構造のものが重なり合うことによって光量に大小が生じて発生するモアレ縞の発生、などの不良がなくなる。今後、検出器ユニット22の不感帯24を無くすことが可能になれば、グリッド21を含めた変換効率が向上できる。
図17は本発明に係る方法で複数個のグリッドを製造する一実施例加工説明図を示している。
同図において、グリッド21の厚さ(長さ)Wが小さくてよい場合、性能の許容範囲内であることの下で、分割位置30に沿ってワイヤカットなどにて切断することにより、完成した1個のグリッド21から複数個のグリッドが作れ、コスト低減が可能である。なお、3は芯金素子、8は芯金、Hは仰角を表している。
図18は本発明に係る一実施例芯金部形状説明図を示している。
同図において、X線CT装置などの場合、グリッドの外形は、長い長方形になるので、芯金ブロック基板を製造する工程(a)で芯金ブロック基板4を製造する際、芯金素子3の勾配を図示の如く分割位置30に対して変更することにより、そして当該分割位置30で切断することで、1つの完成したグリッドから同じ集束距離Lのグリッドを複数個作ることができる。
本発明に係る散乱線除去グリッドの製造方法の一実施例部分破断概要工程説明図である。 本発明に係る散乱線除去グリッドの製造方法により製造されるグリッドの一実施例斜視図である。 芯金ブロック基板を製造する一実施例製造説明図である。 集束点から見下した図1(A)に示す芯金素子の被覆処理後の断面拡大図である。 補強板を挟んだ芯金ブロック基板を製造する一実施例製造説明図である。 補強板を備えた図5に示した芯金素子に対して被覆処理をほどこした後の断面拡大図である。 グリッド・ブロックを面状に配置させてゆく態様を説明する図である。 補強板を介在させて面状に配置して一体化させたグリッド・ブロック図である。 本発明に係る他の実施例説明図である。 図9に対応する他の実施例を説明する図である。 プレス装置の構成を判り易くするための原理説明図である。 グリッド組立の処理工程を説明する図である。 図12に示すX線吸収材付き芯金ブロックを作成する状況を説明する図である。 図12(e)図示のグリッドをX線検出素子の群と対応づけて配置した状態を説明する図である。 本発明の方法によって製造されたグリッドが用いられたX線CT装置のグリッド部の構造説明図である。 集束点から見下したグリッドと検出器との位置関係説明図である。 本発明に係る方法で複数個のグリッドを製造する一実施例加工説明図である。 本発明に係る一実施例芯金部形状説明図である。 従来のクロス集束型グリッドの部分破断斜視図である。 従来のX線CT装置のグリッド部構造説明図である。 従来の散乱線除去グリッド構造説明図である。
符号の説明
1 グリッド
2 開口穴
3 芯金素子
4 芯金ブロック基板
5 X線吸収材となる金属
6 芯金部
7 X線吸収材付き芯金ブロック
8 芯金
9 板状芯金素材
10 溝
11 芯金素子板
12 補強板
13 X線の散乱吸収板(膜)
14 不要部
16 芯金ブロック板
17 芯金ブロック基板
18 芯金ブロック板
19 芯金ブロック基板
21 グリッド
22 検出器ユニット
23 検出素子
24 不感帯
25 グリッド固定リング
30 分割位置
50 グリッド
51 ブレード
53 鉛箔
54 アルミニウム材のスペーサ
60 グリッド・ブロック
61 ブロック基台
62 一体化されたグリッド・ブロック
63 接着部分
64 補強板を介在させて一体化されたグリッド・ブロック
70 プレス・ダイ
71 パンチ・プレート
72 固着素子
73 固着素子打込みパンチ
74 孔
75 突起部
76 プレス装置基板
80 芯金ブロック
81 X線吸収材付き芯金ブロック
82 X線吸収材
83 補強板
84 台形の側辺
85 凸部
86 凹部
87 グリッド・ブロック
88 組立てられたグリッド
89 (一体化している)芯金ブロック
90 マスキング材
91 溝

Claims (12)

  1. X線関連装置の線源から照射されるX線のその散乱線を吸収除去する散乱線除去グリッドについて、
    X線の受像面上の2軸の少なくとも1つの軸方向に1つおきに配置されると共に、グリッドの所望形状の開口穴を形成させるべき形状をもち、かつ後述するX線吸収材被覆工程によるX線吸収材となる金属を被覆させた後の後述する芯金除去工程の後に芯金として取除かれる複数の芯金素子を備え、当該芯金が金属またはセラミックスで構成される芯金ブロック基板を製造する工程と、
    前記芯金素子の表面にX線吸収材となる金属を被覆するX線吸収材被覆工程と、
    前記芯金素子の表面にX線吸収材となる金属が被覆されている状態から、前記取除かれる芯金として前記芯金素子を取除く芯金除去工程と
    を備え、取除かれる芯金素子にX線吸収材の金属を被覆させた上で当該芯金素子を取除く処理をなし、X線吸収材からなる残存した金属でグリッドを形成するようにした
    ことを特徴とする散乱線除去グリッドの製造方法。
  2. 請求項1記載の散乱線除去グリッドの製造方法において、
    前記芯金ブロック基板を製造する工程が、少なくとも前記1つの軸方向に1つおきに配置されると共に、グリッドの所望形状の開口穴を形成させるべき形状をもち、かつ溶解除去が可能な金属材で構成された複数個の芯金素子を備えた芯金ブロック基板を製造するようにされ、
    前記X線吸収材被覆工程が、前記芯金素子の表面にX線吸収材となる金属を被覆するようにされ、
    前記芯金除去工程が、前記X線吸収材被覆工程の芯金素子を基にグリッドの開口穴を形成させるに足る形状の芯金部にし、X線吸収材付き芯金ブロックとなす工程と、当該X線吸収材付き芯金ブロックの芯金部内の前記溶解除去が可能な金属材を溶解除去し、X線吸収材の金属を残存させてグリッドの部分を生成する芯金溶解工程とを有するようにされ、
    溶解除去が可能な複数個の芯金素子にX線吸収材の金属を被覆させた上で溶解除去処理をなし、X線吸収材からなる残存した金属でグリッド又は基板付きのグリッド・ブロックを形成するようにした
    ことを特徴とする散乱線除去グリッドの製造方法。
  3. 前記溶解除去が可能な金属材で構成された複数個の芯金素子を備えた芯金ブロック基板は、その芯金素子が配列の列、または行に一体に製作された芯金素子板で構成の当該芯金素子板が複数並べられて形成されていることを特徴とする請求項2に記載の散乱線除去グリッドの製造方法。
  4. 前記溶解除去が可能な金属材で構成された複数個の芯金素子を備えた芯金ブロック基板は、X線吸収材の補強板が、列、または行方向に、隣り合う芯金素子板の間に配置されて形成されていることを特徴とする請求項2に記載の散乱線除去グリッドの製造方法。
  5. 前記X線吸収材の補強板が、列、または行方向に、隣り合うグリッド・ブロックの間に配置され組み立てられて芯金ブロック基板となっていることを特徴とする請求項2に記載の散乱線除去グリッドの製造方法。
  6. 前記芯金ブロック基板は、前記補強板が、接着剤や圧着手段や固定手段を介して、前記芯金素子と一体化されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の散乱線除去グリッドの製造方法。
  7. 前記X線吸収材付き芯金ブロックとなす工程は、被覆された芯金素子の不要部切断、および芯金部内の溶解が可能な金属材が溶解除去された残存金属のグリッド面の仕上げを、ワイヤカットでおこなうことを特徴とする請求項2に記載の散乱線除去グリッドの製造方法。
  8. 前記X線吸収材被覆工程は、芯金素子の表面に対するX線吸収材となる金属の被覆が、メッキ、蒸着、塗装のいずれかで被覆処理されることを特徴とする請求項1に記載の散乱線除去グリッドの製造方法。
  9. 前記芯金ブロック基板を製造する工程は、1個の完成グリッドから複数のグリッドが得られるに足る芯金素子が用いられ、当該芯金素子が芯金除去工程後に許容範囲内でグリッドを複数個生成されるよう製造されていることを特徴とする請求項1に記載の散乱線除去グリッドの製造方法。
  10. 請求項1記載の散乱線除去グリッドの製造方法において、
    前記芯金ブロック基板を製造する工程が、少なくとも前記1つの軸方向に1つおきに配置されると共に、グリッドの所望形状の開口穴を形成させるべき形成をもち、かつ前記芯金除去工程に芯金として除去される複数の芯金素子を備えた芯金ブロック基板を製造するようにされ、
    前記X線吸収材被覆工程が、前記芯金素子の表面に剥離膜をほどこす処理を行った後にX線吸収材となる金属を被覆するようにされ、
    前記芯金除去工程が、前記芯金素子の表面に被覆されている所の、X線吸収材となる金属部分の凸部分に補強板を着接する工程と、当該補強板に着接された後のX線吸収材となる金属の部分から、前記芯金ブロック基板を取除くよう、当該X線吸収材となる金属の部分を当該芯金ブロック基板から離型する工程とを有するようにされ、
    前記芯金ブロック基板に被覆されている所の、X線吸収材となる金属の部分を、前記芯金ブロック基板から離型して、グリッドを形成するようにした、
    ことを特徴とする請求項1に記載の散乱線除去グリッドの製造方法。
  11. 前記複数個の芯金素子は、断面が台形に形成されていることを特徴とする請求項10記載の散乱線除去グリッドの製造方法。
  12. 前記芯金ブロック基板から離型する工程において離型されてなる、前記補強板が着接されて形成されている補強板付きグリッドが、複数個並べられて、面状に拡がる補強板付きグリッドを形成されることを特徴とする請求項11記載の散乱線除去グリッドの製造方法。
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