JP5045024B2 - 単室型固体酸化物形燃料電池及びその製造方法 - Google Patents

単室型固体酸化物形燃料電池及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、単室型固体酸化物形燃料電池及びその製造方法に関するものである。
燃料電池とは外部からの燃料供給と燃焼生成物の排気とを連続的に行いながら、燃料が酸化する際に発生する化学エネルギーを電気エネルギーに直接変換できる電池である。燃料電池の種類は電解質により分類され、電解質にイオン伝導性を持つ固体酸化物を用いたものを固体酸化物形燃料電池と呼んでいる。この固体酸化物形燃料電池としては、種々のものが提案されているが、例えば、特許文献1には、多孔質の支持基体上に燃料極(アノード)を形成し、その燃料極の上に電解質を形成し、さらにその電解質の上に空気極(カソード)を形成した固体酸化物形燃料電池が開示されている。
特開平11−111309号公報
しかしながら、上記固体酸化物形燃料電池では、空気極を電解質上に形成する際の位置決めに精度が要求される。すなわち、この位置精度が低いと、空気極が燃料極と接触してしまう可能性があり、これによって短絡が生じるという問題がある。
そこで、本発明は、燃料極と空気極との短絡を確実に防止することのできる単室型固体酸化物形燃料電池及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明に係る単室型固体酸化物形燃料電池は、上記課題を解決するためになされたものであり、多孔質基板と、前記多孔質基板の一方面に接するよう形成された燃料極及び空気極のいずれか一方の電極、前記一方の電極を覆いその周縁が前記多孔質基板の一方面と連結するように形成された電解質、及び前記電解質に接するよう形成された他方の電極、を有する複数の単セルと、を備えており、前記各単セルは、前記一方の電極に接続される第1のインターコネクタと、前記他方の電極に接続される第2のインターコネクタと、を有しており、前記第1のインターコネクタは前記基板上に配置され、隣接する前記各単セルの前記一方の電極及び電解質が前記第1のインターコネクタの一部を覆うように形成されており、前記第2のインターコネクタは前記基板上に配置され、隣接する前記各単セルの前記他方の電極が前記第2のインターコネクタの一部を覆うように基板側に延びており、前記第1のインターコネクタの一端部は、隣接する一方の単セルの前記一方の電極に接続され、他端部は、隣接する他方の単セルの前記一方の電極に接続され、前記第2のインターコネクタの一端部は、隣接する一方の単セルの前記他方の電極に接続され、他端部は、隣接する他方の単セルの前記他方の電極に接続され、前記第1及び第2のインターコネクタを介して前記複数の単セルが接続されている。
また、本発明に係る単室型固体酸化物形燃料電池は、多孔質基板と、前記多孔質基板の一方面に接するよう形成された燃料極及び空気極のいずれか一方の電極、前記一方の電極を覆いその周縁が前記多孔質基板の一方面と連結するように形成された電解質、及び前記電解質に接するよう形成された他方の電極、を有する複数の単セルと、を備えており、前記各単セルは、前記一方の電極に接続される第1のインターコネクタと、前記他方の電極に接続される第2のインターコネクタと、を有しており、前記第1のインターコネクタは前記基板上に配置され、隣接する前記各単セルの前記一方の電極及び電解質は前記第1のインターコネクタの一部を覆うように形成されており、前記第2のインターコネクタは隣接する前記各単セルの前記他方の電極の一部を覆い、前記基板上に延びるように形成されており、前記第1のインターコネクタの一端部は、隣接する一方の単セルの前記一方の電極に接続され、他端部は、隣接する他方の単セルの前記一方の電極に接続され、前記第2のインターコネクタの一端部は、隣接する一方の単セルの前記他方の電極に接続され、他端部は、隣接する他方の単セルの前記他方の電極に接続され、前記第1及び第2のインターコネクタを介して前記複数の単セルが接続されている。
このように、電解質が一方の電極を覆い、その周縁が多孔質基板の一方面と連結しているために、電解質の上に形成する他方の電極の位置精度が低くても、一方の電極と他方の電極とが接触するのを防止することができる。その結果、電池の短絡が生じることを確実に防止することができる。
以上のように第1及び第2のインターコネクタを介して複数の単セルを接続することができる。このように複数の単セルをインターコネクタで電気的に接続することによって、より大きな電圧を取り出すことができる。
なお、上記インターコネクタは、多孔質基板の一方面に設けた凹部内に形成することもできる。このようにインターコネクタを多孔質基板の凹部内に形成することで、インターコネクタを多孔質基板から剥離しにくくすることができる。
また、本発明に係る単室型固体酸化物形燃料電池の製造方法は、上記課題を解決するためになされたものであり、多孔質基板の一方面に燃料極及び空気極のいずれか一方の電極を複数形成する工程と、前記一方の電極を覆い、その周縁が前記多孔質基板の一方面と連結するような電解質を形成する工程と、前記電解質上に他方の電極を形成する工程と、を備えた、複数の単セルを有する単室型固体酸化物形燃料電池の製造方法であって、隣接する前記各一方の電極に接続される第1のインターコネクタを前記基板上に配置する工程と、隣接する前記各他方の電極に接続される第2のインターコネクタを前記基板上に配置する工程と、を更に備え、前記各一方の電極を形成する工程及び前記各電解質を形成する工程は、隣接する前記各一方の電極及び前記各電解質が前記第1のインターコネクタの一部を覆うように当該一方の電極及び電解質を形成することにより、前記第1のインターコネクタの一端部を、隣接する一方の単セルの前記一方の電極に接続し、他端部を、隣接する他方の単セルの前記一方の電極に接続し、前記各他方の電極を形成する工程は、隣接する前記各他方の電極が前記第2のインターコネクタの一部を覆うように当該他方の電極を基板側に延ばすことにより、前記第2のインターコネクタの一端部を、隣接する一方の単セルの前記他方の電極に接続し、他端部を、隣接する他方の単セルの前記他方の電極に接続する。
また、本発明に係る単室型固体酸化物形燃料電池の製造方法は、多孔質基板の一方面に燃料極及び空気極のいずれか一方の電極を複数形成する工程と、前記各一方の電極を覆い、その周縁が前記多孔質基板の一方面と連結するような電解質を形成する工程と、前記各電解質上に他方の電極を形成する工程と、を備えた、複数の単セルを有する単室型固体酸化物形燃料電池の製造方法であって、隣接する前記各一方の電極に接続される第1のインターコネクタを前記基板上に配置する工程と、隣接する前記各他方の電極に接続される第2のインターコネクタを前記基板上に延びるように形成する工程と、を更に備え、前記各一方の電極を形成する工程及び前記各電解質を形成する工程は、隣接する前記各一方の電極及び前記各電解質が前記第1のインターコネクタの一部を覆うように当該一方の電極及び電解質を形成することにより、前記第1のインターコネクタの一端部を、隣接する一方の単セルの前記一方の電極に接続し、他端部を、隣接する他方の単セルの前記一方の電極に接続し、前記第2のインターコネクタを形成する工程は、隣接する前記各他方の電極の一部を前記第2のインターコネクタが覆うように当該第2のインターコネクタを形成することにより、前記第2のインターコネクタの一端部を、隣接する一方の単セルの前記他方の電極に接続し、他端部を、隣接する他方の単セルの前記他方の電極に接続する。
このように、一方の電極を覆いその周縁が基板の一方面と連結するように電解質を形成しているので、電解質上に他方の電極を形成する際の位置精度が低くても、一方の電極と他方の電極とが接触することがなく、短絡が生じることを確実に防止することができる。
本発明によれば、燃料極と空気極との短絡を確実に防止することができる単室型固体酸化物形燃料電池及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明に係る単室型固体酸化物形燃料電池及びその製造方法の実施形態について添付図面に従って説明する。図1は本実施形態に係る単室型固体酸化物形燃料電池の平面図、図2は図1のA−A線断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る単室型固体酸化物形燃料電池1は、多孔質基板2と、その多孔質基板2の上面(一方面)21に形成された複数の第1の単セル3及び第2の単セル4を備えている。複数の第1の単セル3及び第2の単セル4は、図1に示すように、矩形状の多孔質基板2の上面21に縦4列・横4列となるよう交互に配置されており、このように配置された複数の第1の単セル3と第2の単セル4とをインターコネクタ5によって直列に接続している。
図2に示すように、第1の単セル3は、基板2の上面21側から、燃料極6、電解質7及び空気極8を、この順で積層形成することによって構成されている。ここで、電解質7は、その周縁が燃料極6の周縁に沿って下方へ延び、基板2の上面21と連結することで燃料極6を覆っている。
第2の単セル4は、第1の単セル3と逆の構成となっている。すなわち、基板2の上面21側から、空気極8、電解質7及び燃料極6を、この順で積層形成することによって構成されている。ここで、電解質7は、上記第1の単セル3と同様に、その周縁が下方へ延びて基板2の上面21と連結することで空気極8を覆っている。
各単セル3,4は、隣接する単セル4,3と、基板2の上面21に形成されたインターコネクタ5によって電気的に接続されている。以下では、図2を参照しつつ、第2の単セル4aを中心に説明する。まず、第2の単セル4aと隣接する左側の第1の単セル3aとは、第1の単セル3aの燃料極6がインターコネクタ5a(第1のインターコネクタ)の左側端部と接触し、第2の単セル4aの空気極8がそのインターコネクタ5aの右側端部と接触することによって、接続されている。そして、右側に隣接する第1の単セル3bとは、その間に形成されたインターコネクタ5b(第2のインターコネクト)の左側端部に第2の単セル4aの燃料極6が接触し、右側端部に第1の単セル3bの空気極8が接触することで、接続されている。ここで、第2の単セル4aの燃料極6は、第1の単セル3b側に延び、電解質7の周縁に沿って下方へ延びてインターコネクタ5bの上面と接触している。同様に第1の単セル3bの空気極8は、第2の単セル4a側に延び、電解質7の周縁に沿って下方へ延びてインターコネクタ5bの上面と接触している。
次に、上記燃料電池を構成する材料について説明する。多孔質基板2は、ガス透過性及びその強度を考慮すると、その気孔率が10〜80%の範囲にあることが好ましい。このような要求を満たすため、基板2を構成する材料は、アルミナやジルコニア等の絶縁性セラミックス材料が用いられる。
電解質7の材料としては、固体酸化物形燃料電池の電解質として公知のものを使用することができ、例えば、サマリウムやガドリニウム等をドープしたセリア系酸化物、ストロンチウムやマグネシウムをドープしたランタン・ガレード系酸化物、スカンジウムやイットリウムを含むジルコニア系酸化物などの酸素イオン伝導性セラミックス材料を用いることができる。
燃料極6及び空気極8は、セラミックス粉末材料により形成することができる。このとき用いられる粉末の平均粒径は、好ましくは10nm〜100μmであり、さらに好ましくは50nm〜50μmであり、特に好ましくは100nm〜10μmである。なお、平均粒径は、例えば、JISZ8901にしたがって計測することができる。
燃料極6は、例えば、金属触媒と酸化物イオン導電体からなるセラミックス粉末材料との混合物を用いることができる。このとき用いられる金属触媒としては、ニッケル、鉄、コバルトや、貴金属(白金、ルテニウム、パラジウム等)等の還元性雰囲気中で安定で、水素酸化活性を有する材料を用いることができる。また、酸化物イオン導電体としては、蛍石型構造又はペロブスカイト型構造を有するものを好ましく用いることができる。蛍石型構造を有するものとしては、例えばサマリウムやガドリニウム等をドープしたセリア系酸化物、スカンジウムやイットリウムを含むジルコニア系酸化物などを挙げることができる。また、ペロブスカイト型構造を有するものとしてはストロンチウムやマグネシウムをドープしたランタン・ガレード系酸化物を挙げることができる。上記材料の中では、酸化物イオン導電体とニッケルとの混合物で、燃料極6を形成することが好ましい。なお、酸化物イオン導電体からなるセラミックス材料とニッケルとの混合形態は、物理的な混合形態であってもよいし、ニッケルへの粉末修飾またはセラミックス材料へのニッケル修飾などの形態であってもよい。また、上述したセラミックス材料は、1種類を単独で、或いは2種類以上を混合して使用することができる。また、燃料極6は、金属触媒を単体で用いて構成することもできる。
空気極8を形成するセラミックス粉末材料としては、例えば、ペロブスカイト型構造等を有するCo,Fe,Ni,Cr又はMn等からなる金属酸化物を用いることができる。具体的には(Sm,Sr)CoO,(La,Sr)MnO,(La,Sr)CoO,(La,Sr)(Fe,Co)O,(La,Sr)(Fe,Co,Ni)Oなどの酸化物が挙げられ、好ましくは、(La,Sr)(Fe,Co)Oである。上述したセラミックス材料は、1種を単独で、或いは2種以上を混合して使用することができる。
また、インターコネクタ5は、Pt,Au,Ag,Ni,Cu,SUS等の導電性金属、或いは金属系材料,又はLa(Cr,Mg)O,(La,Ca)CrO,(La,Sr)CrOなどのランタン・クロマイト系等の導電性セラミックス材料によって形成することができ、これらのうちの1種を単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
上記燃料極6、及び空気極8は、上述した材料を主成分として、さらにバインダー樹脂、有機溶媒などが適量加えられることにより形成される。より詳細には、上記主成分とバインダー樹脂との混合において、上記主成分が50〜95重量%となるように、バインダー樹脂等を加えることが好ましい。また、電解質7も、上記燃料極6及び空気極8と同様に、上述した材料を主成分として、バインダー樹脂、有機溶媒などが適量加えられることにより成型されるが、上記主成分とバインダーとの混合において、上記主成分の割合が80重量%以上となるように混合されることが好ましい。さらに、インターコネクタ5も、上述した材料に上記添加物を加えることにより形成される。そして、空気極8及び燃料極6の膜厚は焼結後に5〜100μmとなるように形成するが、10〜50μmとすることが好ましい。また、インターコネクタ5の膜厚は、5〜500μmであることが好ましく、10〜100μmであることがさらに好ましい。さらには、電解質3の膜厚は、1〜200μmであることが好ましく、5〜100μmであることがさらに好ましい。
次に、上述した燃料電池1の製造方法について図3を参照しつつ説明する。図3は、燃料電池1の製造方法を示す説明図である。
まず、上述した材料からなる多孔質基板2を準備する。続いて、上述した電解質7、燃料極6、及び空気極8用の粉末材料を主成分として、これらそれぞれにバインダー樹脂、有機溶媒などを適量加えて混練し、電解質ペースト、燃料極ペースト、空気極ペーストをそれぞれ作製する。各ペーストの粘度は、次に説明するスクリーン印刷法に適合するように10〜10mPa・s程度であることが好ましい。同様に、インターコネクタ用ペーストも、上述した粉末材料にバインダ−樹脂等の添加物を加えて作製しておく。このペーストの粘度は上述したものと同じである。
次に、インターコネクタ用ペーストをスクリーン印刷法により、基板2の上面21上の複数箇所に所定間隔をおいて塗布した後、所定の時間及び温度で乾燥・焼結することにより、インターコネクタ5a,5b,5cを成形する(図3(a))。
次に、燃料極ペーストを、インターコネクタ5a,5cの左側端部51をそれぞれ覆うようにスクリーン印刷法により基板2の上面21上に塗布した後、所定の時間及び温度で乾燥・焼結し、燃料極6をそれぞれ形成する(図3(b))。
続いて、空気極ペーストを、インターコネクタ5a,5cの右側端部52をそれぞれ覆うようにスクリーン印刷法により基板2の上面21上に塗布した後、所定の時間及び温度で乾燥・焼結し、空気極8をそれぞれ形成する(図3(b))。これにより、第1の単セル3aと第2の単セル4aとがインターコネクタ5aにより電気的に接続され、また、第1の単セル3bと第2の単セル4bとがインターコネクタ5cにより電気的に接続される。なお、上記燃料極6,空気極8の形成は、同時に行ってもよい。
そして、この基板2の上面21上に形成された燃料極6、空気極8上を覆うように、電解質ペ−ストを燃料極6,空気極8より一回り大きくし、電解質7の周縁が基板2の上面21と連結するようにスクリーン印刷により塗布する。これにより、燃料極6、空気極8は電解質7により覆われている。このように電解質ペーストを塗布した後、所定の時間及び温度で乾燥・焼結することにより電解質7を形成する(図3(c))。なお、電解質7は、種々の方法で形成することができるが、燃料極6および空気極8を多孔体として形成するには、これらよりも低温で焼結することが好ましく、例えば真空法、溶射法等による低温焼成手法で形成することができる。
次に、第1の単セル3a,3bの電解質7上に、空気極ペーストをスクリーン印刷法によって塗布し、所定時間及び温度で乾燥・焼結することにより、空気極8を形成する(図3(d))。これにより、第1の単セル3a,3bが形成される。ここで、第1の単セル3bの空気極ペーストを塗布する際は、空気極ペーストを電解質7上の単セル4a側周縁まで塗布し、さらにその周縁に沿って下方に延ばしてインターコネクタ5bの上面と連結するように塗布する。
続いて、第2の単セル4の電解質7上に、燃料極ペーストをスクリーン印刷によって塗布し、所定時間及び温度で乾燥・焼結することにより、燃料極6を形成する(図3(d))。これにより、第2の単セル4a、4bが形成される。ここで、第2の単セル4aの燃料極ペーストを塗布する際は、燃料極ペーストを電解質7上の単セル3b側周縁まで塗布し、さらにその周縁に沿って下方に延ばしてインターコネクタ5bの上面と連結するように塗布する。これにより、第2の単セル4aと第1の単セル3bとがインターコネクタ5bにより電気的に接続される。なお、上記空気極8及び燃料極6の形成は同時に行ってもよい。
上記のように構成された燃料電池は、次のように発電が行われる。まず、電池に対して水素、又はメタン、エタンなどの炭化水素からなる燃料ガスと空気等の酸化剤ガスとの混合ガスを高温の状態(例えば、400〜1000℃)で供給する。このとき混合ガスは、基板2の上面21及び下面22の両側に供給される。基板2の上面21側の混合ガスは、各単セル3,4の電解質7上に形成された空気極8及び燃料極6に直接供給される。また基板2の下面22側の混合ガスは、多孔質体である基板2内を通って、各単セル3,4の電解質7に覆われた燃料極6及び空気極8の基板2の上面と接触している面に供給される。こうして、各単セル3,4の燃料極6及び空気極8がそれぞれ混合ガスと接触するため、各単セル3,4における燃料極6と空気極8との間で、電解質7を介した酸素イオン伝導が起こり、発電が行われる。
以上のように、本実施形態によれば、電解質7が、基板2上に形成された電極を覆うよう形成され、その周縁が多孔質基板2の上面21と連結しているために、その電解質7の上に形成する電極の位置精度が低くても、基板2上の電極と電解質7上の電極とが接触することがなく、短絡が生じることを確実に防止することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、本実施形態では、基板2上にインターコネクタ5を形成しているが、図4に示すように、基板2の上面21上にブラストやエッチング等の方法により凹部23を形成し、その凹部23内にインターコネクタ5を形成することができる。このように形成することで、インターコネクタ5が基板2から剥離するのを防止することができる。
また、上記実施形態では、まず全てのインターコネクタ5を形成した後に各単セル3,4を形成しているが、一部のインターコネクタを単セルが形成された後に形成することができる。すなわち、図5に示すように、まず、基板2の上面21上にインターコネクタ5a,5cを形成する(図5(a))。その後、上述した実施形態と同様に各単セル3,4を形成する(図5(b))。そして、第2の単セル4aと第1の単セル3bとを電気的に接続するために、これらの単セルにまたがるようにインターコネクタ5bを形成する。つまり、第2の単セル4aにおける燃料極6の上面と第1の単セル3bにおける空気極8の上面とを連結するようにインターコネクタ5bを形成する(図5(c))。このように単セルを形成した後に、その上にまたがるようにインターコネクタ5bを形成することで、インターコネクタ5bを形成する際に要求される位置精度は、上記実施形態に比べて低くくすることができる。
また、上記実施形態では、各ペーストの塗布にスクリーン印刷法を用いているが、これに限定されるものではなく、ドクターブレード法、スプレーコート法、スピンコート法、リソグラフィー法、電気泳動法、ロールコート法、グラビアロ−ルコ−ト法、ディスペンサーコート法、CVD,EVD,スパッタリング法、転写法等の印刷方法等、その他一般的な印刷法を用いることができる。また、印刷後の後工程として、CIP(静水圧プレス)、HIP(熱間静水圧プレス)、ホットプレス、その他の一般的なプレス工程を用いることができる。
また、上記実施形態では、基板2の上面21のみに各単セル3,4を形成しているが、図6に示すように、基板の下面22にも単セル3,4を形成することができる。これにより、省スペースを図りつつ、より大きな電圧、電流を取り出すことが可能となる。
本発明に係る単室型固体酸化物形燃料電池の実施形態を示す平面図である。 図1のA−A線断面図である。 本発明に係る単室型固体酸化物形燃料電池の製造方法の実施形態を示す説明図である。 本発明に係る単室型固体酸化物形燃料電池の他の実施形態を示す正面断面図である。 本発明に係る単室型固体酸化物形燃料電池の他の実施形態を示す正面断面図である。 本発明に係る単室型固体酸化物形燃料電池の他の実施形態を示す正面断面図である。
符号の説明
1 固体酸化物形燃料電池
2 基板
21 上面
23 凹部
3、4 単セル
5 インターコネクタ
6 燃料極
7 電解質
8 空気極

Claims (5)

  1. 多孔質基板と、
    前記多孔質基板の一方面に接するよう形成された燃料極及び空気極のいずれか一方の電極、前記一方の電極を覆いその周縁が前記多孔質基板の一方面と連結するように形成された電解質、及び前記電解質に接するよう形成された他方の電極、を有する複数の単セルと、を備えており、
    前記各単セルは、
    前記一方の電極に接続される第1のインターコネクタと、
    前記他方の電極に接続される第2のインターコネクタと、を有しており、
    前記第1のインターコネクタは前記基板上に配置され、隣接する前記各単セルの前記一方の電極及び電解質が前記第1のインターコネクタの一部を覆うように形成されており、
    前記第2のインターコネクタは前記基板上に配置され、隣接する前記各単セルの前記他方の電極が前記第2のインターコネクタの一部を覆うように基板側に延びており、
    前記第1のインターコネクタの一端部は、隣接する一方の単セルの前記一方の電極に接続され、他端部は、隣接する他方の単セルの前記一方の電極に接続され、
    前記第2のインターコネクタの一端部は、隣接する一方の単セルの前記他方の電極に接続され、他端部は、隣接する他方の単セルの前記他方の電極に接続され、
    前記第1及び第2のインターコネクタを介して前記複数の単セルが接続されている、単室型固体酸化物形燃料電池。
  2. 多孔質基板と、
    前記多孔質基板の一方面に接するよう形成された燃料極及び空気極のいずれか一方の電極、前記一方の電極を覆いその周縁が前記多孔質基板の一方面と連結するように形成された電解質、及び前記電解質に接するよう形成された他方の電極、を有する複数の単セルと、を備えており、
    前記各単セルは、
    前記一方の電極に接続される第1のインターコネクタと、
    前記他方の電極に接続される第2のインターコネクタと、を有しており、
    前記第1のインターコネクタは前記基板上に配置され、隣接する前記各単セルの前記一方の電極及び電解質は前記第1のインターコネクタの一部を覆うように形成されており、
    前記第2のインターコネクタは隣接する前記各単セルの前記他方の電極の一部を覆い、前記基板上に延びるように形成されており、
    前記第1のインターコネクタの一端部は、隣接する一方の単セルの前記一方の電極に接続され、他端部は、隣接する他方の単セルの前記一方の電極に接続され、
    前記第2のインターコネクタの一端部は、隣接する一方の単セルの前記他方の電極に接続され、他端部は、隣接する他方の単セルの前記他方の電極に接続され、
    前記第1及び第2のインターコネクタを介して前記複数の単セルが接続されている、単室型固体酸化物形燃料電池。
  3. 前記多孔質基板は、一方面に凹部が設けられ、
    前記各インターコネクタは、前記凹部内に形成されている、請求項1又は2に記載の単室型固体酸化物形燃料電池。
  4. 多孔質基板の一方面に燃料極及び空気極のいずれか一方の電極を複数形成する工程と、
    前記一方の電極を覆い、その周縁が前記多孔質基板の一方面と連結するような電解質を形成する工程と、
    前記電解質上に他方の電極を形成する工程と、を備えた、複数の単セルを有する単室型固体酸化物形燃料電池の製造方法であって、
    隣接する前記各一方の電極に接続される第1のインターコネクタを前記基板上に配置する工程と、
    隣接する前記各他方の電極に接続される第2のインターコネクタを前記基板上に配置する工程と、を更に備え、
    前記各一方の電極を形成する工程及び前記各電解質を形成する工程は、隣接する前記各一方の電極及び前記各電解質が前記第1のインターコネクタの一部を覆うように当該一方の電極及び電解質を形成することにより、前記第1のインターコネクタの一端部を、隣接する一方の単セルの前記一方の電極に接続し、他端部を、隣接する他方の単セルの前記一方の電極に接続し、
    前記各他方の電極を形成する工程は、隣接する前記各他方の電極が前記第2のインターコネクタの一部を覆うように当該他方の電極を基板側に延ばすことにより、前記第2のインターコネクタの一端部を、隣接する一方の単セルの前記他方の電極に接続し、他端部を、隣接する他方の単セルの前記他方の電極に接続する、単室型固体酸化物形燃料電池の製造方法。
  5. 多孔質基板の一方面に燃料極及び空気極のいずれか一方の電極を複数形成する工程と、
    前記一方の電極を覆い、その周縁が前記多孔質基板の一方面と連結するような電解質を形成する工程と、
    前記電解質上に他方の電極を形成する工程と、を備えた、複数の単セルを有する単室型固体酸化物形燃料電池の製造方法であって、
    隣接する前記各一方の電極に接続される第1のインターコネクタを前記基板上に配置する工程と、
    隣接する前記各他方の電極に接続される第2のインターコネクタを前記基板上に延びるように形成する工程と、を更に備え、
    前記各一方の電極を形成する工程及び前記各電解質を形成する工程は、隣接する前記各一方の電極及び前記各電解質が前記第1のインターコネクタの一部を覆うように当該一方の電極及び電解質を形成することにより、前記第1のインターコネクタの一端部を、隣接する一方の単セルの前記一方の電極に接続し、他端部を、隣接する他方の単セルの前記一方の電極に接続し、
    前記第2のインターコネクタを形成する工程は、隣接する前記各他方の電極の一部を前記第2のインターコネクタが覆うように当該第2のインターコネクタを形成することにより、前記第2のインターコネクタの一端部を、隣接する一方の単セルの前記他方の電極に接続し、他端部を、隣接する他方の単セルの前記他方の電極に接続する、単室型固体酸化物形燃料電池の製造方法。
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