JP5042251B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

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Description

この発明は、パソコン、携帯端末、カーナビゲーションシステム等の画像の表示や編集を行う装置において、画像の部分的な拡大又は縮小を行う画像処理装置および画像処理方法に関するものである。
ディジタルカメラ等により撮影した画像はディジタルデータとしてメモリやハードディスクに保存される。撮影した画像の確認は一般に、その画像を、撮影機器に付属するモニタや、パソコンに接続されたモニタに表示することで行われる。画像の画素数や縦横比は、撮影機器の仕様や画像データの編集内容によって異なり、モニタ表示画面の画素数とは一致しない場合が多い。そこで、画像全体を一様に拡大又は縮小し、画素数および縦横比をできる限りモニタ表示画面に合わせる処理が行われている。
例えば、携帯端末で撮影されるような画像サイズの小さい画像をパソコンに接続したモニタで表示する場合、表示する画像よりもモニタ表示画面の画素数が多く、モニタ表示画面に余裕があるため、画像全体を一様の倍率で拡大して表示することで画像の視認性を高めることができる。しかし拡大倍率が大きすぎるとモニタ表示画面に表示されない部分が大きくなり、画像全体の確認が困難になってしまう。
この問題の解決策として、入力装置により拡大領域を選択し、拡大領域と非拡大領域との境界での連続性を維持しつつ拡大領域のみを部分的に拡大して画像を表示する技術がある(例えば、特許文献1参照)。ユーザーにとって重要な部分だけを選択的に拡大することにより、モニタに表示されない部分をできるだけ小さく抑えながら、ユーザーにとって重要な部分の視認性を高めることができる。
また、近年のディジタルカメラの場合、撮影できる静止画の画素数はメガピクセル(100万画素)を超えるものがほとんどであるのに対し、携帯端末やカーナビゲーションシステムの表示画面の画素数は数10万画素程度にとどまるものが多い。つまり、表示したい画像の画素数が表示画面の画素数よりも多いため、画像全体を表示するには画像を縮小する必要がある。この場合、画像を一様の倍率で縮小することで画像全体を表示できるようになる。
特開平10−105153号公報(第4−7頁、第1図)
ところで、特許文献1に記載された技術では、ユーザーが入力装置を使用して拡大したい部分を指定する必要がある。そのため、マウスやカーソルのような直感的な領域指定ができる入力装置を使用できる機器であれば容易に拡大したい重要部分を指定することができるが、携帯端末やカーナビゲーションシステム等では、一般に直感的な領域指定ができる入力装置や仕組みが設けられておらず、拡大したい部分を容易に指定できないという問題があった。
また、表示したい画像の画素数が表示画面の画素数よりも多く画像を縮小する必要がある場合には、画像を一様の倍率で縮小することで画像全体を表示できるようになるが、これでは画像の視認性が悪化してしまう。そこで画像全体としては表示画面に合うように縮小しながらも重要部分については視認性を優先的に確保したいという要望があった。
この発明は、上述のような問題を解決するためになされたもので、入力装置によって重要部分を指定しなくても、画像内の重要部分を自動で検出し、当該重要部分の視認性を優先的に確保しつつ画像を拡大又は縮小できる画像処理装置を提供することを目的とする。
この発明に係る画像処理装置では、ユーザーが視認性を確保したい重要部分はエッジ強度値が大きな部分である点に着目し、画像の各画素のエッジ強度値に基づき画像を複数の部分に分け、これらの部分毎に拡大又は縮小する倍率を示す倍率係数を算出し、その倍率係数に従って部分毎に拡大又は縮小するようにした。
この発明に係る画像処理装置においては、重要部分を指定しなくても、重要部分の視認性を優先的に確保した画像を得ることができるという効果を奏する。
この発明の実施の形態1における画像処理装置の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態1における各段階での画像の例である。 この発明の実施の形態1における倍率係数の算出課程の説明図である。 この発明の実施の形態1における倍率係数判定閾値THxの算出例の説明図である。 この発明の実施の形態1における水平垂直の各方向の倍率係数を画素の位置毎に表した倍率係数分布図である。 この発明の実施の形態2における画像処理装置の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態2における各段階での画像の例である。 この発明の実施の形態1における倍率係数の算出課程の説明図である。 この発明の実施の形態2における倍率係数の算出課程の説明図である。 この発明の実施の形態3における画像処理装置の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態3における各段階での処理結果を示す画像の例である。 この発明の実施の形態4における画像処理装置の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態4における倍率係数変更動作の説明図である。 この発明の実施の形態4における入力画像と拡大画像の説明図である。 この発明の実施の形態5における画像処理装置の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態6における画像処理装置の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態6における各段階での画像等の例である。 この発明の実施の形態6で使用される入力画像の撮影時における被写体の位置関係を説明する図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における画像処理装置の構成を示す構成図である。実施の形態1における画像処理装置は画像入力部100、係数算出部200、拡大/縮小処理部300、及び画像出力部400から構成されている。
画像入力部100には、静止画を構成する画像データまたは動画を構成する映像データが入力される。例を挙げると、カメラによる撮像データ、メモリに記憶されている画像データまたは映像データ及びハードディスクで保持しているファイル形式の画像データまたは映像データ等が入力される。これらの画像データまたは映像データは、RGB(赤緑青)やYCbCr(輝度色差)といった信号データや、ビットマップ形式やJPEG形式といった画像ファイルフォーマット、また機器固有のデータフォーマット等の様々な形式で入力される。画像入力部100は、入力された画像データが例えばYCbCr形式であれば、この輝度データから輝度信号データを抜き取り、それを係数算出部200へ出力する。また、画像入力部100は、YCbCr形式である入力された画像データそのものを拡大/縮小処理部300へ出力する。なお、時間的に連続する映像データが入力される場合は、いったんフレーム単位の画像データに変換することで、画像データと同様な処理を行うことができる。
以下では、カメラでの撮像画像データをYCbCr形式で入力し、RGBデータを出力してパソコンに付属するモニタの画面に画像データを表示するシステムを例にして説明するが、この発明は特にこれに限定されるものではない。
係数算出部200は、エッジ抽出部201、特徴量算出部202、及び倍率係数判定部203からなる。エッジ抽出部201は、画像入力部100の出力である輝度信号データから、画像入力部100に入力された画像データの各画素のエッジ強度値を算出してそれを出力する。特徴量算出部202は、エッジ抽出部201が出力するエッジ強度値に対して、水平方向について画素行毎に、垂直方向について画素列毎に、エッジ強度値の総和や平均値といった特徴量を算出して出力する。倍率係数判定部203は、特徴量算出部202の出力からなる画像において、各画素について水平および垂直方向に拡大又は縮小するための倍率を表す倍率係数を決定する。
拡大/縮小処理部300は、画像入力部100からの画像データに対し、係数算出部200の出力である、各画素についての水平垂直方向の倍率係数に従って、画像の拡大又は縮小を行う。
画像出力部400は、拡大/縮小処理部300から出力される画像データを、モニタ等に表示するために並び替えて同期信号と合わせて出力、あるいはファイル形式に変換して保存、あるいはメモリに所定のフォーマットにしたがって書き込むといった処理を必要に応じて行う。
図2は、図1の画像処理装置の各段階における画像の例であって、(a)は画像入力部100に入力される原画像である。一例としてここでは、原画像(a)は山と雲を背景にして人物に焦点をあわせて撮影した、水平方向の画素の数がW,垂直方向の画素の数がHの自然画である。(b)は、原画像(a)の輝度信号データから、エッジ抽出部201でエッジ強度値を算出して得られた結果画像である。ここでは、エッジ強度値の値が大きい箇所を実線で、エッジ強度値の小さい箇所を点線で示している。(c)は、画像出力部400からの出力画像である。なお、図2(a)において、座標は水平方向と垂直方向の各画素の位置を(水平方向x,垂直方向y)で表しており、画像の左上端の画素の位置が(0,0)、右下端の画素の位置が(W-1,H-1)となる。特にことわりがない場合は他の図でも同様である。
原画像(a)において、本実施の形態に係る画像処理装置のユーザーが視認性を確保したい重要部分は人物の部分である。この画像における人物の部分は、人物に焦点をあわせて撮影されているので、(b)に示すように、背景である山や雲の部分より相対的にエッジ強度値が大きい。このように、ユーザーが視認性を確保したい重要部分は一般にエッジ強度値が大きな部分であることが多い。本実施の形態では、相対的にエッジ強度値が大きいこの人物の部分を重要部分として検出し、この部分の視認性を優先的に確保した画像を得ることが目的である。
次に、この発明の実施の形態1における、各段階での動作について説明する。
画像入力部100には、図2(a)のような画像データがYCbCr形式で入力されるものとする。これを受け、画像入力部100は、画像データから輝度信号データYのみを抜き取り、係数算出部200へと出力する。また、画像入力部100は、逆マトリクス変換によりRGBデータに変換した図2(a)に相当する画像データを拡大/縮小処理部300へと出力する。本実施の形態において画像入力部100は、係数算出部200に対しては1画素あたり8ビットの輝度信号データを、拡大/縮小処理部300に対しては1画素あたりRGB各8ビットで合計24ビットのデータを、画像を水平垂直に走査して順に出力する。
画像入力部100からの輝度信号データYは、エッジ抽出部201へと入力される。エッジ強度値の抽出処理には、Sobelフィルタのような一般的なフィルタを用いるものとし、フィルタの出力の絶対値を取った値をエッジ強度値として使用する。隣接する画素間の輝度の勾配差が大きいほどエッジ強度値は大きくなる。エッジ強度値は水平垂直の各方向について算出できるが、1画素あたりのエッジ強度値を1つに限定するため、水平垂直の各方向での算出値のうち、値の大きい方を選択するものとする。エッジ抽出の結果、図2(a)の画像は、図2(b)のようになる。
特徴量算出部202は、画像の水平垂直の各方向について、画素行毎および画素列毎にエッジ抽出部201で求められたエッジ強度値の和を求める。まず画像の垂直方向について、水平方向位置がx=0からx=(W−1)までの間にW列ある各画素列について、垂直方向位置y=0からy=(H−1)の画素のエッジ強度値の和である垂直方向総和Sx(x)(xは0から(W−1)までの整数)を求める。また、水平方向についても同様に、垂直方向位置がy=0からy=(H−1)までの間にH行ある各画素行について、水平方向位置x=0からx=(W−1)の画素のエッジ強度値の和である水平方向総和Sy(y)(yは0から(H−1)までの整数)を求める。
倍率係数判定部203では、特徴量算出部202で求められた垂直方向総和Sx(x)のx=0からx=(W−1)までの各値を所定の倍率係数判定閾値THxと比較する。倍率係数判定閾値THxと同じか倍率係数判定閾値THxより大きい場合にはその画素列に含まれる各画素の水平方向の倍率係数を例えばm(mは、1より大きい数)とする。また、倍率係数判定閾値THxより小さい場合にはその画素列に含まれる各画素の水平方向の倍率係数を例えば1とする。
同様にして、水平方向総和Sy(y)のy=0からy=(H−1)までの各値についても、所定の倍率係数判定閾値THyと比較する。倍率係数判定閾値THyと同じか倍率係数判定閾値THyより大きい場合には、その画素行に含まれる画素の垂直方向の倍率係数を例えばn(nは、1より大きい数)とする。また、倍率係数判定閾値THyより小さい場合にはその画素行に含まれる各画素の垂直方向の倍率係数を例えば1とする。
倍率係数は、画素の水平方向あるいは垂直方向の画素数を何倍に拡大又は縮小するかを決めるものであり、倍率係数が1であれば等倍を表す。拡大又は縮小は拡大/縮小処理部300で行われ、例えば、水平方向の倍率係数が1.5の画素が水平方向に10個並んでいる場合は、画素が水平方向に15個並ぶように拡大される。
以下、図3を用いて、倍率係数判定部203における倍率係数の判定方法を説明する。図3は、倍率係数判定部203で用いる倍率係数の算出課程の説明図であり、図2(b)の画像に対する水平垂直の各方向について、エッジ強度値の総和および倍率係数の算出例を示している。
図3(a)は水平方向位置xが0から(W−1)である画素のそれぞれについて垂直方向総和Sx(x)を求めたグラフであり、縦軸に垂直方向総和Sx(x)、横軸に水平方向位置をとった。グラフの横軸である水平方向位置xは、画像の水平方向位置におよそ合わせて表示している。図3の画像では、人物の部分のエッジ強度値が大きいことから、人物が撮影されている画素の位置で垂直方向総和Sx(x)は大きな値となっている。これに対し図3(c)は、水平方向位置xが0から(W−1)の間の各画素列に含まれる画素に対する水平方向の倍率係数のグラフである。図3(c)の横軸は水平方向位置、縦軸は各水平方向位置にある画素の水平方向の倍率係数である。また、図3(b)は、図3(a)と同様に、横軸に垂直方向位置、縦軸に水平方向総和Sy(y)をとったグラフを左方向に90度回転させたものである。図3(d)は、図3(c)と同様に、横軸に垂直方向位置、縦軸に各垂直方向位置にある画素の垂直方向の倍率係数をとったグラフを左方向に90度回転させたものである。
この垂直方向総和Sx(x)に対して倍率係数判定閾値THxとして図3(a)に示したように所定の値を設定する。垂直方向総和Sx(x)のグラフが、倍率係数判定閾値THxと交差する水平方向に対応する画素および倍率係数判定閾値THxより上になる水平方向位置の画素で水平方向の倍率係数をmとし、倍率係数判定閾値THxより下になる水平方向位置の画素では水平方向の倍率係数を1とする。このようにして求めた水平方向の倍率係数は図3(c)のようになる。
画像の垂直方向に対しても水平方向と同様な処理を行うことにより、図3(b)のような水平方向総和Sy(y)のグラフが求まる。水平方向総和Sy(y)のグラフが、倍率係数判定閾値THyと交差する画素行および倍率係数判定閾値THyより上になる垂直方向位置に含まれる画素で垂直方向の倍率係数をnとし、倍率係数判定閾値THyより下になる垂直方向位置に含まれる画素では垂直方向の倍率係数を1とする。したがって、図3(d)のように垂直方向位置yが0から(H−1)の間の画素に対する垂直方向の倍率係数のグラフが求まる。
次に図4を用いて、本実施の形態における倍率係数判定閾値の算出例を説明する。図4は、図3(a)のグラフをさらに詳細に説明するためのグラフであり、特徴量算出部202での倍率係数判定閾値THxの算出例の説明図である。
まずは垂直方向総和Sx(x)について、水平方向位置xが0から(W−1)の間での最小値MINxおよび平均値AVExを求める。次に平均値AVExから最小値MINxを差し引いた値の2分の1をOFFSETxとし、平均値AVExからOFFSETxを差し引いた値を、倍率係数判定閾値THxとして設定する。エッジ強度値は絶対値を使用していることからいずれの値も0以上の値となり、倍率係数判定閾値THxは必ず平均値AVExと最小値MINxとの間の値に設定される。
倍率係数判定閾値THyについても、水平方向総和Sy(y)に対して倍率係数判定閾値THxと同様にして設定する。すなわち、水平方向位置yが0から(H−1)の間での最小値MINyおよび平均値AVEyを求める。次に平均値AVEyから最小値MINyを差し引いた値の2分の1をOFFSETyとし、平均値AVEyからOFFSETyを差し引いた値を、倍率係数判定閾値THyとして設定する。
本実施の形態では、倍率係数判定閾値THxおよびTHyについて、それぞれ独立に算出する構成としているが、同じ値を設定してもよい。また、画像データから算出する構成としているが、異なる算出式を採用する、あるいは複数の算出式での結果を受け、予め用意しておいた値の中から選択するような構成としてもよい。さらに、画像によらず固定値に設定したり、あるいは画像処理装置の外部から直接指定できるような構成としてもよい。
図5は、倍率係数判定部203で判定した水平垂直の各方向の倍率係数を画素の位置毎に表した倍率係数分布図である。この図において、括弧内の左側の値が水平方向の倍率係数、右側が垂直方向の倍率係数を示している。例えば、(m,1)と示された領域では、その領域に含まれる画素の水平方向の倍率係数がmで、垂直方向の倍率係数が1であることを表している。図5(c)及び(d)は、図3(c)及び(d)と同じグラフである。この例では、図5に示すように、画像は倍率係数に対応して9つの領域に分かれ、中央の領域では水平方向はm倍、垂直方向はn倍に拡大となり、左側上段、左側下段、右側上段、右側下段の4つの領域は水平方向及び垂直方向ともに等倍のままで、中央上段、中央下段の領域では水平方向にm倍に拡大、垂直方向は等倍のまま、左側中段と右側中段の領域では水平方向は等倍のまま、垂直方向はn倍に拡大となる。
このようにして係数算出部200では、画像の各列に1つの水平方向倍率係数および各行に1つの垂直方向倍率係数が算出され、拡大/縮小処理部300へ出力される
なお、上述の例では、水平方向の倍率係数をm、垂直方向の倍率係数をn(m、nはともに1より大きい数)と各方向で異なる値としたが、同じ値としてもよい。
また、倍率係数は1と1より大きい数(水平方向ではm、垂直方向ではn)の2種類から選択するものとしているが、倍率係数判定閾値を複数用いることで、倍率係数を3種類以上用いるような構成としてもよい。
また、倍率係数は1と1より大きい数としているが、エッジ強度値の総和が倍率係数判定閾値より大きい画素の倍率係数が、小さい画素の倍率係数より相対的に大きな値になれば、1より小さい数にしてもよい。この場合は、次に説明する拡大/縮小処理部300で縮小処理を行うことになる。
以上のことは、実施の形態2以降でも同様である。
次に、図1において、拡大/縮小処理部300では、係数算出部200で算出された水平垂直各方向の倍率係数に基づき、画像入力部100から入力される画像に対する拡大処理や縮小処理を行う。補間方法としては、バイリニア法やバイキュービック法などの一般的な方法を用いるものとする。倍率係数が1の部分では、1画素が入力されると1画素が出力される。倍率係数が1でない部分は、1画素入力されると倍率係数と同じ数の画素が出力される。出力される画素の値は、補間方法に依存する。
図2(c)は、図5に示した倍率係数に従って拡大され、画像出力部400から出力された出力画像である。この出力画像では、画像内の人物の部分は水平方向と垂直方向に拡大され、入力された画像よりも出力される画像の画素数は多くなっている。また、画像右側上部の雲は水平方向、垂直方向ともに等倍である。一方、背景の山は垂直方向又は水平方向の倍率係数が異なる複数の領域を跨っていることにより歪みが生じている。倍率係数は入力画像の内容に依存して決まるため、縦横比は保存されていない。
画像出力部400は、拡大/縮小処理部300で拡大処理を実行された画像をパソコン付属のモニタの画面に表示できるよう、画像データを出力する。
なお、画像入力部100に入力されるデータが、時間的に連続する複数の画像データや映像データの場合、複数のフレーム間で同じ部分を拡大できるようにするために、複数のフレームを代表させてひとつのフレームの輝度データを係数算出部200へ送ってこのフレームについての倍率係数を算出し、拡大/縮小処理部300で残りのフレームについても同じ倍率係数で拡大するようにしてもよい。
以上本実施の形態に係る画像処理装置では、画像の各画素のエッジ強度値に基づき画像を複数の部分に分け、エッジ強度値が大きい部分の倍率係数がエッジ強度値が小さい部分の倍率係数以上になるように前記部分毎に倍率係数を算出し、その倍率係数に従って前記部分毎に拡大又は縮小するようにしたので、重要部分を指定しなくても、重要部分の視認性を優先的に確保した画像を得ることができる。
実施の形態2.
図6はこの発明の実施の形態2での画像処理装置の構成を示す構成図であって、図1に示した画像処理装置と同一の部分については同一の符号を付しており、係数算出部220のエッジ抽出部201と特徴量算出部202の間に、閾値処理部204を追加している点が異なる。
以下、例として画像を拡大する場合について説明するが、縮小する場合においても本実施の形態を適用することができる。
図7は、図6の各段階での画像の例であって、(a)は画像入力部100に入力される原画像、(b)はエッジ抽出部201で得られた結果画像、(c)は閾値処理部204で得られた結果画像である。入力される原画像(a)の背景には木や草があり、実施の形態1の図2(a)の背景よりも複雑になっている。そのため、木や草の各画素でのエッジ強度値は小さいものの、垂直方向総和Sx(x)および水平方向総和Sy(y)が倍率係数判定閾値THxおよびTHyを超え、木や草の部分も拡大されてしまうことになる。
そこで本実施の形態では、閾値処理部204において、エッジ抽出部201から出力される各画素のエッジ強度値と所定の閾値とを比較していき、エッジ強度値の方が小さい画素のエッジ強度値を、エッジ強度値の総和を取る前に零に置き換える。
図8は、図1の構成の実施の形態1で図7(a)の画像を処理した場合の係数算出部200での倍率係数算出課程の説明図である。図8において画像は図7(b)と同じエッジ抽出部201で得られた結果画像である。グラフの説明は図3と同様で、図8(a)は各水平方向位置にある画素列の垂直方向総和Sx(x)、図8(b)は各垂直方向位置にある画素行の水平方向総和Sy(y)、図8(c)は各水平方向位置にある画素の水平方向の倍率係数、図8(d)は各垂直方向位置にある画素の垂直方向の倍率係数を表している。
図9は、閾値処理部204を追加した本実施の形態の図6の構成で図7(a)の画像を処理した場合の係数算出部220での倍率係数算出課程の説明図であって、図9において画像は図7(c)と同じ閾値処理部204で得られた結果画像である。グラフの説明は図3および9と同様で、図9(a)は各水平方向位置にある画素列の垂直方向総和Sx(x)、図9(b)は各垂直方向位置にある画素行の水平方向総和Sy(y)、図9(c)は各水平方向位置にある画素の水平方向の倍率係数、図9(d)は各垂直方向にある画素の垂直方向の倍率係数を表している。
まず、原画像を図7(a)とした場合の、実施の形態1で倍率係数を算出する場合について述べる。図7(a)では画像の焦点は人物に合っており背景部分のエッジ強度値は概ね小さい値を取るため、エッジ抽出部201でエッジ抽出処理を行うと、図7(b)のような結果が得られる。
次に特徴量算出部202で画素行および画素列方向に対するエッジ強度値の総和を算出すると、背景部分の各画素でのエッジ強度値は小さいものの個々の画素でのエッジ強度値が加算され、その総和が図8(a)および(b)に示したように大きくなる。すると、人物と関係ない位置においても、垂直方向総和Sx(x)および水平方向総和Sy(y)が倍率係数判定閾値THxおよびTHyを超える。したがって図8(c)および(d)のように倍率係数がm、nと判定される画素が増えるため、人物の部分以外の拡大が必要ではない部分も拡大することになる。
次に本実施の形態で図7(a)の画像が入力された場合の閾値処理部204の動作について説明する。閾値処理部204では、順次入力される各画素のエッジ強度値と所定の閾値とを比較し、該当する画素のエッジ強度値が閾値と同じか閾値より大きい場合はその画素のエッジ強度値を保持し、閾値より小さい場合は値を零に置き換える処理を行う。一例として、閾値は、画像全体の平均値の4倍の値を使用する。図7(b)の画像では、背景の木や草の部分のエッジが弱く値が小さいため、該当する画素のエッジ強度値が零に置き換えられ、図7(c)のように人物の周辺にのみエッジ強度値が残る。
したがって特徴量算出部202で算出されるエッジ強度値の総和Sx(x)およびSy(y)は図9(a)および(b)のように背景部分に相当する画素行および画素列での値が小さくなり、倍率係数判定部203の結果として、図9(c)および(d)のように人物に対応する部分のみ拡大するものと判定され、mまたはnの倍率係数に決定される。
以上本実施の形態に係る画像処理装置では、閾値処理部204を追加することであらかじめ小さいエッジ強度値の影響を排除することで、重要部分のより適切な判定が行える。
なお、本実施の形態の閾値処理部204で用いる閾値は、画像全体の平均値の4倍の値を使用するものとしたが、画像によって適応的な値を使用しても、画像によらず固定としてもよい。あるいは外部から直接指定できるような構成としてもよい。
実施の形態3.
図10はこの発明の実施の形態3での画像処理装置の構成を示す構成図であって、図1に示した実施の形態1の画素処理装置と同一の部分については同一の番号を付しており、画像サイズ調整率決定部205、画像サイズ調整処理部500を追加している点が異なる。
画像サイズ調整率決定部205では、倍率係数判定部203で算出した水平垂直各方向の倍率係数の値から、画像出力部400から出力する画像サイズ(画素数)の仕様を満たすように画像を一様に縮小(または拡大)するための縮小率(または拡大率)を算出する。
画像サイズ調整処理部500は、拡大/縮小処理部300から出力される画像データに対し、画像サイズ調整率決定部205で決定された倍率で縮小又は拡大を行う。
以下、図11を用いて画像サイズ調整率決定部205での倍率を決定する例を説明する。図11(a)は画像入力部への入力画像、図11(b)は拡大/縮小処理部300の出力である拡大画像、図11(c)および図11(d)は画像サイズ調整処理部500で縮小処理を行った結果の画像の例である。以下では例として、画像サイズ調整処理部500において画像を画像出力部400から出力する画像サイズ(画素数)の仕様を満たすように画像を一様に縮小する場合について説明するが、一様に拡大する場合においても本実施の形態を適用することができる。
画像入力部100への入力画像である図11(a)の画像は、図2(a)と同じ水平方向W画素、垂直方向H画素の画像とする。拡大/縮小処理部300の出力である拡大画像のサイズは、図11(b)のように水平方向にZW画素(ZWはWより大きな数)、垂直方向にZH画素(ZHはHより大きな数)になるものとする。またここでは、例として、画像出力部400から出力する画像データをモニタに表示する場合を考え、モニタ表示画面で画像全体が欠けないようにするために、画像出力部400から出力する画像サイズを、入力画像と等しく水平方向にW画素、垂直方向にH画素としなければならないものとする。
図11(b)の拡大画像をモニタ表示画面で画像全体が欠けないようにするには、2つの方法がある。一つ目の方法では、拡大画像の画像サイズZWまたはZHのうちどちらか大きい方を出力画像サイズWまたはHに合わせて拡大画像の水平垂直の各方向ともに同じ倍率で縮小する。二つ目の方法では、垂直水平の各方向について異なる倍率で縮小し入力画像および出力画像と同じ縦横比となるようにする。画像サイズ調整率決定部205及び画像サイズ調整処理部500では、どちらの方法をとってもよい。
まず一つ目の方法について説明する。この場合、画像サイズ調整率決定部205は垂直水平各方向について同じ(H/ZH)の倍率を算出し、画像サイズ調整処理部500において垂直水平各方向についてこの倍率で縮小する。図11(b)の拡大画像での水平方向の拡大率はZW/W、垂直方向の拡大率はZH/Hとなるが、例えば(ZW/W)<(ZH/H)であるとすれば、垂直方向の方が水平方向よりも拡大率が大きいことになる。このとき拡大画像の垂直水平各方向について同じ(H/ZH)の倍率で縮小すると、縮小画像サイズは垂直方向の画素数がH、水平方向の画素数が(ZW×H/ZH)となる。(ZW/W)<(ZH/H)という前提条件から、W>(ZW×H/ZH)であり、画像サイズ調整処理部500において縮小された縮小画像の水平方向の画像サイズは入力画像の画像サイズWよりも小さく、図11(c)のようになる。
図11(c)では、画像の右側に画像情報のない空白部分(図中斜線部分)が生じるが、この空白部分は左側であっても、左右両側に分かれてあってもよく、空白となる画素列の数は(W−(ZW×H/ZH))で一定である。
次に二つ目の方法について説明する。この場合、画像サイズ調整率決定部205は水平方向にはW/ZW、垂直方向にはH/ZHというように異なる倍率を算出し、画像サイズ調整処理部500において垂直水平各方向についてそれぞれの倍率で縮小する。これにより画像サイズ調整処理部500の出力である縮小画像の画像サイズは水平方向W画素、垂直方向H画素となり、縮小後の画像は図11(d)のようになる。
このようにして本実施の形態の画像サイズ調整率決定部205は、倍率係数判定部203での判定結果と、画像出力部400から出力する画像サイズ(画素数)とから、画像の水平および垂直の各方向でそれぞれ一様な縮小率(拡大率)を決定する。倍率係数判定部203での判定結果では、画像の画素列毎および画素行毎に倍率係数が決定されるため、画像全体で一様でないのに対し、画像サイズ調整率決定部205で決定される縮小率(拡大率)は、画像の水平および垂直の各方向についてそれぞれ画像全体で一様である。
以上本実施の形態に係る画像処理装置では、画像出力工程で出力される画像のサイズに合わせて一様に縮小又は拡大するので、出力画像の画像サイズを適切に制御することができる。
また、水平および垂直の各方向での倍率を変えられる構成とすることにより、入力画像と同じ縦横比となるように出力画像を縮小することができる。その結果、部分的に拡大した画像を、入力画像と同じ画像サイズおよび縦横比で表示することができる。
なお、本実施の形態に係る画像処理装置には、実施の形態2で説明した図6の閾値処理部204を組み合わせることもできる。
実施の形態4.
図12はこの発明の実施の形態4での画像処理装置の構成を示す構成図であって、図1に示した画像処理装置と同一の部分については同一の符号を付しており、係数算出部240の倍率係数判定部203の後段に、倍率係数調整部206を追加している点が異なる。
実施の形態1の例では、図2(c)の背景の山ように、画像出力部400から出力する画像に歪みが生じていた。そこで本実施の形態では、倍率係数調整部206において、倍率係数判定部203で判定した各画素の倍率係数の変化が急な場合、変化が緩やかになるように倍率係数の値を変更する。これにより、画像出力部400から出力する画像の歪みを軽減することができる。
図13は倍率係数調整部206での動作を説明するための図である。図13(a)は特徴量算出部202で求めた画像に対する垂直方向総和Sx(x)のグラフ、図13(b)は図13(a)倍率係数判定部203から出力される水平方向の倍率係数のグラフ、図13(c)は倍率係数調整部206により変更された水平方向の倍率係数を示すグラフで、いずれのグラフにおいても横軸は水平方向位置を示す。
図14は本実施の形態における、画像入力部100に入力される入力画像と拡大/縮小処理部300の出力である拡大画像の説明図である。図14(a)は本実施の形態において画像入力部100に入力される入力画像の例である。図14(b)、(c)、及び(d)は、後述するように、それぞれ異なる条件下における拡大/縮小処理部300の出力である拡大画像である。また、図14(e)は図14(d)の円で囲んだ部分を拡大した部分拡大図である。
実施の形態1で説明したように、倍率係数判定部203は、図13(a)で示すような倍率係数判定閾値THxと水平方向位置xでの垂直方向総和Sx(x)とから、水平方向位置xでの水平方向の倍率係数として1またはm(1より大きい数)のいずれかを選択し、図13(b)に示すような水平方向の倍率係数を得たとする。
水平方向に拡大する部分の倍率を表す水平方向倍率係数mは、大きな値に設定するほど画像全体に対する拡大する部分の相対的な倍率が大きくなり、視認性が高まる。しかし、mの値が大きすぎると拡大画像において画像内容の変化が急峻となり、画像が歪む。
倍率係数判定部203での結果は倍率係数判定閾値THxおよびTHyの値によって異なる。例えば、図14(a)の星型図形の画像に対する判定結果は、倍率係数判定閾値THxおよびTHyの値が異なると、水平方向にm倍、垂直方向にn倍に拡大すると判定される領域(以下、本実施の形態では拡大対象領域と呼ぶ)が、点線で囲まれた領域701や点線で囲まれた領域702のように異なってくる。以下、この例を詳しく説明する。
いずれの場合も、実施の形態1において図5を用いて説明したように、画像は倍率係数に対応して9つの領域に分かれ、中央の領域である点線で囲まれた領域701または点線で囲まれた領域702では、水平方向はm倍、垂直方向はn倍に拡大となり、それに対応する左側上段、左側下段、右側上段、右側下段の4つの領域は水平方向及び垂直方向ともに等倍のままで、中央上段、中央下段の領域では水平方向にm倍に拡大、垂直方向は等倍のまま、左側中段と右側中段の領域では水平方向は等倍のまま、垂直方向はn倍に拡大となる。
図14(a)の画像が入力された場合、倍率係数判定部203では中央の星形の図形周辺にのみ倍率係数が1より大きい値を割り当てるが、倍率係数判定閾値THxおよびTHyの値によって領域の形状は変化し、望ましい判定にならない場合がある。図14(a)の画像では、倍率係数判定閾値が適切であれば領域701が、倍率係数判定閾値の値が大きすぎる場合は領域702が拡大対象領域と判定される。いずれの場合でも倍率係数は図13(b)のような矩形状のグラフとなるが、倍率係数がmであると判定される部分の幅が異なり、領域701が拡大対象領域である場合の方が幅は広くなる。
倍率係数判定部203の拡大対象領域が領域701であった場合、拡大/縮小処理部300では星形図形全体が拡大されて図14(b)のような拡大画像が結果として得られる。
倍率係数判定部203の拡大対象領域が領域702であった場合、星型図形の端部は拡大対象ではなくなるため、拡大/縮小処理部300では星形図形の中央付近のみ拡大され図14(c)の実線で示した星型図形ようになる。図14(c)において実線で示した星型図形の端部では倍率係数の変化により図形が歪んでいる。なお、比較のために、歪みのない星型図形を点線で示した。四角の点線で囲まれた領域703は、図14(a)に示す拡大前の画像の領域702に対応する領域を示している。
一方、本実施の形態では倍率係数調整部206を追加し、図13(b)のように倍率係数の変化が急な画素の周囲で、変化が緩やかになるように倍率係数を変更する。変更された倍率係数を示す図13(c)では、倍率係数の変更は一次関数的に行っている。これにより、拡大/縮小処理部300の出力の星型図形は図14(d)の実線で示したような星型図形になる。この図では、水平方向のみならず垂直方向についても同様に倍率係数の変更を行っている。なお、比較のために点線で示した星型図形は、歪みのない星型図形である。また、四角の点線で囲まれた領域704は、図14(a)に示す拡大前の画像の領域702に対応する領域を示している。四角の実線で囲まれた領域705は、水平方向又は垂直方向の倍率係数が倍率係数調整部206において倍率係数が変更される領域である。
図14(e)は図14(d)の円で囲んだ部分を拡大した部分拡大図である。図14(e)において、倍率係数を倍率係数調整部206で調整した場合の星型図形の一部を実線707で、調整しない場合の星型図形の一部を破線706で示した。図14(e)に示されるように、倍率係数調整部206で倍率係数を変更した場合は、変更しない場合と比べて、星形図形の歪みを軽減できる。
以上本実施の形態では、倍率係数調整部206により、倍率係数の変化が急な場合、変化が緩やかになるように倍率係数を変更するようにしたため、万一拡大対象領域の判定が適切でないない場合にも、拡大対象の歪みを軽減することができる。
上の例では図13(b)のように倍率係数が1とmの2値しか取らない極端な例を扱った。倍率係数が3値以上を取る場合には、適当な所定値をあらかじめ設けておき、画素の位置変化に対する倍率係数の変化率がその所定値以上の画素について、変化率がもとの変化率以下になるように倍率係数を変更すればよい。
また、図13(c)では単純に一次関数的に傾きを変化させているが、曲線的な変化としてもよい。
また、本実施の形態に係る画像処理装置は、実施の形態2で説明した図6の閾値処理部204と組み合わせることもできる。また、実施の形態3で説明した図10の画像サイズ調整率決定部205および画像サイズ調整処理部500と組み合わせることもできる。
実施の形態5.
図15はこの発明の実施の形態5での画像処理装置の構成を示す構成図であって、図1に示した画像処理装置と同一の部分については同一の符号を付しており、エッジ抽出部201の後段にブロック分割部207を追加している点が異なる。
ブロック分割部207は、入力される各画素のエッジ強度値に対し、水平垂直の各方向についていくつかの画素で1つのブロックと見なし、ブロックに含まれる各画素のエッジ強度値からブロックを代表するエッジ強度値を決定する。この値をブロックのエッジ強度値と呼ぶ。ブロックのエッジ強度値を決定する方法としては、そのブロックに含まれる画素のエッジ強度値の平均値や、最大値、最小値、中間値といった特徴的な値とする。あるいはブロック内の特定の位置に配置される画素のエッジ強度値とする方法がある。
ブロック分割部207以後の計算や処理において、各画素のエッジ強度値の代わりにブロックのエッジ強度値を用い、画素単位で行っていた計算や処理をブロック単位で行う。これにより、特徴量算出部202以降の計算や処理に使用されるデータ数は入力画像の総画素数からブロック分割部207で分割されるブロック数にまで削減される。
具体的には、実施の形態1で説明した特徴量算出部202で行うのエッジ強度値総和の算出、実施の形態2で説明した閾値処理部204で行う閾値処理、実施の形態1で説明した倍率係数判定部203の倍率係数の判定、実施の形態1で説明した拡大/縮小処理部300で行う拡大又は縮小処理、実施の形態4で説明した倍率係数調整部206での倍率係数の変更、実施の形態3で説明した画像サイズ調整率決定部205で行う縮小又は拡大倍率の決定、実施の形態3で説明した画像サイズ調整処理部500で行う一様な縮小又は拡大処理を、画素単位ではなくブロック単位で行う。以上の計算や処理で、画素に設定されるエッジ強度値以外の値(例えば各RGBデータなど)を用いる必要がある場合は、エッジ強度値と同様にブロックの代表値を用いる。ブロックの代表値の決定する方法としては、そのブロックに含まれる画素の値の平均値や、最大値、最小値、中間値といった特徴的な値とする。あるいはブロック内の特定の位置に配置される画素の値とする方法がある。
以上本実施の形態では、画素単位で行っていた計算や処理をブロック単位で行うことで、係数算出部で必要な処理時間あるいは演算に必要な回路規模が削減できる。
実施の形態6.
図16はこの発明の実施の形態6での画像処理装置の構成を示す構成図であって、図1に示した画像処理装置と同一の部分については同一の符号を付しており、移動体検出部600及びエッジ変更部208を追加している点と、画像入力部110が入力された画像データを移動体検出部600へ出力する点が異なる。
本実施の形態では、時間的に連続する複数の画像が入力される場合に、画像中の移動体部分を検出し、移動体の領域のみを重要部分として優先的に視認性を確保することを目的とする。
移動体検出部600は、画像入力部110から時間的に連続する複数の画像を取得し、画像フレーム間で動きのある物体を検出して、その移動体に相当する領域の面積や形状や位置等の情報を得る。検出に用いる画像のフレーム数に制限はなく、検出方法にはパターンマッチングや動きベクトル検出等の一般的な方法を用いるものとする。
エッジ変更部208は、移動体検出部600で移動体部分であると検出された領域の情報と比較してエッジ抽出部201が出力するエッジ強度値を変更する。
次に図17および図18を用いて、本実施の形態の動作の例を説明する。図17において(a)および(b)は画像入力部110に入力される連続するふたつの画像の例である。また、(c)は(b)においてエッジ強度値が大きい領域を示す図で、(d)は(b)の移動体検出部600における移動体部分の検出結果を示す図である。(c)ではエッジ強度値の大きい領域を801および802として、(d)では移動体検出部600において移動体に相当する部分として検出された領域803を点線で囲んで示している。(e)は拡大/縮小処理部300からの出力される拡大画像である。
図18は、図17(a)および(b)の撮影時の人物と車とカメラ900を上部から見た位置関係の説明図である。この図に示したように、車はカメラに近づくように移動しており、カメラ900の視点では、奥の方から手前に向かって車が移動している。図17(a)の画像は、図18で車が位置Cにある時に、図17(b)の画像は図18で車が位置Dにある時にカメラ900により撮影された画像である。
まず、時間的に連続している複数の画像(a)および(b)が画像入力部110に入力されるものとする。図17(a)に続いて図17(b)が画像入力部110に入力される。画像入力部110は、エッジ抽出部201に輝度信号データを、拡大/縮小処理部300に画像データを出力するほか、移動体検出部600にも画像データを出力する。
実施の形態1で説明した動作によれば、図17(b)の画像では車の部分801と人物の部分802の両方が背景と比較してエッジ強度値が大きい部分であるため、このままでは801及び802の両方が重要部分と判定される。
一方、図17(a)および(b)を比較すると、人物は動いていないが車は手前に向かって移動しているため、移動体検出部600において図17(d)の803の部分が移動体であると検出される。
エッジ変更部208では、エッジ抽出部201の出力データと移動体検出部600の検出結果である移動体部分の面積や形状や位置などの比較を行い、図17(b)に対してはエッジ強度値が所定値以上の部分と移動体検出領域803が一致する領域801のエッジ強度値のみをそのままにして、その他の部分のエッジ強度値を零に変更する。
これにより、重要部分は車の部分だけとなり、拡大/縮小処理部300では車に相当する部分のみに拡大又は縮小処理が施され、図17(e)のように車だけが拡大され人物は等倍のままである画像を得る。
以上本実施の形態では、時間的に連続する複数の画像が入力される時に画像中の移動体を検出し、移動体の領域のみを重要部分として優先的に視認性を確保することができる。
なお、本実施の形態では、優先的に視認性を確保する対象を移動体のみとする動作を説明したが、逆に静止物体のみを拡大するような構成とすることもできる。
100 画像入力部
200 係数算出部
201 エッジ抽出部
202 特徴量算出部
203 倍率係数判定部
204 閾値処理部
205 画像サイズ調整率決定部
206 倍率係数調整部
207 ブロック分割部
208 倍率係数変更部
300 拡大/縮小処理部
400 画像出力部
500 画像サイズ調整処理部
600 移動体検出部
900 カメラ

Claims (10)

  1. 画像が入力される画像入力部と、
    前記画像入力部に入力された画像の各画素のエッジ強度値に基づき前記画像を複数の部分に分け、これらの部分毎に拡大又は縮小する倍率を示す倍率係数を前記画像入力部に入力された画像の各画素のエッジ強度値に基づき算出して出力する係数算出部と、
    前記画像入力部に入力された画像を、前記係数算出部で算出される倍率係数に基づき前記部分毎に拡大又は縮小する拡大/縮小処理部と、
    前記拡大/縮小処理部で拡大又は縮小された画像を出力する画像出力部とを備え、
    前記係数算出部は、
    前記画像入力部に入力される画像の各画素のエッジ強度値を抽出して出力するエッジ抽出部と、
    前記画像の各画素のエッジ強度値から各行の画素のエッジ強度値の総和と各列の画素のエッジ強度値の総和とを算出する特徴量算出部と、
    前記特徴量算出部が算出した各行の画素のエッジ強度値の総和と各列の画素のエッジ強度値の総和に基づき前記画像を複数の部分に分け、これらの部分毎に倍率係数を前記特徴量算出部が算出した各行の画素のエッジ強度値の総和と各列の画素のエッジ強度値の総和とに基づき判定する倍率係数判定部とを有すること
    を特徴とする画像処理装置。
  2. 前記エッジ抽出部で出力される各画素のエッジ強度値を所定の閾値と比較し、エッジ強度値がこの所定の閾値より小さい画素についてはエッジ強度値を零に置き換えて前記特徴量算出部に対して出力する閾値処理部をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記拡大/縮小処理部で拡大又は縮小された画像を、前記画像出力部で出力される画像のサイズに合わせて一様に縮小又は拡大する画像サイズ調整処理部をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記倍率係数判定部で判定した倍率係数について、画素の位置変化に対する倍率係数の変化率が所定値以上の場合、変化率が前記所定値以上の場合の変化率以下になるように倍率係数を変更する倍率係数調整部をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 時間的に連続する複数の画像が入力される時に画像中の移動体を検出する移動体検出部をさらに備え、
    前記移動体検出部での検出結果に基づき前記拡大/縮小処理部で拡大又は縮小する部分を変更することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 画像が入力される画像入力工程と、
    前記画像入力工程で入力された画像の各画素のエッジ強度値に基づき前記画像を複数の部分に分け、これらの部分毎に拡大又は縮小する倍率を示す倍率係数を前記画像入力工程で入力された画像の各画素のエッジ強度値に基づき算出して出力する係数算出工程と、
    前記画像入力工程で入力された画像を、前記係数算出工程で算出される倍率係数に基づき前記部分毎に拡大又は縮小する拡大/縮小処理工程と、
    前記拡大/縮小処理工程で拡大又は縮小された画像を出力する画像出力工程とを有し、
    前記係数算出工程は、
    前記画像入力工程で入力される画像の各画素のエッジ強度値を抽出して出力するエッジ抽出工程と、
    前記画像の各画素のエッジ強度値から各行の画素のエッジ強度値の総和と各列の画素のエッジ強度値の総和とを算出する特徴量算出工程と、
    前記特徴量算出工程で算出した各行の画素のエッジ強度値の総和と各列の画素のエッジ強度値の総和に基づき前記画像を複数の部分に分け、これらの部分毎に倍率係数を前記特徴量算出工程で算出した各行の画素のエッジ強度値の総和と各列の画素のエッジ強度値の総和とに基づき判定する倍率係数判定工程とを有すること
    を特徴とする画像処理方法。
  7. 前記エッジ抽出工程で出力される各画素のエッジ強度値を所定の閾値と比較し、エッジ強度値がこの所定の閾値より小さい画素についてはエッジ強度値を零に置き換えて前記特徴量算出工程に対して出力する閾値処理工程をさらに有することを特徴とする請求項に記載の画像処理方法。
  8. 前記拡大/縮小処理工程で拡大又は縮小された画像を、前記画像出力工程で出力される画像のサイズに合わせて一様に縮小又は拡大する画像サイズ調整処理工程をさらに有することを特徴とする請求項又はに記載の画像処理方法。
  9. 前記倍率係数判定工程で判定した倍率係数について、画素の位置変化に対する倍率係数の変化率が所定値以上の場合、変化率が前記所定値以上の場合の変化率以下になるように倍率係数を変更する倍率係数調整工程をさらに有することを特徴とする請求項ないしのいずれか1項に記載の画像処理方法。
  10. 時間的に連続する複数の画像が入力される時に画像中の移動体を検出する移動体検出工程をさらに有し、
    前記移動体検出工程での検出結果に基づき前記拡大/縮小処理工程で拡大又は縮小する部分を変更することを特徴とする請求項ないしのいずれか1項に記載の画像処理方法。
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