JP5053887B2 - 水中油型乳化組成物 - Google Patents
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Description
しかしながら、キサンタンガム等の多糖類を増粘剤として用いた場合、薬剤成分や各種塩類を同時配合した系での安定性は優れるものの、べたつき感がするなど使用性の面においては不具合があった。また、ポリアクリル酸等の親水性合成高分子を用いた場合、べたつき感がなく、さっぱり感が得られ、使用性が良好であるものの、耐塩性、耐イオン性が低いため、薬剤成分や塩類を多配合した場合、系の粘度低下等を引き起こすという不具合があった。さらに、ベントナイト等の粘土鉱物を増粘剤として用いた場合、きしみ感が感じられるなど使用性の点で問題があった。
このような問題に対し、寒天などのゲル化能を有する親水性化合物をミクロゲル化して得た増粘剤が化粧料の使用性及び安定性に高く寄与することが報告されている(特許文献1)。
また、一方で、水中油型乳化組成物においては、内油相に微粒子粉体を分散配合し、外水相にサクシノグリカン、キサンタンガム、アクリルアミドなどの一般的な増粘剤を配合して系を増粘せしめ、乳化粒子と同時に微粒子粉体を安定的に水相へ分散する技術が知られている(特許文献2〜4)。
また、前記ミクロゲルは、増粘剤としての増粘性、べたつき等の使用性、長期安定性(離水のなさ)については高い評価が示されているものの、水中油型乳化組成物に適用した際の乳化粒子の分散性への影響や、無機粉末成分に対する安定性に関しては、いまだ検討の余地が残されていた。
本発明は前記問題を鑑み行われたものであり、べたつき及びよれがなく、乳化安定性に優れた増粘性の水中油型乳化組成物を提供することを目的とする。
すなわち、本発明にかかる水中油型乳化組成物は、平均粒径が10〜100μmである寒天ミクロゲルを含む水相と、平均粒径0.5〜10μmの乳化粒子として前記水相中に分散する油相と、前記油相中に分散する粉末成分とを含み、前記ミクロゲル及び油相の合計含有量が、組成物に対して60〜80質量%であることを特徴とする。
また、前記水中油型乳化組成物は、前記ミクロゲルがサクシノグリカン、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム、アクリルアミドから選択される1種以上を含むことが好適である。
さらに、本発明にかかる水中油型乳化組成物の製造方法は、下記工程(I)〜(III)を含むことを特徴とする。
(I)寒天を水性溶媒中に加熱溶解し、これを冷却後に粉砕して寒天ミクロゲルを製造する工程、
(II)粉末成分を油相成分中に混合分散し、該分散物を水相成分へ加えて乳化物を製造する工程、
(III)(I)の寒天ミクロゲルと(II)の乳化物を混合する工程。
また、前記製造方法は、前記工程(I)において、水性溶媒中にサクシノグリカン、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム、アクリルアミドから選択される1種以上を配合することが好適である。
本発明にかかる水中油型乳化組成物の基本的な構成要素は、寒天ミクロゲルを含む水相と、該水相中に分散した乳化粒子(油相)と、該乳化粒子中に分散した粉末成分である。
まず、本発明にかかる水中油型乳化組成物の各構成要素について説明する。
<寒天ミクロゲル>
本発明において、寒天ミクロゲルとは、固化した寒天をミクロン単位に破砕したものを示す。寒天としては、ゲル化力の高いアガロースを主成分とするものであれば、天然物ないし市販品等のいずれも制限なく適用することができる。市販されている寒天としては、例えば、伊那寒天PS−84、Z−10、AX−30、AX−100、AX−200、T−1、S−5、M−7(伊那食品工業社製)等を好適に用いることができる。また、前記寒天として精製アガロースを使用してもよい。
寒天は水または水性成分に溶解した後、放置冷却して固化させ、ゲルを形成する。寒天の水または水性成分への溶解は、混合、加熱等によって行なうことができる。
ゲル化(固化)は、溶解後、加熱を止めてゲル化温度(固化温度)より低温となるまで放置することにより行う。
なお、従来の水中油型乳化組成物では、例えば、水相にグリセリン等の保湿剤を多量に配合するとべたつき等が生じる傾向があった。一方、本発明にかかる水中油型乳化化粧料においては、保湿剤をミクロゲルの水性成分として配合することで、系にべたつきを与えることなく多量に配合することが可能となる。同様に、特性上の問題や他成分との相性により配合ないしは多量の配合が困難であった成分、例えば、アルギニン等の薬剤などをミクロゲル中に配合することができる。これにより、本発明の水中油型乳化組成物は、配合成分に応じて保湿性等の付加的な機能を備え得る。
上記ゼリー強度の点から、寒天は、水または水性成分中における濃度を0.5〜3%とすることが好ましい。水中油型乳化組成物に対しては、寒天ミクロゲルの構成成分としての水または水性成分を20〜60質量%程度、寒天を0.1〜2質量%程度含むことが好ましい。
前記親水性増粘性化合物を寒天ゲル中に配合することにより、水相に該化合物を直接配合した際に生じる特有のべたつきや曳糸性、塗布時に生じるよれ等を改善することができる。また、寒天ゲルのゲル強度が向上し、組成物中の乳化粒子の経時による沈降や離水が抑制される。
さらに、前記親水性増粘性化合物はゲル化能をもたないことから、これらの配合によって寒天ゲルのゲル強度を調整することも可能である。すなわち、親水性増粘性化合物の配合割合を増加することでゲル強度は低下する。
前記親水性増粘性化合物の配合量は、寒天ミクロゲルを適用する水中油型乳化組成物の用途等により異なるが、寒天ミクロゲルの全構成成分に対し0.5〜2質量%であることが好ましい。配合量が寒天ミクロゲルに対して0.5質量%に満たないと、組成物に十分な分散安定性が付与されないことがあり、2質量%を越えるとべたつきが生じることがある。
破砕の度合いは、得られるミクロゲルが前記粒径範囲内のものであれば、目的に応じて調節可能である。より滑らかな使用性が必要とされる場合には高速攪拌により十分に破砕し、細かな粒径のミクロゲルとし、一方、ミクロゲル自体の触感を必要とする場合には軽い攪拌により破砕の度合いを弱めてやや大きめの粒径のミクロゲルとする。
特に、本発明においては、ミクロゲルの平均粒径が10〜100μmとなるように調製することが好ましい。ミクロゲルの平均粒径が10μm未満ではゲル化能を発揮し難く、また、100μmを超えると、ミクロゲルと乳化粒子の粒径差が大きくなりすぎるため、ミクロゲルをもって乳化粒子を系中に安定分散させることが難しくなる。
水相成分は水中油型乳化組成物の外水相を構成する成分であり、水及び/または水溶性成分からなる。水溶性成分としては、例えば、低級アルコール、多価アルコール等が挙げられる。
低級アルコールとしては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール等が挙げられる。
前記水相成分の水中油型乳化組成物における配合量は、通常、水中油型乳化組成物に対し20〜40質量%が好ましい。
油相成分は水中油型乳化組成物の乳化粒子(内油相)を構成する成分であり、該乳化粒子その内部に粉末成分が分散した構造を有している。
本発明に係る油相成分としては、液体油脂として、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
また、本発明は、乳化粒子内に粉末成分が分散した構造を有する。粉末成分は、乳化粒子、すなわち上記油相成分中に分散し得るものであれば特に制限されないが、油相への分散性や、その紫外線吸収効果を考慮すれば、特に疎水化処理を施した無機粉体の使用が好適である。
疎水化処理粉体としては、例えば、無機粉体粒子の表面を例えばメチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン等のシリコーン類、デキストリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸、高級アルコール、脂肪酸エステル、金属石鹸、アルキルリン酸エーテル、フッ素化合物、またはスクワラン、パラフィン等の炭化水素類を、溶媒を使用する湿式法、気相法、メカノケミカル法等により疎水化処理したもの、あるいは無機粉体粒子をシリカで被覆した後、アルキル変性したシランカップリング剤等によって疎水化処理を施したものなどが挙げられる。
本発明においては、特に、無機粉体粒子をオクチルトリエトキシシラン等で処理したシランカップリング剤処理粉体(OTSTM等)をカチオン性界面活性剤で処理した疎水化処理粉体の適用が好ましい。
本発明において、油相成分中に分散させるという特徴を考慮すれば、前記粉末成分の平均粒子径は乳化粒子よりも小さいことが好適である。また、その配合量は、全油相成分に対し、20〜50質量%であることが好ましい。配合量が20質量%に満たないと十分な紫外線吸収効果を得られないことがあり、50質量%を超えると、粉末が油相中に均一に分散しきれず、粒子同士の凝集や水相への脱出を認めることがある。
具体的には、粉末成分を含む油相成分を適宜ビーズミル等で破砕後、加熱溶解する。続いて、同程度に加熱した水相成分の混合物へ前記油相成分を攪拌下にて添加し、乳化物を得る。前記乳化物を室温まで冷却し、ここへ予め製造しておいた寒天ミクロゲルを添加し、均一になるよう攪拌混合して水中油型乳化組成物を得る。
寒天ミクロゲルは、従来用いられてきたサクシノグリカン、キサンタンガム、アクリルアミド等の水系増粘剤のように組成物中に網目構造を展開し、そこに水分を捕捉することで増粘するものではないため、高分子の特性に由来するべたつき(曳糸性)やよれを生ずることもない。また、ミクロゲルに耐塩性の高い寒天を用いるため、塩の影響による粘度低下もない。
配合可能な成分に制限はないが、例えば各種界面活性剤、保湿剤、単糖、オリゴ糖、有機アミン、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤(エチルパラベン、ブチルパラベン等)、美白剤(例えば、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物、アルブチン、トラネキサム酸、4−メトキシサリチル酸カリウム等)、各種抽出物(例えば、ショウガ、オウバク、オウレン、シコン、バーチ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、ボタン、海藻等)、賦活剤(例えば、パンテニールエチルエーテル、ニコチン酸アミド、ビオチン、パントテン酸、ローヤルゼリー、コレステロール誘導体等)、抗脂漏剤(例えば、ピリドキシン類、チアントール等)、香料、色素等が挙げられる。
以下に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれによりなんら限定されるものではない。なお、特に記載のない限り、配合量は全て質量%で表すものとする。
<製造方法>
(試験例1)
水相成分1の(1)〜(2)、(8)〜(9)を加熱溶解後、室温まで冷却し、ホモミキサーにてミクロゲル化する。油相成分の(10)〜(14)を混合し、ビーズミルで分散破砕した後、(15)〜(21)を加熱溶解した水相成分2に対して、ホモミキサーをかけながら添加した。さらに予め調製しておいた水相成分1を室温にて攪拌添加し、水中油型乳化組成物を得た。該組成物におけるミクロゲルの平均粒径は30〜50μm、乳化粒子の平均粒径は1〜2μmであった。
(試験例2〜6)
水相成分1の(1)、(3)〜(9)、さらに水相成分2の(15)〜(21)を加熱攪拌溶解し、油相成分の(10)〜(14)を混合し、ビーズミルで分散破砕した後、水相成分に対してホモミキサーをかけながら添加し、水中油型乳化組成物を得た。乳化粒子の平均粒径は1〜3μmであった。
上記製造方法により得た各試料について、以下の基準にしたがって評価した。結果を表1に示す。
(分散安定性)
調製1時間後における各試料中の乳化粒子の分散状態を目視にて観察し、下記評価基準により評価した。
○:乳化粒子は均一に分散している。
△:乳化粒子の沈降ないし合一が若干認められる。
×:乳化粒子が沈降ないし合一し、油相が分離している。
(経時安定性(離水のなさ))
40℃下にて1ヶ月間保存後の離水の程度を目視により観察し、下記評価基準により評価した。
◎:離水は全くみられない。
○:離水はほとんどみられない。
△:わずかに水のしみ出しがみられる。
×:水のしみ出しがみられる。
(べたつき)
パネル20名に各試料を実使用してもらい、塗布時のべたつき及びよれのなさを下記基準により評価した。
◎:18名以上が、塗布時にべたつき(曳糸)がないと回答。
○:15〜17名が、塗布時にべたつき(曳糸)がないと回答。
△:6〜14名が、塗布時にべたつき(曳糸)がないと回答。
×:5名以下が、塗布時にべたつき(曳糸)がないと回答。
(よれ)
◎:18名以上が、塗布時によれが認められないと回答。
○:15〜17名が、塗布時によれが認められないと回答。
△:6〜14名が、塗布時によれが認められないと回答。
×:5名以下が、塗布時によれが認められないと回答。
また、アクリルアミド及びポリアクリル酸を用いた試験例5、6では乳化粒子が均一に分散しなかった。これは、アクリルアミドまたはポリアクリル酸を使用した場合、無機粉体微粒子(疎水化処理酸化チタン)から水相へ経時的に塩が溶出し、これが増粘剤に作用して粘度を低下させることによると考えられる。これに対し、寒天等の耐塩性の高い増粘剤を使用した試験例では、前記溶出塩による影響を受けることなく、長期にわたって乳化粒子の沈降が防がれたと考えられる。
したがって、水中油型乳化組成物においては、寒天ミクロゲルを配合することにより、べたつきやよれを生じずに乳化粒子を均一分散し得ることが認められた。また、耐塩性の高い増粘剤を配合することにより、無機粉体を配合した系においても乳化の経時安定性が維持されることが示唆された。
(製法)
水相成分1の(1)〜(5)を加熱溶解後、室温まで冷却し、ホモミキサーにてミクロゲル化した。油相成分の(6)〜(10)を混合し、ビーズミルで分散破砕した後、(11)〜(17)を加熱溶解した水相成分2に対して、ホモミキサーをかけながら添加した。さらに予め調製しておいた水相成分1を室温にて攪拌添加した。該組成物におけるミクロゲルの平均粒径は30〜60μm、乳化粒子の平均粒径は1〜3μmであった。
(製法)
水相成分1の(1)〜(9)を加熱溶解後、室温まで冷却し、ホモミキサーにてミクロゲル化した。油相成分の(10)〜(15)を混合し、ビーズミルで分散破砕した後、(16)〜(21)を加熱溶解した水相成分2に対して、ホモミキサーをかけながら添加した。さらに予め調製しておいた水相成分1を室温にて攪拌添加した。該組成物におけるミクロゲルの平均粒径は30〜50μm、乳化粒子の平均粒径は1〜3μmであった。
以上の結果から、本発明においては、寒天ミクロゲルにサクシノグリカン、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム、アクリルアミドのいずれかを配合することが好ましく、特にサクシノグリカンの配合が好適である。
続いて、下記表4に示す処方の水中油型乳化組成物に対して前述の評価試験を行い、ミクロゲル及び乳化粒子の配合量について検討した。結果を下記表4に示す。なお、表4中の「ミクロゲル及び油相」は、ミクロゲルを構成する水相成分1と、油相を構成する油相成分の組成物における合計配合量を表す。
(製法)
水相成分1の(1)〜(5)を加熱溶解後、室温まで冷却し、ホモミキサーにてミクロゲル化した。油相成分の(6)〜(10)を混合し、ビーズミルで分散破砕した後、(16)〜(21)を加熱溶解した水相成分2に対して、ホモミキサーをかけながら添加した。さらに予め調製しておいた水相成分1を室温にて攪拌添加した。該組成物におけるミクロゲルの平均粒径は40〜70μm、乳化粒子の平均粒径は1〜3μmであった。
したがって、本発明において、組成物に対する寒天ミクロゲル及び乳化粒子(油相)の配合量は60〜80質量%であることが好ましい。
処方例1:サンカット水中油型乳液
(質量%)
(1)疎水化処理二酸化チタン 5
(2)アクリルシリコーン 1
(3)POE変性メチルポリシロキサン 1
(4)デカメチルペンタシクロシロキサン 10
(5)パラメトキシ桂皮酸オクチル 5
(6)PEG−60水添ヒマシ油 2
(7)ダイナマイトグリセリン 6
(8)寒天 0.3
(9)サクシノグリカン 0.3
(10)エタノール 5
(11)イオン交換水 残余
(製法)
(8)、(9)、(11)の一部を加熱溶解後、室温まで冷却し、ホモミキサーにてミクロゲル化した。(1)〜(5)を混合し、ビーズミルで分散破砕した後、(6)、(7)、(11)の残部を加熱溶解した水相に対して、ホモミキサーをかけながら添加した。さらに(8)、(9)、(11)の一部からなるミクロゲルを室温にて攪拌添加し、(10)を加えた。該組成物におけるミクロゲルの平均粒径は40〜60μm、乳化粒子の平均粒径は1〜2μmとした。
(質量%)
(1)疎水化処理二酸化チタン 10
(2)疎水化処理タルク 3
(3)疎水化処理黄酸化鉄 0.8
(4)疎水化処理黒酸化鉄 0.16
(5)疎水化処理ベンガラ 0.36
(6)アクリルシリコーン 1
(7)POE変性メチルポリシロキサン 1
(8)デカメチルペンタシクロシロキサン 10
(9)パラメトキシ桂皮酸オクチル 5
(10)PEG−60水添ヒマシ油 2
(11)ダイナマイトグリセリン 6
(12)寒天 0.3
(13)キサンタンガム 0.3
(14)エタノール 5
(15)イオン交換水 残余
(製法)
(11)〜(13)と(15)の一部を加熱溶解後、室温まで冷却し、ホモミキサーにてミクロゲル化した。(1)〜(9)を混合し、ビーズミルで分散破砕した後、(10)と(15)の残部を加熱溶解した水相に対して、ホモミキサーをかけながら添加した。さらに(11)〜(13)と(15)の残部からなるミクロゲルを室温にて攪拌添加し、(14)を加えた。該組成物におけるミクロゲルの平均粒径は50〜70μm、乳化粒子の平均粒径は1〜5μmとした。
(質量%)
(1)疎水化処理二酸化チタン 5
(2)ABA型POE変性メチルポリシロキサン 1
(3)POE変性メチルポリシロキサン 1
(4)デカメチルペンタシクロシロキサン 10
(5)パラメトキシ桂皮酸オクチル 5
(6)PEG−100水添ヒマシ油 2
(7)ダイナマイトグリセリン 6
(8)寒天 0.3
(9)カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.3
(10)エタノール 6
(11)クエン酸 適量
(12)クエン酸ナトリウム 適量
(13)アスコルビン酸グリコシド 2
(14)苛性カリ 適量
(15)イオン交換水 残余
(製法)
(7)〜(9)と(15)の一部を加熱溶解後、室温まで冷却し、ホモミキサーにてミクロゲル化した。(1)〜(5)を混合し、ビーズミルで分散破砕した後、(6)、(11)〜(14)と(15)の残部を加熱溶解した水相に対して、ホモミキサーをかけながら添加した。さらに(7)〜(9)と(15)の残部からなるミクロゲルを室温にて攪拌添加し、(14)を加えた。該組成物におけるミクロゲルの平均粒径は50〜70μm、乳化粒子の平均粒径は1〜5μmとした。
Claims (4)
- 平均粒径が10〜100μmである寒天ミクロゲルを含む水相と、
平均粒径0.5〜10μmの乳化粒子として前記水相中に分散する油相と、
前記油相中に分散する粉末成分とを含み、
前記ミクロゲル及び油相の合計含有量が、組成物に対して60〜80質量%であることを
特徴とする水中油型乳化組成物。 - 寒天ミクロゲルがサクシノグリカン、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム、アクリルアミドから選択される1種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の水中油型乳化組成物。
- 下記工程(I)〜(III)を含むことを特徴とする水中油型乳化組成物の製造方法。
(I)寒天を水性溶媒中に加熱溶解し、これを冷却後に粉砕して寒天ミクロゲルを製造する工程、
(II)粉末成分を油相成分中に混合分散し、該分散物を水相成分へ加えて乳化物を製造する工程、
(III)(I)の寒天ミクロゲルと(II)の乳化物を混合する工程。 - 前記工程(I)において、水性溶媒中にサクシノグリカン、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム、アクリルアミドから選択される1種以上を配合することを特徴とする請求項3に記載の水中油型乳化組成物の製造方法。
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