JP5056855B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和装置の成績係数の好適化運転制御に関する。
従来より、圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器を接続して構成される冷媒回路を備えた冷凍装置において、成績係数(COP)を向上させる制御が行われている。
これに対して、例えば、以下の特許文献1に示す空気調和装置では、過冷却度が目標値で一定となるように冷媒回路内の各構成を制御することで、COPの向上を図っている。
特開2001−263831号公報
しかし、上記特許文献1に記載の空気調和装置の制御では、冷房運転と暖房運転とによって、または、各運転時の出力によって、目標とする過冷却度が異なり、COPを様々な使用条件下において好適化することができていない。
本発明は上述した点に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、使用条件が異なる場合であってもCOPを好適化させることが可能な空気調和装置を提供することにある。
第1発明に係る空気調和装置は、冷媒回路と、流体送り機構と、凝縮温度把握手段と、流体温度把握手段と、制御部とを備えている。冷媒回路は、冷媒が流通するように圧縮機と凝縮器と膨張機構と蒸発器とが接続されて構成されている。流体送り機構は、凝縮器に向けて流体を送る。凝縮温度把握手段は、冷媒の凝縮温度を求めるための物理量を検知する。流体温度把握手段は、凝縮器内の冷媒と熱交換を行う流体の温度を求めるための物理量を検知する。制御部は、凝縮温度把握手段の検知値によって把握される凝縮温度と、流体温度検知手段の検知値によって把握される流体温度との差で凝縮器出口近傍における冷媒の過冷却度を除した値を目標値として、圧縮機と膨張機構と流体送り機構との少なくとも1つを制御する。冷媒回路は、冷媒の流れ方向を切り換えることで冷房運転と暖房運転を切り換える四路切換弁を有している。制御部は、冷房運転と暖房運転のいずれにおいても、0.15以上0.75未満の同じ値を目標値として制御を行う。
なお、ここでの物理量を検知する手段としては、例えば、温度センサで直接的に温度検知するものだけでなく、圧力センサ等によって検知される圧力を温度換算するもの等が含まれる。
ここでは、空気調和装置の使用条件に変動が生じた場合であっても、簡易な制御でより確実にCOPを向上させることが可能になる。
第2発明に係る空気調和装置は、第1発明に係る空気調和装置において、室内に配置される熱交換器に対して外気を通過させる手段を備えていない。
発明に係る空気調和装置は、第1発明または第2発明に係る空気調和装置において、第1流体温度把握手段と、第2流体温度把握手段とを有している。第1流体温度把握手段は、流体温度把握手段は、凝縮器内の冷媒と熱交換を行う前の流体の温度を求めるための物理量を検知する。第2流体温度把握手段は、凝縮器内の冷媒と熱交換を行った後の流体の温度を求めるための物理量を検知する。そして、制御部は、第1流体温度把握手段の検知値と第2流体温度把握手段の検知値との平均値によって把握される温度を凝縮温度として算出する。
ここでは、COPの算出に適した凝縮温度が得られるため、COPをよりいっそう向上させることが可能になる。
第4発明に係る空気調和装置は、第1発明から発明のいずれかに係る空気調和装置において、目標値は、0.4以上0.6未満である。
ここでは、運転時の周囲の環境条件が変動した場合であっても、COPをより確実に向上させることが可能になる。
第5発明に係る空気調和装置は、第1発明から第発明のいずれかの空気調和装置において、流体温度把握手段は、冷媒回路が冷房運転サイクルとなっている状態では、外気温度を検知する。
ここでは、冷房運転では室外熱交換器が冷媒の凝縮器として機能するが、流体温度把握手段が室外温度を検知することで、その凝縮器として機能している室内熱交換器を通過する空気の温度を検知することが可能になる。
第6発明に係る空気調和装置は、第1発明から第5発明のいずれかの空気調和装置において、流体温度把握手段は、冷媒回路が暖房運転サイクルとなっている状態では、室内温度を検知する。
ここでは、暖房運転では室内熱交換器が冷媒の凝縮器として機能するが、流体温度把握手段が室内温度を検知することで、その凝縮器として機能している室内熱交換器を通過する空気の温度を検知することが可能になる。
第1発明の空気調和装置では、空気調和装置の使用条件に変動が生じた場合であっても、簡易な制御でより確実にCOPを向上させることが可能になる。
発明の空気調和装置では、COPの算出に適した凝縮温度が得られるため、COPをよりいっそう向上させることが可能になる。
第4発明の空気調和装置では、運転時の周囲の環境条件が変動した場合であっても、COPをより確実に向上させることが可能になる。
第5発明の空気調和装置では、凝縮器として機能している室内熱交換器を通過する空気の温度を検知することが可能になる。
第6発明の空気調和装置では、凝縮器として機能している室内熱交換器を通過する空気の温度を検知することが可能になる。
本発明の一実施形態にかかる空気調和装置の概略構成図である。 空気調和装置の制御ブロック図である。 最適COP制御運転を行う際の制御フローチャートである。 過冷却度を凝縮温度と空気温度との差分で除した値に対する成績係数の関係を示す図である。 所定の関係を満たす過冷却度と凝縮温度との関係を示す図である。 変形例(C)に係る空気調和装置の概略構成図である。 変形例(C)に係る空気調和装置の制御ブロック図である。 変形例(G)に係る空気調和装置において、過冷却度を凝縮温度と空気温度との差分で除した値に対するAPF比の関係を示す図である。 従来の過冷却度に対する成績係数の関係を示す図である。
1 空気調和装置
8 制御部
10 冷媒回路
21 圧縮機
23 室外熱交換器(凝縮器)
28 室外ファン(流体送り機構)
33 熱交温度センサ(凝縮温度把握手段)
36 室外温度センサ(流体)
361 通過前室外温度センサ(第1流体温度把握手段)
362 通過後室外温度センサ(第2流体温度把握手段)
41、51 室内膨張弁(膨張機構)
42、52 室内熱交換器(蒸発器)
以下、図面に基づいて、本発明にかかる空気調和装置の実施形態について説明する。
<空気調和装置1の構成>
図1は、本発明の一実施形態にかかる空気調和装置1の概略構成図である。
空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行うことによって、ビル等の室内の冷暖房に使用される装置である。空気調和装置1は、主として、1台の熱源ユニットとしての室外ユニット2と、それに並列に接続された複数台(本実施形態では、2台)の利用ユニットとしての室内ユニット4、5と、室外ユニット2と室内ユニット4、5とを接続する冷媒連絡配管としての液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7とを備えている。すなわち、本実施形態の空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、室外ユニット2と、室内ユニット4、5と、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7とが接続されることによって構成されている。
<室内ユニット4,5>
室内ユニット4、5は、ビル等の室内の天井に埋め込みや吊り下げ等により、又は、室内の壁面に壁掛け等により設置されている。室内ユニット4、5は、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7を介して室外ユニット2に接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
次に、室内ユニット4、5の構成について説明する。尚、室内ユニット4と室内ユニット5とは同様の構成であるため、ここでは、室内ユニット4の構成のみ説明し、室内ユニット5の構成については、それぞれ、室内ユニット4の各部を示す40番台の符号の代わりに50番台の符号を付して、各部の説明を省略する。
室内ユニット4は、主として、冷媒回路10の一部を構成する室内側冷媒回路10a(室内ユニット5では、室内側冷媒回路10b)を有している。この室内側冷媒回路10aは、主として、膨張機構としての室内膨張弁41と、利用側熱交換器としての室内熱交換器42とを有している。
本実施形態において、室内膨張弁41は、室内側冷媒回路10a内を流れる冷媒の流量の調節等を行うために、室内熱交換器42の液側に接続された電動膨張弁であり、パルス信号に応じて開閉制御されるようになっている。この室内膨張弁41、51は、後述する最適COP制御運転において、冷凍サイクルのCOPを好適化させるために、開度調整の制御や開度を固定する制御等が制御部8によって行われる。
本実施形態において、室内熱交換器42は、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であり、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能して室内空気を冷却し、暖房運転時には冷媒の凝縮器として機能して室内空気を加熱する熱交換器である。
本実施形態において、室内ユニット4は、ユニット内に室内空気を吸入して、室内熱交換器42において冷媒と熱交換させた後に、供給空気として室内に供給するための送風ファンとしての室内ファン43を有している。室内ファン43は、室内熱交換器42に供給する空気の風量を可変することが可能なファンであり、本実施形態において、DCファンモータからなるモータ43aによって駆動される遠心ファンや多翼ファン等である。
また、室内ユニット4には、各種のセンサが設けられている。室内熱交換器42の液側には、冷媒の温度(すなわち、暖房運転時における凝縮温度又は冷房運転時における蒸発温度に対応する冷媒温度)を検出する液側温度センサ44が設けられている。室内熱交換器42のガス側には、冷媒の温度を検出するガス側温度センサ45が設けられている。室内ユニット4の室内空気の吸入口側には、ユニット内に流入する室内空気の温度(すなわち、室内温度)を検出する室内温度センサ46が設けられている。本実施形態において、液側温度センサ44、ガス側温度センサ45及び室内温度センサ46は、サーミスタからなる。また、室内ユニット4は、室内ユニット4を構成する各部の動作を制御する室内側制御部47を有している。そして、室内側制御部47は、室内ユニット4の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、室内ユニット4を個別に操作するためのリモコン(図示せず)との間で制御信号等のやりとりを行ったり、室外ユニット2との間で伝送線8aを介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<室外ユニット2>
室外ユニット2は、ビル等の室外に設置されており、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7を介して室内ユニット4、5に接続されており、室内ユニット4、5の間で冷媒回路10を構成している。
次に、室外ユニット2の構成について説明する。室外ユニット2は、主として、冷媒回路10の一部を構成する室外側冷媒回路10cを有している。この室外側冷媒回路10cは、主として、圧縮機21と、四路切換弁22と、熱源側熱交換器としての室外熱交換器23と、膨張機構としての室外膨張弁38と、アキュムレータ24と、温度調節機構としての過冷却器25と、液側閉鎖弁26と、ガス側閉鎖弁27とを有している。
圧縮機21は、運転容量を可変することが可能な圧縮機であり、本実施形態において、インバータにより回転数が制御されるモータ21aによって駆動される容積式圧縮機である。本実施形態において、圧縮機21は、1台のみであるが、これに限定されず、室内ユニットの接続台数等に応じて、2台以上の圧縮機が並列に接続されていてもよい。
四路切換弁22は、冷媒の流れの方向を切り換えるための弁であり、冷房運転時には、室外熱交換器23を圧縮機21によって圧縮される冷媒の凝縮器として、かつ、室内熱交換器42、52を室外熱交換器23において凝縮される冷媒の蒸発器として機能させるために、圧縮機21の吐出側と室外熱交換器23のガス側とを接続するとともに圧縮機21の吸入側(具体的には、アキュムレータ24)とガス冷媒連絡配管7側とを接続し(図1の四路切換弁22の実線を参照)、暖房運転時には、室内熱交換器42、52を圧縮機21によって圧縮される冷媒の凝縮器として、かつ、室外熱交換器23を室内熱交換器42、52において凝縮される冷媒の蒸発器として機能させるために、圧縮機21の吐出側とガス冷媒連絡配管7側とを接続するとともに圧縮機21の吸入側と室外熱交換器23のガス側とを接続することが可能である(図1の四路切換弁22の破線を参照)。
本実施形態において、室外熱交換器23は、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であり、冷房運転時には冷媒の凝縮器として機能し、暖房運転時には冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。室外熱交換器23は、そのガス側が四路切換弁22に接続され、その液側が液冷媒連絡配管6に接続されている。
本実施形態において、室外膨張弁38は、室外側冷媒回路10c内を流れる冷媒の圧力や流量等の調節を行うために、室外熱交換器23の液側に接続された電動膨張弁である。
本実施形態において、室外ユニット2は、ユニット内に室外空気を吸入して、室外熱交換器23において冷媒と熱交換させた後に、室外に排出するための送風ファンとしての室外ファン28を有している。この室外ファン28は、室外熱交換器23に供給する空気の風量Woを可変することが可能なファンであり、本実施形態において、DCファンモータからなるモータ28aによって駆動されるプロペラファン等である。
アキュムレータ24は、四路切換弁22と圧縮機21との間に接続されており、室内ユニット4、5の運転負荷の変動等に応じて冷媒回路10内に発生する余剰冷媒を溜めることが可能な容器である。
過冷却器25は、本実施形態において、2重管式の熱交換器であり、室外熱交換器23において凝縮された後に、室内膨張弁41、51に送られる冷媒を冷却するために設けられている。過冷却器25は、本実施形態において、室外膨張弁38と液側閉鎖弁26との間に接続されている。
本実施形態において、過冷却器25の冷却源としてのバイパス冷媒回路61が設けられている。尚、以下の説明では、冷媒回路10からバイパス冷媒回路61を除いた部分を、便宜上、主冷媒回路と呼ぶことにする。
バイパス冷媒回路61は、室外熱交換器23から室内膨張弁41、51へ送られる冷媒の一部を主冷媒回路から分岐させて圧縮機21の吸入側に戻すように主冷媒回路に接続されている。具体的には、バイパス冷媒回路61は、室外膨張弁38から室内膨張弁41、51に送られる冷媒の一部を室外熱交換器23と過冷却器25との間の位置から分岐させるように接続された分岐回路61aと、過冷却器25のバイパス冷媒回路側の出口から圧縮機21の吸入側に戻すように圧縮機21の吸入側に接続された合流回路61bとを有している。そして、分岐回路61aには、バイパス冷媒回路61を流れる冷媒の流量を調節するためのバイパス膨張弁62が設けられている。ここで、バイパス膨張弁62は、電動膨張弁からなる。これにより、室外熱交換器23から室内膨張弁41、51に送られる冷媒は、過冷却器25において、バイパス膨張弁62によって減圧された後のバイパス冷媒回路61を流れる冷媒によって冷却される。すなわち、過冷却器25は、バイパス膨張弁62の開度調節によって能力制御が行われることになる。なお、このバイパス膨張弁62についても、後述する最適COP制御運転において、冷凍サイクルのCOPを好適化させるために、開度調整の制御や開度を固定する制御等が制御部8によって行われる。
液側閉鎖弁26及びガス側閉鎖弁27は、外部の機器・配管(具体的には、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7)との接続口に設けられた弁である。液側閉鎖弁26は、室外熱交換器23に接続されている。ガス側閉鎖弁27は、四路切換弁22に接続されている。
また、室外ユニット2には、各種のセンサが設けられている。具体的には、室外ユニット2には、圧縮機21の吸入圧力を検出する吸入圧力センサ29と、圧縮機21の吐出圧力を検出する吐出圧力センサ30と、圧縮機21の吸入温度Tsを検出する吸入温度センサ31と、圧縮機21の吐出温度Tdを検出する吐出温度センサ32とが設けられている。吸入温度センサ31は、アキュムレータ24と圧縮機21との間の位置に設けられている。室外熱交換器23には、室外熱交換器23内を流れる冷媒の温度(すなわち、冷房運転時における凝縮温度又は暖房運転時における蒸発温度に対応する冷媒温度)を検出する熱交温度センサ33が設けられている。室外熱交換器23の液側には、冷媒の温度を検出する液側温度センサ34が設けられている。過冷却器25の主冷媒回路側の出口には、冷媒の温度(すなわち、液管温度)を検出する液管温度センサ35が設けられている。バイパス冷媒回路61の合流回路61bには、過冷却器25のバイパス冷媒回路側の出口を流れる冷媒の温度を検出するためのバイパス温度センサ63が設けられている。室外ユニット2の室外空気の吸入口側には、ユニット内に流入する室外空気の温度(すなわち、室外温度)を検出する室外温度センサ36が設けられている。
本実施形態において、吸入温度センサ31、吐出温度センサ32、熱交温度センサ33、液側温度センサ34、液管温度センサ35、室外温度センサ36及びバイパス温度センサ63は、サーミスタからなる。
また、室外ユニット2は、室外ユニット2を構成する各部の動作を制御する室外側制御部37を有している。そして、室外側制御部37は、室外ユニット2の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータ、メモリやモータ21aを制御するインバータ回路等を有しており、室内ユニット4、5の室内側制御部47、57との間で伝送線8aを介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。すなわち、室内側制御部47、57と室外側制御部37と制御部37、47、57間を接続する伝送線8aとによって、空気調和装置1全体の運転制御を行う制御部8が構成されている。
制御部8は、空気調和装置1の制御ブロック図である図2に示すように、各種センサ29〜36、44〜46、54〜56、63の検出信号を受けることができるように接続されるとともに、これらの検出信号等に基づいて各種機器及び弁21、22、24、28a、38、41、43a、51、53a、62を制御することができるように接続されている。
<冷媒連絡配管6,7>
冷媒連絡配管6、7は、空気調和装置1をビル等の設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒配管であり、設置場所や室外ユニットと室内ユニットとの組み合わせ等の設置条件に応じて種々の長さや管径を有するものが使用される。
以上のように、本実施形態の空気調和装置1は、室内側制御部47、57と室外側制御部37とから構成される制御部8によって、四路切換弁22により冷房運転及び暖房運転を切り換えて運転を行うとともに、各室内ユニット4、5の運転負荷に応じて、室外ユニット2及び室内ユニット4、5の各機器の制御を行うようになっている。
<最適COP制御運転>
(冷房運転時における最適COP制御)
まず、冷房運転時における最適COP制御運転について、図1及び図2を用いて説明する。
制御部8(より具体的には、室内側制御部47、57と室外側制御部37と制御部37、47、57間を接続する伝送線8a)は、外部のリモコン(図示せず)等から、冷房運転を行う旨の指令を受けた場合に、冷凍サイクルについて、四路切換弁22が図1の実線で示される状態、すなわち、圧縮機21の吐出側が室外熱交換器23のガス側に接続され、かつ、圧縮機21の吸入側がガス側閉鎖弁27及びガス冷媒連絡配管7を介して室内熱交換器42、52のガス側に接続された状態となるように、四路切換弁22の接続状態を制御する。
この際、室外膨張弁38は、全開状態にされている。液側閉鎖弁26及びガス側閉鎖弁27は、開状態にされている。
冷房運転における最適COP制御では、制御部8は、まず、図3のフローチャートに示すように、過冷却度SCrを冷媒の凝縮温度Tcと空気温度Taとの差分で除した値を算出する(ステップS10)。
そして、ステップS10で算出された値が、0.5であるか否かを判断する(ステップS20)。ここで、ステップS10で算出された値が0.5であれば、そのままの制御を持続させる。
そして、ステップS10で算出された値が0.5でなかった場合には、制御部8は、補正制御として、過冷却度SCrを冷媒の凝縮温度Tcと空気温度Taとの差分で除した値が0.5となる状態の冷凍サイクルを実現することができるように、室内膨張弁41、51の開度およびバイパス膨張弁62の開度をそれぞれ調節する制御を行う。そして、ステップS20を再度繰り返す。
ここで、本実施形態において、各値は以下のようにして検出される。
まず、室外熱交換器23の出口における冷媒の過冷却度SCrは、制御部8が、過冷却器25の主冷媒回路側の出口の冷媒温度を検出する液管温度センサ35により検知される値から、室外熱交換器23内を流れる冷媒温度を検出する熱交温度センサ33により検知される値を差し引く演算を行うことによって算出する。また、冷媒の凝縮温度Tcは、制御部8が、室外熱交換器23における熱交温度センサ33によって検知される値によって把握する。さらに、室外空気の温度Taは、制御部8が、室外ユニット2の室外温度センサ36によって検知される値によって把握する。
この冷媒回路10の状態で、制御部8は、圧縮機21、室外ファン28及び室内ファン43、53を起動する。そうすると、低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入されて圧縮されて高圧のガス冷媒となる。その後、高圧のガス冷媒は、四路切換弁22を経由して室外熱交換器23に送られて、室外ファン28によって供給される室外空気と熱交換を行って凝縮して高圧の液冷媒となる。
そして、この高圧の液冷媒は、室外膨張弁38を通過して、過冷却器25に流入し、バイパス冷媒回路61を流れる冷媒と熱交換を行ってさらに冷却されて過冷却状態になる。このとき、室外熱交換器23において凝縮した高圧の液冷媒の一部は、バイパス冷媒回路61に分岐され、バイパス膨張弁62によって減圧された後に、圧縮機21の吸入側に戻される。ここで、バイパス膨張弁62を通過する冷媒は、圧縮機21の吸入圧力近くまで減圧されることで、その一部が蒸発する。そして、バイパス冷媒回路61のバイパス膨張弁62の出口から圧縮機21の吸入側に向かって流れる冷媒は、過冷却器25を通過して、主冷媒回路側の室外熱交換器23から室内ユニット4、5へ送られる高圧の液冷媒と熱交換を行う。
そして、過冷却状態になった高圧の液冷媒は、液側閉鎖弁26及び液冷媒連絡配管6を経由して、室内ユニット4、5に送られる。この室内ユニット4、5に送られた高圧の液冷媒は、室内膨張弁41、51によって圧縮機21の吸入圧力近くまで減圧されて低圧の気液二相状態の冷媒となって室内熱交換器42、52に送られ、室内熱交換器42、52において室内空気と熱交換を行って蒸発して低圧のガス冷媒となる。
この低圧のガス冷媒は、ガス冷媒連絡配管7を経由して室外ユニット2に送られ、ガス側閉鎖弁27及び四路切換弁22を経由して、アキュムレータ24に流入する。そして、アキュムレータ24に流入した低圧のガス冷媒は、再び、圧縮機21に吸入される。
以上の冷房運転時における最適COP制御運転を、制御部8が室内膨張弁41、51およびバイパス膨張弁62の開度の調節により実現させることで、冷房運転時における成績係数(COP)を最適化させることができる。
(暖房運転時における最適COP制御運転)
次に、暖房運転時における最適COP制御運転について説明する。
制御部8(より具体的には、室内側制御部47、57と室外側制御部37と制御部37、47、57間を接続する伝送線8a)は、外部のリモコン(図示せず)等から、暖房運転を行う旨の指令を受けた場合に、冷凍サイクルについて、四路切換弁22が図1の破線で示される状態、すなわち、圧縮機21の吐出側がガス側閉鎖弁27及びガス冷媒連絡配管7を介して室内熱交換器42、52のガス側に接続され、かつ、圧縮機21の吸入側が室外熱交換器23のガス側に接続された状態となるように、四路切換弁22の接続状態を制御する。
また、制御部8は、液側閉鎖弁26及びガス側閉鎖弁27を開状態とし、バイパス膨張弁62を閉止させる。
さらに、制御部8は、室外膨張弁38を、室外熱交換器23に流入する冷媒を室外熱交換器23において蒸発させることが可能な圧力(すなわち、蒸発圧力)まで減圧するために開度の調節制御を行う。
暖房運転における最適COP制御においても、冷房同様に、制御部8は、まず、図3のフローチャートに示すように、過冷却度SCrを冷媒の凝縮温度Tcと空気温度Taとの差分で除した値を算出する(ステップS10)。
そして、ステップS10で算出された値が、0.5であるか否かを判断する(ステップS20)。ここで、ステップS10で算出された値が0.5であれば、そのままの制御を持続させる。
そして、ステップS10で算出された値が0.5でなかった場合には、制御部8は、補正制御として、過冷却度SCrを冷媒の凝縮温度Tcと空気温度Taとの差分で除した値が0.5となる状態の冷凍サイクルを実現することができるように、室内膨張弁41、51の開度を調節する制御を行う。そして、ステップS20を再度繰り返す。
ここで、本実施形態において、各値は以下のようにして検出される。まず、室内熱交換器42、52の出口における冷媒の過冷却度SCrは、制御部8が、吐出圧力センサ30により検出される圧縮機21の吐出圧力を凝縮温度に対応する飽和温度値に換算し、この冷媒の飽和温度値から液側温度センサ44、54により検出される冷媒温度値を差し引く演算を行うことで検出される。また、冷媒の凝縮温度Tcは、制御部8が、室内熱交換器42、52における液側温度センサ44、54によって検知される値によって把握する。さらに、室内空気の温度Taは、制御部8が、室内ユニット4、5の室内温度センサ46、56によって検知される値によって把握する。
この冷媒回路10の状態で、制御部8は、圧縮機21、室外ファン28及び室内ファン43、53を起動すると、低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入されて圧縮されて高圧のガス冷媒となり、四路切換弁22、ガス側閉鎖弁27及びガス冷媒連絡配管7を経由して、室内ユニット4、5に送られる。
そして、室内ユニット4、5に送られた高圧のガス冷媒は、室外熱交換器42、52において、室内空気と熱交換を行って凝縮して高圧の液冷媒となった後、室内膨張弁41、51を通過する際に、室内膨張弁41、51の弁開度に応じて減圧される。
この室内膨張弁41、51を通過した冷媒は、液冷媒連絡配管6を経由して室外ユニット2に送られ、液側閉鎖弁26、過冷却器25及び室外膨張弁38を経由してさらに減圧された後に、室外熱交換器23に流入する。そして、室外熱交換器23に流入した低圧の気液二相状態の冷媒は、室外ファン28によって供給される室外空気と熱交換を行って蒸発して低圧のガス冷媒となり、四路切換弁22を経由してアキュムレータ24に流入する。そして、アキュムレータ24に流入した低圧のガス冷媒は、再び、圧縮機21に吸入される。
以上の暖房運転時における最適COP制御運転を、制御部8が室内膨張弁41、51の開度の調節により実行することで、暖房運転時における成績係数(COP)を最適化させることができる。
<本実施形態の空気調和装置1の特徴>
本実施形態の空気調和装置1には、以下のような特徴がある。
従来の空気調和装置では、COPを好適化させることが可能とされる過冷却度の指標を定めて、この指標値で過冷却度が一定となるように制御を行っている。
しかし、これでは、例えば、図9に示すように、COPと過冷却度SCとは、空気調和装置を可動させる状況に応じた関係は、特段無い。すなわち、冷房定格運転時には7度、冷房中間期運転時には3度、暖房定格運転時には9度、暖房中間期運転時には4度、が、それぞれ最適な過冷却度ということになる。そして、特定の値を目標過冷却度として、冷凍サイクルを制御した場合には、各条件によって、最適過冷却度から差が生じ、COPを好適化させることができない。さらに、それぞれ、状況に応じて目標過冷却度として、この目標過冷却度で一定に保たれるように冷凍サイクルを制御する場合には、目標値を多く保持しておく必要があるだけでなく、制御が煩雑になり、必ずしもCOPを好適化させることができるとは限らない。なお、ここで、冷房中間期としては、例えば、外気温が18〜20℃の条件、暖房中間期としては、例えば、外気温が、13〜18度の場合等が想定される。
これに対して、本実施形態の空気調和装置1では、制御部8は、過冷却度SCrを冷媒の凝縮温度Tcと空気温度Taとの差分で除した値が0.5となる状態の冷凍サイクルを実現することができるように、室内膨張弁41、51等の開度を調節する制御を行っている。ここで、図4に示すように、過冷却度を凝縮温度と空気温度との差分で除した値に対するCOPの関係を見てみると、冷房定格運転時、冷房中間期運転時、暖房定格運転時、および、暖房中間期運転時のいずれにおいても、各条件におけるCOPの最適値は、過冷却度を凝縮温度と空気温度との差分で除した値が0.4〜0.6の範囲に入っている。
このため、上述のように、過冷却度を凝縮温度と空気温度との差分で除した値が0.5となるように制御部8が最適COP制御を行うことで、条件毎の目標値を持たなくても、0.5という一つの値を目標とするだけの簡易な制御によってCOPを好適化させ、冷房定格運転、冷房中間期運転、暖房運転、および、暖房中間期運転のいずれにおいても、省エネ化を図ることができる。
<他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(A)
上記実施形態では、制御部8が、過冷却度SCrを、冷媒の凝縮温度Tcと空気温度Taとの差分で除した値が0.5となるように室内膨張弁41、51の開度を制御する場合を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、図5に示すように、SCr/(Tc―Ta)=0.5の関係を満たすTcとSCとの関係式を、式変形によって求め、グラフ表示する。具体的には、関係式は、Tc=2SC+Taとなる。
そして、例えば、制御部8は、この関係式を満たす座標値のうち、現在の状態の実測値の座標値(P)から最も近い目標座標値(S)を求めて、この目標座標値(S)における過冷却度および凝縮温度が実現されるように、室内膨張弁41、51やバイパス膨張弁62等の制御だけでなく、室内ファン43についてモータ43aの回転数制御、圧縮機21についてモータ21aの回転数制御、室外膨張弁38について開度調整の制御や開度を固定する制御、室外ファン28についてモータ28aの回転数制御、等の各制御について制御部8によって実現されるようにしてもよい。
この場合であっても、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
(B)
上記実施形態では、制御部8は、暖房運転時における最適COP制御において、過冷却度SCrの算出を、吐出圧力センサ30により検出される圧縮機21の吐出圧力を凝縮温度に対応する飽和温度値に換算し、この冷媒の飽和温度値から液側温度センサ44、54により検出される冷媒温度値を差し引く演算を行うことで検出する場合を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、各室内熱交換器42、52内を流れる冷媒の温度を検出する温度センサを予め設けておき、制御部8は、暖房運転時における最適COP制御における過冷却度SCrの算出について、この温度センサにより検出される凝縮温度に対応する冷媒温度値を、液側温度センサ44、54により検出される冷媒温度値から差し引く演算を行うことによって、室内熱交換器42、52の出口における冷媒の過冷却度SCrの検出を行うようにしてもよい。
(C)
上記実施形態では、空気温度について、1つの熱交換器に対して1つのセンサ(室外温度センサ36、室内温度センサ46、56)で検知された値を空気温度Taとして用いて最適COP制御運転を行う場合を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、1つの熱交換器に対して、2つの温度センサによって得られる値の平均値を空気温度Taとして用いて、最適COP制御運転を行うようにしてもよい。
具体的には、例えば、図6、図7に示すように、室外熱交換器23の通過前の室内温度を検知する熱交前温度センサ361と、室外熱交換器23を通過して熱交換された後の空気の温度を検知する熱交後温度センサ362と、を設けて、空気温度Taの値を、各センサによる検知値の平均値として用いるようにしてもよい。
この場合には、熱交換を行っている空気の温度をより正確に把握することができ、COPをさらに好適化させて、省エネを図ることができる。
(D)
上記実施形態では、バイパス冷媒回路61が設けられた冷媒回路10において最適COP制御を行う場合を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、上述したバイパス冷媒回路61を有さない、主冷媒回路のみで構成される冷凍サイクルに対して、上記実施形態と同様の最適COP制御を行うようにしてもよい。この場合であっても、本発明の省エネ効果を奏することができる。
(E)
上記実施形態では、空冷式の空気調和装置を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、熱交換器を通過する流体として水が採用された、水冷式の空気調和装置であってもよい。
(F)
上記実施形態では、制御部8が、過冷却度SCrを、冷媒の凝縮温度Tcと空気温度Taとの差分で除した値が0.5となるように室内膨張弁41、51の開度を制御する場合を挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、制御部8が、過冷却度SCrを、冷媒の凝縮温度Tcと空気温度Taとの差分で除した値が0.4以上0.6未満の範囲に入るように室内膨張弁41、51の開度等を制御するようにしてもよい。この場合であっても、上記実施形態とほぼ同等の効果を奏することができる。
(G)
上記実施形態では、過冷却度SCrを冷媒の凝縮温度Tcと空気温度Taとの差分で除して得られる値(COP関連目標値)と、COP比(ある過冷却度(SC)におけるCOPを100%とした場合の、各過冷却度(SC)におけるCOPの比)と、を比較することで、COP比を良好にすることができるCOP関連目標値を特定して、COP関連目標値が特定された範囲となるように室内膨張弁41、51の開度を制御する場合を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではない。例えば、図8に示すように、過冷却度SCrを冷媒の凝縮温度Tcと空気温度Taとの差分で除して得られる値(APF関連目標値)と、通年エネルギー消費効率(APF:Annual Performance Factor)と、を比較することで、APFを良好にすることができるAPF関連目標値を特定して、APF関連目標値が特定された範囲となるように室内膨張弁41、51の開度を制御する等して制御を行う最適APF制御を行うようにしてもよい。ここで、APF関連目標値の範囲の特定を行う場合には、例えば、図8において縦軸で示すAPF比が100%以上の範囲として求めてもよい。このAPF比とは、ある過冷却度(SC)におけるAPFを100%とした場合の、各過冷却度(SC)におけるAPFの比のことをいう。
このAPFは、1年間を通して、ある一定条件のもとに空気調和装置を運転したときの、消費電力1kW当たりの冷房・暖房能力を表す値である。ここで、APF=(冷房期間中に発揮した能力の総和+暖房期間中に発揮した能力の総和)/(冷房期間中の消費電力量の総和+暖房期間中の消費電力量の総和)の式によって、APFを算出することができる。
なお、APFは、例えば、日本冷凍空調工業会が作成した規格であるJRA4048:2006(JIS B8616:2006を実施するための規格)の条件に従うことで、より詳細にAPFを算出することもできる。
図8のグラフを作成する際には、まず、この規格における測定条件から、冷房定格運転時のCOP比、冷房中間運転時のCOP比、暖房定格運転時のCOP比、暖房中間運転時のCOP比および暖房低温運転時のCOP比毎の重み係数を逆算して算出する。そして、算出された各重み係数を、対応する冷房定格運転時のCOP比、冷房中間運転時のCOP比、暖房定格運転時のCOP比、暖房中間運転時のCOP比および暖房低温運転時のCOP比にそれぞれ乗じ、各値を合計することで冷房と暖房とのトータルで評価できる値として、APF比を得ている。
そして、このAPF値が良好にすることを目標とする最適APF制御により、ある一定の温度条件の下で運転した場合(定格条件)の性能を評価しているCOPよりも、実使用に近い評価を行うことができるようになり、より省エネ効果を得ることができる場合がある。
(H)
上記実施形態では、制御部8が、冷媒の凝縮温度Tcと空気温度Taとの差分で除した値が0.5となるように室内膨張弁41、51の開度を制御する場合を挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、変形例(G)の欄で記載したCOP関連目標値やAPF関連目標値が季節や運転環境条件等に応じた好適となる値を用いることができるように、季節や運転環境条件等に応じてCOP関連目標値やAPF関連目標値を変更させる制御を行うようにしてもよい。
例えば、このようなCOP関連目標値やAPF関連目標値としては、冷房運転が行われる回路接続状態の場合の値と、暖房運転が行われる回路接続状態の場合の値と、の2つの異なるCOP関連目標値やAPF関連目標値を定めて運転するようにしてもよい。
本発明を利用すれば、使用条件が異なる場合であってもCOPを好適化させることができるため、異なる条件下においても空気調和装置を省エネ運転させたい場合に特に有用である。

Claims (6)

  1. 冷媒が流通するように圧縮機(21)と凝縮器(23)と膨張機構(41,51)と蒸発器(42,52)とが接続されて構成される冷媒回路(10)と、
    前記凝縮器(23)に向けて流体を送る流体送り機構(28)と、
    冷媒の凝縮温度を求めるための物理量を検知する凝縮温度把握手段(33)と、
    前記凝縮器(23)内の冷媒と熱交換を行う前記流体の温度を求めるための物理量を検知する流体温度把握手段(36、46、56)と、
    前記凝縮温度把握手段(33)の検知値によって把握される凝縮温度と、前記流体温度検知手段(36、46、56)の検知値によって把握される流体温度との差で前記凝縮器出口近傍における冷媒の過冷却度を除した値を目標値として、前記圧縮機(21)と前記膨張機構(41,51)と前記流体送り機構(28)との少なくとも1つを制御する制御部(8)と、
    を備え
    前記冷媒回路(10)は、冷媒の流れ方向を切り換えることで冷房運転と暖房運転を切り換える四路切換弁(22)を有しており、
    前記制御部は、前記冷房運転と前記暖房運転のいずれにおいても、0.15以上0.75未満の同じ値を前記目標値として前記制御を行う、
    空気調和装置(1)。
  2. 室内に配置される熱交換器に対して外気を通過させる手段を備えていない、
    請求項1に記載の空気調和装置(1)。
  3. 前記流体温度把握手段(36)は、前記凝縮器(23)内の冷媒と熱交換を行う前の前記流体の温度を求めるための物理量を検知する第1流体温度把握手段(36a)と、前記凝縮器(23)内の冷媒と熱交換を行った後の前記流体の温度を求めるための物理量を検知する第2流体温度把握手段(36b)とを有し、
    前記制御部(8)は、前記第1流体温度把握手段(36a)の検知値と前記第2流体温度把握手段(36b)の検知値との平均値によって把握される温度を凝縮温度として算出する、
    請求項1または2に記載の空気調和装置(1)。
  4. 前記目標値は、0.4以上0.6未満である、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
  5. 前記流体温度把握手段(36)は、前記冷媒回路(10)が冷房運転サイクルとなっている状態では、外気温度を検知する、
    請求項1からのいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
  6. 前記流体温度把握手段(46、56)は、前記冷媒回路(10)が暖房運転サイクルとなっている状態では、室内温度を検知する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
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