JP5043945B2 - キナゾリン誘導体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、[4−(3−アミノフェニル)−6,7−ジメトキシキナゾリン−2−イル]メチルアミンの製造方法およびその中間体に関する。
ホスホジエステラーゼ4(PDE4)阻害作用を有する化合物は、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患の治療に有用であると期待されている。例えば、特許文献1には、PDE4阻害作用を有する化合物として下記の構造式を有する化合物が開示されている。
Figure 0005043945
上記化合物は、[4−(3−アミノフェニル)−6,7−ジメトキシキナゾリン−2−イル]メチルアミンを経由して合成できるが、特許文献1に開示されている[4−(3−アミノフェニル)−6,7−ジメトキシキナゾリン−2−イル]メチルアミンの合成方法は、以下のスキームで示す通りである。すなわち、2,4−ジクロロ−6,7−ジメトキシキナゾリンを出発物質として、ニトロ基を有する化合物を経由して得るものである。
Figure 0005043945
国際公開第99/37622号パンフレット
本発明者らは、特許文献1に記載の化合物よりも優れたPDE4阻害剤としてメチル N−[3−(6,7−ジメトキシ−2−メチルアミノキナゾリン−4−イル)フェニル]テレフタラミックアシッド等を見出した。この化合物は、4−クロロカルボニル安息香酸 メチルエステルと[4−(3−アミノフェニル)−6,7−ジメトキシキナゾリン−2−イル]メチルアミンとのカップリングにより合成することができる。上述の、特許文献1に記載の[4−(3−アミノフェニル)−6,7−ジメトキシキナゾリン−2−イル]メチルアミンの合成方法は、爆発性のあるニトロ基を有する化合物を経由すること、カラムクロマトグラフィーによる精製を必要とすること、および全体の収率が低いことなどの観点から、工業的製造方法として必ずしも妥当とは言えない。
したがって、本発明の目的は、工業的に利用可能な[4−(3−アミノフェニル)−6,7−ジメトキシキナゾリン−2−イル]メチルアミンの製造方法を提供することにある。また、本発明の別の目的は、該製造方法に利用可能な製造中間体を提供することにある。
本発明者らは、鋭意努力の結果、本発明を見出した。
すなわち、本発明は以下の[1]〜[4]を提供する。
[1]下記式(I)
Figure 0005043945
(式中、Lはアミノ基の保護基を意味する。)
で表される化合物を下記工程:
メチルアミンとの反応工程および
所望により脱保護工程
に付すことによる[4−(3−アミノフェニル)−6,7−ジメトキシキナゾリン−2−イル]メチルアミンの製造方法。
[2]前記式(I)
Figure 0005043945
(式中、Lはアミノ基の保護基を意味する。)
で表される化合物が、2,4−ジクロロ−6,7−ジメトキシキナゾリンと下記式(II)
Figure 0005043945
(式中、Lはアミノ基の保護基を意味し、Xは−B(OH)、−B(OR)(OR)(ここで、RおよびRはそれぞれ独立して水素原子またはC1−6アルキル基を意味するか、またはRおよびRが一緒になってジメチルメチレン基、1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基または2,3−ジメチル−ブタン−2,3−ジイル基を意味する。)または−BFM(ここで、Mはナトリウムまたはカリウムを意味する。)を意味する。)
で表される化合物とを反応することにより得られることを特徴とする、請求項1記載の製造方法。
[3]Lがホルミル基、t−ブトキシカルボニル基またはアセチル基である、請求項1または2記載の製造方法。
[4]t−ブチル [3−(2−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)フェニル]カルバメート、N−[3−(2−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)フェニル]ホルムアミドまたはN−[3−(2−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)フェニル]アセトアミド。
本発明により、収率良く、純度の高い、工業的に利用可能な[4−(3−アミノフェニル)−6,7−ジメトキシキナゾリン−2−イル]メチルアミンの製造方法を見出した。また、本発明は、前記製造方法に利用可能な製造中間体を提供することができる。
オキサゾロン誘導マウスの掻爬行動の回数を示す図である。 オキサゾロン誘導マウスの皮膚症状所見(1日後)の結果を示す図である。
本発明にかかる製造方法は、不活性溶媒中、パラジウム(0)触媒の存在下、不活性気体の雰囲気下または非雰囲気下、塩基の存在下または非存在下、添加物の存在下または非存在下、式(A−1)で表される2,4−ジクロロ−6,7−ジメトキシキナゾリンとホウ素金属試薬である化合物(II)とをSuzuki反応の如きカップリング反応により、化合物(I)を得る工程1、次いで化合物(I)のクロル基をメチルアミノ基に変換して、化合物(A−3)を得る工程2、所望により化合物(A−3)のアミノ基の保護基を脱保護する工程3からなる、式(III)で表される[4−(3−アミノフェニル)−6,7−ジメトキシキナゾリン−2−イル]メチルアミンの製造方法である。
なお、メチルアミノ基の導入を行う工程2とアミノ基の保護基を脱保護する工程3は順序が入れ替わってもよい。
Figure 0005043945
[式中、Xは−B(OH)、−B(OR)(OR)(ここで、RおよびRはそれぞれ独立して水素原子またはC1−6アルキル基を意味するか、またはRおよびRが一緒になってジメチルメチレン基、1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基または2,3−ジメチル−ブタン−2,3−ジイル基を意味する。)または−BFM(ここで、Mはナトリウムまたはカリウムを意味する。)を意味し、Lはアミノ基の保護基を意味する。]
<工程1:カップリング反応>
本工程は、不活性溶媒中、パラジウム(0)触媒の存在下、塩基の存在下、添加物の存在下または非存在下、不活性気体の雰囲気下または非雰囲気下、化合物(A−1)と化合物(II)とを反応させ、化合物(I)を製造する工程である。
本工程は、既知の芳香族ホウ素化合物(例えば、ボロン酸、ボロン酸エステル、ボランやトリフルオロホウ素酸塩などのホウ素誘導体)と芳香族ハロゲン化合物とのカップリング反応を用いることができる。例えば、B.N.ミヤウラ,T.ヤナギ,およびA.スズキによるSynthetic Communications,11 (1981),p.513 ff.;M.J.シャープ,W.チェン,およびV.スニーカスによるTetrahedron Letters,28 (1987),p.5093 ff.;G.W.グレイによるJ.Chem.Soc.Perkin Trans.II,1989,p.2041 ff.及びMol.Cryst.Sig.Cryst.,172 (1989),p.165 ff., 204 (1991),p.43 ffおよびp.91 ff.;EP0449015;WO89/12039;WO89/03821;ならびにEP0354434を参照のこと。
さらに、本工程は、S.P.StanforthのTetrahedron(1998),54,263.およびN.Miyaura,A.SuzukiのChem.Rev.(1995),95,2457等に記載されている文献に準じて行うことができる。また、本工程はより具体的には、下記実施例1、5,7に記載された反応条件、反応後操作、精製方法等を参考にして行うことができる。
式(A−1)で表される2,4−ジクロロ−6,7−ジメトキシキナゾリンは公知化合物であり、市販のものを入手して使用することができる。
カップリングに使用される化合物(II)としては目的の化合物を得ることができ、かつ分離不可能な副生成物を生成しないものであれば特に限定はないが、Xは−B(OH)、−B(OR)(OR)(ここで、RおよびRはそれぞれ独立して水素原子またはC1−6アルキル基を意味するか、またはRおよびRが一緒になってジメチルメチレン基、1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基または2,3−ジメチル−ブタン−2,3−ジイル基を意味する。)または−BFM(ここで、Mはナトリウムまたはカリウムを意味する。)を意味し、Lはアミノ基の保護基を意味する。例えば、化合物(II)として、3−(N−t−ブトキシカルボニルアミノ)フェニルホウ素酸、3−アセトアミドフェニルホウ素酸またはN−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ホルムアミドが挙げられ、好適にはN−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ホルムアミドなどが挙げられる。
ここで、「C1−6アルキル基」とは、炭素数1〜6個の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基を意味し、具体例としては、例えばメチル基、エチル基、1−プロピル基(n−プロピル基)、2−プロピル基(i−プロピル基)、2−メチル−1−プロピル基(i−ブチル基)、2−メチル−2−プロピル基(t−ブチル基)、1−ブチル基(n−ブチル基)、2−ブチル基(s−ブチル基)、1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、2−メチル−1−ブチル基、3−メチル−1−ブチル基、2−メチル−2−ブチル基、3−メチル−2−ブチル基、2,2−ジメチル−1−プロピル基、1−へキシル基、2−へキシル基、3−へキシル基、2−メチル−1−ペンチル基、3−メチル−1−ペンチル基、4−メチル−1−ペンチル基、2−メチル−2−ペンチル基、3−メチル−2−ペンチル基、4−メチル−2−ペンチル基、2−メチル−3−ペンチル基、3−メチル−3−ペンチル基、2,3−ジメチル−1−ブチル基、3,3−ジメチル−1−ブチル基、2,2−ジメチル−1−ブチル基、2−エチル−1−ブチル基、3,3−ジメチル−2−ブチル基、2,3−ジメチル−2−ブチル基等が挙られる。
好ましくは、C1−3アルキル基、すなわち、メチル基、エチル基、1−プロピル基(n−プロピル基)、2−プロピル基(i−プロピル基)、2−メチル−1−プロピル基(i−ブチル基)、2−メチル−2−プロピル基(t−ブチル基)、1−ブチル基(n−ブチル基)または2−ブチル基(s−ブチル基)であり、より好ましくは、メチル基またはエチル基である。
化合物(A−1)1モルに対して、化合物(II)は0.5〜10倍モル当量用いることができ、好ましくは0.5〜1.5倍モル当量である。
使用される溶媒としては、出発化合物をある程度溶解し、かつ、本工程の反応を阻害するものでなければ特に限定はないが、具体的には、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、N―メチルピロリドンのようなアミド類;トルエン、ベンゼン、キシレン、メシチレンのような芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、イソアミルアルコール、ジエチレングリコール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブのようなアルコール類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;ジメチルスルホキシド、スルホランのようなスルホキシド類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、炭酸ジエチル等のエステル類もしくは水またはこれら溶媒の混合溶媒を挙げることができ、好適には、トルエン、テトラヒドロフラン、酢酸エチルもしくは水、またはこれらの混合溶媒である。
使用されるパラジウム(0)触媒としては、目的の化合物を得ることができ、かつ、分離不可能な副生成物を生成しないものであれば特に限定はないが、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、ビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム、パラジウム黒等であるかまたは、下記に示すパラジウム(0)前駆体となる各種パラジウム錯体および下記に示す各種配位子との組み合わせにより反応系中で生成するパラジウム(0)触媒である。
即ち、パラジウム(0)前駆体となる各種パラジウム錯体としては、目的の化合物を得ることができ、かつ、分離不可能な副生成物を生成しないものであれば特に限定はないが、具体的には、酢酸パラジウム、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム、ジクロロビス(トリ−o−トリルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリスシクロヘキシルホスフィン)パラジウム等があり、配位子としては、目的の化合物を得ることができ、かつ、分離不可能な副生成物を生成しないものであれば特に限定はないが、具体的には、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(BINAP)、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン(Xantphos)、トリ−t−ブチルホスフィン、トリ(4−メチルフェニル)ホスフィン、トリ−2−フリルホスフィン、2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、トリシクロヘキシルホスフィン、2−ジシクロヘキシルホスフィノ2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、ジ−t−ブチルホスホニウムテトラフルオロボレート、1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)イミダゾール−2−イリデン等を挙げることができる。
上記パラジウム触媒(0)は、化合物(A−1)1モルに対し、0.01〜5倍モル当量用いることができ、好ましくは、0.01〜0.1倍モル当量である。
使用される塩基としては、目的の化合物を得ることができ、かつ、分離不可能な副生成物を生成しないものであれば特に限定はないが、具体的には、リン酸三カリウム、リン酸三ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素セシウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、水酸化バリウム、水酸化カリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウムのような無機塩基類、ナトリウムエトキシド、ナトリウム−t−ブトキシド、のような金属アルコキシド類、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムのようなアルカリ金属類の酢酸塩またはトリエチルアミンのような有機塩基類等を挙げることができ、好適には炭酸カリウムまたは炭酸ナトリウムである。
上記塩基は、化合物(A−1)1モルに対し、1〜100倍モル当量用いることができ、好ましくは、1〜20倍モル当量である。
使用される添加物としては、目的の化合物を得ることができ、かつ、分離不可能な副生成物を生成しないものであれば特に限定はないが、具体的には、塩化リチウム、塩化ナトリウム、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化テトラブチルアンモニウム等を挙げることができる。
上記添加物は、化合物(A−1)1モルに対し、1〜100倍モル当量用いることができ、好ましくは、1〜10倍モル当量である。
反応温度は特に限定されないが、通常−30ないし180℃であり、好適には0ないし100℃である。
反応時間は特に限定されないが、通常0.5ないし200時間であり、好適には1ないし100時間である。
反応を不活性気体の雰囲気下で実施する場合、本工程の反応を阻害するものでなければ特に限定はないが、具体的には、アルゴンまたは窒素ガスである。
アミノ基の保護基は、当業者に公知の保護基を用いることができ、例えば、環状イミド系保護基、アミド系保護基、またはカルバメート系保護基であることが好ましく、さらにホルミル基、t−ブトキシカルボニル基またはアセチル基であることが好ましい。
本工程はさらに、金属化アリール(metallated aryls)と芳香族ハロゲン化物とのクロスカップリングは、例えば、グリニャール試薬や有機リチウム試薬〔例えば、J.F.FauvarqueおよびA.JutardによるBull.Chim.Soc.Fr.,1976,765;A.セキヤおよびN.イシカワによるJ.Organomet.Chem.,1976,118,349;A.セキヤおよびN.イシカワによるJ.Organomet.Chem.,1977,125,281;M.ヤマムラ,I.モリタニおよびS.I.ムラハシによるJ.Organomet.Chem.,1975,91,C39;S.I.ムラハシ,M.ヤマムラ,K.ヤナギサワ,N.ミタおよびK.コンドーによるJ.Org.Chem.,1979,44,2408;ならびにA.ミナト,K.タマノ,T.ハヤシ,K.スズキおよびM.クマダによるTetrahedron Lett.,1980,845を参照〕、有機亜鉛試薬〔例えば、E.ネギシらによるJ.Org.Chem.,42(1977),1822を参照〕、有機スズ試薬〔例えば、M.コスギらによるChem.Lett.1977,301;J.K.StilleによるAngew.Chem.Int.Ed.Engl.,25,508,1986;T.N.MitchellによるSynthesis,803,1992を参照〕、および有機ケイ素試薬〔例えば、T.ヒヤマらによるJ.Org.Chem.,1996,61,7232を参照〕を使用しても行うことができる。
<工程2>
本工程は、不活性溶媒中、化合物(I)とメチルアミンとの反応により化合物(A−3)を得る工程である。
化合物(A−2)1モルに対し、メチルアミンは1〜200倍モル当量用いることができ、好ましくは1〜40倍モル当量である。
使用される溶媒としては出発物質をある程度溶解し、かつ本工程の反応を阻害しなければ特に限定はないが、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサン等のエーテル類;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール、エチレングリコール等のアルコール類もしくは水またはこれら溶媒の混合剤をあげることができ、好適にはイソプロパノールもしくはメタノールとテトラヒドロフランとの混合溶媒である。
使用されるメチルアミンの加え方としては目的の化合物を得ることができ、かつ分離不可能な副生成物を生成しないものであれば特に限定はないが、例えば、ガスとして、メタノール、エタノール、テトラヒドロフランもしくは水等の溶液として、または塩酸塩等の塩として加えることができるが、好適にはメタノール溶液として加える。
反応温度は特に限定されないが、通常−30ないし180℃であり、好適には0ないし150℃である。
反応時間は特に限定されないが、通常通常0.5ないし200時間であり、好適には1ないし100時間である。
なお本工程においては、通常、圧力に耐え得るステンレス製等の密閉型反応容器を用いる。
<工程3>
本工程は、所望により、化合物(A−3)のアミノ基の保護基を脱保護する工程である。本工程は、公知の脱保護反応を用いることができる。例えば、保護基がt−ブトキシカルボニル基である場合には、Synthesis,pp.66−68,1999などに記載された方法を、保護基がホルミル基である場合には、J.Am.Chem.Soc.,pp.1154,1958;J.Org.Chem.,pp3748,1979などに記載された方法を、また、保護基がアセチル基である場合には、J.Org.Chem.,pp4593,1978などに記載された方法を用いてアミノ基の脱保護を行うことができる。
反応溶媒は、出発物質をある程度溶解し、かつ本反応を阻害しなければ特に限定されないが、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサン等のエーテル類;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール、エチレングリコール等のアルコール類、ジクロロメタン、ジクロロエタン等のハロゲン溶媒類、もしくは水またはこれら溶媒の混合剤をあげることができ、好適にはメタノール、エタノール、もしくはジクロロメタンである。
使用する酸は、反応を促進することができる限り、制限されないが、たとえば、塩酸、硫酸等の鉱酸類、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸類などをあげることができ、好適には塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸である。
使用する塩基は、反応を促進することができる限り、制限されないが、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基類、ヒドラジン、アルキルアミン等の有機塩基をあげることができる。
反応温度は特に限定されないが、通常−30ないし180℃であり、好適には0ないし100℃で、溶媒の沸点の範囲である。
反応時間は特に限定されないが、通常0.5ないし200時間であり、好適には1ないし100時間である。
本発明により得られた化合物(III)は、PDE4阻害作用を有する化合物である化合物(IV)の製造に用いることができる(下記工程4参照)。
Figure 0005043945
[式中、RはC1−6アルキル基を示す。]
<工程4>
本工程は不活性溶媒中、塩基存在下または非存在下で、式(III)で表される[4−(3−アミノフェニル)−6,7−ジメトキシキナゾリン−2−イル]メチルアミンと酸クロリドである化合物(B−2)との反応により化合物(IV)を製造する方法である。
化合物(B−2)は、公知の化合物であり、容易に入手することができる。
化合物(III)1モルに対して、化合物(B−2)は1〜10倍モル当量用いることができ、好ましくは1〜2倍モル当量である。
使用される溶媒としては出発物質をある程度溶解し、かつ本工程の反応を阻害しなければ特に限定は無いが、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、N―メチルピロリドンのようなアミド類;トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサン等のエーテル類;ジクロルメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ピリジン、2−、3−もしくは4−ピコリン等の有機塩基類もしくは水またはこれら溶媒の混合剤をあげることができ、好適にはジメチルアセトアミド、テトラヒドロフランまたはピリジンである。
使用される塩基としては目的の化合物を得ることができ、かつ分離不可能な副生成物を生成しないものであれば特に限定はないが、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸セシウム等の無機塩基類またはピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基類を挙げる事ができ、好適にはピリジンまたはジイソプロピルエチルアミンである。
上記塩基は、化合物(III)1モルに対し、1〜10倍モル当量用いることができ、好ましくは、1〜4倍モル当量である。
反応温度は溶媒、試薬により異なるが通常−30ないし180℃であり、好適には0ないし100℃である。
反応時間は溶媒、反応温度により異なるが通常通常0.5ないし200時間であり、好適には1ないし100時間である。
本発明にかかる化合物は、以下の実施例に記載した方法により製造することができる。ただし、これらは例示的なものであって、本発明は、如何なる場合も以下の具体例に制限されるものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
文献名等が記載されている化合物は、その文献等に従って製造したことを示す。
実施例1
t−ブチル [3−(2−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)フェニル]カルバメートの合成
Figure 0005043945
窒素気流下、2,4−ジクロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン 1.00g(3.86mmol)、3−(N−t−ブトキシカルボニルアミノ)フェニルホウ素酸 1.14g(4.63mmol)、テトラヒドロフラン(25mL)および2M炭酸ナトリウム水溶液(5mL)の混合液に、酢酸パラジウム(8.84mg)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(21.4mg)を順次加え、60℃にて6.5時間撹拌した。反応溶液を冷却後、酢酸エチル(25mL)および5%w/w食塩水(20mL)を加え、抽出した。有機層を5%w/w食塩水(20mL)で2回洗浄した後、減圧濃縮した。濃縮残渣に酢酸エチル(1mL)と2−プロパノール(4mL)を加え、40℃で0.5時間懸濁撹拌した。冷却後、析出している結晶を濾取・乾燥し、目的物 1.48gを得た(収率:91.5%)。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):1.52(9H,s),3.97(3H,s),4.07(3H,s),6.62(1H,br),7.33(1H,s),7.38−7.43(1H,m),7.48−7.53(3H,m),8.00(1H,br). ESI MS:m/z 438(M+Na)
実施例2
3−(2−クロロ−6,7−ジメトキシ−キナゾリン−4−イル)フェニルアミンの合成
Figure 0005043945
窒素気流下、t−ブチル [3−(2−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)フェニル]カルバメート 420mg(1.00mmol)を5℃に冷却し、撹拌しながらトリフルオロ酢酸(1mL)を滴下した後、室温で撹拌した。1.25時間撹拌後、5〜10℃に冷却し、2N水酸化ナトリウム水溶液(6.2mL)を滴下、淡黄色結晶が析出した。室温で15分間撹拌した後、析出している結晶を濾取・乾燥し、目的物 306mgを得た(収率:95.6%)。
H−NMR(DMSO−d)δ(ppm):3.86(3H,s),4.01(3H,s),5.40(2H,br),6.79(1H,dd,J=1.6,8.0Hz),6.93(1H,brd,J=8.0Hz),7.02(1H,t,J=1.6Hz),7.24(1H,t,J=8.0Hz),7.41(1H,s),7.43(1H,s).
実施例3
t−ブチル {3−[6,7−ジメトキシ−2−(メチルアミノ)キナゾリン−4−イル]フェニル}カルバメートの合成
Figure 0005043945
t−ブチル [3−(2−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)フェニル]カルバメート 420mg(1.00mmol)、テトラヒドロフラン(2.5mL)および2−プロパノール(1.25mL)をSUS製オートクレーブへ入れ、この混合液に40%メチルアミンのメタノール溶液(2.5mL)を加え、90℃で8時間撹拌した。冷却後、反応液を酢酸エチル(40mL)、テトラヒドロフラン(40mL)および5%w/w食塩水(50mL)の混合液へ注ぎ、抽出した。有機層を5%w/w食塩水(50mL)で洗浄した後、減圧濃縮した。濃縮残渣にt−ブチルメチルエーテル(2.1mL)を加え、スパーテルで結晶化した後、室温で3時間撹拌した。析出している結晶を濾取・乾燥し、目的物 348mgを得た(収率:83.8%)。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):1.52(9H,s),3.12(3H,d,J=5.2Hz),3.85(3H,s),4.03(3H,s),5.11(1H,brd,J=5.2Hz),6.59(1H,br),7.07(1H,s),7.19(1H,s),7.36−7.48(3H,m),7.80(1H,br). ESI MS:m/z 433(M+Na)
実施例4
[4−(3−アミノフェニル)−6,7−ジメトキシキナゾリン−2−イル]メチルアミンの合成
Figure 0005043945
窒素気流下、t−ブチル {3−[6,7−ジメトキシ−2−(メチルアミノ)キナゾリン−4−イル]フェニル}カルバメート 100mg(0.24mmol)をジクロロメタン(1mL)に懸濁し、0℃に冷却下、トリフルオロ酢酸(0.2mL)を滴下し、同温で1時間撹拌後、室温で6時間撹拌した。氷水冷下、0.5N水酸化ナトリウム水溶液(5.94mL)を滴下し、次いで酢酸エチル(10mL)、テトラヒドロフラン(10mL)および5%w/w食塩水(20mL)を反応液へ注いだ後、抽出した。有機層を5%w/w食塩水(20mL)で2回洗浄した後、減圧濃縮した。濃縮残渣にt−ブチルメチルエーテル(0.6mL)を加え、スパーテルで結晶化した後、室温で4時間撹拌した。析出している結晶を濾取・乾燥し、目的物 66.1mgを得た(収率:87.2%)。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):3.12(3H,d,J=5.2Hz),3.80(2H,brs),3.82(3H,s),4.03(3H,s),5.30(1H,br),6.83(1H,dd,J=1.6,8.0Hz),6.99(1H,t,J=1.6Hz),7.04(1H,brd,J=8.0Hz),7.07(1H,s),7.15(1H,s),7.30(1H,t,J=8.0Hz).
実施例5
N−[3−(2−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)フェニル]ホルムアミドの合成
Figure 0005043945
2,4−ジクロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン 2.00g(7.72mmol)、N−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]ホルムアミド 2.38g(9.26mmol)、テトラヒドロフラン(50mL)および2M炭酸ナトリウム水溶液(10mL)の混合液に、酢酸パラジウム(17.7mg)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(42.8mg)を順次加え、60℃にて6時間撹拌した。冷却後、5%w/w食塩水(50mL)および酢酸エチル(50mL)を加えて5分間撹拌した後、不溶物を濾取した。濾液を分液ロートへ移し、抽出した。有機層を5%w/w食塩水(50mL)で2回洗浄した後、減圧濃縮した。濃縮残渣に2−プロパノール(15mL)と酢酸エチル(10mL)を加え、50℃で2時間懸濁撹拌した。冷却後、析出している結晶を濾取・乾燥し、目的物 667mgを得た。一方、濾取した不溶物をジクロロメタン/メタノール(300mL/100mL)混合液に溶解し、不溶物を濾去、濾液を減圧濃縮した。濃縮残渣に2−プロパノール(15mL)および酢酸エチル(10mL)を加え、50℃で2時間懸濁撹拌した。冷却後、析出している結晶を濾取・乾燥し、目的物 1.78gを得た。総収量:2.45g、収率:91.3%であった。
H−NMR(DMSO−d)δ(ppm):3.86(3H,s),4.00(3H,s),7.41(1H,s),7.44(1H,s),7.45−7.60(3H,m),7.68−7.73(1H,m),8.14−8.18(1H,m)、8.34(1H,s),10.47(1H,br). ESI MS:m/z 366(M+Na)
実施例6
[4−(3−アミノフェニル)−6,7−ジメトキシキナゾリン−2−イル]メチルアミンの合成
Figure 0005043945
N−[3−(2−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)フェニル]ホルムアミド 354mg(1.00mmol)、テトラヒドロフラン(2.06mL)およびメタノール(1.03mL)に40%メチルアミンのメタノール溶液(2.06mL)を加え、90℃で12時間反応させた。冷却後、反応液を酢酸エチル(30mL)、テトラヒドロフラン(30mL)および5%w/w食塩水(30mL)の混合液へ注ぎ、抽出した。有機層を5%w/w食塩水(30mL)で洗浄した後、減圧濃縮した。濃縮残渣に酢酸エチル(1.5mL)を加え、スパーテルで結晶化した後、50℃で1.5時間撹拌した。この懸濁液に、同温でt−ブチルメチルエーテル(1.5mL)を滴下し、さらに1時間撹拌後、徐冷した。析出している結晶を濾取・乾燥し、目的物 288mgを得た(収率:90.5%)。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):3.12(3H,d,J=5.2Hz),3.80(2H,brs),3.82(3H,s),4.03(3H,s),5.30(1H,br),6.83(1H,dd,J=1.6,8.0Hz),6.99(1H,t,J=1.6Hz),7.04(1H,brd,J=8.0Hz),7.07(1H,s),7.15(1H,s),7.30(1H,t,J=8.0Hz).
実施例7
N−[3−(2−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)フェニル]アセトアミドの合成
Figure 0005043945
窒素気流下、2,4−ジクロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン 2.00g(7.72mmol)、3−アセトアミドフェニルホウ素酸 1.69g(9.26mmol)、テトラヒドロフラン(50mL)および2M炭酸ナトリウム水溶液(10mL)の混合液に、酢酸パラジウム(17.7mg)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(42.8mg)を順次加え、60℃にて5時間撹拌した。冷却後、5%w/w食塩水(50mL)を加え1時間撹拌した。不溶物を濾取し、水(50mL)と酢酸エチル(50mL)でリンスした。濾液を分液ロートへ移し、抽出し、有機層を5%w/w食塩水(50mL)で2回洗浄した後、減圧濃縮した。濃縮残渣に2−プロパノール(6mL)と酢酸エチル(4mL)を加え、50℃で2時間懸濁撹拌した。冷却後、析出している結晶を濾取・乾燥し、目的物 471mgを得た。また、濾取した不溶物をジクロロメタン/メタノール(3/1) (50mL)に溶解し、不溶物を濾去した。濾液を減圧濃縮し、残渣に2−プロパノール(15mL)と酢酸エチル(10mL)を加え、50℃で1.5時間懸濁撹拌した後、徐冷した。析出している結晶を濾過・乾燥し、目的物 2.02gを得た。総収量:2.50g、収率:89.4%であった。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.21(3H,s),3.97(3H,s),4.07(3H,s),7.33(1H,s),7.37(1H,br),7.47(1H,s),7.49−7.59(3H,m),8.03(1H,br). ESI MS:m/z 380(M+Na)
実施例8
N−{3−[6,7−ジメトキシ−2−(メチルアミノ)キナゾリン−4−イル]フェニル}アセトアミドの合成
Figure 0005043945
N−[3−(2−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)フェニル]アセトアミド 353mg(0.96mmol)、テトラヒドロフラン(2.06mL)およびメタノール(1.03mL)に40%メチルアミンのメタノール溶液(2.06mL)を加え、90℃で9時間反応させた。冷却後、テトラヒドロフラン(30mL)で洗い込みながら、酢酸エチル(30mL)と5%w/w食塩水(30mL)の混合液へ注ぎ、抽出した。有機層を5%w/w食塩水(30mL)で洗浄した後、減圧濃縮した。濃縮残渣にt−ブチルメチルエーテル(3mL)を加え、スパーテルで結晶化した後、50℃で2時間懸濁撹拌した。徐冷した後、析出している結晶を濾取・乾燥し、目的物 318mgを得た(収率:91.1%)。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):2.20(3H,s),3.12(3H,d,J=4.8Hz),3.85(3H,s),4.03(3H,s),5.11(1H,brd,J=4.8Hz),7.07(1H,s),7.18(1H,s),7.30(1H,br),7.43−7.52(2H,m),7.60−7.65(1H,m),7.85(1H,br). ESI MS:m/z 375(M+Na)
実施例9
[4−(3−アミノフェニル)−6,7−ジメトキシキナゾリン−2−イル]メチルアミンの合成
Figure 0005043945
N−{3−[6,7−ジメトキシ−2−(メチルアミノ)キナゾリン−4−イル]フェニル}アセトアミド 100mg(0.275mmol)のメタノール(1.5mL)溶液に濃塩酸(0.5mL)を加え、50℃で撹拌した。2時間後、メタノール(1.5mL)と濃塩酸(0.5mL)を加え反応を継続した。その0.5時間後、濃塩酸(0.5mL)を加え、反応を継続し、2時間後に熱源を切り、終夜撹拌した。翌日、メタノール(3.0mL)と濃塩酸(1.5mL)を加え、50℃で4.5時間撹拌した。室温まで冷却後、反応液を氷水浴で冷却し、5N水酸化ナトリウム水溶液で中和した。減圧濃縮した後、濃縮残渣にテトラヒドロフラン(25mL)を加え、酢酸エチル(25mL)で洗いこみながら5%w/w食塩水(25mL)へ注ぎ、抽出した。有機層を5%w/w食塩水(25mL)で2回洗浄した後、減圧濃縮した。濃縮残渣にt−ブチルメチルエーテル(1mL)を加え、室温で終夜撹拌した。析出している結晶を濾取・乾燥し、目的物 730mgを得た(収率:83.3%)。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):3.12(3H,d,J=5.2Hz),3.80(2H,brs),3.82(3H,s),4.03(3H,s),5.30(1H,br),6.83(1H,dd,J=1.6,8.0Hz),6.99(1H,t,J=1.6Hz),7.04(1H,brd,J=8.0Hz),7.07(1H,s),7.15(1H,s),7.30(1H,t,J=8.0Hz).
実施例10
メチル N−[3−(6,7−ジメトキシ−2−メチルアミノキナゾリン−4−イル)フェニル]テレフタラミックアシッドの合成
Figure 0005043945
[4−(3−アミノフェニル)−6,7−ジメトキシキナゾリン−2−イル]メチルアミン 16.8gとピリジン8.6gとをテトラヒドロフラン300mLに溶解させたものに、4−クロロカルボニル安息香酸 メチルエステル11.8gを室温にて加え、反応液を24時間攪拌した。反応液にジメチルスルホキシド100mLを加えた後、反応液を酢酸エチル2000mL−テトラヒドロフラン1000mLの混合溶媒と飽和重曹水1000mLで分配し、有機層を分取した。水層をさらに酢酸エチル500mL−テトラヒドロフラン500mLの混合溶媒で抽出した後、合わせた有機層を飽和重曹水1000mL、飽和食塩水1000mLの順で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を塩基性シリカゲルパッド100gで濾去し、酢酸エチル2000mLで洗い込んだ。集めた溶出液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をテトラヒドロフラン100mL−ジエチルエーテル500mLの混合溶媒に懸濁させてトリチュレーションした。析出した結晶を濾取し、ジエチルエーテル100mLで2回洗浄後、50℃にて5時間通風乾燥し、表記化合物の結晶13.8g(収率53.2%)を得た。
H−NMR(DMSO−d)δ(ppm):2.88(3H,d,J=4.4Hz),3.74(3H,s),3.89(3H,s),3.92(3H,s),6.99(1H,s),7.00(1H,brs),7.17(1H,s),7.46(1H,d,J=8.0Hz),7.55(1H,t,J=8.0Hz),7.87(1H,brd,J=8.0Hz),8.08(4H,s),8.20(1H,brs),10.61(1H,s).
実施例11
メチル N−[3−(6,7−ジメトキシ−2−メチルアミノキナゾリン−4−イル)フェニル]テレフタラミックアシッドの合成
Figure 0005043945
(1)[テレフタル酸モノメチルクロリド/N,N−ジイソプロピルエチルアミン]溶液の調製
窒素気流下、テレフタル酸モノメチル1.997kg(11.08mol)と1,2−ジメトキシエタン15.60kgの懸濁液をジャケット温度10℃で冷却しながら撹拌し、これにN,N−ジメチルホルムアミド400mL(5.17mol)を投入、次いでチオニルクロリド1.323kg(10.56mol)を投入し、その容器を1,2−ジメトキシエタン1.00Lで洗い込んだ。この懸濁液を60〜73℃で1時間2分加熱撹拌した後、冷却しながら撹拌した。この溶液をジャケット温度0℃で冷却しながらN,N−ジイソプロピルエチルアミン1.36kg(10.52mol)を滴下し、その容器を1,2−ジメトキシエタン1.00Lで洗い込んだ。次いで、反応液をジャケット温度25℃で撹拌し、内温が20℃に達してから38分後に撹拌を停止した。反応液をポリ容器に移して計量し、[テレフタル酸モノメチルクロリド/N,N−ジイソプロピルエチルアミン]溶液22.00kg(テレフタル酸モノメチルクロリド含有量:1.84kg)を微黄褐色溶液として得た。
(2)メチル N−[3−(6,7−ジメトキシ−2−メチルアミノキナゾリン−4−イル)フェニル]テレフタラミックアシッドの合成
窒素気流下、[4−(3−アミノフェニル)−6,7−ジメトキシキナゾリン−2−イル]メチルアミン2.000kg(6.39mol)とテトラヒドロフラン71.14kgの懸濁液をジャケット温度0℃で冷却しながら撹拌した。この懸濁液に[テレフタル酸モノメチルクロリド/N,N−ジイソプロピルエチルアミン]溶液16.70kg(テレフタル酸モノメチルクロリド含有量:1.40kg,7.03mol)を1時間26分かけて滴下し、この容器を1,2−ジメトキシエタン1.40Lで洗い込んだ後、0℃で13時間4分撹拌した。この反応混合物に、0℃冷却下、酢酸エチル36.5kgを加え、次いで、5%重曹水80.1kgを滴下した後、ジャケット温度20℃で1時間10分撹拌した。酢酸エチル37.3kgを投入し、撹拌後、水層を分液した。有機層を5%食塩水40.0kg、水40.2kg、水40.1kgで順次洗浄した。有機層をジャケット温度40℃で減圧濃縮し、濃縮残渣にメタノール23.70kgを加えた後、60〜66℃に加熱しながら1時間1分撹拌した。この懸濁液をジャケット温度50℃で撹拌しながら、2−プロパノール23.60kgを1時間で滴下した。次いで、10℃/hで徐冷後、ジャケット温度20℃で12時間23分撹拌した。析出した結晶を濾取し、この結晶をメタノール3.00Lと2−プロパノール3.00Lの混合液で洗浄し、さらに2−プロパノ−ル6.00Lで洗浄し、目的物の粗体5.52kg(wet体、目的物含有量:2.57kg、5.44mol)を淡黄色結晶として得た(収率85.3%)。
窒素気流下、目的物の粗体(wet体)5.398kg(目的物含有量:2.518kg,5.33mol)とジメチルスルホキシド8.01Lの懸濁液を60〜70℃で加熱撹拌し、結晶を溶解させた。この溶液を清澄濾過し、ジメチルスルホキシド2.00Lでリンスした。この濾液を、ジャケット温度60℃であらかじめ加熱しておいた210L反応缶に移し、ジメチルスルホキシド2.01Lで洗い込んだ。この溶液に2−プロパノール18.9kgを40分で滴下した後、目的物の種結晶15.02gを投入し、さらに2−プロパノール9.44kgを57分間で滴下した。この懸濁液を60℃で1時間30分撹拌した後、ジャケット温度を80℃に設定して加熱撹拌を37時間24分継続した。次いで、2−プロパノール56.6kgを2時間8分で滴下し、20℃まで徐冷(10℃/h)した後、同温で65時間50分撹拌した。析出した結晶を濾取し、この結晶をジメチルスルホキシド534mLと2−プロパノール4.81Lの混合液で洗浄し、さらに2−プロパノール8.01Lで洗浄した。得られた結晶をジャケット温度50℃で減圧乾燥し、目的物2.30kgを黄色結晶として得た(収率90.8%)。
[薬理試験例]
本発明者らは、実施例10の化合物の止痒剤としての効果(PDE4阻害作用)を確認するため、以下の試験を行った。
試験例1
オキサゾロン誘導掻爬行動モデルにおける化合物評価
<試験方法>
試験動物は、市販の5週齢のNC/Nga雌性マウス(日本エスエルシー)を用いた。馴化のための7日間の予備飼育期間を経た後、一般状態に変化が認められず、順調な体重増加を示した動物を試験に使用した。
1)感作および誘発
感作は馴化期間の経過した6週齢のマウスに1回、マウスの左右耳介部にそれぞれ0.5%4−エトキシメチレン−2−フェニル−2−オキサゾリン−5−オン(以下「オキサゾロン」と略す。Sigma社)を含むアセトン(和光純薬株式会社)溶液を20μL塗布することにより行われた。
誘発は、感作後5日目、感作後5日より2日または3日後、さらに前記日より2日または3日後の計3回、マウスの左耳介部に0.3%オキサゾロンを10μL塗布することにより行われた。
2)掻爬行動測定
掻爬行動は客観的な評価を行うため、Micro Act装置(ニューロサイエンス社)を用いて自動的に測定した。ジエチルエーテル(和光純薬株式会社)麻酔したマウスの左後足の皮下にマグネット片(直径1mm、長さ3mm、ニューロサイエンス社)を遅くとも測定の前日までに挿入した。オキサゾロン塗布による掻爬行動を誘発した後、マウスを直ちにコイルが巻かれたチャンバー(直径11cm,高さ18cm)に移し、マウスの足に挿入したマグネットの動きによって誘導される電流を一定時間測定した。掻爬行動を反映する特徴的な波形をMicro Act装置で検出し、検出された波形の出現頻度を掻爬行動の回数としてカウントした。
3)被験物質の評価
試験化合物の調製:実施例10の化合物は混合溶媒(アセトン:エタノール=1:1)に対して0.3%濃度となるよう調製した。
被験物質の群構成として、以下の5群:(1)Normal群:混合溶媒(アセトン:エタノール=1:1)塗布群、(2)Control群:混合溶媒(アセトン:エタノール=1:1)塗布群、(3)実施例10の化合物塗布群を設定した。なお、各群のマウスは、2回目の誘発時の掻爬回数を基に掻爬回数が均一化するよう群分けしておいた。
被験物資の評価:被験物質(Normal群およびControl群は、混合溶媒(アセトン:エタノール=1:1)のみを塗布。)は3回目のオキサゾロン塗布の1時間前に10μL投与した。評価は3回目のオキサゾロン塗布(Normal群は混合溶媒(アセトン:エタノール=1:1)を塗布。)による誘発後2時間の掻爬回数を指標に実施した。併せて、皮膚症状による評価を実施した。すなわち、3回目のオキサゾロン塗布前日と塗布一日後もしくは塗布四日後の掻爬行動関連所見である(1)「擦傷」、(2)「出血・糜爛」のそれぞれの項目に関して0〜3点(0;症状なし、1;軽度、2;中等度、3;重度)の4段階の評点化を行い、オキサゾロンの誘発前後における評点の差を指標として掻爬行動を評価した。なお、評点化は項目ごとに実施し、それらの合計をその個体の評点とした。
<試験結果>
1)掻爬回数の測定結果を図1に示す。(図1における、Normal群はn=11、その他の群はn=17である。)
2)皮膚症状所見の測定結果を図2に示す。図2は投与一日後の評点から投与前の評点を差し引いた値をグラフ化したものである。(図2における、Normal群はn=11、その他の群はn=17である。)
以上の結果より、実施例10の化合物は、掻爬行動を抑制し、かつ掻爬行動によりもたらされる皮膚症状の悪化を抑制していることから、優れた止痒効果を有していることが示された。
試験例2
ヒト凍結肝細胞を用いた薬物代謝酵素(CYP)誘導能評価実験
<試験操作>
ヒト凍結肝細胞(XenoTeck社)を37℃で攪拌させながら素早く融解し、Hepatocytes Isolation Kit(日本農産工業株式会社)を用いて生細胞を分取した。得られた肝細胞を氷冷したWilliam’s Medium E(10%FBS、+PSG)で5×10cells/mLとなるように希釈し、48穴コラーゲンコートプレート(BD Biosciences社)に1×10cells/cmで播種し、37℃、5%COで24時間培養した。その後、培養された肝細胞をHepato−STIM(登録商標:BD Biosciences社)(+EGF、PSG、−FBS)に培地交換し、37℃、5%COの条件下でさらに24時間培養した。その後、当該肝細胞に被検化合物、ヒトCYP1Aのポジティブコントロールとしてβ−ナフトフラボン(SIGMA社)またはヒトCYP3A4のポジティブコントロールとしてリファンピシン(和光純薬工業株式会社)の希釈溶液をそれぞれ添加し、37℃、5%COの条件下で約48時間培養した。被検化合物または各ポジティブコントロールの希釈溶液を24時間ごとに新しいものに交換した。なお、被験化合物及びポジティブコントロールはジメチルスルホキシド(DMSO:和光純薬工業株式会社)で調製し、被験化合物の希釈溶液(最終濃度;1μM、3μM、10μM)およびポジティブコントロールの希釈溶液(最終濃度;10μM)はHepato−STIM(+EGF,PSG,−FBS)を用いてそれぞれ調製した。全ての処理においてDMSOの最終濃度がHepato−STIM(+EGF,PSG,−FBS)に対し0.1%濃度になるようにした。コントロールは最終濃度で0.1%となるようにDMSOをHepato−STIM(+EGF,PSG,−FBS)に添加した。培養終了後、PBSを用いて該肝細胞を1回洗浄した後、Total RNA Purification Kit(Applied Biosystems社)を用いてtotal RNAを精製した。精製したtotal RNAを、TaqMan Reverse Transcription Reagents(Applied Biosystems社)を用いて逆転写させ、cDNAを合成した。cDNAの合成にはoligo dTを用い、Gene Amp PCR system 9700にて、25℃で10分間反応させた後、48℃で60分間反応させ、95℃、10分で逆転写酵素を失活させた。CYP1A1およびGAPDHのmRNAの定量は、SYBR Green PCR Core Reagents Kit(Applied Biosystems社)を用いてABI7900(Applied Biosystems社)により行った。CYP1A2およびCYP3A4のmRNAの定量は、Taqman PCR Core Reagents Kit(Applied Biosystems社)を用いてABI7900(Applied Biosystems社)により行った。mRNA定量のためPCRに用いたプライマー配列およびPCR条件を表1及び2にそれぞれ示した。
プライマー配列
Figure 0005043945
PCR条件
Figure 0005043945
※変性、アニーリング、伸長反応を1サイクルとして、50サイクル繰り返した。
<CYP誘導能の算出>
被験化合物のCYP1A1誘導能を以下のようにして算出した。
被験化合物のCYP1A1誘導能(%)={[(被験化合物添加時のCYP1A1のmRNA量)/(被験化合物添加時のGAPDHのmRNA量)]/[(DMSOコントロール添加時のCYP1A1のmRNA量)/(DMSOコントロール添加時のGAPDHのmRNA量)]−1}/{[(ポジティブコントロール添加時のCYP1A1のmRNA量)/(ポジティブコントロール添加時のGAPDHのmRNA量)]/[(DMSOコントロール添加時のCYP1A1のmRNA量)/(DMSOコントロール添加時のGAPDHのmRNA量)]−1}×100CYP1A2およびCYP3A4の誘導能についても同様にして算出した。
<試験結果>
実施例10の化合物の結果を表3に示す。なお、比較例として、WO99/37622の実施例1に記載の化合物(4−(3−ベンゾイルアミノフェニル)−6,7−ジメトキシ−2−メチルアミノキナゾリン)を用いた。
以上の結果より、実施例10にかかる化合物は、比較例の化合物に比して、CYP誘導能が低いことが示された。
Figure 0005043945
本発明により、アトピー性疾患等の痒みに対して有用な薬剤となる化合物の製造方法ならびに該製造方法に利用可能な製造中間体を提供することができる。

Claims (4)

  1. 下記式(I)
    Figure 0005043945
    (式中、Lはアミノ基の保護基を意味する。)
    で表される化合物を下記工程:
    メチルアミンとの反応工程および
    所望により脱保護工程
    に付すことによる[4−(3−アミノフェニル)−6,7−ジメトキシキナゾリン−2−イル]メチルアミンの製造方法。
  2. 前記式(I)
    Figure 0005043945
    (式中、Lはアミノ基の保護基を意味する。)
    で表される化合物が、2,4−ジクロロ−6,7−ジメトキシキナゾリンと下記式(II)
    Figure 0005043945
    (式中、Lはアミノ基の保護基を意味し、Xは−B(OH)、−B(OR)(OR)(ここで、RおよびRはそれぞれ独立して水素原子またはC1−6アルキル基を意味するか、またはRおよびRが一緒になってジメチルメチレン基、1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基または2,3−ジメチル−ブタン−2,3−ジイル基を意味する。)または−BFM(ここで、Mはナトリウムまたはカリウムを意味する。)を意味する。)
    で表される化合物とを反応することにより得られることを特徴とする、請求項1記載の製造方法。
  3. Lがホルミル基、t−ブトキシカルボニル基またはアセチル基である、請求項1または2記載の製造方法。
  4. t−ブチル [3−(2−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)フェニル]カルバメート、N−[3−(2−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)フェニル]ホルムアミドまたはN−[3−(2−クロロ−6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)フェニル]アセトアミド。
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