JP5052391B2 - 光学式エンコーダ - Google Patents

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本発明は被検出体の位置等を検出する光学式エンコーダに関する。
図9(A),(B)は、特開平2005−283457に開示された小型で薄型の光学式エンコーダの一例を示している。光源102と、光源102から出射した光を透過もしくは反射する格子パターンを有するスケール200と、スケール200で透過もしくは反射した光を受光する光検出器104から構成される。光源102と光検出器104とはセンサヘッド100を構成する。図9(A),(B)では、光源102と光検出器104とは配線基板106の所定位置に配置され、配線基板106上、光源102上及び光検出器104上は透明な樹脂118で覆われている。さらに配線基板106には表面電極112、裏面電極116、引出電極114が形成され、光源102と表面電極112、半導体IC108と表面電極112とは導電ワイヤ110により電気的に接続されている。このような構成にすることにより小型で且つ薄型の反射型エンコーダのセンサヘッド100が得られる。
特開平2005−283457
上記した従来の光学式エンコーダのように、透明な樹脂118によって光源102、光検出器104などを完全に接触させて覆った構成では、透明な樹脂118に静電気が帯電すると、光源102及び光検出器104が形成された半導体IC108内の回路に静電気による電流が流れる。この電流の大きさによっては半導体IC108内の半導体機能素子(所謂MOSなど)が破壊される場合がある。そのような静電気は例えば図10(A)(B)に示したようにセンサヘッド100の樹脂118表面をピンセット500などで触ったり、また擦ったりした時に発生し、特に環境雰囲気の湿度が低いほど発生量は大きい。
樹脂118表面に発生、帯電した静電気は光検出器104を形成した半導体IC108に形成した電極を経由して半導体IC108内の半導体機能素子を通して配線基板106上に形成した引出電極114などに流れるケースが多く、帯電量の大きさによっては半導体機能素子を破壊する。このような破壊は、センサヘッド100の製造工程、センサヘッド100の装置への取付け工程などにおいてセンサヘッド100が何らかの機材と接触もしくは機材から離れる工程で多発していた。尚、ここで説明した静電気による破壊のメカニズムはあくまでも一例であり、樹脂118に接触した時に発生する電荷はマイナスに限らずプラスの場合もある。
また、例えば図11に示したように、光源102上にガラスなどの光学部材41を配置したケースでは、水分400が樹脂118内を浸透してくると光学部材41と樹脂118間に水分400が蓄積し、光学部材41と樹脂118間で剥離が発生する場合があり、この剥がれにより光学的な屈折率が変化し、光学式エンコーダ信号の劣化が発生する。さらには水分400が樹脂118内を浸透し表面電極112等の電極部材に蓄積すると電極の腐食による電気的導通不良が発生する。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、光学式エンコーダの静電気による破壊を防止し、製造上及び装置への取付け時の歩留まりを向上させることができる光学式エンコーダを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る光学式エンコーダは、1つ以上の光源と1つ以上の光検出器を有するセンサヘッドと、前記センサヘッドと相対的に移動可能なスケールとから構成され、前記光源から出射した光を前記スケールを介して前記光検出器で受光して前記センサヘッドから前記センサヘッドと前記スケールとの位置関係を示す変位信号を出力する光学式エンコーダであって、前記センサヘッドは、電極が形成されるとともに、前記光源及び前記光検出器が所定位置に配置された配線基板と、前記配線基板と、前記光源と、前記光検出器と、を覆う樹脂とを有し、前記樹脂の表面の少なくとも一部に第1の導電部材を配置する。
また、本発明の第2の態様に係る光学式エンコーダは、第1の態様に係る光学式エンコーダにおいて、前記第1の導電部材は前記光源からの光を透過する。
また、本発明の第3の態様に係る光学式エンコーダは、第1の態様に係る光学式エンコーダにおいて、前記第1の導電部材は金属酸化物からなる。
また、本発明の第4の態様に係る光学式エンコーダは、第1の態様に係る光学式エンコーダにおいて、前記配線基板に形成された電極と、前記第1の導電部材とは第2の導電部材により電気的に接続されている。
また、本発明の第5の態様に係る光学式エンコーダは、第4の態様に係る光学式エンコーダにおいて、前記第2の導電部材は、前記センサヘッドの樹脂内部に配置されている。
また、本発明の第6の態様に係る光学式エンコーダは、第1の態様に係る光学式エンコーダにおいて、前記第1の導電部材を前記樹脂表面の全域に配置する。
また、本発明の第7の態様に係る光学式エンコーダは、第1の態様に係る光学式エンコーダにおいて、前記第1の導電部材の少なくとも一部にクリーニング機能材を配置する。
本発明によれば、光学式エンコーダの静電気による破壊を防止することができ、製造上及び装置への取付け時の歩留まりを向上させることができる。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る光学式エンコーダの構成を示す図である。図1に示す光学式エンコーダは、光源4と光検出器5とを内部に有したセンサヘッド1と、該センサヘッド1と相対的に直線運動をする格子パターンを有するスケール2とで構成される反射型光学式エンコーダである。
より詳細には、センサヘッド1には、電極が形成され、セラミックあるいは樹脂などの材料からなる配線基板3には、LEDあるいは半導体レーザなどの光源4、及び1個以上の光検出器5を形成した半導体IC51が搭載されている。また、光源4と半導体IC51とは導電ワイヤ8などにより配線基板3に形成した表面電極312と電気的に接続されるとともに、引出電極313を介して裏面電極314と電気的に接続されている。
さらに、光源4と半導体IC51及び導電ワイヤ8を含む配線基板3上のすべてを光源4の波長光を透過する樹脂6で覆い、その樹脂6上に光源4の波長光を透過する導電部材7(第1の導電部材)を配した構造となっている。
なお、ここでは光源1から出射した主軸の光が出射するセンサヘッド面及び出射した光がスケール2で反射もしくは回折して戻ってきた光が入射するセンサヘッド面をセンサヘッド1の表面とする。
次に図6、図7(A)、(B)を参照してセンサヘッド1の製造方法を説明する。図6は、1枚のセラミックあるいは樹脂などで形成された大判基板31に多数のセンサヘッド1を形成した状態を示している。図7(A)、(B)は図6の構成のA−A’線断面図である。
センサヘッド1の製造にあたって、大判基板31に、配線基板3の表面電極312、引出電極313、裏面電極314を多数個並べて形成する。また、配線基板3上に光源4、半導体IC51などの部品を所望の位置に搭載する。ここで、引出電極313は大判基板31に貫通穴を開けて導電部材を埋め込むなどの方法により形成する。
また、光源4と半導体IC51は導電ワイヤ8などで配線基板3の表面電極312と電気的に接続される。次に光源4と半導体IC51、導電ワイヤ8、及び配線基板3上をエポキシもしくはシリコンなどの光源4の波長光を透過する樹脂6で覆う。
図7(A)は樹脂6をモールド成型したときの状態を示しており、図7(B)は樹脂6を1個のセンサヘッド1のエリア毎にポッティング成型したときの状態を示している。
次に図7(C)、(D)に示すように、樹脂6上に導電部材7として導電性金属酸化膜を成膜する。ここでの金属酸化膜の一例としてインジウムとスズの酸化膜(所謂ITO)やスズの酸化膜などが挙げられる。また、成膜の方式としては、蒸着もしくはスパッタなどの真空製膜法、オフセットあるいは凸版などの印刷法、スピンコート法、もしくはスプレー法などが挙げられる。なお、導電性金属酸化膜の厚さの一例としては、光源4の波長光を透過する数十nmから数μの厚さである。
最後に切断ライン311に沿って大判基板31を樹脂6と一緒に切断してセンサヘッド1ができあがる。以上は、製造方法の一例でありこの方法に限るものではない。
次に以上のように作製したセンサヘッド1と、格子パターンを有するスケール2の取付けについて説明する。例えば光検出器5が長方形の形状を成し、その長辺とスケール2の格子パターンの長辺が平行になるように合わせることで、高精度の変位信号が得られる構成のエンコーダがある。ここで変位信号とは、スケール3とセンサヘッド1間の位置関係を示す信号であり、スケール3とセンサヘッド1間の相対移動に応じて周期的に変化する、位相が90度ずれた2相のアナログ信号もしくは当該アナログ信号を信号処理回路で変換したデジタル信号のことである。この場合には、切断ライン311に対して光検出器5の長辺が垂直になるように半導体IC51を配置する。
またスケール2には、格子パターンの長辺に垂直な外形面あるいは合わせパターンを形成しておき、この格子パターンの長辺に垂直な外形面と光検出器5の長辺に垂直な切断ライン311で切断した面との位置を合わせ、センサヘッド1とスケール2を取付ければ、精度のよい変位信号が得られることになる。ここでの位置合わせとは、目視、画像認識あるいは補助部材に当てつけることである。
次に、この発明の実施の形態の作用を説明する。図1に示すようにセンサヘッド1の樹脂6上に導電部材7として導電性の膜(ここでは導電性金属酸化膜)を形成するので、製造の過程もしくはセンサヘッド1を所望の装置に取付ける時に、センサヘッド1の表面を他の部材で触ったりもしくは擦ったりしても、図10で説明したような静電気が発生しない。従って、センサヘッド1の樹脂6面を他の部材で触ったりもしくは擦ったりしても半導体IC51内に搭載した半導体機能素子を破壊することがないので製造歩留まり、及びセンサヘッド1の装置への取付け時の歩留まりが向上することになる。
また、図11で説明した水分浸透の問題を解決するために、導電部材7として樹脂6より水分浸透性が小さくまた水分による酸化が進まない金属酸化物とすることにより、樹脂6内への水分浸透を抑制することができる。これによって上記したような光学式エンコーダ信号の劣化及び電極部材の腐食による電気的導通不良などを防止できることになり、出力信号が安定した信頼性が高い光学式エンコーダを得ることができる。
なお、この発明の実施の形態の各構成は、当然、各種の変形、変更が可能である。例えば図8に示すように、出射光及び入射光に影響が与えないセンサヘッド1の表面の一部(出射光及び入射光が通過する中央部を除く部分)に導電部材7を形成してもよい。
また、光源4及び光検出器5は1個に限らず多数配置してもよいし、スケール2の格子パターンも1種に限らず多種形成してもよい。また半導体IC51には、光検出器5の他にアナログ信号をデジタル信号に変換する回路、内挿分割回路、光源のドライバ−などを搭載してもよいし、該半導体IC51の配線基板3への電気的接続方法として導電ワイヤ8の他に半導体IC51に裏面配線を施して半田などで配線基板3に接続してもよい。また、光源4上には光学部材を設けた構造としてもよい。
さらには、導電部材7としての導電性金属酸化物はITO、酸化スズに限らず酸化亜鉛など導電性を示すものであればよい。また、スケール2はセンサヘッド1と相対的直線運動をするものに限らず、相対的に回転運動をするものでもよい。さらに引出電極313は4つの側面のどこから引出してもよい。
(第2の実施の形態)
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る光学式エンコーダの構成を示す図である。図2に示す光学式エンコーダは、光源4と光検出器5を内部に有したセンサヘッド1と、該センサヘッド1と相対的に直線運動をする格子パターンを有するスケール2とで構成される反射型光学式エンコーダである。
ここで第2の実施の形態におけるセンサヘッド1は、樹脂6の表面に配した導電部材7と、配線基板3に形成したグランドに接続するグランド電極31間を樹脂6の表面上に配した銀ペーストなどの導電部材18(第2の導電部材)で電気的に接続した構成となっている。その他は第1の実施の形態と同様の構成なので説明は省略する。尚、ここで導電部材18を用いて電気的に接続する配線基板3に形成した電極は、グランド電極31とは限らず他の電極でもかまわない。
また、第2の実施の形態によるセンサヘッド1の製造方法の第1の実施の形態との違いは、切断ライン311に沿って大判基板31を樹脂6と一緒に切断した後に、樹脂6の表面に配した導電部材7と配線基板3に形成したグランドに接続するグランド電極31間を銀ペーストなどの導電部材18により電気的に接続する工程が増えるのみで、他は第1の実施の形態と同様なので説明は省略する。
さらにセンサヘッド1と格子パターンを有するスケール2の取付けについては第1の実施の形態と同様なので説明は省略する。
また、この発明の実施の形態の作用は、第1の実施の形態と同様な作用を有すると共にさらに以下の作用を有する。すなわち、樹脂表面に形成した導電部材7と配線基板3に形成したグランドに接続するグランド電極31間を電気的に接続しておくことにより導電部材7が常にグランド電極31と同電位に保たれる。これより、第1の実施の形態よりさらに静電気の発生を抑制でき、従って静電気による半導体IC内の半導体機能素子の破壊の可能性をさらに低くすることができる。従ってセンサヘッド1の製造時及び装置への取付け時における更なる歩留まりの向上となる。
なお、この発明の実施の形態の各構成は、第1の実施の形態と同様な各種の変形、変更が可能である。
(第3の実施の形態)
図3は、本発明の第3の実施の形態に係る光学式エンコーダの構成を示す図である。図3に示す光学式エンコーダは、光源4と光検出器5を内部に有したセンサヘッド1と、該センサヘッド1と相対的に直線運動をする格子パターンを有するスケール2とで構成される反射型光学式エンコーダである。
ここでセンサヘッド1は、樹脂6の表面に配した導電部材7と配線基板3に形成したグランドに接続するグランド電極31間を樹脂6の内部に配した導電部材18’ (第2の導電部材)で電気的に接続した構成となっている。その他は第1の実施の形態と同様の構成なので説明は省略する。
また、センサヘッド1の製造方法の第1の実施の形態との違いは、配線基板3上に光源4及び半導体IC51などの部品を所望の位置に搭載する時に同様にアルミなどの導電部材18’をグランド電極31上に配置することである。ここで導電部材7を形成時に導電部材18’と導電部材7が直接接触して電気的コンタクトが取れるように導電部材18’の厚さを樹脂6の厚みより厚くしておき樹脂6が導電部材18’の上面に形成されないようにしておく。尚、グランド電極31と導電部材7が電気的に接続されていればこのような方法に限るものではない。他は第1の実施の形態と同様なので説明は省略する。さらにセンサヘッド1と格子パターンを有するスケール2の取付けについては第1の実施の形態と同様なので説明は省略する。
また、この発明の実施の形態の作用は、第1の実施の形態と同様な作用を有すると共にさらに以下の作用を有する。すなわち、樹脂表面に形成した導電部材7と配線基板3に形成したグランドに接続するグランド電極31間を電気的に接続しておくことにより、導電部材7が常にグランド電極31と同電位に保たれる。これより第1の実施の形態よりさらに静電気の発生を抑制でき、従って静電気による半導体IC内の半導体機能素子の破壊をより防止できることになる。従ってセンサヘッド1の製造時及び装置への取付け時における更なる歩留まりの向上となる。
なお、この発明の実施の形態の各構成は、第1の実施の形態と同様な各種の変形、変更が可能である。
(第4の実施の形態)
図4は、本発明の第4の実施の形態に係る光学式エンコーダの構成を示す図である。図4に示す光学式エンコーダは、光源4と光検出器5を内部に有したセンサヘッド1と、該センサヘッド1と相対的に直線運動をする格子パターンを有するスケール2とで構成される反射型光学式エンコーダである。
第1の実施の形態との違いは、第4の実施の形態では導電部材7が樹脂6の表面全域に形成された構成となっており、且つ配線基板3に形成したグランド電極31に電気的にコンタクトした構成になっている。またグランド電極31を除く他の引出電極313はセンサヘッド1の側面には形成せず、図4に示したように側面を除くセンサヘッド1の内部に設けた貫通穴に引出電極313を形成し、裏面電極314と電気的なコンタクトをとる構成としておくことにより、グランド電極31以外の電極と導電部材7の電気的コンタクトを防ぐ構成としている。その他は第1の実施の形態と同様の構成なので説明は省略する。
また、センサヘッド1の製造方法の第1の実施の形態との違いは、センサヘッド1の側面に導電部材7を形成する工程が増えることである。その一例としては、例えば樹脂6上への導電部材7の形成を大判基板31の状態では行わず、切断ライン311に沿って大判基板31を切断した後の個片にした状態で、蒸着もしくはスパッタなどの真空製膜法、もしくはスプレー法などの方式でセンサヘッド1の表面、及び側面に同時に形成する。また第1の実施の形態と同様な工程でセンサヘッド1を製造した後に、センサヘッド1の側面にスプレー法などの方式により導電部材7を形成してもよい。尚、以上は一例でありセンサヘッド1の表面、側面に導電部材7を形成する方法はこれに限るものではない。他は第1の実施の形態と同様なので説明は省略する。
センサヘッド1と格子パターンを有するスケール2の取付けについては第1の実施の形態と同様なので説明は省略する。
この発明の実施の形態の作用は、第1の実施の形態と同様な作用を有すると共にさらに以下の作用を有する。すなわち、導電部材7を樹脂表面のみならずセンサヘッド1の側面にも形成し尚且つ配線基板3に形成したグランド電極31と電気的に接続しておくことにより、導電部材7が常にグランド電極31と同電位に保たれる。これより第1の実施の形態よりさらに静電気の発生を抑制でき、従って静電気による半導体IC内の半導体機能素子の破壊をより防止できることになる。従ってセンサヘッド1の製造時及び装置への取付け時における更なる歩留まりの向上となる。
なお、この発明の実施の形態の各構成は、第1の実施の形態と同様な各種の変形、変更が可能である。
(第5の実施の形態)
図5は、本発明の第5の実施の形態に係る光学式エンコーダの構成を示す図である。図5に示す光学式エンコーダは、光源4と光検出器5を内部に有したセンサヘッド1と、該センサヘッド1と相対的に直線運動をする格子パターンを有するスケール2とで構成される反射型光学式エンコーダである。
第5の実施の形態と第1の実施の形態との違いはクリーニング機能部材71を導電部材7上に形成したことである。クリーニング機能部材71とは、超親水性材料もしくは光触媒であり、最も一般的な材料は二酸化チタンを含む酸化チタンである。その他は第1の実施の形態と同様の構成なので説明は省略する。
また、センサヘッド1の製造方法の第1の実施の形態との違いは、クリーニング機能部材71を形成する工程が増えることである。その一例としては、例えば樹脂6の表面に導電部材7を形成した後に、導電部材7の上にクリーニング機能部材71を導電部材7と同様に形成する。成膜にあたって、蒸着もしくはスパッタなどの真空製膜法、オフセットあるいは凸版などの印刷法、スピンコート法、もしくはスプレー法などの方式により光源4の波長光を透過する数十nmから数μの厚さで膜を形成する。また第1の実施の形態と同様な工程でセンサヘッド1を製造した後に、センサヘッド1の導電部材7上に上記と同様な方法でクリーニング機能部材71を形成してもよい。尚、以上は一例でありクリーニング機能部材71を形成する方法はこれに限るものではない。他は第1の実施の形態と同様なので説明は省略する。
センサヘッド1と格子パターンを有するスケール2の取付けについては第1の実施の形態と同様なので説明は省略する。
この発明の実施の形態の作用は、第1の実施の形態と同様な作用を有すると共にさらに以下の作用を有する。すなわち、超親水性特性及び光触媒特性を有する最も一般的な二酸化チタンのようなクリーニング機能部材71をセンサヘッド1の表面に形成しておくことにより、水分が表面に付着しても結露が抑制されると共に揮発性の汚れが除去される。これより、結露および汚れによる光学的屈折率などの特性変化を防止でき、光学的エンコーダの出力信号として信頼性が高い安定した信号を得ることができる。
なお、この発明の実施の形態の各構成は、第1の実施の形態と同様な各種の変形、変更が可能である。またクリーニング機能部材71はセンサヘッド1の表面のみならず側面に形成してもよい。またクリーニング機能部材71は二酸化チタンに限らずハロゲン触媒、金属酸化物半導体光触媒、金属硫化物半導体触媒、混合半導体光触媒などでもよい。
さらにクリーニング機能部材71が導電部材7としての機能を有すれば、導電部材7とクリーニング機能部材71の二層構造にせず導電性クリーニング機能部材として一層のみの構造でもよい。
(付記)
上記具体的な実施の形態から以下のような構成の発明が抽出される。
1.1つ以上の光源と1つ以上の光検出器を有するセンサヘッドと、前記センサヘッドと相対的に移動可能なスケールとから構成され、前記光源から出射した光を前記スケールを介して前記光検出器で受光して前記センサヘッドから前記センサヘッドと前記スケールとの位置関係を示す変位信号を出力する光学式エンコーダであって、
前記センサヘッドは、電極が形成されるとともに、前記光源及び前記光検出器が所定位置に配置された配線基板と、前記配線基板と、前記光源と、前記光検出器とを覆う樹脂とを有し、
前記樹脂の表面の少なくとも一部に第1の導電部材を配置したことを特徴とする光学式エンコーダ。
(対応する発明の実施の形態)
この発明に関する実施の形態は、第1の実施の形態が対応する。
(作用、効果)
樹脂の表面の一部に導電部材を形成することにより、センサヘッドの製造時及びセンサヘッドの装置への取付け時にセンサヘッド表面を触るもしくは擦るような作業があっても、樹脂に静電気を発生させることがなく、センサヘッド内に配した半導体機能素子を破壊することを防止することができる。
従ってセンサヘッドの製造時及び装置への取付け時の歩留まりを向上させることができる。
2.前記第1の導電部材は前記光源からの光を透過することを特徴とする1に記載の光学式エンコーダ。
(対応する発明の実施の形態)
この発明に関する実施の形態は、第1の実施の形態が対応する。
(作用、効果)
構成1と同じ。
3.前記第1の導電部材は金属酸化物からなることを特徴とする1に記載の光学式エンコーダ。
(対応する発明の実施の形態)
この発明に関する実施の形態は、第1の実施の形態が対応する。
(作用、効果)
構成1と同じ、且つ導電部材を樹脂より水分浸透性が小さくまた水分による酸化が進まない金属酸化物とすることにより、樹脂封止で問題となる水分浸透による光学部材と樹脂間の剥離によるエンコーダ信号の劣化及び電極部材の腐食による電気的導通不良などを防止でき、信号の安定した信頼性が高い光学式エンコーダを得ることができる。
4.前記配線基板に形成された電極と、前記第1の導電部材とは第2の導電部材により電気的に接続されていることを特徴とする1に記載の光学式エンコーダ。
(対応する発明の実施の形態)
この発明に関する実施の形態は、第2の実施の形態が対応する。
(作用、効果)
構成1と同じ、且つ更なる静電気破壊防止対策構造なので、センサヘッドの製造時及び装置への取付け時の歩留まりの更なる向上につながる。
5.前記第2の導電部材は、前記センサヘッドの樹脂内部に配置されていることを特徴とする4に記載の光学式エンコーダ。
(対応する発明の実施の形態)
この発明に関する実施の形態は、第3の実施の形態が対応する。
(作用、効果)
構成4と同じ。
6.前記第1の導電部材を前記樹脂表面の全域に配置したことを特徴とする1に記載の光学式エンコーダ。
この発明に関する実施の形態は、第4の実施の形態が対応する。
(作用、効果)
構成4と同じ。
7.前記第1の導電部材の少なくとも一部にクリーニング機能材を配置したことを特徴とする1に記載の光学式エンコーダ。
(対応する発明の実施の形態)
この発明に関する実施の形態は、第5の実施の形態が対応する。
(作用、効果)
構成2と同じ、且つクリーニング機能材を配することにより水分の付着、汚れを防止できるので、安定したエンコーダ信号を得ることができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る光学式エンコーダの構成を示す図である。 図2は、本発明の第2の実施の形態に係る光学式エンコーダの構成を示す図である。 図3は、本発明の第3の実施の形態に係る光学式エンコーダの構成を示す図である。 図4は、本発明の第4の実施の形態に係る光学式エンコーダの構成を示す図である。 図5は、本発明の第5の実施の形態に係る光学式エンコーダの構成を示す図である。 センサヘッド1の製造方法を説明するための図であり、大判基板に多数のセンサヘッドを形成した状態を示している。 図6の構成のA−A’線断面図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例を説明するための図である。 従来の反射型エンコーダのセンサヘッド構成の代表例を示す図である。 従来の反射型エンコーダの問題点を説明するための図である。 従来の反射型エンコーダの他の問題点を説明するための図である。
符号の説明
1 センサヘッド
2 スケール
3 配線基板
4 光源
5 光検出器
6 樹脂
7 導電部材
8 導電ワイヤ
31 グランド電極
51 半導体IC
312 表面電極
313 引出電極
314 裏面電極

Claims (7)

  1. 1つ以上の光源と1つ以上の光検出器を有するセンサヘッドと、前記センサヘッドと相対的に移動可能なスケールとから構成され、前記光源から出射した光を前記スケールを介して前記光検出器で受光して前記センサヘッドから前記センサヘッドと前記スケールとの位置関係を示す変位信号を出力する光学式エンコーダであって、
    前記センサヘッドは、電極が形成されるとともに、前記光源及び前記光検出器が所定位置に配置された配線基板と、前記配線基板と、前記光源と、前記光検出器とを覆う樹脂とを有し、
    前記樹脂の表面の少なくとも一部に第1の導電部材を配置したことを特徴とする光学式エンコーダ。
  2. 前記第1の導電部材は前記光源からの光を透過することを特徴とする請求項1記載の光学式エンコーダ。
  3. 前記第1の導電部材は金属酸化物からなることを特徴とする請求項1記載の光学式エンコーダ。
  4. 前記配線基板に形成された電極と、前記第1の導電部材とは第2の導電部材により電気的に接続されていることを特徴とする請求項1記載の光学式エンコーダ。
  5. 前記第2の導電部材は、前記センサヘッドの樹脂内部に配置されていることを特徴とする請求項4記載の光学式エンコーダ。
  6. 前記第1の導電部材を前記樹脂表面の全域に配置したことを特徴とする請求項1記載の光学式エンコーダ。
  7. 前記第1の導電部材の少なくとも一部にクリーニング機能材を配置したことを特徴とする請求項1記載の光学式エンコーダ。
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