JP5046190B2 - 筒内噴射型内燃機関の制御装置 - Google Patents

筒内噴射型内燃機関の制御装置 Download PDF

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Description

この発明は、筒内噴射型内燃機関の制御装置に係り、特に燃焼室内に直接燃料を噴射する筒内噴射型内燃機関において燃料噴射時期を制御してノッキングを抑制する筒内噴射型内燃機関の制御装置に関する。
車載用の筒内噴射型内燃機関においては、燃料タンク内の燃料を低圧側の電磁式燃料ポンプで圧送し、そして、この低圧の燃料を高圧側の機械式燃料ポンプで高圧にし、さらに、この高圧の燃料をデリバリパイプで分配して燃料噴射弁から燃焼室内に直接的に噴射している。
このような筒内噴射型内燃機関の制御装置には、燃焼室内に直接燃料を供給可能な燃料供給装置を備え、また、内部状態を含む様々な状態に応じて燃料噴射量を制御するとともに、所定条件では燃料噴射を複数回に分割して行うように制御する燃料噴射機能を有する制御手段を備えたものがある。
従来、筒内噴射型内燃機関の制御装置には、ノッキングの発生が検出されたときの実際の点火時期とその運転条件における推定最適点火時期とのずれに基づき、燃料噴射を吸気行程と圧縮行程とに分割噴射するとともに、噴射圧、噴射時期、噴射割合の中の少なくともいずれか一つを変更するものがある。
内燃機関の制御装置には、筒内噴射型内燃機関において、機関運転状態が、燃焼室内の吸気の燃料による冷却が必要とされるような所定の第一領域にあるときに、その第一領域以外の所定の第二領域にある場合に比べ、燃料噴射の噴射率を低下し、その噴射率が低下した分、噴射時間を長くし、燃焼室内の吸気の冷却を有利とするものがある。
特開2006−329158号公報 特開2007−40205号公報
ところで、従来、高圧縮比の内燃機関、あるいは、低回転高負荷等の機関運転条件における内燃機関においては、この内燃機関の部品に損傷を与えようとするノッキングが発生することから、点火時期の遅角制御や可変バルブ機構のバルブタイミング制御等を用いてノッキングを抑制しているが、これらのノッキングの抑制手法は、内燃機関の性能を低下させる弊害を併せ持っているので、改善が望まれていた。
また、筒内噴射型内燃機関は、燃焼室内に直接燃料を噴射することで、燃料蒸発による気化潜熱を利用し、混合気温度を低下させることが可能となるため、吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射型内燃機関に比ベて、ノッキングが発生しにくいものである。一方、内燃機関の性能に大きな影響を与えるノッキングは、燃焼室内の混合気温度に大きく影響を受け、吸気行程から圧縮行程時における混合気温度が低ければ低い程、圧縮行程後(点火直前)の混合気温度が低くなり、発生しにくくなるものである。
一般的に、ノッキングの発生に大きな影響を与える圧縮行程後の混合気温度を低下させるためには、圧縮行程の開始時の混合気温度を低下させることが有効となる。そこで、吸気バルブの閉時期と同期して、噴射した全燃料を全て気化させることができれば、効率良く圧縮行程後の混合気温度の低下が図れる。しかし、吸気バルブの閉時期近傍に合わせて燃料を全て噴射してしまうと、混合気の均質度が低下して内燃機関の性能の低下を招くおそれがある。
また、上記の特許文献においては、燃料噴射と並行して点火時期の進角を実施する一方、早期に分割噴射の前期噴射である主噴射を多少のずれが含まれることを許容する程度に吹く、つまり、大方(大雑把に)吹いておき、ノッキングが発生するようであれば、後期に行う分割噴射を微調整するものであり、この分割噴射の後期噴射を、圧縮行程中、特にその後期に行う構成であっても、燃焼室内の混合気を冷却する効果はあるが、混合気の冷却効率の点で、さらに改良の余地があった。
更に、従来においては、分割噴射の後期噴射を行う場合でも、燃焼室内の混合気の冷却を目的としているのではなく、燃焼室内の燃料の濃度分布を層状化することを目的とし、また、点火プラグ周りに濃い混合気を生成させることを目的としていることもあり、圧縮行程で噴射する場合に、混合気を冷却する効果はある。しかし、混合気の冷却効率の点で、さらに改良の余地があることは、上記の特許文献と同様である。
更にまた、筒内噴射型内燃機関においては、一般的に、吸気行程での噴射であっても、混合気を冷却する効果はある。しかし、噴射時期が早過ぎる分は、その後の充填空気によって平均温度が上がって充填効率が下がり、一方、噴射時期が遅い分には、充填効率を上げる時期に冷却させることができない。よって、混合気の冷却効率の点で、さらに改良の余地があることは、上記の特許文献と同様である。
そこで、この発明の目的は、燃焼室内の混合気温度を下げて、圧縮行程から点火時に至る過程での異常燃焼、特にノッキングの発生防止、スモークの発生防止、圧縮前の混合気温度を下げて圧縮に伴う温度上昇を含めて効率を上げる筒内噴射型内燃機関の制御装置を提供することにある。
この発明は、内燃機関の燃焼室内に直接燃料を供給可能な燃料供給装置を備え、前記内燃機関の内部状態を含む様々な状態に応じて燃料噴射量を制御するとともに、所定条件では燃料噴射を複数回に分割して行うように制御する燃料噴射機能を有する制御手段を備えた筒内噴射型内燃機関の制御装置において、前記内燃機関に吸気バルブの開閉時期を変更する可変バルブ機構を設け、前記吸気バルブの開閉時期を人為操作及びエミッション条件を含む様々な条件に応じて進角及び遅角するように変更制御する位相制御機能を前記制御手段に有さしめる一方、前記制御手段は、変更される前記吸気バルブの開期間に燃料噴射を分割して行うとともに、分割最後の燃料噴射を前記吸気バルブの閉時期に対して所定時間前に全量噴射完了し、且つ最後噴射量の気化に要する時間を考慮して前記所定時間を前記最後の分割噴射の噴射量から設定することを特徴とする。
この発明の筒内噴射型内燃機関の制御装置は、燃焼室内の混合気温度を下げることにより、圧縮行程から点火時に至る過程での異常燃焼、特にノッキングの発生防止、スモークの発生防止、圧縮前の混合気温度を下げて圧縮に伴う温度上昇を含めて効率を上げることができる。
特に、分割噴射の後期噴射において、少ない燃料配分で最大の混合気の冷却効果を得ようとするように効率化を図り、また、制御パラメータの増加による制御の複雑化を防止し、制御手段の負荷の増大を防止して制御精度を高めることができる。
この発明は、圧縮行程から点火時に至る過程での異常燃焼、特にノッキングの発生防止、スモークの発生防止、圧縮前の混合気温度を下げて圧縮に伴う温度上昇を含めて効率を上げる目的を、燃焼室内の混合気温度を下げて実現するものである。
以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細且つ具体的に説明する。
図1〜図9は、この発明の実施例を示すものである。
図6において、1は車載用で多気筒用の筒内噴射型内燃機関(以下「内燃機関」という)、2はこの内燃機関1の制御装置である。
内燃機関1は、図6、図7に示すように、シリンダブロック3とシリンダヘッド4とシリンダヘッドカバー5とが一体的になって構成されている。シリンダブロック3には、シリンダ(気筒)6が形成されているとともに、このシリンダ6内でピストン7が摺動可能に設けられる。
内燃機関1には、図7に示すように、シリンダブロック3のシリンダ6とピストン7とシリンダヘッド4とによって燃焼室8が形成される。ピストン7は、コネクティングロッド9を介してクランク軸10(図8参照)に連結している。
シリンダヘッド4には、燃焼室8と連通するように、吸気側で、吸気口11を備えた吸気ポート12が形成されているとともに、排気側で、排気口13を備えた排気ポート14が形成されている。また、シリンダヘッド4には、中央部位で、燃焼室8内に臨んだ点火プラグ15が上下方向に指向して取り付けられている。
シリンダヘッド4には、動弁機構16が設けられる。この動弁機構16においては、吸気側で、吸気カム軸17が吸気カムキャップ18で支持され、また、吸気カム軸17で駆動される吸気バルブ19が吸気タペット20を介して設けられる。また、シリンダヘッド4には、排気側で、排気カム軸21が排気カムキャップ22で支持され、また、排気カム軸21で駆動される排気バルブ23が排気タペット24を介して設けられている。
吸気バルブ19は、この吸気バルブ19に固定した吸気スプリング座部25とシリンダヘッド4の吸気ヘッド壁部26との間に保持された吸気スプリング27の弾発力によって往復動可能であり、吸気口11を開閉する。
この吸気バルブ19は、基本的に、開時期(吸気バルブ開時期)から閉時期(吸気バルブ閉時期)までの開時間がクランク角180°以上を有している。この吸気バルブ19の開時間は、内燃機関1の吸気行程となるものであり、後述する可変バルブ機構83によって進角及び遅角されることにより変化する。また、内燃機関1の吸気行程は、クランク角に対応した上死点(TDC、0°、±360°(その360°周期))及び下死点(BDC、±180°(その360°周期))を跨いで変化する。
排気バルブ23は、この排気バルブ23に固定した排気スプリング座部28とシリンダヘッド4の排気ヘッド壁部29との間に保持された排気スプリング30の弾発力によって往復動可能であり、排気口13を開閉する。
図6に示すように、内燃機関1の吸気側においては、エアクリーナ31と、このエアクリーナ31から燃焼室8側に吸入空気を導く吸気管32と、スロットルバルブ33を備えたスロットルボディ34と、サージタンク35が一体でシリンダヘッド4に取り付けられる吸気マニホルド36とが、順次に接続されている。また、吸気管32途中には、エアクリーナ31側から順次に、吸入空気を過給して燃焼室8内に供給する過給機37と、この過給機37で過給された吸入空気を冷却するインタクーラ38とが取り付けられる。これにより、吸気管32は、エアクリーナ31と過給機37間の第1吸気管部32Aと、過給機37とインタクーラ38間の第2吸気管部32Bと、インタクーラ38とスロットルボディ34間の第3吸気管部32Cとに分割される。
スロットルバルブ36は、燃焼室8への吸入空気量を制御するものであり、電子制御型のスロットルバルブとしても良く、急激な変化を抑制したり、無駄な全負荷状態を減らしたりすれば、過渡応答が安定し、より安定した制御が可能となる。
一方、内燃機関1の排気側においては、内燃機関1からの排気を導くようにシリンダヘッド4に取り付けられる排気マニホルド39と、触媒コンバータ40と、排気管41とが、順次に接続されている。
過給機37は、過給機ケース42内で、第1吸気管部32Aと第2吸気管部32B間に配設されたコンプレッサ43と、排気マニホルド39と触媒コンバータ40との間に配設されて排気流によりコンプレッサ43を駆動するタービン44とを備えるとともに、コンプレッサ43とタービン44とをターボ軸45で連結して構成されている。このタービン44への排気量は、ウエストゲート機構46によって調整される。
このウエストゲート機構46は、タービン44を迂回するように過給機ケース42に形成した過給バイパス通路47を開閉する開閉弁48と、この開閉弁48を作動するバルブアクチェエータ49と、このバルブアクチェエータ49と第1吸気管部32Aとを連通するアクチェエータ圧力通路50と、このアクチェエータ圧力通路50に設けられてバルブアクチェエータ49への空気圧力を制御するウエストゲート制御弁(VSV)51とを備えている。
吸気管32には、過給機37の上流と下流との吸気圧力を調整する圧力調整装置52が設けられる。この圧力調整装置52は、過給機37を迂回するように第1吸気管部32Aと第2吸気管部32Bとを連通する圧力調整通路53と、この圧力調整通路53の途中に設けられた圧力調整弁54と、この圧力調整弁54と第2吸気管部32Bとを連通する圧力連絡通路55と、この圧力連絡通路55の途中に設けられた圧力制御弁56とを備えている。
内燃機関1には、燃料供給装置57が設けられる。この燃料供給装置57は、内燃機関1の燃焼室8内に直接燃料を供給可能なものであり、低圧燃料機構58と高圧燃料機構59とからなる。
低圧燃料機構58には、燃料タンク60内で低圧側の電磁式燃料ポンプ61が設けられ、この電磁式燃料ポンプ61にオイルフィルタ62を介して圧力レギュレータ63が接続され、この圧力レギュレータ63に低圧側燃料供給通路64の一端が接続されている。電磁式燃料ポンプ61は、燃料タンク60内の燃料を内燃機関1側に圧送する。
高圧燃料機構59には、低圧側燃料供給通路64の他端で高圧側の機械式燃料ポンプ65が設けられている。この機械式燃料ポンプ65は、排気カム軸21の回転によって機械的に駆動され、電磁式燃料ポンプ61側からの低圧の燃料を高圧して後述する燃料噴射弁69に圧送する。この機械式燃料ポンプ65には、燃料タンク60内に開口した燃料戻り通路66が接続している。
また、機械式燃料ポンプ65には、高圧側燃料供給通路67の一端が接続している。この高圧側燃料供給通路67の他端は、シリンダヘッド4に取り付けたデリバリパイプ68に接続されている。このデリバリパイプ68には、シリンダヘッド4に取り付けられた燃料噴射弁69が接続している。
この燃料噴射弁69は、吸気側の吸気ポート12と並んで燃焼室8内に臨んで取り付けられ、内燃機関1の吸気行程時に燃料にタンブル流を生じさせる(図7参照)。
また、この燃料噴射弁69は、後述の制御手段122で決定された噴射パルスに応じて燃料を燃焼室8内に直接噴射する。燃料噴射弁69には、図6に示すように、該燃料噴射弁69への電圧を高くする燃料噴射弁ドライバ70が連絡している。
この燃料供給装置57においては、燃焼室8内に燃料を直接噴射することにより、燃料の持つ気化潜熱が燃焼室8内の混合気温度を下げ、充填効率を向上するとともに、耐ノッキング性能を向上し、また、圧縮比(最大圧縮比)を高い値に設定することができ、高トルク、高出力化を可能とし、更に、燃焼速度が速いため、後述するEGR装置80によるEGR制御によって大量の排気を導入しても安定した燃焼が可能となり、しかも、EGR制御を広い運転範囲で行うことで、NOx及びポンピングロス(ポンプ損失)を低減し、排気ガス浄化性能を向上し、低燃費とする。
内燃機関1には、蒸発燃料制御装置71が設けられる。この蒸発燃料制御装置71においては、燃料タンク60に二ウェイチェックバルブ72を取り付け、この二ウェイチェックバルブ72にエバポ通路73の一端を接続し、このエバポ通路73の他端にキャニスタ74を設け、このキャニスタ74にパージ通路75の一端を接続し、このパージ通路75の他端をスロットルバルブ33よりも下流のスロットルボディ34内に連通し、そして、パージ通路75の途中にパージ弁(VSV)76が設けている。
また、内燃機関1には、アイドル回転数制御装置77が設けられる。このアイドル回転数制御装置77においては、スロットルバルブ33を迂回してスロットルボディ34内とサージタンク35内とを連通するようにアイドル空気通路78を設け、このアイドル空気通路78の途中に燃焼室8へのアイドル空気量を調整するISCバルブ(アイドル空気量制御バルブ)79を設けている。
更に、内燃機関1には、EGR装置80が設けられる。このEGR装置80においては、サージタンク35と排気マニホルド39とを連通するEGR通路81を設け、このEGR通路81途中にEGR弁82を設けている。このEGR装置80は、機関回転数及び吸気管圧力の状態に応じてEGR弁82の目標開度を定め、この目標開度に水温補正を加えてEGR弁82の開度を最適に制御する後述の制御手段122によって作動される。
また、内燃機関1には、図8に示すように、可変バルブ機構(VVT)83が設けられる。この可変バルブ機構83は、吸気バルブ19の開閉時期を変更するものであり、油圧制御弁(OCV)を介在させた油圧制御型可変バルブ機構や、電動モータを介在させた電動制御型可変バルブ機構等からなる。
この実施例において、図8に示すように、可変バルブ機構83は、油圧制御型のものであり、油圧アクチュエータ84と油圧制御弁(OCV)85とを備えている。
油圧アクチュエータ84は、クランク軸10のクランクスプロケットにタイミングチェーンを介して連結したアクチュエータスプロケット86と、このアクチュエータスプロケット86と共に吸気カム軸17に取付ボルト87で取り付けられたアクチュエータケース88と、このアクチュエータケース88内に配置されたロータ89とからなる。アクチュエータケース88には、進角室90と遅角室91とが形成される。
油圧制御弁85は、バルブ本体92を備えている。このバルブ本体92には、内部でソレノイド93を収容するソレノイド収容部94とスプール弁95を摺動させるスプール孔96とが形成されているとともに、このスプール孔96から外部に連通する油圧導入口97と進角口98と遅角口99とドレン口100とが並列に形成されている。
この油圧制御弁85は、後述する制御手段122からのデューティ制御信号によってソレノイド93が励磁・非励磁され、このソレノイド93によってスプール弁95が往復動して油圧導入口97と進角口98と遅角口99とドレン口100とを所要に切り替える。
油圧制御弁85の油圧導入口97には、オイルフィルタ62に連通する油圧導入通路101が接続している。油圧アクチュエータ84の進角室90と油圧制御弁85の進角口98とは、進角室通路102で接続している。油圧アクチュエータ84の遅角室91と油圧制御弁85の遅角口99とは、遅角室通路103で接続している。油圧制御弁85のドレン口100には、オイルパン104に連通するドレン通路105が接続している。
この可変バルブ機構83においては、吸気カム軸17の位相をクランク軸10の基準位置に対して変更させるものが適用可能である。そこで、この実施例では、後述する制御手段122には、吸気バルブ19の開閉時期の位相を、人為操作及びエミッション条件を含む様々な機関運転条件に応じて、進角及び遅角するように変更制御する位相制御機能を有さしめる。
また、この可変バルブ機構83の作動により、吸気行程と圧縮行程とがクランク角に対して変化するとともに、点火時期も変化するものである。
図9に示すように、可変バルブ機構83において、吸気バルブ19の位相を遅角することによって、下死点(BDC)を跨ぐことになり、よって、実質的な圧縮行程が短くなり、実圧縮比が変化する。これは、吸気バルブ19の位相が変化しない膨張行程との関係や、圧縮行程よりも膨張行程の方が長い高膨張比システムとなり、内燃機関1の高効率化に寄与する。一方、吸気バルブ19の位相を進角することによって、上死点(TDC)を跨ぐことになり、また、排気バルブ23の位相とオーバーラップする期間(図9の「バルブオーバーラップ」で示す)が増大する。機関回転数によってこの位相制御(VVT等の作動)を実施することは、動力性能(特にトルク)の向上と低燃費と排出ガス低減を、内燃機関1の運転全域にわたってバランスさせて成立するのに貢献する。
なお、この可変バルブ機構83としては、2段ステージ、3段ステージといったマルチステージカムの選択的乗り換えによって構成しても良いし、可変バルブリフト(VVL)機能を併せ持つように構成しても良い。少なくとも吸気バルブ19の閉時期がピストン7の下死点(それに対応するクランク角)に対して、位相を変更できる機能を有していれば、適用可能である。
また、図6に示すように、内燃機関1のシリンダヘッドカバー5には、点火プラグ15に接続したイグニションコイル106が取り付けられているとともに、PCVバルブ107が取り付けられている。このPCVバルブ107には、サージタンク35内に連通するタンク側ブローバイガス通路108が接続している。また、シリンダヘッドカバー5には、エアクリーナ31の直下流の第1吸気管部32A内に連通するクリーナ側ブローバイガス通路109が接続している。
図8に示すように、内燃機関1には、クランク軸10のクランク角を検出するクランク角センサ110と、吸気カム軸17のカム角を検知するカム角センサ111とが設けられている。クランク角センサ110は、クランク角を検出し、後述する制御手段122において、燃料噴射の開始時期を決定させ、また、機関回転数を検出する機能を有し、この機関回転数により機械式燃料ポンプ65からの燃料吐出量を算出させる。
また、図6に示すように、内燃機関1には、第1吸気管部32Aに取り付けられて吸入空気量を検出するエアフローセンサ112と、デリバリパイプ68に取り付けられて燃料噴射弁69への燃料の圧力(燃圧)を検出する燃圧センサ113と、吸気マニホルド36の一部に形成した冷却水通路114内の冷却水温度を機関温度として検出する水温センサ115と、燃焼室8内のノッキングを検出するノックセンサ116とが取り付けられている。燃圧センサ113は、後述の制御手段122で、燃圧補正値を決定させる。エアフローセンサ112と水温センサ115とは、後述の制御手段122で、燃料噴射量を決定させる。
スロットルボディ34には、スロットルバルブ33のスロットル開度を検出するスロットルセンサ117が設けられ、また、スロットルバルブ33よりも下流に導圧通路118の一端が接続している。この導圧通路118の他端には、スロットルバルブ33の下流の吸気管圧力を検出する吸気圧センサ119が設けられている。この吸気圧センサ119は、後述の制御手段122で、燃料噴射量を決定させる。
サージタンク35には、吸入空気の温度を検出する吸気温センサ120が取り付けられている。この吸気温センサ120は、後述の制御手段122で、吸気温補正値を決定させる。
触媒コンバータ40には、排気中の酸素濃度を検出する酸素センサ(O2センサ)121が取り付けられている。
ウエストゲート制御弁51と圧力制御弁56と電磁式燃料ポンプ61と燃料噴射弁ドライバ70とパージ弁76とISCバルブ79とEGR弁82と油圧制御弁85とイグニションコイル106とクランク角センサ110とカム角センサ111とエアフローセンサ112と燃圧センサ113と水温センサ115とノックセンサ116とスロットルセンサ117と吸気圧センサ119と吸気温センサ120と酸素センサ121とは、制御手段(ECM)122に連絡している。
また、この制御手段122には、メインスイッチ123及びフューズ124を介したバッテリ125とが連絡している。制御手段122は、バッテリ125のバッテリ電圧を検知可能なものである。
なお、燃料供給装置57、可変バルブ機構83等の各装置は、CANや通信等によって構成することも可能である。
制御手段122は、内燃機関1の内部状態を含む様々な状態に応じて燃料噴射量を制御するとともに、所定条件では燃料噴射を複数回に分割して行うように制御する燃料噴射機能を有する。
また、制御手段122には、吸気バルブ19の開閉時期を人為操作及びエミッション条件を含む様々な条件に応じて進角及び遅角するように変更制御する位相制御機能を有さしめる。
この制御手段122は、変更される吸気バルブ19の開期間に燃料噴射を分割して行う(吸気行程中の分割噴射)とともに、分割最後の燃料噴射を前記吸気バルブ閉時期に対して所定時間前に全量噴射完了し、且つ最後噴射量の気化に要する時間(蒸発時間)を考慮して(時間と同等となるように)前記所定時間を設定する。前記所定時間は、分割噴射の後期噴射時間であり、後述するノック抑制噴射期間と燃料気化期間とを加えた燃料の蒸発時間である。
また、この制御手段122は、分割噴射回数を2回として、最初の主噴射における噴射量と最後の分割噴射の噴射量との配分を、機関回転数及び機関負荷を含む所定の機関運転条件によって変更する。
更に、制御手段122は、機関運転条件からの配分によって決めた前記最後の分割噴射の噴射量から前記最後噴射量の気化に要する時間を求め、位相制御に伴って変化する吸気バルブ17の閉時期に基づいて分割最後の燃料噴射を開始するように制御する。
ここで、分割噴射とは、一気筒の一回の燃焼サイクルについて必要とする全燃料噴射を分割して噴射することである。
このため、制御手段122には、図6に示すように、上記の各燃料噴射制御を実施する燃料噴射制御部122Aと点火時期制御部122Bとを備える。
この制御手段122の燃料噴射制御部122Aにおいては、燃料噴射の分割噴射で、1サイクル中の総噴射量における分割噴射の前期噴射(主噴射)と分割噴射の後期噴射(最後噴射、副噴射)との配分は、機関回転数と機関負荷によって設定されたテーブル(マップ)を参照して決める。なお、この場合、機関温度である冷却水温度等の温度条件による補正されたテーブルを設けても良い。
分割噴射の後期噴射であるノック抑制噴射の燃料噴射量に対応する燃料気化期間(気化遅れ時間)は、便宜上、ノック抑制噴射期間の終了後からの期間として図2に示しているが、実際には、ノック抑制噴射の開始直後から燃料気化が始まるので、図2におけるノック抑制噴射期間及び燃料気化期間の総和期間は、略正しい燃料気化期間(蒸発時間)となる。
内燃機関1の始動後の通常噴射制御は、基本的に、噴射時期を、カム角センサ111からの信号を基に吸気行程の所定時期として、シーケンシャル噴射を行う。燃料噴射量に対応する燃料噴射時間は、吸気管圧力と機関回転数とにより基本噴射時間を決定し、この基本噴射射時間に各センサからの信号による補正を加え、機関運転状態に応じた最適な燃料噴射時間を決定する。機関運転条件より求める燃料噴射量(分割噴射総和)は、様々な補正を含めたものとしている。
この燃料噴射制御の補正は、吸気温度の変化による空気密度の差を補正する吸気温補正、冷機時の冷却水温度に応じて燃料噴射量を増量し、暖機が進むにつれ補正量を漸減する暖機補正、大気圧の変化によって生じる空燃比のずれを補正する大気圧補正、スロットル開度の変化に応じて燃料噴射時間を補正するスロットル開度補正、加速、減速状態を検出して、加速時は補正量を増加させ加速性能の向上を図り、減速時は補正量を減少させことにより排ガス抑制及び燃費向上を図る加速増量減速減量補正、EGR導入時又はEGRカット時の空燃比の変化を補正するEGR補正、各運転域における目標空燃比からのずれを補正する空燃比(A/F)補正、排ガス中の酸素濃度から空燃比を理論空燃比に保つよう補正するフィードバック補正、経年変化等でずれるベース空撚比を理論空燃比付近に保つよう補正する学習補正、蒸発燃料導入時又は蒸発燃料カット時の空燃比の変化を補正するパージ濃度補正、等の各補正を含むものである。
この場合、分割噴射の全てが吸気行程での噴射となり、遅い時期での噴射はないので、スモークは発生し難く、混合気を均質にすることができる。
この燃料噴射の補正においては、分割噴射の前期噴射である主噴射は、さらに複数の分割を行っても良い。燃焼室内に臨ませて設けた燃料噴射弁69のノズルを改良し、噴霧の分散を、指向させて所望の分布状態として、燃焼室内に最適化するようにしても良い。吸気ポート12に設けた他の燃料噴射弁を併設し、分割噴射の前期噴射を吸気ポート12に設けた他の燃料噴射弁にて行うようにしても良い。燃料噴射の補正に、内燃機関1の始動直後に増量し、その後、補正量を漸減することで、運転性を円滑にする始動直後増量補正、バッテリ電圧の低下による噴射時期の遅れを補正するため、バッテリ電圧の降下具合に応じて、燃料噴射弁69ヘの通電時間を長くする電圧補正、燃圧の変動による噴射量の増減補正する燃圧補正、を含めても良い。また、吸気行程では、吸気流速の速い方が燃料の霧化や新気との均質化する混合が進みやすく、このため、他の装置を設けても良い。例えば、内燃機関1の低回転側では、バルブリフト量を変更して流速を上げ、そのような均質化する混合を比較的短い時間で行うことが可能となる。また、図7に示すように、タンブル流やスワールを利用して、撹拌しながら流速を上げ、そのような均質化する混合を比較的短い時間で行うことが可能になる。早く均質混合を行って安定的に燃焼することとなる範囲で、そのような技術を組み合わせても良い。
また、制御手段122の点火時期制御部122Bにおいて、点火時期制御は、機関回転数が所定アイドル回転数以下のとき、BTDC(上死点前)の所定角度で点火する始動時制御モードと、点火時期の大幅な進角、遅角を行うと内燃機関1に悪影響を与えるため、BTDC(上死点前)の所定角度〜ATDC(上死点後)の所定角度で制御する通常時制御モードがある。
アイドル運転時は、機関回転数により決定されるアイドル基本点火時期に冷却水温度、吸気圧に応じた補正を加えて最適な制御を行う。アイドル運転時以外は、吸気圧と機関回転数により決定される基本点火時期に各種補正を加えて最適な制御を行う。
この点火時期の補正は、冷却水温度に応じて補正を行い、冷却水温度が高い程遅角する水温補正、吸気温度に応じて補正を行い、吸気温度が高い程遅角する吸気温補正、通常より遅角側となるBTDC(上死点前)の所定角度〜ATDC(上死点後)の所定角度間のノックレベルをノックセンサ116により検出し、ノックレベルに応じた遅角を行うノック制御補正、一定条件下の加速時に遅角し、ノッキングを防止する加速時補正、を行う。
最適となる点火時期は、様々なパラメータによって様々に変化するが、基本的に、機関回転数が高く増大するにつれて、機関回転数が低い場合と比べて進角側となる。この時期近傍において、自己着火による異常異常燃焼、すなわちノッキングが起こらない状態としている。また、回転慣性やクランクオフセットを考慮して最適な所に、時期を設定すればよい。この実施例では、ノッキング限界となる進角の点火時期を高めることができる。このノッキングの改善により、内燃機関1の高圧縮比化ができ、機関回転数や機関負荷に基づいた最適な点火時期の特性の選択範囲を広げ、進角特性を向上することができ、高性能な内燃機関1を実現できる。
この点火時期制御の補正には、アイドル運転時の機関回転数の変動に応じて補正を行い、機関回転数が低下した場合は進角し、機関回転数が上昇した場合には遅角するアイドル安定化補正、フューエルカットからの復帰時の機関回転数の変動を減らすための補正を行うフューエルカット復帰補正、変速時に遅角することで機関トルクを下げ、変速ショックを抑制するトルクリダクション要求補正、等の各補正を含めても良い。
図8に示すように、制御手段122は、可変バルブ機構83の油圧制御弁85のソレノイド93をデューティ制御するものであり、クランク角センサ110とカム角センサ111と水温センサ115とスロットルセンサ117と吸気圧センサ119とに連絡し、実バルブ時期決定部122Cと目標進角量設定部122Dとを備えている。
次に、この実施例の作用を、図1のフローチャートに基づいて説明する。
図1に示すように、制御手段122においてプログラムがスタートすると(ステップA01)、先ず、各種センサ類からの出力信号である機関回転数、吸気圧、吸気量等を読み込み(ステップA02)、機関回転数及び機関負荷等の機関運転条件から燃料噴射期間(燃料噴射量)を算出する(ステップA03)。
また、その算出された燃料噴射期間、機関回転数、吸気圧、吸気量等を読み込み(ステップA04)、その算出された燃料噴射期間及び機関運転条件から、分割噴射回数を算出するとともに分割割合を算出し(ステップA05)、これにより、主噴射期間とノック抑制噴射期間とを算出する(ステップA06)。
そして、その算出された主噴射期間、機関回転数、吸気圧、吸気量等を読み込み(ステップA07)、機関回転数及び機関負荷等の機関運転条件から主噴射時期を算出し、吹き初め・終りを決定する(ステップA08)。
次いで、前記算出されたノック抑制噴射期間及び燃圧、燃料噴射弁69の緒元等によりノック抑制燃料量を算出するとともに、機関回転数、吸気圧、吸気量、吸気温度等を読み込み(ステップA09)、また、機関運転条件を考慮して燃料気化期間を算出する(ステップA10)。
また、この算出された燃料気化期間、前記算出されたノック抑制噴射期間、機関運転条件で変化する吸気バルブ閉時期を読み込み(ステップA12)、ノック抑制噴射時期を算出し、吹き初め・終りを決定し(ステップA12)、プログラムをリターンする(ステップA13)。
よって、これら算出された主噴射期間、主噴射時期、ノック抑制噴射期間、ノック抑制噴射時期、燃料気化期間により、噴射制御を実施する。
次いで、この実施例の燃料噴射制御における分割噴射を、図2〜図5のタイムチャートに基づいて説明する。
図2に示すように、従来の燃料噴射制御では、吸気バルブ開期間中の吸気行程に、単一の噴射期間Lで噴射を実施していたが、この実施例の燃料噴射制御では、先ず、分割噴射の前期噴射としての主噴射期間Eだけ噴射を実施し、その後、一定の時間Sを経て、燃料気化終了を吸気バルブ閉時期(下死点(BDC:−180deg)よりもD期間だけ遅角した時期)Pに合わせるように、つまり、燃料の蒸発時間を考慮し、分割噴射の後期噴射として、所定のノック抑制噴射期間Fで噴射するとともにこのノック抑制噴射期間Fに連続させた所定の燃料気化期間Gで分割噴射を行う。吸気バルブ閉時期Pは、吸気行程と圧縮行程の境界となる。点火Qは、上死点(TDC)で行われる。主噴射期間Eは、従来の噴射期間Lよりも短い。ノック抑制噴射期間Fと燃料気化期間Gとを加えた後期噴射の期間は主噴射期間Eと略同じであり、また、ノック抑制噴射期間Fは燃料気化期間Gよりも少し長い。
即ち、分割噴射によってノッキングを抑制する制御に関し、燃料気化熱を利用する考えは多く存在するが、この実施例では、その制御基準点の考えが異なる。
例えば、圧縮行程中に燃料を直射するような制御においては、燃料気化熱を利用してノッキングを抑制する効果は高いが、以下の不具合も懸念される。
(1)、機関運転条件によって温度環境や燃焼室8内の燃料の流動が異なることで、燃料が蒸発してから混合気を生成する時間が変化する。
(2)、圧縮行程中の燃料噴射等で、噴射時期が遅くなって燃料の蒸発時間が不足すると、混合気分布の濃淡ができやすくなり、逆に、ノッキングが発生しやすくなる場合がある。
(3)、噴射時期の遅角に伴い(ピストン7が上昇することで、燃焼室8の容積が減少)、噴射した燃料がピストン7ヘ衝突してスモークが発生しやすくなる。
(4)、噴射時期を予め機関回転数等で設定して制御を簡略化すると、上記の不具合が問題となり、また、正確な制御を実行しようとした場合に、運転条件のパラメータが複雑化し、制御手段122への負荷が増大する等を引き起こす。
(5)、実際の運転においては、内燃機関1の諸元のバラツキや耐久状態により、燃料噴射量が変化することや、性能面から吸気バルブ閉時期を変化させていることで(実圧縮比の変化によりノッキングの発生の度合いが変化)、最適な噴射時期が異なる。
従って、このような問題点を鑑みると、燃料噴射時期を機関回転数や機関負荷等で一律に固定制御することは非常に困難であるため、この実施例では、吸気バルブ閉時期Pを基準とし、噴射割合における噴射量から2回目の噴射時期を算出し、上記の問題点を回避している。
例えば、図3に示すように、機関回転数が2000rpm−全負荷時では、吸気バルブ閉時期P1が下死点(BDC:−180deg)に一致し、ノッキングが厳しい運転条件のため、2回目の噴射割合を増加したい。この吸気バルブ閉時期P1は、吸気行程と圧縮行程の境界となる。点火Q1は、上死点後(ATDC)に行われる。よって、点火時期は、遅角される。
しかし、この運転条件では、
(1)、温度条件が高回転に比べ低いため、蒸発時間が長くなる。
(2)、ピストン7の移動速度が低いため、燃焼室8内の燃料の流動が少ないことで、遅い時期での噴射においては、スモークの増加、混合気均質性悪化の弊害を伴う。
そこで、この実施例では、低い機関回転数で吸気バルブ閉時期P1が進角(体積効率向上)することを利用し、その吸気バルブ閉時期P1を制御基準とすることで、所望の分割噴射を行い、上記の不具合を回避する。
ここで、分割噴射割合は、予め、機関回転数、機関負荷等で設定する。燃料噴射量は、様々な要因(バラツキ・耐久状態、ノック制御等)で変化する。
これら計算の流れは、機関運転条件より、
(1)、機関回転数から算出された燃料噴射量を読み込み、
(2)、機関回転数から算出された分割割合を読み込み、
(3)、この燃料噴射量と分割割合とから2回目の噴射量を算出し、
(4)、この算出された2回目の噴射量及び機関運転条件より、蒸発時間を算出し、
(5)、吸気バルブ閉時期P2を基準として、2回目の噴射量と蒸発時間とから2回目の噴射開始時期を算出する。
そして、この機関回転数が2000rpm−全負荷時において、従来の燃料噴射制御では、吸気バルブ開期間中の吸気行程に、単一の噴射期間L1で噴射を実施していたが、この実施例の燃料噴射制御では、先ず、分割噴射の前期噴射としての主噴射期間E1だけ噴射を実施し、その後、一定の時間S1を経て、燃料の蒸発時間を考慮し、分割噴射の後期噴射として、所定のノック抑制噴射期間F1で燃料噴射するとともにこのノック抑制噴射期間F1に連続させた燃料気化期間G1で分割噴射を行う。主噴射期間E1は、従来の噴射期間L1よりも短い。ノック抑制噴射期間F1と燃料気化期間G1とを加えた後期噴射の期間は主噴射期間E1よりもかなり長く、また、ノック抑制噴射期間F1と燃料気化期間G1とは略同じである。これにより、低回転全負荷時の分割噴射制御を効率良く実施できる。
また、図4に示すように、機関回転数が4000rpm−全負荷時では、可変バルブ機構83によって、機関回転数が高くなると、吸気バルブ閉時期P2が下死点(BDC:−180deg)から一定のD2期間だけ遅角し、この遅角された吸気バルブ閉時期P2を基準としている。この吸気バルブ閉時期P2は、吸気行程と圧縮行程の境界となる。点火Q2は、上死点前(BTDC)に行われる。よって、点火時期は、進角される。
そして、この機関回転数が4000rpm−全負荷時において、従来の燃料噴射制御では、吸気バルブ開期間中の吸気行程に、単一の噴射期間L2で噴射を実施していたが、この実施例の燃料噴射制御では、先ず、分割噴射の前期噴射としての主噴射期間E2だけ噴射を実施し、その後、一定の時間S2を経て、燃料の蒸発時間を考慮し、分割噴射の後期噴射として、所定のノック抑制噴射期間F2で燃料噴射するとともにこのノック抑制噴射期間F2に連続させた燃料気化期間G2で分割噴射を行う。主噴射期間E2は、従来の噴射期間L2の半分程度である。ノック抑制噴射期間F2と燃料気化期間G2とを加えた後期噴射の期間は主噴射期間E2よりも少し長く、また、ノック抑制噴射期間F2は燃料気化期間G2よりも少しだけ短い。これにより、中回転全負荷時の分割噴射制御を効率良く実施できる。
更に、図5に示すように、機関回転数が6000rpm−全負荷では、可変バルブ機構83によって、機関回転数が高くなると、吸気バルブ閉時期P3が下死点(BDC:−180deg)から前記吸気バルブ閉時期P2よりも大きい一定のD3期間だけ遅角し、この遅角された吸気バルブ閉時期P3を基準としている。この吸気バルブ閉時期P3は、吸気行程と圧縮行程の境界となる。点火Q3は、上死点前(BTDC)で、且つ前記図4の点火Q2の時よりも前に行われる。よって、点火時期は、さらに進角される。
そして、この機関回転数が6000rpm−全負荷時において、従来の燃料噴射制御では、吸気バルブ開期間中の吸気行程に、単一の噴射期間L3で噴射を実施していたが、この実施例の燃料噴射制御では、先ず、分割噴射の前期噴射としての主噴射期間E3だけ噴射を実施し、その後、一定の時間S3を経て、燃料の蒸発時間を考慮し、分割噴射の後期噴射として、所定のノック抑制噴射期間F3で燃料噴射するとともにこのノック抑制噴射期間F3に連続させた燃料気化期間G3で分割噴射を行う。主噴射期間E3は、従来の噴射期間L3よりも少しだけ短い。ノック抑制噴射期間F3と燃料気化期間G3とを加えた後期噴射の期間は主噴射期間E3よりもかなり短く、また、ノック抑制噴射期間F3と燃料気化期間G3とは略同じである。これにより、高回転全負荷時の分割噴射制御を効率良く実施できる。
そして、吸気バルブ閉時期P3がクランク角について遅れるが、ノッキングが発生しにくい機関運転条件のため、分割噴射(2回目)割合は少なくなる。また、蒸発時間も短くなることや、燃焼室8内の燃料の流動も大きいことから、遅い時期での噴射においても、スモークの増加等の不具合は発生しない。この場合、クランク軸10の半回転当たり、数ms(高回転)〜数十ms(低回転)のオーダーとなる。
上記の図3の低回転域と図4の中回転域と図5の高回転域との関係にあっては、図3での低回転域は、吸気バルブ閉時期P1と下死点(BDC:−180deg)とが一致しているが、可変バルブ機構83が作動することで、図4の中回転域と図5の高回転域とに示すように、その時期が吸気バルブ閉時期P1、P2と変わることになる。また、機関回転数から算出される分割噴射割合及び噴射量から蒸発時間を算出し、吸気バルブ閉時期(変化する時期)を基準に、2回目の噴射開始時期を算出している。
即ち、この実施例に係る分割噴射において、全負荷(W.O.T)では、機関回転数が高くなる程、点火時期が進角される一方、吸気バルブ19の位相は遅角され、その間に相当するクランク角度は狭くなる。よって、機関回転数の一回当たりの単位時間は短くなるので、所要時間は短くなる。高回転域では、吸気行程の噴射であっても下死点が過ぎており、分割噴射の後期噴射の後から点火までに数ms程度となり、絶対的な燃料気化時間が少なくなる(低回転域では、数十ms程度となるので、数十倍のオーダーとなる)。
ここでは、ノッキングの発生しやすい条件として、全負荷を例示して、負荷近傍領域近傍の高負荷状態を代表している。中負荷領域や低負荷領域、あるいは、中回転領域や低回転領域にも、同じような傾向で設定してもよく、これにより、制御ロジックのバリエーションを簡素化できる。また、この場合、制御の切り替え数が減るので、制御の安定性が得られる。また、微粒化を促進させる燃料によって、均質な燃焼を実現し、動力性能と燃費性能の向上を両立させることができる。
圧縮行程の噴射がないので、燃料供給圧を高くしたり、燃焼室8内に臨ませた燃料噴射弁69に高圧耐性を与えたりしなくても、筒内燃料噴射システムを構築することが可能となる。燃料供給圧の低圧型システムによって、シリンダヘッド4の周りをコンパクトにできる。
なお、噴射燃料の微粒化、噴射時間の短縮等で、優れている高圧型システムにも適用できるのは当然である。
よって、この実施例では、内燃機関1が吸気行程若しくは圧縮行程において、機関運転条件に必要な燃料を1回若しくは複数回噴射することで燃料の混合気を生成する機構を応用し、燃焼室8内に噴射された燃料の気化潜熱を積極的に利用することでノッキングを抑制するという目的を達成することができる。
つまり、機関運転条件に応じて必要な燃料噴射期間を複数回に分けて噴射、主噴射期間で混合気の均質性能を向上させ、続く噴射であるノック抑制噴射によって、混合気の温度低下を図る。このノック抑制噴射の期間、及び吹き終わり時期を、それぞれの機関運転条件によって決まる吸気バルブ閉時期、及び、機関運転条件や噴射量によって変わる燃料気化期間とによって決定し、これを制御する方法を特徴としている(図2参照)。
ノック抑制噴射期間、及び吹き終わり時期に関しては、以下の点を考慮して決定している。
(1)、可変バルブ機構83、及び運転条件等によって変化する吸気バルブ閉時期
(2)、機関運転条件に応じて変化する燃料噴射量
(3)、ノック抑制噴射期間、すなわちノック抑制燃料噴射量及び機関運転条件に応じて変化する燃料気化期間
従って、この実施例に係る噴射制御と前記特許文献の技術に係る噴射制御とを比較した場合に、吸気行程と圧縮行程の境界時点、すなわち吸気バルブ閉時期である圧縮開始時点での混合気温度は異なり、圧縮過程が進む状態での内部ガスの温度上昇率(勾配)も異なるため、最大圧縮時点、あるいはその近傍となる点火時期での内部ガス温度は異なることになり、つまり、ノッキング発生の有無に差が生じる。
そして、圧縮を開始する時点の温度を異ならせるだけでなく、燃焼室8の内部ガスの成分の違いや状態の違いによっても圧縮が進むことに伴う温度変化が異なることがある。
この時、主体となる空気の中に霧状の液体(非常に微細な粒径の液体)が不均一に拡散された状態であり、燃焼室8を構成する壁面や底面及び充満している空気との熱伝導による相変化と、急峻な圧力変化によって相変化(液相から気相への変化)を起こす。
分割噴射の時期の違いは、これらの相変化にかける時間の違いでもあり、これらの相変化の割合が異なることになる。
この結果、前記特許文献の技術に係る噴射制御は、この実施例に係る噴射制御とは、分割噴射の全燃料噴射量が同じ燃料噴射であっても、点火時点付近の内部ガスの温度が異なることになる。
しかし、この実施例では、ノッキングの発生がないレベルについて、吸気行程中の分割噴射の後期噴射による少ない燃料で同じレベルの低い混合気温度としたり、同等の燃料でより低いレベルの低い混合気温度としたりすることができる。
この結果、この実施例においては、内燃機関1に吸気バルブ19の開閉時期を変更する可変バルブ機構83を設け、吸気バルブ19の開閉時期を人為操作及びエミッション条件を含む様々な条件に応じて進角及び遅角するように変更制御する位相制御機能を制御手段122に有さしめる。また、この制御手段122は、変更される吸気バルブ19の開期間に燃料噴射を分割して行うとともに、分割最後の燃料噴射を吸気バルブ19の閉時期に対して所定時間前に全量噴射完了し、且つ最後噴射量の気化に要する時間を考慮して(時間と同等となるように)前記所定時間を前記最後の分割噴射の噴射量から設定する。
これにより、圧縮行程の開始時(直前)に混合気温度を最も低く下げることができ、また、充分な蒸発時間を与えることができ、燃料の気化熱を最大限利用して、ノッキングを抑制することができ、さらに、スモークの発生する可能性も減らすことができ、しかも、機関運転条件、耐久変化、ばらつき等の要因で、燃料の噴射量に様々な補正が加わっても、制御を実施することが可能となる。
また、制御手段122は、分割噴射回数を2回として、最初の主噴射における噴射量と最後の分割噴射の噴射量との配分を、機関回転数及び機関負荷を含む所定の機関運転条件によって変更する。
これにより、機関運転条件のパラメータが増えて、制御手段122に過負荷となることがない。
更に、制御手段122は、機関運転条件からの配分によって決めた前記最後の分割噴射の噴射量から前記最後噴射量の気化に要する時間を求め、位相制御に伴って変化する吸気バルブ19の閉時期に基づいて分割最後の燃料噴射を開始するように制御する。
これにより、分割噴射の後期噴射を、変動する吸気バルブ19の閉時期を基準として、遡って開始することにより、噴射時期を変更でき(一律固定とはならない)、また、実圧縮比の変化を基準として、最適な噴射時期とすることができる。
燃焼室内の混合気温度を下げてノッキングを抑制することを、筒内噴射型内燃機関以外の他の内燃機関にも適用することができ、また、ガソリン、軽油等の各種燃料を用いる内燃機関にも適用することができる。
内燃機関の噴射制御のフローチャートである。 内燃機関の噴射制御のタイムチャートである。 機関回転数2000rpm−全負荷時における噴射制御のタイムチャートである。 機関回転数4000rpm−全負荷時における噴射制御のタイムチャートである。 機関回転数6000rpm−全負荷時における噴射制御のタイムチャートである。 内燃機関の制御装置のシステム構成図である。 内燃機関の拡大断面図である。 可変バルブ機構のシステム構成図である。 可変バルブ機構のバルブタイミングを示す図である。
符号の説明
1 内燃機関
2 制御装置
6 シリンダ
8 燃焼室
17 吸気カム軸
19 吸気バルブ
21 排気カム軸
23 排気バルブ
37 過給機
57 燃料供給装置
68 デリバリパイプ
69 燃料噴射弁
80 EGR装置
83 可変バルブ機構
84 油圧アクチュエータ
85 油圧制御弁
110 クランク角センサ
111 カム角センサ
112 エアフローメータ
113 燃圧センサ
115 水温センサ
116 ノックセンサ
117 スロットルセンサ
119 吸気圧センサ
120 吸気温センサ
121 酸素センサ
122 制御手段

Claims (1)

  1. 内燃機関の燃焼室内に直接燃料を供給可能な燃料供給装置を備え、前記内燃機関の内部状態を含む様々な状態に応じて燃料噴射量を制御するとともに、所定条件では燃料噴射を複数回に分割して行うように制御する燃料噴射機能を有する制御手段を備えた筒内噴射型内燃機関の制御装置において、前記内燃機関に吸気バルブの開閉時期を変更する可変バルブ機構を設け、前記吸気バルブの開閉時期を人為操作及びエミッション条件を含む様々な条件に応じて進角及び遅角するように変更制御する位相制御機能を前記制御手段に有さしめる一方、前記制御手段は、変更される前記吸気バルブの開期間に燃料噴射を分割して行うとともに、分割最後の燃料噴射を前記吸気バルブの閉時期に対して所定時間前に全量噴射完了し、且つ最後噴射量の気化に要する時間を考慮して前記所定時間を前記最後の分割噴射の噴射量から設定することを特徴とする筒内噴射型内燃機関の制御装置。
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