JP5044790B2 - 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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本発明は、トナーとキャリアからなる二成分現像剤を用いて現像を行なう現像装置と、前記現像装置を備えたプロセスカートリッジと、前記現像装置または前記プロセスカートリッジを備え、電子写真方式を利用した画像形成を行う複写機、プリンタ、プロッタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等の画像形成装置に関する。さらに本発明は、前記現像装置または前記プロセスカートリッジを複数備え、カラー作像が可能な画像形成装置に関する。
従来、二成分現像剤を用いて現像を行なう2軸搬送タイプの現像装置として、現像剤担持体(現像ローラ(スリーブ))への現像剤供給及び回収用の現像剤搬送部材(スクリュ、オーガ等)及び供給回収搬送路と、トナー補給後の搬送攪拌用の現像剤搬送部材(スクリュ、オーガ等)及び攪拌搬送路の、2つの現像剤搬送部材(スクリュ、オーガ等)及び2つの搬送路で構成され、これらが現像剤担持体の下方に略水平方向に配置されている構成のものが知られている。
このような2軸搬送タイプの現像装置においては、現像装置内の現像剤は、トナー補給やトナー消費(現像)によって空間的にトナー濃度変動している。そこで従来は、現像剤搬送部材(スクリュ、オーガ等)で現像剤を拡散させることによってそのトナー濃度変動を小さくしてきた。スクリュ等の現像剤搬送部材での拡散能力を上げるには、スクリュの回転数を上げたりフィンを取り付けたりなどスクリュ形状を工夫したりできるが、それにも限界があり、現像剤が現像剤担持体(現像ローラ、スリーブ等)に到達するまでに十分に拡散しきれず、現像剤担持体に汲み上げられた現像剤にもトナー濃度変動が残ってしまっているのが現状である。
そこで、2軸搬送タイプの現像装置において、現像剤担持体の軸方向のトナー濃度偏差を小さくするため、2つのスクリュ間に設けた仕切り板(隔壁)に複数個の開口部を設けるとともに、仕切り板に現像剤搬送方向に対し傾斜し開口部に現像剤を案内する案内部材を設けたものが提案されている(特許文献1等参照)。
実公平6−6380号公報
特許文献1に記載の従来技術では、2軸現像装置のスリーブの軸方向の偏差を縮小することが目的であり、仕切り板に開口部を備えているが、トナー濃度変動の位相の制御は行っていない。つまり、上記の目的を達成するためには、スリーブから遠い方のスクリュからスリーブ側のスクリュへ開口部を通過する剤の流れが必要不可欠なものとなっており、やはり波形の振幅が無視できるほど小さくなるまでには、現像剤が現像装置内を何周もする必要があった。
そこで、上記従来技術の問題に対して鑑みられたのが、本発明者らにより先に提案された特願2006−142692による発明であり、この先願発明では、二成分現像装置においてトナー消費やトナー補給によって発生したトナー濃度変動を抑制するという課題に対し、現像剤の流れに対して所定の地点で分岐点を作ってトナー濃度変動の位相をずらした現像剤の流れを作り、位相のずれた現像剤同士を再び合流させるという位相制御手段を有することを特徴としている。
この先願発明では、二成分現像剤を用いた現像装置において、意図的に現像剤の流れに分岐点をつくり、分岐させた各々の現像剤で異なる経路を通過させることにより、現像剤のトナー濃度変動の位相をずらした後、位相のずれた現像剤同士を再び合流させる位相制御機構を現像装置内に取り入れたものであり、位相を制御することによってトナー濃度の均一化を瞬時に行なうことができるため、現像剤担持体(例えば現像スリーブ)に現像剤が汲み上げられる前にトナー濃度の変動、さらにはトナー帯電量のばらつきを十分に抑えることができる。
しかし、上記先願発明においては、分岐点においてトナー濃度変動の高い現像剤が現像スリーブに近い側のスクリュに流れ込んだ際に、トナー濃度の高い部分の現像剤が十分に攪拌される前に現像領域に搬送されてしまい、トナー飛散や地汚れなどの不具合が発生してしまうことがあった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、トナー濃度変動の位相を制御することによってトナー濃度の均一化を瞬時に行なうことができ、現像剤担持体に現像剤が汲み上げられる前にトナー濃度の変動、さらにはトナー帯電量のばらつきを十分に抑えることができ、トナー飛散や地汚れの発生することのない構成の現像装置と、これを備えたプロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では以下のような技術的手段を採っている。
本発明の第1の手段は、トナーとキャリアからなる二成分現像剤を用いて潜像担持体上の潜像を現像し顕像化する現像装置であり、トナー補給や現像によるトナー消費により空間的にトナー濃度変動している現像装置内の現像剤の流れに対し、所定の地点で分岐点を作り、該分岐点で分岐させた各々の現像剤を異なる分岐経路を通過させることにより該現像剤中のトナー濃度変動の位相をずらした後、位相のずれた現像剤同士を再び合流させてトナー濃度変動の位相制御を行なう位相制御機構を備える現像装置において、分岐した現像剤のうち、トナー補給がなされる位置に対して、前記分岐経路を介して下流側の分岐点よりも上流側の分岐点へ合流させる単位時間当たりの現像剤の移動量を多くする現像装置であって、
前記現像剤を保持し現像領域へ搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に現像剤を供給するスクリュ状の供給搬送部材を備えた供給搬送路と、補給されたトナーを攪拌するスクリュ状の攪拌搬送部材を備えた攪拌搬送路と、前記供給搬送路と前記攪拌搬送路を分ける仕切り板とを備え、
前記位相制御機構として、前記仕切り板の途中には前記分岐経路となる少なくとも1つ以上の開口部が設けられ、単位時間当たりに前記開口部において移動する現像剤のうち、前記攪拌搬送路から前記供給搬送路へと移動する現像剤量よりも、前記供給搬送路から前記攪拌搬送路へと移動する現像剤量の方を多くする構成であって、前記仕切り板の前記開口部の中心位置と、前記現像剤が前記攪拌搬送路から前記供給搬送路へ移動する方の受渡し部側の前記現像装置端部の開口部の中心位置との差x[m]は、
(3/16+(1/2)・n)・λ≦x≦(5/16+(1/2)・n)・λ
(λ[m]:現像剤搬送部材上のトナー濃度変動の波長、n=0,1,2,・・・)
の範囲にあることを特徴とする。
また、本発明の第の手段は、第の手段の現像装置において、前記波長λは、現像剤移動速度をu[m/s]、トナー補給時間間隔をT[s]とすると、
λ=u・T
の関係となることを特徴とする。
本発明の第の手段は、第1または第2の手段の現像装置において、前記供給搬送部材の回転軸上における前記開口部に面した部分に平面状のフィンを備えることを特徴とする。
また、本発明の第の手段は、第1乃至第のいずれか1つの手段の現像装置において、前記供給搬送部材の前記開口部に面した部分においてスクリュの羽根に切り欠きがあることを特徴とする。
本発明の第の手段は、第1乃至第のいずれか1つの手段の現像装置において、前記開口部に面した部分において前記供給搬送部材の底部位置は前記攪拌搬送部材の底部位置よりも高い位置にあることを特徴とする。
また、本発明の第の手段は、第1乃至第のいずれか1つの手段の現像装置において、前記開口部は画像領域内に設置されていることを特徴とする。
本発明の第の手段は、第1乃至第のいずれか1つの手段の現像装置において、前記現像剤担持体から現像終了後の現像剤を回収するとともに回収した現像剤を前記供給用現像剤搬送部材と平行でかつ同方向に搬送する回収用現像剤搬送部材を備えることを特徴とする。
また、本発明の第の手段は、第の手段の現像装置において、前記現像剤へのトナーの補給が前記回収用現像剤搬送部材上で行われることを特徴とする。
本発明の第の手段は、少なくとも、表面に静電潜像が形成される潜像担持体と、トナーとキャリアからなる二成分現像剤を用いて前記潜像担持体上の静電潜像を現像し顕像化する現像装置とを一体に備えたプロセスカートリッジにおいて、前記現像装置として、第1乃至第8のいずれか1つの手段の現像装置を備えたことを特徴とする。
また、本発明の第10の手段は、少なくとも、表面に静電潜像が形成される潜像担持体と、トナーとキャリアからなる二成分現像剤を用いて前記潜像担持体上の静電潜像を現像し顕像化する現像装置とを備えた画像形成装置において、第1乃至第8のいずれか1つの手段の現像装置、あるいは第の手段のプロセスカーリッジを備えたことを特徴とする。
本発明の第11の手段は、第10の手段の画像形成装置において、現像色の異なる複数の現像装置またはプロセスカートリッジを備え、記録材にカラー画像を形成することを特徴とする。
また、本発明の第12の手段は、第10の手段の画像形成装置において、少なくとも潜像担持体と該潜像担持体に形成された静電潜像を現像する現像装置とを有する画像形成ユニットまたはプロセスカーリッジを複数備え、各画像形成ユニットまたはプロセスカーリッジで現像色の異なる画像を形成して記録材に直接、または中間転写体を介して転写し、記録材にカラー画像を形成することを特徴とする。
本発明では、二成分現像剤を用いた現像装置において、意図的に現像剤の流れに分岐点をつくり、分岐させた各々の現像剤で異なる経路を通過させることにより、現像剤のトナー濃度変動の位相をずらした後、位相のずれた現像剤同士を再び合流させる位相制御機構を現像装置内に取り入れたものであり、位相を制御することによってトナー濃度の均一化を瞬時に行なうことができるため、現像剤担持体(例えば現像スリーブ)に現像剤が汲み上げられる前にトナー濃度の変動、さらにはトナー帯電量のばらつきを十分に抑えることができる。
このような位相制御機構を備えた現像装置では、位相制御機構によりトナー濃度変動のある現像剤が合流した際に、混合が十分なされておらずトナー濃度の高い現像剤が現像スリーブに汲み上げられてしまうと、帯電量の低いトナーが現像領域に流入し、トナー飛散や地肌汚れなどの弱帯電トナーによる不具合が発生することがある。
そこで、本発明の第1の手段の現像装置では、分岐した現像剤を分岐経路を介して上流側の分岐点へ多く戻して合流させることにより、混合が不十分な現像剤の下流側への流入が減少するとともに、上流側へ流入した現像剤はより長い距離を搬送されることになり、十分に混合され適正に帯電されてから現像領域に供給されるため、弱帯電トナーによるトナー飛散や地肌汚れなどの不具合は生じない。
の手段の現像装置では、さらに第1の手段の上記構成に加えて、位相制御手段の分岐経路は供給搬送路と攪拌搬送路を隔てる仕切り板の途中の開口部であることにより、簡単な構成で位相を変えた現像剤分岐を行なうことができる。また、現像剤担持体(例えば現像スリーブ)に現像剤を供給する供給搬送路に対してトナー濃度変動の大きい現像剤が多く流入することがないため、現像領域においては弱帯電トナーによるトナー飛散や地肌汚れなどの不具合は生じない。
さらに1の手段の現像装置及びの手段の現像装置では、第1の手段の上記構成及び効果に加え、位相制御手段である開口部の位置を適正にすることでトナー濃度変動の抑制を図るものであり、開口部の設置位置を規定し、トナー濃度変動の波長λに応じて位相差をπずらして振幅を打ち消すようにすることで、効率的にトナー濃度の変動を抑制することが可能となる。
の手段の現像装置では、第1または第2の手段の構成及び効果に加え、供給搬送部材の回転軸上における前記開口部に面した部分に平面状のフィンを備えることにより、フィンにより現像剤が搬送部材の軸と垂直方向に押し出され、より多くの現像剤を供給搬送部から攪拌搬送部へと移動させることが可能となる。
また、第の手段の現像装置では、第1乃至第のいずれか1つの手段の構成及び効果に加え、供給搬送路においてスクリュの羽根に切り欠きがあることにより、その部分で現像剤の搬送軸方向の搬送力が弱まり現像剤が滞留し、現像剤の高さが上昇するために、現像剤は供給部から攪拌部へとより移動されやすくなる。
の手段の現像装置では、第1乃至第のいずれか1つの手段の構成及び効果に加え、供給搬送路が攪拌搬送路よりも高い位置に設置されているので、開口部から重力により現像剤が供給部から攪拌部へとより多く移動されやすくなる。
ここで、従来はトナー飛散や地汚れなどの不具合を防止するために、開口部を現像領域外に設定することで、供給部に流入する現像剤の影響を低減していたが、現像装置の大型化を招いていた。
そこで、第の手段の現像装置では、第1乃至第のいずれか1つの手段の構成及び効果に加え、前記開口部は画像領域内に設置されていることにより、開口部が画像領域(現像領域)内にあっても、トナー濃度の高い現像剤が供給部材側に多く供給されることはないため、弱帯電トナーによる不具合の問題がない。よって現像装置の小型化や低コスト化、現像剤容量の低減に寄与する。
の手段の現像装置では、第1乃至第のいずれか1つの手段の構成及び効果に加え、現像剤担持体から現像終了後の現像剤を回収するとともに回収した現像剤を供給用現像剤搬送部材と平行でかつ同方向に搬送する回収用現像剤搬送部材を備えることにより、回収用現像剤搬送部材を備えて一方向循環構成にすることができ、現像後の現像剤が全て回収用現像剤搬送部材に回収されて供給用現像剤搬送部材には戻らないため、供給用現像剤搬送部材上において現像トナー消費によるトナー濃度変動は発生しない。よってトナー濃度変動はトナー補給のみによって生じることになり、本発明の位相制御手段によってより正確に位相制御がなされて均一なトナー濃度の現像剤を現像に供給することが可能となる。
また、第の手段の現像装置では、第の手段の構成及び効果に加え、補給されたトナーは回収搬送路と攪拌搬送路を攪拌されながら搬送されるので、よりトナー濃度変動の振幅が低い状態にて位相制御を行うことが出来、より確実にトナー濃度変動を低下させることができる。
本発明に係る参考例1として、第1〜第8のいずれか1つの手段の現像装置に用いられるキャリアであって、体積平均粒径が20〜100μmであることを特徴としており、小粒径なキャリアを用いることで、磁気ブラシの緻密化により現像能力の向上が図れるため、現像に必要な現像剤量(汲み上げ量)を低減することができる。それにより回収部におけるスクリュ回転数低減が図れ、現像剤循環によるストレス低減に寄与する。また、ストレスのかかる現像剤規制部材を通過する現像剤量が少なくなることから、長寿命化に寄与する。さらにはキャリアの低容量化がなされるため、キャリア貯蔵部等の装置の小型化が図れる。さらには現像領域における磁気ブラシがより緻密になるために高画質化や画質の安定性が達成される。なお、キャリアの平均粒径が100μmより大きいと現像剤循環部でオーバーフローする現像剤が多くなり、安定な現像剤循環が行えない。さらには磁気ブラシが粗くなるため満足の行く画質を得ることができない。また、キャリアの平均粒径が20μmより小さいと感光体にキャリアが付着したり、現像装置からキャリアが飛散したりしやすくなるという不具合が発生する。
本発明に係る参考例2として、第1〜第のいずれか1つの手段の現像装置に用いられるトナーであって、体積平均粒径(D4)が3〜8μmで、体積平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)が、1.00〜1.40の範囲にあることを特徴としており、粒径が小さくかつ粒径分布のシャープなトナーを用いることで、トナー粒子間の間隙が小さくなるため、色再現性を損なうことなくトナーの必要付着量を低減することができる。よって現像における濃度変動を小さくすることができる。また、微小なドット画像の安定再現性が向上し、長期間安定した高画質を得ることができる。なお、平均粒径(D4)が3μm未満では、転写効率の低下、ブレードクリーニング性の低下といった不具合が発生しやすい。平均粒径(D4)が8μmを超えると、現像剤の流動性が悪化するとともに、文字やラインの飛び散りを抑えることが難しく長期間画質を安定に維持することが困難となる。
本発明に係る参考例3として、第1〜第のいずれか1つの手段の現像装置に用いられるトナーであって、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることを特徴としており、トナーが球形に近いことにより、現像剤の流動性がよくなることで、現像剤循環におけるストレスが小さくなり、長期的に安定した現像剤循環と現像を行うことが可能となる。
本発明に係る参考例4として、第1〜第のいずれか1つの手段の現像装置に用いられるトナーであって、トナー母体粒子表面に平均一次粒径が5〜500nmで、嵩密度が0.3g/cm以上の微粒子が外添加されていることを特徴としており、トナーにおける外添剤の埋没が少なく、経時にて現像剤の流動性および帯電特性の変化が小さいため、長期的に安定した現像剤循環と現像を行うことが可能となる。
本発明に係る参考例5として、第1〜第のいずれか1つの手段の現像装置に用いられる現像剤であって、参考例1のキャリアと、参考例2〜参考例4のいずれか1つの参考例のトナーとを用いたことを特徴としており、参考例1や参考例2〜参考例4と同様の効果が得られる。
また、本発明に係る参考例6として、第1〜第のいずれか1つの手段の現像装置において、前記現像剤として、参考例5の現像剤を用いたことを特徴としており、参考例1や、参考例2〜参考例4と同様の効果が得られる。
本発明の第の手段は、少なくとも、表面に静電潜像が形成される潜像担持体と、トナーとキャリアからなる二成分現像剤を用いて前記潜像担持体上の静電潜像を現像し顕像化する現像装置とを一体に備えたプロセスカートリッジにおいて、前記現像装置として、第1〜第8のいずれか1つの手段の現像装置を備えたことを特徴としており、第1〜第8のいずれか1つの手段の現像装置を用いることで、長期間にわたって常に安定したトナー付着量を得ることができるので、画像濃度の安定性が高いプロセスカートリッジを提供することが可能になる。
本発明の第10の手段は、少なくとも、表面に静電潜像が形成される潜像担持体と、トナーとキャリアからなる二成分現像剤を用いて前記潜像担持体上の静電潜像を現像し顕像化する現像装置とを備えた画像形成装置において、第1〜第8のいずれか1つの手段の現像装置、あるいは第の手段のプロセスカーリッジを備えたことを特徴としており、第1〜第8のいずれか1つの手段の現像装置、あるいは第の手段のプロセスカーリッジを用いることで、長期間にわたって常に安定したトナー付着量を得ることができるので、画像濃度の安定性が高い画像形成装置を提供することが可能になる。
本発明の第11の手段は、第10の手段の画像形成装置において、現像色の異なる複数の現像装置またはプロセスカートリッジを備え、記録材にカラー画像を形成することを特徴としており、複数の現像装置に第1〜第8のいずれか1つの手段の現像装置を用いることで、長期間にわたって常に安定したトナー付着量を得ることができるので、画像濃度の安定性が高く、色再現性やカラーバランスの優れた高画質カラー画像を得ることの出来る画像形成装置を提供することが可能になる。
本発明の第12の手段は、第10の手段の画像形成装置において、少なくとも潜像担持体と該潜像担持体に形成された静電潜像を現像する現像装置とを有する画像形成ユニットまたはプロセスカートリッジを複数備え、各画像形成ユニットまたはプロセスカートリッジで現像色の異なる画像を形成して記録材に直接、または中間転写体を介して転写し、記録材にカラー画像を形成することを特徴としており、各画像形成ユニットまたはプロセスカートリッジの現像装置に第1〜第8のいずれか1つの手段の現像装置を用いることで、長期間にわたって常に安定したトナー付着量を得ることができるので、画像濃度の安定性が高く、色再現性やカラーバランスの優れた高画質カラー画像を得ることの出来る画像形成装置を提供することが可能になる。
以下、本発明の具体的な構成、動作及び作用効果を、図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
[画像形成装置全体及び、現像装置を含む作像部の構成の説明]
図15は本発明の一実施例を示す画像形成装置の概略構成図である。ここでは、電子写真方式の画像形成装置に適用した一実施例について説明する。
この画像形成装置は、イエロー(以下、「Y」と記す)、シアン(以下、「C」と記す)、マゼンタ(以下、「M」と記す)、ブラック(以下、「K」と記す)の4色のトナーを用いて多色またはカラー画像を形成するものである。
まず、画像形成装置の基本的な構成について説明する。この画像形成装置は、カラー画像形成ユニット30内に像担持体として4つの感光体1Y、1C、1M、1Kを備えている。なお、ここではドラム状の感光体を例に挙げているが、ベルト状の感光体を採用することもできる。各感光体1Y、1C、1M、1Kは、中間転写体としての中間転写ベルト10に沿って並設されており、それぞれ中間転写ベルト10に接触しながら、図中の矢印の方向に回転駆動する。各感光体1Y、1C、1M、1Kは、比較的薄い円筒状の導電性基体上に、光導電性の感光層を形成し、更にその感光層の上に保護層を形成したものである。また、感光層と保護層との間に中間層を設けても良い。なお、本実施例の感光体の外径は30mmである。
図16は、4つの感光体1Y、1C、1M、1Kのうちの、一つの感光体周りの構成を示す概略図であり、一つの作像部(各色毎の画像形成ユニット)の構成を示している。なお、各感光体1Y、1C、1M、1K周りの構成はすべて同じであるため、1つの作像部(画像形成ユニット)の構成についてのみ図示し、色分け用の符号Y、C、M、Kについては省略してある。
各色の画像形成ユニットの感光体1の周りには、転写残トナーを感光体から除去するクリーニング装置7、帯電手段としての帯電装置3、現像手段としての現像装置5の順に配置されている。ここで、図16に示す作像部の帯電装置3、現像装置5、クリーニング装置7と、感光体1とは、図示しないカートリッジ内に一体に構成されており、プロセスカートリッジを構成している。そして、このプロセスカートリッジは、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成され、交換が可能となっている。すなわち、図15に示す画像形成装置は、中間転写ベルト10に沿って4つのプロセスカートリッジを着脱可能に並設した構成である。
また、図16に示す作像部(プロセスカートリッジ)の帯電装置3と現像装置5との間には、潜像形成手段としての露光装置4から発せられる光が感光体1まで通過できるようにスペースが確保されている。
帯電装置3は、回動可能なローラ状の帯電部材3aを感光体1に近接させて配置し、帯電部材3aに外部から交流に直流を重畳させた電圧を印加し、感光体1と帯電部材間で放電をさせて感光体1を帯電する。本実施形態では感光体1の帯電電位は−500Vである。また、帯電部材30aを接触させた接触帯電ローラを用いて感光体1を帯電させても良い。
このようにして帯電した感光体1の表面には、露光装置4によって光が露光されて、各色に対応した静電潜像が形成される。この露光装置4は、各色に対応した画像情報に基づき、感光体1に対して各色に対応した静電潜像を書き込む。なお、本実施形態の露光装置4は、複数の半導体レーザ光源、光偏向器、走査結像用光学系等からなるレーザ走査方式の露光装置であるが、LEDアレイと結像手段からなる露光装置などの他の方式の露光装置を採用することもできる。
現像装置5は、2軸搬送タイプの現像装置であり、現像剤を担持する現像剤担持体である現像ローラ5aと、現像剤を攪拌搬送する攪拌搬送部材である攪拌搬送スクリュ5cと、現像剤供給搬送部材である供給搬送スクリュ5bからなる。攪拌搬送スクリュ5cと供給搬送スクリュ5bは仕切り板5dによって端部以外が隔てられている。ケーシングの開口から現像剤担持体としての現像ローラ5aが部分的に露出している。また、ここでは、トナーとキャリアとからなる二成分現像剤を用いている。
現像装置5は、図15に示したトナーボトル31Y、31C、31M、31Kから、図示しない補給手段により対応する色のトナーの補給を受けてこれを内部に収容している。このトナーボトル31Y、31C、31M、31Kは、それぞれが単体で交換できるように、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されている。このような構成とすることで、トナーエンド時にはトナーボトル31Y、31C、31M、31Kだけを交換すればよい。したがって、トナーエンド時にまだ寿命になっていない他の構成部材はそのまま利用でき、ユーザーの出費を抑えることができる。
トナーボトル31Y、31C、31M、31Kから現像装置5内に補給されたトナーは、攪拌搬送スクリュ5cによって現像剤と撹拌されながら供給搬送スクリュ5bへと搬送され、そこで現像ローラ5a上に担持されることになる。この現像ローラ5aは、内部に固定された磁界発生手段としての複数の磁極が着磁されたマグネットローラ(あるいは複数の固定磁石)と、その周りを同軸回転する現像スリーブとから構成されている。供給搬送スクリュ部(供給搬送路)の現像剤は、マグネットローラが発生させる磁力により現像ローラ上に汲み上げられ、現像剤規制部材5eによって薄層化されたあと、現像ローラ5a上に穂立ちした状態となって感光体1と対向する現像領域まで搬送される。
ここで、現像ローラ5aは、感光体1と対向する領域(以下、「現像領域」と記す)において感光体1の表面よりも速い線速で同方向に表面移動する。そして、現像ローラ5a上に穂立ちしたキャリアは、感光体1の表面を摺擦しながら、キャリア表面に付着したトナーを感光体1の表面に供給する。このとき、現像ローラ5aには、図示しない電源から−350Vの現像バイアスVBが印加され、これにより現像領域には現像電界が形成される。そして、感光体1上の静電潜像と現像ローラ5aとの間では、現像ローラ5a上のトナーに静電潜像側に向かう静電力が働くことになる。これにより、現像ローラ5a上のトナーは、感光体1上の静電潜像に静電的に付着することになる。この付着によって感光体1上の静電潜像は、それぞれ対応する色のトナー像に現像(顕像化)される。
転写装置6における中間転写ベルト10は、3つの支持ローラ11、12、13に張架されており、図中矢印の方向に無端移動する構成となっている。この中間転写ベルト10上には、各感光体1Y、1C、1M、1K上のトナー像が静電転写方式により互いに重なり合うように転写される。静電転写方式には、転写チャージャを用いた構成もあるが、ここでは転写チリの発生が少ない転写ローラを用いた構成を採用している。具体的には、各感光体1Y、1C、1M、1Kと接触する中間転写ベルト10の部分の裏面に、それぞれ転写装置6としての一次転写ローラ14Y、14C、14M、14Kを配置している。ここでは、各一次転写ローラ14Y、14C、14M、14Kにより押圧された中間転写ベルト10の部分と各感光体1Y、1C、1M、1Kとによって、一次転写ニップ部が形成される。そして、各感光体1Y、1C、1M、1K上のトナー像を中間転写ベルト10上に転写する際には、各一次転写ローラ14に正極性のバイアスが印加される。これにより、各一次転写ニップ部には転写電界が形成され、各感光体1Y、1C、1M、1K上のトナー像は、中間転写ベルト10上に静電的に付着し、転写される。
転写装置6で転写されずに感光体上に残留した転写残トナーは、クリーニング装置7にて回収され,図示しない排トナー回収ボトルへと送られる。ここでクリーニング装置7ではゴムのクリーニングブレードが感光体1に当接されており、感光体1から転写残トナーを除去する。なお、ブレード以外にファーブラシ等によるクリーニングを行っても良い。
中間転写ベルト10の周りには、その表面に残留したトナーを除去するためのベルトクリーニング装置15が設けられている。このベルトクリーニング装置15は、中間転写ベルト10の表面に付着した不要なトナーをファーブラシ及びクリーニングブレードで回収する構成となっている。なお、回収した不要トナーは、ベルトクリーニング装置15内から図示しない搬送手段により図示しない廃トナータンクまで搬送される。
また、支持ローラ13に張架された中間転写ベルト10の部分には、二次転写ローラ16が接触して配置されている。この中間転写ベルト10と二次転写ローラ16との間には二次転写ニップ部が形成され、この部分に、所定のタイミングで記録材としての記録紙が送り込まれるようになっている。この記録紙は、露光装置4の図中下側にある給紙カセット20内に収容されており、給紙ローラ21、レジストローラ対22等によって、二次転写ニップ部まで搬送される。そして、中間転写ベルト10上に重ね合わされたトナー像は、二次転写ニップ部において、記録紙上に一括して転写される。この二次転写時には、二次転写ローラ16に正極性のバイアスが印加され、これにより形成される転写電界によって中間転写ベルト10上のトナー像が記録紙上に転写される。
二次転写ニップ部の転写紙搬送方向下流側には、定着手段としての加熱定着装置23が配置されている。この加熱定着装置23は、ヒータを内蔵した加熱ローラ23aと、圧力を加えるための加圧ローラ23bとを備えている。二次転写ニップ部を通過した転写紙は、これらのローラ間に挟み込まれ、熱と圧力を受けることになる。これにより、転写紙上に載っていたトナーが溶融し、トナー像が転写紙に定着される。そして、定着後の転写紙は、排紙ローラ24によって、装置上面の排紙トレイ上に排出される。
[位相制御機構の説明]
次に、図16に示した現像装置5の2軸搬送スクリュタイプを例に上げて位相制御機構を説明する。
画像形成に応じて現像部にてトナーが消費され、トナー補給部において間欠的なトナー補給が行われるような現像装置内では、図1に示すように、2つの現像剤搬送部材(攪拌搬送スクリュ5cと供給搬送スクリュ5b)の長手方向でトナー濃度の周期的な変動が見られる。ここで、図1ではトナー濃度の高い部分を破線で囲んで点描した。
この変化の波長λは、トナー補給周期T1、トナー消費周期(画像出力周期)T2、スクリュ上の現像剤の搬送速度uによって決まる。
トナー補給によって作られる変動の波長は、
λ1=u・T1
であり、トナー消費によって作られる変動の波長は、
λ2=u・T2
である。
2つの波長の異なる変動があるが、多くの現像装置ではトナー消費によりスクリュ上にできる変動より、トナー補給によってスクリュ上にできる変動の振幅の方が大きいので、
λ≒λ1
と近似できる。すなわちトナー濃度の変動とはトナー補給によるものを主に考慮すればよい。つまりこれは補給トナーの周期で発生するトナー濃度変動である。本実施例ではλは100mmであった。
図2は図1における現像剤循環経路を模式的にループとして示したものである。循環経路について各地点A,B,C,Dを記したが、図1に対応させると、攪拌搬送スクリュ5cは点Aから点Bを含む搬送路、供給搬送スクリュ5bは点Cから点Dを含む搬送路にそれぞれ対応し、それぞれ、点A付近においてはトナー補給が行われ、分岐点Bから分岐点Cにかけて分岐経路が作られているとする。
ここで比較として点Bから点Cへの分岐経路がない場合(従来の二軸攪拌方式)における、ある時間のA点からD点までの位置の現像剤のトナー濃度を図3に示す。攪拌距離が増えるに従い、トナー濃度変動の振幅は徐々に小さくなっていくものの、点Cや点Dなど現像ローラの現像スリーブに近接する位置においてはまだトナー濃度変動の振幅が大きく、トナー濃度の高い現像剤が現像領域に搬送されることで地汚れやトナー飛散が発生してしまう。特に現像スリーブ上流側のP付近においてトナー飛散や地汚れの発生がしやすい。従って、この部分に対応する付近における現像剤循環路のトナー濃度変動を抑制することが課題となる。
そこで分岐点Bと分岐点Cを結ぶ分岐経路において現像剤を分岐させて異なる経路長の経路を通過させることで、それぞれの経路にて位相の異なるトナー濃度変動を作り、これらを合流させることによりトナー濃度波形の振幅を低減することを考える。これを位相制御機構と呼ぶ。波形の重ね合わせによって振幅を低減するためには、位相差はπである場合が最も効果が高い。
例えば図4に示すように分岐経路において分岐点Bから分岐点Cの方向のみに現像剤が流れる場合を考える。ここでは、分岐点Bにおいて現像剤が等分に分けられ、分岐された経路(2) の現像剤は経路(1) に比べて経路が半波長分短く位相がπずれるとし、分岐点Bよりも下流側の合流点Cにおいて経路(1) の現像剤と混合される。するとπ位相のずれた波の重ね合わせのために点Cにおいて急激に振幅が打ち消しあい、点C以降では理論的にはトナー濃度変動をほぼ0とすることができる。この時、場所におけるトナー濃度変動の様子を示したものが図5である。ここで比較のため図3に示した位相制御手段のない場合の濃度変動波形を点線で示してある。
さらに分岐経路において分岐点Bから分岐点Cへの現像剤の移動と分岐点Cから分岐点Bへの現像剤の移動が等量行われる場合を考える。これを図6に示す。ここでは分岐点Bおよび分岐点Cにおいて、分岐前の現像剤が等分に分けられるとし、位相差はπである。このとき分岐点Bにおいては分岐点Cより分岐した現像剤が経路(2)'' を通り合流して、経路(1) における点B直後のトナー濃度変動を減少させ、点Cにおいては点Bより分岐した現像剤が経路(2)'を通り合流して、点C直後のトナー濃度変動を減少させる、というように分岐した現像剤が合流することでそれぞれの位置においてトナー濃度変動を抑制することができる。この様子を示したものが図7である。
さて図6においては、経路(2)'および経路(2)'' を通過する現像剤量を分岐前後で等分されるとしたが、その量が変わるとトナー濃度変動の波形は変化する。例えば図8のように経路(2)'よりも経路(2)'' のほうが現像剤量が多い場合を考える。するとトナー濃度変動は図9のようになる。図7に比べて、経路(1) の分岐点B直後でトナー濃度変動を大きく減少させる効果がある。一方、分岐点C直後のトナー濃度変動の減少幅は小さくなる。
よって経路(2)'および経路(2)'' の現像剤量の大小によりトナー濃度変動の波形が制御可能であり、経路(2)'' の現像剤量を経路(2)'よりも増やすことが、点C付近におけるトナー濃度変動を抑制するのに有利であることがわかる。なぜならばこの方が現像剤搬送経路の上流側の分岐点B直後においてトナー濃度変動を抑制できるからであり、搬送距離が長くなる分、拡散によりトナー濃度変動が小さくできる効果も期待できる。一方、下流側の分岐点C直後のトナー濃度変動の減少幅は小さくはなるが、すでに変動の絶対値としては小さいので問題にならない。
[仕切り板の開口部について]
位相制御機構として、図10に示すように現像装置の供給搬送手段で供給搬送スクリュ5bと攪拌搬送手段である攪拌搬送スクリュ5cを隔てる仕切り板5dに、前記分岐点B,Cとなる開口部(分岐経路)5fを設けることが考えられる。これにより開口部にて現像剤の搬送が分岐・合流されることで位相の異なるトナー濃度変化の波形を重ね合わせた効果が得られる。具体的には、開口部5fを通る場合と通らない場合の経路差は、攪拌搬送部から供給搬送部へと現像剤が受け渡される受渡し部の中心から前記開口部5fの中心位置までの距離をxとすると、その2倍の2xとなる。この経路差がトナー補給によって生じるトナー濃度変動の波長λに対して半波長ずれた周期になれば、位相差がπとなりトナー濃度振幅を打ち消す効果が得られる。つまりこのときの条件は、
2x=λ/2+λ・n
となり、効果的な開口部中心位置xは、
x=λ/4+(λ/2)・n
となる。ここでn=0,1,2,・・・である。
図11は位相制御機構において異なる位相差でのトナー濃度振幅の低減効果を模式的に示したものである。理想の位相差はπである。位相差が(1/2)πの場合にはまだ低減効果が得られないが、(3/4)πであればかなりの低減効果を得ることができる。よって位相差としてはπから±(1/4)πの間の(3/4)πから(5/4)πに設定することが望ましい。
このときの経路差2xは、(1/4)πの位相分の経路は(1/8)λであるので、
(λ/2+λ・n)−(λ/8)≦2x≦(λ/2+λ・n)+(λ/8)
の範囲となる。よって開口部の設置位置であるxは、
(3/16+(1/2)・n)・λ≦x≦(5/16+(1/2)・n)・λ
の範囲とすることが望ましい。なお、本実施例では開口部の幅は10mm、位置xは20mmとした。
次に開口部において供給搬送部側から攪拌搬送部側に通過する現像剤をより多くする手段について以下に説明する。
まず第一の手段として、現像ローラ5aの現像スリーブ側の供給搬送部の供給搬送スクリュ5bにおいて、図12の(a),(b)に示すようにフィン5gを開口部5fに面した位置のスクリュ軸部分に取り付ける。フィンは平面状の部材であり、スクリュ5bの回転とともに回転すると、その場所における現像剤は軸に対して垂直方向に動く力を受ける。これによりこの部分の現像剤は図12(c)に示す矢印のように開口部5fを乗り越えて移動するので、少なくとも攪拌部から供給部への流入量よりは多くの現像剤を供給部から攪拌部へと移動させることが可能となる。特にフィン5gが最上部にあるときにフィンの面が開口部5fと平行になるように設置されていると、よりフィンによる現像剤の移動効果は高まる。本実施例では外径15mm、軸径5mm、羽根のピッチ20mmのスクリュ5bに対し、フィン5gの大きさが、幅20mm、高さ5mmのものを一つ使用した。なお、フィン5gは複数取り付けても良い。
次に第二の手段として、現像ローラ5aの現像スリーブ側の供給搬送部の供給搬送スクリュ5bにおいて、図13の(a),(b)に示すように開口部5fに面した部分かまたはその部分よりも下流側にて供給搬送スクリュ5bの羽根に切り欠き部分5hを備える構成とする。切り欠き部分5hとは、その位置においてスクリュ5bの羽根部分全体を取り除いて軸のみにしてもよいし、羽根の一部分を切り欠くようにしてもよい。図13の(c)に示したグラフは供給搬送スクリュ5bの長手位置における現像剤速度および現像剤量の状態を模式的に表したものである。供給搬送スクリュ5bに切り欠き部分5hがあると軸方向の現像剤の搬送力が弱まり現像剤の速度が図のように低下する。すると速度の低下に応じて現像剤が滞留し、量が増加する。ここでは現像剤搬送路の断面は一定なので、現像剤の高さが上昇していくことになる。よって、もし仕切り板5dの開口部5fがないときはグラフの点線のように現像剤量が増加していく。しかし、本実施例のように開口部5fを備えた場合には、その開口部分においては仕切り板の高さが低いため現像剤上面が上昇した現像剤は開口部5fから溢れる。よって実際には実線のような現像剤量の変化となり、斜線部で示した量の現像剤が溢れて攪拌部へと移動する。このように供給搬送スクリュ5bの切り欠き部分5hにより供給部から攪拌部へと現像剤の移動を促すことができる。なお、本実施例では切り欠き部分5hはスクリュ羽根を10mm幅取り除いている。
次に第三の手段として、図14に示すように、仕切り板5dの開口部5fに面した部分において、供給搬送スクリュ5bの底部が攪拌搬送スクリュ5cの底部よりも高い位置になるように、それらを配置する。スクリュの底部とはスクリュ羽根の鉛直方向における一番低い位置を意味する。開口部5fより上流の(A) の位置と、開口部のある(B) の位置において、(2) の方向から見た現像装置の断面をそれぞれ示した。(B) において各スクリュのある基準点からの鉛直方向の高さを供給搬送スクリュ5bはHb、攪拌搬送スクリュ5cはHcとする。ここでHb>Hcとなるような現像装置ケーシング5iを用いた。(A) においては攪拌搬送スクリュ5cと供給搬送スクリュ5bとのほぼ等量の現像剤が搬送されているために、供給搬送スクリュ5bの方が現像剤上面が高いが、(B) においては仕切り板5dの開口部が(A) での供給搬送スクリュ5bの現像剤の上面よりも低いために、斜線部の部分は攪拌搬送スクリュ5c側へと移動することになる。なお、本実施例においては供給搬送スクリュ5bと攪拌搬送スクリュ5cの高低差(Hb−Hc)を5mmとした。
本実施例で使用した現像装置5の仕切り板5dの開口部5fの位置は現像剤搬送部材(供給搬送スクリュ5b、攪拌搬送スクリュ5c)の軸方向において画像形成領域内に設置されている。画像形成領域とは現像ローラ5aの現像スリーブに対向した面にあるということである。画像形成領域外にすると現像スリーブから遠ざかることでトナー濃度変動は抑制される方向になるが、その分、現像装置が長くなってしまい、現像装置が大型化してしまう。それにより各プロセスカートリッジも大型化され、それらを複数備えた画像形成装置はさらに大きくなってしまう。しかし、本発明の位相制御手段を用いればトナー濃度変動を抑制することが可能となるため、現像領域内に開口部を設置しても地汚れやトナー飛散が起こらず、現像装置およびプロセスカートリッジ、画像形成装置の小型化を達成することができる。
次に、本発明の現像装置のその他の実施例としては、現像剤担持体である現像ローラから現像終了後の現像剤を回収するとともに、回収した現像剤を供給用現像剤搬送部材(例えば供給搬送スクリュ)と平行でかつ同方向に搬送する回収用現像剤搬送部材(例えば回収搬送スクリュ)を備えた構成の三軸搬送スクリュ構成の現像装置があげられる。
前述の図16に示したような通常の二軸搬送スクリュ(供給搬送スクリュ5b、攪拌搬送スクリュ5cの2つの現像剤搬送スクリュを持つ)構成と、本実施例の三軸搬送スクリュ構成の差異について以下に説明する。
図16に示したような二軸搬送スクリュ構成においては、現像後の現像剤が供給搬送スクリュ5bに落ち、ふたたび現像ローラ5aの現像スリーブに汲み上げられるため、画像面積率の大きい画像を連続出力すると、現像ローラ下流にてトナー濃度の低下した現像剤が現像に使用される。するとその部分においては画像濃度が不足した画像となってしまう不具合がある。これに対して、本実施例の回収搬送スクリュを備える三軸搬送スクリュ構成の現像装置においては、現像後の現像剤を供給搬送スクリュには戻さずに回収搬送スクリュにて全て回収させるので、トナー濃度の低下した現像剤を直ぐに現像に使用することがなくなり、出力画像の面積に寄らずに画像濃度の安定した画像を得ることができるというものである。よって供給搬送スクリュ上においてはトナー消費によるトナー濃度変動が発生しない。また、回収搬送スクリュにおいては、ある程度の距離を攪拌されてから攪拌搬送スクリュに送られる。よってトナー濃度の変動がトナー補給のみの寄与となるため、トナー補給のタイミングに合わせて位相制御機構を設置することにより、より正確な制御が安定に行われ、地汚れやトナー飛散の発生を抑制できる。
以下、図17および図18を用いて三軸搬送スクリュ構成の現像装置について詳細に説明する。
まず図17にて現像装置40の構成について説明する。この現像装置40は主に現像ローラ41、回収搬送スクリュ43bを備えた回収搬送路43a、供給搬送スクリュ44bを備えた供給搬送路44a、攪拌搬送スクリュ45bを備えた攪拌搬送路45a、位相制御手段である開口部48、現像剤層規制部材42、回収部ケーシング46a、回収ケーシング先端部46b、トナー濃度センサ47等、から構成される。
回収搬送スクリュ43bの軸中心位置は、現像ローラ41のそれよりも下方に、かつ、供給搬送スクリュ44bと攪拌搬送スクリュ45bのそれよりも上方になるように、回収部が配置されている。供給搬送路44aと攪拌搬送路45aは両端部および開口部48にて連通しており、現像剤が循環するようになっている。端部および開口部48以外の部分ではケースにより仕切られていて供給搬送路と攪拌搬送路間で現像剤の移動はない。本実施例の現像ローラ41の外径は18mm、各スクリュの外径は14mm、軸径は5mmとした。また、各スクリュのスクリュピッチは25mmとした。なお、これらの値は本発明を限定するものではなく、一例を示したものである。
現像ローラ41は主に内部に固定された磁界発生手段(例えば複数の磁極が着磁されたマグネットローラ)と回転可能な現像スリーブから構成されている。
供給搬送路44aから現像ローラ41へ現像ローラ41内の磁極により汲み上げられた現像剤は、現像剤層規制部材42により薄層化され、像担持体である感光体1と近接する現像領域に搬送されて現像が行われる。現像領域を通過した回収現像剤は反発磁極により現像ローラ41から離れ、回収搬送路43aに落下する。
回収ケーシング先端部46bと現像ローラ41は当接することなく、所定の間隙を保って設置される。
次に現像剤の流れについて図18を用いて説明する。
図18は図17において現像装置の上部をA、下部をBとしたときにそれぞれにおける現像剤の流れ(矢印)を示したものである。
回収搬送路43aにおける回収現像剤は下流にて量を増やしながら回収搬送スクリュ43bにより搬送されていくが、その回収搬送路43aの途中にてトナー補給手段50により未使用トナー50aが補給される。トナー補給手段50としては、例えば一軸偏心スクリュポンプ(通称:モーノポンプ)などを使用することができる。その後、補給トナーと回収現像剤は攪拌されつつ搬送され、連通部46cから下部の攪拌搬送路45aに落下する。これにより補給トナーは回収搬送路43aおよび攪拌搬送路45aをより長い距離にわたり搬送されることになり、補給トナーは拡散されるので、位相制御手段に入力される現像剤のトナー濃度振幅が小さくなり、確実にトナー濃度変動を低下させることが可能となる。
攪拌搬送路45aには前記回収搬送路43aからの回収現像剤と、供給搬送路44aからの余剰現像剤とが流入する。回収現像剤は補給トナーとともにトナー濃度変動を伴った波形にて攪拌搬送路45aを攪拌されながら搬送される。そして現像剤は供給搬送路44a上流へ搬送されたのち位相制御手段である開口部48によって位相をずらしてトナー濃度変動の振幅を小さくするような攪拌搬送路45aへの分岐の流れが作られ、元の波形と重ね合わせるループを作ることによりトナー濃度変動を抑制することができる。そしてトナー濃度が均一化された現像剤は供給搬送路44aから現像ローラ41へ供給されつつ、その量を徐々に減らしながら下流へと搬送される。よって現像ローラ上へはトナー濃度の過剰に高い現像剤が流入することは無く、現像においては地汚れやトナー飛散などの不具合が発生しない。
[現像剤の説明]
次に、本発明に係る現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置に好適に用いられる現像剤について説明する。本発明では現像剤として、トナーとキャリアからなる二成分現像剤を用いている。以下、二成分現像剤に用いるキャリアとトナーについて説明する。
[キャリア]
本発明に係る二成分現像剤に用いるキャリアとしては、磁性キャリアを用いれば良く、鉄、マグネタイト、Mn、Zn、Cu等の2価の金属を含むフェライトであって、体積平均粒径20〜100μmが好ましく、20〜60μmがさらに好ましい。平均粒径が20μm未満では、現像時に感光体にキャリア付着が生じやすく、100μmを越えると、トナーとの混合性が低く、トナーの帯電量が不十分で連続使用時の帯電不良等を生じやすい。また、Znを含むCuフェライトは飽和磁化が高いことから好ましいが、画像形成装置のプロセスに合せて適宜選択することができる。磁性キャリアを被覆する樹脂としては、特に限定されないが、例えばシリコーン樹脂、スチレン−アクリル樹脂、含フッ素樹脂、オレフィン樹脂等がある。その製造方法は、コーティング樹脂を溶媒中に溶解し、流動層中にスプレーしコア上にコーティングしても良く、また、樹脂粒子を静電的に核粒子に付着させた後に熱溶融させて被覆するものであってもよい。被覆される樹脂の厚さは、0.05〜10μm、好ましくは0.3〜4μmがよい。
[トナー]
本発明の現像装置で用いる現像剤のトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーである。以下に、トナーの構成材料及び製造方法について説明する。
(ポリエステル)
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらには記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。
また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。また、40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
ポリエステルには、上記の重縮合反応で得られる未変性ポリエステルの他に、ウレア変性のポリエステルが好ましく含有される。ウレア変性のポリエステルは、上記の重縮合反応で得られるポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得、これとアミン類との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られるものである。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
ウレア変性ポリエステルは、ワンショット法、などにより製造される。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これに多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。さらにこの(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア変性ポリエステルを得る。
多価イソシアネート(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを併用することで、低温定着性およびフルカラー画像形成装置100に用いた場合の光沢性が向上するので、ウレア変性ポリエステルを単独で使用するよりも好ましい。尚、未変性ポリエステルはウレア結合以外の化学結合で変性されたポリエステルを含んでも良い。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。
また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを含むバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、通常45〜65℃、好ましくは45〜60℃である。45℃未満ではトナーの耐熱性が悪化し、65℃を超えると低温定着性が不十分となる。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
(外添剤)
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーやプリントの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を右する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
さて、以上のようにして製造される本発明の参考例に係るトナーの特性のうち、トナーの粒径について、トナーの体積平均粒径は3〜8μmが好ましい。粒径が小さくかつ粒径分布のシャープなトナーを用いることで、トナー粒子間の間隙が小さくなるため、色再現性を損なうことなくトナーの必要付着量を低減することができる。よって現像における濃度変動を小さくすることができる。また、600dpi以上の微小なドット画像の安定再現性が向上し、長期間安定した高画質を得ることができる。一方、体積平均粒径(D4)が3μm未満では、転写効率の低下、ブレードクリーニング性の低下といった現象が発生しやすい。体積平均粒径(D4)が8μmを超えると、画像のパイルハイトが大きくなり、文字やラインの飛び散りを抑えることが難しい。また、同時に体積平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)は1.00〜1.40の範囲にあることが好ましく、1.00〜1.30の範囲にあればより好ましい。(D4/D1)が1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。
このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
ここで、トナー粒子の粒度分布の測定方法について説明する。
コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)があげられる。以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの体積平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
次に、トナーの形状係数SF−1は100〜180、形状係数SF−2は100〜180の範囲にあることが好ましい。図19は、形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記の式(1)で表される。これはトナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4) ・・・式(1)
この形状係数SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記の式(2)で表される。これはトナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100/4πを乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100/4π) ・・・式(2)
この形状係数SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入し該トナーの粒子100個について解析して計算した。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。一方、形状係数SF−1、SF−2のいずれかが180を超えると、転写率が低下するため好ましくない。
本発明の参考例に係るトナーは、トナーの粒子表面に前述の外添剤として平均一次粒径が5〜500nmで、嵩密度が0.3mg/cm3以上の微粒子(以下、単に微粒子という)を付着させたものである。なお、通常の流動性向上剤にはシリカ等がよく用いられるが、例えばこのシリカの平均一次粒径は、通常10〜30nm、嵩密度が0.1〜0.2mg/cm3である。また、前述したように、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。
本発明に係る二軸搬送タイプの現像装置の現像剤循環経路とトナー濃度変動の説明図である。 図1における現像剤循環経路を模式的にループとして示した図である。 図2の現像剤循環経路で分岐経路がない場合(従来の二軸攪拌方式)における、ある時間のA点からD点までの位置の現像剤のトナー濃度変動の様子を示す図である。 図2と同様の現像剤循環経路で現像剤が分岐経路を一方向に通過する場合の経路を模式的にループとして示した図である。 図4の現像剤循環経路で分岐経路を通過する場合における、ある時間のA点からD点までの位置の現像剤のトナー濃度変動の様子を示す図である。 図2と同様の現像剤循環経路で現像剤が分岐経路を相方向に通過する場合の経路を模式的にループとして示した図である。 図6の現像剤循環経路で分岐経路を相方向に通過する場合における、ある時間のA点からD点までの位置の現像剤のトナー濃度変動の様子を示す図である。 図6と同様の現像剤循環経路で現像剤が分岐経路を相方向に通過する場合で、一方側の現像剤量が多い場合の経路を模式的にループとして示した図である。 図8の現像剤循環経路で分岐経路を相方向に通過する場合における、ある時間のA点からD点までの位置の現像剤のトナー濃度変動の様子を示す図である。 本発明に係る二軸搬送タイプの現像装置の位相制御機構の一実施例を示す図である。 図10に示す位相制御機構において異なる位相差でのトナー濃度振幅の低減効果を模式的に示した図である。 本発明に係る二軸搬送タイプの現像装置の位相制御機構の別の実施例を示す図である。 本発明に係る二軸搬送タイプの現像装置の位相制御機構のさらに別の実施例を示す図である。 本発明に係る二軸搬送タイプの現像装置の位相制御機構のさらに別の実施例を示す図である。 本発明に係る画像形成装置の一実施例を示す概略構成図である。 図15に示す画像形成装置の一つの感光体周り(作像部)の構成を示す概略構成図である。 本発明に係る三軸搬送タイプの現像装置の一実施例を示す概略構成図である。 図17に示す三軸搬送タイプの現像装置の現像剤の流れを示す図である。 形状係数SF−1とSF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。
符号の説明
1(1Y、1C、1M、1K):感光体(潜像担持体)
3:帯電装置
4:露光装置(潜像形成手段)
5:現像装置
5a:現像ローラ(現像剤担持体)
5b:供給搬送スクリュ(現像剤供給搬送部材)
5c:攪拌搬送スクリュ(現像剤攪拌搬送部材)
5d:仕切り板
5e:現像剤規制部材
5f:開口部
5g:フィン
5h:切り欠き部分
5i:現像装置ケーシング
6:転写装置
7:感光体クリーニング装置
10:中間転写ベルト(中間転写体)
11、12、13:支持ローラ
14(14Y、14C、14M、14K):一次転写ローラ
15:ベルトクリーニング装置
16:二次転写ローラ
20:給紙カセット
21:給紙ローラ
22:レジストローラ対
23:加熱定着装置(定着手段)
24:排紙ローラ
30:カラー画像形成ユニット
31Y、31C、31M、31K:トナーボトル
40:三軸搬送タイプの現像装置
41:現像ローラ(現像剤担持体)
42:現像剤層規制部材
43a:回収搬送路
43b:回収搬送スクリュ(現像剤回収搬送部材)
44a:供給搬送路
44b:供給搬送スクリュ(現像剤供給搬送部材)
45a:攪拌搬送路
45b:攪拌搬送スクリュ(現像剤攪拌搬送部材)

Claims (12)

  1. トナーとキャリアからなる二成分現像剤を用いて潜像担持体上の潜像を現像し顕像化する現像装置であり、トナー補給や現像によるトナー消費により空間的にトナー濃度変動している現像装置内の現像剤の流れに対し、所定の地点で分岐点を作り、該分岐点で分岐させた各々の現像剤を異なる分岐経路を通過させることにより該現像剤中のトナー濃度変動の位相をずらした後、位相のずれた現像剤同士を再び合流させてトナー濃度変動の位相制御を行なう位相制御機構を備える現像装置において、
    分岐した現像剤のうち、トナー補給がなされる位置に対して、前記分岐経路を介して下流側の分岐点よりも上流側の分岐点へ合流させる単位時間当たりの現像剤の移動量を多くする現像装置であって、
    前記現像剤を保持し現像領域へ搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に現像剤を供給するスクリュ状の供給搬送部材を備えた供給搬送路と、補給されたトナーを攪拌するスクリュ状の攪拌搬送部材を備えた攪拌搬送路と、前記供給搬送路と前記攪拌搬送路を分ける仕切り板とを備え、
    前記位相制御機構として、前記仕切り板の途中には前記分岐経路となる少なくとも1つ以上の開口部が設けられ、単位時間当たりに前記開口部において移動する現像剤のうち、前記攪拌搬送路から前記供給搬送路へと移動する現像剤量よりも、前記供給搬送路から前記攪拌搬送路へと移動する現像剤量の方を多くする構成であって、前記仕切り板の前記開口部の中心位置と、前記現像剤が前記攪拌搬送路から前記供給搬送路へ移動する方の受渡し部側の前記現像装置端部の開口部の中心位置との差x[m]は、
    (3/16+(1/2)・n)・λ≦x≦(5/16+(1/2)・n)・λ
    (λ[m]:現像剤搬送部材上のトナー濃度変動の波長、n=0,1,2,・・・)
    の範囲にあることを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1に記載の現像装置において、
    前記波長λは、現像剤移動速度をu[m/s]、トナー補給時間間隔をT[s]とすると、
    λ=u・T
    の関係となることを特徴とする現像装置。
  3. 請求項1または2に記載の現像装置において、
    前記供給搬送部材の回転軸上における前記開口部に面した部分に平面状のフィンを備えることを特徴とする現像装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像装置において、
    前記供給搬送部材の前記開口部に面した部分においてスクリュの羽根に切り欠きがあることを特徴とする現像装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像装置において、
    前記開口部に面した部分において前記供給搬送部材の底部位置は前記攪拌搬送部材の底部位置よりも高い位置にあることを特徴とする現像装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の現像装置において、
    前記開口部は画像領域内に設置されていることを特徴とする現像装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の現像装置において、
    前記現像剤担持体から現像終了後の現像剤を回収するとともに回収した現像剤を前記供給用現像剤搬送部材と平行でかつ同方向に搬送する回収用現像剤搬送部材を備えることを特徴とする現像装置。
  8. 請求項7に記載の現像装置において、
    前記現像剤へのトナーの補給が前記回収用現像剤搬送部材上で行われることを特徴とする現像装置。
  9. 少なくとも、表面に静電潜像が形成される潜像担持体と、トナーとキャリアからなる二成分現像剤を用いて前記潜像担持体上の静電潜像を現像し顕像化する現像装置とを一体に備えたプロセスカートリッジにおいて、
    前記現像装置として、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の現像装置を備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  10. 少なくとも、表面に静電潜像が形成される潜像担持体と、トナーとキャリアからなる二成分現像剤を用いて前記潜像担持体上の静電潜像を現像し顕像化する現像装置とを備えた画像形成装置において、
    請求項1乃至8のいずれか1項に記載の現像装置、あるいは請求項9に記載のプロセスカーリッジを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10記載の画像形成装置において、
    現像色の異なる複数の現像装置またはプロセスカートリッジを備え、記録材にカラー画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項10記載の画像形成装置において、
    少なくとも潜像担持体と該潜像担持体に形成された静電潜像を現像する現像装置とを有する画像形成ユニットまたはプロセスカーリッジを複数備え、各画像形成ユニットまたはプロセスカーリッジで現像色の異なる画像を形成して記録材に直接、または中間転写体を介して転写し、記録材にカラー画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
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