JP5049410B1 - パッケージトレイおよびパッケージトレイの製造方法 - Google Patents

パッケージトレイおよびパッケージトレイの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 端部を適切に処理することにより外観や安全上の要求を満たし、しかも工程を削減したパッケージトレイの提供。
【解決手段】 加熱された基材をプレス型50の型内に載置し、表皮材22を型内の基材21の表面側に載置するセットステップと、基材21および表皮材22を一体的にプレス成形するとともに、基材21および表皮材22の外形をトリミングするプレス成形ステップと、プレス型50の型締め状態のままにおいて、基材21および表皮材22の端部を横方向に移動するスライド刃72により、90度より大きな曲げ角度を有するフランジ部23を成形するとともに、スライド刃72によりフランジ部の外形をトリミングするスライド成形ステップとを備えるパッケージトレイ。
【選択図】 図4

Description

本発明は、自動車等の車両の座席後方に設けられるパッケージトレイに関する。本発明によるパッケージトレイは、固定式のみならず、折畳み式を含む可動式のものにおいて用いることができる。
パッケージトレイは、自動車等の車両の後部座席の後方に設けられ、座席側と荷室との仕切りや、後部座席の荷物置き、車両パネルを被覆する内装等のために用いられる部材である。そのため、一定の剛性を保つために基材を用い、座席から視認されるために表皮材を一体的に貼設するものが一般的である。また、パッケージトレイは多くの場合に、その裏面は使用者の目に触れない一方で、表面と裏面との境界である端部は車内から見えたり、使用者の手に触れたりすることがある。このようにパッケージトレイは車内の外観を構成するため、美感や端部処理等の安全性が求められることとなる。
特許文献1に記載の発明は、基材に表皮材を重ねて上下の接着型によりプレス状態で接着させる内装材の製造方法において、上下の接着型の少なくとも一方を樹脂製型として構成し、上下の接着型間に、基材及び表皮材をホットメルト接着材に金属を含ませて製造された接着材を介在させてセットし、上下の接着型により基材及び表皮材をプレスすると共に、樹脂製型に電磁誘導コイルを付設して交流電源で励磁することにより、金属を電磁誘導により発熱させてホットメルト接着材を溶融させることを特徴とするものである。
特開2005−227747号公報
しかし、特許文献1に記載の製造方法では、パッケージトレイの端部が外形トリミングの際に剥き出しとなり、外観を損ね、また、鋭利な端部が生じることにより安全上の問題が生じるおそれがある。そこで、基材の表面のみならず基材の端部を覆い隠すために、端部を表面から裏面にかけて包むように表皮材を貼設することが考えられる(図14参考)。しかし、その場合、図14(b)のように、基材の外形を成形した後に別工程で表皮材を貼設しなければならず、製造コスト上の課題となっている。
そこで本発明は、外観や安全上の要求を満たし、しかも工程を削減し、製造コストを低減するパッケージトレイの提供を課題とする。
上記課題に鑑み、本発明は、表面と裏面とを有する基材の表面を表皮材により覆う自動車用のパッケージトレイであって、前記基材および前記表皮材の端部に設けられ、前記基材および前記表皮材が一体的に曲げられたフランジ部を備え、該フランジ部が90度より大きな曲げ角度を有することを特徴とするパッケージトレイである。
前記基材の裏面において、複数個の突起状のボスを底面に有するブラケットが一体的に固設されることが好ましい。
また、前記基材の裏面において、前記ボスが挿通される穴を有する補強レールが前記基材と前記ブラケットとの間に一体的に固設されることが好ましい。
上記課題に鑑み、本発明は、加熱された基材をプレス型の型内に載置し、表皮材を型内の前記基材の表面側に載置するセットステップと、前記基材および前記表皮材を一体的にプレス成形するとともに、該基材および該表皮材の外形をトリミングするプレス成形ステップと、前記プレス型の型締め状態のままにおいて、前記基材および前記表皮材の端部を横方向に移動するスライド刃により、90度より大きな曲げ角度を有するフランジ部を成形するとともに、前記スライド刃により該フランジ部の外形をトリミングするスライド成形ステップと、を備えるパッケージトレイの製造方法である。
前記セットステップにおいて、複数個の突起状のボスを底面に有するブラケットを型内の前記基材の裏面側に載置し、前記プレス成形ステップにおいて、前記基材の熱により前記ボスを溶融し、前記ブラケットを前記ボスの圧着により前記基材の裏面に固設することが好ましい。
前記セットステップにおいて、前記ボスが挿通される穴を有する補強レールを前記ブラケットと前記基材との間に載置し、前記プレス成形ステップにおいて、前記ブラケットを固設することにより、前記基材と前記ブラケットとの間に前記補強レールを固設することが好ましい。
また、前記スライド成形ステップにおいて、前記スライド刃の横方向の移動が、前記プレス型の開け締めに連動して行われることが好ましい。例えば、スライドカム機構により型の開け締めに連動して前記スライド刃を横移動させることができる。
また、前記スライド成形ステップにおいて、前記スライド刃の横方向の移動が、前記プレス型の開け締めとは別途の動力により行われることも好ましい。例えば、油圧シリンダーにより、型の開け締めとは別途に前記スライド刃を横移動させることができる。ここでいうシリンダーとは、油圧、空気圧や電動により伸縮駆動するアクチュエータである。
本発明によるパッケージトレイは、車室と荷室との間に設けられるものであって、固定式のみならず、折畳み式を含む可動式のものにおいて用いることができる。また、車室の後方に独立した荷室が設けられない車種であっても、後部座席(いわゆる2シーターの車両にあっては運転席)の後方に設けることができる。適用車種として例えば、セダン、クーペ、ハッチバック、バン等において適用することができる。
前記基材の材質として、熱可塑性樹脂をバインダーとする繊維状物の板状体が好ましい。例えば、ポリプロピレンをバインダーとするケナフ繊維やポリプロピレンをバインダーとするガラス繊維が挙げられる。これらの目付量は、0.5〜2.5kg/mが好ましい。このとき、前記セットステップにおける前記基材の加熱温度は130〜280℃が好ましい。これらと一体的に成形される前記表皮材の材質は、例えばポリエステル製のものが挙げられる。
本発明によるパッケージトレイは、端部に90度以上の曲げ角度を有するフランジ部を設けるため、トリミングにより剥き出しとなった端部によって外観を損ねたり、鋭利な端面が生じたりすることもなく、上記の外観や安全上の要求を満たして適切に処理されたものである。その製造は、1ショットで基材および表皮材の貼着をし、それらの形状の成形をし、外形形状のトリミングを同時に行うことができ、工程の削減を図ることができるものである。さらに、パッケージトレイの端部に設けられるフランジ部についてもスライド成形を行うことにより、その端部の処理をも上記の1ショットで同時に行うことができ、非常に工程が省かれ、コストを削減できるものである。
また、パッケージトレイを車内パネルに固設するためのブラケットについても、上記の1ショットで同時に固設することができる。さらに、パッケージトレイの軽量化を図りつつ剛性を向上させるレールについてもブラケットの固設時、すなわち上記の1ショットで同時に行うことができる。
フランジ部のスライド成形については、スライドカム機構やシリンダー等による方法を製造条件に応じて柔軟に選択することができる。
本発明による実施例1のパッケージトレイ1と、これに組み合わせて使用されるパッケージトレイ前部分11の斜視図である。 同実施例1のパッケージトレイ1が使用される部分を示す車両10の側面図である。 同実施例1のパッケージトレイ1の平面図である。 同実施例1のパッケージトレイ1の底面図である。 同実施例1のパッケージトレイ1のプレスの様子を示す模式図である。 同実施例1のパッケージトレイ1のプレスの様子を示す部分模式図である。(a)はプレス型50を開いた状態である。(b)は基材21および表皮材22を型内にセットした状態である。 同実施例1のパッケージトレイ1のプレスの様子を示す部分模式図である。(c)はプレス型50を締めた状態である。(d)はスライド刃72をスライドさせた状態である。 同実施例1のパッケージトレイ1の製造において、スライド刃72のスライド方法を変更した場合を示す模式図である。 同実施例1のパッケージトレイ1の製造において、スライド刃72のスライド方法を図8とはさらに別のものに変更した場合を示す模式図である。 同実施例1のブラケット31を示すパッケージトレイ1の底面の部分拡大図である。 (a)は同実施例1のブラケット31の平面図である。(b)は同実施例1のブラケット31の底面図である。 同実施例1において、ブラケット31の圧設の様子を示す模式図である。(a)はプレス型50が開いた状態である。(b)はプレス型50を締めた状態である。 (a)は本発明によらない場合のパッケージトレイの成形の様子を示す模式図である。(b)は、(a)の方法によるパッケージトレイの端部の側面図である。 (a)は本発明によらない場合の、図13とはさらに別のパッケージトレイの成形の様子を示す模式図である。(b)は、(a)の方法によるパッケージトレイの端部の側面図である。
本発明の好適な実施例1によるパッケージトレイ1について図1〜12を参照して説明する。パッケージトレイ1は、図1に示す通り、パッケージトレイ前部分11と組み合わせて使用されるパッケージトレイの後部分である。これらは、図2に示す通り、車両10の車室において、後部座席後方に設けられる。パッケージトレイ1は、図1,図3,図4に示す通り、表面と裏面とを有する基材21と、この表面を覆う表皮材22と、ブラケット31と、レール41とを備え、プレス型50により一体的にプレス成形された部材である。また、パッケージトレイ1は端部の一部にフランジ部23を備える。以下、各部について説明する。
パッケージトレイ1は、基材21および表皮材22を貼着して一体的に形成し、車両10に取り付ける等のための三次元形状である製品形状24と各部の形状穴25を有し、底面にはブラケット31およびレール41を備える。車両10への組付け状態においてパッケージトレイ前部分11と隣接する端部には、90度より大きな曲げ角度を有するフランジ部23が設けられる。また、フランジ部23の逆端側にはパッケージトレイ1を車両10に取り付けるための取付片26が設けられる。
基材21は、パッケージトレイ1の芯材となる部材であり、加熱して軟らかくなった後、冷えて剛性が生じる熱可塑性を有するものである。基材21の材質として、熱可塑性樹脂をバインダーとして用いた繊維状物の板状体が挙げられる。また、これらの代わりに発泡樹脂の板状体を用いることもできる。バインダーまたは発泡樹脂に用いる熱可塑性樹脂として、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリレート−スチレン−アクリロニトリル共重合体、およびアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体等が挙げられる。繊維状物として、例えば、綿、麻、ケナフ繊維、竹繊維、ウール、絹、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維等、または、これらの混合繊維が挙げられる。
本実施例においては、ポリプロピレンをバインダーとするケナフ繊維を基材21の材質に用いている。また、ポリプロピレンをバインダーとしてガラス繊維を用いても好適である。これらの目付量は、0.5〜2.5kg/mが好ましい。より詳しくは、ポリプロピレンをバインダーとするケナフ繊維からなる基材21の目付量は0.7〜1.6kg/mが好ましい。また、ポリプロピレンをバインダーとするガラス繊維からなる基材21の目付量は0.7〜1.6kg/mが好ましい。基材21としてポリプロピレンおよびケナフ繊維、または、ポリプロピレンおよびガラス繊維を用いる場合、後述する製造過程におけるプレス成形前の加熱温度は130〜280℃が好ましい。さらに、基材21の内部温度が165〜250℃、基材21の表面温度が135〜260℃とすることがより好ましい。
表皮材22は、基材21を覆う内装化粧材である。表皮材22の材質は柔軟であることが望ましいが、特に限定されず、天然繊維や合成繊維等の不織布、天然皮革、合成皮革等の、従来のパッケージトレイや車両の内装材に用いられる材料から構成されたものを選択できる。本実施例においては、ポリエステル製のものを使用している。
ブラケット31は、図10,図11に示す通り、パッケージトレイ1を車両10に組み付ける際に使用される樹脂製の部材である。ブラケット31の底部には散点状に配置される複数個の突起状のボス32と、レール41を係合するためレール溝33とが設けられる。ブラケット31は、基材21に挙げたような、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリレート−スチレン−アクリロニトリル共重合体、およびアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂を材料として使用する。ブラケット31の材質として、後述する製造過程において基材21の余熱を利用してボス32を溶融できるように、基材21の融点との関係に留意して選択する。また、ボス32は、プレス成形により基材21を貫通しない程度の長さに設定する。
レール41は、剛性を補強するためにパッケージトレイ1の長手方向に亘って架設される長尺部材である。レール41には、ブラケット31のボス32を挿通するためのボス穴(図示略)が所定間隔で設けられる。レール41は、ボス32およびボス穴(図示略)の係合と、レール41とブラケット31のレール溝33との係合により、ブラケット31と基材21との間に固設される。レール41の材質は軽量かつ一定の剛性を有するものが好ましい。例えば、鉄、ステンレス、アルミニウム等の金属の他、硬質のプラスチック樹脂が挙げられる。
以下、実施例1によるパッケージトレイ1の製造について説明する。パッケージトレイ1は、基材21と表皮材22とブラケット31とレール41とをプレス型50により一体的にプレス成形したものである(図5参照)。まず、プレス型50の下型70にブラケット31とレール41とを所定の場所にセットし、その上から加熱した基材21を下型70にセットし、表皮材22を上型60に枠型の治具(図示略)を用いてセットする(図6(a)(b),図12(a)(b)参照)。なお、本実施例ではブラケット31を備えたパッケージトレイ1について説明しているが、ブラケット31は必要に応じて使用するものとし、ブラケット用いないパッケージトレイの場合にはブラケット31を使用しなくても本発明を適用できる。
次に、上型60を締め、上型60のプレス成形パンチ61および下型70のプレス成形ダイ71により、基材21および表皮材22を一体的に成形し、外形をトリミングする(図5,図7(c)参照)。ここでの外形のトリミングは、フランジ部23を除いた範囲で行われる。例えば、取付片26は外形をトリミングした後、三次元形状が形成される。なお、本実施例におけるプレス型50は、ストリッパプレートを用いない非フロート構造のものであるため、プレス成形パンチ61の下降に伴って外形をトリミングした後、そのままさらにプレス成形パンチ61を下降させて材料である基材21および表皮材22を介してプレス成形ダイ71に突き当てて成形することとなるが、ストリッパプレートを用いるフロート構造のものとして、製品形状を作る成形パンチと外形トリミングを行う切断パンチとを別々に設けてもよい。
上記のプレス型50の型締め状態のままにおいて、図7(c)(d)に示す通り、スライド刃72を、スライド方向に設けたシリンダー74の伸長により材料側にスライドさせて、基材21および表皮材22の所望の端部にカール状に曲げられたフランジ部23を形成する。このフランジ部23のスライド成形は、まずスライド刃72のスライドに伴い、フランジ部23の外形をトリミングし、そのままさらにスライド刃72をスライドさせて基材21および表皮材22を介してスライド成形ダイ73に突き当てて行われる(図7(d)参照)。このスライド成形によりフランジ部23は90度より大きな曲げ角度を有することとなる。シリンダー74は金型に一般的に用いられるものであり、油圧、空気圧や電動によるものを用いることができる。なお、このスライド成形は、いわゆるアンダー成形であり、インバース構造となり、フランジ部23はアンダーカットとなるが、パッケージトレイ1全体を見れば比較的に小さな形状であるため、作業者が少しずらして持ち上げれば容易に離型できる。また、フランジ部23の逆端をリフタピン(図示略)で持ち上げたり、スライド成形ダイ73をカム機構によりスライドさせたりしてパッケージトレイ1を離型させてもよい。
上記のスライド成形については、スライド方向に設けたシリンダー74の他の方法をとることができる。例えば、図8に示すように、シリンダー81を上型80においてスライド方向とは垂直に設け、その下方への伸長をカムドライバー82とカムスライダー83とを介して伝達し、スライド刃84をスライドさせることができる。このとき、スライド刃84は上型80に設けることとなり、スライド刃84をもとの位置に戻すためにリターンスプリング85等を設けることとなる。また、図9に示すように、シリンダーを設けず、スライド刃92において刃面との逆端側にカムスライダーの形状を設け、上型90に固設したカムドライバー91により、スライド刃92をスライドさせることもできる。このとき、スライド刃92の戻しのためのリターンスプリング93の他、カムドライバー91のバックアップとしてバックブロック94を用いるとよい。
ブラケット31は、底面のボス32により、圧着固定される(図10〜図12参照)。ブラケット31は、図12(a)に示す通り、底面を上側にして、下型に設けたブラケットブロック75に複数個を載置する。上型60を締めると、基材21および表皮材22の成形と同時に、ボス32が加熱された基材21に押し当てられ、その熱によりボス32が一部溶融しつつ、基材21の裏面に食い込む。ボス32の先端部ほど基材21の余熱による溶融が進み、基部は完全には溶融されないため、プレス成形の圧力により、ボス32は楔状となってアンカー効果を発揮して基材21に食い込むこととなる。
レール41は、下型70において、複数個のブラケット31と基材21との間に載置する。この際、レール41をブラケット31のレール溝33に係合させて、さらにレール41のボス穴(図示略)をブラケット31の一部のボス32に係合させて載置する。この状態でプレス成形すると、レール41は、基材21と複数個のブラケット31との間に固設されることとなる。
上記の工程を経て、加熱された基材21とその他の材料とを熱を加えずにプレスすることにより、基材21、表皮材22、ブラケット31およびレール41が一体的に成形、圧設されたパッケージトレイ1が製造される。なお、パッケージトレイ1の製品形状24はこのプレスにより同時に成形されるが、形状穴25については、これと同時に成形することも、後の別工程によって成形することもできる。
以下、本発明の実施例1によるパッケージトレイ1の効果について説明する。まず、比較として本発明によらない場合を図13と図14にそれぞれ示す。図13に示す場合は、基材101および表皮材102を一度のプレス成形により一体的となしたものである(図13(a))。しかし、図13(b)に示すように、外形の端面103が切断状態のまま剥き出しとなってしまい、車両10に取り付けた状態において、美感に優れず、また、鋭利な角部104が安全を損なってしまう。
また、図14に示す場合は、まず基材201のみを成形して(図14(a))、その後、表皮材202を基材201に貼着する際に、基材201の端部から裏面の一部までかけて包み込んで成形するものである。これは、基材201と表皮材202との成形が別工程となってしまい、製造コストが嵩んでしまう。
そこで本発明の実施例1によれば、パッケージトレイ1がその端部にカール状に曲げられたフランジ部23を有するため、図13に示すような外形が切断状態のまま剥き出しとなることにより美感や安全性を損なうことがなくなる。また、パッケージトレイ1は、基材21および表皮材22を1ショットのプレスで成形することができるため、図14に示すような工程数の増大を避けることができる。
また、ブラケット31についてもボス32と基材21の余熱とにより、上記の1ショットと同時に固設することができ、さらにレール41についても、ブラケット31のレール溝33とレール41のボス穴(図示略)とにより係合させて、ブラケット31と基材21との間に上記の1ショットと同時に固設することができ、非常に工程数を省くことができる。すなわち本発明による実施例1は、基材21および表皮材22の貼着、成形、外形トリミング、および端部の処理を1ショットのプレス成形で完了させることができ、さらにブラケット31およびレール41についても、その1ショットのプレス成形で同時に行ってパッケージトレイ1を得ることができるというものである。
本発明の実施例1によるパッケージトレイ1は、パッケージトレイ前部分11と組み合わせてパッケージトレイの後部分として使用される。これらの間にはサンシェード(図示略)を挿通するためのサンシェード用穴12が形成される。このサンシェード用穴12は、サンシェードを傷つけないように設ける必要があり、また車室側から視認できるため、鋭利な角部を有さず、滑らかな端面に仕上げなければならない。そこで、ここに該当するパッケージトレイ1の端部には、カール状に曲げられたフランジ部23を形成することとしており、これら外観や安全上の問題を解決している。
本発明は、実施例1のような分割タイプのパッケージトレイに限らず、車室と荷室との間に設けられるパッケージトレイ一般について本発明を適用して、必要に応じて適宜フランジ部23を設けることができる。本発明によるパッケージトレイは、固定式のみならず、折畳み式を含む可動式のものにおいても適用することができる。また、車室の後方に独立した荷室が設けられない車種であっても、後部座席(いわゆる2シーターの車両にあっては運転席)の後方に設けることができる。適用車種として例えば、セダン、クーペ、ハッチバック、バン等が挙げられるが、これに限られない。
以上、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得るものである。また、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、改変等を加えることができるものであり、それらの改変、均等物等も本発明の技術的範囲に含まれることとなる。例えば上記に挙げた材質は例にすぎず、その他の材質を用いることもできる。
1・・・パッケージトレイ
21・・・基材
22・・・表皮材
23・・・フランジ部
31・・・ブラケット
32・・・ボス
33・・・レール溝
41・・・レール
50・・・プレス型
60・・・上型
61・・・プレス成形パンチ
70・・・下型
71・・・プレス成形ダイ
72・・・スライド刃
73・・・スライド成形ダイ
74・・・シリンダー

Claims (4)

  1. 表面と裏面とを有する基材の表面を表皮材により覆う自動車用のパッケージトレイであって、
    前記基材および前記表皮材の端部に設けられ、前記基材および前記表皮材が一体的に曲げられたフランジ部を備え、
    該フランジ部が90度より大きな曲げ角度を有するものであり、
    前記基材の裏面において、複数個の突起状のボスを底面に有するブラケットが一体的に固設され、
    前記ボスが挿通される穴を有する補強レールが前記基材と前記ブラケットとの間に一体的に固設されたことを特徴とするパッケージトレイ。
  2. 加熱された基材をプレス型の型内に載置し、複数個の突起状のボスを底面に有するブラケットを型内の前記基材の裏面側に載置し、前記ボスが挿通される穴を有する補強レールを前記ブラケットと前記基材との間に載置し、表皮材を型内の前記基材の表面側に載置するセットステップと、
    前記基材および前記表皮材を一体的にプレスして成形すること、前記基材の熱により前記ボスを溶融して前記ブラケットを前記ボスの圧着により前記基材の裏面に固設すること、前記ブラケットを固設することにより前記基材と前記ブラケットとの間に前記補強レールを固設すること前記基材および前記表皮材の外形をトリミングすることを一度のプレスにて行うプレス成形ステップと、
    前記プレス型の型締め状態のままにおいて、前記基材および前記表皮材の端部を横方向に移動するスライド刃により、90度より大きな曲げ角度を有するフランジ部を成形するとともに、前記スライド刃により該フランジ部の外形をトリミングするスライド成形ステップと、
    を備えるパッケージトレイの製造方法。
  3. 前記スライド成形ステップにおいて、前記スライド刃の横方向の移動が、前記プレス型の開け締めに連動して行われることを特徴とする請求項2のパッケージトレイの製造方法。
  4. 前記スライド成形ステップにおいて、前記スライド刃の横方向の移動が、前記プレス型の開け締めとは別途の動力により行われることを特徴とする請求項2のパッケージトレイの製造方法。
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