JP5055971B2 - 表面処理方法及び表面処理装置、露光方法及び露光装置、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

表面処理方法及び表面処理装置、露光方法及び露光装置、並びにデバイス製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、物体の表面処理方法及び表面処理装置、基板を露光する露光方法及び露光装置、並びにデバイス製造方法に関する。
フォトリソグラフィ工程で用いられる露光装置において、下記特許文献に開示されているような、液体を介して基板を露光する液浸露光装置が知られている。
国際公開第99/49504号パンフレット
従来より、露光装置には、露光光が照射される各種計測部材が設けられている。液浸露光装置においては、計測部材上に液体の液浸領域を形成し、その液体を介して計測部材に露光光を照射することが考えられる。その場合において、例えば計測部材の表面から液体を取り去る動作を実行した後においても、その計測部材の表面に液体(例えば液体の滴)が残留していると、その残留した液体に起因して、様々な不具合が生じる可能性がある。例えば、残留した液体が気化に起因して、露光装置が置かれている環境(温度、湿度、クリーン度等)が変化する可能性がある。残留した液体の気化熱に起因して、温度変化が生じると、計測部材をはじめとする、露光装置を構成する各種部材が熱変形したり、基板に対する露光光の照射状態が変化したりする可能性がある。また、残留した液体の気化に起因して、各種部材に液体の付着跡(所謂ウォーターマーク)が形成される可能性もある。このような不具合が生じると、露光装置の性能が劣化し、露光不良が発生する可能性がある。
また、液浸露光装置のみならず、液体を用いてデバイスを製造する製造装置、例えば基板上に感光材等を含む溶液を塗布する塗布装置、あるいは露光後の基板を現像液等を用いて現像する現像装置等においても、それら製造装置を構成する各種部材の表面に液体が残留していると、装置の性能が劣化し、不良デバイスが製造される可能性がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、物体の表面に液体が残留することを抑制できる表面処理方法及び表面処理装置を提供することを目的とする。また、物体の表面に液体が残留することを抑制し、露光不良の発生を抑制できる露光方法及び露光装置を提供することを目的とする。また、不良デバイスの発生を抑制できるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は実施の形態に示す各図に対応付けした以下の構成を採用している。但し、各要素に付した括弧付き符号はその要素の例示に過ぎず、各要素を限定するものではない。
本発明の第1の態様に従えば、撥液性の表面を有する物体(S)の表面処理方法であって、物体(S)の表面エネルギーを減少させるために、物体(S)の表面と所定の流体とを接触させた状態で、物体(S)にエネルギーを与える動作を含む表面処理方法が提供される。
本発明の第1の態様によれば、物体の表面に液体が残留することを抑制できる。
本発明の第2の態様に従えば、撥液性の膜(Sf)で形成された表面を有する物体(S)の表面処理方法であって、撥液性が低下した膜(Sf)の撥液性を回復させるために、膜(Sf)と所定の流体とを接触させた状態で、膜(Sf)に紫外光(Lu)を照射する動作を含む表面処理方法が提供される。
本発明の第2の態様によれば、物体の表面に液体が残留することを抑制できる。
本発明の第3の態様に従えば、撥液性の表面を有する物体(S)の表面処理装置であって、物体(S)の表面と接触させるように所定の流体を供給する流体供給装置(81)と、物体(S)の表面エネルギーを減少させるために、物体(S)の表面と所定の流体とを接触させた状態で、物体(S)にエネルギーを与えるエネルギー供給装置(82A、82B、82C、IL)と、を備えた表面処理装置(80A、80B、80C、80D)が提供される。
本発明の第3の態様によれば、物体の表面に液体が残留することを抑制できる。
本発明の第4の態様に従えば、液体(LQ)を介して基板(P)に露光光(EL)を照射して基板(P)を露光する露光方法において、露光光(EL)が照射可能な位置に配置される物体(S)の表面を、上記態様の表面処理方法で処理する動作を含む露光方法が提供される。
本発明の第4の態様によれば、露光不良の発生を抑制できる。
本発明の第5の態様に従えば、液体(LQ)を介して基板(P)に露光光(EL)を照射して基板(P)を露光する露光方法において、露光光(EL)が照射可能な位置に配置された物体(S)の表面と液体(LQ)とを接触させた状態で、液体(LQ)を介して物体(S)の表面に露光光(EL)を照射する動作と、液体(LQ)と接触した状態で露光光(EL)が照射されることによって増大した物体(S)の表面エネルギーを減少させるために、物体(S)の表面と所定の流体とを接触させた状態で、物体(S)にエネルギーを与える動作と、を含む露光方法が提供される。
本発明の第5の態様によれば、露光不良の発生を抑制できる。
本発明の第6の態様に従えば、上記態様の露光方法を用いるデバイス製造方法が提供される。
本発明の第6の態様によれば、不良デバイスの発生を抑制できる。
本発明の第7の態様に従えば、液体(LQ)を介して基板(P)に露光光(EL)を照射して基板(P)を露光する露光装置において、上記態様の表面処理装置(80A、80B、80C、80D)を備えた露光装置(EX)が提供される。
本発明の第7の態様によれば、露光不良の発生を抑制できる。
本発明の第8の態様に従えば、液体(LQ)を介して基板(P)に露光光(EL)を照射して基板(P)を露光する露光装置において、液体(LQ)と接触した状態で露光光(EL)が照射される物体(S)と、液体(LQ)と接触した状態で露光光(EL)が照射されることによって増大した物体(S)の表面エネルギーを減少させために、物体(S)の表面と所定の流体とを接触させた状態で、物体(S)にエネルギーを与える表面処理装置(80A、80B、80C、80D)と、を備えた露光装置(EX)が提供される。
本発明の第8の態様によれば、露光不良の発生を抑制できる。
本発明の第9の態様に従えば、上記態様の露光方法を用いるデバイス製造方法が提供される。
本発明の第9の態様によれば、不良デバイスの発生を抑制できる。
本発明によれば、物体の表面における液体の残留を抑制できる。また、本発明によれば、物体の表面における液体の残留に起因する露光不良の発生を抑制できる。また、本発明によれば、物体の表面における液体の残留に起因する不良デバイスの発生を抑制できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。なお、以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。そして、水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る露光装置EXを示す概略構成図である。本実施形態においては、露光装置EXが、例えば特開平11−135400号公報(対応国際公開第1999/23692号パンフレット)、特開2000−164504号公報(対応米国特許第6,897,963号)等に開示されているような、基板Pを保持して移動可能な基板ステージ1と、露光に関する計測を実行可能な計測器を搭載して移動可能な計測ステージ2とを備えた露光装置である場合を例にして説明する。
図1において、露光装置EXは、マスクMを保持して移動可能なマスクステージ3と、基板Pを保持して移動可能な基板ステージ1と、基板Pを保持せずに、露光に関する計測を実行可能な計測器及び計測部材を搭載し、基板ステージ1とは独立して移動可能な計測ステージ2と、マスクステージ3を移動する駆動システム4と、基板ステージ1及び計測ステージ2を移動する駆動システム5と、各ステージ1、2、3の位置情報を計測するレーザ干渉計を含む計測システム6と、マスクMを露光光ELで照明する照明系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置7とを備えている。
なお、ここでいう基板Pは、デバイスを製造するための基板であって、半導体ウエハ等の基材Wに感光材(フォトレジスト)等の膜Rgが形成されたものを含む。マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。また、本実施形態においては、マスクMとして透過型のマスクを用いるが、反射型のマスクを用いることもできる。
露光装置EXは、基板ステージ1及び計測ステージ2のそれぞれを移動可能に支持するガイド面GFを有するベース部材(定盤)BPを備えている。基板ステージ1及び計測ステージ2のそれぞれは、ガイド面GF上を移動可能である。本実施形態においては、ガイド面GFは、XY平面とほぼ平行であり、基板ステージ1及び計測ステージ2のそれぞれは、ガイド面GFに沿って、XY方向(二次元方向)に移動可能である。
本実施形態の露光装置EXは、露光波長を実質的に短くして解像度を向上するとともに焦点深度を実質的に広くするために液浸法を適用した液浸露光装置であって、露光光ELの光路空間を液体LQで満たすように、液体LQの液浸空間LSを形成可能なノズル部材30を備えている。露光光ELの光路空間は、露光光ELが進行する光路を含む空間である。液浸空間LSは、液体LQで満たされた空間である。露光装置EXは、投影光学系PLと液体LQとを介して基板Pに露光光ELを照射して、その基板Pを露光する。本実施形態においては、液体LQとして、水(純水)を用いる。
ノズル部材30は、そのノズル部材30と対向する物体との間に液浸空間LSを形成可能である。本実施形態においては、ノズル部材30は、投影光学系PLの複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い終端光学素子8の近傍に配置されている。終端光学素子8は、露光光ELを射出する光射出面(下面)を有し、ノズル部材30は、終端光学素子8の光射出側(投影光学系PLの像面側)において、露光光ELが照射可能な位置に配置された物体との間、すなわち終端光学素子8の光射出面と対向する位置に配置された物体との間に液浸空間LSを形成可能である。ノズル部材30は、その物体との間で液体LQを保持することによって、終端光学素子8の光射出側の露光光ELの光路空間、具体的には終端光学素子8と物体との間の露光光ELの光路空間を液体LQで満たすように、液体LQの液浸空間LSを形成する。
終端光学素子8の光射出面と対向可能な物体は、終端光学素子8の光射出側で移動可能な物体を含む。本実施形態においては、終端光学素子8の光射出面と対向可能な物体は、終端光学素子8の光射出側で移動可能な基板ステージ1及び計測ステージ2の少なくとも一方を含む。また、終端光学素子8の光射出面と対向可能な物体は、基板ステージ1に保持された基板P、後述する基板ステージ1上のプレート部材T、及び計測ステージ2上の計測部材(基準板50、スリット板60、及び上板70等)も含む。基板ステージ1及び計測ステージ2のそれぞれは、終端光学素子8の光射出面と対向する位置に移動可能であり、ノズル部材30は、その基板ステージ1及び計測ステージ2の少なくとも一方との間で液体LQを保持することによって、終端光学素子8の光射出側の露光光ELの光路空間を液体LQで満たすように、ノズル部材30及び終端光学素子8と基板ステージ1及び計測ステージ2の少なくとも一方との間に液体LQの液浸空間LSを形成可能である。
以下の説明において、露光光ELを射出する光射出面を有する投影光学系PLの終端光学素子8を適宜、第1光学素子8、と称し、第1光学素子8の光射出面と対向する位置を適宜、第1位置、と称する。したがって、基板ステージ1は、第1光学素子8の光射出面と対向する第1位置を含むガイド面GF上の所定領域内で移動可能であり、計測ステージ2は、第1光学素子8の光射出面と対向する第1位置を含むガイド面GF上の所定領域内で、基板ステージ1と独立して移動可能である。
本実施形態においては、ノズル部材30は、物体の表面の一部の領域(局所的な領域)が液浸空間LSの液体LQで覆われるように、第1光学素子8及びノズル部材30と、物体(基板ステージ1、計測ステージ2、基板P、プレート部材T、及び計測部材の少なくとも1つ)との間に液浸空間LSを形成する。すなわち、本実施形態においては、露光装置EXは、少なくとも基板Pの露光中に、基板P上の一部の領域が液浸空間LSの液体LQで覆われるように、第1光学素子8及びノズル部材30と基板Pとの間に液浸空間LSを形成する局所液浸方式を採用する。
照明系ILは、マスクM上の所定の照明領域を均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明系ILから射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)等が用いられる。本実施形態においては、露光光ELとして、紫外光(真空紫外光)であるArFエキシマレーザ光が用いられる。
マスクステージ3は、リニアモータ等のアクチュエータを含む駆動システム4により、マスクMを保持した状態で、X軸、Y軸、及びθZ方向に移動可能である。マスクステージ3(マスクM)の位置情報は、計測システム6のレーザ干渉計6Mによって計測される。レーザ干渉計6Mは、マスクステージ3上に設けられた計測ミラー3Rを用いて、マスクステージ3のX軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置情報を計測する。制御装置7は、レーザ干渉計6Mを含む計測システム6の計測結果に基づいて駆動システム4を駆動し、マスクステージ3に保持されているマスクMの位置を制御する。
投影光学系PLは、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で基板Pに投影する。投影光学系PLは、複数の光学素子を有しており、それら光学素子は鏡筒PKで保持されている。本実施形態の投影光学系PLは、その投影倍率が例えば1/4、1/5、1/8等の縮小系である。なお、投影光学系PLは等倍系及び拡大系のいずれでもよい。本実施形態においては、投影光学系PLの光軸AXはZ軸方向と平行である。また、投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれであってもよい。また、投影光学系PLは、倒立像と正立像とのいずれを形成してもよい。
基板ステージ1は、ステージ本体11と、ステージ本体11上に搭載され、基板Pを保持可能な基板テーブル12とを有する。ステージ本体11は、気体軸受によって、ガイド面GFに非接触で支持されており、ガイド面GF上をXY方向に移動可能である。基板ステージ1は、基板Pを保持した状態で、第1光学素子8の光射出側(投影光学系PLの像面側)で移動可能である。
計測ステージ2は、ステージ本体21と、ステージ本体21上に搭載され、計測器及び計測部材を搭載可能な計測テーブル22とを有する。ステージ本体21は、気体軸受によって、ガイド面GFに非接触で支持されており、ガイド面GF上をXY方向に移動可能である。計測ステージ2は、計測器を搭載した状態で、第1光学素子8の光射出側(投影光学系PLの像面側)で移動可能である。
駆動システム5は、例えばリニアモータ等のアクチュエータを含み、ステージ本体11及びステージ本体21のそれぞれをガイド面GF上でX軸、Y軸、及びθZ方向に移動することによって、ステージ本体11上の基板テーブル12、及びステージ本体21上の計測テーブル22を、X軸、Y軸、及びθZ方向に移動可能な粗動システム5Aと、例えばボイスコイルモータ等のアクチュエータを含み、ステージ本体11に対して基板テーブル12をZ軸、θX、及びθY方向に移動可能な微動システム5Bと、ステージ本体21に対して計測テーブル22をZ軸、θX、及びθY方向に移動可能な微動システム5Cとを備えている。粗動システム5A及び微動システム5B、5Cを含む駆動システム5は、基板テーブル12及び計測テーブル22のそれぞれを、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に移動可能である。制御装置7は、駆動システム5を制御することにより、基板テーブル12(基板P)及び計測テーブル22(計測器)のX軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に関する位置を制御可能である。
基板テーブル12及び計測テーブル22の位置情報(X軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置情報)は、計測システム6のレーザ干渉計6Pによって計測される。レーザ干渉計6Pは、基板テーブル12及び計測テーブル22のそれぞれに設けられた計測ミラー12R、22Rを用いて、基板テーブル12及び計測テーブル22それぞれのX軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置情報を計測する。
また、露光装置EXは、斜入射方式のフォーカス・レベリング検出システムFLを備えている。基板テーブル12に保持された基板Pの表面の面位置情報(Z軸、θX、及びθY方向に関する位置情報)、及び計測テーブル22の上面の面位置情報等は、フォーカス・レベリング検出システムFLによって検出される。計測システム6のレーザ干渉計6Pの計測結果及びフォーカス・レベリング検出システムFLの検出結果は、制御装置7に出力される。制御装置7は、レーザ干渉計6Pの計測結果及びフォーカス・レベリング検出システムFLの検出結果に基づいて、駆動システム5を駆動し、基板テーブル12に保持されている基板P等の位置制御を行う。
また、本実施形態の露光装置EXは、マスクM上のアライメントマーク、及び計測ステージ2に設けられた基準板50上の第1基準マークFM1等を検出する、露光波長の光を用いたTTR(Through The Reticle)方式のアライメントシステムRAを備えている。アライメントシステムRAの少なくとも一部は、マスクステージ3の上方に配置されている。アライメントシステムRAは、マスクM上のアライメントマークと、そのアライメントマークに対応するように計測ステージ2に設けられた基準板50上の第1基準マークFM1の投影光学系PLを介した共役像とを同時に観察する。本実施形態のアライメントシステムRAは、例えば特開平7−176468号公報に開示されているような、対象マーク(マスクM上のアライメントマーク、及び基準板50上の第1基準マークFM1等)に対して光を照射し、CCDカメラ等で撮像したマークの画像データを画像処理してマーク位置を検出するVRA(Visual Reticle Alignment)方式を採用する。
また、本実施形態の露光装置EXは、基板P上のアライメントマーク、及び計測ステージ2に設けられた基準板50上の第2基準マークFM2等を検出する、オフアクシス方式のアライメントシステムALGを備えている。アライメントシステムALGの少なくとも一部は、投影光学系PLの先端の近傍に配置されている。本実施形態のアライメントシステムALGは、例えば特開平4−65603号公報(対応する米国特許5,493,403号)に開示されているような、基板P上の感光材を感光させないブロードバンドな検出光を対象マーク(基板P上のアライメントマーク、及び基準板50上の第2基準マークFM2等)に照射し、その対象マークからの反射光によって受光面に結像された対象マークの像と指標(アライメントシステムARG内に設けられた指標板上の指標マーク)の像とをCCD等の撮像素子を用いて撮像し、それらの撮像信号を画像処理することでマークの位置を計測するFIA(Field Image Alignment)方式のアライメントシステムを採用する。
次に、ノズル部材30及び基板テーブル12について図2を参照しながら説明する。図2は、ノズル部材30及び基板テーブル12を説明するための側断面図である。
図2において、ノズル部材30は、液浸空間LSを形成するための液体LQを露光光ELの光路空間に供給可能な供給口31と、少なくとも液浸空間LSの液体LQを回収可能な回収口32とを有する。ノズル部材30は、基板Pの表面と対向可能な下面を有し、その下面と基板Pの表面との間で液体LQを保持することによって、露光光ELの光路空間を液体LQで満たすように液浸空間LSを形成する。本実施形態においては、ノズル部材30は、第1光学素子8及び露光光ELの光路空間を囲むように形成された環状の部材である。
回収口32は、基板Pの表面と対向するノズル部材30の下面に配置されている。回収口32には多孔部材(メッシュ)33が配置されている。基板Pの表面と対向可能なノズル部材30の下面は、多孔部材33の下面、及び露光光ELを通過させるための開口30Kを囲むように配置された平坦面34のそれぞれを含む。供給口31は、回収口32よりも光路空間に近い位置に配置されている。
供給口31は、ノズル部材30の内部に形成された供給流路、及び供給管35を介して、液体LQを送出可能な液体供給装置36に接続されている。回収口32は、ノズル部材30の内部に形成された回収流路、及び回収管37を介して、液体LQを回収可能な液体回収装置38に接続されている。
液体供給装置36は、清浄で温度調整された液体LQを送出可能である。液体回収装置38は、真空システム等を備えており、液体LQを回収可能である。液体供給装置36及び液体回収装置38の動作は制御装置7に制御される。液体供給装置36から送出された液体LQは、供給管35、及びノズル部材30の供給流路を流れた後、供給口31より露光光ELの光路空間に供給される。また、液体回収装置38を駆動することにより回収口32から回収された液体LQは、ノズル部材30の回収流路を流れた後、回収管37を介して液体回収装置38に回収される。制御装置7は、供給口31からの液体供給動作と回収口32による液体回収動作とを並行して行うことで、第1光学素子8とその第1光学素子8の光射出面と対向する第1位置に配置された物体との間の露光光ELの光路空間を液体LQで満たすように液浸空間LSを形成する。
次に、基板テーブル12について説明する。基板テーブル12は、基材13と、基材13に設けられ、基板Pを着脱可能に保持する第1ホルダPH1と、基材13に設けられ、プレート部材Tを着脱可能に保持する第2ホルダPH2とを備えている。プレート部材Tは、基板テーブル12とは別の部材であって、基板テーブル12の第2ホルダPH2に着脱可能に保持される。
プレート部材Tの中央には、基板Pを配置可能な略円形状の開口THが形成されている。第2ホルダPH2に保持されたプレート部材Tは、第1ホルダPH1に保持された基板Pの周囲を囲むように配置される。第1ホルダPH1に保持された基板Pの外側のエッジ(側面)と、その基板Pの外側に配置され、第2ホルダPH2に保持されたプレート部材Tの内側(開口TH側)のエッジ(内側面)との間には所定のギャップが形成される。本実施形態においては、第2ホルダPH2に保持されたプレート部材Tの表面は、第1ホルダPH1に保持された基板Pの表面とほぼ同じ高さ(面一)となるような平坦面となっている。
プレート部材Tの表面は、液体LQに対して撥液性を有している。本実施形態においては、プレート部材Tの表面は、フッ素を含む材料の膜Tfで形成されている。具体的には、プレート部材Tは、ステンレス鋼等の金属で形成された基材Tbと、その基材Tbの表面に形成されたフッ素を含む材料の膜Tfとを有する。本実施形態においては、膜Tfを形成する材料は、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体)を含む。
第1ホルダPH1は、所謂ピンチャック機構を含み、基材13上に形成され、基板Pの裏面を支持する複数のピン状部材14と、複数のピン状部材14を囲むように基材13上に形成された第1周壁15とを備えている。第1周壁15は、基板Pの外形とほぼ同形状の環状に形成されており、その第1周壁15の上面は、基板Pの裏面の周縁領域(エッジ領域)と対向する。また、第1周壁15の内側の基材13上には、気体を吸引可能な第1吸引口16が複数設けられている。第1吸引口16のそれぞれは、真空システム等を含む吸引装置に接続されている。制御装置7は、吸引装置を駆動し、基板Pの裏面と第1周壁15と基材13とで囲まれた第1空間の気体を第1吸引口16を介して吸引して、第1空間を負圧にすることによって、基板Pの裏面をピン状部材14で吸着保持する。また、第1吸引口16に接続された吸引装置による吸引動作を解除することにより、第1ホルダPH1より基板Pを外すことができる。このように、本実施形態においては、第1吸引口16を用いた吸引動作及び吸引動作の解除を行うことにより、基板Pを第1ホルダPH1に対して着脱可能に保持できる。
第2ホルダPH2は、所謂ピンチャック機構を含み、第1周壁15を囲むように基材13上に形成された第2周壁17と、第2周壁17を囲むように基材13上に形成された第3周壁18と、第2周壁17と第3周壁18との間の基材13上に形成され、プレート部材Tの裏面を支持する複数のピン状部材19とを備えている。第2周壁17の上面は、開口TH近傍のプレート部材Tの裏面の内縁領域(内側のエッジ領域)と対向する。第3周壁18の上面は、プレート部材Tの裏面の外縁領域(外側のエッジ領域)と対向する。
また、第2周壁17と第3周壁18との間の基材13上には、気体を吸引可能な第2吸引口20が複数設けられている。第2吸引口20のそれぞれは、真空システム等を含む吸引装置に接続されている。制御装置7は、吸引装置を駆動し、プレート部材Tの裏面と第2周壁17と第3周壁18と基材13とで囲まれた第2空間の気体を第2吸引口20を介して吸引して、第2空間を負圧にすることによって、プレート部材Tの裏面をピン状部材19で吸着保持する。また、第2吸引口20に接続された吸引装置による吸引動作を解除することにより、第2ホルダPH2よりプレート部材Tを外すことができる。このように、本実施形態においては、第2吸引口20を用いた吸引動作及び吸引動作の解除を行うことにより、プレート部材Tを第2ホルダPH2に対して着脱可能に保持できる。
図2に示すように、少なくとも液体LQを介して基板Pに露光光ELが照射されるときに、プレート部材Tは、第2ホルダPH2に保持されて、基板Pの周囲に配置される。基板Pの露光処理を実行する際、制御装置7は、第1光学素子8と基板ステージ1(プレート部材T、基板Pを含む)とを対向させ、その第1光学素子8と基板ステージ2との間に液浸空間LSを形成した状態で、露光光ELを基板Pに照射する。例えば、図2に示すように、基板Pの表面の周縁領域(エッジショット)に露光光ELが照射されるとき、プレート部材Tの少なくとも一部が、液浸空間LSの液体LQと接触した状態で、露光光ELを照射される可能性がある。
次に、計測ステージ2について説明する。図3は、基板ステージ1及び計測ステージ2を示す概略斜視図、図4は、基板ステージ1及び計測ステージ2を示す平面図である。計測ステージ2は、露光に関する各種計測を行うための複数の計測器及び計測部材を備えている。計測ステージ2の計測テーブル22上面の所定位置には、計測部材として、複数の基準マークFM1、FM2が形成された基準板50が設けられている。本実施形態においては、基準板50は、計測テーブル22に設けられた第3ホルダPH3に着脱可能に保持される。また、計測テーブル22の上面の所定位置には、計測部材として、スリット部61が形成されたスリット板60が設けられている。本実施形態においては、スリット板60は、計測テーブル22に設けられた第4ホルダPH4に着脱可能に保持される。また、計測テーブル22の上面の所定位置には、計測部材として、開口パターン71が形成された上板70が設けられている。本実施形態においては、上板70は、計測テーブル22に設けられた第5ホルダPH5に着脱可能に保持される。
基準板50は、低熱膨張材料からなる基材51と、基材51上に形成され、アライメントシステムRAで計測される第1基準マークFM1と、基材51上に形成され、アライメントシステムALGで計測される第2基準マークFM2とを備えている。第1、第2基準マークFM1、FM2は、Cr(クロム)等の金属で形成されている。
基準板50の表面は、液体LQに対して撥液性を有している。本実施形態においては、基準板50の表面は、フッ素を含む材料の膜50fで形成されている。本実施形態においては、基準板50の表面を形成する膜50fは、光(露光光EL)を透過可能なフッ素を含む透明な材料で形成されている。膜50fを形成するためのフッ素を含む透明な材料としては、例えば、旭硝子社製「サイトップ」を用いることができる。
スリット板60は、ガラス板部材64の上面中央に設けられたCr(クロム)等からなる遮光膜62と、その遮光膜62の周囲、すなわちガラス板部材64の上面のうち遮光膜62以外の部分に設けられたアルミニウム等からなる反射膜63と、遮光膜62の一部に形成された開口パターンであるスリット部61とを備えている。スリット部61においては透明部材であるガラス板部材が露出しており、光はスリット部61を透過可能である。ガラス板部材64の形成材料としては、露光光ELに対する透過性の良い合成石英あるいは螢石などが用いられる。スリット部61は、遮光膜62を例えばエッチング処理することで形成可能である。スリット板60は、例えば特開2002−14005号公報(対応する米国特許出願公開第2002/0041377号明細書)、特開2002−198303号公報等に開示されているような空間像計測システム60Sの一部を構成する。スリット板60の下方には、空間像計測システム60Sの一部を構成する受光素子66が配置されている。
スリット板60の表面は、液体LQに対して撥液性を有している。本実施形態においては、スリット板60の表面は、フッ素を含む材料の膜60fで形成されている。スリット板60の表面を形成する膜60fとしては、例えば、サイトップを用いることができる。
上板70は、ガラス板部材74の上面に設けられたCr(クロム)等からなる遮光膜72と、その遮光膜72の一部に形成された開口パターン71とを備えている。開口パターン71においては透明部材であるガラス板部材が露出しており、光は開口パターン71を透過可能である。ガラス板部材74の形成材料としては、露光光ELに対する透過性の良い合成石英あるいは螢石などが用いられる。開口パターン71は、遮光膜72を例えばエッチング処理することで形成可能である。上板70は、露光光ELの露光エネルギーに関する情報(光量、照度、照度むら等)を計測する、例えば特開昭57−117238号公報(対応する米国特許第4,465,368号)等に開示されているように照度むらを計測可能な計測器、例えば特開2001−267239号公報に開示されているような投影光学系PLの露光光ELの透過率の変動量を計測するためのむら計測器、例えば特開平11−16816号公報(対応する米国特許出願公開第2002/0061469号明細書)等に開示されているような照射量計測器(照度計測器)の一部を構成する。あるいは、上板70が、例えば国際公開第99/60361号パンフレット(対応する欧州特許第1,079,223号明細書)等に開示されているような、波面収差計測器の一部を構成していてもよい。上板70の下方には、これら計測器の一部を構成する受光素子が配置されている。
上板70の表面は、液体LQに対して撥液性を有している。本実施形態においては、上板70の表面は、基準板50、スリット板60と同様、例えばサイトップの膜70fで形成されている。
図5は、第3ホルダPH3に保持された基準板50を示す断面図である。基準板50は、計測テーブル22に設けられた第3ホルダPH3に着脱可能に保持される。第3ホルダPH3は、計測テーブル22の上面の一部に設けられた凹部に配置されている。第3ホルダPH3は、所謂ピンチャック機構を含み、基準板50の裏面を支持する複数のピン状部材52と、複数のピン状部材52を囲むように形成された周壁53と、周壁53の内側に配置され、気体を吸引可能な吸引口54とを有する。第3ホルダPH3に保持された基準板50の上面と、計測テーブル22の上面とはほぼ同じ高さ(面一)になるように設定されている。
図5に示すように、制御装置7は、基準板50を用いた計測処理を実行する際、第1光学素子8と基準板50とを対向させ、その第1光学素子8と基準板50との間に液浸空間LSを形成した状態で、露光光EL又は露光光ELとほぼ同じ波長の光(紫外光)を、基準板50に照射する。基準板50は、液浸空間LSの液体LQと接触した状態で、露光光ELを照射される。
図6は、第4ホルダPH4に保持されたスリット板60を示す断面図である。図6に示すように、計測テーブル22の上面の一部には開口が形成されており、計測テーブル22の内部には、開口に接続する内部空間が形成されている。スリット板60は、計測テーブル22の開口近傍に配置された第4ホルダPH4に着脱可能に保持される。第4ホルダPH4は、所謂ピンチャック機構を含み、スリット部61を透過した露光光ELを遮らないように環状に形成された基材67と、基材67の内縁に沿うように基材67上に形成された内側周壁67Aと、内側周壁67Aを囲むように基材67上に形成された外側周壁67Bと、内側周壁67Aと外側周壁67Bとの間に形成され、スリット板60の裏面を支持する複数のピン状部材68と、内側周壁67Aと外側周壁67Bとの間に配置され、気体を吸引可能な吸引口69とを有する。第4ホルダPH4に保持されたスリット板60の上面と、計測テーブル22の上面とはほぼ同じ高さ(面一)になるように設定されている。
空間像計測システム60Sの少なくとも一部は、計測テーブル22の内部空間に配置されている。空間像計測システム60Sは、スリット板60と、計測テーブル22の内部空間においてスリット部61の下方に配置された光学系65と、光学系65を介した光(露光光EL)を受光可能な受光素子66とを備えている。
図6に示すように、制御装置7は、スリット板60を用いた計測処理を実行する際、第1光学素子8とスリット板60とを対向させ、その第1光学素子8とスリット板60との間に液浸空間LSを形成した状態で、露光光ELをスリット板60に照射する。スリット板60は、液浸空間LSの液体LQと接触した状態で、露光光ELを照射される。
なお、図示は省略するが、計測テーブル22には、上板70を着脱可能に保持する第5ホルダPH5が設けられており、上板70は、計測テーブル22の第5ホルダPH5に着脱可能に保持される。第5ホルダPH5に保持された上板70の上面と、計測テーブル22の上面とはほぼ同じ高さ(面一)になるように設定されている。
また、制御装置7は、上板70を用いた計測処理を実行する際、第1光学素子8と上板70とを対向させ、その第1光学素子8と上板70との間に液浸空間LSを形成した状態で、露光光ELを上板70に照射する。上板70は、液浸空間LSの液体LQと接触した状態で、露光光ELを照射される。
また、本実施形態においては、各計測部材50、60、70の上面以外の計測テーブル22の上面は、PFA等、フッ素を含む材料の膜で形成されており、液体LQに対して撥液性を有する。
また、基板テーブル12のプレート部材Tの上面と、計測テーブル22の上面とはほぼ同じ高さ(面一)となるように設定されている。
基板テーブル12に保持された基板Pの露光処理を実行する場合等においては、第1光学素子8の光射出面と対向する第1位置に基板テーブル12(基板P)が配置され、その第1光学素子8と基板テーブル12(基板P)との間に液浸空間LSが形成される。計測テーブル22を用いて計測処理を実行する場合等においては、第1光学素子8の光射出面と対向する第1位置に計測テーブル22が配置され、その第1光学素子8と計測テーブル22との間に液浸空間LSが形成される。本実施形態においては、例えば国際公開第2005/074014号パンフレットに開示されているように、制御装置7は、基板テーブル12及び計測テーブル22が第1光学素子8との間で液体LQを保持可能な空間を形成し続けるように、第1光学素子8の光射出面と対向する第1位置を含むガイド面GFの所定領域内で、基板テーブル12(プレート部材T)の上面と計測テーブル22の上面とを接近又は接触させた状態で、駆動システム5を用いて、第1光学素子8に対して、基板テーブル12と計測テーブル22とをXY方向に同期移動させる。これにより、制御装置7は、液体LQの漏出を抑制しつつ、基板テーブル12の上面と計測テーブル22の上面との間で液体LQの液浸空間LSを移動可能である。
制御装置7は、基板テーブル12に保持された基板Pの露光処理、及び計測テーブル22を用いた計測処理の少なくとも一方を行うとき、第1光学素子8と基板テーブル12及び計測テーブル22の少なくとも一方との間に液浸空間LSを形成する。また、制御装置7は、基板テーブル12及び計測テーブル22のいずれか一方のテーブルを投影光学系PLから離したときには、他方のテーブルを第1光学素子8の光射出面と対向する第1位置に配置するので、ノズル部材30を用いて、第1光学素子8の光射出側の露光光ELの光路空間を液体LQで満たし続けることができる。
次に、本実施形態に係る表面処理方法の一例について説明する。
上述のように、例えば、スリット板60を用いた計測処理においては、制御装置7は、第1光学素子8とスリット板60とを対向させ、その第1光学素子8とスリット板60との間に液浸空間LSを形成し、スリット板60と液体LQとを接触させた状態で、スリット板60に露光光ELを照射する。そして、スリット板60を用いた計測処理が終了すると、制御装置7は、スリット板60の表面から液体LQを取り去るために、計測ステージ2を所定の移動条件(速度、加速度、移動方向を含む)で移動して、スリット板60を、第1光学素子8と対向する第1位置とは別の位置に移動する。
スリット板60の表面から液体LQを取り去る動作を実行した後においても、スリット板60の表面状態によっては、そのスリット板60の表面に液体LQ(例えば液体LQの滴)が残留する可能性がある。また、第1光学素子8(液浸空間LS)に対して、スリット板60(計測ステージ2)を所定の移動条件でXY方向に移動した場合、スリット板60の表面状態によっては、液浸空間LS(液浸空間LSの形状)を所望状態に維持することが困難となる可能性がある。特に、スループットの向上等を目的として、スリット板60(計測ステージ2)の移動速度を高めた場合、液体LQが残留したり、液浸空間LSを所望状態に維持できず、液体LQが漏出したりする可能性が高くなる。
同様に、基準板50を用いた計測処理においては、制御装置7は、第1光学素子8と基準板50とを対向させ、その第1光学素子8と基準板50との間に液浸空間LSを形成し、基準板50と液体LQとを接触させた状態で、基準板50に露光光ELを照射する。そして、基準板50を用いた計測処理が終了すると、制御装置7は、基準板50の表面から液体LQを取り去るために、計測ステージ2を所定の移動条件で移動して、基準板50を、第1光学素子8と対向する第1位置とは別の位置に移動する。
基準板50の表面から液体LQを取り去る動作を実行した後においても、基準板50の表面状態によっては、その基準板50の表面に液体LQが残留する可能性がある。また、第1光学素子8(液浸空間LS)に対して、基準板50(計測ステージ2)を所定の移動条件でXY方向に移動した場合、基準板50の表面状態によっては、液浸空間LS(液浸空間LSの形状)を所望状態に維持することが困難となる可能性がある。
同様に、上板70を用いた計測処理においては、制御装置7は、第1光学素子8と上板70とを対向させ、その第1光学素子8と上板70との間に液浸空間LSを形成し、上板70と液体LQとを接触させた状態で、上板70に露光光ELを照射する。上板70に関しても、その上板70の表面状態によっては、液体LQが残留したり、液浸空間LSを所望状態に維持できなくなる可能性がある。
また、基板Pの露光処理においては、制御装置7は、第1光学素子8と基板ステージ1(プレート部材T、基板Pを含む)とを対向させ、その第1光学素子8と基板ステージ1との間に液浸空間LSを形成し、基板ステージ1(プレート部材T、基板Pを含む)とを接触させた状態で、基板ステージ1に露光光ELを照射する。上述のように、基板Pの表面の周縁領域(エッジショット)に露光光ELが照射されるとき、プレート部材Tの少なくとも一部が、液浸空間LSの液体LQと接触した状態で、露光光ELを照射される可能性がある。そして、基板Pの露光処理が終了すると、制御装置7は、基板ステージ1の表面(プレート部材Tの表面、基板Pの表面を含む)から液体LQを取り去るために、基板ステージ1を所定の移動条件で移動して、基板ステージ1を、第1光学素子8と対向する第1位置とは別の位置に移動する。
基板ステージ1のプレート部材Tの表面から液体LQを取り去る動作を実行した後においても、プレート部材Tの表面状態によっては、そのプレート部材Tの表面に液体LQ(例えば液体LQの滴)が残留する可能性がある。また、第1光学素子8(液浸空間LS)に対して、プレート部材T(基板ステージ1)を所定の移動条件でXY方向に移動した場合、プレート部材Tの表面状態によっては、液浸空間LS(液浸空間LSの形状)を所望状態に維持することが困難となる可能性がある。特に、スループットの向上等を目的として、プレート部材T(基板ステージ1)の移動速度を高めた場合、液体LQが残留したり、液浸空間LSを所望状態に維持できず、液体LQが漏出したりする可能性が高くなる。
本発明者は、スリット板60、基準板50、上板70、プレート部材T、基板テーブル12、及び計測テーブル22等、各部材の表面エネルギーを調整することによって、それら各部材の表面から液体LQを取り去る動作を実行した後において、その部材の表面に液体LQが残留することを抑制できるとともに、第1光学素子8(液浸空間LS)に対して、その部材を所定の移動条件でXY方向に移動した場合において、液浸空間LS(液浸空間LSの形状)を所望状態に維持できることを見出した。すなわち、本発明者は、部材の表面エネルギーが、液体LQの残留を抑制すること、及び液浸空間LSを所望状態に維持することに寄与することを見出した。
以下の説明において、スリット板60、基準板50、上板70、プレート部材T、基板テーブル12、及び計測テーブル22等、第1光学素子8の光射出面と対向する位置、すなわち第1光学素子8からの露光光ELが照射可能な位置に移動可能(配置可能)であり、第1光学素子8との間で液浸空間LSを形成可能な部材を適宜、部材S、と総称する。
本発明者は、部材Sの表面エネルギーを減少させ、部材Sの表面の液体LQに対する撥液性を高めることによって、部材Sの表面から液体LQを取り去る動作を実行した後、その部材Sの表面に液体LQが残留することを抑制できることを見出した。また、本発明者は、部材Sの表面エネルギーを減少させ、部材Sの撥液性を高めることによって、第1光学素子8(液浸空間LS)に対して、部材Sを所定の移動条件(速度、加速度、移動方向を含む)でXY方向に移動した場合においても、液浸空間LS(液浸空間LSの形状)を所望状態に維持できることを見出した。
一般に、部材Sの表面エネルギーに応じて、その部材Sの表面特性(撥液性)が変化する。表面エネルギーに応じて変化する表面特性(撥液性)の指標となるパラメータとして、部材Sの表面における液体LQの静的接触角θ、転落角(滑落角)α、及び後退接触角θ等が挙げられる。部材Sの表面エネルギーが変化すると、部材Sの表面における液体LQの静的接触角θ、転落角α、及び後退接触角θの少なくとも1つが変化する。例えば、表面エネルギーが増大すると、静的接触角θは小さくなり、転落角αは大きくなり、後退接触角θは小さくなる。表面エネルギーが減少すると、静的接触角θは大きくなり、転落角αは小さくなり、後退接触角θは大きくなる。
ここで、図7を参照しながら、静的接触角θ、転落角α、及び後退接触角θについて説明する。図7(A)に示すように、部材Sの表面における液体LQの静的接触角θとは、部材Sの表面に液体LQの滴を付着させ、静止した状態での滴の表面と部材Sの表面とがなす角度(液体の内部にある角度をとる)を言う。
図7(B)に示すように、転落角(滑落角)αとは、部材Sの表面に液体LQの滴を付着させた状態で、その部材Sの表面を水平面に対して傾斜させたとき、部材Sの表面に付着していた液体LQの滴が、重力作用によって下方に滑り出す(移動を開始する)ときの角度を言う。換言すれば、転落角αとは、液体LQの滴が付着した部材Sの表面を傾けたとき、その滴が滑り落ちる臨界角度を言う。
後退接触角θとは、部材Sの表面に液体LQの滴を付着させた状態で、その部材Sの表面を水平面に対して傾斜させたとき、部材Sの表面に付着していた液体LQの滴が、重力作用によって下方に滑り出す(移動を開始する)ときの、滴の後側の接触角を言う。換言すれば、後退接触角θとは、液体LQの滴が付着した部材Sの表面を傾けたとき、その滴が滑り落ちる滑落角αの臨界角度における、滴の後側の接触角を言う。
なお、部材Sの表面に付着していた液体LQの滴が、重力作用によって下方に滑り出す(移動を開始する)ときとは、滴が移動を開始する瞬間を意味するが、移動を開始する直前、及び移動を開始する直後の少なくとも一部の状態であってもよい。
本発明者は、液体LQの残留を抑制し、液浸空間LSを所望状態に維持するためには、部材Sの表面エネルギーを減少させて、部材Sの表面の撥液性を高め、部材Sの表面における液体LQの静的接触角θを大きくし、転落角αを小さくし、後退接触角θを大きくすることが良いことを見出した。
一方で、本発明者は、液体LQと接触した状態で部材Sの表面に露光光ELが照射されることによって、その部材Sの表面エネルギーが増大することを見出した。特に、露光光ELの照射によって、表面エネルギーに応じて変化する表面特性(撥液性)の指標となるパラメータのうち、転落角αが第1許容値以上に大きくなり、後退接触角θが第2許容値以下に小さくなることを見出した。ここで、第1、第2許容値とは、部材Sの表面における液体LQの残留を抑制でき、液浸空間LSを所望状態に維持できる転落角α、後退接触角θに関する値であって、転落角αが第1許容値以上となり、後退接触角θが第2許容値以下となると、液体LQの残留等の不具合が生じる確率が高くなる。
そして、本発明者は、部材Sの表面と所定の流体とを接触させた状態で、部材Sにエネルギーを与える動作を実行することによって、その部材Sの表面エネルギーを減少できることを見出した。すなわち、本発明者は、液体LQと接触した状態で露光光ELが照射されることによって増大した部材Sの表面エネルギーを、部材Sの表面と所定の流体とを接触させた状態で、部材Sにエネルギーを与える動作を実行することによって減少できることを見出した。
具体的には、本発明者は、液体LQと接触した状態で露光光ELが照射されることによって撥液性が劣化(低下)した部材Sの表面の撥液性を、例えば窒素ガス等の所定の流体と接触させた状態で、その部材Sの表面に例えば紫外光を照射することによって、回復できることを見出した。
より具体的には、本発明者は、液体LQと接触した状態で露光光ELが照射されることによって第1許容値以上に大きくなった転落角αを、第1許容値以下に小さくすることができ、液体LQと接触した状態で露光光ELが照射されることによって第2許容値以下に小さくなった後退接触角θを、第2許容値以上に大きくすることができることを見出した。
図8は、液体LQと部材Sの表面とを接触させた状態で、その部材Sの表面に液体LQを介して露光光EL(紫外光)を照射した場合における、露光光ELの照射量と転落角α及び後退接触角θとの関係を導出するために行った実験結果を示すグラフである。横軸は、露光光(紫外光)ELの照射量(単位:kJ/cm)、縦軸は、転落角α及び後退接触角θの角度である。本実験では、サンプルとして、スリット板60を用いた。上述のように、スリット板60の表面は、フッ素を含む材料の膜60fで形成されている。
図8に示すように、露光光ELの照射量(積算露光量)が増すにつれて、転落角αが第1許容値以上に大きくなり、後退接触角θが第2許容値以下に小さくなることが分かる。
そこで、本実施形態の表面処理方法においては、部材Sの表面エネルギーを減少させるために、具体的には、部材Sの表面の撥液性を向上させ、転落角αを小さくし、後退接触角θを大きくするために、部材Sの表面と所定の流体とを接触させた状態で、その部材Sにエネルギーを与える動作を実行する。
図9は、部材Sの表面エネルギーを減少させるための表面処理装置80Aの一例を示す図である。なお、図9に示す実施形態においては、部材Sとしてスリット板60を用いる。図9において、表面処理装置80Aは、部材S(スリット板60)の表面と接触させるように所定の流体を供給する流体供給装置81と、部材Sの表面エネルギーを減少させるために、部材Sの表面と所定の流体とを接触させた状態で、部材にエネルギーを与えるエネルギー供給装置82Aとを備えている。また、表面処理装置80Aは、部材Sを収容可能なチャンバ装置83と、チャンバ装置83の内部に配置され、部材Sの下面(裏面)を保持するホルダ部材84とを備えている。
図9における部材Sであるスリット板60は、計測テーブル22の第4ホルダPH4に着脱可能に保持されており、表面処理装置80Aで処理されるときには、第4ホルダPH4から取り外され、表面処理装置80Aのチャンバ装置83の内部に収容される。また、表面処理装置80Aにおいて部材Sを処理するに際し、その部材Sの表面からは液体LQが取り去られている。
本実施形態においては、流体供給装置81は、ドライな窒素ガスを供給する窒素ガス供給装置を含む。窒素ガス供給装置81は、チャンバ装置83の内部に窒素ガスを供給する。窒素ガス供給装置81よりチャンバ装置83の内部に供給された窒素ガスは、チャンバ装置83の内部において、ホルダ部材84に保持されている部材Sの表面にもたらされ、その部材Sの表面と接触する。
本実施形態においては、エネルギー供給装置82Aは、紫外光Luを照射する紫外光照射装置を含む。本実施形態においては、紫外光照射装置82Aは、露光光ELとほぼ同じ波長の光(紫外光)Luを射出する。上述のように、本実施形態においては、露光光ELとして、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)が用いられており、紫外光照射装置82Aから射出される紫外光Luとして、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)が用いられる。なお、紫外光Luとして、露光光ELよりも短い波長を有する光を用いてもよい。例えば、紫外光Luとして、低圧水銀ランプを光源とする波長185nmの紫外光を使用してもよい。
紫外光照射装置82Aの光射出面は、チャンバ装置83の内部において、ホルダ部材84に保持された部材Sの表面と対向するように配置されている。紫外光照射装置82Aは、窒素ガスと接触している状態の部材Sの表面に紫外光を照射する。これにより、部材Sの表面エネルギーが減少される。
上述のように、部材S(スリット板60)の表面エネルギーは、液体LQと接触した状態で露光光ELが照射されることによって増大する。すなわち、部材S(スリット板60)の表面における転落角αは、液体LQと接触した状態で露光光ELが照射されることによって大きくなり、部材S(スリット板60)の表面における後退接触角θは、液体LQと接触した状態で露光光ELが照射されることによって小さくなる。表面処理装置80Aは、液体LQと接触した状態で露光光ELが照射されることによって増大した部材Sの表面エネルギーを減少させるために(部材Sの表面の撥液性を回復させるために)、部材Sの表面と窒素ガスとを接触させた状態で、その部材Sに紫外光Luを照射する。部材Sの表面エネルギーは、表面処理装置80Aによって処理されることによって減少する。すなわち、部材Sの表面の撥液性は、表面処理装置80Aによって処理されることによって回復し、部材Sの表面における転落角αは、表面処理装置80Aによって処理されることによって小さくなり、部材Sの表面における後退接触角θは、表面処理装置80Aによって処理されることによって大きくなる。
本実施形態においては、表面処理装置80Aを用いた部材Sに対する表面処理動作は、定期的に実行される。表面処理装置80Aを用いた部材Sに対する表面処理動作は、例えば基板Pを所定枚数露光処理した毎、ロット毎、所定時間間隔毎等に実行することができる。
次に、紫外光を照射することによって部材Sの表面エネルギーが減少する原理について説明する。
図10は、液体LQと接触した状態で露光光ELが照射される部材Sの表面を示す模式図である。本実施形態においては、液体LQは水であり、極性を有する。部材Sの表面は、フッ素を含む材料の膜Sfで形成されている。膜Sfは、上述の膜50f、60f、70f、Tfの少なくとも1つを含む。膜Sfは、主にフッ素原子と炭素原子とを主成分とするフッ素系樹脂(フッ化炭素樹脂)である。上述のように、膜Sfは、例えばPFA、サイトップ等で形成され、一部に酸素原子等を有する。酸素原子が結合している部分では局所的に極性を形成し、これにより、膜Sfの少なくとも一部は、極性分子となる。なお、図10に示す分子構造は一例であり、これに限定されるものではない。
液体LQと接触する前、あるいは液体LQと接触した状態で露光光ELが照射される前の初期状態においては、膜Sfは、例えば大気等の気体と接触している。膜Sfが大気等の気体と接触している初期状態においては、膜Sfと大気(気体)との界面エネルギーを小さくするために、膜Sfの表面に、フッ素原子(フッ素基)が配置される。膜Sfの表面にフッ素原子が配置されることによって、膜Sfの表面エネルギーは小さくなり、その膜Sfの表面は高い撥液性を有する。
図10(A)に示すように、極性を有する液体LQと、極性を有する分子(極性分子)を含む膜Sfとが接触した状態で、部材Sの表面を形成する膜Sfに露光光ELを照射する。露光光ELが照射されることによって、その膜Sfにエネルギーが与えられる。すると、膜Sf中の分子が動きやすくなり、膜Sfと液体LQとの間で界面の分子配列が変化する。この場合、液体LQは極性を有しているので、膜Sfと液体LQとの界面エネルギーを小さくするために、膜Sf中の酸素原子結合部(分子内極性部)が分子内極性部を界面に露出するように動き、図10(B)に示すように、膜Sfの表面に、酸素原子結合部(分子内極性部)が配置される。膜Sfの表面に、酸素原子結合部(分子内極性部)が配置されることによって、膜Sfの表面エネルギーは増大し、その膜Sfの撥液性は劣化する。
図11(A)は、本実施形態に係る表面処理方法を示す模式図である。上述のように、本実施形態においては、図11(A)に示すように、部材Sの表面エネルギーを減少させるために、部材Sの表面(膜Sf)と窒素ガスとを接触させた状態で、その部材Sの表面(膜Sf)に紫外光Luを照射する。窒素ガスは、液体(水)LQよりも極性が小さい流体であり、ほぼ無極性である。本実施形態においては、ほぼ無極性の窒素ガスと部材Sの表面(膜Sf)とが接触した状態で、部材Sの表面を形成する膜Sfに紫外光Luを照射する。紫外光Luが照射されることによって、その膜Sfにエネルギーが与えられる。すると、膜Sf中の分子が動きやすくなり、膜Sfと窒素ガスとの間で界面の分子配列が変化する。この場合、膜Sfと窒素ガスとの界面エネルギーを小さくするために、膜Sf中の酸素原子結合部(分子内極性部)が分子内極性部を界面から隠すように動き、窒素ガスから離れようとし、図11(B)に示すように、膜Sfの表面に、フッ素原子(フッ素基)が配置される。膜Sfの表面に、フッ素原子(フッ素基)が配置されることによって、膜Sfの表面エネルギーは減少し、その膜Sfの表面の撥液性は回復する。
このように、部材Sの表面と液体LQとを接触させた状態で、液体LQを介して部材Sの表面に露光光ELを照射し、その部材Sの表面から液体LQを取り去った後、部材Sの表面と窒素ガスとを接触させた状態で、部材Sの表面に紫外光Luを照射することによって、液体LQと接触した状態で露光光ELが照射されることによって一旦増大した部材Sの表面エネルギーを減少させることができる。
図12は、本実施形態に係る表面処理方法の効果を説明するための模式図である。図12のグラフST1は、初期状態の表面エネルギーを示すものである。この初期状態では、膜Sfは、例えば大気等の気体と接触している。膜Sfが大気等の気体と接触している初期状態においては、膜Sfの表面エネルギーは小さく、その膜Sfの表面は高い撥液性を有する。
そして、極性を有する液体LQと膜Sfとが接触した状態で、その膜Sfに露光光ELが照射されると、図12のグラフST2で示すように、膜Sfの表面エネルギーは著しく増大し、その膜Sfの撥液性は著しく劣化(低下)する。
その後、部材S(膜Sf)の表面から液体LQを取り去った後、膜Sfと窒素ガスとを接触させた状態で、その膜Sfに紫外光Luを照射すると、図12のグラフST3で示すように、膜Sfの表面エネルギーを減少させることができ、その膜Sfの撥液性を回復させることができる。
なお、図12のグラフST1’で示す初期状態の膜Sfに対して、その膜Sfに液体LQを接触させることなく、大気と接触させた状態で、露光光EL(紫外光)を照射することによって、図12のグラフST2’で示すように、膜Sfの表面エネルギーが増大し、その膜Sfの撥液性が劣化する可能性がある。しかしながら、初期状態ST1’における膜Sfの表面エネルギーと、大気と接触した状態で露光光ELが照射された後の状態ST2’の膜Sfの表面エネルギーとの差(初期状態ST1’に対する状態ST2’の膜Sfの表面エネルギーの増加量)は、初期状態ST1における膜Sfの表面エネルギーと、液体LQと接触した状態で露光光ELが照射された後の状態ST2の膜Sfの表面エネルギーとの差(初期状態ST1に対する状態ST2の膜Sfの表面エネルギーの増加量)よりも小さいと考えられる。したがって、液体LQと接触した状態で露光光EL(紫外光)が照射されることによって著しく増大した表面エネルギーを有する膜Sfの表面を、本実施形態に係る表面処理方法で処理することによって、その膜Sfの表面エネルギー(転落角α、後退接触角θ)を、許容レベル(第1許容値、第2許容値)まで回復させることができる。
図13は、本実施形態に係る表面処理方法の効果を確認するために行った実験の結果を示す模式図である。実験では、液体LQと接触した状態で部材Sの表面に露光光EL(紫外光)を照射する動作と、部材Sの表面から液体LQを取り去った後、部材Sの表面エネルギーを減少させるために、窒素ガスと接触させた状態で部材Sの表面に紫外光Luを照射する動作とのそれぞれを実行した。図13は、その実験における部材Sの表面における転落角α、後退接触角θを計測した実験結果を示す図である。図13に示すように、液体LQと接触した状態で部材Sの表面(膜Sf)に露光光ELを照射することによって、転落角αは大きくなり、後退接触角θは小さくなる。その後、部材Sの表面(膜Sf)から液体LQを取り去った後、その部材Sの表面(膜Sf)と窒素ガスとを接触させた状態で、紫外光Luを照射することによって、転落角αは小さくなり、後退接触角θは大きくなる。このように、部材Sの表面(膜Sf)と窒素ガスとを接触させた状態で紫外光Luを照射することによって、部材Sの表面エネルギーを減少できることを確認できた。
なお、本実施形態においては、表面処理装置80Aで処理される部材Sがスリット板60である場合を例にして説明したが、もちろん、基準板50、上板70、及びプレート部材T等を表面処理装置80Aで処理して、その表面エネルギーを減少(撥液性を回復)させることもできる。上述のように、プレート部材Tは、基板テーブル12の第2ホルダPH2に着脱可能に保持されており、第2ホルダPH2から取り外すことができるので、プレート部材Tを表面処理装置80Aで処理するときには、そのプレート部材Tを第2ホルダPH2から取り外すことによって、表面処理装置80Aのチャンバ装置83の内部に収容することができる。同様に、基準板50は、第3ホルダPH3に着脱可能に保持され、上板70は、第5ホルダPH5に着脱可能に保持されているので、表面処理装置80Aで、それら基準板50、上板70を処理するときには、第3ホルダPH3、第5ホルダPH5から取り外すことによって、チャンバ装置83の内部に収容可能である。
以下、上述した構成を有する露光装置EXを用いて基板Pを露光する動作の一例について説明する。
まず、制御装置7は、第1光学素子8と基板ステージ1及び計測ステージ2の少なくとも一方とを対向させた状態で、ノズル部材30を用いて、露光光ELの光路空間を液体LQで満たす。
そして、制御装置7は、基板Pを露光する前に、空間像計測システム60Sを用いて、投影光学系PLの結像特性を計測する。空間像計測システム60Sを用いた計測処理を行うに際し、マスクステージ3には、空間像計測用パターンを有するマスクが保持される。なお、空間像計測用パターンは、デバイスを製造するためのデバイスパターンが形成されたマスクMの一部に形成されてもよいし、空間像計測を行うための専用のマスクに形成されていてもよい。専用のマスクを用いた場合には、デバイス製造のために基板Pを露光するとき等においては、当然のことながら、マスクステージ3にはデバイスを形成するためのマスクMが保持される。また、基板ステージ1には、デバイスを形成するための基板Pが予めロードされ、保持されている。
制御装置7は、スリット部61が液体LQで覆われるように、計測ステージ2の位置を制御し、ノズル部材30を用いて、スリット板60と第1光学素子8との間に液浸空間LSを形成する。
そして、図6に示したように、制御装置7は、照明系ILより露光光ELを射出する。露光光ELは、マスク、投影光学系PL、及び液浸空間LSの液体LQを通過した後、スリット板60に照射される。スリット板60のスリット部61を通過した露光光ELは、光学系65を介して、受光素子66に入射する。このように、空間像計測システム60Sの受光素子66は、投影光学系PL、液浸空間LSの液体LQ、及びスリット部61を介した露光光ELを受光する。受光素子66は、受光量に応じた光電変換信号(光量信号)を信号処理装置を介して制御装置7に出力する。制御装置7は、受光素子66の受光結果に基づいて所定の演算処理を行い、投影光学系PL及び液体LQを介した結像特性を求める。
また、空間像計測システム60Sを用いた計測処理が完了した後、制御装置7は、必要に応じて、上板70を用いた計測処理を実行する。上板70を用いた計測処理を実行する際には、制御装置7は、計測ステージ2をXY方向に移動し、第1光学素子8と上板70とを対向させ、第1光学素子8と上板70との間に液浸空間LSを形成する。そして、制御装置7は、投影光学系PL及び液浸空間LSの液体LQを介して、上板70の開口パターン71に露光光ELを照射し、その開口パターン71の下方に設けられている受光素子を用いて、露光光ELを計測する。
そして、制御装置7は、空間像計測システム60Sを用いた計測処理等に基づいて、投影光学系PLの結像特性の調整処理(キャリブレーション処理)を行う。
また、制御装置7は、計測ステージ2をXY方向に移動し、第1光学素子8と基準板50とを対向させ、第1光学素子8と基準板50との間に液浸空間LSを形成する。そして、制御装置7は、計測ステージ2のXY方向の位置を調整して、アライメントシステムRAの検出領域に、計測ステージ2の基準板50上の第1基準マークFM1を配置する。そして、制御装置7は、レーザ干渉計6Pを含む計測システム6を用いて、計測ステージ2の位置情報を計測しつつ、アライメントシステムRAを用いて、計測ステージ2の基準板50上の第1基準マークFM1を、投影光学系PLと液体LQとを介して検出する。具体的には、制御装置7は、投影光学系PLと第1基準マークFM1が設けられている基準板50との間を液体LQで満たした状態で、基準板50上の第1基準マークFM1と、それに対応するマスクM上のアライメントマークとを検出し、第1基準マークFM1とそれに対応するマスクM上のアライメントマークとの位置関係を検出する。これにより、制御装置7は、レーザ干渉計6Pを含む計測システム6によって規定される座標系内での第1基準マークFM1の位置情報を求めることができる。また、マスクM上のパターンとアライメントマークとは所定の位置関係で形成されているため、制御装置7は、パターンの像の投影位置と第1基準マークFM1との位置関係を求めることができる。
また、制御装置は、計測ステージ2のXY方向の位置を調整し、アライメントシステムALGの検出領域に、計測ステージ2の基準板50上の第2基準マークFM2を配置する。そして、制御装置7は、レーザ干渉計6Pを含む計測システム6を用いて、計測ステージ2の位置情報を計測しつつ、アライメントシステムALGを用いて、計測ステージ2の基準板50上の第2基準マークFM2を、液体LQを介さずに検出する。これにより、制御装置7は、レーザ干渉計6Pを含む計測システム6によって規定される座標系内での第2基準マークFM2の位置情報を求めることができる。また、アライメントシステムALGは、レーザ干渉計6Pを含む計測システム6によって規定される座標系内に検出基準位置を有しており、制御装置7は、アライメントシステムALGの検出基準位置と第2基準マークFM2との位置関係を求めることができる。
基準板50上の第1基準マークFM1と第2基準マークFM2とは所定の位置関係で形成されており、第1基準マークFM1と第2基準マークFM2との位置関係は既知である。制御装置7は、アライメントシステムALGの検出基準位置と第2基準マークFM2との位置関係と、パターンの像の投影位置と第1基準マークFM1との位置関係と、既知である第1基準マークFM1と第2基準マークFM2との位置関係とに基づいて、レーザ干渉計6Pを含む計測システム6によって規定される座標系内でのアライメントシステムALGの検出基準位置とマスクMのパターン像の投影位置との位置関係(ベースライン情報)を導出することができる。なお、アライメントシステムRAによる第1基準マークFM1の検出の後、アライメントシステムALGによる第2基準マークFM2の検出を行ってもよいし、アライメントシステムALGによる第2基準マークFM2の検出とアライメントシステムRAによる第1基準マークFM1の検出とを同時に行うようにしてもよい。
計測ステージ2を用いた計測が終了した後、制御装置7は、基板ステージ1上の基板Pに対するアライメント処理を開始する。制御装置7は、基板ステージ1をXY方向に移動し、アライメントシステムALGの検出領域に、基板P上の各ショット領域に対応するように設けられている複数のアライメントマークを順次配置する。そして、制御装置7は、レーザ干渉計6Pを含む計測システム6を用いて、基板ステージ1の位置情報を計測しつつ、アライメントシステムALGを用いて、基板P上の複数のアライメントマークを、液体LQを介さずに順次検出する。これにより、制御装置7は、レーザ干渉計6Pを含む計測システム6によって規定される座標系内での基板P上のアライメントマークの位置情報を求めることができる。また、制御装置7は、アライメントシステムALGの検出基準位置とアライメントマークとの位置関係を求めることができる。
次に、制御装置は、基板P上の各アライメントマークの位置情報に基づいて、アライメントシステムALGの検出基準位置に対する、基板P上の複数のショット領域のそれぞれの位置情報を演算処理によって求める。基板P上の複数のショット領域のそれぞれの位置情報を演算処理によって求める際には、例えば特開昭61−44429号公報に開示されているような、所謂EGA(エンハンスド・グローバル・アライメント)方式を用いて求めることができる。これにより、制御装置7は、アライメントシステムALGによって、基板P上のアライメントマークの検出を行い、基板P上に設けられた複数のショット領域それぞれの位置座標(配列座標)を決定することができる。また、制御装置7は、レーザ干渉計6Pを含む計測システム6の出力から、アライメントシステムALGの検出基準位置に対して、基板P上の各ショット領域がどこに位置しているのかを知ることができる。
制御装置7は、レーザ干渉計6Pを含む計測システム6によって規定される座標系内でのアライメントシステムALGの検出基準位置と基板P上の各ショット領域との位置関係(検出基準位置に対するショット領域の配列情報)、及びレーザ干渉計6Pを含む計測システム6によって規定される座標系内でのアライメントシステムALGの検出基準位置とマスクMのパターンの像の投影位置との位置関係に基づいて、レーザ干渉計6Pを含む計測システム6によって規定される座標系内での基板P上の各ショット領域とマスクMのパターンの像の投影位置との関係を導出する。
そして、制御装置7は、基板P上の各ショット領域とマスクMのパターンの像の投影位置との位置関係に基づいて、基板ステージ1上の基板Pの位置を制御し、基板P上の複数のショット領域を順次露光する。
制御装置7は、少なくともマスクMのパターンの像を基板Pに投影している間、ノズル部材30を用いて、露光光ELの光路空間を液体LQで満たすように液浸空間LSを形成し、投影光学系PLと液体LQとを介して、マスクMを通過した露光光ELを基板ステージに保持された基板Pに照射する。これにより、マスクMのパターンの像が基板Pに投影され、基板Pが露光される。
本実施形態の露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンの像を基板Pに投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。本実施形態においては、基板Pの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、マスクMの走査方向(同期移動方向)もY軸方向とする。露光装置EXは、基板Pを投影光学系PLの投影領域に対してY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明系ILの照明領域に対してマスクMをY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLと液体LQとを介して基板Pに露光光ELを照射して、その基板Pを露光する。
以上説明したように、部材Sの表面と窒素ガス等の所定の流体とを接触させた状態で、部材Sに紫外光Luを照射して、その部材S(膜Sf)にエネルギーを与えることによって、部材S(膜Sf)の表面エネルギーを減少させ、その部材S(膜Sf)の表面の撥液性を回復させることができる。したがって、液浸露光処理、あるいは液浸露光処理のための計測処理を実行する際、表面処理装置80Aで処理した後の部材Sを用いることによって、部材S上に液体LQが残留することを抑制し、液浸空間LSを所望状態に維持することができる。したがって、露光装置EXの性能を維持でき、露光不良の発生を抑制しつつ、基板Pを良好に露光して、所望の性能を有するデバイスを製造できる。
本実施形態においては、部材Sの表面エネルギーを減少させるために、部材Sの表面と所定の流体とを接触させた状態で、その部材Sの表面に紫外光Luを照射することによって、部材Sにエネルギーを与えている。使用する紫外光Luとして、露光光EL(ArFエキシマレーザ光)とほぼ同じ波長、又は露光光ELよりも短い波長を有する光を用いることによって、部材Sにエネルギーを効率良く与えることができる。
なお、部材Sにエネルギーを与えるために照射される光Luは、紫外光でなくてもよい。例えば、液体LQと接触した状態の部材Sに照射される露光光ELが紫外光でない場合、部材Sにエネルギーを与えるために照射される光Luとして、(紫外光ではない)露光光ELとほぼ同じ波長、又は露光光ELよりも短い波長を有する光を用いることによって、部材Sにエネルギーを効率良く与えることができる。
また、部材Sにエネルギーを与えるために照射される光Luは、露光光EL(紫外光を含む)の波長よりも長い波長を有する光であってもよい。部材Sに光Luが照射されることによって、その部材Sが加熱され、部材Sにはその熱に基づくエネルギーが与えられる。したがって、部材Sの表面と所定の流体(窒素ガスなど)とを接触させた状態で、光Luの照射に基づくエネルギーによって、部材Sの表面エネルギーを減少させることができる。
なお、本実施形態においては、部材Sの表面エネルギーを減少させるための表面処理を実行する際、部材Sの表面と接触させる所定の流体として、窒素ガスを用いているが、所定の流体としては、液体LQ(水)よりも極性が小さい流体であればよい。例えば、所定の流体として、アルゴンガス等の不活性ガスを用いてもよい。窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスは、ほぼ無極性であり、本実施形態に係る表面処理方法に用いるのに好適である。また、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスのみならず、液体LQよりも極性が小さい気体であれば、任意の気体を使用可能である。
また、部材Sの表面と接触させる所定の流体として、ドライな気体を用いることも可能である。これにより、部材Sの表面エネルギーをより一層減少させることができる。
また、部材Sの表面と接触させる所定の流体としては、気体に限らず、液体LQ(水)よりも極性が小さい流体であれば、液体を使用してもよい。例えば、過フッ化ポリエーテル(PFPE)、フッ素系オイル等のフッ素系の液体(流体)であってもよい。
なお、本実施形態においては、露光光ELの光路空間を満たすための液体LQが水である場合を例にして説明したが、水以外の液体であってもよい。例えば、液体LQとして、屈折率が1.6〜1.8程度のものを使用してもよい。また、液体LQとして、種々の流体、例えば、超臨界流体を用いることも可能である。また、液体LQとしては、投影光学系PL、あるいは基板Pの表面を形成する感光材の膜Rgに対して安定なもの(例えば、ハイドロフロロエーテル(HFE)、過フッ化ポリエーテル(PFPE)、フォンブリンオイル)を用いることも可能である。部材Sの膜Sf、あるいは部材Sの表面エネルギーを減少させるための表面処理時にその部材Sの表面と接触される所定の流体は、液体LQ(液体LQの物性等)に応じて定められる。
なお、本実施形態においては、部材Sの表面は撥液性の膜Sfで形成されているが、部材S全体が撥液性を有する材料で形成されていてもよい。例えば、基板テーブル12のプレート部材T全体を、撥液性を有する材料、例えば、PFA(Tetra fluoro ethylene-perfluoro alkylvinyl ether copolymer)等を含む材料で形成してもよい。そして、そのプレート部材Tの表面を、本実施形態に係る表面処理方法で処理することによって、撥液性を回復させることができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図14は、第2実施形態に係る表面処理装置80Bを示す図である。図14において、表面処理装置80Bは、部材Sの表面と接触させるように所定の流体を供給する流体供給装置81と、部材Sの表面エネルギーを減少させるために、部材Sの表面と所定の流体とを接触させた状態で、部材Sにエネルギーを与えるエネルギー供給装置82Bとを備えている。表面処理装置80Bは、部材Sを収容可能なチャンバ装置83と、チャンバ装置83の内部に配置され、部材Sの下面(裏面)を保持するホルダ部材84とを備えている。
本実施形態においては、流体供給装置81は、ドライな窒素ガスを供給する窒素ガス供給装置を含む。窒素ガス供給装置81は、チャンバ装置83の内部に窒素ガスを供給する。窒素ガス供給装置81よりチャンバ装置83の内部に供給された窒素ガスは、チャンバ装置83の内部において、ホルダ部材84に保持されている部材Sの表面にもたらされ、その部材Sの表面と接触する。なお、流体供給装置81は、アルゴンガス等、窒素ガス以外の気体を供給してもよいし、液体LQよりも極性が小さい液体を供給してもよい。
本実施形態においては、エネルギー供給装置82Bは、部材Sを加熱可能な加熱装置を含む。本実施形態においては、加熱装置82Bの少なくとも一部は、ホルダ部材84に設けられている。加熱装置82Bは、ホルダ部材84に保持された部材Sを加熱可能である。
加熱装置82Bは、ホルダ部材84に保持されている部材Sを加熱することによって、窒素ガスと接触している状態の部材Sの表面(膜Sf)を加熱可能である。窒素ガスと接触している状態の部材Sの表面を形成する膜Sfに、加熱装置82Bから供給される熱に基づくエネルギーが供給されることによって、部材Sの表面エネルギーが減少される。
なお、本実施形態においては、エネルギー供給装置82Bで部材Sを加熱することにより、その部材Sにエネルギーを与えているが、例えば、加熱した流体を部材Sの表面に供給することによって、その部材Sにエネルギーを与えてもよい。こうすることによっても、部材Sの表面エネルギーが減少される。例えば、加熱した気体(窒素ガスなど)を供給することができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図15は、第3実施形態に係る表面処理装置80Cを示す図である。第3実施形態に係る表面処理装置80Cは、第1光学素子8の近傍に配置され、第1光学素子8の光射出面側の露光光ELの光路空間を液体LQで満たすように、液浸空間LSを形成可能なノズル部材30を含む。本実施形態においては、供給管35の所定位置に、バルブ機構(流路切替機構)35Bを介して、流体供給装置81が接続されている。本実施形態においては、流体供給装置81は、ドライな窒素ガスを供給する窒素ガス供給装置を含む。
バルブ機構35Bは、供給口31と液体供給装置36とを接続する流路を開けている状態において、供給口31と流体供給装置81とを接続する流路を閉じ、供給口31と液体供給装置36とを接続する流路を閉じている状態において、供給口31と流体供給装置81とを接続する流路を開ける。バルブ機構35Bの動作は、制御装置7に制御される。
次に、第3実施形態に係る露光装置EXの動作の一例について説明する。以下、スリット板60を表面処理する場合について説明する。上述の実施形態と同様、スリット板60を用いた計測処理を実行するときには、制御装置7は、第1光学素子8の光射出面とスリット板60とを対向させ、ノズル部材30を用いて液浸空間LSを形成する。液浸空間LSを形成するときには、制御装置7は、バルブ機構35Bを用いて、供給口31と流体供給装置81とを接続する流路を閉じる。
ノズル部材30を含む表面処理装置80Cを用いてスリット板60の表面エネルギーを減少させるための表面処理を実行する場合、制御装置7は、液体供給装置36の動作を停止したり、バルブ機構35Bを制御する等して、供給口31からの液体LQの供給動作を停止する。そして、制御装置7は、回収口32を用いた液体回収動作を実行し、スリット板60の表面から液体LQを取り去る。
制御装置7は、スリット板60の表面から液体LQを取り去った後、バルブ機構35Bを用いて、供給口31と流体供給装置81とを接続する流路を開ける。そして、制御装置7は、スリット板60を第1光学素子8の光射出面と対向する第1位置の位置に配置した状態で、流体供給装置81より流体(窒素ガス)を送出する。
流体供給装置81から送出された流体(窒素ガス)は、供給管35、及びノズル部材30の内部に形成された供給流路を介して供給口31に供給される。供給口31は、流体供給装置81からの流体(窒素ガス)を、第1位置に配置されているスリット板60の表面に接触させるように供給する。
また、制御装置7は、供給口31からの窒素ガス供給動作を並行して、照明系ILより露光光ELを射出させ、投影光学系PLに入射させる。これにより、第1光学素子8の光射出面から露光光ELが射出され、スリット板60の表面に照射される。
このように、スリット板60を第1位置に配置して、スリット板60の表面と供給口31からの窒素ガスとを接触させた状態で、第1光学素子8を介した露光光EL(紫外光)をスリット板60に照射することによって、スリット板60の表面エネルギーを減少させることができる。
なお、本実施形態においては、表面処理装置80Cで処理される部材Sがスリット板60である場合を例にして説明したが、もちろん、基準板50、上板70、及びプレート部材T等を表面処理装置80Cで処理して、その表面エネルギーを減少(撥液性を回復)させることができる。これら各部材は、第1光学素子8の光射出面と対向する第1位置に移動可能(配置可能)であり、ノズル部材30の供給口31からの窒素ガスが供給可能であるとともに、第1光学素子8からの露光光ELが照射可能である。
なお、本実施形態においても、流体供給装置81から供給口31を介して部材Sに供給される流体は、液体LQよりも極性が小さいものであればよく、窒素ガスに限られず、アルゴンガス等、他の気体でもよいし、液体でもよい。また、部材Sの表面エネルギーを減少させる表面処理を実行するときに部材Sの表面と接触させる流体としては、大気(ドライエア)でもよい。第1光学素子8の光射出面側の空間が大気空間である場合には、供給口31からの流体供給動作を省略したり、流体供給装置81、バルブ機構35B等の各種装置、機器を省略しても、部材Sの表面エネルギーを減少させる表面処理を実行するときに、部材Sの表面と所定の流体(大気)とを接触させることができる。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図16は、第4実施形態に係る露光装置EXを示す図である。本実施形態の露光装置EXは、投影光学系PLと別の位置に配置された表面処理装置80Dとを備えている。表面処理装置80Dは、紫外光Luを射出する光射出面を有し、第1光学素子8とは別の位置に配置された第2光学素子9と、第2光学素子9の近傍に配置され、窒素ガス等の流体を供給可能な供給口91を有する供給部材90とを有する。
基板ステージ1は、第1光学素子8の光射出面と対向する第1位置及び第2光学素子9の光射出面と対向する第2位置を含むガイド面GF上の所定領域内で移動可能である。計測ステージ2は、第1位置及び第2位置を含むガイド面GF上の所定領域内で基板ステージ1と独立して移動可能である。
本実施形態においては、第2光学素子9を含む表面処理装置80Dは、第1光学素子8の+Y側に配置されており、計測ステージ2は、基板ステージ1の+Y側で移動する。
上述の実施形態と同様、基板ステージ1及び第2基板ステージ2のそれぞれは、第1位置に移動したときに、液浸空間LSの液体LQと接触する。
表面処理装置80Dは、第2位置に配置された基板ステージ1及び計測ステージ2の少なくとも一方に、第2光学素子9を介して紫外光Luを照射可能な紫外光照射装置82Cを有する。紫外光照射装置82Cから射出された紫外光Luは、第2光学素子9の入射面に入射し、その第2光学素子9の光射出面より射出される。第2光学素子9の光射出面から射出された紫外光Luは、第2位置に配置された基板ステージ1及び計測ステージ2の少なくとも一方に照射される。
供給部材90には、流体供給装置(窒素ガス供給装置)が接続されている。流体供給装置から送出された流体(窒素ガス)は、供給部材90の供給口91に供給される。供給部材90の供給口91は、第2位置に配置された基板ステージ1及び計測ステージ2の少なくとも一方に、流体(窒素ガス)を供給する。
表面処理装置80Dは、第2位置に配置された基板ステージ1及び計測ステージ2の少なくとも一方に、供給口91より窒素ガスを供給し、窒素ガスと接触させた状態で、第2光学素子9を介して紫外光Luを照射する。
図16に示すように、本実施形態においては、制御装置7は、基板ステージ1を第1位置に配置して、基板ステージ1に液体LQを接触させた状態で露光光ELを照射する動作と、計測ステージ2を第2位置に配置して、計測ステージ2に紫外光Luを照射する動作の少なくとも一部とを並行して実行できる。すなわち、本実施形態においては、制御装置7は、基板ステージ1に保持された基板Pの液浸露光動作と、計測ステージ2の表面エネルギーを減少させるための表面処理動作とを並行して行うことができる。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図17は、第5実施形態に係る露光装置EXを示す図である。上述の第4実施形態と同様、露光装置EXは、紫外光Luを射出する光射出面を有し、第1光学素子8とは別の位置に配置された第2光学素子9と、第2光学素子9の近傍に配置され、窒素ガス等の流体を供給可能な供給口91を有する供給部材90とを有する表面処理装置80Dを備えている。
本実施形態においては、第2光学素子9を含む表面処理装置80Dは、第1光学素子8の−Y側に配置されており、基板ステージ1は、計測ステージ2の−Y側で移動する。
図17に示すように、本実施形態においては、制御装置7は、計測ステージ2を第1位置に配置して、計測ステージ2に液体LQを接触させた状態で露光光ELを照射する動作と、基板ステージ1を第2位置に配置して、基板ステージ1(プレート部材T等)に紫外光Luを照射する動作の少なくとも一部とを並行して実行できる。すなわち、本実施形態においては、制御装置7は、計測ステージ2を用いた計測動作と、基板ステージ1(プレート部材T等)の表面エネルギーを減少させるための表面処理動作とを並行して行うことができる。
なお、上述の第4実施形態と第5実施形態とを組み合わせることはもちろん可能である。すなわち、投影光学系PLの+Y側及び−Y側のそれぞれに、表面処理装置80Dを配置することができる。これにより、基板ステージ1及び計測ステージ2それぞれに対する表面処理動作を所定のタイミングで円滑に実行できる。
なお、上述の各実施形態においては、部材Sの表面エネルギーを減少させるための表面処理動作を、定期的に実行するように説明したが、例えばアライメントシステムALGで部材Sの表面の画像(光学像)を取得し、その取得した画像情報に基づいて、部材Sの表面エネルギーを減少させるための表面処理動作を実行するか否かを決定するようにしてもよい。上述のように、本実施形態のアライメントシステムALGは、CCD等の撮像素子を有しており、部材Sの画像を取得可能である。部材Sの表面エネルギーが増大しているとき(部材Sの表面の撥液性が劣化しているとき)、部材Sの表面から液体LQを取り去る動作を実行したにもかかわらず、その部材Sの表面に液体LQ(滴)が残留している可能性が高い。そこで、制御装置7は、アライメントシステムALGを用いて取得した部材Sの表面の画像情報に基づいて、例えば、部材Sの表面から液体LQを取り去る動作を実行したにもかかわらず、その部材Sの表面に液体LQ(滴)が残留していると判断した場合、部材Sの表面の撥液性が劣化していると判断(推定)し、部材Sの表面エネルギーを減少させるための表面処理動作を実行する。
また、図18に示すように、部材S(ここではスリット板60)に、その部材Sの表面の温度を検出可能な温度センサ100を設け、その温度センサ100の検出結果に基づいて、部材Sの表面エネルギーを減少させるための表面処理動作を実行するか否かを決定するようにしてもよい。部材Sの表面エネルギーが増大しているとき(部材Sの表面の撥液性が劣化しているとき)、部材Sの表面から液体LQを取り去る動作を実行したにもかかわらず、その部材Sの表面に液体LQ(滴)が残留する可能性が高く、その残留した液体LQの気化熱によって、部材Sの表面の温度が大きく変化(低下)する可能性が高くなる。そこで、制御装置7は、温度センサ100の検出結果に基づいて、部材Sの表面の温度が大きく変化していることを検知した場合、部材Sの表面の撥液性が劣化して、その部材Sの表面に液体LQ(滴)が残留し易くなっていると判断(推定)し、部材Sの表面エネルギーを減少させるための表面処理動作を実行する。
なお、上述の第1、第2実施形態において、表面処理装置80A、80Bが露光装置EXに設けられているように説明したが、露光装置EXとは別の装置であってもよい。そして、その表面処理装置80A、80Bを用いて、液浸露光装置EXを構成する部材のみならず、液体を用いてデバイスを製造する製造装置、例えば基板上に感光材等を含む溶液を塗布する塗布装置、あるいは露光後の基板を現像液等を用いて現像する現像装置等の部材の表面処理を実行するようにしてもよい。これにより、それら製造装置を構成する各種部材の表面に液体が残留することを抑制でき、装置の性能の劣化を抑制できる。
なお、上述の各実施形態の投影光学系は、先端の第1光学素子8の像面(射出面)側の光路空間を液体で満たしているが、国際公開第2004/019128号パンフレットに開示されているように、先端の第1光学素子8の物体面(入射面)側の光路空間も液体で満たす投影光学系を採用することもできる。
なお、上述の各実施形態においては、レーザ干渉計を含む計測システム(干渉計システム)を用いて、マスクステージ、基板ステージ、及び計測ステージの各位置情報を計測するものとしたが、これに限らず、例えば各ステージに設けられるスケール(回折格子)を検出するエンコーダシステムを用いてもよい。この場合、干渉計システムとエンコーダシステムとの両方を備えるハイブリッドシステムとし、干渉計システムの計測結果を用いてエンコーダシステムの計測結果の較正(キャリブレーション)を行うことが好ましい。また、干渉計システムとエンコーダシステムとを切り換えて用いる、あるいはその両方を用いて、ステージの位置制御を行うようにしてもよい。
また、上述の実施形態において、ノズル部材など液浸システムの構成は上述のものに限られず、例えば国際公開第2004/086468号パンフレット、国際公開第2005/024517号パンフレットに開示されている液浸システムを用いることもできる。
なお、上述の各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
さらに、ステップ・アンド・リピート方式の露光において、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第1パターンの縮小像を基板P上に転写した後、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第2パターンの縮小像を第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光してもよい(スティッチ方式の一括露光装置)。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、本発明は、特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報、特表2000−505958号公報などに開示されているような複数(2つ)の基板ステージを備えたマルチステージ型(ツインステージ型)の露光装置にも適用できる。
また、本発明は、国際公開第99/49504号パンフレットに開示されているように、計測ステージを備えていない露光装置にも適用できる。また、複数の基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置にも適用することができる。
また、上述の実施形態においては、投影光学系PLと基板Pとの間に局所的に液体を満たす露光装置を採用しているが、本発明は、特開平6−124873号公報、特開平10−303114号公報、米国特許第5,825,043号などに開示されているような露光対象の基板の表面全体が液体中に浸かっている状態で露光を行う液浸露光装置にも適用可能である。
上述の各実施形態においては、投影光学系PLを備えた露光装置を例に挙げて説明してきたが、投影光学系PLを用いない露光装置及び露光方法に本発明を適用することができる。このように投影光学系PLを用いない場合であっても、露光光はレンズ等の光学部材を介して基板に照射され、そのような光学部材と基板との間の所定空間に液浸空間が形成される。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6,778,257号公報に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスク(可変成形マスクとも呼ばれ、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)などを含む)を用いてもよい。
また、例えば国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって、基板P上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
また、例えば特表2004−519850号公報(対応米国特許第6,611,316号)に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。
以上のように、本願実施形態の露光装置EXは、本願請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図19に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態に従って、マスクのパターンを基板に露光し、露光した基板を現像する基板処理(露光処理)を含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
第1実施形態に係る露光装置を示す概略構成図である。 図1の一部を拡大した側断面図である。 基板ステージ及び計測ステージを示す斜視図である。 基板ステージ及び計測ステージを上方から見た平面図である。 基準板の近傍を示す側断面図である。 スリット板の近傍を示す側断面図である。 部材の表面特性の指標となるパラメータを説明するための模式図である。 露光光の照射量と部材の表面特性との関係を確認するために行った実験の結果を示す図である。 第1実施形態に係る表面処理装置を示す概略構成図である。 露光光が照射される膜の模式図である。 第1実施形態に係る表面処理方法で処理される膜の模式図である。 第1実施形態に係る表面処理方法の効果を説明するための模式図である。 第1実施形態に係る表面処理方法の効果を確認するために行った実験の結果を示す模式図である。 第2実施形態に係る表面処理装置を示す概略構成図である。 第3実施形態に係る表面処理装置を示す概略構成図である。 第4実施形態に係る表面処理装置を示す概略構成図である。 第5実施形態に係る表面処理装置を示す概略構成図である。 部材に設けられた温度センサを説明するための模式図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1…基板ステージ、2…計測ステージ、5…駆動システム、6…計測システム、8…第1光学素子、9…第2光学素子、30…ノズル部材、31…供給口、32…回収口、50…基準板、50f…膜、60…スリット板、60f…膜、70…上板、70f…膜、80A〜80D…表面処理装置、81…流体供給装置、82A〜82C…エネルギー供給装置、EL…露光光、EX…露光装置、IL…照明系、LQ…液体、LS…液浸空間、Lu…紫外光、P…基板、S…部材、Sf…膜、T…プレート部材、Tf…膜

Claims (40)

  1. 液体を介して基板に露光光を照射して前記基板を露光する液浸露光装置に使用される、 撥液性の表面を有する物体の表面処理方法であって、
    液体と接触した状態で紫外光が照射されることによって増大した前記物体の表面エネルギーを減少させるために、前記物体の表面と所定の流体とを接触させた状態で、前記物体にエネルギーを与える動作を含み、
    前記物体の表面は、フッ素を含む樹脂の膜で形成され、
    前記液体は、水又は極性を有する液体であり、
    前記所定の流体は、前記液体よりも極性が小さい流体である表面処理方法。
  2. 前記膜の材料は、分子内極性部を含む請求項記載の表面処理方法。
  3. 前記所定の流体は、ほぼ無極性である請求項記載の表面処理方法。
  4. 前記所定の流体は、気体である請求項又は記載の表面処理方法。
  5. 前記所定の流体は、不活性ガスを含む請求項記載の表面処理方法。
  6. 前記所定の流体は、窒素ガスを含む請求項記載の表面処理方法。
  7. 前記エネルギーを与える動作は、光を照射する動作を含む請求項1〜のいずれか一項記載の表面処理方法。
  8. 前記光は、紫外光を含む請求項記載の表面処理方法。
  9. 前記エネルギーを与える動作で前記物体に照射する前記光の波長は、前記液体と接触した状態の前記物体に照射する紫外光の波長と同じ、又は該紫外光の波長よりも短い請求項記載の表面処理方法。
  10. 前記エネルギーを与える動作は、加熱する動作を含む請求項1〜のいずれか一項記載の表面処理方法。
  11. 液体を介して基板に露光光を照射して前記基板を露光する液浸露光装置に使用される、 撥液性の膜で形成された表面を有する物体の表面処理方法であって、
    液体と接触した状態で紫外光が照射されることによって前記撥液性が低下した前記膜の撥液性を回復させるために、前記膜と所定の流体とを接触させた状態で、前記膜に紫外光を照射する動作を含み、
    前記撥液性の膜は、フッ素を含む樹脂であり、
    前記液体は、水又は極性を有する液体であり、
    前記所定の流体は、前記液体よりも極性が小さい流体である表面処理方法。
  12. 液体を介して基板に露光光を照射して前記基板を露光する液浸露光装置に使用される、撥液性の表面を有する物体の表面処理装置であって、
    前記物体の表面と接触させるように所定の流体を供給する流体供給装置と、
    液体と接触した状態で紫外光が照射されることによって増大した前記物体の表面エネルギーを減少させるために、前記物体の表面と前記所定の流体とを接触させた状態で、前記物体にエネルギーを与えるエネルギー供給装置と、を備え
    前記物体の表面は、フッ素を含む樹脂であり、
    前記液体は、水又は極性を有する液体であり、
    前記所定の流体は、前記液体よりも極性が小さい流体である表面処理装置。
  13. 前記流体供給装置は、ドライな窒素ガスを供給する請求項12記載の表面処理装置。
  14. 前記エネルギー供給装置は、紫外光を照射する紫外光照射装置を含む請求項12又は13記載の表面処理装置。
  15. 液体を介して基板に露光光を照射して前記基板を露光する露光方法において、
    前記露光光が照射可能な位置に配置される物体の表面を、請求項1〜11のいずれか一項記載の表面処理方法で処理する動作を含む露光方法。
  16. 液体を介して基板に露光光を照射して前記基板を露光する露光方法において、
    前記露光光が照射可能な位置に配置された物体の表面と前記液体とを接触させた状態で、前記液体を介して前記物体の表面に前記露光光を照射する動作と、
    前記液体と接触した状態で前記露光光が照射されることによって増大した前記物体の表面エネルギーを減少させるために、前記物体の表面と所定の流体とを接触させた状態で、前記物体にエネルギーを与える動作と、を含み、
    前記物体の表面は、フッ素を含む樹脂であり、
    前記液体は、水又は極性を有する液体であり、
    前記所定の流体は、前記液体よりも極性が小さい流体である露光方法。
  17. 前記物体にエネルギーを与える動作は、前記物体の表面から前記液体を取り去った後に実行される請求項16記載の露光方法。
  18. 前記所定の流体は、気体である請求項16又は17記載の露光方法。
  19. 前記所定の流体は、窒素ガスを含む請求項18記載の露光方法。
  20. 前記エネルギーを与える動作は、紫外光を照射する動作を含む請求項1619のいずれか一項記載の露光方法。
  21. 前記露光光は、前記紫外光を含む請求項20記載の露光方法。
  22. 請求項1521のいずれか一項記載の露光方法を用いるデバイス製造方法。
  23. 液体を介して基板に露光光を照射して前記基板を露光する露光装置において、
    請求項1214のいずれか一項記載の表面処理装置を備えた露光装置。
  24. 液体を介して基板に露光光を照射して前記基板を露光する露光装置において、
    前記液体と接触した状態で前記露光光が照射される物体と、
    前記液体と接触した状態で前記露光光が照射されることによって増大した前記物体の表面エネルギーを減少させために、前記物体の表面と所定の流体とを接触させた状態で、前記物体にエネルギーを与える表面処理装置と、を備え
    前記物体の表面は、フッ素を含む樹脂であり、
    前記液体は、水又は極性を有する液体であり、
    前記所定の流体は、前記液体よりも極性が小さい流体である露光装置。
  25. 前記所定の流体は、窒素ガスを含む請求項24記載の露光装置。
  26. 前記表面処理装置は、前記物体の表面と所定の流体とを接触させた状態で前記物体に紫外光を照射することによって、前記物体にエネルギーを与える請求項24又は25記載の露光装置。
  27. 前記露光光を射出する光射出面を有する第1光学部材を備え、
    前記物体は、前記第1光学部材の光射出面と対向する第1位置を含む所定領域内で移動可能な物体である請求項2426のいずれか一項記載の露光装置。
  28. 前記露光光は、前記紫外光を含み、
    前記物体は、前記第1位置に配置された状態で、前記第1光学部材を介して前記露光光が照射されることによって、前記エネルギーを与えられる請求項27記載の露光装置。
  29. 前記第1光学部材の近傍に配置され、前記第1光学部材の光射出面側の光路を液体で満たすように、前記物体との間で液浸空間を形成可能な液浸空間形成部材と、
    前記液浸空間形成部材に形成され、前記所定の流体を供給可能な供給口とを備えた請求項28記載の露光装置。
  30. 前記物体は、露光に関する計測を実行可能な計測器を搭載して移動可能な計測ステージの少なくとも一部を含む請求項2729のいずれか一項記載の露光装置。
  31. 前記物体は、計測ステージに着脱可能に保持され、前記液体と接触した状態で前記露光光が照射される、露光に関する計測を行うための計測部材を含む請求項30記載の露光装置。
  32. 前記物体は、前記基板を保持して移動可能な基板ステージの少なくとも一部を含む請求項2731のいずれか一項記載の露光装置。
  33. 前記物体は、前記基板ステージに着脱可能に保持され、前記液体を介して前記露光光が照射されるときに前記基板の周囲に配置される板状部材を含む請求項32記載の露光装置。
  34. 前記露光光を射出する光射出面を有する第1光学部材と、
    前記紫外光を射出する光射出面を有し、前記第1光学部材とは別の位置に配置された第2光学部材と、
    前記第1光学部材の光射出面と対向する第1位置及び前記第2光学部材の光射出面と対向する第2位置を含む所定領域内で移動可能な第1移動体と、
    前記所定領域内で前記第1移動体と独立して移動可能な第2移動体とを備え、
    前記物体は、前記第1、第2移動体の少なくとも一方を含む請求項26記載の露光装置。
  35. 前記第2光学部材の近傍に配置され、前記所定の流体を供給可能な供給口を備えた請求項34記載の露光装置。
  36. 前記第1移動体及び前記第2移動体の少なくとも一方は、前記第1位置に移動したときに、前記液体と接触する請求項34又は35記載の露光装置。
  37. 前記第1移動体を前記第1位置に配置して、前記第1移動体に液体を接触させた状態で前記露光光を照射する動作と、前記第2移動体を前記第2位置に配置して、前記第2移動体に前記紫外光を照射する動作の少なくとも一部とが並行して実行される請求項36記載の露光装置。
  38. 前記第1移動体及び前記第2移動体の一方の移動体は、前記基板を保持して移動可能な基板ステージであり、他方の移動体は、露光に関する計測を実行可能な計測器を搭載して移動可能な計測ステージである請求項37記載の露光装置。
  39. 前記物体は、前記基板ステージに着脱可能に保持され、前記液体を介して前記露光光が照射されるときに前記基板の周囲に配置される板状部材、及び計測ステージに着脱可能に保持され、前記液体と接触した状態で前記露光光が照射される、露光に関する計測を行うための計測部材の少なくとも一方を含む請求項38記載の露光装置。
  40. 請求項2339のいずれか一項記載の露光装置を用いるデバイス製造方法。
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