JP5054458B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本願発明は液滴を吐出する記録ヘッドを備える画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、これらの複合機等の画像形成装置として、例えば、記録液(液体)の液滴を吐出する液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)で構成した記録ヘッドを含む液体吐出装置を用いて、媒体(以下「用紙」ともいうが材質を限定するものではなく、また、被記録媒体、記録媒体、転写材、記録紙なども同義で使用する。)を搬送しながら、液体としての記録液(以下、インクという。)を用紙に付着させて画像形成(記録、印刷、印写、印字も同義語で用いる。)を行なうものがある。
なお、画像形成装置は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与することをも意味し、捺染装置や金属配線を形成する装置なども含みものである。また、液体とは画像形成を行うことができる液体であれば特に限定されるものではない。
このような液体吐出方式の画像形成装置において、特に、液滴を吐出する記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復移動させて、往路及び復路の双方向で印字を行うようにした場合、印字画像が罫線であるとき、往路と復路で罫線の位置ずれが発生し易いという問題がある。また、異なる色を重ねるときに色重ねずれが発生し易いという問題がある。
そのため、一般的に、インクジェット記録装置などでは、着弾位置ズレ調整用のテストチャートを出力し、ユーザが最適値を選んで入力し、入力された結果に基づいて吐出タイミングの調整などを行うようにすることが行われているが、テストチャートの見方には個人差があり、また、操作に不慣れなためデータ入力ミスの発生などが考えられるので、逆に調整の不具合を招いてしまうことが考えられる。
そこで、従来、特許文献1に記載されているように、印刷装置の印刷ヘッドに形成された複数のインク吐出部としてのインクノズルのなかから選択した基準ノズルと任意に選択した検査対象ノズルとにより、一定間隔ごとに交互に印刷された複数のライン状パターンからなる想定検査パターンを形成することを意図して印刷を実行したとき、上記検査対象ノズルのインク吐出方向が規定方向と一致している場合に形成されるべき理想検査パターンとの濃度の比較対照検査のために、実際に得られる実行検査パターンの印刷媒体への印刷を指令する印刷制御部と、少なくとも上記実行検査パターンが印刷された上記印刷媒体に対し照射光を出射する発光部、及び、上記印刷媒体表面において反射された反射光を受光して検出し、上記検査パターンの印刷濃度を反映する上記反射光の強度に応じた値の受光出力信号を変換生成する受光部を有する光学式センサと、上記光学式センサにより上記実行検査パターンを走査して得られた受光出力信号の値と所定の判定閾値とを比較して、上記検査対象ノズルのインク吐出方向の合否を判定する合否判定部と、を備えるものがある。
特開2005−262813号公報
また、特許文献2に記載されているように、印刷動作状態判定用印刷パターンの光学センサによる検出結果として得られた受光出力信号から、パターンに隣接して印刷媒体(ベルト)表面に設けられた一様な表面状態の光学センサ検出領域の受光出力信号のレベル変動を除去して外乱を減らして検出精度を向上させるものがある。
特開2005−067093号公報
特許文献3に記載されているように、あらかじめキャリッジを駆動する速度プロフィールごとにノズル位置ずれ量を実測してデータテーブルに記録しておき、印刷時には各印刷タイミングのキャリッジ位置におけるノズル位置ずれ量をデータテーブルから読み出し、これと各インク吐出位置でのキャリッジ速度から印刷タイミングのずれを計算し、印刷タイミングを補正するものもある。
特開2003−062985号公報
その他、着弾位置ずれ補正とは直接関係しないが、特許文献4に記載されているように、プリントされた画像から検知したクロマティック指数と明度とからなる検知画像と、プリントする画像の画像信号から得られたクロマティック指数と明度とからなる基準データとから色差ΔEを算出し、この色差ΔEに基づき、検知画像の濃度ムラを検知するようにしたものがある。また、特許文献5に記載されているように搬送量を変化させることで位置ずれを補正するようにしたものもある。
特開2005−297287号公報 特開2005−272892号公報
ところで、画像形成装置における記録ヘッドを搭載したキャリッジは、例えばモータの回転によって駆動プーリと従動プーリ間に張架されたタイミングベルト介して移動走査されるが、モータの励磁周波数やタイミングベルトの噛み合い、キャリッジの共振周波数などによって、等速で移動させているときでもキャリッジの移動速度(キャリッジ速度)は変動する。
そのため、上述した特許文献1、2に記載されているように、着弾位置ずれの補正を行うためにパターンを読取る光学センサをキャリッジに搭載した場合、キャリッジ速度の変動によって光学センサによるパターン読取り結果にバラツキが発生し、正確な着弾位置ずれの補正を行うことができなくなるという課題がある。
つまり、キャリッジの駆動制御はリニアエンコーダを利用して行われているが、パターン検出をキャリッジ駆動制御と同じエンコーダ信号を用いて「位置(距離)」で行うためには、キャリッジ駆動モータの制御回路とパターン検出のための光学センサ出力の処理回路とを同期(リンク)させる必要があり高コストの構成となることから、パターン検出はタイマ等を用いた単純な時間測定で行う構成とすることが好ましい。
この場合、キャリッジの移動速度が変動すると光学センサの移動速度が変動することになり、単純な時間測定でパターン間の距離測定を行うと、測定時間にバラツキが生じることになり、正確な着弾位置ずれの補正ができなくなる。
また、特許文献3に記載されている構成では、キャリッジ駆動速度の数だけ速度プロフィールを測定し、記録する必要があり、また全ての印刷データにてノズル位置ずれ量をデータテーブルから読み出し、補正するには高スペックの構成が必要になってコストが高くなるという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、キャリッジ速度の変動による影響を可及的に低減して低コストで高い精度で着弾位置ズレの補正を行えるようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の請求項1に係る画像形成装置は、
液滴を吐出する記録ヘッドをキャリッジに搭載して、搬送される被記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、
前記キャリッジを移動させ、前記記録ヘッドから液滴を吐出させて、パターン形成部材上に、着弾位置補正用の基準パターンと被測定パターンとを形成するパターン形成手段と、
前記キャリッジに搭載され、前記パターン形成部材上に形成された前記各パターンを読取る読取り手段と、
前記読取り手段の読取り結果に基づいて、前記基準パターンと前記被測定パターンの距離から前記記録ヘッドの液滴の着弾位置ずれを算出して補正する手段と、を備え、
前記パターン形成手段は、前記キャリッジの移動速度の変動周期の変化を検出して前記基準パターンと被測定パターンの間隔を変化させ
前記パターンの形成及び読取りを行うときのキャリッジの移動速度が印刷時のキャリッジの移動速度と異なる
構成とした。
本発明によれば、キャリッジの速度変動による影響を可及的に低減して低コストで高い精度で着弾位置ずれの補正を行えるようになる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。本発明に係る着弾位置ずれ補正方法を実施する本発明に係る画像形成装置の一例の概要について図1ないし図5を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の全体構成を示す概略構成図、図2は同装置の画像形成部及び副走査搬送部の平面説明図、図3は同じく一部透過状態で示す側面説明図である。
この画像形成装置は、装置本体1の内部(筺体内)に、用紙を搬送しながら画像を形成するための画像形成部(手段)2及び用紙を搬送するための副走査搬送部(手段)3等を有し、装置本体1の底部に設けた給紙カセットを含む給紙部(手段)4から用紙5を1枚ずつ給紙して、副走査搬送部3によって用紙5を画像形成部2に対向する位置で搬送しながら、画像形成部2によって用紙5に液滴を吐出して所要の画像を形成(記録)した後、排紙搬送部(手段)7を通じて装置本体1の上面に形成した排紙トレイ8上に用紙5を排紙する。
また、この画像形成装置は、画像形成部2で形成する画像データ(印刷データ)の入力系として、装置本体1の上部で排紙トレイ8の上方には画像を読み取るための画像読取部(スキャナ部)11を備えている。この画像読取部11は、照明光源13とミラー14とを含む走査光学系15と、ミラー16、17を含む走査光学系18とが移動して、コンタクトガラス12上に載置された原稿の画像の読取りを行い、走査された原稿画像がレンズ19の後方に配置した画像読取り素子20で画像信号として読み込まれ、読み込まれた画像信号はデジタル化され画像処理され、画像処理した印刷データを印刷することができる。
ここで、この画像形成装置の画像形成部2は、図2にも示すように、ガイドロッド21及び図示しないガイドレールでキャリッジ23を片持ちで主走査方向に移動可能に保持し、主走査モータ27で駆動プーリ28Aと従動プーリ28B間に架け渡したタイミングベルト29を介して主走査方向に移動走査する。
ここで、この画像形成装置の画像形成部2は、図2にも示すように、前側板101Fと後側板101Rとの間に横架した主ガイド部材であるキャリッジガイド(ガイドロッド)21と後ステー101B側に設けた従ガイド部材であるガイドステー22で、キャリッジ23を主走査方向に移動可能に保持し、主走査モータ27で駆動プーリ28Aと従動プーリ28B間に架け渡したタイミングベルト29を介して主走査方向に移動走査する。
そして、このキャリッジ23上には、それぞれブラック(K)インクを吐出する2個の液滴吐出ヘッドからなる記録ヘッド24k1、24k2と、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクを吐出するそれぞれ1個の液滴吐出ヘッドからなる記録ヘッド24c、24m、24y(色を区別しないとき及び総称するときは「記録ヘッド24」という。)の計5個の液滴吐出ヘッドを搭載し、キャリッジ23を主走査方向に移動させ、副走査搬送部3によって用紙5を用紙搬送方向(副走査方向)に送りながら記録ヘッド24から液滴を吐出させて画像形成を行うシャトル型としている。
また、キャリッジ23には各記録ヘッド24に所要の色の記録液を供給するためにサブタンク25を搭載している。一方、図1に示すように、装置本体1の前面からカートリッジ装着部26Aに、ブラック(K)インク、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクをそれぞれ収容した記録液カートリッジである各色のインクカートリッジ26を着脱自在に装着でき、各色のインクカートリッジ26から各色のサブタンク25に図示しないチューブを介してインク(記録液)を補充供給する。なお、ブラックインクは1つのインクカートリッジ26から2つのサブタンク25に供給する構成としている。
なお、記録ヘッド24としては、インク流路内(圧力発生室)のインクを加圧する圧力発生手段(アクチュエータ手段)として圧電素子を用いてインク流路の壁面を形成する振動板を変形させてインク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させるいわゆるピエゾ型のもの、或いは、発熱抵抗体を用いてインク流路内でインクを加熱して気泡を発生させることによる圧力でインク滴を吐出させるいわゆるサーマル型のもの、インク流路の壁面を形成する振動板と電極とを対向配置し、振動板と電極との間に発生させる静電力によって振動板を変形させることで、インク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させる静電型のものなどを用いることができる。
また、キャリッジ23の主走査方向に沿って前側板101Fと後側板101Rとの間に、スリットを形成したリニアスケール128を張装し、キャリッジ23にはリニアスケール128のスリットを検知する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ129を設け、これらのリニアスケール128とエンコーダセンサ129によってキャリッジ23の移動を検知するリニアエンコーダを構成している。
また、キャリッジ23の一側面には、本発明に係る着弾位置ずれの検出(調整パターンの読取り)を行うための発光手段及び受光手段を含む反射型フォトセンサで構成した読取り手段(検出手段)である読取りセンサ(DRESSセンサ)401を備え、このパターン読取りセンサ401によって後述するように搬送ベルト31上に形成された着弾位置検出用の調整パターンを読み取る。また、キャリッジ23の他側面には、搬送される被搬送部材の先端を検出するシート材検出手段であるシート材検知センサ(先端検知センサ)330を備えている。
さらに、キャリッジ23の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド24のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構(装置)121を配置している。この維持回復機構121は、5個の記録ヘッド24の各ノズル面24aをキャッピングするキャップ部材である、1個の保湿用を兼ねた吸引用キャップ122aと、4個の保湿用キャップ122b〜122eと、記録ヘッド24のノズル面24aをワイピングするためのワイピング部材であるワイパーブレード124と、空吐出を行うための空吐出受け125とが配置されている。また、キャリッジ23の走査方向の他方側の非印字領域には、空吐出を行うための空吐出受け126を配置している。この空吐出受け126には開口127a〜127eを形成している。
副走査搬送部3は、図3にも示すように、下方から給紙された用紙5を略90度搬送方向を転換させて画像形成部2に対向させて搬送するための、駆動ローラである搬送ローラ32とテンションローラである従動ローラ33間に架け渡した無端状の搬送ベルト31と、この搬送ベルト31の表面を帯電させるために高圧電源から交番電圧である高電圧が印加される帯電手段である帯電ローラ34と、搬送ベルト31を画像形成部2の対向する領域でガイドするガイド部材35と、保持部材136に回転自在に保持されて、用紙5を搬送ローラ32に対向する位置で搬送ベルト31に押し付ける加圧コロ36、37と、画像形成部2によって画像が形成された用紙5の上面側を押えるガイド板38と、画像が形成された用紙5を搬送ベルト31から分離するための分離爪39とを備えている。
搬送ベルト31は、DCブラシレスモータを用いた副走査モータ131によって、タイミングベルト132及びタイミングローラ133を介して搬送ローラ32が回転されることで用紙搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。なお、搬送ベルト31は、例えば、図4に示すように、抵抗制御を行っていない純粋な樹脂材、例えばETFEピュア材で形成した用紙吸着面となる表層31Aと、この表層31Aと同材質でカーボンによる抵抗制御を行った裏層(中抵抗層、アース層)31Bとの2層構造としているが、これに限るものではなく、1層構造あるいは3層以上の構造でも良い。
また、従動ローラ33と帯電ローラ34との間に、搬送ベルト31の移動方向上流側から、搬送ベルト31の表面に付着した紙粉等を除去するためのクリーニング手段とし搬送ベルト31表面に当接する当接部材であるPETフィルムからなるマイラ(紙粉除去手段)191と、同じく搬送ベルト31表面に当接するブラシ形状のクリーニングブラシ192と、搬送ベルト31表面の電荷を除去するための除電ブラシ193とを備えている
さらに、搬送ローラ32の軸32aには高分解能のコードホール137を取り付け、このコードホイール137に形成したスリット137aを検出する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ138を設けて、これらのコードホイール137とエンコーダセンサ138によってロータリエンコーダを構成している。
給紙部4は、装置本体1に抜き差し可能で、多数枚の用紙5を積載して収納する収容手段である給紙カセット41と、給紙カセット41内の用紙5を1枚ずつ分離して送り出すための給紙コロ42及びフリクションパッド43と、給紙される用紙5をレジストするレジストローラ対44とを有している。
また、この給紙部4は、多数枚の用紙5を積載して収容するための手差しトレイ46及び手差しトレイ46から1枚ずつ用紙5を給紙するための手差しコロ47と、装置本体1の下側にオプションで装着される給紙カセットや両面ユニットから給紙される用紙5を搬送するための縦搬送コロ48を備えている。給紙コロ42、レジストローラ44、手差しコロ47、縦搬送コロ48などの副走査搬送部3へ用紙5を給送するための部材は図示しない電磁クラッチを介してHB型ステッピングモータからなる給紙モータ(駆動手段)49によって回転駆動される。
排紙搬送部7は、副走査搬送部3の分離爪39で分離された用紙5を搬送する3個の搬送ローラ71a、71b、71c(区別しないときは「搬送ローラ71」という。)及びこれに対向する拍車72a、72b、72c(同じく「拍車72」という。)と、用紙5を反転してフェイスダウンで排紙トレイ8へ送り出すための反転ローラ対77及び反転排紙ローラ対78とを備えている。また、
また、1枚手差し給紙を行なうために、図1にも示すように、装置本体1の一側部側に、1枚手差し給紙トレイ141を装置本体1に対して開閉可能(開倒可能)に設け、1枚手差しを行なうときには1枚手差し給紙トレイ141を仮想線図示の位置に開倒する。この1枚手差し給紙トレイ141からの手差し給紙される用紙5は、ガイド板110の上面でガイドされてそのまま副走査搬送部3の搬送ローラ32と加圧コロ36との間に直線的に差し込むことができる。
一方、画像形成が行われた用紙5をフェイスアップでストレートに排紙するため、装置本体1の他側部側にストレート排紙トレイ181を開閉可能(開倒可能)に設けている。このストレート排紙トレイ181を開く(開倒)ことで、排紙搬送部7から送り出される用紙5を直線的にストレート排紙トレイ181に排紙することができる。
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図5のブロック図を参照して説明する。
この制御部300は、CPU301と、CPU301が実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM302と、画像データ等を一時格納するRAM303と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための不揮発性メモリ(NVRAM)304と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行なう画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC305とを含む、この装置全体の制御を司るとともに本発明に係る調整パターンの形成、調整パターンの検出、着弾位置調整(補正)などに関わる制御を司る主制御部310を備えている。
また、この制御部300は、ホスト側と主制御部310との間に介在して、データ、信号の送受を行なうための外部I/F311と、記録ヘッド24を駆動制御するためのヘッドデータ生成配列変換用ASICなどで構成されるヘッドドライバ(実際には記録ヘッド24側に設けられる。)を含むヘッド駆動制御部312と、キャリッジ23を移動走査する主走査モータ27を駆動するための主走査駆動部(モータドライバ)313と、副走査モータ131を駆動するための副走査駆動部(モータドライバ)314と、給紙モータ49を駆動するための給紙駆動部315と、排紙部7の各ローラを駆動する排紙モータ79を駆動するための排紙駆動部316と、帯電ベルト34にACバイアスを供給するACバイアス供給部319と、その他図示しないが、維持回復機構121を駆動する維持回復モータを駆動するための回復系駆動部、両面ユニットが装着された場合に両面ユニットを駆動する両面駆動部、各種のソレノイド(SOL)類を駆動するソレノイド類駆動部(ドライバ)と、電磁クラック類などを駆動するクラッチ駆動部と、画像読取部11を制御するスキャナ制御部325とを備えている。
また、主制御部に310は、搬送ベルト31の周囲の温度及び湿度(環境条件)を検出する環境センサ234などの各種検出信号を入力する。なお、主制御部310には、その他の図示しない各種センサの検出信号も入力されるが図示を省略している。また、主制御部310は、装置本体1に設けたテンキー、プリントスタートキーなどの各種キー及び各種表示器を含む操作/表示部327との間で必要なキー入力の取り込み、表示情報の出力を行なう。
また、この主制御部310には、前述したキャリッジ位置を検出するリニアエンコーダを構成するフォトセンサ(エンコーダセンサ)129からの出力信号が入力され、主制御部310は、この出力信号に基づいて主走査駆動部315を介して副走査モータ27を駆動制御することでキャリッジ23を主走査方向に往復移動させる。また、この主制御部310には、前述した搬送ベルト31の移動量を検出するロータリエンコーダを構成するフォトセンサ(エンコーダセンサ)138からの出力信号(パルス)が入力され、主制御部310は、この出力信号に基づいて副走査駆動部314を介して副走査モータ131を駆動制御することで搬送ローラ32を介して搬送ベルト31を移動させる。
また、主制御部310は、搬送ベルト31上に調整パターンを形成する処理を行い、形成した調整パターンに対し、キャリッジ23に搭載したパターン読取りセンサ401の発光手段を発光させる発光駆動制御を行うとともに、受光手段の出力信号を入力して調整パターンを読取り、この読取り結果から着弾位置ずれ量を検出し、更に着弾位置ずれ量に基づいて記録ヘッド24の液滴吐出タイミングを着弾位置ずれがなくなるように補正する制御を行う。なお、この詳細については後述する。
このように構成した画像形成装置における画像形成動作について簡単に説明すると、搬送ベルト31を駆動する搬送ローラ32の回転量を検出して、この検出した回転量に応じて副走査モータ131を駆動制御するとともに、ACバイアス供給部319から帯電ローラ34に交番電圧である正負極の矩形波の高電圧を印加し、これによって、搬送ベルト31には正と負の電荷が搬送ベルト31の搬送方向に対して交互に帯状に印加され、搬送ベルト31上に所定の帯電幅で帯電が行われて不平等電界が生成される。
そこで、用紙5が給紙部4から給紙されて、搬送ローラ32と第1加圧コロ36との間に送り込まれて、正負極の電荷が形成されることによって不平等電界が発生している搬送ベルト31上へと送り込まれると、用紙5は電界の向きにならって瞬時に分極し、静電吸着力で搬送ベルト31上に吸着され、搬送ベルト31の移動に伴って搬送される。
そして、この搬送ベルト31で用紙5を間歇的に搬送し、キャリッジ23を主走査方向に移動しながら停止している用紙5上に記録ヘッド24から記録液の液滴を吐出して画像を記録(印刷)し、印刷が行われる用紙5の先端側を分離爪39で搬送ベルト31から分離して排紙搬送部6に送り出し、排紙トレイ7に排出させる。
また、印字(記録)待機中にはキャリッジ23は維持回復機構121側に移動されて、キャップ122で記録ヘッド24のノズル面がキャッピングされて、ノズルを湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、吸引及び保湿用キャップ122aで記録ヘッド24をキャッピングした状態でノズルから記録液を吸引し、増粘した記録液や気泡を排出する回復動作を行い、この回復動作によって記録ヘッド24のノズル面に付着したインクを清掃除去するためにワイパーブレード124でワイピングを行なう。また、記録開始前、記録途中などに記録と関係しないインクを空吐出受け125に向けて吐出する空吐出動作を行う。これによって、記録ヘッド24の安定した吐出性能を維持する。
次に、この画像形成装置における液滴着弾位置ずれ補正制御に係わる部分について図6及び図7を参照して説明する。なお、図6は液滴着弾位置ずれ補正部を機能的に説明するブロック説明図、図7は同じく液滴着弾位置ずれ補正動作の機能的な流れの概要を示すブロック説明図である。
まず、キャリッジ23には、図7及び図8にも示すように、パターン形成部材である撥水性部材である搬送ベルト31上に形成される着弾位置ずれ補正用調整パターン(テストパターン、検出パターン)400を検知する読取り手段であるパターン読取りセンサ401が備えられている。このパターン読取りセンサ401は、主走査方向と直交する方向に並ぶ、搬送ベルト31上の調整パターン400に対して発光する発光手段である発光素子402と、調整パターン501からの正反射光を受光する受光手段である受光素子403とをホルダ404に保持してパッケージ化したものである。なお、ホルダ404の出射部及び入射部にはレンズ405が設けられている。
なお、パターン読取りセンサ401内での発光素子402及び受光素子403は、図2に示すように、キャリッジ23の走査方向に対して直交する方向に配置している。これにより、キャリッジ23の移動速度変動による検出結果への影響を低減することができる。また、発光素子402としてはLEDなど赤外領域や可視光など比較的単純かつ安価な光源を用いることできる。また、光源のスポット径(検出範囲、検出領域)は高精度のレンズを使用せずに安価なレンズを使用するためにmmオーダーの検出範囲となっている。
調整パターン形成/読取り制御手段501は、着弾位置ずれ補正が指示されたときには、搬送ベルト31に対して、キャリッジ23を主走査方向に往復移動走査するとともに液滴吐出制御手段502を介して液滴吐出手段である記録ヘッド24から液滴を吐出させて、複数の独立した液滴500で構成される、図8に示すようなライン状の調整パターン400(400B1、400B2、400C1,400C1など)を形成する。なお、この調整パターン形成/読取り制御手段501は主制御部310のCPU301などで構成される。
また、調整パターン形成/読取り制御手段501は、搬送ベルト31上に形成した調整パターン400をパターン読取りセンサ401で読取る制御を行う。この調整パターン読取り制御は、キャリッジ23を主走査方向に移動させながらパターン読取りセンサ401の発光素子402を発光駆動して行う。具体的には、図7に示すように、主制御部310のCPU301によって発光制御手段511にパターン読取りセンサ401の発光素子402を駆動するためのPWM値が設定され、この発光制御手段511の出力が平滑回路512で平滑化されて駆動回路513に与えられることで、この駆動回路513が発光素子402を発光駆動して、搬送ベルト31上の調整パターン400に対して発光素子402からの出射光を照射させる。
パターン読取りセンサ401は、搬送ベルト31上の調整パターン400に発光素子402からの射出光が照射されることで、調整パターン400から反射される正反射光が受光素子403に入射され、受光素子403からは調整パターン400からの正反射光の受光量に応じた検知信号が出力されて着弾位置補正手段505の着弾位置ずれ量演算手段503に入力される。具体的には、図7に示すように、パターン読取りセンサ401の受光素子403からの出力信号を、主制御部310に含まれる(図5では図示省略)光電変換回路521で光電変換し、この光電変換信号(センサ出力電圧)をローパスフィルタ回路522でノイズ分を除去した後A/D変換回路523でA/D変換し、信号処理回路(DSP)524によってA/D変換したセンサ出力電圧データを共有メモリ525に格納する。
着弾位置補正手段505の着弾位置ずれ量演算手段503は、パターン読取りセンサ401の受光素子403の出力結果に基づいて調整パターン400の位置を検出して基準位置に対するずれ量(液滴着弾位置ずれ量)を算出する。この着弾位置ずれ量演算手段503で算出された着弾位置ずれ量は吐出タイミング補正量演算手段504に与えられ、吐出タイミング補正量演算手段504は着弾位置ずれ量がなくなるように液滴吐出制御手段502が記録ヘッド24を駆動するときの吐出タイミングの補正量を算出して、この算出した吐出タイミング補正量を液滴吐出制御手段502に設定する。これにより、液滴吐出制御手段502は、記録ヘッド24を駆動するときに、補正量に基づいて吐出タイミングを補正した上で記録ヘッド24を駆動するので、液滴着弾位置のずれが低減する。
具体的には、図7に示すように、CPU301によって実行される処理アルゴリズム526によって、共有メモリ525に格納されている例えば図7(a)に示すようなセンサ出力電圧Soから各調整パターン400(1つのラインパターンを「400a」とする。)の中央位置(A点)を検出し、基準位置(基準ヘッド)に対する当該ヘッドによる実際の着弾位置のずれ量を算出し、ずれ量から印字吐出タイミングの補正量を算出し、この補正量を吐出制御手段502に設定する。
ここで、調整パターン400について図10以降をも参照して説明する。
まず、この画像形成装置における着弾位置検出(パターン検出)の原理について説明する。液滴(以下「インク滴」とする。)に対して光を照射したときに液滴からの光が拡散する様子について図10を参照して説明する。
図10に示すように、被着弾部材600に着弾したインク滴500(着弾状態ではインク滴は半球状となる。)に対して入射光601が当たると、インク滴500が丸みを帯びた光沢表面であるため、大部分は拡散反射光602となり正反射光603として検出されるものは僅かとなる。しかしながら、図11に示すように、インク滴500は時間経過とともに乾燥するため表面から光沢が失われ、更に半球形状から徐々に平らになってくるため、正反射光603が生じる範囲及び割合が拡散反射光602に対して相対的に多くなる。したがって、正反射光603を受光素子403で受光するとき、図12に示すように、時間の経過と共にセンサ出力電圧は低下し、時間の経過共に検知精度が低下することになる。
次に、調整パターン400(正確には1つのパターン)を構成するインク滴500の位置検出について図13を参照して説明する。
搬送ベルト31の表面(ベルト表面)は光沢を帯びており、発光素子401からの光が照射された場合に正反射光を返し易いものとする。このため、図13(b)で、インク滴500が着弾していない搬送ベルト31面の領域では、発光素子401からの入射光601はベルト面にて殆んど正反射されることから正反射光603の量が多くなり、同図(a)に示すように、正反射光603を受光する受光素子403の出力(センサ出力電圧)が相対的に大きくなる。
一方、図13(b)でインク滴500がそれぞれ独立した状態で、かつ、密集して着弾している領域では、半球状で光沢をもつインク滴500表面にて光が拡散されるため正反射光603の量が減少し、図13(a)に示すように、正反射光603を受光する受光素子403の出力(センサ出力電圧)が相対的に小さくなる。なお、「密集」とは、所定の検出領域内で、インク滴500が着弾している領域の面積(付着面積)よりインク滴500間の面積が小さい状態をいう。
これに対して、図14(b)に示すように、搬送ベルト31上でインク滴が隣同士接触してつながってしまった場合、つながったインク滴500の上面はフラット(平坦)になってしまうので、これにより正反射光603が増加し、同図(a)に示すように、センサ出力電圧は搬送ベルト31面と略同様な出力値となってしまい、インク滴500の位置を検出することが困難になる。なお、インク滴がくっついてしまった場合でも、つながったインク滴の端部では散乱光が発生するが、範囲が極めて限られるため、検出が困難であり、仮に検出しようとすると、受光素子403で見る面積(検出する領域)を絞り込まなければならず、搬送ベルト31の表面の極わずかな傷やごみなどのノイズ要因に反応してしまうおそれが発生し、検出精度の低下や検出結果の信頼性が低下することになる。
したがって、インク滴からの正反射光を受光する受光手段からの出力の内の正反射光が減衰している部分を判別することによって、インク滴の着弾位置を検出することができることになる。そして、インク滴の着弾位置を高精度に検出するためには、調整パターン(調整パターン)400としては、パターン読取りセンサ401の検出領域内で、独立した複数の液滴で構成され、しかも、密集している(検出領域内で液滴の付着面積に対して液滴間の面積が小さい)パターンである必要があり、このような調整パターンを形成することによって発光手段と受光手段という簡単な構成で、調整パターン(液滴着弾位置)を高精度に検出することができるようになる。
ここでは、液滴の特有の性質の上に立って、調整パターンを形成する部材として、撥水性を有する搬送ベルト上に、独立した複数の液滴で構成され、検出領域内で液滴の付着面積に対して液滴間の面積が小さい調整パターンを形成することによって、調整パターンからの正反射光の受光量の変化で調整パターンを高精度に検出でき、その結果、高精度に液滴着弾位置のずれを調整(補正)することができる。
次に、搬送ベルト31上に形成した調整パターン400の位置検出処理(読取り処理)の異なる例について図15ないし図17を参照して説明する。
図15に示す第1例において、図15(a)に示すように搬送ベルト31上に、例えば記録ヘッド24k1によってライン状の基準パターン400k1を形成し、記録ヘッド24k2によってライン状の被測定パターン400k2を形成する。そして、これをセンサ走査方向(キャリッジ主走査方向)にパターン読取りセンサ401で走査することにより、パターン読取りセンサ401の受光素子403の出力結果から、同図(b)に示すように、基準パターン400k1と被測定パターン400k2で立ち下がるセンサ出力電圧Soが得られる。
そこで、このセンサ出力電圧Soと予め定めた閾値Vrとを比較することで、センサ出力電圧Soが閾値Vrを下回った位置を基準パターン400k1、被測定パターン400k2のエッジとして検出することができる。このとき、閾値Vrとセンサ出力電圧Soとで囲まれた領域(図に斜線を施して示す部分)の面積重心を算出し、この面積重心をパターン400k1、k2の中心とすることができ、重心を用いることによって、センサ出力電圧の微小な振れによる誤差を低減することができる。
図16に示す第2例においては、第1例と同様な基準パターン400k1、被測定パターン400k2をパターン読取りセンサ401で走査することにより、図16(a)に示すようなセンサ出力電圧Soが得られる。センサ出力電圧Soの立ち下がり部分を拡大したものを図16(b)に示している。
ここで、センサ出力電圧Soの立下り部分について、図16(b)の矢示Q1方向に探索して、センサ出力電圧Soが下限閾値Vrdを切る(以下になる)点を点P2として記憶する。次に、点P2より矢示Q2方向に探索して、センサ出力電圧Soが上限閾値Vruを超える点を点P1として記憶する。そして、点P1と点P2の間の出力電圧Soより回帰直線L1を算出し、求めた回帰直線式を用いて、回帰直線L1と上下閾値の中間値Vrcとの交点を算出し交点C1とする。同様にして、センサ出力電圧Soの立上り部分について回帰直線L2を算出し、回帰直線L2と上下閾値の中間値Vrcとの交点を算出し交点C2とする。そして、交点C1と交点C2との中間点から、(交点C1+交点C2)/2にてラインセンタC12を参照する。
図17に示す第3例においては、図17(a)に示すように、第1例と同様に搬送ベルト31上に例えば記録ヘッド24k1を用いてライン状の基準パターン400k1を形成し、記録ヘッド24k2を用いて被測定パターン400k2を形成し、これを主走査方向にパターン読取りセンサ401で走査することにより、図17(b)に示すようなセンサ出力電圧(光電変換出力電圧)Soが得られる。
このとき、前述した処理アルゴリズム525では、IIRフィルタで高調波ノイズを除去する処理を行い、次いで検出信号の品質評価(欠落、不安定、余剰の有無)を行い、閾値Vr近傍の傾斜部を検出して回帰曲線を算出する。そして、回帰曲線と閾値Vrとの交点a1、a1、b1、b2を算出し(実際にはASIC:特定用途向け集積回路で構成した位置カウンタで演算する。)、交点a1、a2の中間点A、交点b1、b2の中間点Bを演算し、中間点Aと中間点Bとの間の距離L(後述するように時間として測定する。)を算出する。これにより基準パターン400k1と被測定パターン400k2の中間位置が検出される。
そこで、記録ヘッド24k1と記録ヘッド24k2との理想上の距離と算出した距離Lに相当する時間と測定時間との差分にパターン読取りセンサ401の移動速度を乗じることで実際の印刷上でのズレ量が得られる。そこで、この得られたズレ量に基づいて、記録ヘッド24k1、24k2から液滴を吐出させるタイミング(液滴吐出タイミング)を補正する補正値を算出し、補正値を吐出制御手段502に設定する。これにより、吐出制御手段502は補正された液滴吐出タイミングでヘッドを駆動するので、位置ズレが低減することになる。
次に、この画像形成装置における調整パターン400を構成する着弾位置ずれを検出する最小項目毎のブロックパターン(基本パターンともいう。)について図18を参照して説明する。
前述したようにこの画像形成装置における着弾位置ずれ補正方法では、基準となる記録ヘッド(色)で搬送ベルトの送り方向にライン状のパターンを送り方向と直交する方向に形成し、その他の記録ヘッド(色)を一定間隔で同様なライン状のパターンを形成して、基準ヘッドとの距離を算出(計測)する。
ここで、最小項目ごとの基本パターンとしては、図18(a)に示すように、往路(第1スキャン)時における記録ヘッド24k1で形成する基準パターンFK1を基準として記録ヘッド24k2で形成する被測定パターンFK2の着弾位置ずれを検出するパターンと、同図(b)に示すように復路(第2スキャン)時における記録ヘッド24k1で形成する基準パターンBK1を基準として記録ヘッド24k2で形成する被測定パターンBK2の着弾位置ずれを検出するパターン、同図(c)に示すように往路(第3スキャン)時における記録ヘッド24k1で形成する基準パターンFK1を基準として、記録ヘッド24c、24m、24yでそれぞれ形成する各色(C,M,Y)の被測定パターンFC、FM、FYの着弾位置ずれを検出するパターン、同図(d)に示すように復路(第4スキャン)時における記録ヘッド24k1で形成する基準パターンFK1を基準として、記録ヘッド24c、24m、24yでそれぞれ形成する各色(C,M,Y)の被測定パターンFC、FM、FYの着弾位置ずれを検出するパターン、の4種類のパターンを最小基本項目毎のブロックパターン(基本パターン)として、このブロックパターンの組合せによって多様な検出内容を得る調整パターンを構成する。
特に、この上述した画像形成装置においては、ブラックを吐出する2つの記録ヘッド24k1、24k2を備えていることから、1つの記録ヘッドの双方向印字における着弾位置ずれだけでなく、2つの記録ヘッド24k1、24k2間で着弾位置ずれが生じる可能性があることから、記録ヘッド24k1で形成するパターンFK1を基準として記録ヘッド24k2で形成するパターンFK2の着弾位置ずれを検出するパターンも備えている。
次に、このブロックパターンによるモノクロ罫線ずれの調整パターン及びカラー色ずれの調整パターンについて図19及び図20を参照して説明する。
図19に示す罫線ずれ調整パターン400Bは、基準方向(往路とする)のパターンFK1の位置を基準にして(パターンK1を基準パターンとして)決められた間隔で復路のパターンBK1、往路のパターンFK1、復路のパターンBK2(これらが被測定パターンとなる。)を印字することで、これらのパターンFK1、BK1、FK1、BK2の各位置情報から基準パターンであるパターンK1に対しての着弾位置ずれを検出することができる。なお、センサ走査方向(読取り方向)は片方向だけで読取る場合の例を示している。
図20(a)、(b)に示すカラー色ずれ調整パターン400C1、400C2は、基準となる色(ここでは、記録ヘッド24k1によるパターンFK1が基準パターンとなる。)に対して規定間隔でそれぞれ各カラーのパターンFY、FM、FC(これらが被測定パターンとなる。)を印字して、パターンFK1とFY、FK1とFM、FK1とFCの着弾位置を検出することで、基準パターンFK1に対する各色の着弾位置を検出することができる。なお、センサ走査方向(読取り方向)は片方向だけで読取る場合の例を示している。
次に、調整パターンの具体的な形成例について図21を参照して説明する。
まず、キャリッジ23の走査方向は、図2に示すように装置背面側から装置正面側に向かう方向を往路方向、装置正面側から装置背面側に向かう方向を復路方向とし、キャリッジ23には往路方向下流側(装置正面側)から記録ヘッド24c、24k1、24k2、24m、24yの順に配置されているものとする。
そして、この例では、搬送ベルト31の両端部側に罫線位置ずれ調整パターン400B1、400B2を形成し、搬送ベルト31の中央部分に色ずれ調整パターン400C1、400C2を形成している。つまり、この例では、ブロックパターンは搬送ベルトの送り方向と直交する方向での印字領域の幅内に複数個配列されるようにしている。なお、このとき、搬送ベルト31上に直接印字するためベルト面上の凹凸が大きい部分(特に被記録媒体を分離する分離爪39が搬送ベルト31と当接している箇所)を除いたところに配置するようにしている。
そして、パターン読取りセンサ401による読取りは、各調整パターン400B、400C毎に印字しその後複数回行う。この場合、読取り方向は片方向(同一方向)での複数回読取り、または双方向で複数回読取りを行うことができる。
そこで、主制御部310によって実行される液滴着弾位置ずれ調整(補正)処理について図22を参照して説明する。
黒インクを使用する記録ヘッド24k1、24k2の維持回復を行う(K1又はK2)クリーニング実施完了、装置が所定時間放置されたときに行う放置後クリーニング実施完了、環境温度の温度変化量が所定以上のときにこの液滴着弾位置ずれ調整処理を開始する。
そして、前処理1として搬送ベルト31のクリーニングを実施し、更に前処理2としてパターン読取りセンサ401のキャリブレーションを実施し、キャリッジ23で走査されるパターン読取りセンサ401(発光素子402、受光素子403)の正反射の出力レベルが搬送ベルト31面上で一定値になるように発光素子402の出力を調整する。
その後、キャリッジ23を主走査方向に往路走査しながら各記録ヘッド24から液滴を吐出して、図21で説明したような調整パターン(調整パターン400)のうちの往路で形成すべきパターン(符号に「F」を付したパターン)を形成し、次いで、復路走査しながら各記録ヘッド24から液滴を吐出して、図21で説明した調整パターン(調整パターン400)のうちの復路で形成すべきパターン(符号に「B」を付したパターン)を形成する。
その後、パターン読取りセンサ401の発光素子402を発光させた状態で、キャリッジ23を主走査方向に往路走査して調整パターン400を読取り、パターン読取りセンサ401の受光素子403の出力に基づいて着弾位置を検出してパターン間距離から液滴着弾位置のずれ量を算出する。
そして、パターン読取りセンサ401による読取り値が正常であるか否かを判別し、正常であれば、N回の読取りを行うか否かを判別して、N回の読取りを行う場合には読取り処理に戻る。つまり、ここでは、往路方向での読取りをN回繰り返して行う。N回の読取が完了した場合には、キャリッジ23の往路と復路とのずれ量(往復ずれ量)を紙厚分の補正を行ったずれ量から印字吐出タイミングの補正値を算出し、算出した液滴吐出タイミングの補正値によって印字吐出タイミングを補正する。その後、後処理として、搬送ベルト31の表面を清掃するクリーニングを実施する。
なお、パターン読取りセンサ401による読取り値が正常でない場合には、リトライが1回目か否か判別し、リトライが1回目であれば再度調整パターン400の読取りを行い、リトライが1回目でなければリトライがn回か否かを判別し、リトライがn回でなければ再度調整パターン400の形成処理に戻り、リトライがn回になったときには、後処理として、搬送ベルト31の表面を清掃するクリーニングを実施してエラー処理に移行する。
このように、パターン形成部材としての撥水性を有する撥水性部材である搬送ベルト上に、独立した複数の液滴で構成され、着弾位置ずれを検出する最小項目毎のブロックパターンからなる基準パターンと被測定パターンで構成される調整用パターンを形成し、この調整パターンに光を照射して調整パターンからの正反射光を受光して調整パターンを読取り、調整パターンの読取り結果に基づいて記録ヘッドから吐出される液滴の着弾位置を補正することによって、液滴の着弾位置を簡単な構成で高精度に検出して、液滴着弾位置ずれを高精度に補正することができる。
次に、キャリッジの移動速度の変動によるパターン検出のバラツキ低減について説明する。
前述したように、基準パターン及び被測定パターンを、パターン読取りセンサ401でキャリッジ駆動制御と同じエンコーダ信号を用いた位置(距離)検出で行うためには、キャリッジ駆動モータの制御回路とパターン読取りセンサ401のセンサ出力の処理回路とを同期(リンク)させる必要があり高コストな構成となる。
そこで、本発明では、パターン読取りセンサ401が基準パターンを読取ってから被測定パターンを読取るまでの時間を測定し、この測定した時間と正規の時間との差分によって着弾位置ずれを検出するが、このときキャリッジ23の移動速度が変動すると、パターン読取りセンサ401の移動速度が変動して、測定時間にバラツキが生じることになる。
まず、本発明の概要について図23ないし図25を参照して説明する。図23はキャリッジ23の移動速度の変動の一例を示すもので、リニアエンコーダ(エンコーダセンサ129)からのエンコーダ信号から得られた各キャリッジ位置(主走査方向位置)におけるキャリッジ速度の変化を、図24はレーザードップラーを用いて測定した各キャリッジ位置におけるキャリッジ速度を、図25はリニアエンコーダから得られた速度データの一部を周波数解析した結果を示している。
これらからキャリッジ速度にはいずれも高い周波数の正弦変動が生じることが分かる。そして、図25に示す周波数解析結果からも、特定の周波数が極端に突出していることが分かる。この図25に示す例では、75Hz、230Hzに高いピークが認められることから、着弾位置ずれ補正用の調整パターン400を構成する基準パターンと被測定パターンのピッチ(「パターンピッチ」という。)をこのどちらかに関連付けることで、キャリッジ線速変動(移動速度の変動)がパターン読取りセンサ401による読取り結果に与える影響を単純に半減(2つのピークのうち一つがキャンセルされる)することが可能となる。
そこで、先ず本発明の第1実施形態について図26及び図27を参照して説明する。なお、図26は時間に対するキャリッジ速度の変化の一例を示す説明図、図27はキャリッジ速度変動に対するパターンピッチの設定を説明する説明図である。
図26に示すように、キャリッジ23の走査を開始するとき、キャリッジ23は加速領域を経て等速領域(定速領域)に移行して、定速で移動されるものの、図23ないし図25でも説明したように、定速領域のキャリッジ速度も変動を生じる。ここで、キャリッジ速度の変動周期Tcは例えば一定とする。
このとき、キャリッジ23に搭載しているパターン読取りセンサ401の速度もキャリッジ速度の変動によって変動するため、必然的に調整パターン400の検出位置にも影響を及ぼすことになる。
つまり、図27(a)に示すようにキャリッジ速度が変動周期Tcで変動しているとき、図27(b)の比較例に示すように、基準パターン400aと被測定パターン400bとのパターンピッチPp1がキャリッジ変動周期Tcの約2、5倍(Pp1=2.5Tc)であるときには、パターン読取りセンサ401によって読取った基準パターン400aと被測定パターン400bのピッチ(これを「検出ピッチ」又は「読取りピッチ」という。)は、パターン間の測定時間でピッチを検出することから、キャリッジ速度変動成分の振幅の大小によって、実際のパターンピッチPp1に対してずれてしまうことになる。
そこで、図27(c)の実施例に示すように、基準パターン400aと被測定パターン400bとのパターンピッチPp0がキャリッジ変動周期Tcの整数倍(例えば4倍、Pp0=4Tc)とすることによって、キャリッジ速度変動の振幅が変動しても1周期の間に相殺されることになり、パターン読取りセンサ401によって読取った基準パターン400aと被測定パターン400bのピッチ(これを「検出ピッチ」又は「読取りピッチ」という。)はキャリッジ速度変動成分の振幅の大小による影響を受け難く、実際のパターンピッチPp0に対するずれが低減する。
つまり、着弾位置ずれ補正用の調整パターンのパターンピッチ(距離)を、キャリッジ速度変動周期Tcと関連付ける、言い換えればキャリッジ速度変動周期Tcの整数倍に設定することで、光学センサ(パターン読取りセンサ)出力から算定される「基準パターンと被測定パターンの距離」へのキャリッジ速度変動成分をキャンセル(除去)することができる。
次に、本発明の第2実施形態について図28に示すフロー図を参照して説明する。
上述した第1実施形態ではキャリッジ速度の変動周期Tcが一定であることを前提として説明しているが、実際にはキャリッジ速度の変動周期Tcは変化することになる。そこで、この実施形態では何らかの原因でキャリッジ速度変動周期(変動周波数)が変化した場合、それに対応して着弾位置ずれ補正用の調整パターン400のパターンピッチを変化させるようにしている。
つまり、図28を参照して、位置ずれ補正用の調整パターン設定処理に入ると、キャリッジ速度変動周期Tcが変化したか否かを判別し、キャリッジ速度変動周期Tcが変化していないときには、予め定めた初期値のパターンピッチを呼び出し、着弾位置ずれ補正モードに移行するが、キャリッジ速度変動周期Tcが変化しているときには、予め定めた初期値のパターンピッチを修正した後、着弾位置ずれ補正モードに移行する。
このように、キャリッジ速度変動周期Tcが変化した場合には、予めキャリッジ速度変動周期Tcに基づいて設定したパターンピッチを修正することによって、キャリッジ速度変動周期Tcが変化した場合でも高い精度でパターンピッチを検出することができる。
次に、本発明の第3実施形態について図29に示すフロー図を参照して説明する。
ここでは、着弾位置ずれ補正のためのパターン読取りセンサ401(光学センサ)、もしくはセンサ401が搭載されているキャリッジ23に環境条件(温度、湿度)を検出すする温湿度センサを設け、環境条件に応じてパターンピッチの修正を行うようにしている。
つまり、図29を参照して、位置ずれ補正用の調整パターン設定処理に入ると、例えば検出温度が予め定めた設定温度(X℃)以上か否かを判別し、検出温度が設定温度以上でないときには、予め定めた初期値のパターンピッチを呼び出し、着弾位置ずれ補正モードに移行するが、検出温度が設定温度以上のときには、予め定めた初期値のパターンピッチを修正した後、着弾位置ずれ補正モードに移行する。
このように、環境条件が変化した場合には、予めキャリッジ速度変動周期Tcに基づいて設定したパターンピッチを修正することによって、環境条件が変化した場合でも高い精度でパターンピッチを検出することができる。
次に、本発明の第4実施形態について図30に示すフロー図を参照して説明する。
ここでは、装置の使用時間や累積印刷枚数(総印刷枚数、通紙枚数)が増大するに従ってキャリッジ23を主走査させる主走査機構(モータ、タイミングベルト、プーリなど)の状態が変化して、キャリッジ速度の変動周波数(変動周期)が変化することがあるので、経時的変化に応じてパターンピッチの修正を行うようにしている。
つまり、図30を参照して、位置ずれ補正用の調整パターン設定処理に入ると、例えば累積印刷枚数(上述したように他の経時時要素でもよい。)が予め定めた設定枚数以上か否かを判別し、累積印刷枚数が設定枚数以上でないときには、予め定めた初期値のパターンピッチを呼び出し、着弾位置ずれ補正モードに移行するが、累積印刷枚数が設定枚数以上のときには、予め定めた初期値のパターンピッチを修正した後、着弾位置ずれ補正モードに移行する。
このように経時的条件に応じて予めキャリッジ速度変動周期Tcに基づいて設定したパターンピッチを修正することによって、経時的条件が変化した場合でも高い精度でパターンピッチを検出することができる。
次に、本発明の第5実施形態について図31に示すフロー図を参照して説明する。
ここでは、キャリッジ速度を監視する手段として設けられているリニアエンコーダからの信号の演算回路上に、周波数解析(FFT)を行う周波数解析回路を備え、逐次測定されたキャリッジ速度変動周波数に応じてパターンピッチを修正するようにしている。
つまり、図31を参照して、位置ずれ補正用の予め定めたキャリッジ速度でキャリッジ23の主走査(プレ動作)を実行して、リニアエンコーダ信号を取り込み(速度サンプルデータ取得)、周波数解析回路にてキャリッジ速度変動を解析し(キャリッジ速度変動周期の検出)、所定周波数以上のピークを抽出する。そして、速度変動幅が最大のピークを選定し、パターンピッチを算出して、着弾位置ずれ補正モードに移行する。
このように、キャリッジ速度の変動周期を検出して、この検出結果に応じてパターンピッチを設定することによって、常に高い精度でパターンピッチを検出することができる。
次に、本発明の第6実施形態について図32及び図33を参照して説明する。
ここで、図32(a)は通常の印刷動作(用紙に画像を記録する動作)で使用されるキャリッジ速度(線速)(これを「通常印刷時のキャリッジ速度A」とする。)を示し、この通常印刷時のキャリッジ速度Aでは、同図(b)に示すように変動振幅は小さく、立ち上がり立ち下がりもスムーズであるが、定速移動時の速度変動周波数が複数存在しているため、パターンピッチとの関連付けの効果が薄い。なお、通常の印刷時のキャリッジ線速は、生産性を考慮して一定の速さが求められるのが一般的である。インク滴の吐出タイミングは、リニアスケールなどのエンコーダ信号をトリガとして行われるため、速度変動の影響は小さいという特徴がある。
一方、図33(a)に示すキャリッジ速度(線速)(これを「キャリッジ速度B」とする。)は、変動振幅こそ大きいが、定速移動時の速度変動周波数(変動周期)は一種類しか存在せず、パターンピッチとの関連付けが容易である。
そこで、調整パターン400を形成するときのパターンピッチをキャリッジ速度Bに基づいて設定し、パターン読取りセンサ401によるパターン読取り時もキャリッジ速度Bで行うことによって、高精度の読取りを行うことができるようになる。
次に、本発明の第7実施形態について図34を参照して説明する。この図34は同じパターンを異なるキャリッジ速度でセンサを移動させて読取ったときにセンサから得られ信号位置をプロットしたものである。
パターン読取りセンサ401を構成する光学センサからの出力信号の分解能を上げるためには、キャリッジ速度(線速)は遅い方が精度の高いパターン位置検出を行うことができる。つまり、図34に示すように、キャリッジ速度が相対的に大きい(速い)ときとキャリッジ速度が相対的に小さい(遅い)ときとでは、後者の方が分解能(対距離)があがることになる。
そこで、パターンの読取りを行うときのキャリッジ速度を通常印刷時のキャリッジ速度よりも遅くすることによって、高精度の読取が可能になる。
次に、本発明の第8実施形態について前述した図33をも参照して説明する。
前述したキャリッジ速度Bのように速度変動周期が突出しており、他に突出した周波数がない方が、パターンピッチをキャリッジ速度変動周期の整数倍に設定する場合、キャリッジ速度変動成分のキャンセル効果は高くなる。そこで、速度変動周期が安定(周波数解析で突出した山が一箇所存在する)するキャリッジ速度で着弾位置ずれ補正を行うようにしている。
次に、本発明の第9実施形態について図35に示すフロー図を参照して説明する。
キャリッジ速度の変動は、マシン(装置)毎にある程度バラツキがある。そこで、個々の装置について事前にキャリッジ速度変動を測定してパターンピッチを装置毎に個別に設定する。
例えば図35に示すように、位置ずれ補正用キャリッジ速度でキャリッジプレ動作を実行し、リニアスケール(リニアエンコーダ)信号を取り込み(速度サンプルデータ取得)、取得速度データに基づいて、キャリッジ可動範囲内の速度変動周期の解析を行い(パターン配置位置決定用)、キャリッジ可動範囲内の速度変動周波数の解析を行い(パターンピッチ決定用)、着弾位置ずれ補正用パターンのパターンピッチを決定する。
次に、本発明の第10実施形態について図36を参照して説明する。なお、図36(a)はキャリッジ可動領域内におけるキャリッジ速度変動のプロファイルの一例を示し、同図(b)は同図(a)の領域Bにおける周波数解析結果を示している。
キャリッジ23の可動範囲内において、キャリッジ速度変動のプロファイルは、例えば図37に示すように、キャリッジ位置によって異なる。この図36に示す例では、領域Aは他の領域比べてキャリッジ速度変動の振幅が相対的に小さい領域であり、また、領域Bはキャリッジ速度変動周期が相対的に安定している領域である。
そこで、調整パターン400をキャリッジ速度変動の振幅が相対的に小さな領域Aに配置することができる。あるいは、調整パターン400をキャリッジ速度変動周期が相対的に安定している領域Bに配置することができる。このように、個々の装置に応じて調整パターンを配置する位置を設定することで、より精度の高い着弾位置ずれ補正を行うことができるようになる。
次に、本発明の第11実施形態について図37を参照して説明する。
上述したように調整パターン400は独立した液滴で構成されるパターンであることから、調整パターン400の幅寸法(主走査方向幅)をキャリッジ速度変動周期と関連付けることで、算出アルゴリズムによる各パターンのセンタ値算出の精度が向上する。例えば、キャリッジ速度が図37(a)に示すように周期Tcで変動するとき、同図(b)ないし(d)に示すように調整パターン400を構成するパターンの幅をN×Tc(N=1以上の整数)とするこで、センタ位置の算出精度が良好になるのに対し、例えば同図(e)に示すように2.5Tcのパターン幅にした場合には、パターンを配置する位置によってパターン幅が大きく変動することになり、センタ位置の検出精度が低下する。
次に、本発明の第12実施形態について図38及び図39を参照して説明する。
パターン読取りセンサ401を構成する光学センサの出力信号は一般的にアナログ出力であり、装置本体側の回路で閾値を設けて2値判定することが多い。この装置本体側の回路で個別に設定可能な閾値を調整することで、調整パターン400のパターン幅寸法とキャリッジ速度変動周期と関連付けることができる。
例えば図38(a)に示すようにキャリッジ速度が変動する場合、同図(b)に示すセンサ出力電圧が得られるとき、図39にも示すように、閾値A、Bではキャリッジ速度変動周期Tcよりも検出するパターン幅が長くなり、閾値Dではキャリッジ速度変動周期Tcよりも検出するパターン幅が短くなる。そこで、閾値Cでセンサ出力電圧を2値判定することによって、キャリッジ速度変動周期Tcと同じパターン幅で検出することができる。
これらの第11、第12実施形態のように、パターンピッチをキャリッジ速度変動周期の整数倍に設定するとともに、パターン幅又はパターンを検出するときの閾値もキャリッジ速度変動周期の整数倍に設定することにより、さらに高い着弾位置ずれ補正を行うことができる。
なお、上記実施形態ではパターン形成部材が撥水性部材である搬送ベルトである例で説明しているが、別途、撥水性を有するシート材を用いることもできる。
本発明を適用した画像形成装置の一例の全体構成を示す概略構成図である。 同装置の画像形成部及び副走査搬送部の平面説明図である。 同じく一部透過状態で示す正面説明図である。 搬送ベルトの一例を示す断面説明図である。 同じく制御部の概要を説明するブロック図である。 同装置における液滴着弾位置検出及び液滴着弾位置補正に係わる部分を機能的に示すブロック説明図である。 同じく液滴着弾位置検出及び液滴着弾位置補正に係わる部分の具体例を機能的に示すブロック説明図である。 調整パターンの例を説明する説明図である。 パターン読取りセンサの説明図である パターン検出の原理の説明に供する液滴からの光が拡散する様子を示す説明図である。 同じく液滴が平坦化した場合に光が拡散する様子を示す説明図である。 同じく液滴着弾からの経過時間とセンサ出力電圧変化の関係の説明に供する説明図である。 同じく調整パターンの説明に供する模式的説明図である。 比較例に係る調整パターンの説明に供する模式的説明図である。 調整パターン位置検出処理の第1例の説明に供する説明図である。 調整パターン位置検出処理の第2例の説明に供する説明図である。 調整パターン位置検出処理の第3例の説明に供する説明図である。 ブロックパターンの説明に供する説明図である。 罫線ずれ調整パターンの説明図である。 色ずれ調整パターンの説明図である。 調整パターンの形成位置の説明に供する説明図である。 液滴着弾位置ずれ調整(補正)処理を説明するフロー図である。 エンコーダ信号から得られた各キャリッジ位置におけるキャリッジ速度変動の一例を説明図である。 同じくレーザードップラーを用いて測定した各キャリッジ位置におけるキャリッジ速度変動の一例を示す説明図である。 図23のエンコーダ信号から得られた速度データの一部を周波数解析した結果を示す説明図である。 本発明の第1実施形態の説明に供する時間に対するキャリッジ速度の変化の一例を示す説明図である。 同じくキャリッジ速度変動に対するパターンピッチの設定を説明する説明図である。 本発明の第2実施形態の説明に供するフロー図である。 本発明の第3実施形態の説明に供するフロー図である。 本発明の第4実施形態の説明に供するフロー図である。 本発明の第5実施形態の説明に供するフロー図である。 本発明の第6実施形態の説明に供する通常印刷動作で使用されるキャリッジ速度(線速)と速度変動の一例を示す説明図である。 同じくパターン形成及び検出に用いるキャリッジ速度(線速)と速度変動の一例を示す説明図である。 本発明の第7実施形態の説明に供するキャリッジ速度とセンサ出力電圧の読取り位置との関係の一例を示す説明図である。 本発明の第9実施形態の説明に供するフロー図である。 本発明の第10実施形態の説明に供するキャリッジ可動範囲内におけるキャリッジ速度の変化の一例を示す説明図である。 本発明の第11実施形態の説明に供するキャリッジ速度変動周期とパターン幅の異なる例を示す説明図である。 本発明の第12実施形態の説明に供するキャリッジ速度とセンサ出力電圧の閾値の関係を示す説明図である。 同じくセンサ出力電圧閾値とパターン幅の関係を示す説明図である。
符号の説明
1…装置本体
2…画像形成部
3…副走査搬送部
4…給紙部
5…用紙(被記録媒体)
6…排紙搬送部
8…排紙トレイ
7…画像読取部
23…キャリッジ
24…記録ヘッド
27…主走査モータ
31…搬送ベルト
32…搬送ローラ
131…副走査モータ
400…調整パターン
401…パターン読取りセンサ(読取り手段)
402…発光素子
403…受光素子
500…液滴(インク滴)
501…調整パターン形成/読取り制御手段
502…液滴吐出制御手段
503…着弾位置ずれ量演算手段
504…吐出タイミング補正量演算手段
505…着弾位置補正手段

Claims (8)

  1. 液滴を吐出する記録ヘッドをキャリッジに搭載して、搬送される被記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、
    前記キャリッジを移動させ、前記記録ヘッドから液滴を吐出させて、パターン形成部材上に、着弾位置補正用の基準パターンと被測定パターンとを形成するパターン形成手段と、
    前記キャリッジに搭載され、前記パターン形成部材上に形成された前記各パターンを読取る読取り手段と、
    前記読取り手段の読取り結果に基づいて、前記基準パターンと前記被測定パターンの距離から前記記録ヘッドの液滴の着弾位置ずれを算出して補正する手段と、を備え、
    前記パターン形成手段は、前記キャリッジの移動速度の変動周期の変化を検出して前記基準パターンと被測定パターンの間隔を変化させ、
    前記パターンの形成及び読取りを行うときのキャリッジの移動速度が印刷時のキャリッジの移動速度と異なる
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 液滴を吐出する記録ヘッドをキャリッジに搭載して、搬送される被記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、
    前記キャリッジを移動させ、前記記録ヘッドから液滴を吐出させて、パターン形成部材上に、着弾位置補正用の基準パターンと被測定パターンとを形成するパターン形成手段と、
    前記キャリッジに搭載され、前記パターン形成部材上に形成された前記各パターンを読取る読取り手段と、
    前記読取り手段の読取り結果に基づいて、前記基準パターンと前記被測定パターンの距離から前記記録ヘッドの液滴の着弾位置ずれを算出して補正する手段と、を備え、
    前記パターン形成手段は、前記キャリッジの移動速度の変動周期の変化を検出して前記基準パターンと被測定パターンの間隔を変化させ、
    前記パターンの読取りを行うときのキャリッジの移動速度が印刷時のキャリッジの移動速度よりも遅い
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 液滴を吐出する記録ヘッドをキャリッジに搭載して、搬送される被記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、
    前記キャリッジを移動させ、前記記録ヘッドから液滴を吐出させて、パターン形成部材上に、着弾位置補正用の基準パターンと被測定パターンとを形成するパターン形成手段と、
    前記キャリッジに搭載され、前記パターン形成部材上に形成された前記各パターンを読取る読取り手段と、
    前記読取り手段の読取り結果に基づいて、前記基準パターンと前記被測定パターンの距離から前記記録ヘッドの液滴の着弾位置ずれを算出して補正する手段と、を備え、
    前記パターン形成手段は、前記キャリッジの移動速度の変動周期の変化を検出して前記基準パターンと被測定パターンの間隔を変化させ、
    前記キャリッジの移動速度の変動周期が一定になるキャリッジの移動速度で前記パターンの読取りを行う
    ことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、環境条件に基づいて前記基準パターンと被測定パターンの間隔を変化させることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1ないし4いずれかに記載の画像形成装置において、累積印刷枚数に基づいて前記基準パターンと被測定パターンの間隔を変化させることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1ないしのいずれかに記載の画像形成装置において、前記キャリッジの速度及び位置を検出するリニアエンコーダからのエンコーダ信号を周波数解析する手段を備え、前記キャリッジの移動速度の変動成分を検出して前記基準パターンと被測定パターンの間隔を変化させることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1ないしのいずれかに記載の画像形成装置において、前記キャリッジの移動速度の変動の振幅が相対的に小さな領域で前記各パターンを形成することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1ないしのいずれかに記載の画像形成装置において、前記各パターンの幅が前記キャリッジの移動速度の変動の周期に基づいて設定されることを特徴とする画像形成装置。
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