JP5038792B2 - 複数遊技機間での制御基板の取り付け構造 - Google Patents
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Description
そこで、各請求項に記載された発明は、上記した問題点を解決すべくなされたものであり、以下のような目的を有する。
すなわち、請求項1記載の発明は、交換側に配置される制御基板の保有機能を削減し、交換に係る制御基板を小型化することによって交換費用を削減すると同時に、リサイクル性の向上を図ることが可能な制御基板の取り付け構造を提供することを目的とする。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
(特徴点)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、複数種類の遊技機と、これらの遊技機に用いられる制御基板とから構成される複数遊技機間での制御基板の取り付け構造に係る。
前記各遊技機は、遊技場に設置され複数機種に共通して使用可能な非交換部材を配置した本体部(筐体1、本体枠100)と、前記本体部(筐体1、本体枠100)に着脱自在に取り付けられ機種毎に対応する交換部材を配置した分離ユニット(交換ユニット2、遊技盤ユニット9)とを備え、当選判定の抽選を行った結果遊技媒体を払い出し可能に形成されている。また、前記複数の遊技機は、遊技媒体としてメダルを払い出す一の遊技機(スロットマシンS)と、この遊技機とは遊技の種類が異なる遊技機であって遊技媒体として遊技球を払い出す他の遊技機(パチンコ機P)とから成る。
ここで、前記「非交換部材」とは、スロットマシン(S)を例にすると、電源ユニット(4)やホッパーユニット(5)、これらの作動を制御するための制御基板や中継基板などが含まれる。パチンコ機(P)を例にすると、電源(200)や弾発射装置、球払い出し装置、これらの作動を制御するための制御基板や中継基板などが含まれる。
前記「交換部材」とは、スロットマシン(S)を例にすると、複数の図柄を表示した回転リール(23)とそれを回転させるためのモータを備えるリールユニット(20)、これらの作動を制御するための制御基板や中継基板などが含まれる。パチンコ機(P)を例にすると、盤面(9A)に設けられた入賞口(9D)などの可動体や表示部(9E)、これらの作動を制御するための制御基板や中継基板などが含まれる。
そして、本発明に係る制御基板の取り付け構造では、前記複数の遊技機のそれぞれの作動及び遊技の制御を行うための制御基板として、前記非交換部材と前記交換部材との間の電気的接続信号の入出力を制御するための入出力制御基板(IO基板60)と、抽選処理及び抽選結果に基づく遊技装置の作動を制御するための共通主基板(24)とが設けられ、前記入出力制御基板(60)として、前記一の遊技機(S)の本体部(1)に配置される一の遊技機用の入出力制御基板(60)と、前記他の遊技機(P)の本体部(100)に配置される他の遊技機用の入出力制御基板(60')とが設けられている。
本発明において、共通主基板(24)を一の遊技機(S)に使用する場合には、一の遊技機(S)の特定機種に対応するROMとCPUを搭載した共通主基板(24)を分離ユニット(2)に固定し、本体部(1)にその分離ユニット(2)を装着する。そして、共通主基板(24)の主基板コネクタ(24A)と、筐体(1)に固定されている一の遊技機用の入出力制御基板(60)の入出力制御基板コネクタ(60A)とを接合して、電気的接続を行う。機種交換の際には、入出力制御基板(60)は本体部(1)に据え置いたまま、他の機種に対応するROMとCPUを搭載した共通主基板(24)を有する分離ユニット(2)と交換する。
使用済みの分離ユニット(2,9)は、再生工場に戻されるが、この際、共通主基板(24)の機種依存のROMとCPU以外、例えば基板ケース(70,74)やプリント基板(24B)はそのまま再利用可能である。共通主基板(24)は、一の遊技機(S)の他の機種に使用できるとともに、他の遊技機(P)にも使用可能である。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、交換側に配置される制御基板の保有機能を削減し、交換に係る制御基板を小型化することによって交換費用を削減すると同時に、リサイクル性の向上を図ることが可能な制御基板の取り付け構造を提供することができる。
(スロットマシンにおける制御基板の取り付け構造)
図1乃至図12は、本発明に係る共通主基板を、スロットマシンに用いる場合を示すものである。
図1はスロットマシンSの外観斜視図、図2はスロットマシンSの分解斜視図、図3はスロットマシンSの縦断面図、図4は前扉を外した筐体1の正面図、図5〜図7は交換ユニット2を示す図、図8〜図11は主基板及びスライド部材50とIO基板60を示す図である。なお、図12は、従来のスロットマシンと本実施の形態のスロットマシンSの基板接続を比較した概略図である。
(筐体1)
筐体1は、図2に示すように、底板15及び側板16及び天板17及び裏板18からなる前面(遊技者と対峙する正面)側に開口する箱体であり、高さ方向略中央部には、二つの側板16の間に水平方向に中板12が設けられている。そして、底板15には、電源ユニット4が固定されホッパーユニット5が設置されており、正面左側の側板16には、上扉30及び下扉40を係合させ、回転自在に支持するためのヒンジ19が、上下方向に間隔をおいて二つずつ設けられている。
また、図2及び図4に示すように、裏板18の開口上部13側には、スロットマシンSの作動を制御する制御基板のうち筐体1に固定される制御基板から成る非交換制御部6と、非交換制御部6と交換ユニット2に設けられる制御基板とを電気的に接続させるための筐体コネクタ80が設けられている。さらに、裏板18には、筐体1の開口上部13に配置されている基板やコネクタと、開口下部13に配置されている電源ユニット4及びホッパーユニット5とを接続している電気配線を収納するためのハーネスダクト10が取り付けられている。
前記IO基板60は、筐体1に配置される構成部品と、交換ユニット2に配置される構成部品との間の、電気信号の入出力を制御するためのスロットマシン用の入出力制御基板である。そして、本実施の形態においては、IO基板60は、裏板18に左右方向にスライド可能に取り付けられており、交換ユニット2の着脱時にスライドさせることにより電気的接続の接続及び切断が行われるとともに、交換ユニット2のロック及びロック解除ができるように形成されている。
そして、前記電源ユニット4、ホッパーユニット5、ハーネスダクト10、筐体コネクタ80及び非交換制御部6は、スロットマシンSの全機種に共通して使用可能な非交換部材であり、いわゆる面替えの際には、筐体1に残したままにしておけるものである。そして、筐体1は、面替えに際して、遊技場に設置したままにしておけるものである。
ここで、前記IO基板60について詳述する。
IO基板60は、図8(B)に示すように、薄型箱状のIO基板ケース74に、ICチップ等の電子部品を装着したプリント基板60Bを収納したものであり、図3及び図4に示すように、スライド部材50を介して筐体1の裏板18に取り付けられる。また、IO基板ケース74の側面には、前記プリント基板60Bに設けられたIO基板60の外部接続端子であるIO基板コネクタ60Aが表出しており、IO基板ケース74の上下端部には、ほぼ幅方向にわたってレール部77が設けられている。
一方、スライド部材50は、図10に示すように、ベース板51の上下端部に、正面側に張り出す側面視略L字型の係止部52が形成された薄板部材であり、係止部52の内側は、前記IO基板ケース74のレール部77を挟持可能な溝部53となっている。また、ベース板51の側端部には、側方に張り出す取り付け部54が設けられており、取り付け部54に形成されたネジ孔54a,54bにネジを挿通して、筐体1の裏板18の表面に固定されるものである。
なお、図4に示すように、スライド部材50の取り付け位置は、IO基板60を最大限(IO基板ケース74の側端部が筐体1の側板16に当接するまで)右側又は左側に移動させても、係止部52とレール部73の係合が外れない位置となっているので、IO基板60をスライド部材50から抜き取ることはできない。また、IO基板ケース74は、スライド部材50を介して筐体1に取り付けたとき、本体75とカバー76を固定しているネジは裏側に位置しているので、正面側からカバー76を取り外すことはできない。すなわち、IO基板60を筐体1から取り出すには、スライド部材50ごと取り外す必要がある。そして、スライド部材50を筐体1から取り外すには、上述したような手間がかかるので、結果として、IO基板60は筐体1から簡単には取り出せないこととなる。
交換ユニット2は、図5及び図7に示すように、支持体21と、支持体21に固定されたリールユニット20と、スロットマシンSの作動を制御する制御基板のうち、支持体21に固定される制御基板から成る交換制御部7と、交換御基部7と非交換制御部6とを電気的に接続させるための交換ユニットコネクタ90が設けられている。前記リールユニット20、交換御基部7、交換ユニットコネクタ90は、交換部材として位置づけられる。
ここで、リールユニット20は、スロットマシンSの主たる遊技装置であって、周囲に複数の図柄(図示せず)を表示した3個の回転リール23と、特に図示しないが、各回転リール23を回転させるための駆動モータを有している。
前記支持体21は、前記リールユニット20を固定する略方形の枠体の上側に、交換制御部7の共通主基板24及びメインリール基板25を固定するための基板固定部22を設けた構造となっている。この基板固定部22は、図5に示すように、支持体21の背面板の正面視右側に形成された凹み部である主基板固定部22Aと、同じく正面視左側に形成された凸部であるメインリール基板固定部22Bとから成る。そして、前記主基板固定部22Aの正面側には共通主基板24が、メインリール基板固定部22Bの正面側にはメインリール基板25がそれぞれ固定されている。
前記サブ基板26は、前記メインリール基板25の正面側に設けられており、前記サブリール基板27は、図6に示すように、支持体21の側面部に設けられている。
さらに、支持体21の背面側には、図7に示すように、空間部22Cの下側(メインリール基板固定部22Bの裏側の下方)に、交換ユニットコネクタ90が設けられている。交換ユニットコネクタ90は、図3に示すように、交換ユニット2の筐体1への収納固定時に、筐体1に設けられた筐体コネクタ80と接続され、これにより筐体1と交換ユニット2とが電気的に接続されるものである。
(共通主基板24)
ここで、共通主基板24について詳述する。
共通主基板24は、図8(A)に示すように、薄型箱状の主基板ケース70に、ICチップ等の電子部品を装着したプリント基板24Bを収納したものであり、図5及び図9に示すように、支持体21の主基板固定部22Aに取り付けられる。また、主基板ケース70の側面には、前記プリント基板24Bに設けられた共通主基板24の外部接続端子である主基板コネクタ24Aが表出している。
そして、本実施の形態における共通主基板24は、内部のプリント基板24Bに装着されているチップを交換すれば、パチンコ遊技機にも共通して使用することができるものである。すなわち、共通主基板24は、スロットマシン及びパチンコ遊技機の双方に共通して使用可能な搭載部品を有しているとともに、スロットマシンに使用するための搭載部品と、パチンコ遊技機に使用するための搭載部品とのいずれか一方を搭載可能に形成されている。
さらに、前記スロットマシン用チップをプリント基板24Bから取り外し、パチンコ遊技機の特定の機種に対応するプログラムが記憶されたパチンコ遊技機用ROM及びパチンコ遊技機用CPUを一体化してワンチップに形成したパチンコ遊技機用チップを取り付けることができるようになっている。そして、共通主基板24をスロットマシンに使用する場合には、スロットマシン用チップを搭載し、パチンコ遊技機に使用する場合には、パチンコ用チップを搭載するようになっている。すなわち、スロットマシン用チップとパチンコ遊技機用チップを取り替えるだけで、プリント基板24Bとそれに固定されている搭載部品及び主基板ケース70はそのまま再利用可能である。
(共通主基板24の支持体21への取り付け)
次に、上記構成を有する共通主基板24の支持体21への取り付けについて説明する。
共通主基板24は、前記本体71及びカバー72の固定時において、主基板固定部22Aに組み付けられるようになっているとともに、図7及び図9に示すように、支持体21の裏側からネジQにより固定されるようになっている。すなわち、共通主基板24を交換ユニット2の支持体21に固定する場合には、まず正面左側のネジ止め部73aをネジqで固定し、その後、支持体21の背面側から、主基板固定部22Aに設けられた貫通孔を通してネジQにより正面右側のネジ止め部73bを固定するものである。なお、図示した例ではネジqを主基板ケース70の背面側(本体71側)から固定しているが、ネジqは主基板ケース70の正面側(ケース72側)から固定するようにしてもよい。
(上扉30)
上扉30は、筐体1の開口上部13を塞ぐための板状の扉であり、筐体1の側板16に回転自在かつロック可能に形成されているものである。そして図1に示すように、略中央部に前記回転リール23の図柄を正面側から見ることができる図柄表示窓31が形成された上パネル34を有している。また、図柄表示窓31の上方には、動画等により種々の演出表示を行うための液晶表示装置32が設けられており、上パネル34の周囲には、ランプ等の電飾を含む飾り部33が設けられている。
なお、上扉30は、上パネル34を交換することにより、異なる機種にも対応させることができる。すなわち、機種交換に際して、上扉30本体と液晶表示装置32などの演出表示部を筐体1に残しておけるものである。また、機種変更により上扉30の正面デザインを変更する場合には、筐体1から取り外して新たな上扉30と交換することができる。
下扉40は、筐体1のヒンジ19に回転自在に軸支された上扉30よりも幅厚の扉であり、図1に示すように、下扉40の上部は、スロットマシンSを作動させるためのカウンター状の操作部41となっている。また、下扉40の下部には、ホッパーユニット5から払い出されたメダルを貯めておくことができる下皿46が形成されており、下皿46と前記操作部41の間には、遊技内容その他の表示をするための下パネル47が嵌め込まれている。
前記操作部41としては、下扉40の上面右端にはメダル投入口42及び上面左側に設けられたベットスイッチ43、正面側にはスタートスイッチ44及びストップスイッチ45及び鍵穴40Aが設けられている。なお、ベットスイッチ43とは、貯留メダルをメダル投入に代えるためのものであり、スタートスイッチ44及びストップスイッチ45は、回転リール23の回転を開始及び停止させるためのものである。また、鍵穴40Aは、下扉40を解錠するためのものである。
さらに、図2に示すように、下扉40の裏面側には、前記メダル投入口42から投入されたメダルを誘導しながらメダルの正偽を判断するためのメダルセレクター48が設けられている。そして、下扉40を閉めると、ラッチ錠により自動的にロックされ、筐体1の開口下部14が密閉されるものである。また、前記鍵穴40Aに所定の鍵を差し込んで回すと、下扉40のロックが解除され、下扉40を解放することにより、上扉30のロックを解除することができるようになっている。
(交換ユニット2の着脱)
次に、以上のような構成を有するスロットマシンSにおける交換ユニット2の着脱手順を説明する。
ここで、交換ユニット2が筐体1の定位置に収納固定されている状態においては、図5に示すように、IO基板60は支持体20の空間部22Cに位置しており、主基板固定部22Aに固定されている共通主基板24は、スライド部材50の手前側であってIO基板60と並列する位置にある。そして、IO基板コネクタ60Aと、主基板コネクタ24Aは結合状態となっている(図11(B)参照)。また、図3に示すように、筐体コネクタ80と交換ユニットコネクタ90が結合されており、図6(B)に示すように、サブリール基板27はサブ筐体基板62と基板同士で接続している。すなわち、サブリール基板27とサブ筐体基板62には、それぞれにコネクタ27A,62A(図12(B)参照)が設けられていて、これが結合されている。この状態において、交換ユニット2は、所定の固定装置(図示せず)によって筐体1にロックされているとともに、前記IO基板コネクタ60Aと主基板コネクタ24Aの結合により、手前側への移動を制限されている。
一方、交換ユニット2を筐体1に収納固定する場合には、まず、IO基板60を図11(A)に示す位置(スライド部材50の左端に共通主基板24が位置するのに必要十分なスペースが生じるようIO基板60をスライドさせた位置)に移動させておき、交換ユニット2を開口上部13内に押入する。交換ユニット2を定位置まで押入させれば、筐体コネクタ80と交換ユニットコネクタ90、及びサブリール基板27とサブ筐体基板62がそれぞれ合致して結合される(図3、図6(B)参照)。このとき、IO基板60は支持体21の空間部22Cに位置し、共通主基板24と並列する。そこで、IO基板60を図5における左方向にスライドさせることにより、IO基板コネクタ60Aと主基板コネクタ24Aが結合される(図11(B)参照)。この結合により、交換ユニット2の前後方向の移動が規制される。しかる後、所定の固定装置により交換ユニット2を筐体1にロックすれば、交換ユニット2は筐体1に確実に固定される。
なお、筐体コネクタ80と交換ユニットコネクタ90の接続とは異なり、交換ユニット2を定位置に収納してから手動でIO基板60を動かして、IO基板コネクタ60Aと主基板コネクタ24Aを接続するようにしてあるので、交換ユニット2の押入時にコネクタ部分が衝突して破損するおそれもない。これは、重要基板である共通主基板24を直接接続するにあたっては、このように段階的な接続とするのが好ましいと考えられること、プリント基板24B,60Bに頑丈なコネクタ部分を形成しなくてもよいこと、に基づくものである。
以上のように形成されているスロットマシンSの、筐体1と交換ユニット2の各制御基板の接続ついて、従来のスロットマシンの場合と対比して説明する。
図12(A)は、従来の分離型スロットマシンにおける筐体1及び交換ユニット2の構成部品及び基板接続を示す概略のブロック図である。ここで、図12(A)(B)中「ドア・オーバーフロー」とあるのは、前扉3の開閉を検知するための開閉センサ及びホッパーユニット5からあふれたメダルが貯留されるサブタンクに設けられたオーバーフローセンサ(いずれも図示せず)のことであり、「下部基板」とは、ホッパーユニット5の作動を制御するための中継基板である。また「外部集中端子板」とは、遊技場のホールコンピュータとの通信を行うためのものである。なお、図中、太矢印は電力供給、細矢印は信号出力を表すものである。
しかし、従来の主基板240は、入出力手段(IO基板にあたるもの)を兼ねたものであった。入出力手段は、単に信号のやりとりを中継するものであって、スロットマシンの機種に依存するものではなく、すべての機種に共通して使用可能なものであるため、これを交換ユニット側に配置するのは無駄であった。
このように、本実施の形態によれば、交換に係る部品点数を少しでも減らして交換費用の削減を図ることができるものである。
従って、例えば交換ユニット2と筐体1とを固定するための固定装置を、従前のものより簡易に形成しても、あるいは、固定装置での固定を補助するための仮止め機構を設けなくても、交換ユニット2を筐体1に確実に固定することができるので、部品点数及び製造費用の削減を図ることができるとともに、交換ユニット2の着脱作業の工程の簡素化にも役立つものである。
なお、本実施の形態においては、IO基板60をスライドさせて共通主基板24と接続するように形成してあったが、逆に共通主基板24を左右にスライド自在に形成し、共通主基板24をスライドさせてIO基板60と接続するようにしてもよい。
図13乃至図20は、本発明に係る共通主基板を、パチンコ機に用いる場合を示すものである。
図13乃至図17はパチンコ機Pの斜視図、図18はパチンコ機Pの裏面を示す概略図、図19は主基板及びIO基板を示す斜視図である。なお、図20は従来の遊技機と本実施の形態のパチンコ機Pの基板接続を比較した概略図である。
(パチンコ機P)
パチンコ機Pは、図13及び図14に示すように、大きく分けて、方形枠状の本体枠100と、本体枠100に着脱自在に取り付けられる扉ユニット8及び遊技盤ユニット9とから構成されている。そして、本体枠100を遊技場のいわゆる「島」と呼ばれるスペース(図示せず)に設置して、パチンコ機として取り扱われるものである。
本体枠100は、図13に示すように、外枠110と内枠120を有している。外枠110は、木質複合材よりなる長方形の枠材であり、パチンコ機Pを島に取り付けるためのものである。また、内枠120は、外枠110の一方の側板に水平方向に回動自在に取り付けられた板状の扉体である。
内枠120の上側には、図16に示すように、正面側から背面側に開口する内枠開口121が形成されている。この内枠開口121には、後述する扉ユニット8の取り付け枠8Aを介して遊技盤ユニット9が取り付けられるものである。また、内枠120の正面側下方には、図13、14に示すように、上側が開放する球皿130と、球皿130の右下端部に位置し正面側に突出するハンドル140が設けられている。ここで、前記球皿130は、入賞により払い出された遊技球を貯留可能な受け皿であり、前記ハンドル140は、その操作により内部に設けられた球発射装置(図示せず)を作動させるためのものである。
ここで、非交換制御部6としては、少なくとも、メイン枠基板210、サブ枠基板211、払い出し制御基板220及びIO基板60'が設けられている(図20(B)参照)。前記メイン枠基板210は、球発射装置の作動制御などの制御を行うための基板であり、サブ枠基板211は、球皿130の周辺や前扉8Bに設けられる演出用デバイス(例えばランプやスピーカ)の作動を制御するためのものである。また、払い出し制御基板220は、払い出し球の払い出し制御を行うためのものである。
なお、パチンコ機Pにおいては、図15に示すように、IO基板60'は本体枠100の内枠120に取り付けガイドGによって盤面に対して直交するように固定されており、IO基板60'が移動することはない。従って、IO基板60'には、レール部77(図8参照)は形成されていない。また、IO基板コネクタ60'Aは、図19に示すように、IO基板ケース74の側端部に設けられている。
(扉ユニット8)
扉ユニット8は、前記本体枠100に取り付けられ、内枠開口121を開閉自在に塞ぐ扉体であって、図14に示すように、取り付け枠8A及び前扉8B及びガラス枠8Cを有している。
また、前扉8Bは、図13に示すように、正面側に飾り部やランプなどからなる表示装置が設けられた扉であり、取り付け枠8Aに軸支部を介して水平方向に回動自在に取り付けられている。前扉8Bの中央部には、遊技盤ユニット9の盤面9Aを正面側から視認可能とするための開口窓が形成されており、この開口窓を内側から塞ぐように、前記ガラス枠8Cが形成されている。
扉ユニット8は、取り付け枠8Aを内枠開口121の内部に収納固定することにより本体枠100に取り付けられる。また、扉ユニット8は、パチンコ機Pの面替えの際、本体枠100に残したままにしておけるものである。そして、パチンコ機Pの正面デザインを変更する場合には、扉ユニット8を本体枠100から取り外し、新たな扉ユニット8と交換することもできるものである。
(遊技盤ユニット9)
遊技盤ユニット9は、パチンコ機Pの主たる遊技装置であって、図14に示すように、正面側に複数の釘(図示せず)が打ち込まれた盤面9Aを有する板部材である。盤面9Aの周囲には、ハンドル140を操作することによって玉発射装置から発射された遊技球を、遊技領域へと誘導するレール9Bが設けられており、前記盤面9Aの遊技領域略中央部には、液晶表示装置や回転リールを用いて、文字、図形、動画等種々の表示を行うための表示部9Eが設けられている。また、表示部9Eの下方には、スタートチャッカーと呼ばれる始動入賞口9Cが設けられており、この始動入賞口9Cの下方には、アタッカーと呼ばれる入賞口9Dが設けられている。なお、パチンコ機Pは、始動入賞口9Cに球が入ると入賞となり、所定の条件をクリアすることによりいわゆる「大当たり」となる。入賞口9Dはこの大当たり状態の時に開放されるものである。
ここで、前記共通主基板24は、第一の実施の形態で説明した共通主基板24と同様の構成を有しており、主基板ケース70に内装されているプリント基板24B(図10参照)にパチンコ遊技機用チップが搭載されたものである。そしてこの共通主基板24は、図18に示すように、遊技盤ユニット9の裏面に設けられたスライド部材55により、左右方向にスライド自在に形成されている。そして、側面部に設けられた主基板コネクタ24Aを、IO基板60'に設けられたIO基板コネクタ60Aと連結させることにより、IO基板60'と基板同士で接続可能となっている。
そして、共通主基板24の主基板ケース70の上下端部に形成されたレール部79をスライド部材55の係止部57に係合させ、レール部79が溝部58に沿って摺動するようになっているとともに、共通主基板24を取り付けたスライド部材55を遊技盤ユニット9に固定することにより、共通主基板24が遊技盤ユニット9に取り付けられるものである。
なお、特に図示しないが、上記において、共通主基板24を最大限左右に移動させた場合には、スライド部材55のネジ孔59a,59bが片方ずつ、正面側に露出するようになっている。従って、ストッパTを設けてあってもスライド部材55を遊技盤ユニット9から取り外すことは可能である。
(遊技盤ユニット9の着脱)
続いて、以上のよう形成されたパチンコ機Pにおける遊技盤ユニット9の着脱手順を説明する。
本体枠100に固定されている遊技盤ユニット9を取り外す場合には、まず、内枠120に扉ユニット8を装着したままの状態で内枠120を開き(図15参照)、遊技盤ユニット9の裏面を露出させる。次に、共通主基板24を図18における左方向にスライドさせることにより、IO基板コネクタ60Aと主基板コネクタ24Aの結合が外れる。次に、遊技盤ユニット9と本体枠100とを固定している固定装置の固定を解除し(例えばクリップを外し)、前扉8B及びガラス枠8Cを開放して遊技盤ユニット9を正面側に引き出せばよい。
一方、遊技盤ユニット9を本体枠100に収納固定する場合には、まず、共通主基板24を図18に二点鎖線で示す位置(共通主基板24の左側端部がストッパTに当接し遊技盤ユニット9の右側端部から共通主基板24の右側端部が突出しない位置)に移動させておき、前扉8B及びガラス枠8Cを開いた扉ユニット8の取り付け枠8Aに、正面側から遊技盤ユニット9を押入する(図17参照)。遊技盤ユニット9を定位置まで押入させれば、遊技盤ユニット9の背面側にある交換制御部7は、取り付け枠8Aの開口及び内枠開口121から本体枠100の背面側に突出し、共通主基板24はIO基板60'と並列する。そこで、共通主基板24を図18における右方向にスライドさせることにより、IO基板コネクタ60Aと主基板コネクタ24Aが結合される。この結合により、遊技盤ユニット9は前後方向(特に前方)への移動が規制される。その後、所定の固定装置により遊技盤ユニット9を本体枠100にロックする。
(本体枠100と遊技盤ユニット9の基板接続)
以上のように形成されているパチンコ機Pの、本体枠100と遊技盤ユニット9の各制御基板の接続態様ついて、従来の遊技機の場合と対比して説明する。
図20(A)は、従来のパチンコ遊技機における本体枠100と遊技盤ユニット9の構成部品及び交換制御部7の基板接続を示す概略のブロック図である。ここで、図20(A)(B)中「ドア・受け皿」とあるのは、前扉8Bの開閉を検知するための開閉センサ及び球皿130に設けられたオーバーフローセンサ(いずれも図示せず)のことである。また、図中、太矢印は電力供給、細矢印は信号出力を表すものである。
一方、本実施の形態に係るパチンコ機Pでは、図20(B)に示すように、IO基板60'を本体枠側に配置してあり、IO基板60'は、電源200やメイン枠基板210等と接続されている。また、遊技盤ユニット9のサブ基板26及び盤面制御基板270は、共通主基板24を介して電源が供給されるようになっている。そして、IO基板60'と共通主基板24とを、IO基板コネクタ60Aと主基板コネクタ24Aによって、直接接続するように形成してある。
さらに、本実施の形態では、IO基板60'と共通主基板24との接続を、遊技盤ユニット9の着脱方向(前後方向)と交差する方向(左右方向)に設定し、かつ共通主基板24をスライド自在に形成したことにより、共通主基板24を移動させないと遊技盤ユニット9を手前側に引き出すことができないようになっている。すなわち、共通主基板24そのものが、遊技盤ユニット9をロックする手段としても機能しているので、例えば遊技盤ユニット9と本体枠100を固定するための固定装置を、従前のものより簡易に形成しても、遊技盤ユニット9を確実に固定することができ、部品点数及び製造費用の削減、及び着脱作業の工程の簡素化を図ることができるものである。
以上のように、本発明によれば、従来は分離ユニット側、特に主基板に配置されていた入出力手段を不要にして、分離ユニット側に配置される共通主基板24を小型化して交換費用を少しでも削減することができるとともに、分離ユニットの交換作業が簡易に行えるようになった。特にパチンコ機Pにおいては、本体枠100と遊技盤ユニット9の着脱の際、ハーネスの取り付け取り外し作業が必要なくなるので、作業が迅速化されると同時に、遊技盤ユニット9の取り付け時において、ハーネスの誤接続、接続忘れをすることがなくなり、確実に取り付け作業を完了させることができる。
なお、上記した実施の形態では、共通主基板24をスロットマシンSとパチンコ遊技機Pとの間で共通使用した場合について述べているが、本発明に係る共通主基板24は、上記以外の遊技機との間においても共通使用可能とすることができる。例えば、遊技媒体としてパチンコ球を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機にも使用可能とすることができる。この場合には、共通主基板24のプリント基板24Bに、パロット遊技機の特定の機種に対応するプログラムが記憶されたパロット遊技機用ROM及びパロット遊技機用CPUを一体化してワンチップに形成したパロット遊技機用チップを取り付けて使用すればよい。
1 筐体(本体部) 2 交換ユニット(分離ユニット)
3 前扉 4 電源ユニット(非交換部材)
5 ホッパーユニット(非交換部材) 6 非交換制御部
7 交換制御部 8 扉ユニット
8A 取り付け枠 8B 前扉
8C ガラス枠 9 遊技盤ユニット(分離ユニット)
9A 盤面 9B レール
9C 始動入賞口 9D 入賞口
9E 表示部
10 ハーネスダクト 11 開口部
12 中板 13 開口上部
14 開口下部 15 底板
16 側板 17 天板
18 裏板 19 ヒンジ
20 リールユニット(交換部材) 21 支持体
22 基板固定部 22A 主基板固定部
22B メインリール基板固定部 22C 空間部
23 回転リール 24 共通主基板
24A 主基板コネクタ 24B プリント基板
25 メインリール基板 26 サブ基板
27 サブリール基板
30 上扉 31 図柄表示窓
32 液晶表示装置 33 飾り部
35 スピーカ 34 上パネル
40 下扉 41 操作部
42 メダル投入口 43 ベットスイッチ
44 スタートスイッチ 45 ストップスイッチ
46 メダル皿 47 下パネル
48 メダルセレクター
50 スライド部材(移動補助部材) 51 ベース板
52 係止部 53 溝部
54 取り付け部 55 スライド部材(移動補助部材)
56 ベース板 57 係止部
58 溝部 59 取り付け部
60,60' IO基板(入手出力制御基板) 60A IO基板コネクタ
60B プリント基板 61 メイン筐体基板
62 サブ筐体基板 63 メイン操作基板
70 主基板ケース 71 本体
72 カバー 73 ネジ止め部
74 IO基板ケース 75 本体
76 カバー 77 レール部
78 ネジ止め部 79 レール部
80 筐体コネクタ 90 交換ユニットコネクタ
100 本体枠(本体部) 110 外枠
120 内枠 121 内枠開口
130 球皿 140 ハンドル
150 球通路
200 電源(非交換部材) 210 メイン枠基板
211 サブ枠基板 220 払い出し制御基板
240,241 主基板 250 メインリール基板
260,261 サブ基板 270 盤面制御基板
610 メイン筐体基板
Q,q ネジ T ストッパ
G 取り付けガイド
Claims (1)
- 複数種類の遊技機と、これらの遊技機に用いられる制御基板とから構成される複数遊技機間での制御基板の取り付け構造であって、
前記各遊技機は、遊技場に設置され複数機種に共通して使用可能な非交換部材を配置した本体部と、前記本体部に着脱自在に取り付けられ機種毎に対応する交換部材を配置した分離ユニットとを備え、当選判定の抽選を行った結果遊技媒体を払い出し可能に形成され、
前記複数の遊技機は、遊技媒体としてメダルを払い出す一の遊技機と、この遊技機とは遊技の種類が異なる遊技機であって遊技媒体として遊技球を払い出す他の遊技機とから成り、
前記複数の遊技機のそれぞれの作動及び遊技の制御を行うための制御基板として、前記非交換部材と前記交換部材との間の電気的接続信号の入出力を制御するための入出力制御基板と、抽選処理及び抽選結果に基づく遊技装置の作動を制御するための共通主基板とが設けられ、
前記入出力制御基板として、前記一の遊技機の本体部に配置される一の遊技機用の入出力制御基板と、前記他の遊技機の本体部に配置される他の遊技機用の入出力制御基板とが設けられ、
前記共通主基板は、前記分離ユニットに配置され、少なくともパルス発信手段及び抽選のための乱数生成手段を搭載するとともに、前記一の遊技機の特定機種に対応する遊技機用プログラム及び当該プログラムを実行するための処理装置と、前記他の遊技機の特定機種に対応する遊技機用プログラム及び当該プログラムを実行するための処理装置のうちいずれか一方を搭載可能に形成され、
前記共通主基板には主基板コネクタが設けられ、前記各入出力制御基板には、前記主基板コネクタと接合可能な入出力制御基板コネクタがそれぞれ設けられ、前記主基板コネクタと前記入出力制御基板コネクタとが直接接続されることにより、前記共通主基板と前記非交換部材とが電気的に接続されるように形成されており、
前記共通主基板は、
特定機種に対応する遊技機用プログラム及び当該プログラムを実行するための処理装置を、他の特定機種に対応する遊技機用プログラム及び当該プログラムを実行するための処理装置に変更することにより、同種の遊技機間で共通して使用可能であるとともに、前記一の遊技機の特定機種に対応する遊技機用プログラム及び当該プログラムを実行するための処理装置を、前記他の遊技機の特定機種に対応する遊技機用プログラム及び当該プログラムを実行するための処理装置に変更することにより、前記一の遊技機と前記他の遊技機の異種遊技機間において共通して使用可能に形成され、
一の遊技機の特定機種に対応する遊技機用プログラム及び当該プログラムを実行するための処理装置を搭載した共通主基板を、前記一の遊技機用の入出力制御基板と接続することにより、前記一の遊技機を一の遊技機における特定機種の遊技機として機能させることができるとともに、一の遊技機の他の特定機種に対応する遊技機用プログラム及び当該プログラムを実行するための処理装置を搭載した共通主基板を、前記一の遊技機用の入出力制御基板と接続することにより、前記一の遊技機を一の遊技機における他の特定機種の遊技機として機能させることができ、
他の遊技機の特定機種に対応する遊技機用プログラム及び当該プログラムを実行するための処理装置を搭載した共通主基板を、前記他の遊技機用の入出力制御基板と接続することにより、前記他の遊技機を他の遊技機における特定機種の遊技機として機能させることができるとともに、他の遊技機の他の特定機種に対応する遊技機用プログラム及び当該プログラムを実行するための処理装置を搭載した共通主基板を、前記他の遊技機用の入出力制御基板と接続することにより、前記他の遊技機を他の遊技機における他の特定機種の遊技機として機能させることができることを特徴とする複数遊技機間での制御基板の取り付け構造。
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